JPH103733A - ディスク状記録担体の収納装置 - Google Patents

ディスク状記録担体の収納装置

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JPH103733A
JPH103733A JP17582396A JP17582396A JPH103733A JP H103733 A JPH103733 A JP H103733A JP 17582396 A JP17582396 A JP 17582396A JP 17582396 A JP17582396 A JP 17582396A JP H103733 A JPH103733 A JP H103733A
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Fumihiko Fujimoto
文彦 藤本
Takeshi Fujii
健 藤井
Tomohisa Furuishi
朋久 古石
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Denso Ten Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多くのディスク状記録担体を効率よく収納可
能で、一体的な積層状態と分割状態とを可能とする。 【解決手段】 最上段ストッカ部材101とストッカ部
材100とは、共通の位置で並ぶような分割用突起11
1がそれぞれ側方に形成される。分割用スライド部材1
05の爪107が分割用突起111のうちのいずれかの
下方に来る状態で、送りねじ80,81,82を回転さ
せて最上段ストッカ部材101を上昇させる。爪107
によって下側から支持される分割用突起111が形成さ
れるストッカ部材100と最上段ストッカ部材101と
の間のストッカ部材100も同時に引上げられ、ストッ
カ13を分割することができる。各ストッカ部材100
および最上段ストッカ部材101の下面側には、複数の
CD載置用爪が立設され、CDを保持することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンパクトディス
ク(CDと略称する)のオートチェンジャ装置など、複
数枚のディスク状記録担体を収納しておき、個別に記録
内容の再生または情報の記録を行うためのディスク状記
録担体の収納装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、CDのオートチェンジャ装置
などでは、複数のCDを収納可能なマガジンを用い、マ
ガジンごと複数枚のCDを交換するようにしている。特
に車載用のCDオートチェンジャ装置では、車室内で操
作可能に取付ける機器の大きさに制限があり、あまり多
くの枚数を収納することができない。またCDを収納し
て交換するための機構部分は、トランク室など、車室か
ら離れた位置に設置し、車室内では最低限操作に必要な
部分のみを配置する考え方も行われている。しかしなが
ら、オートチェンジャ装置を車室外に配置する場合は、
車両の走行中一切収納されているCDの交換などを行う
ことができない。
【0003】車室内に複数枚のCDを収納可能な車載用
オートチェンジャ装置の先行技術を図50に示す。図5
0の(a)は簡略化した正面断面図、(b)は簡略化し
た平面断面図をそれぞれ示す。オートチェンジャ装置1
の筺体2内には、マガジン3が正面側に設ける開口部か
ら挿入および排出可能である。マガジン3内には、複数
枚のCD4が収納可能で、そのうちの1枚のCD4をピ
ックアップ(以下「PU」と略称する)ユニット5を用
いて回転駆動しながら記録された情報の光学的な再生を
行う。PUユニット5は、架台6に装着され、マガジン
3内の選択すべきCD4の位置に進出および後退可能で
ある。架台6は、筺体2の正面の開口部からマガジン3
を挿入および排出する支障にならないように、筺体2の
一側方に配置される。車載用のオートチェンジャ装置1
では、架台6に外部からの振動が加わらないように、ば
ねによって弾発的に浮遊状態にするためのフローティン
グ機構7が設けられる。
【0004】マガジン3に収納されるCD4を選択して
PUユニット5に装着するためには、収納されたCD4
の少なくとも一表面側にはPUユニット5が挿入可能な
空間が必要である。マガジン3でPUユニット5を挿入
して再生するCD4を選択するためには、選択されたC
D4の高さをPUユニット5の高さに合わせるために、
マガジン3を全体として昇降変位する必要がある。ま
た、マガジン3内に収納される複数のCD4のいずれに
もPUユニット5を挿入可能な空間を設けておくと、マ
ガジン3の厚みが限られている場合には、収納されるC
D4の枚数が少なくなってしまうので、マガジン3は上
下に分割可能であり、PUユニット5によって再生すべ
きCD4の一方側のみに空間が形成可能である。このよ
うなマガジン3の昇降変位と分割とを行うために、昇降
分割機構8が設けられる。昇降分割機構8は、筺体2の
側方に設けられる。筺体2の後方には、PUユニット5
によって再生された情報を処理したり、オートチェンジ
ャ装置1の各機構の制御を行うための電子回路基板9が
配置される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】複数枚のCD4を収納
するマガジン3をオートチェンジャ装置1の外部に取り
出し、収納されているCD4を交換する方式では、マガ
ジン3を外部に持ち出すために、そのマガジン3をかな
り堅牢な構造となるように形成しなければならない。ま
た収納されたCD4の再生または記録のため、マガジン
3に収納されている各CD4を引き出すか、収納した状
態のまま再生または出力が可能なように、CD4の少な
くとも一方表面側にはかなりの空間を設ける必要があ
る。マガジン3にそのような空間を予め設けておくと、
同一の高さのマガジン3内に収納可能なCD4の枚数が
減少してしまう。マガジン3を分割して所望のCD4の
一方側の空間を拡げる方式は、マガジン3を外部に持ち
出すときの堅牢性と、分割性との間の両立が困難とな
り、機構が複雑となる。
【0006】本発明の目的は、多くのディスク状記録担
体を効率よく収納可能で、分割も容易に行うことができ
るディスク状記録担体の収納装置を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数枚のディ
スク状の記録担体を挿入および排出可能で、挿入された
状態では相互に平行で中心が同一直線を通るように保持
可能で、保持された記録担体の一方表面側の空間を拡大
するように分割可能な収納装置であって、大略的に板状
で、一方表面側に、記録担体の挿入方向の先端側で外周
の半周にわたって立設され、先端が記録担体の内周側に
延びる保持部が形成され、保持部の先端と一方表面との
間で記録担体を個別に保持可能な複数の収納部材と、複
数の収納部材を全体として一体的に積層し、または選択
される収納部材を含んで一方側に積層される収納部材を
分割することが可能な積層分割手段とを含むことを特徴
とするディスク状記録担体の収納装置である。 本発明に従えば、各収納部材には、一方表面側に記録担
体の挿入方向の先端側の外周の半周にわたって保持部が
立設される。保持部の先端は、記録担体の内周側に延び
るように形成され、保持部の先端と収納部材との間で記
録担体を個別に保持することができる。保持部は外周の
半周にわたって立設されているので、保持部の先端と収
納部材との間に記録担体を挿入すればディスク状の記録
担体の保持を行うことができ、保持されている収納部材
を収納方向と逆方向の排出方向に開口させておけば、収
納されていた記録担体を排出することができる。積層分
割手段は、複数の収納部材を全体として一体的に積層
し、または選択される収納部材を含んで、一方側に積層
される収納部材を分割することが可能である。全体的に
収納部材を積層した状態で、各段に記録担体を収納して
保持することによって、効率的に記録担体の収納を行う
ことができる。複数の収納部材を分割することができる
ので、分割される収納部材の表面側に保持される記録担
体の一方表面側の空間を大きくすることができ、記録担
体に対する再生や記録の動作を容易を行うことができ
る。
【0008】また本発明で前記保持部は、複数個が間隔
をあけて立設されることを特徴とする。 本発明に従えば、収納される記録担体の外周を保持する
保持部が、間隔をあけて複数個設けられるので、記録担
体の外周部と保持部との間の摩擦力などの増大を防ぎ、
かつ安定に保持することができる。
【0009】また本発明で前記収納部材の他方表面側に
は、積層状態で前記一方表面側から立設される保持部を
挿嵌可能な凹所または透孔が形成されていることを特徴
とする。 本発明に従えば、収納部材には、一方表面側に立設する
保持部と、他方表面側に形成される保持部が挿嵌可能な
凹所または透孔とを有するので、他方表面側に他の収納
部材を積層するときに、他の収納部材の保持部が凹所ま
たは透孔に挿嵌され、積層した厚みを小さくすることが
できる。これによって、記録担体を保持する収納部材
