JPH1035572A - 自動二輪車における車高調整装置 - Google Patents

自動二輪車における車高調整装置

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JPH1035572A
JPH1035572A JP19914896A JP19914896A JPH1035572A JP H1035572 A JPH1035572 A JP H1035572A JP 19914896 A JP19914896 A JP 19914896A JP 19914896 A JP19914896 A JP 19914896A JP H1035572 A JPH1035572 A JP H1035572A
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JP
Japan
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vehicle height
swing arm
arm
height position
link
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JP19914896A
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English (en)
Inventor
Takuya Tagami
卓也 田上
Toichiro Hikichi
東一郎 引地
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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  • Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】車体フレームおよびスイングアーム間に設けら
れるリンク機構にクッションユニットの下端部が連結さ
れる自動二輪車において、電動モータの大型化および大
重量化を避けて車高を自動的に調整することを可能とし
た上で、構造の簡素化、性能向上および部品点数低減を
図り、しかも組立およびメンテナンス作業を容易とす
る。 【構成】車体フレーム15に連結される第1リンクアー
ム27と、第1リンクアーム27およびスイングアーム
23間を連結する第2リンクアーム30とでリンク機構
24が構成され、第2リンクアーム30に支承される回
動軸31に揺動アーム34の一端部が固定され、該揺動
アーム34の他端部にクッションユニット25の下端部
が連結され、第2リンクアーム30に固定的に支持され
た電動モータ46がギヤ列47を介して回動軸31に連
結される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、後端に後輪が回転
自在に支承されるスイングアームの前端が車体フレーム
に揺動可能に支承され、車体フレームおよびスイングア
ーム間に設けられるリンク機構に、上端部が車体フレー
ムに連結されるクッションユニットの下端部が連結され
る自動二輪車において、車高を調整するための装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動二輪車の車高を車速に応じて
変化させるようにしたものが、特開平5−16639号
公報等により、既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のものでは、
クッションユニットの上端部の車体フレームへの取付け
位置をアクチュエータの駆動力により前後に移動させ
て、車高を調整するようにしているが、アクチュエータ
が後輪側からの荷重を常時受けることになり、アクチュ
エータの大型化および大重量化が避けられない。
【0004】そこで、本出願人は、車体フレームおよび
スイングアーム間に第1および第2リンクアームから成
るリンク機構が設けられ、第2リンクアームに支承され
る回動軸およびクッションユニットの下端部間が揺動ア
ームを介して連結され、前記回動軸に電動モータが連結
されるようにした車高調整装置を提案(特願平7−17
8964号)している。このものでは、電動モータによ
る回動軸の角変位駆動によって揺動アームの第2リンク
アームへの連結姿勢を変化せしめ、それに伴って車体フ
レームに対するスイングアームの姿勢が変化することに
より車高が調整されることになり、電動モータの大型化
および大重量化を避けて車高を自動的に調整することが
可能となる。
【0005】ところが、上記提案技術(特願平7−17
8964号)では、電動モータが自動二輪車の車体フレ
