JPH10340504A - テープ案内ドラムならびに記録再生装置 - Google Patents

テープ案内ドラムならびに記録再生装置

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JPH10340504A
JPH10340504A JP9152488A JP15248897A JPH10340504A JP H10340504 A JPH10340504 A JP H10340504A JP 9152488 A JP9152488 A JP 9152488A JP 15248897 A JP15248897 A JP 15248897A JP H10340504 A JPH10340504 A JP H10340504A
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JP
Japan
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tape
drum
magnetic tape
projection
thin film
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Application number
JP9152488A
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English (en)
Inventor
Masanobu Kimura
正信 木村
Hisayoshi Chino
悠義 千野
Shigeru Masuda
茂 増田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転ヘッドのテープ案内ドラムにおいて、磁
気ヘッドと磁気テープの当たり特性を、磁気テープの入
口側から出口側にわたって良好に保つようにする。 【解決手段】 下ドラムが固定とされ、中ドラムが回転
する回転ドラムにおいて、下ドラム1のテープ走行面2
に金属薄膜を貼付することによって帯状の突起4を形成
する。磁気ヘッドの回転によって生じるエアフィルムの
厚みは、テープの入口側と出口側とで異なる。突起4に
よって、これが修正され、入口側から出口側にかけて、
磁気ヘッドと磁気テープとの当たりが安定する。金属薄
膜の貼付によって突起4が形成されるため、突起4の位
置を任意に選択できる。突起4と下ドラム1の上端面5
との間が所定の間隔となる位置に金属薄膜を貼付する
と、スパイク的な再生出力の低下が抑えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ヘリカルスキャ
ン方式で磁気テープに対して記録/再生を行うための回
転ヘッドにおける、テープ案内用の下ドラムが固定され
る方式のテープ案内ドラム、ならびに、このテープ案内
ドラムが用いられる記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオテープレコーダなどの磁気記録再
生装置においては、回転ドラムの表面に取り付けられた
磁気ヘッドで磁気テープに斜めのトラックを形成し信号
の記録/再生を行う、所謂ヘリカルスキャン方式が用い
られる。このヘリカルスキャン方式の磁気記録再生装置
に用いられる回転ドラムには、大別すると、回転ドラム
が上ドラムおよび下ドラムから構成され、上ドラムのみ
が回転する上ドラム回転タイプと、上ドラム,中ドラ
ム,および下ドラムから構成され、中ドラムのみが回転
する中ドラム回転タイプの2種類がある。
【0003】図6は、中ドラム回転タイプの回転ドラム
の一例を示す。図6Aは回転ドラムを側面から、図6B
は特に中ドラムを上方から見た様子をそれぞれ示す。共
に固定ドラムである上ドラム101および下ドラム10
3と、回転する中ドラム102とから回転ドラム100
が構成される。下ドラム103には、斜めに巻き付けら
れる磁気テープ105の走行を補助するリード106が
設けられる。
【0004】中ドラム102の表面に磁気ヘッド104
が取り付けられる。この例では、1個の磁気ヘッド10
4が取り付けられているが、実際には複数個、例えば4
個の磁気ヘッド104が中ドラム102に取り付けられ
る。磁気テープ105が入り口側のテープガイド113
aに案内され、回転ドラム100に所定角度で巻き付け
られる。巻き付けられた磁気テープ105は、出口側の
テープガイド113bに案内され、送り出される。
【0005】記録/再生時には、磁気テープ105が走
行すると共に、中ドラム102が例えば矢印の方向に回
転する。上述したように、上ドラム101および下ドラ
ム103は、それぞれ固定である。磁気テープ105の
走行位置は、下ドラム103に設けられたリード106
によって保たれる。また、磁気テープ105に対して磁
気ヘッド104が当たることによって、その部分が若干
盛り上がったような形状となる。以下、この形状をテン
ト形状と称する。
【0006】このような回転ドラムにおいて、記録/再
生時に中ドラム102を高速回転させると、回転に伴い
空気が巻き込まれ、回転の周側面と磁気テープ105と