を、狭い間隔で積層し、狭い空間に多数の記録担体を効
率よく収納することができる。
【0010】また本発明で前記各収納部材には、保持さ
れる記録担体の中心付近から前記挿入方向と逆向きの排
出方向に延び、記録担体の中心孔に嵌合される回転軸が
挿嵌可能な長孔が形成されることを特徴とする。 本発明に従えば、収納部材には、中心付近から排出方向
に延びる長孔が形成され、長孔には記録担体の中心孔に
嵌合される回転軸が挿嵌可能であるので、収納部材に保
持される記録担体の中心孔に中心軸を嵌合させ、排出方
向に引き抜く際に、中心軸の先端が記録担体の中心孔よ
りも突出しても収納部材にあたることなく、収納部材に
対する記録担体の挿入および排出を、中心軸に記録担体
を挿入した状態で円滑に行うことができる。
【0011】また本発明で前記収納部材の一方表面側に
は、前記保持部に保持される記録担体の外周部を押圧し
て、前記挿入方向に付勢する板ばねを、保持部が立設さ
れている部分の両端付近に備えることを特徴とする。 本発明に従えば、記録担体は、収納部材の保持部の先端
と一方表面との間に挟持された上、板ばねによって収納
方向に押圧されるので、収納される記録担体がずれるこ
となく確実に保持することができる。
【0012】また本発明で前記各収納部材は、側方に、
前記積層方向に延び、共通の位置で先端が側方に突出す
る選択部を有し、前記積層分割手段は、前記挿入または
排出方向に移動することによって、前記積層または分割
を行うことを特徴とする。 本発明に従えば、積層された各収納部材からは、側方に
積層方向に延び、共通の位置で先端が側方に突出する選
択部を有する。共通の位置では、側方に突出する選択部
が記録担体の挿入または排出方向に並ぶ。積層分割手段
は、挿入または排出方向に移動することによって選択部
を選択して、積層または分割の動作を行う。積層分割手
段を、積層された収納部材の側方で挿入または排出方向
に移動させるだけで、収納手段の積層または分割の動作
を容易に行うことができる。
【0013】また本発明で前記積層分割手段は、他方表
面側の最終段の収納部材に螺合する送りねじ手段と、送
りねじ手段と連動して、選択された段の収納部材の前記
選択部を支持する支持手段とを備えることを特徴とす
る。 本発明に従えば、他方表面側の最終段の収納部材に送り
ねじ手段が螺合し、選択された段の収納部材の選択部を
支持手段が支持し、送りねじ手段と支持手段とを連動さ
せることによって、複数段の収納部材の全体としての移
動、あるいは分割された部分としての移動を容易に行う
ことができる。
【0014】また本発明で前記積層分割手段は、3組設
けられることを特徴とする。 本発明に従えば、3組の積層分割手段が設けられるの
で、各収納手段を平行な状態で円滑に移動させることが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態と
しての車載用のオートチェンジャ装置11の概略的な構
成を示す。筺体12は、たとえば1DINサイズなどと
も呼ばれる一定の寸法で、ほぼ直方体の形状を有する。
筺体12内には複数の収納部材を備えるストッカ13が
収納され、複数枚、たとえば6枚のCD14を収納可能
である。ディスク状の記録担体である各CD14は、個
別に挿入および排出可能である。ストッカ13内に収納
されたCD14は、個別にPUユニット15によって光
学的に再生することができる。PUユニット15は、光
学ピックアップを有し、架台16に装着される。筺体1
2内では、フローティング機構17によって架台16や
ストッカ13などの内部機構を弾発的に支持し、外部か
らの振動の影響を低減させる。ストッカ13は、積層分
割手段である昇降分割機構18によって、全体としての
昇降変位と、特定のCD14の収納位置から上方のみの
部分を分割しての昇降変位が可能である。PUユニット
15、架台16および昇降分割機構18の動作は、制御
回路19によって制御される。制御回路19は、筺体2
の一側方に配置される。フローティング機構17は、架
台16やストッカ13を支持するシャーシ20を、筺体
12から浮遊状態で支持する。CD14の挿入および排
出を行う際には、ロック爪21がシャーシ20と筺体1
2との間を固定する。架台16の正面側には、シャッタ
22が設けられ、筺体12に設けられる開口部23との
間を開閉可能である。架台16には、搬送ローラ24も
設けられる。
【0016】図2、図3、図4および図5は、図1に示
すオートチェンジャ装置11に対するCD14の挿入か
ら再生までの動作を示す。図2では、筐体12の開口部
からCD14を挿入し、搬送ローラ24の上ローラ25
および下ローラ26間で挟持しながら、ストッカ13の
1つの保持位置まで挿入するディスクローディング状態
を示す。PUユニット15には、CD14を回転駆動す
るためのターンテーブル27と、CD14に記憶されて
いる情報を再生するためのPU28と、PU28をCD
14の半径方向に移動させるトラッキング機構29とが
含まれる。図3は、指定された保持位置よりも上方のス
トッカ13が分割されて上昇するとともに、架台16が
上昇して指定された保持位置の高さにPUユニット15
を合わせ、ストッカ13が分割されて上昇することによ
って形成される空間にPUユニット15を進出させるピ
ックアップユニットのローディング状態を示す。図4
は、CD14を保持する分割されたストッカ13が下降
し、PUユニット15の回転軸にCD14をクランプす
るディスククランプ状態を示す。図5は、PUユニット
15が後退し、ストッカ13による保持状態を解消した
後、ストッカ13の分割部分が再び上昇し、PUユニッ
ト15によってCD14を再生するプレイバック状態を
示す。
【0017】図6、図7、図8、図9および図10は、
オートチェンジャ装置11のシャーシ20に関連する構
成を示す。図6は平面図、図7は正面図、図8は背面
図、図9は右側面図および図10は左側面図をそれぞれ
示す。ベース30の左側面の後部には、下方に階段モー
タ31、上方にストッカモータ32がそれぞれ装着され
る。ベース30の上部はカバー33によって覆われる。
【0018】ベース30の左側方および右側方には、階
段用スライド部材35,36がそれぞれ配置される。階
段用スライド部材35,36には、階段溝37,38が
それぞれ形成され、階段用スライド部材35,36の前
後方向の変位によって、架台16に6段階の昇降変位を
行わせることができる。左側の階段用スライド部材35
には、スリット39が設けられ、架台16の位置を、光
学的に検出することができる。左側の階段用スライド部
材35には、後方側の上部に前後方向に駆動するための
階段用ラック40が設けられ、前方側の内方に階段上限
用当接部41および階段原点用当接部42がそれぞれ形
成される。左側の階段用スライド部材35と右側の階段
用スライド部材36との間は、ベース30の前方に設け
られる伝達レバー43によって連結される。伝達レバー
43の中央には中心軸44が設けられ、伝達レバー43
はベース30に対して中心軸44まわりの揺動変位が可
能である。伝達レバー43を介して階段用スライド部材
35および階段用スライド部材36が連結されているの
で、左右の階段用スライド部材35,36の移動方向は
反対方向となる。このため、右側の階段用スライド部材
36に設けられている階段溝38は、左側の階段用スラ
イド部材35に設けられている階段溝37とは方向が逆
向きである。
【0019】左側の階段用スライド部材35とベース3
0との間には、ロック用スライド部材45が配置され
る。ロック用スライド部材45の後方側の上部には、ロ
ック用ラック46が形成される。ロック用スライド部材
45には連動用ピン47が装着され、階段用スライド部
材35に形成される連動用長孔48内に挿入される。階
段用スライド部材35が、第2段から第6段までの位置
に架台16を昇降変位させる範囲では、連動用ピン47
は連動用長孔48内を自由に移動可能である。階段用ス
ライド部材35が、架台16を第1段の位置まで下げる
ときには、連動用ピン47が連動用長孔48の前方端に
当接し、ロック用スライド部材45を連動して後方側へ
移動させる。ロック用スライド部材45の中間部には、
架台16に設けられているPUユニット15の進出およ
び後退のための機構を、搬送ローラ24を駆動する機構
に接続するか否かの切換えを行うための搬送切換用カム
49が形成されている。また、階段用スライド部材3
5,36の後部には、ストッカガイド50およびストッ
カストッパ51が形成され、後述するようにストッカ1
3の昇降移動および分割のために用いられる。左側の階
段用スライド部材35とロック用スライド部材45との
間は、ばね52によって引張られ、連動用ピン47が連
動用長孔48の前方端に当接するように付勢される。
【0020】ロック用スライド部材45の内方寄りに
は、伝達用ラック53が形成される。伝達用ラック53
は、ベース30の後方中央部に装着されるカム部材54
の外周の一部に形成される歯55と噛合する。カム部材
54は大略的に円形であり、その中心軸56まわりに角
変位可能である。カム部材54の後方寄りの部分、右側
