JPH1034634A - 外装建材の製法 - Google Patents

外装建材の製法

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JPH1034634A
JPH1034634A JP19313096A JP19313096A JPH1034634A JP H1034634 A JPH1034634 A JP H1034634A JP 19313096 A JP19313096 A JP 19313096A JP 19313096 A JP19313096 A JP 19313096A JP H1034634 A JPH1034634 A JP H1034634A
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JP
Japan
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layer
colored cement
colored
press
cement layer
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Application number
JP19313096A
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English (en)
Inventor
Hiroki Kuwayama
弘樹 桑山
Atsushi Uematsu
淳 植松
Kazuo Hashi
和男 橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セメントと繊維材を主材とする基材層と、基
材層の上に施された顔料入り着色層と、着色層上又は層
内に分散された化粧粒子とを備えた外装建材の製法にお
いて、素材感に富んだ外装建材が得られ、外装建材
に奥行き感を与えることができ、化粧粒子が比較的脱
落し難い外装建材の製法を提供する。 【解決手段】 未硬化の基材層104の上に、着色セメ
ントスラリー200を供給することによって、基材層1
04の上に未硬化の着色セメント層106を載置形成
し、その着色セメント層106上に化粧粒子300を散
布し、その後、少なくとも化粧粒子300が着色セメン
ト層によって捕獲されるように基材層と着色セメント層
とをプレス成形し、これを養生硬化させた後、着色セメ
ント層の表面を研削して、埋没していた化粧粒子300
の一部を露出させることとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築用の外壁材、
及び屋根材などの外装建材の製法に関し、より具体的に
は、セメントと繊維材とを主材とする基材層と、前記基
材層の上に施された顔料入り着色層と、外装建材の美観
を向上させる目的で、前記着色層上、又は同層内に分散
固定された化粧粒子とを備えた前記外装建材の製法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の外装建材の製法として
は、セメントと繊維材とを主材とする基材を板状に成型
し、養生硬化させた基材層の上に、顔料を含む塗料を施
し、この塗布された塗料の上に、同塗料が乾燥しない間
に化粧粒子を散布して、その後同塗料を乾燥硬化させて
塗料の塗膜によって前記化粧粒子を固着させる方法が知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の製法で
は、顔料入り着色層が塗料からなるので、出来上がっ
た外装建材が素材感に乏しいものになる、化粧粒子の
下部が塗装膜によって付着しているだけで、化粧粒子の
上面部と側面部とはいずれも大半が露出した状態なの
で、出来上がった外装建材としての外観が奥行き感の無
いものになる、また、化粧粒子が塗料の塗膜によって
のみ固着されているために、外装建材の使用開始後、年
月が経つと、一般的に樹脂塗膜は天然の紫外線などによ
って劣化して強度を失い、化粧粒子が脱落してしまう等
の問題が見られた。本発明の目的は、上に例示した従来
構成の製法に見られる上記欠点に鑑み、素材感に富ん
だ外装建材が得られ、出来上がった外装建材に奥行き
感を与えることができ、また、外装建材の使用開始
後、化粧粒子が比較的長期間脱落し難い外装建材の製法
