JPH10338788A - Icカード用塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents
Icカード用塩化ビニル系樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH10338788A JPH10338788A JP15085797A JP15085797A JPH10338788A JP H10338788 A JPH10338788 A JP H10338788A JP 15085797 A JP15085797 A JP 15085797A JP 15085797 A JP15085797 A JP 15085797A JP H10338788 A JPH10338788 A JP H10338788A
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- JP
- Japan
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- vinyl chloride
- card
- resin composition
- adhesive
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 シアノアクリレート系接着剤を用いたときで
も、初期接着性及び接着強度に優れたICカード用塩化
ビニル系樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、
a)平均粒径が1〜80μmである充填剤1〜50重量
部、b)メルカプチド系有機錫安定剤0.3〜10重量
部、を配合してなる。
も、初期接着性及び接着強度に優れたICカード用塩化
ビニル系樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、
a)平均粒径が1〜80μmである充填剤1〜50重量
部、b)メルカプチド系有機錫安定剤0.3〜10重量
部、を配合してなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シアノアクリレー
ト系接着剤を用いて塩化ビニル系樹脂からなるICカー
ドに、ICモジュールを接着するときの初期接着性及び
強力な接着効果を与えるICカード用塩化ビニル系樹脂
組成物に関するものである。
ト系接着剤を用いて塩化ビニル系樹脂からなるICカー
ドに、ICモジュールを接着するときの初期接着性及び
強力な接着効果を与えるICカード用塩化ビニル系樹脂
組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系樹脂からなるICカード
に、ICモジュールを接着させる場合、例えば、そのカ
ード表面を切削し、ICモジュールを埋め込んで接着す
るものでは、シアノアクリレート系の瞬間接着剤を用い
てICモジュールとICカードのコア材を接着させるの
が一般的である。その際、初期接着性並びに実用上耐え
うる接着強度が必要であり、接着剤自体の改良や接着面
積を増やすため、基材の表面を荒くする等の手段がとら
れていた。
に、ICモジュールを接着させる場合、例えば、そのカ
ード表面を切削し、ICモジュールを埋め込んで接着す
るものでは、シアノアクリレート系の瞬間接着剤を用い
てICモジュールとICカードのコア材を接着させるの
が一般的である。その際、初期接着性並びに実用上耐え
うる接着強度が必要であり、接着剤自体の改良や接着面
積を増やすため、基材の表面を荒くする等の手段がとら
れていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シアノ
アクリレート系接着剤を用いてICカードにICモジュ
ールを接着する際は、基材である塩化ビニル系樹脂の組
成によって大きく影響を受け、特に一般的なICカード
におけるコア材用塩化ビニル樹脂組成物は、ICモジュ
ール接着用途では上記技術によっても充分満足できるも
のは得られておらず、シアノアクリレート系接着剤を用
いたときの初期接着性及び接着強度に優れたICカード
用塩化ビニル樹脂組成物が求められている。したがっ
て、本発明の課題は、シアノアクリレート系接着剤を用
いたときでも、初期接着性及び接着強度に優れたICカ
ード用塩化ビニル系樹脂組成物を提供することである。
アクリレート系接着剤を用いてICカードにICモジュ
ールを接着する際は、基材である塩化ビニル系樹脂の組
成によって大きく影響を受け、特に一般的なICカード