方寄りの部分および前方寄りの部分には、後方ロック用
カム溝57、側方ロック用カム溝58およびシャッタ用
当接部59がそれぞれ形成される。後方ロック用カム溝
57には、ロック爪21のホロワ60が挿通される。ロ
ック爪21の中央には、前後方向に延びる長孔61が設
けられ、ベース30から立設するピン62が長孔61に
係合している。後方ロック用カム溝57が、カム部材5
4の角変位に合わせて、ホロワ60を後方に押出すと、
ロック爪21を後方に押出し、その後端でシャーシ20
を筐体12の後端から遠ざけるように、すなわちシャー
シ20の前端側を筐体12の正面側に押付けることがで
きる。側方ロック用カム溝58には、側方ロックレバー
63の基端部に設けられるホロワ64が係合する。側方
ロックレバー63は、大略的にL字型であり、その屈曲
部に設けられる透孔にベース30から立設するピン65
が挿入され、ピン65まわりに揺動変位可能である。側
方ロックレバー63の先端部は、ベース30の右側方に
突出し、ベース30を筐体12の右側面から離れるよう
に押圧することができる。シャッタ用当接部59は、シ
ャッタ伝達レバー66の基端部に設けられるピン67
を、側方から押圧し、シャッタ伝達レバー66を揺動可
能に支持する揺動軸68まわりに角変位させることがで
きる。シャッタ伝達レバー66は、ばね69によってシ
ャッタ22を閉じる方向に付勢される。
【0021】階段モータ31およびストッカモータ32
の回転出力は、歯車列70,71を介してそれぞれ伝達
される。ベース30の後端部の左方側寄りには、押出レ
バー72が設けられ、ストッカ13内に保持されている
CD14を保持状態から押出すことができる。押出レバ
ー72の下方には、伝達レバー73が設けられ、ロック
用スライド部材45の後端部が当接可能である。ロック
用スライド部材45がもっとも後退した状態で、伝達レ
バー73を介して押出レバー72の先端がストッカ13
内に保持されているCD14を押出す。押出レバー72
と伝達レバー73との間、および伝達レバー73とベー
ス30との間には、それぞればね74,75が設けられ
る。押出レバー72と伝達レバー73との間では、ばね
74によって押出レバー72の先端を押出す方向に付勢
される。伝達レバー73は、ばね75によって、ロック
用スライド部材45の後端との当接部が前進するように
付勢される。
【0022】カバー33には、階段モータ31から歯車
列71を介して伝達される回転駆動力を伝達するための
歯車列76が内面側に取付けられる。歯車列76と噛合
する平歯車77,78はカバー33の上面側に取付けら
れ、歯車列76の組立て後に後から挿入することができ
る。平歯車77,78と同様な平歯車79は、カバー3
3の下面側に取付けられる。各平歯車77,78,79
は、ストッカ13に設けられる送りねじ80,81,8
2の上部に装着されている平歯車83,84,85とそ
れぞれ噛合する。
【0023】ベース30の前方寄りで、カム部材54の
近傍に、スイッチ(以下、「SW」と略称することもあ
る)基板86が取付けられる。スイッチ基板86の左方
には、階段上下限レバー87の基端部が装着される。階
段上下限レバー87の先端部は、階段用スライド部材3
5の階段上限用当接部41および階段原点用当接部42
と当接可能である。階段上下限レバー87の先端が階段
上限用当接部41に当接すると、階段上下限レバー87
の基端側の階段上限SW88がON状態となる。階段用
スライド部材35が後退して、階段原点用当接部42が
階段上下限レバー87の先端部に当接すると、階段上下
限レバー87の基端部は階段原点SW89をON状態と
する。
【0024】スイッチ基板86には、さらにロック位置
SW90が装着される。ロック位置SW90は、カム部
材54の外周部の歯55に続く円周部分によって押圧さ
れてON状態となり、この円周部分が終了するとOFF
状態となる。カム部材54が角変位して、ロック爪21
や側方ロックレバー63によってロック状態となるとき
には、ロック位置SW90はOFF状態となる。ベース
30には、さらに架台16の高さを開口部23の高さに
合わせ、搬送ローラ24によってCD14の挿入排出を
行うための位置で、シャッタ伝達レバー66によってO
Nとなる挿排位置SW91も取付けられる。
【0025】図11、図12、図13、図14および図
15は、組合わされた状態のストッカ13の平面図、正
面図、背面図、右側面図および左側面図をそれぞれ示
す。本実施形態では、収納部材である5段分のストッカ
部材100と最上段ストッカ部材101とによって、6
段にCD14を収納可能なストッカ13が形成される。
最上段ストッカ部材101には、後方寄りの2箇所と右
側方の1箇所で、送りねじ80,81,82が螺合す
る。左側の後端の送りねじ80は、直接最上段ストッカ
部材101に螺合する。他の送りねじ81,82は、昇
降部材102,103を介してそれぞれ最上段ストッカ
部材101と結合する。昇降部材102,103には送
りねじ81,82と螺合するめねじが形成されており、
最上段ストッカ部材101を上下方向に変位可能であ
る。ただし、昇降部材102,103で最上段ストッカ
部材101に対して変位可能となるようにめねじを形成
しているので、各平歯車83,84,85と平歯車7
7,78,79との噛合状態の調整等が可能である。最
上段ストッカ部材101の後端部には、位置検出片10
4が配置されている。位置検出片104は、後述するよ
うな高精度の位置検出のために使用される。
【0026】最上段ストッカ部材101には、分割用ス
ライド部材105,106がそれぞれ取付けられる。分
割用スライド部材105,106は、最上段スライド部
材101の上面と摺動する平面部と、側方に垂下し、内
方寄りに折れ曲がる先端を有する爪107とを有する。
右側の分割用スライド部材105からは2箇所の爪10
7が垂下し、左側の分割用スライド部材106からは1
箇所の爪107が垂下する。右側の分割用スライド部材
105の爪107のうちの一方と左側の分割用スライド
部材106の爪107とには、それぞれ外方に向かって
突出する突起108が設けられる。突起108は、階段
用スライド部材36,35のストッカガイド50に設け
られる長孔に嵌合し、長孔に案内されて上下方向に変位
可能であるとともに、階段用スライド部材36,35か
ら前進または後退の変位のための駆動力が伝達される。
【0027】ストッカ部材100および最上段ストッカ
部材101には、CD14を保持するための保持用板ば
ね109が、両側方よりも少しだけ前方寄りの部分に設
けられ、保持用板ばね109が設けられる部分よりも後
方寄りの部分には間隔をあけて複数の保持部であるCD
載置用爪110が形成される。ストッカ部材100また
は最上段ストッカ部材101によって保持されるCD1
4は、外周部の後方寄りの部分がCD載置用爪110の
内方寄りの先端上に載置され、さらに保持用板ばね11
0で後方側に押さえられて保持される。ストッカ部材1
00および最上段ストッカ部材101の側面には、選択
部である分割用突起111がそれぞれ同一の高さとなる
ように形成され、階段用スライド部材35,36のスト
ッカストッパ51と分割用スライド部材105,106
の爪107とによって、選択的に分割可能である。
【0028】図16は、ストッカ13を分割した状態の
全体的な斜視図を示し、図17は分割用突起111の斜
視図を示す。分割用突起111は同一の位置に揃えられ
ており、分割用スライド部材105,106の爪107
と、階段用スライド部材35,36のストッカストッパ
51とは、隣接した分割用突起111に対して下方およ
び上方からそれぞれ当接する。ストッカモータ32を回
転駆動して送りねじ80,81,82を回転させると、
爪107によって選択されたストッカ部材100から最
上段ストッカ部材101寄りの上方のストッカ13は持
上げられ、分割される。
【0029】図18は、ストッカ13を分解した状態を
示し、図19はストッカ部材100の積層状態を示す。
各ストッカ部材100では、CD載置用爪110が立設
されている一方表面の反対側の他方表面側の内側に、C
D載置用爪110の外径よりも大きく、CD載置用爪1
10が挿嵌可能な透孔110aが設けられている。図1
9に示すような積層状態では、CD載置用爪110が透
孔110aに挿嵌され、全体としての厚みを減少させる
ことができる。
【0030】図20、図21、図22および図23は、
個別のストッカ部材100の平面図、正面図、右側面図
および左側面図をそれぞれ示す。図24、図25、図2
6および図27は、最上段ストッカ部材101の平面
図、正面図、右側面図および左側面図をそれぞれ示す。
最上段ストッカ部材101にも、一方表面側にCD載置
用爪110が形成されている必要があるけれども、透孔
110aは必ずしも形成されている必要はない。最上段
ストッカ部材101よりも上にはストッカ部材100が
積層されないからである。最上段ストッカ部材101に
は、図11〜図16に示すように、分割用スライド部材
105,103が装着される。また後端部が位置検出片
104が形成される。
