JPH1036983A - 摺動材料 - Google Patents
摺動材料Info
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- JPH1036983A JPH1036983A JP19364496A JP19364496A JPH1036983A JP H1036983 A JPH1036983 A JP H1036983A JP 19364496 A JP19364496 A JP 19364496A JP 19364496 A JP19364496 A JP 19364496A JP H1036983 A JPH1036983 A JP H1036983A
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- sliding material
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 Al合金、とくにAl−Si系合金の耐摩耗
性をさらに向上させ、Al−Si系合金の有する他の金
属材料と比べ優れている軽量性、熱伝導性、加工性、コ
ストの利点を生かし摺動材料(耐摩耗性部品)としての
適用の拡大を図るものである。 【解決手段】 粉末冶金により、急冷凝固粉末より作っ
たAl−Si系粒合金の表面を平滑に加工した後に、A
l合金部2をエッチングによりSi粒だけを突き出した
面を摺動面とした。
性をさらに向上させ、Al−Si系合金の有する他の金
属材料と比べ優れている軽量性、熱伝導性、加工性、コ
ストの利点を生かし摺動材料(耐摩耗性部品)としての
適用の拡大を図るものである。 【解決手段】 粉末冶金により、急冷凝固粉末より作っ
たAl−Si系粒合金の表面を平滑に加工した後に、A
l合金部2をエッチングによりSi粒だけを突き出した
面を摺動面とした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は摺動材料に係り、耐
摩耗性アルミ合金であるアルミニウム−シリコン系合金
の耐摩耗性をさらに向上させた摺動材料に関するもので
ある。
摩耗性アルミ合金であるアルミニウム−シリコン系合金
の耐摩耗性をさらに向上させた摺動材料に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、アルミニウム(Al)合金は軽量
で適度な強度を有し、耐食性や加工性に優れ幅広い分野
で用いられている。その中でも、シリコン(Si)を添
加したアルミニウム−シリコン(Al−Si)系合金
は、耐摩耗性Al合金として知られ、近年、その合金組
成や製造方法の開発が積極的に進められた。そして、ピ
ストン等の自動車部品、VTRシリンダ、OA部品、油
圧部品などに用いられるようになってきている。
で適度な強度を有し、耐食性や加工性に優れ幅広い分野
で用いられている。その中でも、シリコン(Si)を添
加したアルミニウム−シリコン(Al−Si)系合金
は、耐摩耗性Al合金として知られ、近年、その合金組
成や製造方法の開発が積極的に進められた。そして、ピ
ストン等の自動車部品、VTRシリンダ、OA部品、油
圧部品などに用いられるようになってきている。
【0003】特に、その製造方法の開発では、従来の溶
解鋳造法により製造したAl合金では、その特性に限界
があり、大幅な改良は困難であったが、急冷凝固法によ
り作ったAl合金粉末から粉末冶金法により製造するA
l合金はその特性が大きく向上した。
解鋳造法により製造したAl合金では、その特性に限界
があり、大幅な改良は困難であったが、急冷凝固法によ
り作ったAl合金粉末から粉末冶金法により製造するA
l合金はその特性が大きく向上した。
【0004】すなわち、従来、Siを添加した場合、溶
解鋳造法による過共晶Al−Si合金は大きな初晶Si
粒を有するため、熱間加工性や切削加工性が劣り、Si
添加量に大きな制約を生じていた。
解鋳造法による過共晶Al−Si合金は大きな初晶Si
粒を有するため、熱間加工性や切削加工性が劣り、Si
添加量に大きな制約を生じていた。
【0005】これに対し、急冷凝固法でAl合金を溶融
状態から急速に凝固させ微細な均一組織からなる粉末を
作り、そしてその粉末を用いた粉末合金でのAl−Si
系合金では初晶Siが微細に均一分散するため、熱間
(押し出し)加工が容易で切削性も良好となるばかりで
なく、粉末冶金の特徴であるSi添加量を任意に選ぶこ
とができ、他元素(金属や無機物)の添加も容易であ