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
〈1〉上記目的を達成するために、本発明に係る外装建
材の製法は、セメントと繊維材とを主材とする未硬化の
基材層の上に、顔料を含む着色セメントスラリーを供給
することによって、前記基材層の上に未硬化の着色セメ
ント層を載置形成し、前記載置形成された前記未硬化の
着色セメント層上に化粧粒子を散布し、その後、少なく
とも前記化粧粒子が前記着色セメント層によって捕獲さ
れるように前記基材層と前記着色セメント層とをプレス
成形し、前記プレス成形によって得られたプレス成形体
を養生硬化させた後、前記プレス成形体の前記着色セメ
ント層の表面を研削して、前記着色セメント層に埋没し
ていた前記化粧粒子の一部を露出させることを特徴構成
としている。
【0005】〔発明の効果〕上記の特徴構成のために、
本発明に係る外装建材の製法では、顔料入り着色層
が、基材層の上に供給された顔料を含む着色セメントス
ラリーによって形成される着色セメント層であるので、
セメントの風合いによって素材感に富んだ外装建材が得
られ、プレス成型の工程の効果で、化粧粒子は着色セ
メント層によって捕獲され、化粧粒子の下部のみでな
く、側面部の大半も着色セメント層内に埋没しており、
化粧粒子の側面部の着色セメント層内に深く埋没した部
分と浅く埋没した部分とで外観に段階的な変化を生じる
ため、出来上がった外装建材に奥行き感を与えることが
でき、化粧粒子が、耐候性のある着色セメント層内に
確実に捕獲されているので、外装建材の使用開始後、化
粧粒子が比較的長期間脱落し難い、さらに、化粧粒子
が着色セメント層内に確実に捕獲されているので、製法
の工程の途中、プレス成形終了後の着色セメント層を迅
速で効果的な養生方法によって十分に強度発現させた後
で、着色セメント層の表面をそこから化粧粒子を失うこ
となく研削することができ、これによって、着色セメン
ト層に埋没していた化粧粒子の一部を露出させること
で、外装建材の意匠性を高める操作が可能となるという
特有の効果が生じる。また、顔料を含む着色セメントス
ラリーに化粧粒子を混入させた化粧粒子入りの着色セメ
ントスラリーを、セメントと繊維材とを主材とする未硬
化の基材層の上に供給することによって、前記基材層の
上に未硬化の着色セメント層を載置形成し、その後、前
記基材層と前記着色セメント層とをプレス成形し、前記
プレス成形によって得られたプレス成形体を養生硬化さ
せた後、前記プレス成形体の前記着色セメント層の表面
を研削して、前記着色セメント層内に埋没していた前記
化粧粒子の一部を露出させる方法に比較して、化粧粒子
が着色セメント層の表面を中心として配置されるので、
外装建材の表面側の美観を向上させる初期の目的をより
少量の化粧粒子で達成できるという特有の効果が得られ
る。尚、前記プレス成型後、前記着色セメント層の上に
塗装を施す工程を備えれば、例えば前記塗装としてアク
リル樹脂塗料を用いることによって、外装建材の表面の
耐水性が高まる結果、耐凍害性が向上すると言う特有の
効果が得られる。
【0006】〈2〉上記目的を達成するために、本発明
に係る外装建材の製法は、顔料を含む着色セメントスラ
リーに化粧粒子を混入させた化粧粒子入りの着色セメン
トスラリーを、セメントと繊維材とを主材とする未硬化
の基材層の上に供給することによって、前記基材層の上
に未硬化の着色セメント層を載置形成し、その後、前記
基材層と前記着色セメント層とをプレス成形し、前記プ
レス成形によって得られたプレス成形体を養生硬化させ
た後、前記プレス成形体の前記着色セメント層の表面を
研削して、前記着色セメント層内に埋没していた前記化
粧粒子の一部を露出させることを特徴構成としている。
【0007】〔発明の効果〕上記の特徴構成のために、
本発明に係る外装建材の製法では、顔料入り着色層
が、基材層の上に供給された顔料を含む着色セメントス
ラリーによって形成される着色セメント層であるので、
セメントの風合いによって素材感に富んだ外装建材が得
られ、着色セメントスラリーは、予め化粧粒子を混入
された形で基材層上に供給されるので、化粧粒子は載置
形成された着色セメント層内に確実に埋没しており、化
粧粒子の側面部の着色セメント層内に深く埋没した部分
と浅く埋没した部分とで外観に段階的な変化を生じるた
め、出来上がった外装建材に奥行き感を与えることがで
