JPH09302209A - 樹脂組成物及びこれから成形された成形品 - Google Patents

樹脂組成物及びこれから成形された成形品

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JPH09302209A
JPH09302209A JP11880796A JP11880796A JPH09302209A JP H09302209 A JPH09302209 A JP H09302209A JP 11880796 A JP11880796 A JP 11880796A JP 11880796 A JP11880796 A JP 11880796A JP H09302209 A JPH09302209 A JP H09302209A
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polycarbonate resin
polytetrafluoroethylene
polycaprolactone
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Keiichi Kashima
啓一 鹿島
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Teijin Ltd
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Teijin Chemicals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摺動性、色調、外観及び機械的特性に優れた
ポリカーボネート樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (A)ポリカーボネート樹脂70〜98
重量%及び(B)ポリテトラフルオロエチレン30〜2
重量%からなる樹脂組成物100重量部に対し、(C)
ポリカプロラクトン及び/又はリン酸エステル0.5〜
12重量部及び(D)ガラス系充填材0〜45重量部を
配合してなる樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂組成物及びこ
れから成形された成形品にに関する。更に詳しくは摺動
性、色調、外観及び機械的特性に優れたポリカーボネー
ト樹脂組成物及びこれから溶融成形された成形品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂例えば2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下ビスフェ
ノールAという)とカーボネート前駆体を反応させて得
られるポリカーボネート樹脂は、機械的特性や電気特性
等に優れ、エンジニアリングプラスチックとして電気機
器、精密機器、OA機器等多くの分野において幅広く利
用されており、更に従来よりポリテトラフルオロエチレ
ンをはじめとする摺動剤、潤滑剤を配合することにより
摺動特性を付与してギア、プーリー、リール、ドラムフ
ランジ等の部材に広く用いられている。
【0003】近年、電気機器や精密機器等においては、
摺動特性が要求されると同時に、従来のギア等の部材と
は異なり、人目の触れる頻度が高く良好な色調や外観が
要求される部材が急増している。これらの中にはその部
材の色調や外観により商品の高級感や差別性を作り出そ
うとする場合もある。これら部材の代表的なものとして
はCDトレイ、連奏型のCDチェンジャー用トレイ、デ
ィスクカートリッジ等が挙げられる。しかしながら従来
のポリカーボネート樹脂に摺動剤としてポリテトラフル
オロエチレンを配合した摺動性組成物は、白色であるも
ののその色調に明るさを欠いている。このため、かかる
摺動性組成物に各種の顔料や染料を配合して明るい色に
調色しようとする場合、調色そのものが非常に困難であ
ったり、必要以上に多量の顔料や染料を配合せざるを得
ず、その結果組成物の摺動性や物性を低下させるという
問題があった。このようにポリカーボネート樹脂にポリ
テトラフルオロエチレンを配合した摺動性組成物と同等
の摺動性を有し、更に良好な色調や外観を呈する樹脂組
成物はこれまで得られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は摺動
性、色調、外観及び機械的特性に優れたポリカーボネー
ト樹脂組成物を提供せんとするのもである。
【0005】本発明者は上記課題目的を達成せんとして
鋭意研究を重ねた結果、ポリカーボネート樹脂にポリテ
トラフルオロエチレンを配合した樹脂組成物に、更にポ
リカプロラクトンやリン酸エステルを配合することによ
