JPH103674A - 対物レンズ駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成の複雑化や製造の煩雑化を招来すること
なく、片面一極着磁のマグネットを有する磁気回路を備
えた軸摺動型の対物レンズ駆動装置において、レンズボ
ビンの中点保持を確実に行う。 【解決手段】 トラッキング方向（支軸７の軸回り方
向）について中心位置であってフォーカス方向（支軸７
の軸方向）について磁界の上下両縁部分である位置とな
るように、一対の磁性材部材８ａ，８ｂをレンズボビン
１に取付ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、光学ピックアップ
装置において対物レンズを移動操作して光学記録媒体に
追従させるための対物レンズ駆動装置に関する技術分野
に属する。

【０００２】

【従来の技術】従来、いわゆる光ディスクや光磁気ディ
スクの如き光学記録媒体が提案され、このような光学記
録媒体に対して情報信号の書き込み及び読み出しを行う
光学ピックアップ装置が提案されている。

【０００３】上記光学記録媒体は、ディスク状記録媒体
として構成される場合には、円盤状の透明基板と、この
透明基板に被着形成される信号記録層とを有して構成さ
れる。この信号記録層上には、略々同心円状をなして螺
旋状に形成された記録トラックが形成されている。この
信号記録層において、情報信号は、上記記録トラックに
沿って記録されている。そして、上記光学ピックアップ
装置は、光源と、この光源より発せられる光束を上記光
学記録媒体の信号記録層上に集光させる対物レンズと、
該光束の該信号記録層による反射光束を検出する光検出
器とを有して構成されている。

【０００４】上記ディスク状記録媒体は、中央部分を保
持されて回転操作される。上記光学ピックアップ装置
は、回転操作されるディスク状記録媒体の主面部に上記
対物レンズを対向させるとともに、このディスク状記録
媒体の内外周に亘って移動操作される。そして、この光
学ピックアップ装置は、上記ディスク状記録媒体の信号
記録層の全面に亘って上記記録トラックに沿って、順
次、上記光束を集光、照射することにより、該信号記録
層の全面に亘って、情報信号の書き込み及び読み出しを
行うことができる。

【０００５】上記ディスク状記録媒体の透明基板は、平
板状に形成されているが、僅かな歪みを有することがあ
り、そのため、中央部分を保持されて回転操作されると
き、いわゆる面振れを起こす。すなわち、上記ディスク
状記録媒体の信号記録層は、このディスク状記録媒体が
中央部分を保持されて回転操作されるとき、上記光学ピ
ックアップ装置の対物レンズに対して接離する方向に周
期的に移動する。また、上記ディスク状記録媒体の記録
トラックは、曲率中心が上記透明基板の中心に一致する
ように形成されているが、僅かな偏心を有することがあ
り、そのため、該透明基板が中央部分を保持されて回転
操作されるとき、上記光学ピックアップ装置の対物レン
ズの光軸に直交する方向に周期的に移動する。

【０００６】このような面振れや偏心に上記対物レンズ
を追従させるため、上記光学ピックアップ装置は、対物
レンズ駆動装置（アクチュエータ）を備えている。この
対物レンズ駆動装置は、上記対物レンズが取付けられた
レンズボビンと、このレンズボビンを移動可能に支持す
る円柱状の支軸とを有して構成されている。すなわち、
上記レンズボビンは、上記支軸が挿通される軸受け孔を
有しており、この軸受け孔に上記支軸を挿通させること
により、この支軸の軸方向及びこの支軸の軸回り方向と
に移動可能となされている。上記対物レンズは、光軸を
上記支軸の軸に平行として、上記レンズボビンに取付け
られている。

【０００７】上記レンズボビンには、フォーカス用駆動
コイル及びトラッキング用駆動コイルが取付けられてい
る。また、この対物レンズ駆動装置は、上記各駆動コイ
ルを磁界中に位置させる磁気回路を有している。

【０００８】上記対物レンズ駆動装置において、上記フ
ォーカス駆動コイルに駆動電流が供給されると、上記レ
ンズボビンは、上記磁気回路が形成する磁界より作用を
受けて、上記支軸の軸方向、すなわち、フォーカス方向
（上記対物レンズの光軸方向）に移動操作される。ま
た、上記対物レンズ駆動装置において、上記トラッキン
グ駆動コイルに駆動電流が供給されると、上記レンズボ
ビンは、上記磁気回路が形成する磁界より作用を受け
て、上記支軸の軸回りに回動され、上記対物レンズをト
ラッキング方向（該対物レンズの光軸に直交する方向）
に移動操作する。

