JPH10337937A - 印字装置 - Google Patents

印字装置

Info

Publication number
JPH10337937A
JPH10337937A JP9165325A JP16532597A JPH10337937A JP H10337937 A JPH10337937 A JP H10337937A JP 9165325 A JP9165325 A JP 9165325A JP 16532597 A JP16532597 A JP 16532597A JP H10337937 A JPH10337937 A JP H10337937A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printing
light
paper
print
dynamic range
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9165325A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Kato
哲也 加藤
Naoki Oda
直樹 織田
Satoshi Mizutani
悟司 水谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP9165325A priority Critical patent/JPH10337937A/ja
Publication of JPH10337937A publication Critical patent/JPH10337937A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク吐出型の印字装置において、インク切
れだけでなくノズルの目詰まり等による品質低下をもチ
ェック可能とする。 【解決手段】 印字後、印字範囲よりもさらに後方所定
位置にチェックマークを印字する(S33〜S37)。次に、
印字範囲とチェックマーク印字位置の中間に存在する用
紙の地色の部分を検出位置にセットし、地色を白レベル
(Vwhite =1V)とする様にPWM制御でLEDの制
御値Donを設定すると共に、LEDをオフにしたときの
電圧Vblack を黒レベルとする実際のダイナミックレン
ジ(Vblack −Vwhite )を加味したしきい値を求める
(S41〜S50)。そして、PWM制御で設定した制御値D
onにてLEDを発光させると共に、チェックマークの反
射光に対応する検出電圧Vmarkとしきい値とを比較して
印字不良が生じているか否かを判定する(S51〜S67)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタやファク
シミリ等の機器に備えられる印字装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、プリンタやファクシミリ等の機器
の印字装置として、多数のノズルを備えたインクジェッ
ト型の印字ヘッドを備えたものが知られている。この種
の印字装置においては、印字回数を積算したり、インク
タンクの残量を直接検出する等してインクが空になった
ことを検出する技術が知られている。そして、インクが
ほぼ空になったと判断されるときにインクカートリッジ
の交換を促すメッセージを表示するなどして、インク切
れによる印字不良を防止する様にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インク
が十分に残っていてもノズルの目詰まり等によって印字
品質が低下することがある。インク切れを検出するため
の上記従来技術では、この様な、ノズルの目詰まり等の
原因による印字品質の低下を検知することができず、品
質不良のままで印字が続行されてしまうという問題があ
る。
【0004】特に、ファクシミリにおいては、印字すべ
きデータは外部から送信されて来るものであり、一旦印
字してしまうと当該受信データは消えてしまうため、印
字品質が不良である場合に再度印字し直すということが
できない。
【0005】そこで、本発明は、インクジェット型の印
字装置において、インク切れだけでなくノズルの目詰ま
り等による品質低下をもチェック可能にすることを目的
とする。
【0006】上記目的を達成する上で印字品質の低下を