【0031】ストッカ部材100および最上段ストッカ
部材101の中心部よりも前方寄りの部分には、後述す
るターンテーブル27の中心軸が挿入可能なターンテー
ブル用長孔112が形成される。ストッカ部材100の
後端部には、押出用切欠113が形成され、前述の押出
レバー72の先端が進入可能である。
【0032】図28、図29、図30および図31は、
図1に示す架台16の平面図、正面図、右側面図および
左側面図をそれぞれ示す。CD14の挿入および排出の
ための搬送ローラ24の駆動とPUユニット15の進出
および後退のための駆動とは、挿排モータ130が発生
する回転力を共通に利用して行われる。挿排モータ13
0は、架台16の右側前方に取付けられており、回転力
は伝達歯車131を介して上ローラ25の右端を回転駆
動する。上ローラ25は、搬送ローラ24としての機能
と、PUユニット15を進出および後退させるための回
転力の伝達経路とを兼ねる。伝達歯車131を介して上
ローラ25が回転駆動されると、上ローラ25の右端か
ら左端へ回転力が伝達され、架台16の左側の伝達歯車
132が駆動される。
【0033】伝達歯車132の終端では、移動歯車13
3を介してピニオン歯車134が噛合する。移動歯車1
33は、前述のロック用スライド部材45に形成される
搬送切換用カム49によって上下に変位可能である。移
動歯車133が上方に変位すると、伝達歯車132の最
終段とピニオン歯車134との間の駆動力の伝達が遮断
される。移動歯車133が伝達歯車132とピニオン歯
車134との間に噛合している状態では、ピニオン歯車
134が挿排モータ130からの回転力によって回転駆
動され、ピニオン歯車134が噛合しているPUユニッ
ト15のラックを架台16から後方に進出させたり、進
出させたPUユニット15を後退させて架台16側に引
戻したりすることが可能となる。
【0034】伝達歯車132および移動歯車133と架
台16の側面との間には、薄い金属板によるロック用ス
ライド板135が設けられ、ばね136で後方寄りに付
勢されている。ロック用スライド板135の前端は、P
Uユニット15の前端に係止されている。PUユニット
15が移動して、ロック用スライド板135が後方にば
ね136によって引張られると、ロック用スライド板1
35に形成されているロック部で移動歯車133を伝達
歯車132とピニオン歯車134との間の駆動力伝達位
置に固定する。すなわち、一旦PUユニット15が架台
16の最先端の位置から後方へ移動を開始すると、移動
歯車133が伝達歯車132からピニオン歯車134に
つねに駆動力を伝達する状態となる。PUユニット15
が架台16の最先端の位置に待機しているときのみロッ
ク用スライド板135が移動歯車133の上下の移動を
許容し、架台16の側面から外方に突出する移動歯車1
33の軸137を、ロック用スライド部材45の搬送切
換用カム49によって上方に持上げ、伝達経路を遮断す
ることができるようになる。架台16の左側面および右
側面には、それぞれ階段用スライド部材35,36の階
段溝37,38に嵌合するホロワ138,139が突出
する。
【0035】架台16の左側方で、伝達歯車132、移
動歯車133およびピニオン歯車134の上方には、押
込レバー140が設けられる。押込レバー140は、基
端部付近に設けられる揺動軸141を中心に、先端部が
角変位し、挿入されたCD14をストッカ13側に押込
むために設けられる。押込レバー140は、ばね142
によって、押込み方向と反対方向に付勢されている。押
込レバー140に押込みのための角変位を与えるため
に、伝達レバー143が設けられる。伝達レバー143
は、押込レバー140を付勢しているばね142よりは
小さなばね力のばね144によって、押込レバー140
が押込み動作を行う方向と逆方向に付勢される。伝達レ
バー143は、ロック用スライド部材45に形成される
押込用カムによって駆動される。
【0036】搬送ローラ24の下ローラ26は、上ロー
ラ25の直下ではなく、やや後方寄りにずれた位置に装
着される。下ローラ26は、その軸の両端がU字状の溝
内に支えられ、ほぼ上下方向に移動可能で、下ローラば
ね146によって上ローラ25側に引付けられている。
上ローラ25と下ローラ26との間にCDが挿入される
と、下ローラ26の位置が後方寄りにずれているので、
挿入されたCDの先端は上側を向き、ストッカ13の前
方張出し部に当接して案内され、保持用板ばね109や
CD載置用爪110による保持位置まで円滑に案内され
る。下ローラ26が上ローラ25の直下にあると、挿入
されたCDの先端が落込んで円滑な案内が困難となる可
能性がある。
【0037】架台16の前方の上面には、複数の長孔1
50,151,152,153,154,155と係止
溝付長孔156,157とが形成されている。係止溝付
長孔156,157には、長孔150〜155と平行な
長孔部と、ほぼ垂直な短い係止溝とを有する。これらの
長孔は、大略的に幅方向に延びる。架台16の上面に
は、ばね受158も設けられている。これらの長孔15
0〜157とばね受158とは、架台16の前方上部に
内蔵されるピン159によるディスク確認機構に使用さ
れる。
【0038】図32は、架台16の前方上部に内蔵され
るディスク確認機構の構成を示す。前方寄りのスライド
板160には、後方寄りの位置にラック161が形成さ
れ、長孔150,151に嵌合するホロワ162,16
3が立設される。スライド板160には、ピン164が
立設され、ばね受166も形成される。スライド板16
0のラック161は、連動歯車169に噛合する。連動
歯車169は、後方寄りのスライド板170の前方寄り
の部分に形成されるラック171にも噛合する。スライ
ド板170は、大略的にL字状であり、ラック171が
形成されている幅方向に延びる部分と、その左端から前
方に伸びる部分とを有する。幅方向に延びる部分には架
台16の長孔152,153と嵌合するホロワ172,
173が立設され、前方に延びる部分の先端付近には長
孔154と嵌合するホロワ174が立設される。スライ
ド部材170の屈曲部付近には、揺動レバー175の揺
動軸176が固定される。揺動レバー175も大略的に
L字状であり、その一方の腕の先端からはホロワ177
が立設され、架台16に形成される係止溝付長孔156
に嵌合する。揺動レバー175の他方の腕の先端には、
ピン159が形成される。スライド板160の右方にも
同様な揺動レバー175が設けられ、一方の腕の先端の
ホロワ177は係止溝付長孔157と嵌合する。スライ
ド板160には長孔155と嵌合するホロワ167も立
設されている。
【0039】スライド板160のばね受166と架台1
6のばね受158との間には引張ばねが取付けられ、ス
ライド板160から立設するホロワ162,163,1
67がそれぞれ長孔150,151,155の左端に当
接するように付勢される。スライド板170に立設され
るホロワ172,173,174は、長孔152,15
3,154の右端に当接する。揺動レバー175の一方
の腕の先端から立設するホロワ177は、係止溝付長孔
156,157の係止溝の部分に落込むように各揺動レ
バー175はばねによって付勢されている。
【0040】CDが挿入されると、揺動レバー175の
ホロワ177が立設されている腕と異なる腕に設けられ
ているピン159間が押広げられ、ホロワ177が係止
溝付長孔156,157の係止溝の部分から外れ、スラ
イド板160は右側の揺動レバー175によって右方向
に、左側の揺動レバー175によってスライド板170
が左方向にそれぞれ移動可能となる。一方の揺動レバー
175のホロワ177が係止溝付長孔156,157の
係止溝に留まった状態では、スライド板160,170
の移動を行うことができない。すなわち、両方の揺動レ
バー175が同時に左右に押広げられる状態になったと
きのみCDの受入れが可能となる。これによって12c
mの外径を有するCD14とは異なる外径、たとえば8
cmの外径を有するシングルCDが誤って挿入される事
態を防ぐことができる。揺動レバー175に設けられて
いるピン159間の間隔は、シングルCDの外径よりも
わずかに大きくなっており、シングルCDを挿入したと
きにはスライド板160,170に横方向の移動を生じ
させることができない。
【0041】図28〜図31に示すように、架台16に
は、前後方向の一直線上に間隔をあけて配置される2つ
の発光ダイオード(「LED」と略称する)180,1
81が設けられる。LED180,181から発生する
光は、後述するようにPUユニット15内に設けられる
受光センサで検知される。架台16内でのスライド板1
60の移動は、挿入検知SW182によって検知され、
CDが挿入されたことを検知することができる。
【0042】図33は、図1のPUユニット15の平面
図を示す。PUユニット15のほぼ中央部には、ターン
テーブル27が設けられ、モータ190によって中心軸
191が直接回転駆動される。中心軸191には、複数
の爪192が装着され、中心軸191の内方寄りに装着
されるばね193によって半径方向外方に広がるように