【０００９】この対物レンズ駆動装置は、上記フォーカ
ス駆動コイルに、上記対物レンズによる上記光束の集光
点と上記信号記録層の表面部との上記フォーカス方向へ
のずれ量を示すフォーカスエラー信号に基づくフォーカ
ス駆動電流が供給されることにより、常に、該集光点を
該信号記録層の表面部上に位置させる。また、この対物
レンズ駆動装置は、上記トラッキング駆動コイルに、上
記対物レンズによる上記光束の集光点と上記記録トラッ
クとの上記トラッキング方向へのずれ量を示すトラッキ
ングエラー信号に基づくトラッキング駆動電流が供給さ
れることにより、常に、該集光点を該記録トラック上に
位置させる。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な対物レンズ駆動装置においては、上記各駆動コイルに
駆動電流を供給しない状態においては、上記レンズボビ
ンが中点位置に保持されることが必要である。この中点
位置とは、上記レンズボビンのフォーカス方向及びトラ
ッキング方向についての可動範囲の中央位置である。

【００１１】従来の対物レンズ駆動装置においては、上
記支軸を支持するベース部材と上記レンズボビンとの間
に、弾性部材（ダンパ）を差し渡して配設し、この弾性
部材の弾性力によって、該レンズボビンを中点位置に保
持することとしている。上記弾性部材は、ブチルゴムの
如き材料により形成され、一端側を上記ベース部材側に
保持され、他端側を上記レンズボビン側に保持されて、
上記軸受け孔と上記支軸との間に側圧を生じさせてい
る。

【００１２】このような対物レンズ駆動装置において
は、弾性部材の取付け作業が煩雑であり、また、該弾性
部材の塑性変形、経年変化等により、上記レンズボビン
の中点位置への保持が良好に行われなくなる虞れがあ
る。

【００１３】そのため、従来、上記磁気回路により形成
される磁界中の略々中央に位置させて、上記レンズボビ
ンに磁性材部材（鉄片）を取付け、該磁界が該磁性材部
材に及ぼす力によって、該レンズボビンが中点位置に保
持されるようにした対物レンズ駆動装置が提案されてい
る。

【００１４】しかしながら、片面二極着磁をなされたマ
グネットを有する磁気回路において形成されるループ状
の磁界中においては、上述のような磁性材部材を上記レ
ンズボビンに取付けることによって該レンズボビンが中
点位置に保持されるが、片面一極着磁をなされたマグネ
ットを有する磁気回路において形成される直線状の磁界
中においては、上述のような磁性材部材を該レンズボビ
ンに取付けることによっては、該レンズボビンは、良好
に中点位置に保持されない。

【００１５】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、片面一極着磁をなされたマグネ
ットを有する磁気回路を備えた対物レンズ駆動装置であ
って、製造、組立の煩雑化が招来されることなく、対物
レンズが取付けられたレンズボビンが良好に中点位置に
保持されるようになされた対物レンズ駆動装置の提供と
いう課題を解決しようとするものである。

【００１６】

【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係る対物レンズ駆動装置は、円柱状の支軸
と、対物レンズが取付けられ該支軸が挿通される軸受け
孔を有しこの軸受け孔に該支軸が挿通されることにより
該支軸の軸方向及び該支軸の軸回り方向に移動可能に該
支軸により支持されたレンズボビンと、このレンズボビ
ンに取付けられ巻軸方向を該支軸の軸方向としているフ
ォーカス駆動コイルと、該レンズボビンに取付けられ巻
軸方向を該支軸の軸方向に直交する方向としているトラ
ッキング駆動コイルと、片面一極着磁をなされ一方の磁
極を該フォーカス駆動コイルの側面部及び該トラッキン
グ駆動コイルの一部に対向させこの磁極より発生される
磁界中に該フォーカス駆動コイルの側面部及び該トラッ
キング駆動コイルの一部を位置させているマグネット
と、該レンズボビンに取付けられこのレンズボビンが中
点位置となされているときに該支軸の軸回り方向につい
て該磁界の中央位置であって該支軸の軸方向について該
磁界の両縁部分に位置する一対の磁性材部材とを備え、
上記各駆動コイルに電流が供給されていないとき、上記
各磁性材部材が上記磁界から受ける力により、上記レン
ズボビンが中点位置に保持されることとなされたもので
ある。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。