の間にエアフィルム112が発生する(図6B)。この
エアフィルム112は、入口側で厚く、出口側で薄く分
布する。例えば図6Bに示されるように、このエアフィ
ルム112によって、中ドラム102の回転の中心11
0に対して、入口側に若干ずれた位置に磁気テープ10
5の走行の中心111がくる。このため、上述の、磁気
ヘッド104と磁気テープで構成されるテント形状も、
入口側から出口側にかけて変化することになる。すなわ
ち、磁気ヘッド104と磁気テープ105との当たり具
合が、入口側と出口側とで異なるようになる。
【0007】例えば、入口側で磁気テープ105と磁気
ヘッド104とが好ましい状態で接触するように磁気ヘ
ッド104の突出量dを設定することを考える。図7
は、磁気ヘッド104の位置と、磁気ヘッド104で磁
気テープ105を再生したときの出力信号のレベルとの
関係の一例を示す。図7Aに示される各断面A−A’,
断面B−B’,断面C−C’と図7Bの各断面図は、そ
れぞれ対応する。なお、以下の図において、上述の図6
との対応部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0008】図7Bに示されるように、磁気ヘッド10
4が出口側へ移動するのに伴いエアフィルム112が減
少しテント形状が徐々に変化する。そして、出口付近
(断面C−C’)では、磁気テープ105は、磁気ヘッ
ド104に対して傾斜して接触するようになる。このた
め、再生時の出力は、図7Cに一例が示されるように、
出口側に向かうのに従って低くなり、信号を正確に読み
取ることが困難になってくる。
【0009】反対に、出口側で磁気テープと磁気ヘッド
が好ましい状態で接触するように、入口側での磁気ヘッ
ドの突出量を少なく設定する方法も考えられる。図8
は、この設定の場合の、磁気ヘッド104の位置と、磁
気ヘッド104で磁気テープ105を再生したときの出
力信号のレベルとの関係の一例を示す。図8Aに示され
る各断面図は、上述の図7Aに示される各断面に対応す
る。このような設定では、図8Aの断面A−A’の図の
ように、入口側で磁気テープ105と磁気ヘッド104
との間にスペーシングが生じ、図8Bに一例が示される
ように、入口側での再生出力が低下するようになってし
まう。
【0010】このような、磁気テープ105と磁気ヘッ
ド104との間のスペーシングによる出力低下は、信号
の波長依存性を有する。したがって、特に再生出力信号
の波長の短いHD(High Definition) −VTRでは、影
響が大きい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この問題を解決する方
法の一例として、入口側から出口側の全てにおいて磁気
テープ105と磁気ヘッド104とが良好な当たり特性
を得られるように、図7の例の如く入口側で良好な当た
り特性が得られるように磁気ヘッド104の突出量を調
整した後に、出口側のエアフィルム112が薄くなる分
だけ下ドラム103の厚みを補充するように、突起を設
ける方法が提案されている。図9は、下ドラム103に
対して突起120が設けられた様子を示す。
【0012】このとき、図10Aおよび図10Bに一例
が示されるように、この突起120がエアフィルム11
2の厚みの変化に対応して、出口側に向かって徐々に厚
くなっていれば、入口側から出口側にかけての全ての箇
所において、磁気テープ105と磁気ヘッド104との
最適な当たり特性を得ることが可能となる。すなわち、
突起120の厚みtを、図10Cに示されるように、出
口側へ向けて徐々に厚くする。ところが、このような突
起120を形成することは、以下に説明するような問題
により、従来、非常に困難であった。
【0013】この下ドラム103は、例えば一般的な数
値制御リード加工旋盤によって切削加工される。図11
は、この切削加工の様子を概略的に示す。図11Aは、
下ドラム103の周側面の展開図である。左方側が入口
側とされ、テープ走行面107に対して、リード106
に従い、磁気テープ105がこの入口側から巻き付けら
れA−A’で示される位置で離脱する。離脱部付近に突
起120が設けられる。図11Bは、A−A’の断面を
示す。
【0014】テープ走行面107を加工するために、切
削バイトが図11Bに示されるB−B’のように移動さ
れる。このときに、切り込み量を図11Bに示されるよ
うに変化させることによって、所望の高さの突起120
を削り残すことができる。
【0015】このタイプの突起は、磁気テープ105に
張力を与え、記録/再生時に磁気ヘッド104が磁気テ
ープ105から離脱する際に、磁気テープ105と磁気
ヘッド104との間の面圧の急変に伴う磁気テープ10
5の振動を抑制する目的で設けられる場合が多い。とこ
ろが、この方法によって作成された突起120は、リー
ド106の角度に沿って削り残して形成されるため、形
状が限定されてしまう。
【0016】このため、例えば上述のような当たり特性
改善のために、テープ走行面107上のテープ巻き付け
角度に対して広範囲に突起120を形成すると、図12
Aに示すように、突起120の面積が非常に大きくなっ