き、また更に、着色セメント層の表面からの距離が個々
の化粧粒子によって互いに種々異なるので、着色セメン
ト層自身に僅かでも透明性が有る場合には、着色セメン
ト層の種々の深さに配置された各化粧粒子によって、出
来上がった外装建材に更に高い奥行き感を与えることが
でき、化粧粒子が、耐候性のある着色セメント層内に
確実に捕獲されているので、外装建材の使用開始後、化
粧粒子が比較的長期間脱落し難い、さらに、化粧粒子
が着色セメント層内に確実に捕獲されているので、製法
の工程の途中、プレス成形終了後の着色セメント層を迅
速で効果的な養生方法によって十分に強度発現させた後
で、着色セメント層の表面をそこから化粧粒子を失うこ
となく研削することができ、これによって、着色セメン
ト層に埋没していた化粧粒子の一部を露出させること
で、外装建材の意匠性を高める操作が可能となるという
特有の効果が生じる。また、セメントと繊維材とを主材
とする未硬化の基材層の上に、顔料を含む着色セメント
スラリーを供給することによって、基材層の上に未硬化
の着色セメント層を載置形成し、載置形成された未硬化
の着色セメント層上に化粧粒子を散布し、その後、少な
くとも化粧粒子が着色セメント層によって捕獲されるよ
うに基材層と着色セメント層とをプレス成形し、前記プ
レス成形によって得られたプレス成形体を養生硬化させ
た後、前記プレス成形体の前記着色セメント層の表面を
研削して、前記着色セメント層に埋没していた前記化粧
粒子の一部を露出させる方法に比較して、外装建材の表
面に沿った方向に関する化粧粒子の分散状態が、必要な
不規則性を原則として保持しながらも、比較的均一性が
得られやすいという特有の効果が得られる。尚、前記プ
レス成型後、前記着色セメント層の上に塗装を施す工程
を備えれば、例えば前記塗装としてアクリルエマルジョ
ン塗料を用いることによって、外装建材の表面の耐水性
が高まる結果、耐凍害性が向上すると言う特有の効果が
得られる。更に、前記塗装を、乾燥後透明性の得られる
ものとしておけば、着色セメント層、及び化粧粒子が透
けて見えるために、外装建材の意匠性を高める効果を持
たせることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】ここでは、外装建材として外壁材
を例に挙げ、本発明に係る外装建材の製法の実施形態に
ついて解説する。図1は、外壁材118を、主にフロー
オン法を用いて製造するための設備の要部を示す。前記
設備は、基材層用の第1スラリー100を供給する第1
スラリー供給機構2、着色層用の第2スラリー200を
供給する第2スラリー供給機構4、化粧粒子300を供
給する化粧粒子供給機構6を備えている。第1スラリー
供給機構2は、主に、スラリー容器としてのヘッドタン
ク10、流量計12、流量調整バルブ14、フローボッ
クス16からなり、第2スラリー供給機構4は、主に、
スラリー容器としてのヘッドタンク30、流量計32、
流量調整バルブ34、フローボックス36からなる。ま
た、化粧粒子供給機構6は、化粧粒子タンク40と、化
粧粒子タンク40の下部に備えられた篩を通して下方に
化粧粒子300を散布するための加振機構42からな
り、加振機構42は、具体的には小型の電動バイブレー
タなどで構成されている。前記製造設備には他に、フェ
ルト製の第1ベルトコンベア18、吸引脱水槽20と真
空ポンプ22、加圧ロール24、第2ベルトコンベア2
8、切断機50、成型プレス60、オートクレーブ7
0、及びサンドブラスト装置80等が含まれる。第1ス
ラリー100は、水系のスラリーであり、その固形分
は、主に、骨材を構成する珪砂(36〜57重量%)
と、水和反応を起こして化粧セメント板として必要な強
度を発現するための粉末状セメント(36〜57重量
%)と、強度発現を補足し、吸引脱水時の濾過機能を付
与するためのパルプ繊維(5〜10重量%、これは繊維
材の一例である)と、軽量化材(例えばパーライト、発
泡樹脂等)とで構成されている。また、スラリー100
の固形分濃度は約20〜40%である。第2スラリー2
00は、骨材を構成する珪砂(36〜57重量%)と、
粉末状セメント(36〜57重量%)と、主に強度発現
を補足するためのパルプ繊維(5〜10重量%、これは
繊維材の一例である)と、軽量化材(例えばパーライ
ト、発泡樹脂等)と、顔料、及び水からなるスラリーで
あり、顔料としては、無機顔料と有機顔料のいずれでも
