JPH1036645A - ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物 - Google Patents
ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物Info
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- JPH1036645A JPH1036645A JP19199696A JP19199696A JPH1036645A JP H1036645 A JPH1036645 A JP H1036645A JP 19199696 A JP19199696 A JP 19199696A JP 19199696 A JP19199696 A JP 19199696A JP H1036645 A JPH1036645 A JP H1036645A
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- JP
- Japan
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- core
- polybutylene terephthalate
- weight
- terephthalate resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れたノッチ付き衝撃特性を有し、成形時の
離型性、溶融安定性等成形性に優れ、コネクターに好適
なポリブチレンテレフタレート組成物を提供する。 【解決手段】 (A)ポリブチレンテレフタレート樹脂
に、(B)ポリカーボネート樹脂、(C)三価の燐化合
物、(D)特定のコアシェルポリマー、(E)離型剤の
夫々特定量を添加配合する。
離型性、溶融安定性等成形性に優れ、コネクターに好適
なポリブチレンテレフタレート組成物を提供する。 【解決手段】 (A)ポリブチレンテレフタレート樹脂
に、(B)ポリカーボネート樹脂、(C)三価の燐化合
物、(D)特定のコアシェルポリマー、(E)離型剤の
夫々特定量を添加配合する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリブチレンテレフ
タレート樹脂組成物に関する。更に詳しくは、優れたノ
ッチ付き衝撃特性を有し、成形時の離型性、溶融安定性
等成形性に優れ、コネクターに好適な組成物を提供する
ものである。
タレート樹脂組成物に関する。更に詳しくは、優れたノ
ッチ付き衝撃特性を有し、成形時の離型性、溶融安定性
等成形性に優れ、コネクターに好適な組成物を提供する
ものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリブ
チレンテレフタレート樹脂は、加工性の容易さ、機械的
特性、その他物理的、化学的特性に優れているため、自
動車部品、電気、電子機器部品、その他精密機器部品の
分野に幅広く利用されている。特にその優れた電気特性
のため、家電、OA機器、自動車などのコネクター部品
に応用されている。しかしながら、ポリブチレンテレフ
タレート樹脂は、ノッチ付き衝撃特性が乏しく、応力集
中を生じる形状の成形品では容易に破壊する欠点を持
つ。コネクター部品を組み付ける時には、ロック機構な
どによって嵌合、固定される場合が多いが、ノッチ付き
衝撃特性の乏しさのため組み付け時の破損が問題となっ
ている。また同様の理由で、コネクター成形品の運搬時
の破損も問題となっている。このため、ノッチ付き衝撃
特性の優れたコネクター用ポリブチレンテレフタレート
樹脂組成物が強く望まれている。ポリブチレンテレフタ
レート樹脂のノッチ付き衝撃特性を向上する方法として
は、エラストマーを添加する方法が一般的に知られてい
る。しかしながら、熱可塑性エラストマーを添加した場
合、ポリブチレンテレフタレート樹脂との相溶性不足の
ため射出成形時に剥離を生じるため、コネクター成形品
の良外観が得られない。また、比較的相溶性の良い熱可
塑性ポリエステルエラストマーを添加した場合でも、剥
離は生じないが十分なノッチ付き衝撃特性が得られない
問題がある。剥離を起こさずノッチ付き衝撃特性を向上
するエラストマーとしては、コアシェルエラストマーが
知られている。しかし、十分な衝撃特性を得るためには
添加量を多く必要とするため、コネクターの端子保持に
必要な剛性低下が著しく、実用に耐えない。一方、分散
性を向上させ少量添加で衝撃特性を得るために、エポキ
シ変性したコアシェルエラストマーを添加する方法(特
開平2−191614号公報)が提案されたが、同様に
剛性低下が大きな問題であった。又、ポリカーボネート
樹脂とアロイにし、コアシェルポリマーの分散性を向上
する方法(特表昭55−500870号公報)では、ノ
ッチ付き衝撃改良効果が得られるものの、ポリブチレン
テレフタレート樹脂の成形時の溶融安定性が著しく悪く
なる問題があった。
チレンテレフタレート樹脂は、加工性の容易さ、機械的
特性、その他物理的、化学的特性に優れているため、自
動車部品、電気、電子機器部品、その他精密機器部品の
分野に幅広く利用されている。特にその優れた電気特性
のため、家電、OA機器、自動車などのコネクター部品
に応用されている。しかしながら、ポリブチレンテレフ
タレート樹脂は、ノッチ付き衝撃特性が乏しく、応力集
中を生じる形状の成形品では容易に破壊する欠点を持
つ。コネクター部品を組み付ける時には、ロック機構な
どによって嵌合、固定される場合が多いが、ノッチ付き
衝撃特性の乏しさのため組み付け時の破損が問題となっ
ている。また同様の理由で、コネクター成形品の運搬時
の破損も問題となっている。このため、ノッチ付き衝撃
特性の優れたコネクター用ポリブチレンテレフタレート
樹脂組成物が強く望まれている。ポリブチレンテレフタ
レート樹脂のノッチ付き衝撃特性を向上する方法として
は、エラストマーを添加する方法が一般的に知られてい
る。しかしながら、熱可塑性エラストマーを添加した場
合、ポリブチレンテレフタレート樹脂との相溶性不足の
ため射出成形時に剥離を生じるため、コネクター成形品
の良外観が得られない。また、比較的相溶性の良い熱可
塑性ポリエステルエラストマーを添加した場合でも、剥
離は生じないが十分なノッチ付き衝撃特性が得られない
問題がある。剥離を起こさずノッチ付き衝撃特性を向上
するエラストマーとしては、コアシェルエラストマーが
知られている。しかし、十分な衝撃特性を得るためには
添加量を多く必要とするため、コネクターの端子保持に
必要な剛性低下が著しく、実用に耐えない。一方、分散
性を向上させ少量添加で衝撃特性を得るために、エポキ
シ変性したコアシェルエラストマーを添加する方法(特
開平2−191614号公報)が提案されたが、同様に
剛性低下が大きな問題であった。又、ポリカーボネート
樹脂とアロイにし、コアシェルポリマーの分散性を向上
する方法(特表昭55−500870号公報)では、ノ
ッチ付き衝撃改良効果が得られるものの、ポリブチレン
テレフタレート樹脂の成形時の溶融安定性が著しく悪く
なる問題があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、この課題
を解決するため鋭意検討を行った結果、コネクターに必
要な電気特性、剛性、成形時の溶融安定性などのポリブ
チレンテレフタレート樹脂の優れた諸特性を維持したま
ま、ノッチ付き衝撃特性に優れたコネクター用ポリブチ
レンテレフタレート樹脂組成物を見出し、本発明を完成
するに至った。即ち、本発明は、(A)ポリブチレンテ
レフタレート樹脂 100重量部に(B)ポリカーボネート
樹脂2〜20重量部、(C)三価の燐化合物0.01〜1重量
部、(D)コア表面にグリシジル化合物を変性してなる
エポキシ基を有し、グリシジル化合物変性量がコアシェ
ルポリマー全重量の 0.1〜4重量%であるコアシェルポ
リマー1〜10重量部、(E)離型剤 0.1〜2重量部を添
加配合してなるコネクター用ポリブチレンテレフタレー
ト樹脂組成物に関するものである。
を解決するため鋭意検討を行った結果、コネクターに必
要な電気特性、剛性、成形時の溶融安定性などのポリブ
チレンテレフタレート樹脂の優れた諸特性を維持したま
ま、ノッチ付き衝撃特性に優れたコネクター用ポリブチ
レンテレフタレート樹脂組成物を見出し、本発明を完成
するに至った。即ち、本発明は、(A)ポリブチレンテ
レフタレート樹脂 100重量部に(B)ポリカーボネート
樹脂2〜20重量部、(C)三価の燐化合物0.01〜1重量
部、(D)コア表面にグリシジル化合物を変性してなる
エポキシ基を有し、グリシジル化合物変性量がコアシェ
ルポリマー全重量の 0.1〜4重量%であるコアシェルポ
リマー1〜10重量部、(E)離型剤 0.1〜2重量部を添
加配合してなるコネクター用ポリブチレンテレフタレー
ト樹脂組成物に関するものである。
【0004】
【発明の実施の形態】以下、本発明のコネクター用ポリ
ブチレンテレフタレート樹脂組成物を詳細に説明する。
本発明で用いられるポリブチレンテレフタレート樹脂