付勢される。ばね193は、カバー194によって保持
される。ばね193は小径の圧縮ばねであり、中心軸1
91の軸線方向と平行に挿入すればよいので、組立てが
比較的容易である。ターンテーブル27の左方には、P
U28を移動させるトラッキング機構29が設けられ
る。さらにPUユニット15の左側方には、架台16に
設けられるピニオン歯車134と噛合するラック195
が取付けられ、ピニオン歯車134の回転力をPUユニ
ット15の直線運動に変換する。トラッキング機構29
は、PUユニット15のターンテーブル27よりも右側
に配置されるモータ196およびその回転駆動力を伝達
する伝達歯車197によって駆動される。
【0043】PUユニット15のターンテーブル27よ
りも右側の部分の後方には、センサ基板200が取付け
られる。センサ基板200には、前方から後方に延びる
直線上に、架台16に取付けられるLED180からの
光の受光のための受光センサとして、排出完了センサ2
01およびディスク有無検知センサ202が間隔をあけ
て取付けられる。センサ基板200の後端には、PUユ
ニット15が最も後方まで進出して、中心軸191にス
トッカ13に保持されているCD14を挿入可能なクラ
ンプ位置に到達することを検知するクランプ位置SW2
03が設けられる。センサ基板200の右側方には、ク
ランプ位置から後退して、CD14の再生を行うPLA
Y位置を検出するPLAY位置センサ204が装着され
る。PLAY位置センサ204は、ホトインタラプタに
よって実現され、PLAY位置には光を遮るような部材
を配置しておく。ターンテーブル27の下方で前方寄り
の部分には、PU28が原点位置にある状態を検知する
ためのPU原点SW205が設けられる。また、PUユ
ニット15の前端からわずかに突出する検出端を有し、
PUユニット15が架台16の最前方の原点に位置する
ことを検出するユニット原点SW206も設けられる。
【0044】図34は、左側の階段用スライド部材35
とロック用スライド部材45との連動状態を示し、図3
5は階段用ラック40とロック用ラック46を駆動する
状態を示す。ロック用スライド部材45は、階段用スラ
イド部材35とベース30との間に配置され、前述の搬
送切換用カム49が形成される。階段用スライド部材3
5は、階段モータ31によって回転駆動されるピニオン
210に噛合する階段用ラック40を有する。ピニオン
210は、ロック用スライド部材45のロック用ラック
46とも噛合可能である。しかしながら、階段用ラック
40とロック用ラック46とは、同時にピニオン210
と噛合することはなく、いずれか一方のみが噛合する。
噛合の切換えを円滑に行うため、階段用ラック40およ
びロック用ラック46の切換え部分では、歯211,2
12の形状が、たとえば山の幅が狭くなるように変形さ
れ、円滑な移行を可能としている。
【0045】図36は、右側の階段用スライド部材36
の構成を示す。左側の階段用スライド部材35と逆方向
に移動するので、階段溝38は、左側の階段用スライド
部材35に形成されている階段溝37と逆方向となる。
【0046】図37は、カム部材54の角変位に伴うロ
ック爪21、側方ロックレバー63およびロック用位置
決め部材118の動作を示す。ロック用スライド部材4
5が後退したロック位置では、ロック爪21が後方に突
出し、側方ロックレバー63が右側方に突出し、ロック
用位置決め部材118が後方寄りに変位する。ロック位
置SW90は、OFF状態となる。
【0047】図38および図39は、押出レバー72お
よび押込レバー140に関連する構成を示す。図38に
示す押出レバー72は、伝達レバー73との間にばね7
4が設けられているので、ストッカ13にCDが挿入さ
れると後方に押され、挿入完了スイッチ124をON状
態に作動させる。図39に示す押込レバー140では、
伝達レバー143の突起221の形状が、直線部222
と曲線部223とを有するので、ロック用スライド部材
45に形成されている突起224が直線部222に当接
するときには押込レバー140を角変位させる駆動力が
伝達される。突起224が曲線部223に当接するとき
には、伝達レバー143のみが角変位し、押込レバー1
40には駆動力は伝達されない。
【0048】図40は、図1に示すシャッタ22に関連
する構成を示す。シャッタ22は、シャッタ伝達レバー
66を介して与えられる駆動力によって、ロック用スラ
イド部材45が最も後退した位置でのみ開く。この状態
で、ロック爪21、側方ロックレバー63およびロック
用位置決め部材118によってシャーシ20が筐体12
に対して固定された状態となっているので、CD14の
挿入排出を円滑に行うことができる。シャッタ伝達レバ
ー66の先端は、スライド板225を横方向に変位させ
る。横方向の変位は、傾斜溝226に嵌合するシャッタ
22のピンを介して、上下方向の開閉動作に変換され
る。シャッタ22が閉じているか否かは、ホトインタラ
プタによる抜取り検知センサ228によって検出され
る。抜取り検知センサ228は、シャッタ伝達レバー6
6がその先端でシャッタ22によって開口部23を開け
ている状態でONとなる。一旦シャッタ22があいた状
態でCD14を挿入した後、開口部23にCD14が残
っている状態では、シャッタ22を閉じることができな
いので、抜取り検知センサ228はON状態を続ける。
CD14が抜取られれば、抜取り検知センサ228はO
FF状態となる。
【0049】図41は、図1に示すオートチェンジャ装
置11の制御回路19に関連する電気的構成を示す。ス
トッカの上昇位置を検出するストッカ位置センサ114
からは、位置検出片104の絶対位置に対応する電圧出
力が得られる。この電圧出力は、アナログ/デジタル変
換(以下「A/D」と略称する)回路230によってデ
ジタルデータに変換され、マイクロコンピュータのプロ
グラム動作によって実現される制御回路19に入力され
る。他のスイッチやセンサからの信号も制御回路19に
入力され、予め設定されるプログラムに従って階段モー
タ31、ストッカモータ32、挿排モータ130が回転
駆動される。また階段用スライド部材35,36の移動
位置は、ホトインタラプタによって実現されるカウント
センサ123の発光素子と受光素子との間をスリット3
9が通過する回数の計数値として検知することができ
る。また制御回路19には、オートチェンジャ装置11
の動作状態を入力するための指示入力手段であるキー入
力装置231や、時間の設定や計時を行うタイマ232
も接続される。
【0050】図42は図41の制御回路19の動作を示
す。ステップa1から動作を開始し、ステップa2で
は、現在CD14の挿入または排出を行う挿排状態とな
っているか否かを判断する。挿排状態であれば、ステッ
プa3で挿排状態に対するメカ初期化動作を行い、挿排
状態でなければステップa4で挿排状態以外のメカ初期
化動作を行う。ステップa3またはステップa4のメカ
初期化が終了すると、ステップa5でキー入力装置23
1からの指示入力を待つ。指示入力があると、ステップ
a6で、CDの挿入が指示されたか否かを判断する。C
D挿入が指示されたと判断されるときには、ステップa
7で現在CDの再生中であるか否かを判断する。再生中
であるときにはステップa8で、CD挿入準備動作とし
て再生中のCDを排出する動作を行う。ステップa8の
CD挿入準備動作が終了したとき、またはステップa7
で再生中ではないと判断されるときには、ステップa9
でCD挿入動作を行う。
【0051】ステップa6でCDの挿入動作ではないと
判断されるときには、ステップa10でCD排出動作が
指示されたか否かを判断する。CD排出動作が指示され
ているときには、ステップa11でCDを排出する動作
を行う。ステップa10でCD排出が指示されていない
と判断されるときにはステップa12でCD検索が指示
されているか否かを判断する。指示されているときには
ステップa13でストッカの各段についてCDの有無を
検索する動作を行い、指示されていないときにはステッ
プa14で残りの動作としてCDチェンジ動作を行う。
ステップa9、ステップa11、ステップa13または
ステップa14の動作が終了すると、ステップa5に戻
る。なお、再生の途中で車載用オーディオ機器としての
他の動作、たとえばチューナからの放送受信などの動作
を指示されるときには、再生を中断状態とし、いつでも
再生の再開可能な状態とする。
【0052】図43は、図42のステップa3における
メカ初期化動作のフローチャートを示す。ステップb1
から動作を開始し、ステップb2では階段モータ31を
逆転駆動して架台16を下降させ、挿排位置に移動させ
る。ステップb3で挿排位置SW91がON状態となる
と、ステップb4のCD排出動作が開始される。ステッ
プb5で排出完了センサ201がON状態となると、C
Dの排出が完了する。次にステップb5で挿入検知SW
182がON状態となると、ステップb7のCD挿入動
作が開始され、ステップb8で挿入完了SW124がO
N状態となるまで挿入動作が続けられる。ステップb9
では階段モータ31を正転および逆転に駆動し、ロック
位置スイッチ90がOFF状態からON状態となり、再