【００１８】本発明に係る対物レンズ駆動装置は、いわ
ゆる光ディスクや光磁気ディスクの如きディスク状光学
記録媒体に対して情報信号の書き込み及び読み出しを行
う光学ピックアップ装置の構成に用いられるものであ
る。

【００１９】上記ディスク状光学記録媒体は、図１に示
すように、円盤状の透明基板と、この透明基板に被着形
成される信号記録層とを有して構成される。この信号記
録層上には、略々同心円状をなして螺旋状に形成された
記録トラックが形成されている。この信号記録層におい
て、情報信号は、上記記録トラックに沿って記録されて
いる。

【００２０】そして、上記光学ピックアップ装置は、光
源となる半導体レーザ１２と、この半導体レーザ１２よ
り発せられる光束を上記ディスク状光学記録媒体１０１
の信号記録層上に集光させる対物レンズ２と、該光束の
該信号記録層による反射光束を検出する光検出器１３と
を有して構成されている。なお、この光学ピックアップ
装置において、上記半導体レーザ１２及び上記光検出器
１３は、同一の半導体基板上に配設されて、いわゆるレ
ーザカプラ１１を構成している。

【００２１】上記ディスク状光学記録媒体１０１は、図
示しないディスクテーブルにより中央部分を保持され、
スピンドルモータにより回転操作される。上記光学ピッ
クアップ装置は、回転操作されるディスク状光学記録媒
体１０１の主面部に上記対物レンズ２を対向させるとと
もに、このディスク状光学記録媒体１０１の内外周に亘
って移動操作される。そして、この光学ピックアップ装
置は、上記ディスク状光学記録媒体１０１の信号記録層
の全面に亘って上記記録トラックに沿って、順次、上記
光束を集光、照射することにより、該信号記録層の全面
に亘って、情報信号の書き込み及び読み出しを行うこと
ができる。

【００２２】上記ディスク状光学記録媒体１０１の透明
基板は、中央部分を保持されて回転操作されるとき、い
わゆる面振れを起こす。すなわち、上記ディスク状光学
記録媒体１０１の信号記録層は、このディスク状光学記
録媒体１０１が中央部分を保持されて回転操作されると
き、上記光学ピックアップ装置の対物レンズ２に対して
接離する方向に周期的に移動する。また、上記ディスク
状光学記録媒体１０１の記録トラックは、上記透明基板
が中央部分を保持されて回転操作されるとき、上記光学
ピックアップ装置の対物レンズ２の光軸に直交する方向
に周期的に移動する。

【００２３】本発明に係る対物レンズ駆動装置は、この
ようなディスク状光学記録媒体１０１の面振れや偏心に
上記対物レンズ２を追従させるものである。この対物レ
ンズ駆動装置は、図１乃至図４に示すように、上記対物
レンズ２が取付けられたレンズボビン１と、このレンズ
ボビン１を移動可能に支持する円柱状の支軸７とを有し
て構成されている。上記支軸７は、この対物レンズ駆動
装置のベース板６に対して略々垂直に立設されている。

【００２４】上記レンズボビン１は、上記支軸７が挿通
される軸受け孔９を有しており、この軸受け孔９に上記
支軸７を挿通させることにより、この支軸７の軸方向及
びこの支軸の軸回り方向とに移動可能となされている。
上記対物レンズ２は、光軸を上記支軸７の軸に平行とし
て、上記軸受け孔９より離間した位置において、上記レ
ンズボビン１に取付けられている。したがって、上記レ
ンズボビン１が上記支軸７に対して移動操作されると
き、上記対物レンズ２は、図１中矢印Ｆで示すこの対物
レンズ２の光軸方向、すなわち、フォーカス方向、及
び、図１中矢印Ｔで示すこの対物レンズ２の光軸に直交
する方向、すなわち、トラッキング方向に移動操作され
る。

【００２５】上記レンズボビン１には、それぞれ駆動コ
イルであるフォーカス駆動コイル３，３及びトラッキン
グ駆動コイル４，４が取付けられている。上記フォーカ
ス駆動コイル３，３は、巻軸方向を上記対物レンズの光
軸に平行として、上記レンズボビン１の両側側部分に一
対が取付けられている。また、上記トラッキング駆動コ
イル４，４は、巻軸方向を上記対物レンズの光軸に直交
する方向として、上記レンズボビン１の両側面部に取付
けられている。