(A)は、1,4 −ブタンジオールとテレフタル酸又はそ
の低級アルコールエステルとを重縮合して得られるポリ
ブチレンテレフタレートであり、ポリブチレンテレフタ
レートを70重量%以上含有する共重合体であってもよ
い。共重合される酸成分のモノマーとしては、テレフタ
ル酸又はその低級アルコールエステル以外の二塩基酸成
分として、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジ
フェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルカルボン
酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、シクロヘキサンジ
カルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸等の脂
肪族、芳香族多塩基酸、又はそのエステル形成性誘導
体、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシナフトエ酸等の芳
香族ヒドロキシカルボン酸、又はそのエステル形成性誘
導体が挙げられる。共重合される 1,4−ブタンジオール
以外のグリコールモノマー成分としては、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、シクロヘキサンジメタノール、オクタンジオール、
ハイドロキノン、レゾルシン、ジヒドロキシフェニル、
ナフタレンジオール、ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル、シクロヘキサンジオール、 2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、ビスフェノールAのエチレン
オキサイド2モル付加体、ビスフェノールAのプロピレ
ンオキサイド2モル付加体、ジエトキシ化ビスフェノー
ルAの如きジヒドロキシ化合物、ポリオキシアルキレン
グリコール及びこれらのアルキル、アルコキシ又はハロ
ゲン置換体等又はそのエステル形成性誘導体が挙げられ
る。本発明では、上記の如き化合物をモノマー成分とし
て重縮合により生成するポリブチレンテレフタレート及
びその共重合体は、何れも本発明のポリブチレンテレフ
タレート樹脂(A)として使用することができ、単独又
は2種以上混合して使用されるが、好ましくはポリブチ
レンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレートを
主体とする混合物が使用される。また、ポリブチレンテ
レフタレート樹脂(A)として、コポリマーに属する分
岐ポリマーも用いることもできる。ここでいうポリブチ
レンテレフタレート分岐ポリマーとは、いわゆるポリブ
チレンテレフタレート又はブチレンテレフタレート単位
を主体とし、多官能性化合物を添加することにより分岐
形成されたポリエステルである。ここで使用できる多官
能性化合物としては、トリメシン酸、トリメリット酸、
ピロメリット酸及びこれらのアルコールエステル、グリ
セリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトールなどがある。本発明で用いら
れるポリブチレンテレフタレート樹脂(A)は、溶剤と
してO−クロロフェノールを用い、30℃で測定した固有
粘度 0.6〜1.5 dl/gの範囲のものが好ましく、更に好ま
しくは 0.7〜1.2 dl/gの範囲のものである。
ブチレンテレフタレート樹脂組成物を詳細に説明する。
本発明で用いられるポリブチレンテレフタレート樹脂
(A)は、1,4 −ブタンジオールとテレフタル酸又はそ
の低級アルコールエステルとを重縮合して得られるポリ
ブチレンテレフタレートであり、ポリブチレンテレフタ
レートを70重量%以上含有する共重合体であってもよ
い。共重合される酸成分のモノマーとしては、テレフタ
ル酸又はその低級アルコールエステル以外の二塩基酸成
分として、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジ
フェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルカルボン
酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、シクロヘキサンジ
カルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸等の脂
肪族、芳香族多塩基酸、又はそのエステル形成性誘導
体、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシナフトエ酸等の芳
香族ヒドロキシカルボン酸、又はそのエステル形成性誘
導体が挙げられる。共重合される 1,4−ブタンジオール
以外のグリコールモノマー成分としては、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、シクロヘキサンジメタノール、オクタンジオール、
ハイドロキノン、レゾルシン、ジヒドロキシフェニル、
ナフタレンジオール、ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル、シクロヘキサンジオール、 2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、ビスフェノールAのエチレン
オキサイド2モル付加体、ビスフェノールAのプロピレ
ンオキサイド2モル付加体、ジエトキシ化ビスフェノー
ルAの如きジヒドロキシ化合物、ポリオキシアルキレン
グリコール及びこれらのアルキル、アルコキシ又はハロ
ゲン置換体等又はそのエステル形成性誘導体が挙げられ
る。本発明では、上記の如き化合物をモノマー成分とし
て重縮合により生成するポリブチレンテレフタレート及
びその共重合体は、何れも本発明のポリブチレンテレフ
タレート樹脂(A)として使用することができ、単独又
は2種以上混合して使用されるが、好ましくはポリブチ
レンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレートを
主体とする混合物が使用される。また、ポリブチレンテ
レフタレート樹脂(A)として、コポリマーに属する分
岐ポリマーも用いることもできる。ここでいうポリブチ
レンテレフタレート分岐ポリマーとは、いわゆるポリブ
チレンテレフタレート又はブチレンテレフタレート単位
を主体とし、多官能性化合物を添加することにより分岐
形成されたポリエステルである。ここで使用できる多官
能性化合物としては、トリメシン酸、トリメリット酸、
ピロメリット酸及びこれらのアルコールエステル、グリ
セリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトールなどがある。本発明で用いら
れるポリブチレンテレフタレート樹脂(A)は、溶剤と
してO−クロロフェノールを用い、30℃で測定した固有
粘度 0.6〜1.5 dl/gの範囲のものが好ましく、更に好ま
しくは 0.7〜1.2 dl/gの範囲のものである。
【0005】次に本発明に用いるポリカーボネート樹脂
(B)は、溶剤法、即ち、塩化メチレン等の溶剤中で公
知の酸受容体、分子量調整剤の存在下、二価フェノール
とホスゲンのようなカーボネート前駆体との反応又は二
価フェノールとジフェニルカーボネートのようなカーボ
ネート前駆体とのエステル交換反応によって製造するこ
とができる。ここで、好適に使用し得る二価フェノール
としてはビスフェノール類があり、特に2,2 −ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、即ちビスフェノール
Aが好ましい。また、ビスフェノールAの一部又は全部
を他の二価フェノールで置換したものであってもよい。
ビスフェノールA以外の二価フェノールとしては、例え
ばハイドロキノン、4,4 −ジヒドロキシジフェニル、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スル
ホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテルの
ような化合物又はビス(3,5 −ジブロモ−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ビス(3,5 −ジクロロ−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパンのようなハロゲン化ビスフ
ェノール類を挙げることができる。これら二価フェノー
ルは二価フェノールのホモポリマー又は2種以上のコポ
リマーであってもよい。更に本発明で用いるポリカーボ
ネート樹脂は多官能性芳香族化合物を二価フェノール及
び/又はカーボネート前駆体と反応させた熱可塑性ラン
ダム分岐ポリカーボネートであってもよい。ポリカーボ
ネート樹脂(B)の配合量は、ポリブチレンテレフタレ