って摺動性、色調、外観及び機械的特性が良好な樹脂組
成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は(A)ポリカー
ボネート樹脂70〜98重量%及び(B)ポリテトラフ
ルオロエチレン30〜2重量%からなる樹脂組成物10
0重量部に対し、(C)ポリカプロラクトン及び/又は
リン酸エステル0.5〜12重量部及び(D)ガラス系
充填材0〜45重量部を配合してなる樹脂組成物及びこ
れから成形された成形品に係るものである。
【0007】本発明で(A)成分として用いるポリカー
ボネート樹脂は、二価フェノールとカーボネート前駆体
を反応させて得られる芳香族ポリカーボネート樹脂であ
る。ここで用いる二価フェノールの代表例としてはビス
フェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、4,4′−ジ
ヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)サルファイドおよびビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン等が挙げられる。好ましい二価フェノール
はビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカンであり、な
かでもビスフェノールAが特に好ましい。カーボネート
前駆体としてはカルボニルハライド、カーボネートエス
テル、ハロホルメート等が挙げられ、具体的にはホスゲ
ン、ジフェニルカーボネート、二価フェノールのジハロ
ホルメート等が挙げられる。上記二価フェノールとカー
ボネート前駆体を反応させてポリカーボネート樹脂を製
造するに当り、二価フェノールは単独で用いても、二種
以上を併用してもよく、必要に応じて適当な触媒、分子
量調節剤、酸化防止剤等を用いてもよい。また、ポリカ
ーボネート樹脂は三官能以上の多官能性芳香族化合物を
共重合した分岐ポリカーボネート樹脂であっても、二種
以上のボリカーボネート樹脂の混合物であってもよい。
【0008】かかるポリカーボネート樹脂の分子量は、
粘度平均分子量で14,000〜25,000であり、
好ましくは15,000〜24,000である。粘度平
均分子量が14,000未満のポリカーボネート樹脂で
は、得られる成形品の強度が十分でなく好ましくない。
粘度平均分子量が25,000を越えるポリカーボネー
ト樹脂では、流動性に劣り、成形のために高い温度が必
要となるので好ましくない。特にポリテトラフルオロエ
チレンを含有する樹脂組成物においては、ポリテトラフ
ルオロエチレンの結晶融点をはるかに越える熱履歴があ
ると、ポリテトラフルオロエチレン分散粒子の凝集が生
じ、摺動特性が大きく低下するようになる。本発明でい
う粘度平均分子量(M)は塩化メチレン100mlにポ
リカーボネート樹脂0.7gを20℃で溶解した溶液か
ら求めた比粘度(ηsp)を次式に挿入して求めたもので
ある。
【0009】ηsp/C=[η]+0.45×[η]2 C [η]=1.23×10-40.83 (但し[η]は極限粘度であり、Cはポリマー濃度で
0.7である。)
【0010】ポリカーボネート樹脂を製造する基本的な
手段を簡単に説明する。カーボネート前駆体としてホス
ゲンを用いる溶液法では、通常酸結合剤及び有機溶媒の
存在下で反応させる。酸結合剤としては例えば水酸化ナ
トリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物
又はピリジン等のアミン化合物が用いられる。有機溶媒
としては例えば塩化メチレンやクロロベンゼン等のハロ
ゲン化炭化水素が用いられる。また反応促進のために例
えば第三級アミンや第四級アンモニウム塩等の触媒を用
いることができ、分子量調節剤として例えばフェノール
やp−tert−ブチルフェノールのようなアルキル置換フ
ェノール等の末端停止剤を用いるのが望ましい。反応温
度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5時間、反応中
のpHは10以上に保つのが好ましい。
【0011】カーボネート前駆体として炭酸ジエステル
を用いるエステル交換反応(溶融法)では、不活性ガス
の存在下に所定割合の二価フェノールを炭酸ジエステル
と加熱しながら撹拌し、生成するアルコール又はフェノ
ール類を留出させる。反応温度は生成するアルコール又
はフェノール類の沸点等により異なるが、通常120〜
300℃の範囲である。反応はその初期から減圧にして
生成するアルコール又はフェノール類を留出させながら
反応を完結させる。また、反応を促進するためにエステ
ル交換反応用触媒を用いることができる。このエステル
交換反応に用いる炭酸ジエステルとしては例えばジフェ
ニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ジメチル
カーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボ
ネート等が挙げられる。これらのうち特にジフェニルカ
ーボネートが好ましい。
【0012】本発明で(B)成分として用いるポリテト
ラフルオロエチレンは、通常乾性の潤滑剤として用いら
れるものである。好ましくは微粉末状であり、微粉末の
粒子径は、パークロルエチレン中に分散させた分散液を
光透過法により測定する方法で平均0.1〜100μm
のものが好ましい。また、ポリテトラフルオロエチレン
微粉末の融点は、DSC法で測定して320℃以上のも
のが好ましい。ポリテトラフルオロエチレン微粉末は再
凝集し易いので、再凝集し難くするために焼成処理等を
施したものもあり、これらも好ましく用いられる。ポリ
テトラフルオロエチレン微粉末はダイキン工業(株)よ
りルブロンL−5、L−2、L−7として、また旭アイ
シーアイフロロポリマーズ(株)よりフルオンL−15
0J、L−169J、L−170J、L−172Jとし
て、また三井・デュポンフロロケミカル(株)よりTL
P−10F−1として、またヘキストジャパン(株)よ
りホスタフロンTF9202、TF9205として市販
されており、容易に入手可能である。
【0013】本発明で色調や外観を改善するための
(C)成分の一つであるポリカプロラクトンは、ポリカ
ーボネート樹脂組成物の流動改質剤等として知られてい
るものが用いられ、製造法や末端封鎖の構造等を特に限
定するものではない。分子量としては3,000〜3
0,000程度のものが好ましい。3,000未満のも
のでは摺動性や熱安定性への悪影響が生じるようにな
り、30,000より大きいものでは色調や外観の改善
効果がやや不十分になる。別の(C)成分であるリン酸
エステルとしては、例えばトリメチルホスフェート、ト
リエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ
オクチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ト
リフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェ
ート、トリス(トリブロムネオペンチル)ホスフェー
ト、トリス(ジブロムフェニル)ホスフェート、トリス
(トリブロムフェニル)ホスフェート等が挙げられる。
なかでもトリフェニルホスフェートが特に好ましい。
(C)成分の添加量は(A)成分及び(B)成分の合計
100重量部当り、0.5〜12重量部である。0.5
重量部より少ないと、色調や外観改善効果が十分でな
く、12重量部より多くなると摺動性、耐熱性及び強度
に悪影響を及ぼすようになる。
【0014】本発明で(D)成分として用いるガラス系
充填材の形状については、特に制限する必要はなく、例
えばガラスフレーク、ガラス繊維、ガラス粉末、ガラス
ビーズ等が挙げられる。これらの中で特に剛性確保の点
でガラスフレーク、ガラス繊維が好ましい。ガラスフレ
ークとしては平均粒径が10〜1,000μmのものが
好ましく且つその平均粒径を(a)、厚さを(b)とし
たとき(a)/(b)比が通常5〜500であり、6〜
450のものが好ましく、7〜400のものが特に好ま
しい。平均粒径が10μm未満か又は(a)/(b)比
が5未満であると剛性が不十分になり易く、平均粒径が
1,000μmを越えるか又は(a)/(b)比が50
0を越えると、外観が悪化し易くなる。ガラス繊維とし
ては通常樹脂の強化材として広く用いられているもので
あり、平均直径が3〜25μmのものが好ましい。3μ
m未満では耐衝撃性や靭性の面で好ましくなく、25μ
mを越えると剛性が不十分になり易いので好ましくな
い。
【0015】かかるガラス系充填材はシランカップリン
グ剤等で表面処理されているものが好ましい。この表面
処理により、ポリカーボネート樹脂の分解の抑制、密着
性の向上が図れる。ここでいうシランカップリング剤と
は下記式
【0016】
【化1】
【0017】で表されるシラン化合物である。ここでY
はアミノ基、エポキシ基、カルボン酸基、ビニル基、メ
ルカプト基、ハロゲン原子等の樹脂マトリックスと反応
性又は親和性を有する基である。R1 〜R4 は夫々単結
合又は炭素数1〜7のアルキレン基であり、そのアルキ
レン分子鎖の中にアミド結合、エステル結合、エーテル
結合又はイミノ結合が介在してもよい。X1 〜X3 は夫
々水素原子、ハロゲン原子又はアルコキシ基であり、炭
素数1〜4のアルコキシ基より選択される原子又は基が
好ましく、X1 〜X3 の少なくとも2つはハロゲン原子