てしまう。突起120の面積がこのように大きくなる
と、磁気テープ105の下ドラム103に対する貼り付
きという不具合が生じることがあるという問題点があっ
た。
【0017】このテープの貼り付きの問題は、特に、磁
気テープ105を高速逆転走行させた場合に著しい。こ
のテープの貼り付きは、例えば逆転方向に磁気テープ1
05を走行させたときに、本来テープ105が巻き込む
はずの空気がリード106に平行な突起120に邪魔さ
れてエアフィルム112が形成されないために発生する
とされている。
【0018】さらに、この方法では、下ドラム103の
上端面から分離して突起120を形成することができな
い。したがって、必ず、下ドラム103の上端面に突起
120がかかってしまう。すると、下ドラム103の上
端面部における突起120のスタート部は、図12Bに
拡大して示されるように、エッジとなる。磁気テープ1
05が突起120に突入する際に、そのエッジ部でテン
ト形状が乱れてしまう。このテント形状の乱れは、図1
2Cに示されるような、スパイク的な出力低下を引き起
こすという問題点があった。。
【0019】この他の方法としては、下ドラム103の
テープ走行面107の内側を薄肉化し、この部分にパン
チ等で外力を加えて可塑的に膨出変形させて突起120
を形成する方法や、同様にテープ走行面107の内側を
薄肉化し、その後の旋削工程において、切削抵抗力の背
分力による下ドラム103の半径方向への弾性変形のス
プリングバックにより突起120を形成する方法などが
ある。
【0020】しかしながら、これらの方法では、共に、
突起120の寸法および形状が精度良く加工できないと
いう問題点があった。さらに、これらの方法では、下ド
ラム製作工程において新たな工程が加わることになり、
コストアップおよび歩留り低下などの問題があった。
【0021】このように、従来の技術では、上述のよう
な下ドラム103の上端面に平行、若しくは任意の角度
の帯状の突起120を形成することは非常に困難である
という問題点があった。
【0022】したがって、この発明の目的は、磁気ヘッ
ドと磁気テープの当たり特性が良好なテープ案内ドラム
ならびにこのテープ案内ドラムを用いた記録再生装置を
提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述した課
題を解決するために、ヘリカルスキャン方式で磁気テー
プに対して記録/再生を行う記録再生装置に使用され
る、磁気テープ案内用の下ドラムが固定される方式のテ
ープ案内ドラムにおいて、下ドラムのテープ走行面のテ
ープ離脱側で、且つ、下ドラムの上端面側に帯状の金属
薄膜を貼付し突起を形成したことを特徴とするテープ案
内ドラムである。
【0024】また、この発明は、上述した課題を解決す
るために、ヘリカルスキャン方式で磁気テープに対して
記録/再生を行う記録再生装置において、磁気テープ案
内用の下ドラムのテープ走行面のテープ離脱側で、且
つ、下ドラムの上端面側に帯状の金属薄膜を貼付し突起
を形成したテープ案内ドラムを有することを特徴とする
記録再生装置である。
【0025】上述したように、この発明は、固定とされ
る下ドラムのテープ走行面に対して帯状の金属薄膜が貼
付されているため、磁気ヘッドと磁気テープとの当たり
を改善するための突起が容易に得られる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態
を、図面を参照しながら説明する。図1は、この発明に
よるテープ案内ドラムの、固定とされる下ドラムを概略
的に示す。図1Aは、斜視図であり、図1Bは、テープ
走行面2を含む周側面の展開図である。この発明では、
固定とされる下ドラム1のテープ走行面2に対して金属
薄膜を貼付することによって、磁気テープと磁気ヘッド
との当たり特性を改善するための帯状の突起4を形成す
る。
【0027】なお、この例は中ドラム回転方式によるテ
ープ案内ドラムであり、図示されないが、磁気ヘッドが
設けられ回転する中ドラムが下ドラム1の上部に近接し
て設けられ、さらにこの中ドラムの上部に近接して固定
とされる上ドラムが設けられる。磁気テープは、これら
下ドラム1,中ドラム,および上ドラムにわたって、所
定の巻き付け角(例えば196°)で以て、磁気テープ
に対するガイドの役目をするリード3に従い斜めに巻き
付けられる。また、図示されない磁気ヘッドは、磁気テ
ープの入口側で磁気テープとの当たり特性が最適になる
ように、突出量が設定される。
【0028】この発明によるテープ案内ドラムは、ヘリ
カルスキャン方式で磁気テープに対して記録/再生を行
う記録再生装置に用いられる回転ヘッドに対して適用さ
れる。このような記録再生装置の例としては、VCR(V
ideo Cassette Recorder) ,DVCR(Digital Video C
assette Recorder) ,DAT(Digital Audio Tape)装
置,データレコーダなどがある。
【0029】この例では、突起4を形成するための金属
薄膜は、下ドラム1の上端面5に対して平行に貼付され