におけるコア材用塩化ビニル樹脂組成物は、ICモジュ
ール接着用途では上記技術によっても充分満足できるも
のは得られておらず、シアノアクリレート系接着剤を用
いたときの初期接着性及び接着強度に優れたICカード
用塩化ビニル樹脂組成物が求められている。したがっ
て、本発明の課題は、シアノアクリレート系接着剤を用
いたときでも、初期接着性及び接着強度に優れたICカ
ード用塩化ビニル系樹脂組成物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
不利、欠点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、塩
化ビニル系樹脂に、充填剤、メルカプチド系有機錫安定
剤を特定の範囲割合で配合することにより、シアノアク
リレート系接着剤を用いた場合の初期接着性及び接着強
度に優れたICカード用塩化ビニル系樹脂組成物を見い
だし本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明
は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、a)平均粒
径が1〜80μmである充填剤1〜50重量部、b)メ
ルカプチド系有機錫安定剤0.3〜10重量部を配合し
てなるICカード用塩化ビニル系樹脂組成物である。
不利、欠点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、塩
化ビニル系樹脂に、充填剤、メルカプチド系有機錫安定
剤を特定の範囲割合で配合することにより、シアノアク
リレート系接着剤を用いた場合の初期接着性及び接着強
度に優れたICカード用塩化ビニル系樹脂組成物を見い
だし本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明
は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、a)平均粒
径が1〜80μmである充填剤1〜50重量部、b)メ
ルカプチド系有機錫安定剤0.3〜10重量部を配合し
てなるICカード用塩化ビニル系樹脂組成物である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の塩化ビニル系樹脂
組成物について詳細に説明する。本発明に用いられる主
剤としての塩化ビニル系樹脂は、主に懸濁重合法により
製造されるものであって、通常、粒子径100〜300
μm程度に調製される。本発明において、塩化ビニル系
樹脂とは、塩化ビニル単独重合体、塩化ビニルとの共重
合体またはグラフト重合体等である。これらの内では重
合度が300〜1500の塩化ビニル単独重合体が加工
性、樹脂適性の点から好ましい。また、上記塩化ビニル
との共重合体としては、後塩素化塩化ビニル樹脂、塩化
ビニル−酢酸ビニル樹脂、エチレン−塩化ビニル樹脂、
架橋塩化ビニル樹脂、エチレン−塩化ビニルブロック重
合体、エチレン−塩化ビニル−酢酸ビニルグラフト重合
体等が例示されるが、これら2種類以上を混合して用い
てもよい。
組成物について詳細に説明する。本発明に用いられる主
剤としての塩化ビニル系樹脂は、主に懸濁重合法により
製造されるものであって、通常、粒子径100〜300
μm程度に調製される。本発明において、塩化ビニル系
樹脂とは、塩化ビニル単独重合体、塩化ビニルとの共重
合体またはグラフト重合体等である。これらの内では重
合度が300〜1500の塩化ビニル単独重合体が加工
性、樹脂適性の点から好ましい。また、上記塩化ビニル
との共重合体としては、後塩素化塩化ビニル樹脂、塩化
ビニル−酢酸ビニル樹脂、エチレン−塩化ビニル樹脂、
架橋塩化ビニル樹脂、エチレン−塩化ビニルブロック重
合体、エチレン−塩化ビニル−酢酸ビニルグラフト重合
体等が例示されるが、これら2種類以上を混合して用い
てもよい。
【0006】本発明に使用される上記塩化ビニル系樹脂
には、通常用いられている滑剤、可塑剤、耐衝撃強化
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤等の添加剤を適
宜選択して使用することができる。この滑剤としては、
例えば、脂肪族炭化水素系、芳香族炭化水素系、脂肪
酸、脂肪族アルコール、多価アルコール、ポリグリコー
ル、1価または多価アルコールの脂肪酸エステル、グリ
セリン脂肪酸トリエステル、ワックス等が挙げられる。
ただし、アミドは接着性を低下させるため好ましくな