ート樹脂(A) 100重量部に対して、2〜20重量部、さ
らに好ましくは4〜10重量部である。添加量が2重量部
より少ない場合には、コアシェルポリマー(D)の分散
不良を生じ、所望のノッチ付き衝撃特性が得られない。
また、20重量部より多い場合には、著しい成形時の溶融
熱劣化を生じ、成形サイクルの増加、離型性の悪化等、
成形上の問題が生じるため好ましくない。
(B)は、溶剤法、即ち、塩化メチレン等の溶剤中で公
知の酸受容体、分子量調整剤の存在下、二価フェノール
とホスゲンのようなカーボネート前駆体との反応又は二
価フェノールとジフェニルカーボネートのようなカーボ
ネート前駆体とのエステル交換反応によって製造するこ
とができる。ここで、好適に使用し得る二価フェノール
としてはビスフェノール類があり、特に2,2 −ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、即ちビスフェノール
Aが好ましい。また、ビスフェノールAの一部又は全部
を他の二価フェノールで置換したものであってもよい。
ビスフェノールA以外の二価フェノールとしては、例え
ばハイドロキノン、4,4 −ジヒドロキシジフェニル、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スル
ホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテルの
ような化合物又はビス(3,5 −ジブロモ−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ビス(3,5 −ジクロロ−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパンのようなハロゲン化ビスフ
ェノール類を挙げることができる。これら二価フェノー
ルは二価フェノールのホモポリマー又は2種以上のコポ
リマーであってもよい。更に本発明で用いるポリカーボ
ネート樹脂は多官能性芳香族化合物を二価フェノール及
び/又はカーボネート前駆体と反応させた熱可塑性ラン
ダム分岐ポリカーボネートであってもよい。ポリカーボ
ネート樹脂(B)の配合量は、ポリブチレンテレフタレ
ート樹脂(A) 100重量部に対して、2〜20重量部、さ
らに好ましくは4〜10重量部である。添加量が2重量部
より少ない場合には、コアシェルポリマー(D)の分散
不良を生じ、所望のノッチ付き衝撃特性が得られない。
また、20重量部より多い場合には、著しい成形時の溶融
熱劣化を生じ、成形サイクルの増加、離型性の悪化等、
成形上の問題が生じるため好ましくない。
【0006】次に本発明では三価の燐化合物(C)の配
合を必要とする。五価の燐化合物及び他の安定剤等で
は、本発明のような優れた溶融安定性は得られず、安定
したコネクター成形が不可能となる。三価の燐化合物の
例としては、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)−4,4'−ビスフェニレンフォスフォナイト、ビス
(2,6 −ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタ
エリスリトール−ジ−フォスファイト、ビス(2,4,6 −
ジ−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォ
スファイト、トリス(2,4 −ジ−t−ブチルフェニル)
フォスファイト、4,4'−〔ビス(2,4 −ジ−t−ブチル
−5−メチルフェノキシ)−ホスフィノ〕ビフェニル、
トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、ジ−ステア
リルペンタエリスリトール−ジ−フォスファイト、トリ
フェニルフォスファイト等が挙げられるが、好ましくは
フォスファイト化合物及びフォスフォナイト化合物が用
いられる。三価の燐化合物は上記の如き化合物の2種以
上を添加して使用してもかまわない。本発明に用いられ
る三価の燐化合物(C)の添加量は、ポリブチレンテレ
フタレート樹脂(A) 100重量部に対して、0.01〜1重
量部である。添加量が0.01重量部より少ない場合には、
成形時の溶融熱安定性が著しく悪化し、この結果、ノッ
チ付き衝撃強度の低下を生じる。幅広いコネクターの成
形条件を考慮した場合、成形機内に 260℃、30分滞留し
た場合でも、ノッチ付き衝撃強度が45 J/m以上を保持し
ていることが望ましい。また、1重量部より多い場合に
は、コネクターに必要な耐加水分解性を損なうため好ま
しくない。
合を必要とする。五価の燐化合物及び他の安定剤等で
は、本発明のような優れた溶融安定性は得られず、安定
したコネクター成形が不可能となる。三価の燐化合物の
例としては、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)−4,4'−ビスフェニレンフォスフォナイト、ビス
(2,6 −ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタ
エリスリトール−ジ−フォスファイト、ビス(2,4,6 −
ジ−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォ
スファイト、トリス(2,4 −ジ−t−ブチルフェニル)
フォスファイト、4,4'−〔ビス(2,4 −ジ−t−ブチル
−5−メチルフェノキシ)−ホスフィノ〕ビフェニル、
トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、ジ−ステア
リルペンタエリスリトール−ジ−フォスファイト、トリ
フェニルフォスファイト等が挙げられるが、好ましくは
フォスファイト化合物及びフォスフォナイト化合物が用
いられる。三価の燐化合物は上記の如き化合物の2種以
上を添加して使用してもかまわない。本発明に用いられ
る三価の燐化合物(C)の添加量は、ポリブチレンテレ
フタレート樹脂(A) 100重量部に対して、0.01〜1重
量部である。添加量が0.01重量部より少ない場合には、
成形時の溶融熱安定性が著しく悪化し、この結果、ノッ
チ付き衝撃強度の低下を生じる。幅広いコネクターの成
形条件を考慮した場合、成形機内に 260℃、30分滞留し
た場合でも、ノッチ付き衝撃強度が45 J/m以上を保持し
ていることが望ましい。また、1重量部より多い場合に
は、コネクターに必要な耐加水分解性を損なうため好ま
しくない。
【0007】次に本発明に用いるコアシェルポリマー
(D)とは、コアシェルポリマーのコアが、グリシジル
化合物を変性することによってエポキシ基が導入された
ゴム状ポリマー相あるいはゴム状ポリマー相とその外側
のエポキシ基の導入されたポリマー相から形成されるも
のを表す。いずれの場合でも、コア表面にはエポキシ基
を有したコアシェルポリマーとなる。コアがエポキシ基
の導入されたゴム状ポリマー相から形成される場合、こ
のコアは共役ジエン又はアルキル基の炭素数が2〜8で
あるアルキルアクリレートあるいはそれらの混合物とグ
リシジル化合物モノマーを重合させて得られるガラス転
移温度−30℃以下のゴム状ポリマーから形成される。こ
のようなコアを構成する共役ジエンとしては、例えばブ
タジエン、イソプレン、クロロプレン等をあげることが
できるが、特にブタジエンが好ましく用いられる。アル
キル基が2〜8であるアルキルアクリレートとしては、
例えばエチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブ
チルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−
エチルヘキシルアクリレート等を挙げることができる
が、特にブチルアクリレートが好ましく用いられる。グ
リシジル化合物モノマーとしては、例えばグリシジルア
クリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシ
ジルエーテル等を挙げることができるが、特にグリシジ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレートが好ましく
用いられる。またコア相の重合には共役ジエン及びアル
キルアクリレートと共重合可能なモノマーを共重合させ
ることもできる。グリシジル化合物モノマーは、コアシ
ェルポリマー全重量の 0.1〜4重量%の範囲で用いら
れ、好ましくは 0.5〜3重量%、更に好ましくは 0.8〜
2重量%で用いられる。グリシジル化合物モノマーの量
がコア相の 0.1重量%よりも少ない場合は、ポリブチレ
ンテレフタレート樹脂との相溶性が不十分となり、ノッ
チ付き衝撃特性改良効果が小さく、4重量%よりも多い
場合には、コアシェルポリマーの凝集が起こり分散不良
によるノッチ付き衝撃特性の低下に加え、溶融安定性の
低下が著しくなるため好ましくない。このコアの重合に
おいては、共役ジエンを含まない場合あるいは共役ジエ
ンを含んでいても全モノマー量の20重量%以下である場
合は架橋性モノマー及びグラフト化モノマーを少量用い