る。また、突起4は、磁気テープの巻き付け角において
130°付近から、磁気ヘッドのテープ走行面2からの
離脱部である200°付近まで設けられている。突起4
を形成する金属薄膜の厚さは、図示されない中ドラムが
回転した際に生じるエアフィルムの厚みを考慮して選ば
れる。この例では、約11μmの厚さが選択される。ま
た、金属薄膜の材質は、例えばステンレスが選択され
る。勿論、これはこの例に限定されず、他の材質を選択
することもできる。この金属薄膜のテープ走行面2に対
する貼付は、例えば接着剤で以てなされる。
【0030】なお、図1Bにおいて、リード3が出口側
にかけて上端面5に向けて傾斜している部分があるが、
これは、下ドラム1の切削加工の都合上生じるものであ
る。テープ走行面2に対して巻き付けられた磁気テープ
は、例えば突起4上に示される位置B−B’付近でテー
プ走行面2から離脱する。そのため、このリード3の上
昇傾斜の部分には、磁気テープが当たることはない。
【0031】図2は、この実施の一形態による効果の一
例を示す。なお、以下の図において、図1と対応する箇
所には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。磁気
ヘッドが磁気テープに当たる入口側から磁気ヘッドが磁
気テープから離脱する出口側へと磁気ヘッドが回転した
際の、磁気テープからの再生信号のレベルが示されてい
る。金属薄膜が貼付されず突起4が形成されない場合、
磁気テープの出口側で出力レベルが低下している(図2
A)。テープ走行面2に対して、上述したように金属薄
膜を貼付し突起4を形成すると、図2Bに示したよう
に、入口側から出口側にかけて安定した出力が得られ
る。
【0032】さらに、この金属薄膜による突起4には、
従来の、下ドラム切削加工時の削り残しによる三角形の
突起(上述の従来技術の図11参照)と同様に、磁気ヘ
ッドの離脱端における磁気テープの振動を抑制する効果
も有している。
【0033】ところで、テープ走行面2に対する突起4
の形成位置によっては、磁気ヘッドによる再生出力信号
にスパイク的な出力低下が生じる。図3は、金属薄膜の
貼付位置(すなわち突起4の形成位置)と出力低下との
関係の一例を、実測データに基づき示す。この測定で
は、図3Bに示されるように、金属薄膜4の上端と下ド
ラム上端面5との距離lがパラメータとされる。図3A
に示されるように、距離lが大きい程、スパイク的な出
力低下量が減少する。金属薄膜4が下ドラム1の上端面
5に沿って貼付され、距離lが0であるときには、例え
ば図3Cに示されるように、スパイク的な出力の低下が
生じる。このように、突起4を下ドラム1の上端面5か
ら分離して形成することにより、スパイク的な再生出力
低下を防止することができる。
【0034】突起4を形成する金属薄膜の貼付位置は、
テープ走行面2に対して任意に選択することができる。
そのため、突起4を、下ドラム1の上端面5に平行なだ
けでなく、例えば図4に示されるように、入口側から出
口側にかけて徐々に上端面5に近付いていく角度で形成
することが可能とされる。
【0035】従来技術で上述したように、図11のタイ
プの突起は、面積が大きくなると、本来テープが巻き込
むはずの空気がリード3に平行な突起に邪魔されてエア
フィルムが形成されず、磁気テープの貼り付きを起こ
す。金属薄膜を上端面5に対して斜めに貼付することに
よって、リード3と突起4とを平行ではないような位置
関係とすることができる。したがって、逆転方向に磁気
テープを走行させた場合も、突起4がテープ走行方向に
対してある角度を以て接するので、その段差部に空気が
溜まりエアフィルムが形成され、貼り付きが発生しな
い。その角度は、テープ走行方向に対して垂直方向に近
づく方向ほど効果を発揮する。
【0036】このように、入口側から出口側にかけて、
徐々に上端面5に近付いていく角度で金属薄膜を貼付し
突起4を設けることで、図3Cに示すスパイク的な再生
出力の低下を防ぐと共に、磁気テープの貼り付き防止の
効果が得られる。
【0037】なお、上述では、突起4を形成するための
金属薄膜の形状が矩形であるように説明したが、これは
この例に限定されるものではない。例えば、図5に幾つ
かの例が示されるように、台形形状(図5A)や楕円形
状(図5B)、あるいは矩形の長手方向の両端が丸めら
れたトラック状形状(図5C)などでも、同様の効果を
得ることができる。突起4の上端と下ドラム1の上端面
5との距離lは、入口側が重視される。
【0038】また、上述では、この発明が中ドラムが回
転する磁気記録再生ヘッドに対して適用されるように説
明したが、これはこの例に限定されない。すなわち、こ
の発明は、少なくとも下ドラムが固定とされているタイ
プのテープ案内ドラムおよびこのテープ案内ドラムを用
いた記録再生装置に対して適用できる。例えば中ドラム
を有しないで、下ドラムが固定され上ドラムが回転する
上ドラム回転タイプの回転ヘッドによる記録再生装置に
対しても適用可能なものである。
【0039】また、上述では、再生に関してのみ説明し
たが、勿論、この発明を用いることによって記録時にも