る。
状態から急速に凝固させ微細な均一組織からなる粉末を
作り、そしてその粉末を用いた粉末合金でのAl−Si
系合金では初晶Siが微細に均一分散するため、熱間
(押し出し)加工が容易で切削性も良好となるばかりで
なく、粉末冶金の特徴であるSi添加量を任意に選ぶこ
とができ、他元素(金属や無機物)の添加も容易であ
る。
【0006】以上の特徴から粉末合金Al−Si系合金
は低熱膨張率、高強度、耐熱性さらに耐摩耗性も注目さ
れている。
は低熱膨張率、高強度、耐熱性さらに耐摩耗性も注目さ
れている。
【0007】しかしながら、粉末冶金により作ったAl
−Si系合金でも基本的にはAlを主成分とするため、
比較的軟かいAlは摩耗し易く、そして、摩耗したAl
の摩耗粉はAl合金部と容易に凝着を起こし摩耗はさら
に進み、最終的に致命的な摩耗となり易いと言わざるを
得ない。
−Si系合金でも基本的にはAlを主成分とするため、
比較的軟かいAlは摩耗し易く、そして、摩耗したAl
の摩耗粉はAl合金部と容易に凝着を起こし摩耗はさら
に進み、最終的に致命的な摩耗となり易いと言わざるを
得ない。
【0008】そのため、Al合金の有する軽量性、熱伝
導性、加工性、リサイクル性、コストの特徴を最大限生
かしながら、様々な工夫を行い耐摩耗性部品としての適
用が検討されていた。
導性、加工性、リサイクル性、コストの特徴を最大限生
かしながら、様々な工夫を行い耐摩耗性部品としての適
用が検討されていた。
【0009】例えば、耐摩耗表面処理として陽極酸化処
理、溶射、めっき、イオンプレーティングなどで様々に
Al合金の耐摩耗性向上のための検討が行なわれてい
る。また、例えば米国特許Re.27,081のよう
に、鋳造Al−Si系合金(過共晶Al−Si系合金)
の表面のAlを優先的に除去してSi粒子を表面上に突
出させて耐摩耗性を良くする表面処理なども提案されて
いた。
理、溶射、めっき、イオンプレーティングなどで様々に
Al合金の耐摩耗性向上のための検討が行なわれてい
る。また、例えば米国特許Re.27,081のよう
に、鋳造Al−Si系合金(過共晶Al−Si系合金)
の表面のAlを優先的に除去してSi粒子を表面上に突
出させて耐摩耗性を良くする表面処理なども提案されて
いた。
【0010】しかし、通常の溶解鋳造法で耐摩耗性を高
める為に、20%を越えるSiを添加した合金を作成
し、これに表面処理を実施しようとした場合、融点の上
昇による溶解水素量の増加の結果、凝固後に発生するピ
ンホールや初晶Siの粗大化を防ぐP(燐)及び凝固速
度の低下から粗大となるCu,Mgの晶出物が、Al合
金を均一に除去する表面処理を困難にして、良好な摺動
面を得ることが出来ない。
める為に、20%を越えるSiを添加した合金を作成
し、これに表面処理を実施しようとした場合、融点の上
昇による溶解水素量の増加の結果、凝固後に発生するピ
ンホールや初晶Siの粗大化を防ぐP(燐)及び凝固速
度の低下から粗大となるCu,Mgの晶出物が、Al合
金を均一に除去する表面処理を困難にして、良好な摺動
面を得ることが出来ない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本出願に係る発明の目
的は、Al合金、とくにAl−Si系合金の耐摩耗性を
さらに向上させ、Al−Si系合金の有する他の金属材
料と比べ優れている軽量性、熱伝導性、加工性、コスト
の利点を生かし摺動材料(耐摩耗性部品)としての適用
の拡大を図ろうとするものである。
的は、Al合金、とくにAl−Si系合金の耐摩耗性を
さらに向上させ、Al−Si系合金の有する他の金属材
料と比べ優れている軽量性、熱伝導性、加工性、コスト
の利点を生かし摺動材料(耐摩耗性部品)としての適用
の拡大を図ろうとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的のために
本出願に係る第1の発明は、粉末冶金により、急冷凝固
粉末より作ったAl−Si粒合金の表面を平滑に加工し
た後に、Al合金部をエッチングによりSi粒だけを突
き出した面を摺動面としたことを特徴とする摺動材料に
ある。
本出願に係る第1の発明は、粉末冶金により、急冷凝固
粉末より作ったAl−Si粒合金の表面を平滑に加工し
た後に、Al合金部をエッチングによりSi粒だけを突
き出した面を摺動面としたことを特徴とする摺動材料に
ある。
【0013】このような目的のために本出願に係る第2