ることにより高い衝撃特性を達成することができる。こ
のような架橋性モノマー、グラフト化モノマーは、それ
ぞれゴム状ポリマーを構成する全モノマー量の0.01〜5
重量%、好ましくは 0.1〜2重量%の範囲で用いられ
る。コアがゴム状ポリマー相とその外側のエポキシ基の
導入されたポリマー相から形成される場合、ゴム状ポリ
マー相は共役ジエン又はアルキル基の炭素数が2〜8で
あるアルキルアクリレートあるいはそれらの混合物を重
合させて得られるガラス転移温度−30℃以下のゴム状ポ
リマーから形成され、用いられる共役ジエン、アルキル
基の炭素数が2〜8であるアルキルアクリレートは前記
したものと同様のものが使用される。また、共役ジエン
及びアルキルアクリレートと共重合可能なモノマーや架
橋モノマー、グラフト化モノマーも同様に使用される。
ゴム状ポリマーの外側に形成される相は、エポキシ基を
含むグリシジル化合物モノマーが用いられる。エポキシ
基を含むグリシジル化合物モノマーは前記したものと同
様のものが使用される。この場合グリシジル化合物を含
むモノマーは単独で用いても他のモノマーと共重合して
も差し支えなく、コモノマーの例としてエチルアクリレ
ート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート等の
エポキシ基と反応性のある官能基を含まないビニル重合
性モノマーを挙げることができる。この相におけるグリ
シジル化合物モノマーの量は、前記同様コアシェルポリ
マー全重量に対して、 0.1〜4重量%の範囲で用いられ
る。コアは、通常コアシェルポリマー全体の50〜90重量
%の範囲が好ましい。コアが50重量%よりも少ないとき
はノッチ付き衝撃改良効果が不十分なものとなり、90重
量%よりも多いときは成形性に劣り、成形加工性に支障
が生じる。シェルはエポキシ基及びエポキシ基と反応性
のある官能基を含まないモノマーを重合させて得られる
ガラス転移温度40℃以上のガラス状ポリマーから形成さ
れる。シェルのガラス転移温度が40℃より低いと、生成
したコアシェルポリマーの脱水乾燥から樹脂への溶融混
合にいたる各工程におけるハンドリングがその粘着性の
ために極めて困難となり、実用性に欠けることがある。
好ましくはシェルのガラス転移温度は60℃以上である。
シェルの重合に用いられるモノマーは、エポキシ基及び
エポキシ基と反応性のある官能基を含まないモノマーが
使用され、好ましくはメチルメタクリレート、スチレ
ン、アクリロニトリルが用いられる。シェルはコアシェ
ルポリマー全体の10〜50重量%の範囲が好ましい。この
ようなコアシェル共重合体は、先の段階の重合体を後の
段階の重合体が順次に被覆するような連続した乳化重合
によって得ることができる。一例として、先ず、ブチル
アクリレートとグリシジルメタクリレート及びエチレン
グリコールジメタクリレートやアリルメタクリレートの
ような架橋性単量体を乳化重合させて、ポリ(ブチルア
クリレート−グリシジルメタクリレート)ラテックスを
調整し、次いで、コアとしての上記ラテックス粒子の存
在下にメチルメタクリレート及び必要に応じてコモノマ
ーやエチレングリコールジメタクリレートのような架橋
性単量体を乳化重合させてコアを被覆させ、シェルを形
成することによってコアシェルポリマーを得ることがで
きる。コアシェルポリマーは市販品として入手すること
もできる。コアシェルポリマー(D)の平均1次粒子径
は 0.5μm以下のものが好ましい。これより大きい場
合、ノッチ付き衝撃特性改良効果が不十分となる。コア
シェルポリマー(D)の添加量は、ポリブチレンテレフ
タレート樹脂(A) 100重量部に対して1〜10重量部で
ある。(D)成分の添加量が1重量部より少ない場合に
はノッチ付き衝撃改良効果が小さい。嵌合時又は運搬時
のコネクター成形品の破損を防止するためには、ノッチ
付き衝撃強度で成形時は無論のこと、射出成形機のシリ
ンダー温度 260℃で30分、滞留させた場合においても45
J/m以上示す樹脂材料が好ましく、更に好ましくは50 J
/m以上のものである。10重量部よりも多い場合にはコネ
クターに必要な強度低下、剛性低下を生じるため好まし
くない。特にコネクターに必要な機械的強度として、引
張強度で 40MPa以上が必要とされる。これより小さい場
合には、コネクターに挿入された金属端子を十分保持す
ることができないため、実用に耐えない。
(D)とは、コアシェルポリマーのコアが、グリシジル
化合物を変性することによってエポキシ基が導入された
ゴム状ポリマー相あるいはゴム状ポリマー相とその外側
のエポキシ基の導入されたポリマー相から形成されるも
のを表す。いずれの場合でも、コア表面にはエポキシ基
を有したコアシェルポリマーとなる。コアがエポキシ基
の導入されたゴム状ポリマー相から形成される場合、こ
のコアは共役ジエン又はアルキル基の炭素数が2〜8で
あるアルキルアクリレートあるいはそれらの混合物とグ
リシジル化合物モノマーを重合させて得られるガラス転
移温度−30℃以下のゴム状ポリマーから形成される。こ
のようなコアを構成する共役ジエンとしては、例えばブ
タジエン、イソプレン、クロロプレン等をあげることが
できるが、特にブタジエンが好ましく用いられる。アル
キル基が2〜8であるアルキルアクリレートとしては、
例えばエチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブ
チルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−
エチルヘキシルアクリレート等を挙げることができる
が、特にブチルアクリレートが好ましく用いられる。グ
リシジル化合物モノマーとしては、例えばグリシジルア
クリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシ
ジルエーテル等を挙げることができるが、特にグリシジ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレートが好ましく
用いられる。またコア相の重合には共役ジエン及びアル
キルアクリレートと共重合可能なモノマーを共重合させ
ることもできる。グリシジル化合物モノマーは、コアシ
ェルポリマー全重量の 0.1〜4重量%の範囲で用いら
れ、好ましくは 0.5〜3重量%、更に好ましくは 0.8〜
2重量%で用いられる。グリシジル化合物モノマーの量
がコア相の 0.1重量%よりも少ない場合は、ポリブチレ
ンテレフタレート樹脂との相溶性が不十分となり、ノッ
チ付き衝撃特性改良効果が小さく、4重量%よりも多い
場合には、コアシェルポリマーの凝集が起こり分散不良
によるノッチ付き衝撃特性の低下に加え、溶融安定性の
低下が著しくなるため好ましくない。このコアの重合に
おいては、共役ジエンを含まない場合あるいは共役ジエ
ンを含んでいても全モノマー量の20重量%以下である場
合は架橋性モノマー及びグラフト化モノマーを少量用い
ることにより高い衝撃特性を達成することができる。こ
のような架橋性モノマー、グラフト化モノマーは、それ
ぞれゴム状ポリマーを構成する全モノマー量の0.01〜5
重量%、好ましくは 0.1〜2重量%の範囲で用いられ
る。コアがゴム状ポリマー相とその外側のエポキシ基の
導入されたポリマー相から形成される場合、ゴム状ポリ
マー相は共役ジエン又はアルキル基の炭素数が2〜8で
あるアルキルアクリレートあるいはそれらの混合物を重
合させて得られるガラス転移温度−30℃以下のゴム状ポ
リマーから形成され、用いられる共役ジエン、アルキル
基の炭素数が2〜8であるアルキルアクリレートは前記
したものと同様のものが使用される。また、共役ジエン
及びアルキルアクリレートと共重合可能なモノマーや架
橋モノマー、グラフト化モノマーも同様に使用される。
ゴム状ポリマーの外側に形成される相は、エポキシ基を
含むグリシジル化合物モノマーが用いられる。エポキシ
基を含むグリシジル化合物モノマーは前記したものと同
様のものが使用される。この場合グリシジル化合物を含
むモノマーは単独で用いても他のモノマーと共重合して
も差し支えなく、コモノマーの例としてエチルアクリレ
ート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート等の
エポキシ基と反応性のある官能基を含まないビニル重合
性モノマーを挙げることができる。この相におけるグリ
シジル化合物モノマーの量は、前記同様コアシェルポリ
マー全重量に対して、 0.1〜4重量%の範囲で用いられ
る。コアは、通常コアシェルポリマー全体の50〜90重量
%の範囲が好ましい。コアが50重量%よりも少ないとき
はノッチ付き衝撃改良効果が不十分なものとなり、90重
量%よりも多いときは成形性に劣り、成形加工性に支障
が生じる。シェルはエポキシ基及びエポキシ基と反応性
のある官能基を含まないモノマーを重合させて得られる
ガラス転移温度40℃以上のガラス状ポリマーから形成さ
れる。シェルのガラス転移温度が40℃より低いと、生成
したコアシェルポリマーの脱水乾燥から樹脂への溶融混
合にいたる各工程におけるハンドリングがその粘着性の
