JPH10326422A - フォーカスサーボ装置 - Google Patents

フォーカスサーボ装置

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JPH10326422A
JPH10326422A JP13484697A JP13484697A JPH10326422A JP H10326422 A JPH10326422 A JP H10326422A JP 13484697 A JP13484697 A JP 13484697A JP 13484697 A JP13484697 A JP 13484697A JP H10326422 A JPH10326422 A JP H10326422A
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JP
Japan
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focus
disk
rotation speed
focus servo
signal
Prior art date
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JP13484697A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Tokumoto
佳幸 徳本
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 面振れディスクやディスク径の小さいディス
クに対しても確実にフォーカスサーボの引込み制御を実
行すること。 【解決手段】 フォーカスサーチ動作時におけるディス
ク1の回転速度(rpm)を光学ピックアップ4でフォ
ーカス引込可能範囲を得るための信号波形が生成される
距離(D)、フォーカスサーボのカットオフ周波数
(F)、対物レンズ23の速度(V1)、ディスク1の
面振れ最大量(M)から求め、ディスク1が特定の回転
速度より低い回転速度で回転させた状態でフォーカスサ
ーチ動作が行われるように制御した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク状記録媒
体に対応した記録装置、再生装置における光学ヘッドか
ら出力される光ビームのフォーカス動作制御に好適なフ
ォーカスサーボ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスク、光磁気ディスク等のディス
ク状記録媒体に対応した記録装置あるいは再生装置にお
いては、光学ヘッドから出力される光ビームをディスク
記録面上において適正な焦点状態となるように制御され
なければならず、このため光学ヘッドにおける対物レン
ズをディスク記録面に対して接離する方向に駆動してフ
ォーカス制御を行なうフォーカスサーボ装置が設けられ
ている。
【0003】そして、フォーカスサーボが可能な範囲
(フォーカス引込可能範囲)は比較的狭いため、記録/
再生動作の開始時やトラックアクセス後においては、ま
ずフォーカスサーチ動作を実行してフォーカス引込可能
範囲にまで対物レンズ位置を移動させ、その後フォーカ
スサーボループをオンとしてフォーカスサーボが実行さ
れるようにしている。なお、記録又は再生動作のための
立ち上げ処理としては、フォーカスサーチ及びフォーカ
スサーボが実行されたうえで、スピンドルサーボ、トラ
ッキングサーボが実行される。そしてこの立ち上げ処理
が完了すると、記録又は再生のための光ビームによる記
録又は再生のための走査が可能となる。
【0004】光ディスク再生装置などで採用されている
フォーカスサーチ動作の一例としては、対物レンズをデ
ィスク盤面から最も離れた位置と最も近接した位置の間
において強制的に移動させる。この際に、光学ヘッドに
おいて反射光を検出する4分割ディテクタの出力の演算
処理によって得られるフォーカスエラー信号FEとして
は、ある地点で図8(b)のようにS字カーブが得られ
る。また、RF信号(4分割ディテクタの和信号)とし
ては、図8(a)のようになる。ここで、RF信号を所
定のスレッショルド値Thと比較することによって図8
(c)のようにFOK信号が得られるが、このFOK信
号はフォーカス引込可能範囲を示すものとなる。そし