判定するための情報を取得する検出手段として反射型セ
ンサを用いることができる。ところで、反射型センサを
用いて各種の判定を行う装置では、その前提として、反
射型センサのダイナミックレンジが正しく調整されてい
なければならない。このため、反射型センサを用いて用
紙のエッジ検出をする様にした印字装置では、センサの
対面位置の用紙送りローラに白色のものを採用して白レ
ベルの基準とし、発光素子の光量を調節することによっ
て白レベルを予定の値に調整する様にしたものが知られ
ている。
【0007】しかし、最近では、再生紙などの様にグレ
ーあるいは茶色に近い様な用紙が用いられる場合があ
る。このため、上記の様なチェックマークでの判定を行
う場合に用紙の地色が白と異なると、従来の様な白レベ
ル調整をしたのでは、印字不良を的確に判定できなくな
るおそれがある。
【0008】そこで、本発明は、再生紙の様な用紙が用
いられても印字不良が発生する可能性があるか否かにつ
いて的確な判定ができる様にすることを第2の目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明の印字装置は、用紙を所定の搬送経路に沿っ
て給紙装置から排出口へと搬送する紙送り手段と、前記
搬送経路内の印字位置に配置され、多数のノズルを有す
るインクジェット型の印字ヘッドと、外部から入力され
る印字データに基づき、前記印字ヘッド及び前記紙送り
手段を駆動して、用紙に対する印字を実行する印字実行
手段と、該印字実行手段が印字を実行した後、前記用紙
をさらに排出方向に送る様に前記紙送り手段を駆動する
と共に、前記各ノズルの全てからインクを吐出させる様
に前記印字ヘッドを駆動して、前記用紙の印字範囲から
所定距離後方へ離れた位置にチェックマークを印字する
チェックマーク印字手段と、発光素子と受光素子とを有
し、前記印字位置と前記排出口との間の検出位置に設け
られる反射型センサと、前記検出位置に前記チェックマ
ークが到達しているときに前記発光素子を発光させ、こ
のときの前記受光素子の検出信号と、前記反射型センサ
のダイナミックレンジに基づいて算出されるしきい値と
を比較し、検出信号が該しきい値よりも白レベルに近い
場合に印字不良と判定する印字不良判定手段とを備え
る。
【0010】この印字装置によれば、外部から入力され
る印字データに基づいて印字を実行した後、チェックマ
ーク印字手段が機能し、用紙をさらに排出方向に所定距
離送ると共に、印字ヘッドの各ノズルの全てからインク
を吐出させて所定のチェックマークを印字する。
【0011】好ましくは、全部のノズルから同時にイン
クを吐出させながらヘッドを左右に移動させて所定の面
積内にインクをべた塗りした形態のチェックマークを印
字するとよい。
【0012】こうしてチェックマーク印字動作を実行し
た後、このチェックマークが反射型センサによる検出位
置に到達する様に用紙をさらに搬送する。そして、検出
位置にチェックマークが到達しているときに発光素子を
発光させ、受光素子で反射光を検出する。印字不良判定
手段は、受光素子の検出信号を取り込み、反射型センサ
のダイナミックレンジに基づいて算出されるしきい値と
比較し、検出信号がしきい値よりも白レベルに近い場合
に印字不良と判定する。このしきい値としては、例え
ば、下記式で算出したものを用いることができる。
【0013】
【数1】(しきい値)=(ダイナミックレンジ)×(定
数)+(白レベル信号)
【0014】但し、上記式では、(黒レベル信号)>
(白レベル信号)、(ダイナミックレンジ)=(黒レベ
ル信号)−(白レベル信号)、(定数)<1としてい
る。また、上記式は一例であって、本発明における良否
判定の条件は、この式に限る必要はない。
【0015】本発明では、印字不良が生じているか否か
の判定は、印字ヘッドの全ノズルからインクを吐出させ
ることによって形成されたチェックマークに基づいて実
行されるので、例えば、インク切れが近づいて印字がか
すれたり、あるいはノズルに目詰まりが生じて印字され
ない部分が生じている様な場合には、インクが正常に吐
出された場合とは異なるマークがチェックマークとして
印字されることになる。そして、例えば、上記数1のし
きい値を用いる場合には、(検出値)<(しきい値)と
なったら印字不良と判定することができる。
【0016】この様に、本発明の印字装置では、チェッ