の発明は、上記した第1の発明のAl合金部を表面から
0.2〜2μm以下除去した。
の発明は、上記した第1の発明のAl合金部を表面から
0.2〜2μm以下除去した。
【0014】このような目的のために本出願に係る第3
の発明は、上記した第1、第2または第3の発明におけ
るエッチング処理するAl−Si系合金は、平均Si粒
径2μm〜6μmとした。
の発明は、上記した第1、第2または第3の発明におけ
るエッチング処理するAl−Si系合金は、平均Si粒
径2μm〜6μmとした。
【0015】このような目的のために本出願に係る第4
の発明は、上記した第1、第2、第3の発明において、
Siが20〜40wt%含まれている。
の発明は、上記した第1、第2、第3の発明において、
Siが20〜40wt%含まれている。
【0016】このような目的のために本出願に係る第5
の発明は、上記した第1、第2、第3、第4の発明にお
いて、Al合金部はCu,Mgが添加されている。
の発明は、上記した第1、第2、第3、第4の発明にお
いて、Al合金部はCu,Mgが添加されている。
【0017】このような目的のために本出願に係る第6
の発明は、上記した第5の発明において、Al合金部に
Fe,Niまたは無機物が添加されている。
の発明は、上記した第5の発明において、Al合金部に
Fe,Niまたは無機物が添加されている。
【0018】このような目的のために本出願に係る第7
の発明は、上記した第1、第2、第3、第4、第5、第
6の発明において、Al−Si系合金の酸素含有量が
0.1重量%以下、水素含有量が0.7cm3 /100
gAl以下である。
の発明は、上記した第1、第2、第3、第4、第5、第
6の発明において、Al−Si系合金の酸素含有量が
0.1重量%以下、水素含有量が0.7cm3 /100
gAl以下である。
【0019】このような目的のために、本出願に係る第
8の発明は、上記した第7の発明において、Al−Si
系合金がスプレーフォーミング法により作ったものであ
る。このようにして作ったAl−Si系合金の摩擦摺動
面は表面に硬いSi粒子がありAl合金部の摩耗が起き
にくく、耐摩耗性が向上し、良好な摩擦摺動面を提供す
ることができ、摩擦摺動材としてのAl−Si系合金の
適用の範囲の拡大が可能となる。
8の発明は、上記した第7の発明において、Al−Si
系合金がスプレーフォーミング法により作ったものであ
る。このようにして作ったAl−Si系合金の摩擦摺動
面は表面に硬いSi粒子がありAl合金部の摩耗が起き
にくく、耐摩耗性が向上し、良好な摩擦摺動面を提供す
ることができ、摩擦摺動材としてのAl−Si系合金の
適用の範囲の拡大が可能となる。
【0020】
【実施例】摺動材料としての評価をリング−ディスク式
の摩耗試験機を用いて行い、評価の対象となる試料は、
試料1として、代表的なアルミ合金であるAl−Mg合
金(A5056)を用いた。
の摩耗試験機を用いて行い、評価の対象となる試料は、
試料1として、代表的なアルミ合金であるAl−Mg合
金(A5056)を用いた。
【0021】また、試料2〜試料4としては、エアーア
トマイズ法で急冷凝固されたAl−Si系合金粉末を熱
間押出により固化させたAl−Si系合金でそれぞれS
i量が20wt%、30wt%、40wt%であって、
銅、マグネシウムが添加され、残部をAlとしたもの
(試料2:Al−20Si−4Cu−1.5Mg、試料
3:Al−30Si−2Cu−0.5Mg、試料4:A
l−40Si−3Cu)を用いた。
トマイズ法で急冷凝固されたAl−Si系合金粉末を熱
間押出により固化させたAl−Si系合金でそれぞれS
i量が20wt%、30wt%、40wt%であって、
銅、マグネシウムが添加され、残部をAlとしたもの
(試料2:Al−20Si−4Cu−1.5Mg、試料
3:Al−30Si−2Cu−0.5Mg、試料4:A
l−40Si−3Cu)を用いた。
【0022】一方、評価試験を行うためのリング−ディ
スク式の摩耗試験機のリングの寸法は、外径(φ)が2
5.6mm、内径(φ)が20mmで、高さが15mm
の円筒状であり、ディスクの寸法は外径(φ)が40m
m、厚さが5mmの円盤状であり、両者(前記リングと
前記ディスク)を接触させ、前記ディスクを固定して前
記リングに10kgfの加圧を加え、毎分100回転で
無潤滑、すなわちドライの状態で回転させ試験を行っ
た。
スク式の摩耗試験機のリングの寸法は、外径(φ)が2
5.6mm、内径(φ)が20mmで、高さが15mm