ームに固定的に支持され、電動モータからの動力がワイ
ヤーケーブルを介して回動軸に伝達する構成となってお
り、部品点数が比較的多くなるだけでなく、動力の伝達
効率や、組立およびメンテナンス作業を実施する上で不
利である。
【0006】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、電動モータの大型化および大重量化を避けて
車高を自動的に調整することを可能とした上で、構造の
簡素化、性能向上および部品点数低減を図り、しかも組
立およびメンテナンス作業を容易とした自動二輪車にお
ける車高調整装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、後端に後輪が回転自在に支
承されるスイングアームの前端が車体フレームに揺動可
能に支承され、車体フレームおよびスイングアーム間に
設けられるリンク機構に、上端部が車体フレームに連結
されるクッションユニットの下端部が連結される自動二
輪車において、車体フレームに一端部が回動可能に連結
される第1リンクアームと、第1リンクアームの他端部
に連結軸を介して一端部が回動可能に連結されるととも
に他端部がスイングアームに回動可能に連結される第2
リンクアームとでリンク機構が構成され、前記連結軸の
軸線からずれた位置で該連結軸と平行な軸線まわりの角
変位を可能として第2リンクアームに支承される回動軸
に揺動アームの一端部が固定され、該揺動アームの他端
部にクッションユニットの下端部が連結され、第2リン
クアームに固定的に支持された電動モータがギヤ列を介
して前記回動軸に連結されることを特徴とする。
【0008】また請求項2記載の発明は、上記請求項1
記載の発明の構成に加えて、前記揺動アームの所定量の
回動を検出して前記電動モータの作動を停止せしめるス
イッチ手段を備えることを特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明は、上記請求項2記載
の発明の構成に加えて、前記揺動アームの高車高位置か
ら低車高位置への所定量の回動を検出する低車高位置側
スイッチ手段と、前記揺動アームの低車高位置から高車
高位置への所定量の回動を検出する高車高位置側スイッ
チ手段とを備えることを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明は、上記請求項3記載
の発明の構成に加えて、前記両スイッチ手段は、クッシ
ョンユニットの軸線と、揺動アームのクッションユニッ
トへの連結部および回動軸を結ぶ直線とが一致する思案
点を、前記連結部が通過した後の揺動アームの回動途中
で該揺動アームの回動位置を検出すべくそれぞれ配設さ
れることを特徴とする。
【0011】さらに請求項5記載の発明によれば、上記
請求項4記載の発明の構成に加えて、前記電動モータ
は、低車高位置側スイッチ手段による前記揺動アームの
所定量の回動検出に応じてブレーキ作動することが可能
である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0013】図1ないし図6は本発明の一実施例を示す
ものであり、図1は自動二輪車の側面図、図2は高車高
状態での図1の要部拡大縦断側面図、図3は図2の3−
3線に沿う断面図、図4は高車高位置の状態での図3の
4−4線に沿う断面図、図5は高車高位置の状態でのカ
ム部材および両リミットスイッチの相対位置を示す図、
図6は低車高位置の状態でのカム部材および両リミット
スイッチの相対位置を示す図である。
【0014】先ず図1において、自動二輪車における車
体フレーム15の前部には前輪懸架装置16を介して前
輪WF が懸架される。また車体フレーム15には、エン
ジンおよび変速機を含むパワーユニット17、燃料タン
ク18およびシート19等が搭載されるとともに後輪懸
架装置20を介して後輪WR が懸架され、パワーユニッ
ト17からの動力が無端状のチェーン等を含む動力伝達
手段21を介して後輪WR に伝達される。
【0015】図2を併せて参照して、後輪懸架装置20
は、前端部がピボット軸22により車体フレーム15に
揺動可能に支承されるとともに後端部には後輪WR が回
転自在に支承されるスイングアーム23と、車体フレー
ム15およびスイングアーム23の下部間に設けられる
リンク機構24と、車体フレーム15およびリンク機構
24間に設けられるクッションユニット25とを備え
る。
【0016】リンク機構24は、一端部が連結軸26に
よって上下揺動可能にして車体フレーム15に連結され
る第1リンクアーム27と、第1リンクアーム27の他
端部に連結軸28を介して一端部が回動可能に連結され
るとともに他端部がスイングアーム23の下部に連結軸