良い。また、スラリー200の固形分濃度は約20〜4
0%である。また、セメントとしては、普通ポルトラン
ドセメントでも白色セメントでも良い。化粧粒子300
としては、砂、天然石やガラスを始めとする各種セラミ
ック材料、金属、及び樹脂などの各粉末から適宜選択、
或いはこれらを複数混合して用いることができる。
【0009】(基材層形成工程)混練機等を用いて別途
用意されたスラリー100は、先ずヘッドタンク10内
に装入される。ヘッドタンク10内のスラリー100
は、流量計12と流量調整バルブ14とによる流量管理
の下にフローボックス16中に供給される。フローボッ
クス16は、スラリー100を受入れながら、同時に、
その下部に設けられた横長矩形の出口から、スラリー1
00を一定量ずつ流し出す。このように流し出されたス
ラリー100は、所定速度で横方向(図1の水平右側方
向)に移動しているフェルト製の第1ベルトコンベア1
8によって受けられるので、結果的に、第1ベルトコン
ベア18がフローボックス16の下部の出口からスラリ
ー100を一定量ずつ引き出す形になり、引き出された
スラリー100は第1ベルトコンベア18上で連続板状
のスラリー102となる。次に、スラリー102は、第
1ベルトコンベア18の中流域で第1ベルトコンベア1
8の裏側に配置された吸引脱水槽20(吸引脱水槽20
には真空ポンプ22が連通している)による吸引効果
と、加圧ロール24による絞り効果によって脱水され
て、成型に適する含水率に調整された連続板状の基材層
104となる(図2−イを参照)。また、加圧ロール2
4は基材層104を所定の厚みに調整する機能をも備え
ている。
【0010】(着色層形成工程)基材層104は、未硬
化のまま加圧ロール24の下を通過した後、更に右方に
移動して第2スラリー供給機構4の下を通過する。前記
通過の際に、流量計32と流量調整バルブ34の流量管
理の下に、ヘッドタンク30内の第2スラリー200
が、フローボックス36の下端の開口部から所定量ずつ
排出されて、基材層104上に所定厚みの着色層202
(着色セメント層の一例)が載置形成された板状体10
6が得られる(図2−ロを参照)。
【0011】(化粧粒子散布工程)着色層202の載置
形成された基材層104は、基材層104、並びに着色
層202の双方が未硬化のまま、更に右方に移動して化
粧粒子供給機構6の下を通過する。前記通過の際に、化
粧粒子タンク40内に貯蔵されている化粧粒子300
が、加振機構42によって略一定量ずつ散布され、基材
層104と、化粧粒子300を表面付近に付着させた着
色層202とからなる、全体として未硬化の板状体10
8が得られる(図2−ハを参照)。
【0012】(成型工程)次に、板状体108は、切断
機50によって次々に切断されて、所定長さの板状体1
10(図2−ニを参照)とされた後、成型プレス60に
よって加圧成型されて、略最終製品状態に近い密度と形
状を持ったプレス成型体112となる(図2−ホを参
照)。板状体110の状態で、着色層202の表面付近
に付着していた化粧粒子300は、前記加圧成型によっ
て、着色層202の内部に押し込まれて、プレス成型体
112では着色層202によって捕獲された状態にな
る。第2スラリー200に含まれているパルプ繊維は、
着色セメント層に上記プレス成型に起因する亀裂が発生
することを抑制し、また外装建材として使用開始後の強
度が向上する等の効果をもたらす。
【0013】(養生硬化工程)プレス成型体112は、
一次養生を施し、エフロレッセンス防止のためにクリア
塗料を塗布後、オートクレーブ70にて15時間前後の
高温高圧蒸気養生を施されることによって、製品として
必要な強度を獲得した硬化体114となる。
【0014】(研削工程)次に、硬化体114の上面を
サンドブラスト装置80で研削処理することによって、
硬化体114の着色セメント層の表面を所定の厚みで研
削し、硬化体116とする。この操作によって、着色セ
メント層に埋没していた化粧粒子300の一部が表面に
露出させられ、破断面が直接露出している化粧粒子30
0の部分が背景としての着色セメント層の中に模様とし
て現れ、仕上がり状態における外装建材の表面の意匠性
を高める効果を期待することが出来る。この時、着色セ
メント層の機械的強度と化粧粒子300の機械的強度と
が略匹敵したものであれば、サンドブラスト装置80の