の円筒状であり、ディスクの寸法は外径(φ)が40m
m、厚さが5mmの円盤状であり、両者(前記リングと
前記ディスク)を接触させ、前記ディスクを固定して前
記リングに10kgfの加圧を加え、毎分100回転で
無潤滑、すなわちドライの状態で回転させ試験を行っ
た。
【0023】評価する試料1〜試料4は前記のリング形
状に加工し、前記ディスクとの接触面(摺動面)はあら
かじめ表面粗さを0.5μmに仕上げた。
状に加工し、前記ディスクとの接触面(摺動面)はあら
かじめ表面粗さを0.5μmに仕上げた。
【0024】また、相手側の前記ディスクも前記ディス
クの形状に鋼を加工し、その表面に相手材として厚さ
0.5mmのポリイミドを含有したフッ素樹脂(四フッ
化エチレン樹脂)のシートを同じ直径に加工し、表面を
できるだけ均一に加圧してディスクに接着剤ではり付
け、摺動面を酸化クロムのラッピングシートで研摩し、
表面粗さを0.5μmに仕上げた。
クの形状に鋼を加工し、その表面に相手材として厚さ
0.5mmのポリイミドを含有したフッ素樹脂(四フッ
化エチレン樹脂)のシートを同じ直径に加工し、表面を
できるだけ均一に加圧してディスクに接着剤ではり付
け、摺動面を酸化クロムのラッピングシートで研摩し、
表面粗さを0.5μmに仕上げた。
【0025】試験は、通常各々の試料の試験時間とその
摩耗量を測定することが行なわれているが、単純に摩耗
量を測定するだけではAl合金の摩耗現象を明らかにす
ることはできないので、一定時間試験後の摺動面を光学
顕微鏡や電子顕微鏡を使って観察し、その表面がどのよ
うに変化するのか観察することを中心に行った。
摩耗量を測定することが行なわれているが、単純に摩耗
量を測定するだけではAl合金の摩耗現象を明らかにす
ることはできないので、一定時間試験後の摺動面を光学
顕微鏡や電子顕微鏡を使って観察し、その表面がどのよ
うに変化するのか観察することを中心に行った。
【0026】試験の結果は以下の通りであった。
【0027】試料1であるAl−Mg合金は、試験開始
10分後で表面には既に多数の傷が摺動面全面に生じ、
摩耗したAl粉が相手の樹脂材にも付着し、一部は樹脂
材表面上で凝集し固りとなってみえた。さらに試験を続
けると、開始後30分でAl−Mg合金の摺動面は深さ
0.5μm〜2μmの凹凸があり、全面摩耗を呈した。
10分後で表面には既に多数の傷が摺動面全面に生じ、
摩耗したAl粉が相手の樹脂材にも付着し、一部は樹脂
材表面上で凝集し固りとなってみえた。さらに試験を続
けると、開始後30分でAl−Mg合金の摺動面は深さ
0.5μm〜2μmの凹凸があり、全面摩耗を呈した。
【0028】試料3であるSi30wt%含有のAl−
Si系合金(Al−30Si−2Cu−0.5Mg)で
は、試験開始30分後でも表面に傷は多少あるものの大
きな深さにはなっておらず良好の様に思われ、さらに試
験を続け開始後60分後にはその表面には明らかな特徴
すなわち、Al−Si系合金のうちSi粒子を残してA
l合金部が深さサブμm〜1μm程度削られている状態
であることがわかった。
Si系合金(Al−30Si−2Cu−0.5Mg)で
は、試験開始30分後でも表面に傷は多少あるものの大
きな深さにはなっておらず良好の様に思われ、さらに試
験を続け開始後60分後にはその表面には明らかな特徴
すなわち、Al−Si系合金のうちSi粒子を残してA
l合金部が深さサブμm〜1μm程度削られている状態
であることがわかった。
【0029】そして、突き出したSi粒子の形状が明瞭
に観察できた。また、相手材の樹脂を主成分とする薄い
膜がその表面にほぼ全面にわたり付着していることがわ
かった。但し一部には幅10μm〜30μmのSi粒子
の削れたり、脱落した傷もみられた。
に観察できた。また、相手材の樹脂を主成分とする薄い
膜がその表面にほぼ全面にわたり付着していることがわ
かった。但し一部には幅10μm〜30μmのSi粒子
の削れたり、脱落した傷もみられた。
【0030】そして、試験開始後90分後には、Al−
Si系合金の表面に生じた傷は徐々に拡大し大きくなる
とともに深さを増し、また相手材の樹脂の摺動面は黒色
化し、AlとSi粒子の摩耗粉が除々に樹脂へ付着して
いた。
Si系合金の表面に生じた傷は徐々に拡大し大きくなる
とともに深さを増し、また相手材の樹脂の摺動面は黒色
化し、AlとSi粒子の摩耗粉が除々に樹脂へ付着して
いた。
【0031】さらに試験開始後120分後には試料1と
同様に摺動面全面にわたりAl−Si系合金の深さ0.