い。また可塑剤としては、例えばフタル酸エステル、脂
肪族二塩基酸エステル、リン酸エステル、ヒドロキシ多
価カルボン酸エステル、脂肪酸エステル、多価アルコー
ルエステル、エポキシ系、ポリエステル系樹脂等が挙げ
られる。さらに、耐衝撃強化剤としては、例えば、MB
S樹脂、ABS樹脂、EVA樹脂、MMA樹脂等が挙げ
られる。
には、通常用いられている滑剤、可塑剤、耐衝撃強化
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤等の添加剤を適
宜選択して使用することができる。この滑剤としては、
例えば、脂肪族炭化水素系、芳香族炭化水素系、脂肪
酸、脂肪族アルコール、多価アルコール、ポリグリコー
ル、1価または多価アルコールの脂肪酸エステル、グリ
セリン脂肪酸トリエステル、ワックス等が挙げられる。
ただし、アミドは接着性を低下させるため好ましくな
い。また可塑剤としては、例えばフタル酸エステル、脂
肪族二塩基酸エステル、リン酸エステル、ヒドロキシ多
価カルボン酸エステル、脂肪酸エステル、多価アルコー
ルエステル、エポキシ系、ポリエステル系樹脂等が挙げ
られる。さらに、耐衝撃強化剤としては、例えば、MB
S樹脂、ABS樹脂、EVA樹脂、MMA樹脂等が挙げ
られる。
【0007】本発明に使用される充填剤としては、炭酸
カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、ケイ酸ア
ルミニウム、タルク、クレー、カオリン、ベントナイ
ト、ケイ酸カリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネ
シウム、シリカ、ケイソウ土、酸化カルシウム、酸化マ
グネシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム等や水和物が挙げられ、中でも特に
タルクが好ましく採用される。また、これらの例示した
2種以上を組み合わせて使用してもよい。充填剤の添加
は、接着性の向上を主目的としているが、従来の使用目
的である着色、寸法安定性、電気絶縁性、揺変性、難燃
性、耐化学薬品性等の利点も発明の範囲とする。この充
填剤は、上記塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、1
〜50重量部、好ましくは3〜15重量部の範囲内で添
加される。この添加量が1重量部未満ではシアノアクリ
レート系接着剤で接着する際、充分な接着強度が得られ
ず、逆に50重量部を超えると衝撃性の低下や加工適性
の阻害があるので好ましくない。また、この充填剤は、
平均粒径が1〜80μm、好ましくは5〜20μmのも
のが用いられる。この粒径が1μm未満では、凝集化し
て塊となってしまい、塩化ビニル系樹脂内での分散性が
悪くなり、逆に80μmを超えると、コア表面の平滑性
が劣るので好ましくない。さらに、充填剤としてタルク
を用いる場合には、その添加量が塩化ビニル系樹脂10
0重量部に対し、3〜10重量部の範囲内で添加するの
がより好ましい。
カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、ケイ酸ア
ルミニウム、タルク、クレー、カオリン、ベントナイ
ト、ケイ酸カリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネ
シウム、シリカ、ケイソウ土、酸化カルシウム、酸化マ
グネシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム等や水和物が挙げられ、中でも特に
タルクが好ましく採用される。また、これらの例示した
2種以上を組み合わせて使用してもよい。充填剤の添加
は、接着性の向上を主目的としているが、従来の使用目
的である着色、寸法安定性、電気絶縁性、揺変性、難燃
性、耐化学薬品性等の利点も発明の範囲とする。この充
填剤は、上記塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、1
〜50重量部、好ましくは3〜15重量部の範囲内で添
加される。この添加量が1重量部未満ではシアノアクリ
レート系接着剤で接着する際、充分な接着強度が得られ
ず、逆に50重量部を超えると衝撃性の低下や加工適性
の阻害があるので好ましくない。また、この充填剤は、
平均粒径が1〜80μm、好ましくは5〜20μmのも
のが用いられる。この粒径が1μm未満では、凝集化し
て塊となってしまい、塩化ビニル系樹脂内での分散性が
悪くなり、逆に80μmを超えると、コア表面の平滑性