クマークを印字させてこれにより印字不良を判定する構
成を採用しているので、インク切れによる印字不良も、
ノズルの目詰まりによる印字不良も、いずれの印字不良
も検知することができる。
【0017】また、第2の目的を達成するための印字装
置は、上述した印字装置において、前記用紙の地色の部
分が前記反射型センサによる検出位置にあるとき、前記
受光素子の検出信号を予定の白レベル信号に収束させる
様に前記発光素子の光量を調節し、該調節結果に従っ
て、前記発光素子の光量を決定する光量決定手段を備え
ることを特徴とする。
【0018】この第2の目的を達成するための構成をも
採用した装置によれば、用紙の地色自体が白レベルとな
る様に発光素子の光量が調節される。従って、グレーや
茶色に近い様な色合いの用紙が用いられたとしても、実
際のダイナミックレンジとして十分なレンジを確保する
ことができる。
【0019】ところで、黒レベルは用紙の地色とは関係
ないもののセンサの経年変化などによって検出信号の値
が低下したりする場合もある。また、印字装置の置かれ
ている環境での自然光や照明の影響により、黒レベルに
対応する検出信号の値が低下する場合もある。
【0020】そこで、上記第2の目的を達成する上で
は、前記用紙の地色の部分が前記反射型センサによる検
出位置にあるとき、前記発光素子の発光を停止し、この
ときの前記受光素子の検出信号を黒レベルとし、前記発
光素子を発光させたときの前記受光素子の検出信号を白
レベルとする実際のダイナミックレンジを検出する実ダ
イナミックレンジ検出手段と、該実ダイナミックレンジ
検出手段の検出した前記実際のダイナミックレンジを加
味して、前記良否判定手段による良否判定のための前記
しきい値を決定するしきい値決定手段とを備える様にす
るとよい。
【0021】この様に構成することで、外の光の影響や
黒レベルに対する経年変化を加味した実際のダイナミッ
クレンジを検出することができ、良否判定のしきい値と
して、この実際のダイナミックレンジを加味した値を決
定することにより、外の光の影響やセンサの経年変化に
拘わらず、正しい良否判定を実行することができる。
【0022】また、より望ましい態様としては、先に述
べた様な、前記用紙の地色の部分が前記反射型センサに
よる検出位置にあるとき、前記受光素子の検出信号を予
定の白レベル信号に収束させる様に前記発光素子の光量
を調節し、該調節結果に従って、前記発光素子の光量を
決定する光量決定手段を備え、さらに、前記用紙の地色
の部分が前記反射型センサによる検出位置にあるとき、
前記発光素子の発光を停止し、このときの前記受光素子
の検出信号を黒レベルとし、前記光量決定手段によって
決定された光量で前記発光素子を発光させたときの前記
受光素子の検出信号を白レベルとする実際のダイナミッ
クレンジを検出する実ダイナミックレンジ検出手段と、
該実ダイナミックレンジ検出手段の検出した前記実際の
ダイナミックレンジを加味して、前記良否判定手段によ
る良否判定のための前記しきい値を決定するしきい値決
定手段とを備える様にするとよい。
【0023】この様に構成することで、外の光の影響、
センサの能力及び用紙の地色のそれぞれを加味した適切
なダイナミックレンジを決定することができ、一層、信
頼性の高い良否判定を実行することができる。
【0024】また、これら第2の目的をも達成する各印
字装置においては、前記用紙の地色の部分として、前記
データ印字範囲と前記チェックマーク印字位置との間の
部分を前記反射型センサによる検出位置にセットする地
色補正紙送り手段を備える様にするとよい。
【0025】かかる構成を採用することで、第2の目的
を達成する上で採用した白レベルの補正等は、用紙の印
字範囲より後方の用紙の地の部分に対して発光素子の光
量を調節したり、発光を停止することによって実施され
ることになる。このため、装置本体に設けた用紙の排出
口からセンサの手前までの空間には用紙が存在している
ことになる。従って、用紙排出口は完全とはいえないま
でも用紙によってある程度塞がれた状態になっており、
太陽光などが入り難くなっている。この結果、太陽光な
どの外の光の影響を受け難くすることができ、より正確
な白レベル調整や、ダイナミックレンジ調整を実行する
ことができる。
【0026】なお、センサの検出位置に外の光が本体内