て、図8(a)に示すRF信号の極大値は、例えば約1
μm〜200μm程度の範囲内において得られるものと
されているため、これに基づいて示されるフォーカス引
込可能範囲(FOK信号)もこれに対応した範囲を示す
こととなる。
【0005】フォーカスサーチ動作により、対物レンズ
位置をこのFOK信号のH期間であるフォーカス引込可
能範囲に制御した段階で、フォーカスサーボをオンとす
ると適正なフォーカス制御が実行される。つまり、フォ
ーカス引込可能範囲において図8(d)のフォーカスゼ
ロクロス検出信号(FZC信号,即ちフォーカスオン検
出信号)の立下り地点に対して対物レンズを制御するフ
ォーカスサーボ制御が実行される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うなフォーカスサーチ動作が実行される時のディスク状
記録媒体の回転制御方式としては、ディスクの回転を制
御する回転制御モータを停止させた状態(無回転状態)
で実行する無回転方式が知られている。しかしながら、
ディスクを停止させた状態でフォーカスサーチ動作を実
行した場合は、ディスクの焦点検出位置に傷や汚れ等が
あると焦点位置を検出することができないという欠点が
あった。
【0007】そこで、このような問題点を解決するため
に、フォーカスサーチ動作の実行する前にディスクの回
転を制御する回転制御モータを固定時間だけ加速する固
定時間加速方式が提案されている。この場合は、ディス
クを回転させた状態でフォーカスサーチ動作が実行され
るため、ディスク上の特定の場所に傷や汚れがある場合
でもその影響を受けずにフォーカスサーチ動作を実行す
ることができる。
【0008】しかしながら、ディスクを回転させた状態
でフォーカスサーチ動作を実行した場合は、ディスクに
面振れ等の影響によって検出されるフォーカスエラー信
号の周波数が変動することがある。そして、ディスクの
面ぶれ等によって検出されるフォーカスエラー信号FE
の周波数がフォーカスサーボループのカットオフ周波数
より高い周波数になるとフォーカスサーボの引込み制御
を実行することができなくなるという問題点があった。
【0009】また、上記したようにフォーカスサーチ動
作時にディスクを固定時間だけ加速するようにした場合
は、ディスクの重量や回転制御モータのトルク等のバラ
ツキによってフォーカスサーチ動作を実行する前にディ
スクの回転数が異なることになる。特に、径の小さいデ
ィスク(例えばディスク径が8cmのディスク)を径の
大きいディスク(例えばディスク径が12cmのディス
ク)と同じように固定時間だけ加速した場合は、ディス
ク径の小さいディスクの回転数がディスク径の大きいデ
ィスクの回転数に比べて大きくなり、フォーカスサーチ
動作においてフォーカス引込可能範囲を検出できずフォ
ーカスサーボの引込み制御を失敗する恐れがあった。
【0010】そこで、本発明はこのような問題点を解決
するためになされたものであり、面振れディスクやディ
スク径の小さいディスクに対しても確実にフォーカスサ
ーボの引込み制御を実行することができるフォーカスサ
ーボ装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、フォーカスサーチ動作として、光ビームの出力端と
なる対物レンズをフォーカス駆動信号により所定の移動
可能範囲内において強制的に移動させてフォーカス引込
可能範囲を検出し、フォーカス引込可能範囲の検出に基
づいてフォーカスサーボ動作をオンとするフォーカスサ
ーボ装置において、ディスク状記録媒体の回転速度を検
出する回転速度検出手段と、回転速度検出手段で検出さ
れる回転速度に応じて、上記ディスク状記録媒体の回転
速度を所要の速度に制御することができる回転制御手段
とを備え、回転制御手段は、フォーカスサーチ動作時に
ディスク状記録媒体を特定の回転速度より低い回転速度
で回転させた状態に制御するようにした。
【0012】また、特定の回転数は、フォーカス引込可
能範囲を得るための信号波形が生成される距離(D)、
フォーカスサーボのカットオフ周波数(F)、対物レン
ズの速度(V1)、ディスク状記録媒体の面振れ最大量
(M)を用いて求めるようにした。
【0013】本発明によれば、フォーカスサーチ動作時
におけるディスク状記録媒体の回転数をフォーカス引込
可能範囲を得るための信号波形が生成される距離