が劣るので好ましくない。さらに、充填剤としてタルク
を用いる場合には、その添加量が塩化ビニル系樹脂10
0重量部に対し、3〜10重量部の範囲内で添加するの
がより好ましい。
【0008】本発明に使用されるメルカプチド系有機錫
安定剤としては、Sn−S結合をもつ含硫黄有機錫安定
剤であり、錫の有機硫化物、メルカプチド、メルカプト
酸エステル、メルカプトアルコール有機酸エステル等で
ある。その具体例として例えば、ビス(チオグリコール
酸イソオクチル)ジ−n−オクチル錫、ジチオグリコー
ル酸テトラメチレン、ジ−n−オクチル錫、ビス(チオ
グリコール酸イソオクチル)ジメチル錫、トリス(チオ
グリコール酸イソオクチル)メチル錫、トリス(チオグ
リコール酸イソオクチル)n−オクチル錫、ビス(チオ
グリコール酸n−アルキル)ジ−n−オクチル錫等が挙
げられ、なかでもビス(チオグリコール酸イソオクチ
ル)ジ−n−オクチル錫が好ましく採用される。このメ
ルカプチド系有機錫安定剤は、上記塩化ビニル系樹脂1
00重量部に対し、0.3〜10重量部、好ましくは
1.5〜3重量部の範囲内で添加される。この添加量が
0.3重量部未満では熱安定性が劣り、逆に10重量部
を超えると加工性の低下等の問題があるので好ましくな
い。本発明に用いられる安定剤は、マレート系有機錫安
定剤では接着強度が著しく低下するので好ましくない。
また、メルカプチド系有機錫安定剤が、ビス(チオグリ
コール酸イソオクチル)ジ−n−オクチル錫である場合
には、上記塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、1〜
3重量部の範囲内の添加量がより好ましい。
安定剤としては、Sn−S結合をもつ含硫黄有機錫安定
剤であり、錫の有機硫化物、メルカプチド、メルカプト
酸エステル、メルカプトアルコール有機酸エステル等で
ある。その具体例として例えば、ビス(チオグリコール
酸イソオクチル)ジ−n−オクチル錫、ジチオグリコー
ル酸テトラメチレン、ジ−n−オクチル錫、ビス(チオ
グリコール酸イソオクチル)ジメチル錫、トリス(チオ
グリコール酸イソオクチル)メチル錫、トリス(チオグ
リコール酸イソオクチル)n−オクチル錫、ビス(チオ
グリコール酸n−アルキル)ジ−n−オクチル錫等が挙
げられ、なかでもビス(チオグリコール酸イソオクチ
ル)ジ−n−オクチル錫が好ましく採用される。このメ
ルカプチド系有機錫安定剤は、上記塩化ビニル系樹脂1
00重量部に対し、0.3〜10重量部、好ましくは
1.5〜3重量部の範囲内で添加される。この添加量が
0.3重量部未満では熱安定性が劣り、逆に10重量部
を超えると加工性の低下等の問題があるので好ましくな
い。本発明に用いられる安定剤は、マレート系有機錫安
定剤では接着強度が著しく低下するので好ましくない。
また、メルカプチド系有機錫安定剤が、ビス(チオグリ
コール酸イソオクチル)ジ−n−オクチル錫である場合
には、上記塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、1〜
3重量部の範囲内の添加量がより好ましい。
【0009】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物から成形
されたICカードを接着するためのシアノアクリレート
系接着剤は、エチルシアノアクリレート等のシアノアク
リル酸エステルモノマーを主成分とする一液性の化学反
応型接着剤である。
されたICカードを接着するためのシアノアクリレート
系接着剤は、エチルシアノアクリレート等のシアノアク
リル酸エステルモノマーを主成分とする一液性の化学反
応型接着剤である。
【0010】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、塩化
ビニル系樹脂に対し、上記した各成分及び必要に応じて
各種の添加剤をそれぞれ所定の割合で混合して全体を均
一にして得られる。混合は、ヘンシェルミキサー、リボ
ンブレンダー等の通常用いられている混合機を使用して
行えばよい。
ビニル系樹脂に対し、上記した各成分及び必要に応じて
各種の添加剤をそれぞれ所定の割合で混合して全体を均
一にして得られる。混合は、ヘンシェルミキサー、リボ
ンブレンダー等の通常用いられている混合機を使用して
行えばよい。
【0011】以上のようにして得られた塩化ビニル系樹
脂組成物は、押出成形やカレンダー成形等により、シー
ト状物に加工されるが、なかでもカレンダー法により加
工されたものが、シアノアクリレート系接着剤で接着す