びOFF状態となることをステップb10で検知してロ
ック位置復帰動作を行う。次にステップb11でストッ
カモータ32を逆転駆動し、ストッカ13を下降させて
原点位置に復帰させる。ストッカ13の位置は、ステッ
プb12でストッカ位置センサ114からの出力が原点
として予め設定されている値、たとえば(1F)hに対
応するようになるか否か判断し、ステップb13で動作
を終了する。以下、(1F)hの記法で、たとえば()
内の「1F」が2桁の16進数であることを示す。
【0053】図44は、図42のステップa4における
挿排状態以外のメカ初期化動作に対応するフローチャー
トを示す。ステップc1から動作を開始し、ステップc
2ではストッカモータ32を正転させてストッカ13を
上限まで上昇させる。ステップc3でストッカ位置セン
サ114の出力から上限位置への到達を検出すると、ス
テップc4で挿排モータ130を正転させ、PUユニッ
ト15を進出させてクランプ位置まで到達させる。クラ
ンプ位置への進出はステップc5でクランプ位置SW2
03のON作動によって検知され、次にステップc6で
挿排モータ130を逆転させ、PUユニット15を後退
させてPLAY位置まで復帰させる。PLAY位置への
復帰は、ステップc7でPLAY位置センサ204によ
って検知される。ステップc8では、ストッカモータ3
2を逆転させてストッカ13を下降させる。ストッカ1
3の下降位置は、ステップc9でストッカ位置センサ1
14の出力から検知する。ストッカ13が下降すると、
挿排モータ130を正転させ、PUユニット15を進出
させてターンテーブル27に装着されているCD14
を、ストッカ13内に挿入する。
【0054】ステップc11でクランプ位置SW203
がON作動すると、挿排モータ130は停止し、一定時
間t1経過後にストッカモータ32が正転してCD14
はターンテーブル27の中心軸191側から抜出され、
クランプが解除される。ステップc13でストッカ位置
センサ114の出力から、ストッカ13の上昇位置が所
定位置に達すると判断されると、ステップc14でPU
ユニット15が架台16の原点位置まで後退するユニッ
ト排出動作が行われる。ステップc15でユニット原点
SW206によって原点復帰が検知されると、ステップ
c16でストッカモータ32を逆転させ、ストッカ13
の原点復帰動作が行われる。ステップc17でストッカ
位置センサ114の出力から原点復帰が検知されると、
ステップc18で階段モータ31が逆転され、架台16
の原点復帰動作が行われる。ステップc19で階段原点
SW89がON状態となり、さらにスリット39が設け
られている階段用スライド部材35の部分がカウントセ
ンサ123から外れると、架台16の原点復帰が終了す
る。階段モータ31は時間t1だけ一旦停止した後、再
び逆転を開始する。この間に階段用スライド部材35の
階段用ラック40からロック用スライド部材45のロッ
ク用ラック46にピニオン210が噛合するラックが切
換えられる。ステップc21でロック位置SW90がO
FFになると、ステップc22で動作を終了する。
【0055】図45は、図42のステップa8における
CD挿入準備動作のフローチャートを示す。ステップd
1から動作を開始し、ステップd2ではストッカモータ
32を逆転させストッカ13を下降させる。ステップd
3でストッカ位置センサ114の出力から、ストッカ1
3の下降位置が所定位置に達すると、ストッカモータ3
2を停止し、一定時間t1経過後に挿排モータ130を
正転させ、PUユニット15をストッカ13内に進出さ
せる。ステップd5でクランプ位置SW203がONと
なると、挿排モータ130を停止し、一定時間t1経過
後にステップd6でストッカモータ32を正転させてス
トッカ13を上昇させ、CD14を中心軸191から抜
出すクランプ解除を行う。
【0056】ステップd7でストッカ位置センサ114
の出力からストッカ13が所定位置まで上昇することが
検知されると、ステップd8でモータ130を逆転させ
PUユニット15をストッカ13内から後退させるユニ
ット排出動作を行う。ステップd9でユニット原点SW
206がON状態となると、挿排モータ130を停止す
る。次に一定時間t1経過後に、ステップd10でスト
ッカモータ32を逆転させ、ストッカ13の原点復帰を
行う。ステップd11でストッカ位置センサ114の出
力が所定値に達すると、ストッカモータ32を停止し、
一定時間t1経過後にステップd12で階段モータ31
を逆転させ、架台16の原点復帰を行う。階段原点SW
89がONとなった後、ピニオン210に噛合するラッ
クが階段用スライド部材35の階段用ラック40からロ
ック用スライド部材45のロック用ラック46に切換わ
り、ステップd15のロック位置復帰動作が行われる。
ロック位置復帰動作はステップd14でロック位置SW
90がOFFとなると終了し、階段モータ31を停止す
る。ステップd15ではストッカモータ32が正転さ
れ、ストッカ13の上昇動作が行われる。ストッカ位置
センサ114の出力から、所定位置に達することがステ
ップd16で検出されると、ストッカモータ32は停止
する。一定時間t1経過後に、ステップd17の挿排モ
ード切換え動作が階段モータ31を逆転させることによ
って行われる。ステップd19で挿排位置SW91がO
N状態となると、ステップd20で動作を終了する。
【0057】図46は、図42に示すステップa9のC
D挿入動作のフローチャートを示す。ステップe1から
動作を開始し、ステップe2では挿入検知SW182が
ハイレベルのOFFとなって、12cmのCD14が挿
入されたことが検知される。一定時間t1経過後に、ス
テップe3で挿排モータ130が正転され、ディスク挿
入の動作が開始される。挿入されたCD14が後方に移
動するとともに、排出完了センサ201の出力がハイレ
ベルとなり、挿入検知SW182がローレベルのON状
態となり、ディスク有無検知センサ202の出力がハイ
レベルからローレベルに変化する。ステップe4で、C
D14がストッカ13に挿入されて挿入完了SW124
がON状態となると、ステップe5で階段モータ31が
正転され、挿排位置からロック位置に復帰する動作が開
始される。ロック位置SW90がON状態となると挿排
モータ130が停止され、階段モータもt1の時間だけ
停止した後、逆転され、再びロック位置SW90がOF
Fとなる位置で停止し、ステップe6でCD挿入動作を
終了する。
【0058】図47は、図42のステップa11におけ
るCD排出動作のフローチャートを示す。ステップf1
から動作を開始し、ステップf2ではストッカモータ3
2を逆転させてストッカ13の下降を行う。ステップf
3でストッカ位置センサ114の出力から所定位置まで
下降したと判断されると、ストッカモータ32を停止
し、ステップf4でディスク返却のために、一定時間t
1経過後に挿排モータ130を正転させ、PUユニット
15をストッカ13内に進出させる。ステップf5でク
ランプ位置SW203がON状態となると、挿排モータ
130を停止し、一定時間t1経過後にステップf6で
クランプ解除動作を行うため、ストッカモータ32を正
転させ、ストッカ13を上昇させる。ステップf7で、
ストッカ位置センサ114の出力からストッカ13が所
定高さまで到達したと判断されるときには、ステップf
8で一定時間t1経過後に挿排モータ130を逆転さ
せ、PUユニット15をストッカ13内から後退させる
ユニット排出動作を行わせる。ステップf9でユニット
原点SW206がON状態となると、挿排モータ130
を停止する。ステップf10では、ストッカ13の原点
復帰を行うため、一定時間t1経過後にストッカモータ
32を逆転させてストッカ13を下降させ、ステップf
11でストッカ位置センサ114の出力から所定位置ま
で下降したことが検出されると、ストッカモータ32を
停止する。ステップf12で一定時間t1経過後に階段
モータ31を逆転させ、ステップf13で架台の原点位
置を検出し、ラックの切換えのために一時停止した後、
ステップf14でさらにロック用スライド部材45を移
動させて、ステップf15でロック位置復帰を行う。
【0059】ステップf16ではストッカモータ32を
正転させ、ストッカ13を上昇させる。ステップf17
ではストッカ位置センサ114の出力からストッカ13
が所定位置まで上昇することを検知する。ストッカ13
が所定位置まで上昇するとステップf18で階段モータ
31および挿排モータ130をそれぞれ逆転させ、CD
14を排出するディスク排出のための動作を行う。ステ
ップf19で挿排位置スイッチ91がONとなると、階
段モータ31は停止させるけれども、挿排モータ130
の逆転は継続し、ステップf20のCD排出動作を続け
る。ステップf21で排出完了センサ201がローレベ
ルとなってCDを検出すると挿排モータ130を停止す
る。ステップf22で一定時間t1経過後、階段モータ
31を正転させ、ロック位置SW90が一旦ON状態と
なった後、階段モータ31を逆転させるロック位置復帰
動作を行う。
【0060】図48は、図42のステップa12のCD