よって、着色セメント層と化粧粒子300が略同様の効
率で研削されるため、仕上がり状態における外装建材の
表面がより平滑なものになる(図2−ヘを参照)。すな
わち、着色セメント層が養生硬化後に獲得する機械的強
度と化粧粒子300の粒子強度との相対関係次第で、サ
ンドブラスト加工によって得られる表面状態の概要が決
定されるので、この点を考慮した上で化粧粒子300を
選択するのが良い。 (塗装工程)最後に、耐水性を向上させる目的で、研削
処理後の硬化体116の表面に塗料を塗布し、乾燥すれ
ば最終製品118となる。この時、塗料として乾燥後の
透明性の高いものを用いれば、着色セメント層と化粧粒
子によって得られた意匠性を阻害せず、より好ましい場
合がある。
【0015】〔別実施形態〕 〈1〉図1、2に示された実施形態のように、形成され
た着色層の上に化粧粒子を散布するのではなく、予め化
粧粒子を混入、分散させたスラリーを、着色層を形成す
るための第2スラリー230として調整し、これをセメ
ントと繊維材とを主材とする未硬化の基材層の上に供給
することによって、前記基材層の上に未硬化の着色セメ
ント層を載置形成し、その後、前記基材層と前記着色セ
メント層とをプレス成形した後、養生硬化させても良
い。 (設備)図3に、上記の別実施形態による製法のために
必要な設備の例を示すが、図1の設備との主な相違点
は、化粧粒子供給機構6が設けられていない点である。
また、第1スラリー100の構成も、図1の解説の内容
と同様で良い。第2スラリー230は、図1の第2スラ
リー200に、前記化粧粒子300を分散させたもので
良い。また、第2スラリー230の固形分濃度は約20
〜40%である。
【0016】(各工程)基材層形成工程、及び着色層形
成工程における操作内容は、着色層形成工程で用いる第
2スラリー230中に化粧粒子300が混入、分散され
ている点を除いて、図1において解説した内容と同様で
あり、前記基材層形成工程によって、未硬化の連続板状
基材層104が形成され(図4−イを参照)、前記着色
層形成工程によって、未硬化で化粧粒子300を含む着
色セメント層212が基材層104の上に載置形成され
た状態の板状体116が形成される(図4−ロを参
照)。成型工程では、板状体116は、切断機50によ
って次々に切断されて、所定長さの板状体118(図4
−ハを参照)とされた後、成型プレス60によって加圧
成型されて表面に模様が付けられ、略最終製品状態に近
い密度と形状を持った成型体120となる(図4−ニを
参照)。養生硬化工程も、図1の実施形態の解説で記載
された内容と同様に実施し、一次養生、及びオートクレ
ーブ70による高温高圧蒸気養生によって、最終製品に
必要な強度を獲得した硬化体122となる。また、着色
層212を形成するための第2スラリー230にも、パ
ルプ繊維などの繊維を加えることによる効果について
も、図1の実施形態と同様に有効である。
【0017】研削工程の要領も図1の場合と同様であ
り、硬化体122の上面をサンドブラスト装置80で研
削処理することによって、硬化体122の着色セメント
層の表面を所定の厚みで研削した硬化体124が得られ
る。この操作によって、着色セメント層に埋没していた
化粧粒子300の一部が表面に露出させられ、破断面が
直接露出している化粧粒子300の部分が背景としての
着色セメント層の中に模様として現れ、仕上がり状態に
おける外装建材の表面の意匠性を高める効果を期待する
ことが出来る。また、この時、着色セメント層の機械的
強度と化粧粒子300の機械的強度とが略匹敵したもの
であれば、サンドブラスト装置80によって、着色セメ
ント層と化粧粒子300が略同様の効率で研削されるた
め、仕上がり状態における外装建材の表面がより平滑な
ものになる(図2−ホを参照)。最後の塗装工程の要領
も図1の場合と同様であり、研削処理後の硬化体124
の表面に塗料を塗布し、乾燥すれば最終製品126とな
る。この時、塗料として乾燥後の透明性の高いものを用
いれば、着色セメント層と化粧粒子によって得られた意
匠性を阻害せず好ましい場合がある。
【0018】〈2〉上記実施形態や、別の実施形態に記
載された研削工程は、成型工程で設けられた表面の模様
次第では、サンドブラスト装置ではなく、サンダーなど
を用いて実施すれば、より高い意匠性が得られる場合が
ある。また、サンダーを用いた加工では、加工対象物の