る際に、初期接着性及び接着強度の優れたICカードと
なるので好ましい。本発明は、シアノアクリレート系接
着剤を使用する技術分野に適用されるが、特に、本発明
の組成物をシート状物に成形したものをコア材としたI
Cモジュールを埋め込んだICカードに用いる場合に有
効である。このICカードの製造は、一般的な手法によ
り、本発明の組成物をシート状物に成形したコア材とオ
ーバーレイシートをラミネート後、ICモジュール埋設
部をNC工作機等で切削加工する。次いでシアノアクリ
レート系接着剤でICモジュールとコア材を接着すると
カードにねじれ等の歪みをかけてもICモジュールの剥
離がないICカードが得られる。
脂組成物は、押出成形やカレンダー成形等により、シー
ト状物に加工されるが、なかでもカレンダー法により加
工されたものが、シアノアクリレート系接着剤で接着す
る際に、初期接着性及び接着強度の優れたICカードと
なるので好ましい。本発明は、シアノアクリレート系接
着剤を使用する技術分野に適用されるが、特に、本発明
の組成物をシート状物に成形したものをコア材としたI
Cモジュールを埋め込んだICカードに用いる場合に有
効である。このICカードの製造は、一般的な手法によ
り、本発明の組成物をシート状物に成形したコア材とオ
ーバーレイシートをラミネート後、ICモジュール埋設
部をNC工作機等で切削加工する。次いでシアノアクリ
レート系接着剤でICモジュールとコア材を接着すると
カードにねじれ等の歪みをかけてもICモジュールの剥
離がないICカードが得られる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の具体的態様を実施例及び比較
例を挙げて説明する。 (実施例)塩化ビニル系樹脂として、「TK−700」
(信越化学工業社製商品名、重合度700の塩化ビニル
単独重合体)100重量部に対し、表1〜表2に示す各
成分及び下記の各種添加剤をヘンシェルミキサー混合機
を用いて、均一に混合し、塩化ビニル系樹脂組成物を得
た。なお、各成分及び各種添加剤の明細は、下記に示し
た。これらの組成物を逆L型4本ロールのカレンダー成
形機を用いて、シート状に加工し、コア材を得て、下記
に示す評価方法で、接着性、耐衝撃強性、コスト、カレ
ンダー加工性を評価し、その結果を表1〜表2に示し
た。
例を挙げて説明する。 (実施例)塩化ビニル系樹脂として、「TK−700」
(信越化学工業社製商品名、重合度700の塩化ビニル
単独重合体)100重量部に対し、表1〜表2に示す各
成分及び下記の各種添加剤をヘンシェルミキサー混合機
を用いて、均一に混合し、塩化ビニル系樹脂組成物を得
た。なお、各成分及び各種添加剤の明細は、下記に示し
た。これらの組成物を逆L型4本ロールのカレンダー成
形機を用いて、シート状に加工し、コア材を得て、下記
に示す評価方法で、接着性、耐衝撃強性、コスト、カレ
ンダー加工性を評価し、その結果を表1〜表2に示し
た。
【0013】[成分の明細] a)充填剤:タルクMS(日本タルク社製、商品名) b)メルカプタイド系有機錫安定剤:アデカスタブ46
5S(旭電化工業社製、商品名) マレート系有機錫安定剤:アデカスタブBT−31(旭
電化工業社製、商品名) その他各種の添加剤) アデカサイザーO−130P(旭電化工業社製、商品名)…2.5重量部 カネエースB−56(鐘淵化学工業社製、商品名) …4.0重量部 ロキシオールG−70S(ヘンケル白水社製、商品名) …0.5重量部 顔料(酸化チタン) …8.0重量部
5S(旭電化工業社製、商品名) マレート系有機錫安定剤:アデカスタブBT−31(旭
電化工業社製、商品名) その他各種の添加剤) アデカサイザーO−130P(旭電化工業社製、商品名)…2.5重量部 カネエースB−56(鐘淵化学工業社製、商品名) …4.0重量部 ロキシオールG−70S(ヘンケル白水社製、商品名) …0.5重量部 顔料(酸化チタン) …8.0重量部
【0014】[評価方法] A.接着性:得られたコア材シートとICモジュールと
の間に、エチル−2−シアノアクリレート瞬間接着剤を
1滴付着させ、10秒間固定し、初期接着性は10分
後、接着強度は60分後剥がし、下記の基準で判断し
た。 ○…基材破壊が生じる ×…基材破壊が生じない
B.耐衝撃強性 得られたコア材シートを打ち抜き加工する際、ワレの発
生の有無により判断した。 ○…ワレが発生しない ×…ワレが発生する C.カレンダー加工性 カレンダーロールからの剥離性、プレートアウトの付