5〜2μm程度の摩耗が生じ、Al合金とSi粒子との
区別もわからない状態となった。
同様に摺動面全面にわたりAl−Si系合金の深さ0.
5〜2μm程度の摩耗が生じ、Al合金とSi粒子との
区別もわからない状態となった。
【0032】この結果、Al−Si系合金は通常のAl
合金より耐摩耗性は良いものの、本試験条件ではAl合
金の摩耗が原因で充分な耐摩耗性を有してはいないと判
断できる。
合金より耐摩耗性は良いものの、本試験条件ではAl合
金の摩耗が原因で充分な耐摩耗性を有してはいないと判
断できる。
【0033】また、試料2〜試料4であるSi量20〜
40wt%の違いをみると、Si量が多いほど前述の摩
耗が時間的に遅れるようであるが、時間の差はあるもの
の結果として同様になった。
40wt%の違いをみると、Si量が多いほど前述の摩
耗が時間的に遅れるようであるが、時間の差はあるもの
の結果として同様になった。
【0034】そこでAl−Si系合金の摩耗形態を試験
開始から見直し改善案を検討することとした。
開始から見直し改善案を検討することとした。
【0035】そこで、次に評価したAl−Si系合金は
耐摩耗性の改善を次の様に考え実施した。
耐摩耗性の改善を次の様に考え実施した。
【0036】Si粒子を残してAl合金部がまず初めに
削れるという事実から、前述の従来例にあるように、予
め意図的なAl合金部の除去を検討した。従来例で示し
た過共晶Al−Si系合金の場合には、Si粒径が平均
でも20μm〜30μmはあるため、エッチング処理は
荒加工後、Al合金部を数μm〜10μm程度除去し、
最終的に仕上げ加工を行うことは簡単であると思われる
が、今回使用したAl−Si系合金のSi粒径は平均で
2μm〜6μm程度しかなく、例えばAl合金部を過度
にエッチング処理すると、逆に硬いSi粒の脱落も引き
起こし、却って耐摩耗性を悪くしてしまうことになる。
削れるという事実から、前述の従来例にあるように、予
め意図的なAl合金部の除去を検討した。従来例で示し
た過共晶Al−Si系合金の場合には、Si粒径が平均
でも20μm〜30μmはあるため、エッチング処理は
荒加工後、Al合金部を数μm〜10μm程度除去し、
最終的に仕上げ加工を行うことは簡単であると思われる
が、今回使用したAl−Si系合金のSi粒径は平均で
2μm〜6μm程度しかなく、例えばAl合金部を過度
にエッチング処理すると、逆に硬いSi粒の脱落も引き
起こし、却って耐摩耗性を悪くしてしまうことになる。
【0037】そこで、エッチング処理は厳密な管理のも
とで行い、Al合金部を除去する方法について以下のよ
うな検討を行った。
とで行い、Al合金部を除去する方法について以下のよ
うな検討を行った。
【0038】その条件は、予めAl−Si系合金の摺動
面を研磨により鏡面化し、できれば0.1μm程度以上
に平滑に研磨加工し、例えば20℃の水酸化ナトリウム
の水溶液(濃度10%)にAl−Si系合金を60秒浸
すことにより、Al合金部は約0.5±0.1μmの除
去が可能であり、この時間を変えることで例えば120
秒で約1μm、逆に30秒で約0.2μm程度の除去が
可能である。図1に処理前後のAl−Si系合金摺動面
の状況を示す。
面を研磨により鏡面化し、できれば0.1μm程度以上
に平滑に研磨加工し、例えば20℃の水酸化ナトリウム
の水溶液(濃度10%)にAl−Si系合金を60秒浸
すことにより、Al合金部は約0.5±0.1μmの除
去が可能であり、この時間を変えることで例えば120
秒で約1μm、逆に30秒で約0.2μm程度の除去が
可能である。図1に処理前後のAl−Si系合金摺動面
の状況を示す。
【0039】また、孔食等を防ぎ、摺動面の全面にわた
り均一なエッチングを施すために、図2のように、水酸
化ナトリウムの水溶液で処理する前に、例えば硝酸(濃
度20%)に浸して均一な薄い酸化膜3を作っておき、
水酸化ナトリウムの水溶液から出した直後に硝酸(例え
ば濃度10%)に浸して、水酸化ナトリウムのエッチン
グを酸で中和してすぐに停止させる方法がより精度よく
エッチング深さのコントロールができた。
り均一なエッチングを施すために、図2のように、水酸
