JPH103678A - 光学的情報記録再生装置および光学的情報記録再生方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスク装置においてサーボが外れた場
合、再引き込みを確実に実行する。 【解決手段】 トラッキングサーボを行う光学的情報記
録再生装置であって、トラッキングエラー信号の周波数
を検出する検出手段７と、その周波数の値が所定値以下
であればトラッキングサーボへの引き込みを行う制御手
段５とを備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクや光磁
気ディスクなどを用いて情報を記録再生する光学的情報
記録再生装置および方法に関し、特にサーボ制御が外れ
た場合のサーボへの引き込みに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、光学的情報記録再生装置たる光デ
ィスク装置の１つ、ＣＤ−ＲＯＭ装置が大容量かつ低価
格な周辺機器として利用されるようになってきた。ＣＤ
−ＲＯＭ装置はデータ転送速度が遅いため、光ディスク
（光学的情報記録）の回転数を上げることによって、デ
ータ転送速度を高速化させることが行われている。

【０００３】図５は、従来の光ディスク装置の構成を示
すブロック図である。図において、光ディスク装置は、
光ディスク１を回転させるスピンドルモータ２と、光デ
ィスク１からの信号を読みとるピックアップ３と、ピッ
クアップ３からの信号を増幅するヘッドアンプ４と、ヘ
ッドアンプ４からの信号によりサーボ制御（トラッキン
グサーボ制御）の演算をするサーボ制御チップ５と、サ
ーボ制御チップ５からの信号を増幅しピックアップ３を
光ディスク１の目標ポイントまでドライブするドライバ
６とから構成される。

【０００４】続いて、光ディスク装置において、サーボ
動作中にサーボが外れた場合のサーボへの再引き込み動
作を図６を用いて説明する。

【０００５】図６は、光ディスク装置におけるサーボ動
作中にサーボが外れた場合の再引き込み動作のタイミン
グを説明するための特性曲線図である。

【０００６】図において、縦軸は目標とするポイント点
とのズレ量、横軸は時間をあらわしている。サーボが外
れた場合、エラー信号が０近傍のＡ点、つまり目標とす
るポイント点とのズレが小さくなった時点でサーボへの
再引き込み動作を行う。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法では光ディスクの回転数が速くなった場合、光
ディスクの面振れもしくは偏心も速くなるため、エラー
信号の周波数も自然と高くなってしまう。

【０００８】その結果、サーボへの再引き込み動作を開
始した際に、ピックアップと光ディスク面との相対速度
が十分に小さくならない場合が発生し、サーボへの再引
き込みに失敗するという問題があった。

【０００９】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
ので、光ディスクの回転数が速くなった場合において
も、サーボへの再引き込みを確実に行うことができる光
学的情報記録再生装置および方法を提供することを目的
とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明の光学的情報記録
再生装置は、トラッキングエラー信号の周波数を検出す
る手段と、その周波数が所定値以下であればトラッキン
グサーボへの引き込みを行う制御手段とを備えることを
特徴とする。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１記載の発明は、
トラッキングサーボを行う光学的情報記録再生装置であ
って、トラッキングエラー信号の周波数を検出する検出
手段と、その周波数の値が所定値以下であればトラッキ
ングサーボへの引き込みを行う制御手段とを備えること
を特徴とし、ピックアップと光ディスク面との相対速度
が十分小さくなってからサーボ引き込みを開始するた
め、安定したサーボへの引き込みを実現する。

【００１２】本発明の請求項２記載の発明は、トラッキ
ングサーボを行う光学的情報記録再生装置であって、ト
ラッキングエラー信号の周波数を検出する検出手段と、
その周波数の値が所定値以下であればトラッキングサー
ボへの引き込みを行う制御手段と、サーボ外れ時間を測
定する測定手段とを備え、前記測定手段により測定した
サーボ外れ時間が所定時間を越えた場合に、トラッキン
グサーボへの引き込みを行う基準となる所定周波数値を
より高く設定することを特徴とし、一定時間以上低い周
波数のエラー信号が測定できなかった場合には、サーボ
への引き込み開始のエラー周波数を緩和させる。これに
よって、サーボへの引き込みを実行できないというデッ
ドロック状態に陥ることを防ぐことができる。