29を介して回動可能に連結される第2リンクアーム3
0とで構成され、各連結軸26,28,29の軸線はピ
ボット軸22に平行である。また第1および第2リンク
アーム27,30を連結する連結軸28の軸線からずれ
た位置で第2リンクアーム30には、連結軸28と平行
な軸線を有する回動軸31がその軸線まわりの角変位を
可能として支承される。
【0017】クッションユニット25は、上端が車体フ
レーム15に連結される油圧ダンパ32と、該油圧ダン
パ32の上下両端間に設けられるコイルばね33とで構
成されるものであり、前記回動軸31に一端部が固定さ
れる揺動アーム34の他端部が、回動軸31と平行な軸
線を有する連結軸35を介して油圧ダンパ32の下端に
回動可能に連結される。
【0018】図3を併せて参照して、車体フレーム15
の下端部に設けられたブラケット15aには連結軸26
が固定されており、該連結軸26と第1リンクアーム2
7との間に軸受36が介装される。また第2リンクアー
ム30の一端部は二叉に分岐するように形成されてお
り、この第2リンクアーム30の一端部には連結軸28
が固定され、第1リンクアーム27の他端部および連結
軸28間に軸受37が介装される。さらにスイングアー
ム23の下部に設けられたブラケット23aには連結軸
29が固定されており、該連結軸29と第2リンクアー
ム30の他端部との間に軸受38が介装される。
【0019】回動軸31は、第2リンクアーム30の二
叉分岐部に角変位可能に支承されるものであり、該回動
軸31の両端部および第2リンクアーム30間には軸受
39,40がそれぞれ介装される。而して揺動アーム3
4の一端部は、両軸受39,40間で回動軸31の中間
部にセレーション41によって固定される。クッション
ユニット25における油圧ダンパ32の下端部にはブラ
ケット32aが設けられており、該ブラケット32aに
固定された連結軸35と揺動アーム34の他端部との間
に軸受42が介装される。
【0020】この自動二輪車の車高は車高変更手段45
によって変更せしめられるものであり、該車高変更手段
45は、リンク機構24の第2リンク30およびクッシ
ョンユニット25間に設けられる前記揺動アーム34
と、回動軸31と平行な軸線を有して第2リンク30の
一側面に取付けられる電動モータ46と、出力側が回動
軸31に連結されるギヤ列47と、該ギヤ列47の入力
側および前記電動モータ46間に介設されるトルクリミ
ッタ48とで構成され、ギヤ列47およびトルクリミッ
タ48は、第2リンク30の他側面と第2リンク30に
締着されるケース49との間に形成される伝動室50に
収納される。
【0021】ギヤ列47は、トルクリミッタ48に連結
される入力側から回動軸31に連結される出力側に向け
て順に、ギヤ51,52,53,54が噛合されて成る
ものである。電動モータ46の回転軸線と平行な軸線を
有する第1回転軸55の両端が第2リンク30およびケ
ース49で回転自在に支承され、この第1回転軸55に
ギヤ51が一体に設けられる。また第2リンク30およ
びケース49には、第1回転軸55と平行な軸線を有す
る第2回転軸56の両端が回転自在に支承され、ギヤ5
1に噛合するギヤ52が第2回転軸56に固定され、ギ
ヤ53が第2回転軸56に一体に設けられる。さらに回
動軸31の端部は伝動室50内に突入されており、前記
ギヤ53に噛合するギヤ54は、セクタギヤに形成され
て回動軸31の端部に固定される。
【0022】トルクリミッタ48は、外周が電動モータ
46の出力軸46aに噛合される複数枚の摩擦板57…
と、それらの摩擦板57…間に重合配置されるとともに
内周がギヤ列47の入力側すなわち第1回転軸55にス
プライン係合される複数枚の摩擦板58…と、隣接配置
される摩擦板57…,58…を相互に摩擦係合させる方
向のばね力を発揮する皿ばね59とを備えるものであ
り、このトルクリミッタ48は、電動モータ46からギ
ヤ列47側への駆動力を伝達するが、ギヤ列47から電
動モータ46側に大きな力が作用したときには摩擦板5
7…,58…を相互に滑らせて電動モータ46、ギヤ列
47およびその支持軸に過大な荷重が作用することを防
止する働きをする。
【0023】このような車高変更手段45によると、電
動モータ46の作動により、回動軸31すなわち揺動ア
ーム34を図2で示すように後方側に回動させて揺動ア
ーム34およびクッションユニット25の連結部すなわ
ち連結軸35を第1リンクアーム27から離反させた高
車高位置と、揺動アーム34を前方側に回動させて前記
連結軸35を第1リンクアーム27に近接させた低車高
位置との間で回動させることができる。而して、回動軸
31すなわち揺動アーム34を高車高位置および低車高