化ナトリウムの水溶液で処理する前に、例えば硝酸(濃
度20%)に浸して均一な薄い酸化膜3を作っておき、
水酸化ナトリウムの水溶液から出した直後に硝酸(例え
ば濃度10%)に浸して、水酸化ナトリウムのエッチン
グを酸で中和してすぐに停止させる方法がより精度よく
エッチング深さのコントロールができた。
【0040】なお、Alは両性金属であることから、水
酸化ナトリウムのようなアルカリ性以外のフッ酸や塩酸
などの酸性の液でもエッチングは可能である。以上のよ
うな条件でのエッチング処理を、摺動面を研磨した(例
えばサブミクロンの酸化シリコン粉とバフ布を用いてバ
ブ研磨した)リング状に加工したAl−Si系合金に施
した。
酸化ナトリウムのようなアルカリ性以外のフッ酸や塩酸
などの酸性の液でもエッチングは可能である。以上のよ
うな条件でのエッチング処理を、摺動面を研磨した(例
えばサブミクロンの酸化シリコン粉とバフ布を用いてバ
ブ研磨した)リング状に加工したAl−Si系合金に施
した。
【0041】なお、エッチング後はその面の仕上げは、
ほとんど必要としない。その結果は図1(b)に示すよ
うに、Si粒1が突出し、またSi粒1の表面が平滑
で、Al合金部2が約0.5μmほど凹んだ面状態とな
った。ここで、こうして作った試料を試料5とする。こ
のエッチング処理を施した試料5は、材料として試料3
であるAl−Si系合金(Al−30Si−2Cu−
0.5Mg)を用いた。
ほとんど必要としない。その結果は図1(b)に示すよ
うに、Si粒1が突出し、またSi粒1の表面が平滑
で、Al合金部2が約0.5μmほど凹んだ面状態とな
った。ここで、こうして作った試料を試料5とする。こ
のエッチング処理を施した試料5は、材料として試料3
であるAl−Si系合金(Al−30Si−2Cu−
0.5Mg)を用いた。
【0042】評価試験の結果は、試料5は試験開始後6
0分後において、Al合金部に小さな傷が少しみられる
ものの、Si粒子はほぼエッチング直後と同じ様相を呈
し、かなり安定した摺動面である。その結果、相手側の
樹脂もほぼ均一な定常的な摩耗を呈している。
0分後において、Al合金部に小さな傷が少しみられる
ものの、Si粒子はほぼエッチング直後と同じ様相を呈
し、かなり安定した摺動面である。その結果、相手側の
樹脂もほぼ均一な定常的な摩耗を呈している。
【0043】さらに開始後120分を経過すると、Si
粒子の方には変化があまりないが、樹脂の摩耗により生
じた樹脂の摩耗粉がAl合金除去部に埋まりはじめ、ま
たSi粒子の表面にも樹脂の薄い膜が形成され、より安
定した摺動面の状態になっていることがわかった。この
結果はエッチングをしなかった前述の試料2〜試料4と
比べ、基本的にAl合金部の摩耗が殆ど起こらず、した
がって摺動面の変化が殆どないことを示している。
粒子の方には変化があまりないが、樹脂の摩耗により生
じた樹脂の摩耗粉がAl合金除去部に埋まりはじめ、ま
たSi粒子の表面にも樹脂の薄い膜が形成され、より安
定した摺動面の状態になっていることがわかった。この
結果はエッチングをしなかった前述の試料2〜試料4と
比べ、基本的にAl合金部の摩耗が殆ど起こらず、した
がって摺動面の変化が殆どないことを示している。
【0044】なお、エッチング処理によるAl合金部の
除去は平滑化されたSi粒表面から0.2μm〜3μm
(No1〜No6)まで変えて別に120分間の試験を
行った。その結果を表1に示した。
除去は平滑化されたSi粒表面から0.2μm〜3μm
(No1〜No6)まで変えて別に120分間の試験を
行った。その結果を表1に示した。
【0045】エッチング処理を行わなかったNo1の平
滑なSi粒とAl合金部と比べ、No2〜No5の0.
2μm程度から摺動試験時において、Al合金部の削れ
が少なくなる効果がみられ、逆にエッチング処理が過大
になると、Si粒の脱落を引き起こすが、2μm程度の
Al合金部の除去では少しは脱落するSi粒も出るがそ
の影響は殆どみられなかった。しかし、No6の3μm
のエッチング処理ではSi粒の脱落が増え摺動面に傷の
発生が目立った。
滑なSi粒とAl合金部と比べ、No2〜No5の0.