【００１３】本発明の請求項３記載の発明は、トラッキ
ングサーボを行う光学的情報記録再生装置であって、ト
ラッキングエラー信号の周波数を検出する検出手段と、
その周波数の値が所定値以下であればトラッキングサー
ボへの引き込みを行う制御手段と、サーボ外れ時間を測
定する測定手段とを備え、前記測定手段により測定した
サーボ外れ時間が所定時間を越えた場合に、光学的情報
記録の回転数を小さくすることを特徴とし、光学的情報
記録の回転数を下げることによって、光学的情報記録の
面振れや偏心によるエラー信号の周波数を低くし、より
確実にサーボへの引き込みを実現する。

【００１４】本発明の請求項４記載の発明は、トラッキ
ングサーボを行う光学的情報記録再生方法であって、ト
ラッキングエラー信号の周波数を検出し、その周波数の
値が所定値以下であればトラッキングサーボへの引き込
みを行うことを特徴とし、ピックアップと光ディスク面
との相対速度が十分小さくなってからサーボ引き込みを
開始するため、安定したサーボへの引き込みを実現す
る。

【００１５】本発明の請求項５記載の発明は、トラッキ
ングサーボを行う光学的情報記録再生方法であって、ト
ラッキングエラー信号の周波数を検出し、その周波数の
値が所定値以下であればトラッキングサーボへの引き込
みを行い、かつ、サーボ外れ時間が所定時間を越えた場
合には、トラッキングサーボへの引き込みを行う基準と
なる所定周波数値をより高く設定することを特徴とし、
一定時間以上低い周波数のエラー信号が測定できなかっ
た場合には、サーボへの引き込み開始のエラー周波数を
緩和させる。これによって、サーボへの引き込みを実行
できないというデッドロック状態に陥ることを防ぐこと
ができる。

【００１６】本発明の請求項６記載の発明は、トラッキ
ングサーボを行う光学的情報記録再生方法であって、ト
ラッキングエラー信号の周波数を検出し、その周波数の
値が所定値以下であればトラッキングサーボへの引き込
みを行い、かつ、サーボ外れ時間が所定時間を越えた場
合には、光学的情報記録の回転数を小さくすることを特
徴とし、所定時間でサーボへの引き込みができなかった
ときに引き込みへの条件を少し緩くしてやることでさら
なるサーボへの引き込みを行おうとするものである。

【００１７】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照しながら説明する。 （実施の形態１）図１は本発明の第１の実施の形態にお
ける光ディスク装置の構成を示すブロック図である。

【００１８】図１において、光ディスク装置は、光ディ
スク１を回転させるスピンドルモータ２と、光ディスク
１からのトラッキングエラー信号を読みとるピックアッ
プ３と、ピックアップ３からの信号を増幅するヘッドア
ンプ４と、ヘッドアンプ４からの信号によりサーボ制御
の演算をするサーボ制御チップ５（請求項記載の制御手
段に相当）と、トラッキングエラー信号の周波数を測定
するエラー信号周波数検出装置７（請求項記載の検出手
段に相当）と、サーボ制御チップ５からの信号を増幅
し、ピックアップ３を光ディスク１の目標トラックまで
ドライブするドライバ６とから構成される。

【００１９】続いて、本実施の形態におけるサーボへの
引き込み動作について、図面を用いて説明する。

【００２０】図２は、本実施の形態における光ディスク
用サーボのトラッキングエラー信号を示す特性曲線図で
ある。

【００２１】図において、縦軸はピックアップから検出
されるトラッキングエラー信号、横軸は時間、Ｂ点はト
ラッキングエラー信号の周波数が低いところでのサーボ
への引き込みポイント、Ｃ点はトラッキングエラー信号
の周波数が高いところでのサーボへの引き込みポイント
である。