着、熱安定性により判断した。 ○…剥離性良好、プレートアウト無し、熱安定性良好 ×…剥離性悪い、プレートアウト有り、熱安定性悪い D.表面平滑性 得られたコア材シートの表面平滑性について判断した。 ○…良い ×…悪い
の間に、エチル−2−シアノアクリレート瞬間接着剤を
1滴付着させ、10秒間固定し、初期接着性は10分
後、接着強度は60分後剥がし、下記の基準で判断し
た。 ○…基材破壊が生じる ×…基材破壊が生じない
B.耐衝撃強性 得られたコア材シートを打ち抜き加工する際、ワレの発
生の有無により判断した。 ○…ワレが発生しない ×…ワレが発生する C.カレンダー加工性 カレンダーロールからの剥離性、プレートアウトの付
着、熱安定性により判断した。 ○…剥離性良好、プレートアウト無し、熱安定性良好 ×…剥離性悪い、プレートアウト有り、熱安定性悪い D.表面平滑性 得られたコア材シートの表面平滑性について判断した。 ○…良い ×…悪い
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】上記の各表から明らかなように、実施例に
よる本発明のものは、比較例による従来のものとは異な
り、優れた性能を示した。
よる本発明のものは、比較例による従来のものとは異な
り、優れた性能を示した。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、シアノアクリレート系
接着剤を用いたときの初期接着性及び接着強度に優れた
実用上望ましいICカード用塩化ビニル系樹脂組成物が
得られ、特にICカードのコア材用として有効であり、
その産業上の利用価値は極めて高い。
接着剤を用いたときの初期接着性及び接着強度に優れた
実用上望ましいICカード用塩化ビニル系樹脂組成物が
得られ、特にICカードのコア材用として有効であり、
その産業上の利用価値は極めて高い。
Claims (1)
- 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、
a)平均粒径が1〜80μmである充填剤1〜50重量
部、b)メルカプチド系有機錫安定剤0.3〜10重量
部、を配合してなることを特徴とするICカード用塩化
ビニル系樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15085797A JPH10338788A (ja) | 1997-06-09 | 1997-06-09 | Icカード用塩化ビニル系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15085797A JPH10338788A (ja) | 1997-06-09 | 1997-06-09 | Icカード用塩化ビニル系樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10338788A true JPH10338788A (ja) | 1998-12-22 |
Family
ID=15505898
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15085797A Pending JPH10338788A (ja) | 1997-06-09 | 1997-06-09 | Icカード用塩化ビニル系樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10338788A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005097342A (ja) * | 2003-09-22 | 2005-04-14 | Toppan Printing Co Ltd | カード及びその製造方法、並びにカード用基材シート |
-
1997
- 1997-06-09 JP JP15085797A patent/JPH10338788A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005097342A (ja) * | 2003-09-22 | 2005-04-14 | Toppan Printing Co Ltd | カード及びその製造方法、並びにカード用基材シート |
JP4547884B2 (ja) * | 2003-09-22 | 2010-09-22 | 凸版印刷株式会社 | カード及びその製造方法、並びにカード用基材シート |
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