検索動作のフローチャートを示す。ステップg1から動
作を開始し、ステップg2ではストッカモータ32を正
転させ、ストッカ上昇動作を行う。ステップg3でスト
ッカ位置センサ114の出力からストッカ13が6段目
の位置まで上昇していると判断されると、ストッカモー
タ32が停止し、一定時間t1経過後、ステップg4の
CD排出動作が行われる。このとき階段モータ31およ
び挿排モータ130は逆転される。ここで6段目にはC
Dが収納されている場合を想定する。
【0061】ステップg5でCDが押出レバー72によ
って排出完了センサ201の位置まで排出されると、排
出完了センサ201に受光されるLED180からの光
が遮断され、排出完了センサ201はOFF状態とな
る。ステップg6では、押込みレバー140によるディ
スク押込みのためのCD挿入動作として、階段モータ3
1および挿排モータ130を正転させ、ステップg7で
挿入完了スイッチ124がON状態となるまでディスク
押込みを続ける。ステップg8では階段モータ31を逆
転させ、ステップg9でロック位置SW90が一旦OF
F状態からON状態となり、再びON状態となる位置に
停止させる。次にステップg10のストッカ上昇動作と
して、一定時間t1経過後にストッカモータ32を正転
させてストッカ13を持上げる。ステップg11では、
ストッカ位置センサ114の出力からストッカ13が5
段目位置まで持上がることを検知する。ステップg12
では一定時間t1経過後に、階段モータ31および挿排
モータ130をそれぞれ逆転させ、CD排出動作を行
う。ここで、5段目にはCDが収納されていない場合を
想定する。
【0062】ステップg13では、挿排位置SW91が
ON状態となることによって、架台16が挿排位置に達
したことを検知し階段モータ31および挿排モータ13
0を一旦停止させる。以下同様にして、ステップg14
では第2段目のストッカ内にCD14が保持されている
か否かを判断し、ステップg15では第1段目のストッ
カ内にCD14が保持されているか否かを判断し、ステ
ップg16で動作を終了する。
【0063】図49は、図42のステップa14におけ
るCD検出の動作をフローチャートを示す。ステップh
1から動作を開始し、ステップh2でストッカモータ3
2を逆転させてストッカ13を下降させる。ステップh
3でストッカ位置センサ114の出力からストッカ13
が所定位置まで下降していることが検出されると、スト
ッカモータ32が停止する。ステップh4で一定時間t
1経過後に挿排モータ130を正転させ、PUユニット
15に装着されているCD14をストッカ13に戻す。
ステップh5でクランプ位置SW203がON状態とな
ると、挿排モータ130を停止する。ステップh6では
一定時間t1経過後にストッカモータ32を正転させ、
CD14を中心軸191から抜出すクランプ解除動作を
行う。ステップh7でストッカ位置センサ114の出力
からストッカ13が上限位置まで上昇したと判断される
と、ストッカモータ32を停止する。ステップh8で一
定時間t1経過後に挿排モータ130を逆転させ、PU
ユニット15をストッカ13内から後退させユニット排
出を行う。ステップh9でユニット原点SW206がO
N状態となると、挿排モータ130を停止する。ステッ
プh10では、一定時間t1経過後にストッカモータ3
2を逆転させ、ストッカ13を全体として下降させスト
ッカ原点復帰を行う。ステップh11で、ストッカ位置
センサ114の出力からストッカ13が原点位置まで低
下したと判断されると、ステップh12で一定時間t1
経過後に階段モータ31を回転させ、ステップh13で
カウントセンサ232の出力から架台16を所定の位置
に停止させる。
【0064】ステップh14では、一定時間t1経過
後、ストッカモータ32を正転させ、ストッカ13を分
割して上昇させる。ステップh15では、ストッカ位置
センサ114の出力からストッカ13の分割された上半
分が上限位置まで上昇することを検知する。
【0065】ステップh16では、挿排モータ130を
正転させ、PUユニット15をストッカ13内に進入さ
せる。ステップh17でクランプ位置SW203がON
状態となると、挿排モータ130を停止する。ステップ
h18で一定時間t1経過後にストッカモータ32を逆
転させ、ステップh19でストッカ位置センサ114の
出力から押圧位置まで下降したと判断されると、ストッ
カモータ32を停止する。ステップh20では、一定時
間t2経過後に、ストッカモータ32を正転させ、分割
されたストッカ13の上半分を再び上昇させる。この上
昇位置は、ステップh21でストッカ位置センサ114
の出力から判断する。ステップh22では、一定時間t
1経過後に挿排モータ130を逆転させ、PUユニット
15に移されたCD14をPUユニット15の後退とと
もにストッカ13から引出す。PUユニット15が、P
LAY位置センサ204からの出力によって、PLAY
位置まで到達すると判断されるとき、ステップh23で
挿排モータ130を停止する。次にステップh24で一
定時間t1経過後、ストッカモータ32を正転させ、ス
トッカ13をさらに上昇させる。ステップh25でスト
ッカ13の上昇位置が上限のストッカ退避位置に到達す
ると判断されると、ステップh26で動作を終了する。
【0066】以上の各動作で、一定時間t1はたとえば
100msecであり、t2は500msecである。
以上説明した実施形態では、ストッカ13のストッカ部
材100および1段目の最上段ストッカ部材101は、
前方寄りの部分がCD14とほぼ等しい形状を有してい
るので、上ローラ25と下ローラ26との位置がずれ
て、挿入されるCD14の先端が上向きとなるのに対
し、円滑に案内することができる。搬送ローラ24のロ
ーラの数を増やしたりして、CD14の挿入がほぼ水平
に行えるようにすれば、ストッカ部材100や最上段ス
トッカ部材101の前方側の部分を設けないようにする
こともできる。また、段数は6段に限らないことは勿論
である。ディスク状記録担体としては、CD14と同様
に、パーソナルコンピュータなどのCD−ROMにも同
様に適用することができるのは勿論、レーザディスク
(CD)やミニディスク(MD)などにも、同様に適用
することができる。
【0067】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、複数の収
納部材には、その一方表面側にそれぞれ記録担体を保持
可能で、積層分割手段によって、複数段の収納部材が全
体として一体的に積層され、あるいは分割されるので、
記録担体の再生や記録のために空間が必要な部分のみ積
層された収納部材を分割すればよく、狭い空間を有効に
利用して多くの記録担体を効率よく収納することができ
る。
【0068】また本発明によれば、間隔をあけて立設さ
れる複数個の保持部によって記録担体の外周の挿入方向
の半周部分が保持されるので、円滑かつ安定に記録担体
の保持を行うことができる。
【0069】また本発明によれば、収納部材の一方表面
側に立設される保持部は、他方表面側に形成される凹所
または透孔に挿嵌可能であるので、収納部材を積層する
ときに、他方表面側の凹所または透孔に、隣接する収納
部材の保持部を挿嵌させ、積層した全体の厚みを減少さ
せて、狭い空間に多くの記録担体を効率よく収納するこ
とができる。
【0070】また本発明によれば、各収納部材には、記
録担体の収納位置での中心孔付近での排出方向に延びる
長孔が形成され、記録担体の中心孔に嵌合する中心軸が
挿嵌可能であるので、記録担体の再生または記録のため
の中心軸を記録担体の一方表面側から中心孔に嵌合さ
せ、先端が他方表面側から突出しても、長孔に挿嵌され
るので、収納部材と記録担体との間隔を狭くしておくこ
とができる。記録担体と収納部材の一方表面との間隔が
小さくても、中心軸を利用した記録担体の挿入や排出を
円滑に行うことができるので、狭い空間に多くの記録担
体を効率的に収納することができる。
【0071】また本発明によれば、板ばねによって記録
担体を保持部側に押圧して保持するので、記録担体の保
持を確実に行うことができる。
【0072】また本発明によれば、積層分割手段を挿入
または搬出方向に移動させることによって、各収納部材
の選択部を選択することによって、積層または分割を容
易に行うことができる。
【0073】また本発明によれば、送りねじ手段と支持
手段とを連動させることによって、複数の収納部材の積
層または分割を容易に行うことができる。
【0074】また本発明によれば、積層分割手段が3組
設けられるので、各段の支持部材を相互に平行な状態で
円滑に積層または分割させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態によるオートチャンジャ
装置11の全体的構成を示すブロック図である。
【図2】図1のオートチャンジャ装置11のディスクロ
ーディング状態を示す斜視図である。
【図3】図1のオートチャンジャ装置11によるピック
アップユニットローディング状態を示す斜視図である。
【図4】図1のオートチャンジャ装置11によるディス