表面を言わば強制的に削りとるので、化粧セメント層と
化粧粒子との間の機械的強度の違いは、研削後の表面仕
上がり状態に比較的影響を及ぼさないという点も、サン
ドブラスト装置の場合とは事情が異なる。図5は、上記
のサンダーを用いた製法による各工程に対応した、外壁
材の状態の概略断面図を示す。図5−(イ)〜(ニ)
は、図2の場合と基本的に同様である。図5−(ホ)の
プレス成型体112’において表面に付与される模様の
パターンが、図2におけるそれとは異なっており、より
平坦性を持った凸部が形成されている。プレス成型体1
12’を、養生硬化させた後でサンダーによって研削し
た結果、前記凸部が選択的に研削されて、プレス成型体
112’の状態では化粧セメント層内に埋没していた化
粧粒子300の一部が前記凸部の表面に露出される(図
5−ヘを参照)。前記サンダーとしては、例えば、一般
に用いられている円盤状の回転体の一面に無数の研削砥
粒(アルミナや炭化ケイ素など)を固着させたもの等が
利用できる。
【0019】尚、特許請求の範囲の項に、図面との対照
を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明
は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る外装建材の製法を示す概略図
【図2】図1の製法の各工程に対応する外壁材の状態を
示す概略断面図
【図3】別の実施形態を示す概略図
【図4】図3の製法の各工程に対応する外壁材の状態を
示す概略断面図
【図5】更に別の実施形態に対応した概略断面図
【符号の説明】
104 基材層 106 着色セメント層 200 着色セメントスラリー 300 化粧粒子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメントと繊維材とを主材とする未硬化
    の基材層(104)の上に、顔料を含む着色セメントス
    ラリー(200)を供給することによって、前記基材層
    (104)の上に未硬化の着色セメント層(106)を
    載置形成し、前記載置形成された前記未硬化の着色セメ
    ント層(106)上に化粧粒子(300)を散布し、そ
    の後、少なくとも前記化粧粒子(300)が前記着色セ
    メント層によって捕獲されるように前記基材層と前記着
    色セメント層とをプレス成形し、前記プレス成形によっ
    て得られたプレス成形体を養生硬化させた後、前記プレ
    ス成形体の前記着色セメント層の表面を研削して、前記
    着色セメント層に埋没していた前記化粧粒子(300)
    の一部を露出させる外装建材の製法。
  2. 【請求項2】 顔料を含む着色セメントスラリーに化粧
    粒子(300)を混入させた化粧粒子入りの着色セメン
    トスラリー(230)を、セメントと繊維材とを主材と
    する未硬化の基材層(104)の上に供給することによ
    って、前記基材層の上に未硬化の着色セメント層(11
    6)を載置形成し、その後、前記基材層と前記着色セメ
    ント層とをプレス成形し、前記プレス成形によって得ら
    れたプレス成形体を養生硬化させた後、前記プレス成形
    体の前記着色セメント層の表面を研削して、前記着色セ
    メント層内に埋没していた前記化粧粒子(300)の一
    部を露出させる外装建材の製法。
  3. 【請求項3】 前記化粧粒子の一部を露出させた後、前
    記着色セメント層を塗装する請求項1または2に記載の
    外装建材の製法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008525213A (ja) * 2004-12-24 2008-07-17 メッテン スタイン+デザイン ゲーエムベーハー ウント カンパニー カーゲー コンクリートブロック又はコンクリートスラブを製造する方法
JP2009013774A (ja) * 2007-06-05 2009-01-22 Yumoto Isaribikan:Kk 除菌建材の製造方法、および除菌建材
JP2017008596A (ja) * 2015-06-23 2017-01-12 ケイミュー株式会社 化粧セメント板

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