位置間で回動せしめることにより、リンク機構24への
クッションユニット25からの作用点のピボット軸22
からの長さすなわちレバー比が変更され、それに応じて
車体フレーム15すなわちシート19は、図1の実線で
示す高車高位置と図1の鎖線で示す低車高位置との間で
車高を変化させることになる。
【0024】ところで、高車高位置にあるときのリンク
機構24の作動安定化を図るために、揺動アーム34に
は、該揺動アーム34が高車高位置となったときに第2
リンクアーム30に当接して揺動アーム34および第2
リンクアーム30の相対姿勢を一定に保持するストッパ
34a(図2参照)が設けられる。また低車高位置にあ
るときのリンク機構24の作動安定化を図るために、第
2リンクアーム30には、揺動アーム34が第1リンク
アーム27側に近接した低車高位置となったときに該揺
動アーム34に当接して揺動アーム34および第2リン
クアーム30の相対姿勢を一定に保持する規制部30a
(図2参照)が設けられる。
【0025】図4を併せて参照して、ギヤ54の基部に
は、回動軸31と同軸のリング状であるカム部材57が
一対のねじ部材58,58により締着されており、2つ
のスイッチ手段としての低車高位置側リミットスイッチ
601 および高車高位置側リミットスイッチ602 のス
イッチング態様が該カム部材57によって変化せしめら
れることにより、回動軸31の所定量の回動が検出さ
れ、それにより電動モータ46の作動が停止される。し
かも電動モータ46は、低車高位置側リミットスイッチ
601 が回動軸31の所定量の回動を検出するのに応じ
てブレーキ作動することが可能である。
【0026】図5および図6を併せて参照して、カム部
材57のケース49側の端面には、ケース49までの距
離が比較的小さい高位部57aと、ケース49までの距
離が比較的大きい低位部57bと、高車高位置から低車
高位置に向けての揺動アーム34すなわち回動軸31お
よびカム部材57の回転方向59(図5参照)に沿って
高位部57aの上流端および低位部57bの下流端を結
ぶ傾斜面57cと、前記回転方向59に沿って高位部5
7aの下流端および低位部57bの上流端を結ぶ傾斜面
57dとが形成される。一方、両リミットスイッチ60
1 ,602 は、それらの検出子611 ,612 をカム部
材57の端面に対向させてケース49に取付けられる。
【0027】しかも低車高位置側リミットスイッチ60
1 およびカム部材57の相対位置は、図5で示すよう
に、揺動アーム34および回動軸31が高車高位置に在
るときには、低車高位置側リミットスイッチ601 がそ
の検出子611 を高位部57aに当接させたオン状態に
在るが、揺動アーム34および回動軸31が高車高位置
から低車高位置まで角度α(たとえば120度)回動す
る途中で高車高位置からの角度β(たとえば56度24
分)だけ揺動アーム34および回動軸31が回動したと
きに、傾斜面57cが検出子611 に対応する位置に移
動して低車高位置側リミットスイッチ601 がオフ状態
となるように設定される。
【0028】また高車高位置側リミットスイッチ602
およびカム部材57の相対位置は、図6で示すように、
揺動アーム34および回動軸31が低車高位置に在ると
きには、高車高位置側リミットスイッチ602 がその検
出子612 を高位部57aに当接させたオン状態に在る
が、揺動アーム34および回動軸31が低車高位置から
高車高位置まで回動する途中で高車高位置に達するまで
の角度γ(たとえば5度)の位置に揺動アーム34およ
び回動軸31が回動したときに、傾斜面57dが検出子
612 に対応する位置に移動して高車高位置側リミット
スイッチ602がオフ状態となるように設定される。
【0029】ところで、低車高位置側リミットスイッチ
601 がオフ状態となるのは、高車高位置から低車高位
置への回動時に、クッションユニット25の軸線と、揺
動アーム34のクッションユニット25への連結部すな
わち連結軸35および回動軸31を結ぶ直線とが一致す
る思案点を連結軸35が通過した後の回動途中であり、
また高車高位置側リミットスイッチ602 がオフ状態と
なるのは、低車高位置から高車高位置への回動時に、前
記思案点を連結軸35が通過した後の回動途中であり、
前記角度β,γが相互に異なって設定されるのは、寸法
誤差や回動部の摩擦抵抗等を考慮して、前記思案点が或
る角度範囲をもって設定されているからである。また角
度βは、低車高位置側リミットスイッチ601 が回動軸
31の所定量の回動を検出したときの電動モータ46の
モータブレーキによる降下速度調整のための必要角度と
して設定されている。
【0030】ところで、車体フレーム15における前端
上部には、図1で示すように、ヘッドライト62が配設