ククランプ動作を示す斜視図である。
【図5】図1のオートチャンジャ装置11による再生動
作状態を示す斜視図である。
【図6】図1のオートチャンジャ装置11のシャーシ2
0の平面図である。
【図7】図1のシャーシ20の正面図である。
【図8】図1のシャーシ20の背面図である。
【図9】図1のシャーシ20の右側面図である。
【図10】図1のシャーシ20の左側面図である。
【図11】図1のストッカ13の平面図である。
【図12】図1のストッカ13の正面図である。
【図13】図1のストッカ13の背面図である。
【図14】図1のストッカ13の右側面図である。
【図15】図1のストッカ13の左側面図である。
【図16】図1のストッカ13の分割状態を示す全体的
な斜視図である。
【図17】図1のストッカ13の分割状態の部分的な斜
視図である。
【図18】図11〜図16に示すストッカ13の分解斜
視図である。
【図19】図11〜図16に示すストッカ13でCD載
置用爪110の部分の積層状態を示す側面図である。
【図20】図11〜図16に示すストッカ13を構成す
る個別のストッカ部材100の平面図である。
【図21】図20に示すストッカ部材100の正面図で
ある。
【図22】図20に示すストッカ部材100の右側面図
である。
【図23】図20に示すストッカ部材100の左側面図
である。
【図24】図11〜図16に示すストッカ13の最上段
ストッカ部材101の平面図である。
【図25】図24の最上段ストッカ部材101の正面図
である。
【図26】図24の最上段ストッカ部材101の右側面
図である。
【図27】図24の最上段ストッカ部材101の左側面
図である。
【図28】図1に示す架台16の平面図である。
【図29】図28の架台16の正面図である。
【図30】図28の架台16の右側面図である。
【図31】図28の架台16の左側面図である。
【図32】図28の架台16内に設けられるディスク確
認機構の平面図である。
【図33】図1に示すPUユニット15の平面図であ
る。
【図34】図6〜図10に示す階段用スライド部材35
とロック用スライド部材45との関係を示す斜視図であ
る。
【図35】階段用スライド部材35の階段用ラック40
とロック用スライド部材45のロック用ラック46との
連動部分を示す側面図である。
【図36】図6〜図10に示す階段用スライド部材36
の斜視図である。
【図37】図6〜図10に示すロック機構の動作を示す
簡略化した平面図である。
【図38】図6〜図10に示す押出レバー72に関連す
る構成を示す斜視図である。
【図39】図28〜図31に示す押込レバー140に関
連する構成を示す斜視図である。
【図40】図1に示すシャッタ22に関連する構成を示
す斜視図である。
【図41】図1に示す制御回路19に関連する電気的構
成を示すブロック図である。
【図42】図41に示す制御回路19の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図43】図41に示す制御回路19の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図44】図41に示す制御回路19の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図45】図41に示す制御回路19の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図46】図41に示す制御回路19の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図47】図41に示す制御回路19の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図48】図41に示す制御回路19の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図49】図41に示す制御回路19の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図50】従来からのマガジン方式オートチャンジャ装
置の簡略化した平面図および正面図である。
【符号の説明】
11 オートチャンジャ装置 12 筐体 13 ストッカ 14 CD 15 PUユニット 16 架台 17 フローティング機構 18 昇降分離機構 19 制御回路 20 シャーシ 21 ロック爪 22 シャッタ 23 開口部 24 搬送ローラ 25 上ローラ 26 下ローラ 27 ターンテーブル 28 PU 29 トラッキング機構 30 ベース 31 階段モータ 32 ストッカモータ 33 カバー 35,36 階段用スライド部材 37,38 階段溝 39 スリット 40 階段用ラック 45 ロック用スライド部材 46 ロック用ラック 47 連動用ピン 48 連動用長孔 49 搬送切換用カム 50 ストッカガイド 51 ストッカストッパ 54 カム部材 66 シャッタ伝達レバー 72 押出レバー 80,81,82 送りねじ 87 階段上下限レバー 88 階段上限SW 89 階段原点SW 90 ロック位置SW 91 挿排位置SW 100 ストッカ部材 101 最上段ストッカ部材 105,106 分割用スライド部材 107 爪 108 突起 109 保持用板ばね 110 CD載置用爪 110a 透孔 111 分割用突起 112 ターンテーブル用長孔 113 押出用切欠 114 ストッカ位置センサ 118 ロック用位置決め部材 123 カウントセンサ 124 挿入完了SW 130 挿排モータ 140 押込レバー 180,181 LED 182 挿入検知SW 190,196 モータ 191 中心軸 192 爪 193 ばね 194 カバー 195 ラック 201 排出完了センサ 202 ディスク有無検知センサ 203 クランプ位置SW 204 PLAY位置センサ 206 ユニット原点SW 228 抜取り検知センサ 231 キー入力装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚のディスク状の記録担体を挿入お
    よび排出可能で、挿入された状態では相互に平行で中心
    が同一直線を通るように保持可能で、保持された記録担
    体の一方表面側の空間を拡大するように分割可能な収納
    装置であって、大略的に板状で、一方表面側に、記録担
    体の挿入方向の先端側で外周の半周にわたって立設さ
    れ、先端が記録担体の内周側に延びる保持部が形成さ
    れ、保持部の先端と一方表面との間で記録担体を個別に
    保持可能な複数の収納部材と、 複数の収納部材を全体として一体的に積層し、または選
    択される収納部材を含んで一方側に積層される収納部材
    を分割することが可能な積層分割手段とを含むことを特
    徴とするディスク状記録担体の収納装置。
  2. 【請求項2】 前記保持部は、複数個が間隔をあけて立
    設されることを特徴とする請求項1記載のディスク状記
    録担体の収納装置。
  3. 【請求項3】 前記収納部材の他方表面側には、積層状
    態で前記一方表面側から立設される保持部を挿嵌可能な
    凹所または透孔が形成されていることを特徴とする請求
    項1または2記載のディスク状記録担体の収納装置。
  4. 【請求項4】 前記各収納部材には、保持される記録担
    体の中心付近から前記挿入方向と逆向きの排出方向に延
    び、記録担体の中心孔に嵌合される回転軸が挿嵌可能な
    長孔が形成されることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載のディスク状記録担体の収納装置。
  5. 【請求項5】 前記収納部材の一方表面側には、前記保
    持部に保持される記録担体の外周部を押圧して前記挿入
    方向に付勢する板ばねを、保持部が立設されている部分
    の両端付近に備えることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載のディスク状記録担体の収納装置。
  6. 【請求項6】 前記各収納部材は、側方に、前記積層方
    向に延び、共通の位置で先端が側方に突出する選択部を
    有し、 前記積層分割手段は、前記挿入または排出方向に移動す
    ることによって、前記積層または分割を行うことを特徴
    とする請求項1〜5のいずれかに記載のディスク状記録
    担体の収納装置。
  7. 【請求項7】 前記積層分割手段は、他方表面側の最終
    段の収納部材に螺合する送りねじ手段と、 送りねじ手段と連動して、選択された段の収納部材の前
    記選択部を支持する支持手段とを備えることを特徴とす
    る請求項6記載のディスク状記録担体の収納装置。
  8. 【請求項8】 前記積層分割手段は、3組設けられるこ
    とを特徴とする請求項7記載のディスク状記録担体の収
    納装置。
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