又はアルコキシ基である。かかるシラン化合物としては
具体的にはビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキ
シシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミ
ノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N
−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。更
にガラスフレーク、ガラス繊維はアクリル樹脂、ウレタ
ン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の結
合剤で造粒又は集束したものが取扱い易いので好まし
い。但し、かかる造粒又は集束により得られる顆粒状物
又は集束物に対しては、上述したガラスフレーク平均粒
径範囲、及びガラス繊維の繊維径や繊維長は適用される
ものではない。
【0018】本発明のポリカーボネート樹脂組成物に
は、本発明の目的を損なわない範囲で難燃剤、難燃助
剤、ドリップ防止剤、熱安定剤、光安定剤、離型剤、着
色剤、滑剤、発泡剤等を必要に応じてその有効発現量配
合してよい。難燃剤としては例えばブロム化ビスフェノ
ール系カーボネートオリゴマー、ブロム化ビスフェノー
ル系エポキシ樹脂、ブロム化ビスフェノール系フェノキ
シ樹脂、ブロム化ポリスチレン等が挙げられ、難燃助剤
としては三酸化アンチモンやアンチモン酸ナトリウム等
が挙げられ、ドリップ防止剤としてフィブリル化形成能
を有するポリテトラフルオロエチレンを配合してもよ
い。熱安定剤としてリン酸エステルや亜リン酸エステル
が配合でき、特にリン酸エステルは通常ポリカーボネー
ト樹脂組成物に対して0.01〜0.3重量%の範囲で
配合される。更に、ヒンダードフェノール系酸化防止
剤、光安定剤としてはヒンダードピペリジン誘導体、フ
ェニルサリシレート誘導体、2−ヒドロキシベンゾフェ
ノン誘導体等が挙げられる。離型剤としてはポリエチレ
ンワックス、酸変性ポリエチレンワックス、1−アルケ
ン重合体、無水マレイン酸と1−アルケンの共重合体、
脂肪酸エステル化合物等が挙げられる。また、目的に応
じて他の充填剤例えばマイカ、タルク、炭酸カルシウ
ム、カーボンブラック、金属粉末等を配合してもよく、
また例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリアミド、アクリル樹脂、芳香族ポリエス
テル、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂等の熱可塑性樹脂
や弾性体等を配合してもよい。これらのうち特に熱安定
性の改良を目的とする亜リン酸エステルやヒンダードフ
ェノール系酸化防止剤等の熱安定剤、耐候性の改良を目
的とするヒンダードピペリジン誘導体、フェニルサリシ
レート誘導体、2−ヒドロキシベンゾフェノン誘導体等
の光安定剤を配合することは好ましい。
【0019】本発明のポリカーボネート樹脂組成物を製
造するには、任意の方法が採用される。例えば(A)成
分のポリカーボネート樹脂、(B)成分のポリテトラフ
ルオロエチレン、(C)成分のポリカプロラクトン及び
/又はリン酸エステル、(D)成分のガラス系充填材及
びその他の添加剤を同時に又は任意の順序で、例えばタ
ンブラー、V型ブレンダー、ナウターミキサー、バンバ
リーミキサー、混練ロール、押出機で混合する方法が適
宜採用される。かくして得られる樹脂組成物は押出成
形、射出成形、圧縮成形等の任意の方法で容易に成形可
能であり、一般には射出成形により成形される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げて本発明を更
に説明する。なお、実施例中の部は重量部であり、評価
は下記の方法によった。
【0021】(1)引張強度(kgf/cm2 ):AS
TM D−638により測定した。 (2)曲げ弾性率(kgf/cm2 ):ASTM D−
790により測定した。 (3)衝撃強度(kgf・cm/cm):ASTM D
−256により厚さ1/8インチ試験片のアイゾットノ
ッチ付き衝撃強度を測定した。 (4)摺動特性(摩耗量mg):外径25mm、内径2
0mmの円筒状試験片を成形し、摩擦摩耗試験機
[(株)オリエンテック製摩擦摩耗試験機EFM−III
−EN型]によりスラスト摩擦摩耗試験した。相手材と
しては機械構造用炭素鋼(S−45C)を用い、無潤滑
の状態で滑り速度20cm/秒、荷重5kgfの条件下
2時間試験し、試験前のサンプルの重量から試験後のサ
ンプルの重量を差し引くことにより、摩耗量を算出し