(D)、フォーカスサーボのカットオフ周波数(F)、
対物レンズの速度(V1)、ディスク状記録媒体の面振
れ最大量(M)から求め、ディスク状記録媒体が特定の
回転数より低い回転数で回転させた状態でフォーカスサ
ーチ動作を行うようにしているため、フォーカスエラー
信号の周波数がフォーカスサーボ系のカットオフ周波数
より低い状態でフォーカスサーチを行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態とされ
るフォーカスサーボ装置を記録再生装置に適用にした場
合を例にあげて説明する。図1は、本発明の実施の形態
であるフォーカスサーボ装置が適用された記録再生装置
のブロック図を示したものである。なお、この例では光
磁気ディスクに対応する記録再生装置とするが、本発明
のフォーカスサーボ装置はCD(コンパクトディスク)
再生装置やCD−ROMドライブのような再生専用ディ
スクの再生装置にも適用できる。つまり、ディスク反射
光情報に基づくフォーカスサーボを行う際にフォーカス
サーチを行って、フォーカスサーボの引込みを行うシス
テムであれば良い。
【0015】図1に示すディスク1は、例えば光磁気デ
ィスクとされ、スピンドルモータ2によって所定の回転
数で回転駆動される。スピンドルモータ2の回転速度サ
ーボ制御はスピンドル制御部3によって行なわれる。例
えばスピンドル制御部3はスピンドルモータ2からのF
Gパルス(回転速度に同期した周波数信号)などにより
スピンドルモータ2の回転速度を検出するとともに、コ
ントローラ6から基準速度情報(基準値)SKが供給さ
れ、基準値SKとスピンドルモータ2の回転速度を比較
して、その誤差情報に基づいてスピンドルモータ2の加
減速を行なうことで所要の回転速度でのディスク回転動
作を実現させる。そして、コントローラ6基準値SKの
値を可変設定することにより、この回転速度を各種速度
に制御することができる。
【0016】回転されているディスク1に対しては、光
学ピックアップ4からのレーザ光が照射される。光学ピ
ックアップ4には、例えばレーザダイオードやレーザカ
プラなどによるレーザ光源21、各種レンズが設けられ
たを光学系22、レーザ光の出力端となる対物レンズ2
3、ディスク1からの反射光を検出するディテクタ2
4、対物レンズ23をトラッキング方向及びフォーカス
方向に移動可能に保持する2軸機構25等が設けられ
る。光学ピックアップ4においてレーザ光源21からの
レーザ出力のオン/オフ及び出力レベルはレーザ制御部
5によって制御される。
【0017】この記録再生装置は、そのインターフェー
ス部17によりホストコンピュータ90と接続される
が、データの記録/再生動作はコントローラ6がホスト
コンピュータ90からの記録要求、再生要求を受け取る
ことにより実行されることになる。記録時には、ホスト
コンピュータ90から記録要求とともに記録すべきデー
タが供給される。記録データDREC はインターフェース
部17からエンコーダ18に供給され、所要のエンコー
ド処理が行なわれる。
【0018】記録方式としては、例えばレーザストロー
ブ磁界変調方式が採用され、この記録方式では、エンコ
ーダ18でエンコードされた記録データを磁気ヘッドド
ライバ19に供給し、磁気ヘッドドライバ19は、記録
データに応じて磁気ヘッド20からN又はSの磁界を印
加するようにしている。そして、レーザ制御部5におい
ては、磁気ヘッド20により磁界として印加される記録
データのタイミングに同期するようにして、レーザ光源
21におけるレーザダイオードを駆動するためのドライ
ブパルスを出力する。これによりレーザ光源21からの
レーザ出力はデータ記録に適合するタイミングでパルス
発光されることになる。
【0019】光学ピックアップ4によるデータ読取位置
は半径方向に移動可能とされている。具体的には図示し
ていないが、光学ピックアップ4の全体をディスク半径
方向に移動可能とするスレッド機構が設けられ、これに
よって読取位置の大きい移動が行なわれるとともに、対
物レンズ23が2軸機構25にディスク半径方向に移動
される、即ちトラッキングサーボ動作により読取位置の
小さい移動が行なわれる。
【0020】なお、光学ピックアップ4を移動させるス
レッド機構に代えて、スピンドルモータ2と共にディス
ク1をスライド移動させる機構を設けてもよい。また、