【００２２】光ディスクの回転数が高速になると、トラ
ッキングエラー信号の周波数も高くなるために、従来の
ようにサーボが外れた直後に再引き込み動作を実行させ
てもうまくいかない場合がある。そこで、トラッキング
エラー信号周波数検出装置７によって、Ｂ点のようにト
ラッキングエラー信号の周波数が低いところを検出して
サーボへの引き込みを実行させることにより、確実にサ
ーボへの引き込みを実行できる。

【００２３】以上のように、本実施例により最適なトラ
ッキングエラー信号周波数を算出することで、高速にサ
ーボへの引き込みを実現することができる。

【００２４】（実施の形態２）図３は本発明の第２の実
施の形態における光ディスク装置の構成を示すブロック
図である。

【００２５】図３において、光ディスク装置は、光ディ
スク１を回転させるスピンドルモータ２と、光ディスク
１からのトラッキングエラー信号を読みとるピックアッ
プ３と、ピックアップ３からの信号を増幅するヘッドア
ンプ４と、ヘッドアンプ４からの信号によりサーボ制御
の演算をするサーボ制御チップ５（請求項記載の制御手
段に相当）と、サーボ外れ時間を測定するサーボ外れ時
間測定装置８（請求項記載の測定手段に相当）と、トラ
ッキングエラー信号の周波数を検出するエラー信号周波
数検出装置７（請求項記載の検出手段に相当）と、サー
ボ制御チップ５からの信号を増幅し、ピックアップ３を
光ディスク１の目標トラックまでドライブするドライバ
６とから構成される。

【００２６】続いて、本実施の形態において、サーボ外
れ時間測定装置を使用したサーボへの引き込み動作につ
いて説明する。

【００２７】第１の実施の形態と同様に、光ディスクが
より高速回転し、面振れや偏心によるエラー信号の周波
数が設定した周波数以下にならなかった場合、サーボへ
の引き込みを実行できない状態に陥る場合がある。

【００２８】そこで、サーボ外れ時間測定装置８により
サーボが外れている時間を測定する。

【００２９】トラッキングエラー信号は光ディスクの面
振れ及び偏心のため、一定の周期で周波数の高いところ
と低いところが繰り返し測定できる。よって、測定時間
経過後も周波数の低いポイントが見つからなかった場合
は、サーボへの引き込み開始周波数を可変（大きく）さ
せ、サーボへの引き込みが困難な状態に陥ることを防
ぐ。

【００３０】以上のように、第１の実施の形態よりもさ
らに確実にサーボへの引き込みを実現することができ
る。

【００３１】（実施の形態３）図４は本発明の第３の実
施の形態における光ディスク装置の構成を示すブロック
図である。

【００３２】図４において、光ディスク装置は、光ディ
スク１を回転させるスピンドルモータ２と、光ディスク
１からのトラッキングエラー信号を読みとるピックアッ
プ３と、ピックアップ３からのトラッキングエラー信号
を増幅するヘッドアンプ４と、ヘッドアンプ４からの信
号によりサーボ制御の演算をするサーボ制御チップ５
（請求項記載の制御手段に相当）と、サーボ外れ時間を
測定するサーボ外れ時間測定装置８（請求項記載の測定
手段に相当）と、トラッキングエラー信号の周波数を測
定するエラー信号周波数検出装置７（請求項記載の検出
手段に相当）と、サーボ制御チップ５からの信号を増幅
し、ピックアップ３を光ディスク１の目標トラックまで
ドライブするドライバ６と、光ディスクの回転数を変化
させる可変速装置９から構成される。

【００３３】第１の実施の形態の方法では、第２の実施
の形態で説明したようにトラッキングエラー信号の周波
数が設定した周波数以下にならなかった時、サーボへの
引き込みを実行できない場合がある。

【００３４】そこで、可変速装置によって光ディスクの
回転数を変化（小さく）させることにより、光ディスク
の面振れや偏心によるトラッキングエラー信号の周波数
が設定周波数以下になるようにする。トラッキングエラ
ー信号がサーボがかけられる周波数以下になってからサ
ーボへの引き込みを実行し、その後で光ディスクの回転
数を戻す。