た。 (5)色相:50×90×2mm板状成形品を成形し、
カラーアナライザー[東京電色(株)製TC−1800
MK−II]によりL値、a値、b値を測定した。L値が
高いものほど明度が高く好ましい。 (6)外観:50×90×2mm板状成形品を成形し、
その外観を目視にて判定した。外観が均一で良好なもの
を○、不均一で不良なものを×として示した。
【0022】[実施例1〜6及び比較例1〜3]表1記
載の各成分を表1記載の量(部)ドライブレンドした後
スクリュー径30mmのベント付き単軸押出機[マクロ
ス(株)製VSK−30]に供給し、シリンダー温度2
90℃で均一に溶融混練した後ストランドカットにより
ペレットを得た。このペレットを120℃で5時間熱風
循環乾燥機により乾燥した後射出成形機[住友重機械工
業(株)製SG150U]によりシリンダ温度290
℃、金型温度100℃で各種試験片を作成し、評価した
結果を表1に示した。なお、表1記載の各成分を示す記
号は下記の通りである。
【0023】PC:粘度平均分子量19,500のポリ
カーボネート樹脂[帝人化成(株)製パンライトL−1
225L] PTFE−1:ポリテトラフルオロエチレン[ダイキン
工業(株)製ルブロンL−5] PTFE−2:ポリテトラフルオロエチレン[ヘキスト
ジャパン(株)製ホスタロンTF9202] PTFE−3:ポリテトラフルオロエチレン[旭アイシ
ーアイフロロポリマーズ(株)製フルオンL−172
J] PCL:ポリカプロラクトン[ダイセル化学工業(株)
製プラクセルH1P] TPP:トリフェニルホスフェート[大八化学(株)製
TPP] GFL:ガラスフレーク[日本板硝子(株)製REFG
−101、厚さ2〜6μm、平均粒径600μm] ST:トリメチルホスフェート[大八化学(株)製TM
P] RE:1−アルケンと無水マレイン酸の共重合体[三菱
化学(株)製ダイヤカルナ30]
【0024】
【表1】
【0025】表から明らかなように、例えば実施例1、
2、3と比較例1、2、3を比べた場合、ポリカプロラ
クトンを配合した組成物では、いかなるポリテトラフル
オロエチレンを用いてもL値が高くなり、色相が良好に
なっており、且つ強度や摺動特性は同等である。また、
ガラス強化充填材を配合して剛性を高めた実施例4、5
と比較例4を比べた場合、ポリカプロラクトンやリン酸
エステルを配合した組成物では、L値が高く色相が良好
であると共に他の特性は同等である。更に、ガラス強化
充填材を配合した場合には、通常成形品の表面外観が著
しく損なわれるが、ポリカプロラクトンやリン酸エステ
ルを配合すると、この点についても著しく改良されてい
る。
【0026】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は摺動性、色調、外
観等を全て満足する樹脂組成物として、摺動特性、色
調、外観を同時に満足しなければならないCDトレイ、
CDチェンジャー用トレイ、ディスクカートリッジ等を
製造する材料として最適であり、その奏する工業的効果
は格別なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 7/28 C08K 7/28 //(C08L 69/00 27:18 67:04)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリカーボネート樹脂70〜98
    重量%及び(B)ポリテトラフルオロエチレン30〜2
    重量%からなる樹脂組成物100重量部に対し、(C)
    ポリカプロラクトン及び/又はリン酸エステル0.5〜
    12重量部及び(D)ガラス系充填材0〜45重量部を
    配合してなる樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (D)成分の配合量が、(A)成分及び
    (B)成分の合計100重量部に対して5〜45重量部
    である請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (C)成分のリン酸エステルが、トリフ
    ェニルホスフェートである請求項1又は2記載の樹脂組
    成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項記載の樹脂
    組成物から溶融成形されてなる成形品。
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JPH10204277A (ja) * 1997-01-21 1998-08-04 Teijin Chem Ltd 熱可塑性樹脂組成物
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