【００２６】また、この対物レンズ駆動装置は、上記各
駆動コイルを磁界中に位置させる磁気回路を有してい
る。この磁気回路は、上記ベース板６上に立設された一
対のコ字状ヨーク１０，１０と、このコ字状ヨーク１
０，１０に対応して取付けられた一対のマグネット５，
５とから構成されている。上記各コ字状ヨーク１０，１
０は、それぞれ、板状の磁性材料がコ字状に屈曲されて
形成されることにより、互いに平行となされ基端側を連
結された一対の接片部を有し、これら接片部を上記ベー
ス板６上に立設させて配設されている。上記各コ字状ヨ
ーク１０，１０は、一方の接片部を上記各フォーカス駆
動コイル３，３内に対応させて挿通させている。

【００２７】上記各マグネット５，５は、図５及び図６
に示すように、片面一極着磁をなされ、一方の磁極を上
記フォーカス駆動コイル３，３の側面部及び上記トラッ
キング駆動コイル４，４の一部に対応して対向させ、こ
の磁極より発生される磁界中に該フォーカス駆動コイル
３，３の側面部及び該トラッキング駆動コイル４，４の
一部を位置させている。これらマグネット５，５が形成
する磁界は、上記各ヨーク１０，１０において、一方の
接片部より他方の接片部に向かう略々直線状の磁束から
なる磁界である。そして、これらマグネット５，５の形
成する磁界において、磁束は、上記支軸７を中心とする
放射状をなす方向となされている。

【００２８】この対物レンズ駆動装置において、上記フ
ォーカス駆動コイル３，３に駆動電流が供給されると、
上記レンズボビン１は、上記磁気回路が形成する磁界よ
り作用を受けて、図１中矢印Ｆで示すように、上記支軸
７の軸方向、すなわち、フォーカス方向（上記対物レン
ズ２の光軸方向）に移動操作される。また、この対物レ
ンズ駆動装置において、上記トラッキング駆動コイル
４，４に駆動電流が供給されると、上記レンズボビン１
は、上記磁気回路が形成する磁界より作用を受けて、上
記支軸７の軸回りに回動され、上記対物レンズ２をトラ
ッキング方向（該対物レンズ２の光軸に直交する方向）
に移動操作する。

【００２９】この対物レンズ駆動装置は、上記フォーカ
ス駆動コイル３，３に、上記対物レンズ２による上記光
束の集光点と上記信号記録層の表面部との上記フォーカ
ス方向へのずれ量を示すフォーカスエラー信号に基づく
フォーカス駆動電流が供給されることにより、常に、該
集光点を該信号記録層の表面部上に位置させる。また、
この対物レンズ駆動装置は、上記トラッキング駆動コイ
ル４，４に、上記対物レンズ２による上記光束の集光点
と上記記録トラックとの上記トラッキング方向へのずれ
量を示すトラッキングエラー信号に基づくトラッキング
駆動電流が供給されることにより、常に、該集光点を該
記録トラック上に位置させる。

【００３０】そして、上記レンズボビン１には、このレ
ンズボビン１が中点位置となされているときに、図５に
示すように、上記支軸７の軸回り方向（図５中矢印Ｔで
示すトラッキング方向）について上記マグネット５，５
が形成する磁界の中央位置であって、図６に示すよう
に、該支軸７の軸方向（図６中矢印Ｆで示すフォーカス
方向）について該磁界の両縁部分（上端側及び下縁側）
に位置する対をなす第１及び第２の磁性材部材８ａ，８
ｂが取付けられている。これら磁性材部材８ａ，８ｂ
は、鉄の如き磁性材料により形成され、上記各マグネッ
ト５，５に対応して、それぞれ上記レンズボビン１の両
側側に対をなして配設されている。

【００３１】すなわち、上記第１の磁性材部材８ａのう
ちの一方は、上記レンズボビン１の一側側に、一方の上
記マグネット５の上縁部分中央に対向して取付けられて
いる。また、上記第１の磁性材部材８ａのうちの他方
は、上記レンズボビン１の他側側に、他方の上記マグネ
ット５の上縁部分中央に対向して取付けられている。そ
して、上記第２の磁性材部材８ｂのうちの一方は、上記
レンズボビン１の一側側に、一方の上記マグネット５の
下縁部分中央に対向して取付けられている。また、上記
第２の磁性材部材８ｂのうちの他方は、上記レンズボビ
ン１の他側側に、他方の上記マグネット５の下縁部分中
央に対向して取付けられている。