ために極めて困難となり、実用性に欠けることがある。
好ましくはシェルのガラス転移温度は60℃以上である。
シェルの重合に用いられるモノマーは、エポキシ基及び
エポキシ基と反応性のある官能基を含まないモノマーが
使用され、好ましくはメチルメタクリレート、スチレ
ン、アクリロニトリルが用いられる。シェルはコアシェ
ルポリマー全体の10〜50重量%の範囲が好ましい。この
ようなコアシェル共重合体は、先の段階の重合体を後の
段階の重合体が順次に被覆するような連続した乳化重合
によって得ることができる。一例として、先ず、ブチル
アクリレートとグリシジルメタクリレート及びエチレン
グリコールジメタクリレートやアリルメタクリレートの
ような架橋性単量体を乳化重合させて、ポリ(ブチルア
クリレート−グリシジルメタクリレート)ラテックスを
調整し、次いで、コアとしての上記ラテックス粒子の存
在下にメチルメタクリレート及び必要に応じてコモノマ
ーやエチレングリコールジメタクリレートのような架橋
性単量体を乳化重合させてコアを被覆させ、シェルを形
成することによってコアシェルポリマーを得ることがで
きる。コアシェルポリマーは市販品として入手すること
もできる。コアシェルポリマー(D)の平均1次粒子径
は 0.5μm以下のものが好ましい。これより大きい場
合、ノッチ付き衝撃特性改良効果が不十分となる。コア
シェルポリマー(D)の添加量は、ポリブチレンテレフ
タレート樹脂(A) 100重量部に対して1〜10重量部で
ある。(D)成分の添加量が1重量部より少ない場合に
はノッチ付き衝撃改良効果が小さい。嵌合時又は運搬時
のコネクター成形品の破損を防止するためには、ノッチ
付き衝撃強度で成形時は無論のこと、射出成形機のシリ
ンダー温度 260℃で30分、滞留させた場合においても45
J/m以上示す樹脂材料が好ましく、更に好ましくは50 J
/m以上のものである。10重量部よりも多い場合にはコネ
クターに必要な強度低下、剛性低下を生じるため好まし
くない。特にコネクターに必要な機械的強度として、引
張強度で 40MPa以上が必要とされる。これより小さい場
合には、コネクターに挿入された金属端子を十分保持す
ることができないため、実用に耐えない。
【0008】次に、本発明に用いる離型剤(E)は、一
般的に用いられる樹脂用離型剤であれば何れも用いるこ
とができる。例えば、ポリエチレンワックス、モンタン
酸ワックス又はその塩などのワックス類、エチレンビス
ステアリルアミドなどのアミド化合物、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウムなどの金属石鹸類、芳香族
及び脂肪酸エステル化合物類などが挙げられるが、好ま
しくは脂肪族エステル化合物が挙げられ、特に好ましく
は炭素数12以上の脂肪酸からなる脂肪族エステル化合物
である。エステルを構成する炭素数12以上の脂肪酸とし
ては、ラウリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、ベヘニン酸、モンタン酸等などが挙げられる。
また、エステルを構成するアルコール成分としては、ペ
ンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビ
タン、脂肪族アルコール、セチルアルコール、オレイル
アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、グリセリン、ポリオキシ
アルコールなどが挙げられ、特に好ましくはソルビタ
ン、ペンタエリスリトール、脂肪族アルコール、グリセ
リンが挙げられる。好ましい脂肪族エステル化合物を例
示すると、ソルビタンポリパルミネート、ソルビタンモ
ノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタ
ントリステアレート、ソルビタンモノベヘネート、ソル
ビタンジベヘネート、ソルビタントリベヘネート、ペン
タエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリト
ールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステア
レート、ペンタエリスリトールテトラステアレート等が
挙げられる。本発明に用いられる離型剤(E)の添加量
は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A) 100重量部
に対し、 0.1〜2重量部、好ましくは 0.2〜1重量部で
ある。 0.1重量部より少ない場合、複雑なコネクター成
形品が成形後金型から離型する際に離型不良を生じ、2
重量部より多い場合は、成形時の計量安定性が不安定に
なるため、コネクター量産性を著しく損なう。
般的に用いられる樹脂用離型剤であれば何れも用いるこ
とができる。例えば、ポリエチレンワックス、モンタン
酸ワックス又はその塩などのワックス類、エチレンビス
ステアリルアミドなどのアミド化合物、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウムなどの金属石鹸類、芳香族
及び脂肪酸エステル化合物類などが挙げられるが、好ま
しくは脂肪族エステル化合物が挙げられ、特に好ましく
は炭素数12以上の脂肪酸からなる脂肪族エステル化合物
である。エステルを構成する炭素数12以上の脂肪酸とし
ては、ラウリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、ベヘニン酸、モンタン酸等などが挙げられる。
また、エステルを構成するアルコール成分としては、ペ
ンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビ
タン、脂肪族アルコール、セチルアルコール、オレイル
アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、グリセリン、ポリオキシ
アルコールなどが挙げられ、特に好ましくはソルビタ
ン、ペンタエリスリトール、脂肪族アルコール、グリセ
リンが挙げられる。好ましい脂肪族エステル化合物を例
示すると、ソルビタンポリパルミネート、ソルビタンモ
ノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタ
ントリステアレート、ソルビタンモノベヘネート、ソル
ビタンジベヘネート、ソルビタントリベヘネート、ペン
タエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリト
ールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステア
レート、ペンタエリスリトールテトラステアレート等が
挙げられる。本発明に用いられる離型剤(E)の添加量
は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A) 100重量部
に対し、 0.1〜2重量部、好ましくは 0.2〜1重量部で
ある。 0.1重量部より少ない場合、複雑なコネクター成
形品が成形後金型から離型する際に離型不良を生じ、2
重量部より多い場合は、成形時の計量安定性が不安定に
なるため、コネクター量産性を著しく損なう。
【0009】本発明の樹脂組成物は、その目的を阻害し
ない範囲で他の熱可塑性樹脂を補助的に少量併用するこ
とも可能である。例えば、ポリアミド、ポリアセター
ル、ポリウレタン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェ
ニレンサルファイド、ポリブタジエン、ハロゲン化ポリ
オレフィン、ポリハロゲン化ビニル、ブチルゴム、アク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオ
レフィン、ポリアルキルアクリレート、ポリスルホン、
ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエー
テルケトン、フッ素樹脂等を目的に応じて任意の割合で
配合することも可能である。
ない範囲で他の熱可塑性樹脂を補助的に少量併用するこ
とも可能である。例えば、ポリアミド、ポリアセター
ル、ポリウレタン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェ
ニレンサルファイド、ポリブタジエン、ハロゲン化ポリ
オレフィン、ポリハロゲン化ビニル、ブチルゴム、アク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオ
レフィン、ポリアルキルアクリレート、ポリスルホン、
ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエー
テルケトン、フッ素樹脂等を目的に応じて任意の割合で
配合することも可能である。
【0010】本発明組成物には更にその目的に応じ所望
の特性を付与するため、一般に熱可塑性樹脂及び熱硬化
性樹脂等に添加される公知の物質、すなわち酸化防止剤