対物レンズ23が2軸機構25にディスク1に対して接
離する方向に移動されることで、レーザスポットのフォ
ーカス制御が行なわれる。
【0021】光学ピックアップ4のディテクタ24とし
ては、例えば4分割の受光領域を有する4分割ディテク
タや、磁界データを磁気カー効果による偏光成分ごとの
検出を行ない、光磁気データとしてのRF信号を得るデ
ィテクタ等が設けられる。
【0022】このディテクタ24の各受光領域からは、
それぞれ受光光量に応じた電流信号とされる受光光量信
号S1が出力されるが、これらはI−V変換マトリクス
アンプ7に供給される。I−V変換マトリクスアンプ7
では、受光光量信号S1について電流−電圧変換を行な
うとともに、各受光領域からの信号の演算処理でRF信
号、プッシュプル信号、フォーカスエラー信号FE等の
必要な信号を生成する。
【0023】フォーカス状態の誤差情報となるフォーカ
スエラー信号FEは、サーボコントローラ8に供給され
る。サーボコントローラ8には、フォーカス系の処理部
として後述するフォーカスエラー信号FEの位相補償回
路やフォーカスエラー信号FEを増幅するフォーカスド
ライバなどが搭載されており、フォーカスエラー信号F
Eに基づいたフォーカスドライブ信号を発生させて2軸
機構25のフォーカスコイルに印加する。これによって
対物レンズ23をジャストフォーカスポイントに収束さ
せるフォーカスサーボ系が構成される。
【0024】また、サーボコントローラ8は、コントロ
ーラ6に対してフォーカスドライブ信号を供給してお
り、コントローラ6は、このフォーカスドライブ信号か
らフォーカス引込可能範囲を検出するようにされる。
【0025】I−V変換マトリクスアンプ7からは、サ
ーボクロックSCKやデータクロックDCKの生成のた
めに用いるRF信号が信号S2として出力される。信号
S2はクランプ回路9でRF信号の低周波数変動が除去
され、A/D変換器10でデジタル化された信号S3と
なる。この信号S3はコントローラ6、PLL回路11
及びトラッキングエラー生成部15に供給される。
【0026】PLL回路11では信号S3と発振出力の
位相誤差に基づいて内部発振器の発振周波数を制御する
こと及び所定の分周処理を行なうことで、RF信号に同
期したサーボクロックSCKを発生させる。このサーボ
クロックSCKは、A/D変換器10でのサンプリング
クロックとして用いられるとともに、タイミングコント
ローラ16に供給される。またPLL回路11ではサー
ボクロックSCKを分周してデータクロックDCKが生
成され、タイミングコントローラ16及びレーザ制御部
5に供給される。またA/D変換器13でのサンプリン
グクロックとして用いられる。
【0027】タイミングコントローラ16はサーボクロ
ックSCK、データクロックDCKに基づいて、各部に
対して必要なタイミング信号を発生させる。例えば3相
トラッキング動作のためのサーボピットを抽出するサン
プリングタイミングPs、データ検出部14でのデコー
ド動作のための同期タイミングDSY等を発生させる。
【0028】PLL回路11、タイミングコントローラ
16及びトラッキングエラー生成部15により、いわゆ
る3相トラッキング制御によるトラッキングエラー信号
TEが生成され、サーボコントローラ8に供給する。
【0029】I−V変換マトリクスアンプ7からは、デ
ータ抽出のために用いるRF信号やプッシュプル信号が
信号S4として出力される。この信号S4はクランプ回
路12でRF信号の低周波数変動が除去され、A/D変
換器13でデジタル化された信号S5となる。
【0030】この信号S5はデータ検出部(即ちデコー
ダ)14に供給される。データ検出部14ではタイミン
グコントローラ16がデータクロックDCKに基づいて
発生させる同期タイミングDSYに基づいてデータデコ
ード処理を行ない、再生データDPBを得る。例えば波形
等化処理、記録フォーマットとして採用されている変調
処理に対する復調処理、エラー訂正処理等が行なわれ再
生データDPBとしてエコードされる。この再生データD
PBはインターフェース部17を介してホストコンピュー
タ90に供給されることになる。
【0031】次に、上記したような記録再生装置に適用
された本実施の形態であるフォーカスサーボ装置の構成
を図2を用いて説明する。図2は、図1に示した記録再