2μm程度から摺動試験時において、Al合金部の削れ
が少なくなる効果がみられ、逆にエッチング処理が過大
になると、Si粒の脱落を引き起こすが、2μm程度の
Al合金部の除去では少しは脱落するSi粒も出るがそ
の影響は殆どみられなかった。しかし、No6の3μm
のエッチング処理ではSi粒の脱落が増え摺動面に傷の
発生が目立った。
【0046】
【表1】
【0047】なお本実施例において、上記の試料5は代
表的な例(Si30wt%(Al−30Si−2Cu−
0.5Mg))であるが、他にSi含有量(wt%)が
20,40wt%のAl−Si系合金(Al−20Si
−4Cu−1.5Mg,Al−40Si−3Cu)、A
l−Si系合金にFeまたはNiを添加したAl−Si
系合金(Al−20Si−2Fe−2Cu−1Mg,A
l−20Si−2Ni−2Cu−1Mg)、さらには無
機物としてSiCを添加したAl−Si系合金(Al−
20Si−2Mg/2%Sic)を用いて試料5と同様
の試験を行った。
表的な例(Si30wt%(Al−30Si−2Cu−
0.5Mg))であるが、他にSi含有量(wt%)が
20,40wt%のAl−Si系合金(Al−20Si
−4Cu−1.5Mg,Al−40Si−3Cu)、A
l−Si系合金にFeまたはNiを添加したAl−Si
系合金(Al−20Si−2Fe−2Cu−1Mg,A
l−20Si−2Ni−2Cu−1Mg)、さらには無
機物としてSiCを添加したAl−Si系合金(Al−
20Si−2Mg/2%Sic)を用いて試料5と同様
の試験を行った。
【0048】いづれのAl−Si系合金でもエッチング
処理は効果がみられた。これらのAl−Si系合金はい
づれもAl合金部が硬くなっており、耐摩耗性の改善に
さらに効果があった。
処理は効果がみられた。これらのAl−Si系合金はい
づれもAl合金部が硬くなっており、耐摩耗性の改善に
さらに効果があった。
【0049】また、急冷凝固粉末を用いた製造方法と異
なるAl−Si系合金(各々Si量20wt%,30w
t%,40wt%でCu,Mgを添加したAl合金)は
溶融金属を不活性ガス中で不活性ガスによりスプレイし
急冷凝固させながら堆積させて作られており、その特徴
として従来の粉末治金的に作るAl−Si系合金に比べ
水素および酸素含有量が極めて少なく(水素含有量が
0.7cm3 /100gAl以下、酸素含有量が0.1
重量%以下)高品位である。
なるAl−Si系合金(各々Si量20wt%,30w
t%,40wt%でCu,Mgを添加したAl合金)は
溶融金属を不活性ガス中で不活性ガスによりスプレイし
急冷凝固させながら堆積させて作られており、その特徴
として従来の粉末治金的に作るAl−Si系合金に比べ
水素および酸素含有量が極めて少なく(水素含有量が
0.7cm3 /100gAl以下、酸素含有量が0.1
重量%以下)高品位である。
【0050】この特徴はとりわけ酸またはアルカリ水溶
液でのエッチング処理の際に起こり易い孔食(酸化被膜
が局部的に破壊して、そこから深さ方向へピット状(大
きさ20〜30μm、深さ5μm前後の)の腐食が起こ
る)が少なくなることがわかった。例えば従来の30w
t%Si含有のAl−Si系合金に対しスプレーフォー
ミング法による30wt%Si含有のAl−Si系合金
では、1mm2 当りの孔発生数が平均7〜8ヶに対し平
均1〜2ヶ以下になった。これは摺動面としてエッチン
グによる過度の凹みの部分が減ったことになり、また、
Si粒の脱落を起こす可能性も減り、Si粒の突き出し
が面全面に渡りより均一であることを意味するもので、
摺動面としては好ましい。
液でのエッチング処理の際に起こり易い孔食(酸化被膜
が局部的に破壊して、そこから深さ方向へピット状(大
きさ20〜30μm、深さ5μm前後の)の腐食が起こ
る)が少なくなることがわかった。例えば従来の30w
t%Si含有のAl−Si系合金に対しスプレーフォー
ミング法による30wt%Si含有のAl−Si系合金
では、1mm2 当りの孔発生数が平均7〜8ヶに対し平
均1〜2ヶ以下になった。これは摺動面としてエッチン
グによる過度の凹みの部分が減ったことになり、また、
Si粒の脱落を起こす可能性も減り、Si粒の突き出し
が面全面に渡りより均一であることを意味するもので、
摺動面としては好ましい。
【0051】本実施例では相手材として樹脂を使用した
が、相手材としては他の金属例えば鉄系材料、アルミ系
材料またセラミックス材でも効果があり、基本的に摩耗
にとって悪影響を及ぼす凝着性の強いアルミ合金の摩耗
を減らすため、他のどのような相手材でも効果がある。
が、相手材としては他の金属例えば鉄系材料、アルミ系
材料またセラミックス材でも効果があり、基本的に摩耗
にとって悪影響を及ぼす凝着性の強いアルミ合金の摩耗
を減らすため、他のどのような相手材でも効果がある。
【0052】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、粉末治金またはスプレーフォーミング法により作っ
たAl−Si系合金において、Si粒子をAl合金部よ
り突出させることで耐摩耗性の向上ばかりでなく、相手
摺動材とSi粒子だけが接触することになり、摩擦係数