【００３５】以上のように、第１の実施の形態および第
２の実施の形態の場合よりもさらに確実にサーボへの引
き込みを実現することができる。

【００３６】

【発明の効果】本発明は、トラッキングサーボを行う光
学的情報記録再生装置であって、トラッキングエラー信
号の周波数を検出する手段と、その周波数の値が所定値
以下であればトラッキングサーボへの引き込みを行う制
御手段とを備えることにより、ピックアップと光ディス
ク面との相対速度が十分小さくなってからサーボ引き込
みを開始するため、安定したサーボへの引き込みを実現
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態における光ディスク
装置の構成を示すブロック図

【図２】本発明の第１の実施の形態における光ディスク
サーボのトラッキングエラー信号を示す特性曲線図

【図３】本発明の第２の実施の形態における光ディスク
装置の構成を示すブロック図

【図４】本発明の第３の実施の形態における光ディスク
装置の構成を示すブロック図

【図５】従来の光ディスク装置の構成を示すブロック図

【図６】光ディスク装置におけるサーボ動作中にサーボ
が外れた場合のサーボへの引き込み動作のタイミングを
説明するための特性曲線図

【符号の説明】

１ 光ディスク ２ スピンドルモータ ３ ピックアップ ４ ヘッドアンプ ５ サーボ制御チップ ６ ドライバ ７ エラー信号周波数検出装置 ８ サーボ外れ時間測定装置 ９ 可変速装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 孝文 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 甲野 和彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 トラッキングサーボを行う光学的情報記
   録再生装置であって、トラッキングエラー信号の周波数
   を検出する検出手段と、その周波数の値が所定値以下で
   あればトラッキングサーボへの引き込みを行う制御手段
   とを備えることを特徴とする光学的情報記録再生装置。
2. 【請求項２】 トラッキングサーボを行う光学的情報記
   録再生装置であって、トラッキングエラー信号の周波数
   を検出する検出手段と、その周波数の値が所定値以下で
   あればトラッキングサーボへの引き込みを行う制御手段
   と、サーボ外れ時間を測定する測定手段とを備え、前記
   測定手段により測定したサーボ外れ時間が所定時間を越
   えた場合に、トラッキングサーボへの引き込みを行う基
   準となる所定周波数値をより高く設定することを特徴と
   する光学的情報記録再生装置。
3. 【請求項３】 トラッキングサーボを行う光学的情報記
   録再生装置であって、トラッキングエラー信号の周波数
   を検出する検出手段と、その周波数の値が所定値以下で
   あればトラッキングサーボへの引き込みを行う制御手段
   と、サーボ外れ時間を測定する測定手段とを備え、前記
   測定手段により測定したサーボ外れ時間が所定時間を越
   えた場合に、光学的情報記録の回転数を小さくすること
   を特徴とする光学的情報記録再生装置。
4. 【請求項４】 トラッキングサーボを行う光学的情報記
   録再生方法であって、トラッキングエラー信号の周波数
   を検出し、その周波数の値が所定値以下であればトラッ
   キングサーボへの引き込みを行うことを特徴とする光学
   的情報記録再生方法。
5. 【請求項５】 トラッキングサーボを行う光学的情報記
   録再生方法であって、トラッキングエラー信号の周波数
   を検出し、その周波数の値が所定値以下であればトラッ
   キングサーボへの引き込みを行い、 かつ、サーボ外れ時間が所定時間を越えた場合には、ト
   ラッキングサーボへの引き込みを行う基準となる所定周
   波数値をより高く設定することを特徴とする光学的情報
   記録再生方法。
6. 【請求項６】 トラッキングサーボを行う光学的情報記
   録再生方法であって、トラッキングエラー信号の周波数
   を検出し、その周波数の値が所定値以下であればトラッ
   キングサーボへの引き込みを行い、 かつ、サーボ外れ時間が所定時間を越えた場合には、光
   学的情報記録の回転数を小さくすることを特徴とする光
   学的情報記録再生方法。