生装置のサーボ系ブロックとされるスピンドル制御部
3、光学ピックアップ4、サーボコントローラ8の構成
を示したブロック図である。
【0032】この図において、光学ピックアップ4のレ
ーザ光源21から出射されたレーザ光は、光学系22の
コリメータレンズ22aで平行光束とされ、ビームスピ
リッタ22bを透過して対物レンズ23でディスク1に
集光される。
【0033】ディスク1の反射光は、対物レンズ23を
介してビームスピリッタ22bで反射されてディテクタ
24に供給される。ディテクタ24ではディスク1から
の反射光を検出し、電流信号とされる受光光量信号S1
をI−V変換マトリクスアンプ7に対して出力する。I
−V変換マトリクスアンプ7では、この受光光量信号S
1に基づいてフォーカスエラー信号FEを生成してサー
ボコントローラ8に出力する。
【0034】I−V変換マトリクスアンプ7から出力さ
れたフォーカスエラー信号FEは、サーボコントローラ
8の位相補償回路31に供給されて位相補償が行われた
後、フォーカスドライバ32で増幅され、フォーカスド
ライブ信号FE1としてスイッチ33及びコントローラ
6に出力される。
【0035】スイッチ33は、コントローラ6からのフ
ォーカス制御選択信号によって制御されており、フォー
カスサーボ制御を実行する場合は、フォーカスドライバ
32からのフォーカスドライブ信号FE1を光学ピック
アップ4の2軸機構25に供給するように切替制御され
る。これにより、フォーカスサーボループが閉じられた
状態となり、光学ピックアップ4の2軸機構25は、フ
ォーカスドライブ信号FE1に基づいて対物レンズ23
を光軸方向へ位置制御することになる。
【0036】また、フォーカスコントローラ8はフォー
カスサーチ動作時、すなわち、記録/再生動作の開始時
やトラックアクセス後において、フォーカス引込可能範
囲を検出するために、対物レンズ23の位置をディスク
1の盤面から最も離れた位置に強制的に移動させるため
のフォーカスダウン制御回路34と、最も近接した位置
に強制的に移動させるためのフォーカスアップ制御部3
5が設けられていると共に、ディスク1が装填されてい
ない時にフォーカスサーチ動作をオフするためのフォー
カスオフ制御回路36が設けられている。
【0037】従って、フォーカスサーチ動作時には、コ
ントローラ6からのフォーカス制御選択信号によって適
宜スイッチ33が切替制御されて、フォーカスダウン制
御回路34からのフォーカスダウン信号や、フォーカス
アップ制御部35からのフォーカスアップ信号またはフ
ォーカスオフ制御回路36からのフォーカスオフ信号の
何れかの信号が光学ピックアップ4の2軸機構25に出
力され、対物レンズ23がアップ方向またはダウン方向
に強制的に移動される。
【0038】コントローラ6は、フォーカスサーチ動作
時に供給されるフォーカスドライブ信号FE1から対物
レンズ23のフォーカス引込可能範囲を検出するように
される。また、フォーカスサーチ動作時においても、デ
ィスク1を特定の回転数で回転させるためにスピンドル
制御部3の回転制御を行っており、例えばフォーカスサ
ーチ動作時におけるディスク1の目標回転周期をTとす
ると、所定の値(T÷Z;但し、Zは回路によって異な
る)を回転周期比較器42の基準値SKとして設定し、
ディスク1が目標回転周期Tで回転するように制御して
いる。
【0039】回転周期検出器43には、スピンドルモー
タ2からの制御信号(スピンドルモータ2の1回転でZ
周期となる信号)がディスク回転制御部41を介して供
給されており、回転周期検出器43では、この制御信号
を内部のカウンタで1周期のカウント数をカウントして
回転周期比較器42に供給する。
【0040】回転周期比較器42は、回転周期検出器4
3からのカウント値とコントローラ6によって設定され
た基準値SKとを比較し、回転周期検出器43からのカ
ウント値が基準値SKより大きければ、ディスク回転制
御部41に対してスピンドルモータ2を加速させるよう
なスピンドル制御信号を出力する。
【0041】逆に、回転周期検出器43からのカウント
値がコントローラ6によって設定された基準値SKより
小さければ、ディスク回転制御部41に対してスピンド
ルモータ2を減速させるようなスピンドル制御信号を出
力する。これにより、フォーカスサーチ動作時におい
て、ディスク1を特定の回転速度とするような回転制御