や耐熱安定剤、紫外線吸収剤等の安定剤、帯電防止剤、
染料や顔料等の着色剤、潤滑剤、可塑剤及び結晶化促進
剤、結晶核剤、難燃剤、難燃助剤等を配合することも勿
論可能である。
の特性を付与するため、一般に熱可塑性樹脂及び熱硬化
性樹脂等に添加される公知の物質、すなわち酸化防止剤
や耐熱安定剤、紫外線吸収剤等の安定剤、帯電防止剤、
染料や顔料等の着色剤、潤滑剤、可塑剤及び結晶化促進
剤、結晶核剤、難燃剤、難燃助剤等を配合することも勿
論可能である。
【0011】特に安定剤の添加は、成形品を高温で使用
する電子部品等において接触する金属の腐食、汚染を防
止するのに有効である。安定剤としては、ヒンダードフ
ェノール系、アミン系、チオエーテル系等の化合物が使
用できる。ヒンダードフェノール系化合物の一例を示せ
ば、1,6 −ヘキサンジオールビス〔3−(3,5 −ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕、ペンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5 −
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート〕、トリエチレングリコールビス〔3−(3−t−
ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート〕などである。アミン化合物の一例を示せば、
N−フェニル−N'−イソプロピル−p−フェニレンジア
ミン、N,N'−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、4,
4'−ビス−(4−α,α−ジメチルベンジル)ジフェニ
ルアミン、ジフェニルアミンとアセトンとの縮合反応
物、 N−フェニルナフチルアミン、N,N'−ジ−β−ナフ
チルフェニレンジアミンなどである。また、チオエーテ
ル系化合物としては、ジラウリルチオジプロピオネー
ト、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリル
チオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロ
ピオネート、テトラキス〔メチレン−3−(ドデシルチ
オ)プロピオネート〕メタン、ジアルキル(C12〜C18)−
3,3 −チオジプロピオネートなどが挙げられる。安定剤
の添加量は樹脂材料全量に対し0.01〜5重量%であり、
好ましくは 0.1〜3重量%である。安定剤の配合方法と
しては、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物中に単
に添加し混練して用いる方法の他、ポリブチレンテレフ
タレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、コアシェルポリ
マーの何れかに先に添加して用いても構わない。
する電子部品等において接触する金属の腐食、汚染を防
止するのに有効である。安定剤としては、ヒンダードフ
ェノール系、アミン系、チオエーテル系等の化合物が使
用できる。ヒンダードフェノール系化合物の一例を示せ
ば、1,6 −ヘキサンジオールビス〔3−(3,5 −ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕、ペンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5 −
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート〕、トリエチレングリコールビス〔3−(3−t−
ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート〕などである。アミン化合物の一例を示せば、
N−フェニル−N'−イソプロピル−p−フェニレンジア
ミン、N,N'−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、4,
4'−ビス−(4−α,α−ジメチルベンジル)ジフェニ
ルアミン、ジフェニルアミンとアセトンとの縮合反応
物、 N−フェニルナフチルアミン、N,N'−ジ−β−ナフ
チルフェニレンジアミンなどである。また、チオエーテ
ル系化合物としては、ジラウリルチオジプロピオネー
ト、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリル
チオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロ
ピオネート、テトラキス〔メチレン−3−(ドデシルチ
オ)プロピオネート〕メタン、ジアルキル(C12〜C18)−
3,3 −チオジプロピオネートなどが挙げられる。安定剤
の添加量は樹脂材料全量に対し0.01〜5重量%であり、
好ましくは 0.1〜3重量%である。安定剤の配合方法と
しては、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物中に単
に添加し混練して用いる方法の他、ポリブチレンテレフ
タレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、コアシェルポリ
マーの何れかに先に添加して用いても構わない。
【0012】また、本発明の組成物は目的を阻害しない
範囲で、無機又は有機の繊維状強化材、無機充填材を配
合することができる。
範囲で、無機又は有機の繊維状強化材、無機充填材を配
合することができる。
【0013】本発明の組成物からなるコネクターは、従
来の樹脂組成物製造方法及び成形方法として一般に用い
られる公知の設備と方法により容易に製造及び成形され
る。例えば、1)各成分を混合した後、押出機により練り
込み、押し出し後ペレットを調整し、しかる後成形する
方法、2)一旦組成の異なるペレットを調整し、そのペレ
ットを所定量混合して成形に供し成形後に目的成形品を
得る方法、3)成形機に成分の1又は2以上を仕込んで成
形し、本組成物の成形品を得る方法等何れも使用でき
る。
来の樹脂組成物製造方法及び成形方法として一般に用い
られる公知の設備と方法により容易に製造及び成形され
る。例えば、1)各成分を混合した後、押出機により練り
込み、押し出し後ペレットを調整し、しかる後成形する
方法、2)一旦組成の異なるペレットを調整し、そのペレ
ットを所定量混合して成形に供し成形後に目的成形品を
得る方法、3)成形機に成分の1又は2以上を仕込んで成
形し、本組成物の成形品を得る方法等何れも使用でき
る。
【0014】本発明の組成物を成形してなるコネクター
は、コネクター成形時の溶融滞留劣化が少なく、嵌合、
組み付け時の破損及び運搬時の破損などを防止し、極め
て信頼性の高いコネクターであり、応用分野は広い。家
電、OA機器などの電機、電子分野のコネクター、自動
車用のコネクターなどへの応用が可能である。
は、コネクター成形時の溶融滞留劣化が少なく、嵌合、
組み付け時の破損及び運搬時の破損などを防止し、極め
て信頼性の高いコネクターであり、応用分野は広い。家
電、OA機器などの電機、電子分野のコネクター、自動
車用のコネクターなどへの応用が可能である。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、以下の例に示した物性評価の測定方法は次の通りで
ある。 ノッチ付きアイゾット衝撃強度 アイゾット衝撃強度、 ASTM D256/ノッチ側測定方法に
準じて測定。試験片の厚みは 1/4インチ。ノッチ付きア
イゾット衝撃強度が45(J/m)未満の場合、コネクタ
ー用途への適用が実質的に不可能である。 溶融安定性(滞留後のノッチ付きアイゾット衝撃強
度) シリンダー温度 260℃で成形機内にて滞留30分させた
後、アイゾット衝撃強度試験片を成形し、ASTM D256 に
準じて評価した。滞留後のノッチ付きアイゾット衝撃強
度が45(J/m)未満の場合、コネクター用途への適用
が実質的に不可能である。 引張強度 ASTM D638/測定方法に準じて測定。試験片の厚みは、
1/8インチ。引張強度が40(MPa)未満の場合、コネ
クター用途への適用が実質的に不可能である。 離型性評価 離型性評価のため、コネクターを成形する時に、突き出
しビン後部に圧力センサーを設置し、その離型抵抗力を
測定した。尚、表2の結果中の測定不能とは、離型抵抗
力が大きすぎるために成形品が離型せずに破損したこと
を示し、このような場合、コネクター用途への適用が実
質的に不可能である。 計量安定性 計量安定性を評価するために、以下の条件で 200ショッ
トの成形を行い、その平均計量時間を測定した。平均計
量時間が3(秒)を越えると、コネクター用途への適用
が実質的に不可能である。 成形機:東芝 IS30EPN 成形品:ASTM4号ダンベル シリンダー温度:NH 250-250-245-240℃ 計量値:18mm スクリュー回転数:140rpm 背圧:30MPa 実施例1 ポリブチレンテレフタレート〔ポリプラスチックス