【００３２】この対物レンズ駆動装置においては、上記
各駆動コイル３，３、４，４に駆動電流が供給されてい
ないときには、上記各磁性材部材８ａ，８ａ、８ｂ，８
ｂが上記マグネット５，５が形成する磁界から受ける力
により、上記レンズボビン１は、中点位置に保持され
る。

【００３３】すなわち、上記レンズボビン１がフォーカ
ス方向について中点位置となっているときには、上記第
１の磁性材部材８ａ，８ａと上記第２の磁性材部材８
ｂ，８ｂとは、上記磁界中において互いに略々等しい磁
束密度の部分に位置することとなるからである。また、
上記レンズボビン１がトラッキング方向について中点位
置となっているときには、上記第１及び第２の磁性材部
材８ａ，８ａ、８ｂ，８ｂは、上記磁界中において最も
高い磁束密度（トラッキング方向について極大値である
磁束密度）の部分に位置することとなるからである。

【００３４】

【発明の効果】上述のように、本発明に係る対物レンズ
駆動装置においては、片面一極着磁をなされ一方の磁極
をレンズボビンに取付けられたフォーカス駆動コイル及
びトラッキング駆動コイルに対向させこの磁極より発生
される磁界中に該各駆動コイルを位置させているマグネ
ットと、該レンズボビンに取付けられこのレンズボビン
が中点位置となされているときにこのレンズボビンを支
持する円柱状の支軸の軸回り方向について該磁界の中央
位置であって該支軸の軸方向について該磁界の両縁部分
に位置する一対の磁性材部材とが設けられている。

【００３５】そして、この対物レンズ駆動装置において
は、上記各駆動コイルに電流が供給されていないとき、
上記各磁性材部材が上記磁界から受ける力により、上記
レンズボビンが中点位置に保持される。

【００３６】すなわち、本発明は、片面一極着磁をなさ
れたマグネットを有する磁気回路を備えた対物レンズ駆
動装置であって、製造、組立の煩雑化が招来されること
なく、対物レンズが取付けられたレンズボビンが良好に
中点位置に保持されるようになされた対物レンズ駆動装
置を提供することができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る対物レンズ駆動装置の構成を示す
斜視図である。

【図２】上記対物レンズ駆動装置の構成を示す縦断面図
である。

【図３】上記対物レンズ駆動装置の構成を示す平面図で
ある。

【図４】上記対物レンズ駆動装置の構成を示す側面図で
ある。

【図５】上記対物レンズ駆動装置において磁性材部材が
トラッキング方向について中点保持される様子を示す横
断面図である。

【図６】上記対物レンズ駆動装置において磁性材部材が
フォーカス方向について中点保持される様子を示す縦断
面図である。

【符号の説明】

１ レンズボビン、２ 対物レンズ、３ フォーカス駆
動コイル、４ トラッキング駆動コイル、５ マグネッ
ト、７ 支軸、９ 軸受け孔、８ａ 第１の磁性材部
材、８ｂ 第２の磁性材部材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 円柱状の支軸と、 対物レンズが取付けられ、上記支軸が挿通される軸受け
   孔を有し、この軸受け孔に該支軸が挿通されることによ
   り該支軸の軸方向及び該支軸の軸回り方向に移動可能に
   該支軸により支持されたレンズボビンと、 上記レンズボビンに取付けられ、巻軸方向を上記支軸の
   軸方向としているフォーカス駆動コイルと、 上記レンズボビンに取付けられ、巻軸方向を上記支軸の
   軸方向に直交する方向としているトラッキング駆動コイ
   ルと、 片面一極着磁をなされ、一方の磁極を上記フォーカス駆
   動コイルの側面部及び上記トラッキング駆動コイルの一
   部に対向させ、この磁極より発生される磁界中に該フォ
   ーカス駆動コイルの側面部及び該トラッキング駆動コイ
   ルの一部を位置させているマグネットと、 上記レンズボビンに取付けられ、このレンズボビンが中
   点位置となされているときに、上記支軸の軸回り方向に
   ついて上記磁界の中央位置であって該支軸の軸方向につ
   いて該磁界の両縁部分に位置する一対の磁性材部材とを
   備え、 上記各駆動コイルに電流が供給されていないとき、上記
   各磁性材部材が上記磁界から受ける力により、上記レン
   ズボビンが中点位置に保持されることとなされた対物レ
   ンズ駆動装置。