が下がる効果も有しより安定した摩擦摺動面の形成が可
能となる。
ば、粉末治金またはスプレーフォーミング法により作っ
たAl−Si系合金において、Si粒子をAl合金部よ
り突出させることで耐摩耗性の向上ばかりでなく、相手
摺動材とSi粒子だけが接触することになり、摩擦係数
が下がる効果も有しより安定した摩擦摺動面の形成が可
能となる。
【0053】そして、何よりも低コストの表面処理であ
ることは実用上最大の効果である。
ることは実用上最大の効果である。
【図1】本発明の摺動材料の表面処理を示すAl−Si
系合金の摺動面
系合金の摺動面
【図2】摺動面の均一エッチングを行うための前処理の
状態
状態
1…Si粒子 2…Al合金部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊地 昭雄 東京都港区新橋5丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内 (72)発明者 大久保 喜正 東京都港区新橋5丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内
Claims (8)
- 【請求項1】 粉末冶金により製造されたアルミニウム
−シリコン系合金からなり、表面を予め平滑化した後、
アルミニウム合金部をエッチングにより除去しSi粒だ
けを突き出させた面を摺動面とすることを特徴とする摺
動材料。 - 【請求項2】 請求項1において、前記摺動面は表面か
ら除去するアルミニウム合金部の深さを0.2μm〜2
μmとすることを特徴とする摺動材料。 - 【請求項3】 請求項1または2において、Si粒の平
均粒径が2μm〜6μmであることを特徴とする摺動材
料。 - 【請求項4】 請求項1、2または3において、アルミ
ニウム−シリコン系合金の化学組成のうちSiが20〜
40重量%が含まれることを特徴とする摺動材料。 - 【請求項5】 請求項1、2、3または4において、ア
ルミニウム合金部にCuとMgが添加されていることを
特徴とする摺動材料。 - 【請求項6】 請求項5において、アルミニウム合金部
にFe、Ni、無機物のいずれかが添加されていること
を特徴とする摺動材料。 - 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5または6にお
いて、アルミニウム−シリコン系合金の酸素含有量が
0.1重量%以下、水素含有量が0.7cm3/100
gAl以下であることを特徴とする摺動材料。 - 【請求項8】 請求項7において、アルミニウム−シリ
コン系合金がスプレーフォーミング法で製造されたこと
を特徴とする摺動材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19364496A JPH1036983A (ja) | 1996-07-23 | 1996-07-23 | 摺動材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19364496A JPH1036983A (ja) | 1996-07-23 | 1996-07-23 | 摺動材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1036983A true JPH1036983A (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=16311379
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19364496A Pending JPH1036983A (ja) | 1996-07-23 | 1996-07-23 | 摺動材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1036983A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012107285A (ja) * | 2010-11-16 | 2012-06-07 | Sumitomo Electric Ind Ltd | マグネシウム合金部材 |
JP2016117935A (ja) * | 2014-12-22 | 2016-06-30 | 株式会社不二製作所 | 摺動部材の表面処理方法及び摺動部材 |
-
1996
- 1996-07-23 JP JP19364496A patent/JPH1036983A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012107285A (ja) * | 2010-11-16 | 2012-06-07 | Sumitomo Electric Ind Ltd | マグネシウム合金部材 |
JP2016117935A (ja) * | 2014-12-22 | 2016-06-30 | 株式会社不二製作所 | 摺動部材の表面処理方法及び摺動部材 |
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