が実行されることになる。
【0042】次に、本実施の形態とされるフォーカスサ
ーボ装置において、フォーカスサーチ動作を実行する時
のコントローラ6の処理動作を図3に示すフローチャー
トを参照して説明する。
【0043】コントローラ6は、記録/再生動作の開始
時やトラックアクセス後においてフォーカスサーチ動作
を実行する場合、先ず回転周期比較器42の基準値SK
となる目標回転周期の値を設定する(ステップS101)。
【0044】そして、ステップS102において、スピ
ンドルモータ2の回転数が目標回転数に到達したか否か
を判別し、スピンドルモータ2の回転数が目標回転数に
到達したと判別した時はステップS103に進むことに
なる。
【0045】ステップS103においては、サーボコン
トローラ8のスイッチ33を切り替えて、フォーカスダ
ウン制御部34のフォーカスダウン信号を光学ピックア
ップ4の2軸機構25に対して出力する。すなわち、コ
ントローラ6はディスク1を回転させるスピンドルモー
タ2の回転数が特定の回転数となった後、光学ピックア
ップ4の対物レンズ23をディスク1から遠ざかる方向
に移動制御することになる。そして、ステップS104
において、対物レンズ23がディスク1から最も離れた
位置となるまでの所定の時間(フォーカスダウン時間)
の待機処理を実行した後、ステップS105に進む。
【0046】ステップS105においては、サーボコン
トローラ8のスイッチ33を切り替えて、フォーカスア
ップ制御部35のフォーカスアップ信号を光学ピックア
ップ4の2軸機構25に対して出力する。すなわち、こ
の場合は光学ピックアップ4の対物レンズ23をディス
ク1に近付く方向に移動制御することになる。そして、
ステップS106において、ディスク1が装填されてい
ない時にフォーカスサーチ動作をオフするためのリミッ
トタイマーを起動してステップS107に進む。
【0047】ステップS107においては、リミットタ
イマーのタイマー値が予め設定されたリミットタイムに
達したかどうかの判別を行い、リミットタイムに達して
いなければ、ステップS108に進む。
【0048】ステップS108においては、フォーカス
エラー信号FEやRF信号からフォーカス引込可能範囲
の検出を行っており、引込可能範囲内となったことを検
出した場合はステップS109に進み、サーボコントロ
ーラ8のスイッチ33を切り替えて、フォーカスドライ
バ32から出力されるフォーカスドライブ信号FE1を
光学ピックアップ4の2軸機構25に出力し、フォーカ
スサーボ制御を実行するようにしている。
【0049】一方、ステップS108において、ディス
ク1のフォーカス引込可能範囲が検出されなかった場合
は、ステップS107に戻って再びリミットタイマーの
値がリミットタイムに達したかどうか判別し、リミット
タイムに達していなければ、再びステップS108のフ
ォーカス引込可能範囲を検出するための処理動作を実行
する。
【0050】また、ステップS107において、リミッ
トタイマーのタイマー値がリミットタイムに達したと判
別された時は、ステップS110に進み、リトライを行
うかどうか判別する。そして、ステップS110におい
て、リトライを行うと判別された場合は、ステップS1
03に戻って、ステップS103からの処理動作を再び
実行する。
【0051】一方、ステップS110において、リトラ
イを行わないと判別された場合(つまり、例えばディス
ク1が装填されていない場合や、所定のリトライ回数を
越えてフォーカス引込みエラーとなる場合等)は、ステ
ップS111に進み、サーボコントローラ8のスイッチ
33をフォーカスオフ制御部36の出力となるように切
り替えることになる。なお、ステップS110において
実行されるリトライの処理回数は、0回〜複数回までフ
ォーカスサーボ装置のシステムによって任意に設定され
るものである。
【0052】次に、上記したようなフォーカスサーチ動
作時において、コントローラ6によって設定されるディ
スク1の目標回転速度(回転数rpm)の求め方につい
て説明する。まず、目標ディスク回転数X(rpm)
は、フォーカスサーチ動作時にコントローラ6に供給さ
れるフォーカスエラー信号FEの周波数N(Hz)がフ
ォーカスサーボのカットオフ周波数F(Hz)を越えな
いように設定する必要がある。つまり、フォーカスエラ