(株)製、商品名:ジュラネックス〕 100重量部、ポリ
カーボネート樹脂〔三菱エンジニアリングプラスチック
(株)製、ユピタール〕5重量部、テトラキス(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)−4,4'−ビフェニレンフォスフ
ォナイト 0.2重量部、離型剤としてソルビタントリベヘ
ネート 0.5重量部、コアシェルポリマー(a)(グリシ
ジルメタクリレート変性量1重量%、平均1次粒子径
0.2μm)3重量部を混合し、30mmφ押出機を用いて 25
0℃にて混練押出し、ペレットを調製した。次のこのペ
レットを射出成形して試験片を得た。その物性評価の結
果を表1に示す。コアシェルポリマー(a)の平均一次
粒子径は動的光散乱法によって測定した。また、その主
成分は以下の通りである。 コア =ブチルアクリレート/グリシジルメタクリレート 80重量% シェル=メチルアクリレート 20重量% 実施例2〜5 表1に示すように各々の樹脂組成物を、実施例1と同様
の操作にて、調製、評価を行った。その結果を表1に示
す。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、以下の例に示した物性評価の測定方法は次の通りで
ある。 ノッチ付きアイゾット衝撃強度 アイゾット衝撃強度、 ASTM D256/ノッチ側測定方法に
準じて測定。試験片の厚みは 1/4インチ。ノッチ付きア
イゾット衝撃強度が45(J/m)未満の場合、コネクタ
ー用途への適用が実質的に不可能である。 溶融安定性(滞留後のノッチ付きアイゾット衝撃強
度) シリンダー温度 260℃で成形機内にて滞留30分させた
後、アイゾット衝撃強度試験片を成形し、ASTM D256 に
準じて評価した。滞留後のノッチ付きアイゾット衝撃強
度が45(J/m)未満の場合、コネクター用途への適用
が実質的に不可能である。 引張強度 ASTM D638/測定方法に準じて測定。試験片の厚みは、
1/8インチ。引張強度が40(MPa)未満の場合、コネ
クター用途への適用が実質的に不可能である。 離型性評価 離型性評価のため、コネクターを成形する時に、突き出
しビン後部に圧力センサーを設置し、その離型抵抗力を
測定した。尚、表2の結果中の測定不能とは、離型抵抗
力が大きすぎるために成形品が離型せずに破損したこと
を示し、このような場合、コネクター用途への適用が実
質的に不可能である。 計量安定性 計量安定性を評価するために、以下の条件で 200ショッ
トの成形を行い、その平均計量時間を測定した。平均計
量時間が3(秒)を越えると、コネクター用途への適用
が実質的に不可能である。 成形機:東芝 IS30EPN 成形品:ASTM4号ダンベル シリンダー温度:NH 250-250-245-240℃ 計量値:18mm スクリュー回転数:140rpm 背圧:30MPa 実施例1 ポリブチレンテレフタレート〔ポリプラスチックス
(株)製、商品名:ジュラネックス〕 100重量部、ポリ
カーボネート樹脂〔三菱エンジニアリングプラスチック
(株)製、ユピタール〕5重量部、テトラキス(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)−4,4'−ビフェニレンフォスフ
ォナイト 0.2重量部、離型剤としてソルビタントリベヘ
ネート 0.5重量部、コアシェルポリマー(a)(グリシ
ジルメタクリレート変性量1重量%、平均1次粒子径
0.2μm)3重量部を混合し、30mmφ押出機を用いて 25
0℃にて混練押出し、ペレットを調製した。次のこのペ
レットを射出成形して試験片を得た。その物性評価の結
果を表1に示す。コアシェルポリマー(a)の平均一次
粒子径は動的光散乱法によって測定した。また、その主
成分は以下の通りである。 コア =ブチルアクリレート/グリシジルメタクリレート 80重量% シェル=メチルアクリレート 20重量% 実施例2〜5 表1に示すように各々の樹脂組成物を、実施例1と同様
の操作にて、調製、評価を行った。その結果を表1に示
す。
【0016】
【表1】
【0017】比較例1〜9 表2に示すように各々の樹脂組成物を、実施例1と同様
の操作にて、調製、評価を行った。その結果を表2に示
す。尚、表2中のコアシェルポリマー(b)の主成分は
(a)と同様である。
の操作にて、調製、評価を行った。その結果を表2に示
す。尚、表2中のコアシェルポリマー(b)の主成分は
(a)と同様である。
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】以上の説明及び実施例により明らかな如
く、本発明の樹脂組成物は優れた衝撃特性を有し、成形
性に優れるため、コネクターに好適な組成物である。
く、本発明の樹脂組成物は優れた衝撃特性を有し、成形
性に優れるため、コネクターに好適な組成物である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年8月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、以下の例に示した物性評価の測定方法は次の通りで
ある。 ノッチ付きアイゾット衝撃強度 アイゾット衝撃強度、 ASTM D256/ノッチ側測定方法に
準じて測定。試験片の厚みは 1/4インチ。ノッチ付きア
イゾット衝撃強度が45(J/m)未満の場合、コネクタ
ー用途への適用が実質的に不可能である。 溶融安定性(滞留後のノッチ付きアイゾット衝撃強
度) シリンダー温度 260℃で成形機内にて滞留30分させた
後、アイゾット衝撃強度試験片を成形し、ASTM D256 に
準じて評価した。滞留後のノッチ付きアイゾット衝撃強
度が45(J/m)未満の場合、コネクター用途への適用
が実質的に不可能である。 引張強度 ASTM D638/測定方法に準じて測定。試験片の厚みは、
1/8インチ。引張強度が40(MPa)未満の場合、コネ
クター用途への適用が実質的に不可能である。 離型性評価 離型性評価のため、コネクターを成形する時に、突き出
しビン後部に圧力センサーを設置し、その離型抵抗力を
測定した。尚、表2の結果中の測定不能とは、離型抵抗
力が大きすぎるために成形品が離型せずに破損したこと
を示し、このような場合、コネクター用途への適用が実
質的に不可能である。 計量安定性 計量安定性を評価するために、以下の条件で 200ショッ
トの成形を行い、その平均計量時間を測定した。平均計
量時間が3(秒)を越えると、コネクター用途への適用
が実質的に不可能である。 成形機:東芝 IS30EPN 成形品:ASTM4号ダンベル シリンダー温度:NH 250-250-245-240℃ 計量値:18mm スクリュー回転数:140rpm 背圧:30MPa 実施例1 ポリブチレンテレフタレート〔ポリプラスチックス
(株)製、商品名:ジュラネックス〕 100重量部、ポリ
カーボネート樹脂〔三菱エンジニアリングプラスチック
(株)製、ユーピロン〕5重量部、テトラキス(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)−4,4'−ビフェニレンフォスフ
ォナイト 0.2重量部、離型剤としてソルビタントリベヘ
ネート 0.5重量部、コアシェルポリマー(a)(グリシ
ジルメタクリレート変性量1重量%、平均1次粒子径
0.2μm)3重量部を混合し、30mmφ押出機を用いて 25
0℃にて混練押出し、ペレットを調製した。次のこのペ
レットを射出成形して試験片を得た。その物性評価の結
果を表1に示す。コアシェルポリマー(a)の平均一次
粒子径は動的光散乱法によって測定した。また、その主
成分は以下の通りである。 コア =ブチルアクリレート/グリシジルメタクリレート 80重量% シェル=メチルアクリレート 20重量% 実施例2〜5 表1に示すように各々の樹脂組成物を、実施例1と同様
の操作にて、調製、評価を行った。その結果を表1に示
す。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、以下の例に示した物性評価の測定方法は次の通りで
ある。 ノッチ付きアイゾット衝撃強度 アイゾット衝撃強度、 ASTM D256/ノッチ側測定方法に
準じて測定。試験片の厚みは 1/4インチ。ノッチ付きア
イゾット衝撃強度が45(J/m)未満の場合、コネクタ
ー用途への適用が実質的に不可能である。 溶融安定性(滞留後のノッチ付きアイゾット衝撃強
度) シリンダー温度 260℃で成形機内にて滞留30分させた
後、アイゾット衝撃強度試験片を成形し、ASTM D256 に
準じて評価した。滞留後のノッチ付きアイゾット衝撃強
度が45(J/m)未満の場合、コネクター用途への適用
が実質的に不可能である。 引張強度 ASTM D638/測定方法に準じて測定。試験片の厚みは、
1/8インチ。引張強度が40(MPa)未満の場合、コネ
クター用途への適用が実質的に不可能である。 離型性評価 離型性評価のため、コネクターを成形する時に、突き出
しビン後部に圧力センサーを設置し、その離型抵抗力を