安定した記録が行なえる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、磁気ヘッドと磁気テープとの当たり特性を良好とす
る帯状の突起を、テープ走行面に金属薄膜を貼付するこ
とで形成しているため、簡易な工程で高性能のテープ案
内ドラムを製造することができる効果がある。
【0041】また、この発明によれば、帯状の突起の位
置を、テープ走行面に対して任意に選択することができ
るため、例えば入口側から出口側へと徐々に下ドラムの
上端面に近付くように帯状突起を形成することで、高速
逆走行の際の、下ドラムに対するテープの貼り付きを防
止することができる効果がある。
【0042】さらに、テープ案内ドラムにおいて、磁気
ヘッドと磁気テープとの当たり特性がテープの入口側か
ら出口側まで一定しているため、この発明による記録再
生装置では、安定した再生出力が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるテープ案内ドラムの固定下ドラ
ムを概略的に示す略線図である。
【図2】実施の一形態による効果の一例を示す略線図で
ある。
【図3】金属薄膜の貼付位置と出力低下との関係の一例
を実測データに基づき示す略線図である。
【図4】帯状突起をなす金属薄膜を所定の角度で以て貼
付する例を示す略線図である。
【図5】帯状突起をなす金属薄膜の他の形状の例を示す
略線図である。
【図6】中ドラム回転タイプの回転ドラムの一例を示す
略線図である。
【図7】入口側で良好な特性となるように設定した場合
の、磁気ヘッドの位置と出力信号のレベルとの関係の一
例を示す略線図である。
【図8】入口側での磁気ヘッドの突出量を少なく設定し
た場合の、磁気ヘッドの位置と出力信号のレベルとの関
係の一例を示す略線図である。
【図9】入口側から出口側にかけて良好な特性が得られ
る突起の例を示す略線図である。
【図10】入口側から出口側にかけて良好な特性が得ら
れる突起の例を示す略線図である。
【図11】突起の切削加工を説明するための略線図であ
る。
【図12】広範囲に突起を形成した例を示す略線図であ
る。
【符号の説明】
1・・・下ドラム、2・・・テープ走行面、3・・・リ
ード、4・・・帯状突起、5・・・下ドラムの上端面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘリカルスキャン方式で磁気テープに対
    して記録/再生を行う記録再生装置に使用される、磁気
    テープ案内用の下ドラムが固定される方式のテープ案内
    ドラムにおいて、 下ドラムのテープ走行面のテープ離脱側で、且つ、上記
    下ドラムの上端面側に帯状の金属薄膜を貼付し突起を形
    成したことを特徴とするテープ案内ドラム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のテープ案内ドラムにお
    いて、 上記金属薄膜は、上記下ドラムの上端面から間隔を開け
    て上記貼付されることを特徴とするテープ案内ドラム。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のテープ案内ドラムにお
    いて、 上記金属薄膜は、該金属薄膜の上端が磁気テープの上記
    下ドラムに対する入口側から出口側にかけて上記下ドラ
    ムの上端面に近付くように傾斜を持たされることを特徴
    とするテープ案内ドラム。
  4. 【請求項4】 ヘリカルスキャン方式で磁気テープに対
    して記録/再生を行い、磁気テープ案内用の下ドラムが
    固定される方式のテープ案内ドラムを有する記録再生装
    置において、 下ドラムのテープ走行面のテープ離脱側で、且つ、上記
    下ドラムの上端面側に帯状の金属薄膜を貼付し突起を形
    成したテープ案内ドラムを有することを特徴とする記録
    再生装置。
JP9152488A 1997-06-10 1997-06-10 テープ案内ドラムならびに記録再生装置 Pending JPH10340504A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6819529B2 (en) 2000-12-13 2004-11-16 Sony Corporation Head drum device with carbon-containing synthetic resin upper drum and larger diameter intermediate drum

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6819529B2 (en) 2000-12-13 2004-11-16 Sony Corporation Head drum device with carbon-containing synthetic resin upper drum and larger diameter intermediate drum

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