ー信号FEの周波数Nとフォーカスサーボのカットオフ
周波数Fとの間には以下の関係が成立する。
【数2】
【0053】なお、フォーカスエラー信号FEの周波数
Nとは、フォーカスサーチ動作時に光学ヘッド4の対物
レンズ23を移動させた時に或る地点で得られるフォー
カスエラー信号FEのS字波形の周波数であり、例えば
図4では、S字波形の半周期を1/2Nと表すことがで
きる。
【0054】また、フォーカスエラー信号FEの周波数
Nは、図5に示すように光学ピックアップ4に設けられ
ている対物レンズ23の速度をV1(m/sec)、デ
ィスク1の光軸方向の面振れ速度をV2(m/sec)
とすると、対物レンズ23の速度V1とディスク1の面
振れ速度V2の相対速度と、フォーカスエラー信号FE
のS字波形が生成される距離D(m)とによって以下の
ように表される。
【数3】
【0055】ここで、ディスク1の1回転に1周期の面
振れが存在すると仮定する。この場合、ディスク1の面
振れの最大量をM(m)、ディスク1の回転数の角速度
をω(rad/sec)とし、ディスク1の面振れ量Y
を時間t(sec)の関数として以下のように定義す
る。
【数4】 なお、(数4)で求めたディスク1の面振れ量Yと時間
t(sec)の関数は、図6のように表される。
【0056】次に、上記(数4)で求めた面振れ量Y
(m)を微分することによって求められるディスク1の
面振れ速度V2(m/sec)は、
【数5】 となる。従って、ディスク1の面振れ速度V2(m/s
ec)は、図7に示すような範囲で変化することにな
る。
【数6】
【0057】また、ディスク1の回転数の角速度ω(r
ad/sec)は、ディスク1の回転数X(rpm)と
以下の関係が成り立つ。
【数7】 従って、上記した(数6)は以下のように表すことがで
きる。
【数8】
【0058】ところで、フォーカスエラー信号FEの周
波数N(Hz)が最大になる時は、対物レンズ23の速
度V1(m/sec)の方向と、ディスク1の面振れ速
度V2(m/sec)の方向が逆向きとなる場合であ
り、例えば対物レンズ23がディスク1に近付く方向に
移動する場合は、ディスク1の面振れ速度V2を以下の
ように示すことができる。
【数9】
【0059】従って、フォーカスエラー信号の周波数N
は、
【数10】 と表されることになり、(数2)より、ディスク1の回
転数X(rpm)は、
【数11】 となる。
【0060】すなわち、フォーカスサーチ動作時におけ
るディスク1の回転数(rpm)を、(数11)の条件
を満たした回転数Xとすることによって、安定したフォ
ーカスサーチを実行することができるようになる。
【0061】なお、対物レンズ23がディスク1から遠
ざかる方向に移動する場合にフォーカスエラー信号FE
の周波数N(Hz)が最大になるのは、対物レンズ23
の速度V1(m/sec)の方向と、ディスク1の面振
れ速度V2(m/sec)の方向が逆向きとなる場合で
あるため、対物レンズ23の速度V1(m/sec)が
負の値、ディスク1の面振れ速度V2(m/sec)が
正の値になり、フォーカスサーチ時におけるディスク1
の回転数Xは、(数11)で表すことができる。
【0062】このように、本実施の形態とされるフォー
カスサーボ装置においては、フォーカスサーチ動作時、
ディスク1を回転させるスピンドルモータ2を上記(数
11)で求めた回転数Xより低い回転数(回転速度)で
回転させることで、ディスク1の回転数がフォーカスサ
ーボのカットオフ周波数を越えたり、あるいはディスク
径の異なるディスクが装填された場合でもフォーカスサ
ーチ動作時において確実にフォーカス引込可能範囲を検
出することができるため、確実にフォーカスサーボの引
込み制御を実行することができる。
【0063】なお、上記したフォーカスサーチ動作時の
ディスク1を回転させるためのスピンドルモータ2の回
転数Xは、厳密に設定する必要はなく、スピンドルモー
タ2の回転数Xが目標回転数より低い回転数、つまりフ
ォーカスエラー信号FEの周波数がフォーカスサーボ系
のカットオフ周波数Fより低い周波数となる範囲内であ
る限りは多少回転速度が変動しても構わない。
【0064】また、本実施の形態においては、光磁気デ
ィスクの記録再生を行う記録再生装置に適用した場合に
ついて説明したが、これに限定されることなく、各種デ
ィスク状記録媒体の記録装置や再生装置、ディスクドラ