されるものであるが、このヘッドライト62は、その光
軸を上、下に変更可能として車体フレーム15に取付け
られており、車高変更手段45の作動による車高変化に
伴ってヘッドライト62の光軸を変化させるために、図
3で示すように、回動軸31には駆動プーリ63が装着
される。すなわち、カム部材57が固定される側とは反
対側の端部で回動軸31には駆動プーリ63が装着され
ており、この駆動プーリ63を覆うようにして第2リン
ク30にはカバー64が取り付けられる。而して駆動プ
ーリ63には、車高変更時の電動モータ46の作動力を
伝達してヘッドライト62の光軸を変化させるためのケ
ーブル65の一端が連結される。
【0031】次にこの実施例の作用について説明する
と、車体フレーム15に一端部が回動可能に連結される
第1リンクアーム27と、第1リンクアーム27の他端
部に連結軸28を介して一端部が回動可能に連結される
とともに他端部がスイングアーム23に回動可能に連結
される第2リンクアーム30とでリンク機構24が構成
され、連結軸28の軸線からずれた位置で該連結軸28
と平行な軸線まわりの角変位を可能として第2リンクア
ーム30に支承される回動軸31に揺動アーム34の一
端部が固定され、該揺動アーム34の他端部にクッショ
ンユニット25の下端部が連結され、回動軸31に電動
モータ46が連結されている。これにより電動モータ4
6によって回動軸31を角変位駆動すると、揺動アーム
34の第2リンクアーム30への連結姿勢が変化し、そ
れに伴って車体フレーム15に対するスイングアーム2
3の姿勢が変化することにより車高が調整されることに
なる。したがって車速に応じた電動モータ46の作動制
御により車高を自動的に変化させることが可能となる。
【0032】しかも電動モータ46の作動は、カム部材
57すなわち揺動アーム34の所定の回動量をリミット
スイッチ601 ,602 で検出することにより停止され
るものであり、揺動アーム34の回動量すなわち車体フ
レーム15に対するスイングアーム23の姿勢を適確に
制御することができる。また揺動アーム34の高車高位
置から低車高位置への所定量の回動は低車高位置側リミ
ットスイッチ601 で検出され、揺動アーム34の低車
高位置から高車高位置への所定量の回動は高車高位置側
リミットスイッチ602 で検出されるので、低車高位置
への姿勢変化および高車高位置への姿勢変化をそれぞれ
個別に制御することができ、姿勢変化方向に応じた適確
な制御が可能となる。さらに両リミットスイッチ6
1 ,602は、クッションユニット25の軸線と、揺
動アーム34のクッションユニット25への連結部すな
わち連結軸35および回動軸31を結ぶ直線とが一致す
る思案点を、前記連結軸35が通過した後の揺動アーム
34の回動途中で揺動アーム34の回動位置をそれぞれ
検出するものであり、高車高位置および低車高位置間で
の姿勢変化にあたって電動モータ46の作動が途中で停
止される。この電動モータ46の停止後には、クッショ
ンユニット25からのばね力が揺動アーム34に作用す
ることになるが、電動モータ46が停止した後には電動
モータ46から回動軸31に至るモータ駆動系で生じる
抵抗が揺動アーム34に作用することになる。したがっ
て電動モータ46が停止した後の前記抵抗をクッション
ユニット25のばね力に対抗させることにより、揺動ア
ーム34の回動作動を緩やかにすることができ、高車高
位置および低車高位置に達したときの衝撃緩和を図るこ
とができる。さらに低車高位置側への姿勢変化を行なう
際に、電動モータ46にブレーキ作動を行なわしめるこ
とにより、衝撃緩和効果をより一層高めることができ
る。
【0033】このような車高調整装置において、電動モ
ータ46は、第2リンク30に取付けられるとともにギ
ヤ列47およびトルクリミット48を介して回動軸31
に連結されるものであり、車体フレーム15に固定的に
支持されたアクチュエータからの動力がワイヤーケーブ
ルを介して回動軸に伝達される構成のもの(特願平7−
178964号)と比べると、部品点数の低減が可能と
なるだけでなく、電動モータ46および回動軸31間の
動力伝達効率の向上を図ることができ、さらに組立およ
びメンテナンス作業を実施する上でも有利となる。
【0034】しかも後輪WR 側からの荷重が電動モータ
46に常時作用することがないことから、電動モータ4
6に大荷重に耐える強度を持たせる必要がなく、電動モ
ータ46の小型化および重量低減を図ることができる。
【0035】また回動軸31が低車高位置に回動した状
態でもクッションユニット25が揺動アーム34を介し
て第2リンクアーム30側に連結されていることによ
り、スイングアーム23の上、下揺動量に対するクッシ