測定した。尚、表2の結果中の測定不能とは、離型抵抗
力が大きすぎるために成形品が離型せずに破損したこと
を示し、このような場合、コネクター用途への適用が実
質的に不可能である。 計量安定性 計量安定性を評価するために、以下の条件で 200ショッ
トの成形を行い、その平均計量時間を測定した。平均計
量時間が3(秒)を越えると、コネクター用途への適用
が実質的に不可能である。 成形機:東芝 IS30EPN 成形品:ASTM4号ダンベル シリンダー温度:NH 250-250-245-240℃ 計量値:18mm スクリュー回転数:140rpm 背圧:30MPa 実施例1 ポリブチレンテレフタレート〔ポリプラスチックス
(株)製、商品名:ジュラネックス〕 100重量部、ポリ
カーボネート樹脂〔三菱エンジニアリングプラスチック
(株)製、ユーピロン〕5重量部、テトラキス(2,4−ジ
−t−ブチルフェニル)−4,4'−ビフェニレンフォスフ
ォナイト 0.2重量部、離型剤としてソルビタントリベヘ
ネート 0.5重量部、コアシェルポリマー(a)(グリシ
ジルメタクリレート変性量1重量%、平均1次粒子径
0.2μm)3重量部を混合し、30mmφ押出機を用いて 25
0℃にて混練押出し、ペレットを調製した。次のこのペ
レットを射出成形して試験片を得た。その物性評価の結
果を表1に示す。コアシェルポリマー(a)の平均一次
粒子径は動的光散乱法によって測定した。また、その主
成分は以下の通りである。 コア =ブチルアクリレート/グリシジルメタクリレート 80重量% シェル=メチルアクリレート 20重量% 実施例2〜5 表1に示すように各々の樹脂組成物を、実施例1と同様
の操作にて、調製、評価を行った。その結果を表1に示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 51:04)
Claims (6)
- 【請求項1】(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂 1
00重量部に(B)ポリカーボネート樹脂2〜20重量部、
(C)三価の燐化合物0.01〜1重量部、(D)コア表面
にグリシジル化合物を変性してなるエポキシ基を有し、
グリシジル化合物変性量がコアシェルポリマー全重量の
0.1〜4重量%であるコアシェルポリマー1〜10重量
部、(E)離型剤 0.1〜2重量部を添加配合してなるコ
ネクター用ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。 - 【請求項2】三価の燐化合物(C)がフォスファイト化
合物又はフォスフォナイト化合物である請求項1記載の
コネクター用ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。 - 【請求項3】コアシェルポリマー(D)のグリシジル化
合物がグリシジルメタクリレートである請求項1又は2
記載のコネクター用ポリブチレンテレフタレート樹脂組
成物。 - 【請求項4】コアシェルポリマー(D)の平均1次粒子
径が 0.5μm以下である請求項1〜3の何れか1項記載
のコネクター用ポリブチレンテレフタレート樹脂組成
物。 - 【請求項5】離型剤(E)が脂肪酸エステル化合物であ
る請求項1〜4の何れか1項記載のコネクター用ポリブ
チレンテレフタレート樹脂組成物。 - 【請求項6】引張強度が 40MPa以上、ノッチ付きアイゾ
ット衝撃強度が45 J/m以上である請求項1〜5の何れか
1項記載のコネクター用ポリブチレンテレフタレート樹
脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19199696A JPH1036645A (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19199696A JPH1036645A (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1036645A true JPH1036645A (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=16283885
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19199696A Pending JPH1036645A (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1036645A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001234046A (ja) * | 2000-02-21 | 2001-08-28 | Polyplastics Co | ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物及びその成形品 |
WO2002077087A1 (de) * | 2001-03-26 | 2002-10-03 | Bayer Aktiengesellschaft | Neue polymergemische |
KR100397466B1 (ko) * | 1998-12-08 | 2004-02-14 | 제일모직주식회사 | 고유동, 고충격성 열가소성 수지 조성물 |
KR100626503B1 (ko) | 2004-12-20 | 2006-09-20 | 주식회사 삼양사 | 내열성이 우수한 폴리부틸렌테레프탈레이트 수지 조성물 |
KR100824781B1 (ko) * | 2006-03-28 | 2008-04-24 | 주식회사 코오롱 | 인성이 향상된 난연성 폴리에스테르 수지 조성물 |
KR101465476B1 (ko) * | 2011-12-06 | 2014-11-26 | 제일모직주식회사 | 새로운 구조를 갖는 인계 화합물, 이의 제조방법, 및 이를 포함하는 난연성 열가소성 수지 조성물 |
WO2020166444A1 (ja) | 2019-02-12 | 2020-08-20 | 東洋紡株式会社 | ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物 |
WO2020179668A1 (ja) * | 2019-03-06 | 2020-09-10 | 東洋紡株式会社 | 熱可塑性ポリエステル樹脂組成物 |
-
1996
- 1996-07-22 JP JP19199696A patent/JPH1036645A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100397466B1 (ko) * | 1998-12-08 | 2004-02-14 | 제일모직주식회사 | 고유동, 고충격성 열가소성 수지 조성물 |
JP2001234046A (ja) * | 2000-02-21 | 2001-08-28 | Polyplastics Co | ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物及びその成形品 |
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US6899939B2 (en) | 2001-03-26 | 2005-05-31 | Bayer Aktiengesellschaft | Polymer mixtures |
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KR101465476B1 (ko) * | 2011-12-06 | 2014-11-26 | 제일모직주식회사 | 새로운 구조를 갖는 인계 화합물, 이의 제조방법, 및 이를 포함하는 난연성 열가소성 수지 조성물 |
WO2020166444A1 (ja) | 2019-02-12 | 2020-08-20 | 東洋紡株式会社 | ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物 |
US12312439B2 (en) | 2019-02-12 | 2025-05-27 | Toyobo Co., Ltd. | Polybutylene terephthalate resin composition |
WO2020179668A1 (ja) * | 2019-03-06 | 2020-09-10 | 東洋紡株式会社 | 熱可塑性ポリエステル樹脂組成物 |
JPWO2020179668A1 (ja) * | 2019-03-06 | 2020-09-10 | ||
US12139602B2 (en) | 2019-03-06 | 2024-11-12 | Toyobo Mc Corporation | Thermoplastic polyester resin composition |
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