イブ装置に適用することが可能であり、もちろん上述し
たようにCDプレーヤ、CD−ROMドライブ、さらに
はミニディスクプレーヤ/レコーダ等に適用することが
できる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明のフォーカス
サーボ装置は、フォーカスサーチ動作時におけるディス
ク状記録媒体の回転数を特定の回転数より低い回転数で
回転させるようにしているため、ディスク状記録媒体に
面振れ等がある場合でもフォーカスサーチ動作におい
て、フォーカスエラー信号をフォーカスサーボのカット
オフ周波数より低い回転速度に保つことができ、確実に
フォーカス引込可能範囲を検出することができ、フォー
カスサーボの引込み制御を確実に行うことができるよう
になる。勿論、フォーカスサーチ動作時にディスク状記
録媒体を回転させるようにしているため、ディスク状記
録媒体を無回転とした時のようなゴミ等の付着によるフ
ォーカスサーチ動作不良が発生することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のフォーカスサーボ装置を
搭載する記録再生装置のブロック図である。
【図2】本実施の形態のフォーカスサーボ装置を搭載す
る記録再生装置のフォーカスサーボ系の構成を示したブ
ロック図である。
【図3】本実施の形態のフォーカスサーチ動作のフロー
チャートである。
【図4】本実施の形態のフォーカスエラー信号の周期を
示した図である。
【図5】本実施の形態におけるディスクと対物レンズの
速度の関係を示した図である。
【図6】本実施の形態のディスクの面振れ量を示した図
である。
【図7】本実施の形態のディスクの面振れ速度を示した
図である。
【図8】フォーカスサーチ動作時の各種信号波形の説明
図である。
【符号の説明】
1 ディスク、2 スピンドルモータ、3 光学ヘッ
ド、6 コントローラ、7 I/V変換マトリクスアン
プ、8 サーボコントローラ、21 レーザ光源、22
光学系、22a、コリメータレンズ、22b ビーム
スピリッタ、23対物レンズ、24 ディテクタ、25
2軸機構、31 位相補償回路、32フォーカスドラ
イバ、33 スイッチ、34 フォーカスダウン制御
部、35フォーカスアップ制御部、36 フォーカスオ
フ制御部、41 ディスク回転制御部、42 回転周期
比較器、43 回転周期検出器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォーカスサーチ動作として、光ビーム
    の出力端となる対物レンズをフォーカス駆動信号により
    所定の移動可能範囲内において強制的に移動させてフォ
    ーカス引込可能範囲を検出し、フォーカス引込可能範囲
    の検出に基づいてフォーカスサーボ動作をオンとするフ
    ォーカスサーボ装置において、 ディスク状記録媒体の回転速度を検出する回転速度検出
    手段と、 上記回転速度検出手段で検出される回転速度に応じて、
    上記ディスク状記録媒体の回転速度を所要の速度に制御
    することができる回転制御手段とを備え、 上記回転制御手段は、フォーカスサーチ動作時に上記デ
    ィスク状記録媒体を特定の回転速度より低い回転速度で
    回転させた状態に制御するようにしたことを特徴とする
    フォーカスサーボ装置。
  2. 【請求項2】 上記特定の回転速度は、フォーカス引込
    可能範囲を得るための信号波形が生成される距離、フォ
    ーカスサーボのカットオフ周波数、対物レンズの速度、
    ディスク状記録媒体の面振れ最大量よって設定されるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のフォーカスサーボ装
    置。
  3. 【請求項3】 上記特定の回転速度X(rpm)は、 【数1】 によって求められることを特徴とする請求項1に記載の
    フォーカスサーボ装置。但し、Dはフォーカス引込可能
    範囲を得るための信号波形が生成される距離、Fはフォ
    ーカスサーボのカットオフ周波数、V1は対物レンズの
    速度、Mはディスク状記録媒体の面振れ最大量とする。
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