ョンユニット25の上下ストロークの比を比較的大きく
することが可能であり、低車高状態での走破性を向上す
ることができる。
【0036】低車高位置とした状態で自動二輪車から運
転者が降車する等により車体フレーム15にかかる荷重
が減小したときには、クッションユニット25の伸長作
動に伴って揺動アーム34が第1リンクアーム27側に
回動作動しようとするが、クッションユニット25の伸
長作動に伴なう揺動アーム34の第1リンクアーム27
側への回動作動を規制すべく揺動アーム34に当接可能
な規制部30aが第2リンクアーム30に設けられてお
り、クッションユニット25の反力によって揺動アーム
34および第2リンクアーム30が固定されてリンク機
構24のリンク形状が低車高位置で安定し、シート19
が上昇することを防止することができる。
【0037】しかも電動モータ46および回動軸31間
の動力伝達機構にトルクリミッタ48が介設されている
ことにより、路面から作用する過大な荷重が電動モータ
46に作用することを防止することができ、路面からの
過大入力によって電動モータ46およびモータ駆動系が
破損することを防止することができる。
【0038】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0039】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、車体フレームに一端部が回動可能に連結される第1
リンクアームと、第1リンクアームの他端部に連結軸を
介して一端部が回動可能に連結されるとともに他端部が
スイングアームに回動可能に連結される第2リンクアー
ムとでリンク機構が構成され、前記連結軸の軸線からず
れた位置で該連結軸と平行な軸線まわりの角変位を可能
として第2リンクアームに支承される回動軸に揺動アー
ムの一端部が固定され、該揺動アームの他端部にクッシ
ョンユニットの下端部が連結され、電動モータが前記回
動軸に連結されるので、電動モータにより回動軸を角変
位駆動することにより、揺動アームの第2リンクアーム
への連結姿勢を変化させてリンクレシオの極端な変化を
防止しつつ車高を調整することが可能であり、低車高状
態での走破性を向上することができ、また電動モータに
後輪側からの荷重が作用することを回避して電動モータ
の小型化および重量低減を図ることができる。しかも電
動モータは、第2リンクアームに固定的に支持されると
ともに、ギヤ列を介して回動軸に連結されるので、構造
の簡素化、動力伝達効率の増大による性能向上および部
品点数の低減を図り、さらに組立およびメンテナンス作
業を容易とすることができる。
【0040】また請求項2記載の発明は、上記請求項1
記載の発明の構成に加えて、揺動アームの所定量の回動
を検出して電動モータの作動を停止せしめるスイッチ手
段を備えるので、揺動アームの回動量すなわち車体フレ
ームに対するスイングアームの姿勢を適確に制御するこ
とができる。
【0041】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明の構成に加えて、揺動アームの高車高位置から低車高
位置への所定量の回動を検出する低車高位置側スイッチ
手段と、前記揺動アームの低車高位置から高車高位置へ
の所定量の回動を検出する高車高位置側スイッチ手段と
を備えるので、低車高位置への姿勢変化および高車高位
置への姿勢変化をそれぞれ個別に制御するようにして、
姿勢変化方向に応じた適確な制御が可能となる。
【0042】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
3記載の発明の構成に加えて、前記両スイッチ手段は、
クッションユニットの軸線と、揺動アームのクッション
ユニットへの連結部および回動軸を結ぶ直線とが一致す
る思案点を、前記連結部が通過した後の揺動アームの回
動途中で該揺動アームの回動位置を検出すべくそれぞれ
配設されるので、高車高位置および低車高位置間での姿
勢変化にあたって電動モータの作動を途中で停止し、揺
動アームの回動作動をその途中から緩やかにし、高車高
位置および低車高位置に達したときの衝撃緩和を図るこ
とができる。
【0043】さらに請求項5記載の発明によれば、上記
請求項4記載の発明の構成に加えて、前記電動モータ
は、低車高位置側スイッチ手段による前記揺動アームの
所定量の回動検出に応じてブレーキ作動することが可能
であるので、低車高位置への姿勢変化時に電動モータに
ブレーキ作動を行わしめるようにして衝撃緩和効果をよ
り一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車の側面図である。
【図2】高車高状態での図1の要部拡大縦断側面図であ
る。
【図3】図2の3−3線に沿う断面図である。
【図4】高車高位置の状態での図3の4−4線に沿う断
面図である。
【図5】高車高位置の状態でのカム部材および両リミッ
トスイッチの相対位置を示す図である。
【図6】低車高位置の状態でのカム部材および両リミッ
トスイッチの相対位置を示す図である。
【符号の説明】
15・・・車体フレーム 23・・・スイングアーム 24・・・リンク機構 25・・・クッションユニット 27・・・第1リンクアーム 28・・・連結軸 30・・・第2リンクアーム 31・・・回動軸 34・・・揺動アーム 46・・・電動モータ 47・・・ギヤ列 601 ・・・低車高位置側スイッチ手段としての低車高
位置側リミットスイッチ 602 ・・・高車高位置側スイッチ手段としての高車高
位置側リミットスイッチ WR ・・・後輪

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後端に後輪(WR )が回転自在に支承さ
    れるスイングアーム(23)の前端が車体フレーム(1
    5)に揺動可能に支承され、車体フレーム(15)およ
    びスイングアーム(23)間に設けられるリンク機構
    (24)に、上端部が車体フレーム(15)に連結され
    るクッションユニット(25)の下端部が連結される自
    動二輪車において、車体フレーム(15)に一端部が回
    動可能に連結される第1リンクアーム(27)と、第1
    リンクアーム(27)の他端部に連結軸(28)を介し
    て一端部が回動可能に連結されるとともに他端部がスイ
    ングアーム(23)に回動可能に連結される第2リンク
    アーム(30)とでリンク機構(24)が構成され、前
    記連結軸(28)の軸線からずれた位置で該連結軸(2
    8)と平行な軸線まわりの角変位を可能として第2リン
    クアーム(30)に支承される回動軸(31)に揺動ア
    ーム(34)の一端部が固定され、該揺動アーム(3
    4)の他端部にクッションユニット(25)の下端部が
    連結され、第2リンクアーム(30)に固定的に支持さ
    れた電動モータ(46)がギヤ列(47)を介して前記
    回動軸(31)に連結されることを特徴とする自動二輪
    車における車高調整装置。
  2. 【請求項2】 前記揺動アーム(34)の所定量の回動
    を検出して前記電動モータ(46)の作動を停止せしめ
    るスイッチ手段(601 ,602 )を備えることを特徴
    とする請求項1記載の自動二輪車における車高調整装
    置。
  3. 【請求項3】 前記揺動アーム(34)の高車高位置か
    ら低車高位置への所定量の回動を検出する低車高位置側
    スイッチ手段(601 )と、前記揺動アーム(34)の
    低車高位置から高車高位置への所定量の回動を検出する
    高車高位置側スイッチ手段(602 )とを備えることを
    特徴とする請求項2記載の自動二輪車における車高調整
    装置。
  4. 【請求項4】 前記両スイッチ手段(601 ,602
    は、クッションユニット(25)の軸線と、揺動アーム
    (34)のクッションユニット(25)への連結部およ
    び回動軸(31)を結ぶ直線とが一致する思案点を、前
    記連結部が通過した後の揺動アーム(34)の回動途中
    で該揺動アーム(34)の回動位置を検出すべくそれぞ
    れ配設されることを特徴とする請求項3記載の自動二輪
    車における車高調整装置。
  5. 【請求項5】 前記電動モータ(46)は、低車高位置
    側スイッチ手段(601 )による前記揺動アーム(3
    4)の所定量の回動検出に応じてブレーキ作動すること
    が可能であることを特徴とする請求項4記載の自動二輪
    車における車高調整装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104071288A (zh) * 2013-03-28 2014-10-01 株式会社昭和 摩托车的车辆高度调节装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104071288A (zh) * 2013-03-28 2014-10-01 株式会社昭和 摩托车的车辆高度调节装置
JP2014193666A (ja) * 2013-03-28 2014-10-09 Showa Corp 自動二輪車の車高調整装置

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