に侵入し難い様に構成できる場合には、上述の様な地色
に対する補正を、印字範囲より前方の用紙先端部分に対
して実行する様にしても構わない。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施の形態につ
いて説明する。以下、マルチファンクション・デバイス
について具体化した実施の形態につき図面を参照しつつ
詳細に説明する。なお、マルチファンクション・デバイ
スとは、例えば、複写機能、留守番電話機能、電話機
能、ファクシミリ機能、読み取り機能、プリント機能等
の多目的機能を備えた装置をいうが、必ずしもこれら機
能を全て有している必要はなく、また、これら以外の機
能を有していてもよい。もっとも、本発明を実施するに
当たっては、マルチファンクション・デバイスに限ら
ず、ファクシミリ専用装置等に適用しても構わない。
【0028】図1は、本実施の形態に係るマルチファン
クション・デバイスの外観斜視図である。このマルチフ
ァンクション・デバイス1は図示の様な装置本体2を有
する。この装置本体2の上面には、操作パネルユニット
5が配設されている。かかる操作パネルユニット5の左
側後方位置には、表示装置としての液晶ディスプレイ6
が配設されている。
【0029】詳細には、操作パネルユニット5の左側に
は、ダイヤル入力を行うためのダイヤルボタン7が配置
されている。このダイヤルボタン7は、「1」〜「0」
の数値ボタンの他に、アスタリスク「*」、シャープ
「#」といったボタンも含んでいる。また、操作パネル
ユニット5の右側には、その手前位置から後方位置に向
かって、操作を停止するためのストップキー8、操作を
開始するためのスタートキー9、本装置をカラーコピー
機として使用するためのカラーコピー操作用キー10、
本装置をカラープリンターとして使用するためのカラー
プリンター操作用キー11、本装置を留守番電話機とし
て使用するための留守番電話機能キー12が配設されて
いる。
【0030】また、操作パネルユニット5の中央には、
ダイヤル操作を簡便化するためのワンタッチダイヤルキ
ー13、本装置をファクシミリとして使用するためのフ
ァクシミリ操作用キー14が配設されている。利用者が
これらキー7,8,9,10,11,12,13,14
を適宜操作することにより、本装置をマルチファンクシ
ョン・デバイスとして機能させることができる。
【0031】また、操作パネルユニット5の後方位置に
は、これから読み取られる原稿を、積層した状態でスタ
ックする原稿スタック部15が設けられている。この原
稿スタック部15の後方位置には、さらに、未記録の記
録用紙を積層した状態でスタックする用紙送り部16が
設けられている。
【0032】また、操作パネルユニット5の手前側位置
には、読み取られた原稿を積層した状態でスタックする
原稿スタッカ17が設けられている。そして、この原稿
スタッカ17の下方には、記録済みの用紙を積層した状
態でスタックする記録済み用紙スタッカ18が設けられ
ている。
【0033】前記原稿スタック部15と原稿スタッカ1
7との間を搬送される原稿は、図2に示されるように、
マルチファンクション・デバイス1の装置本体2の内
部、すなわち、操作パネルユニット5の下側の案内通路
19に沿って搬送されるようになっている。具体的に
は、操作パネルユニット5の下方には、案内通路19に
沿って原稿分離用ローラ20及びこの原稿分離用ローラ
20に対向当接する分離片21が配設されている。ま
た、この原稿分離用ローラ20の下流側には、上下一対
の案内ローラ22が配設されている。そして、更に、案
内ローラ22の下流側には、原稿スタッカ17の手前に
位置する様に、上下一対の案内ローラ23が配設されて
いる。これらの構成により、原稿スタック部15で積層
された原稿は、原稿分離用ローラ20と分離片21とに
よって一枚ずつ分離され、案内ローラ22,23によっ
て、テンションを付与されながら下流側に向かって搬送
される。そして、下流側に向かって搬送される原稿は、
装置本体2の内部前方側に配設された読取装置24によ
って読み取られる。
【0034】案内ローラ22,23の間には、読取位置
25が設定されている。この読取位置25にある原稿面
の情報が、光電変換素子としての読取装置24によって
読み取られる。この読取装置24は、光源としてのラン
プL1、第1反射ミラー26、複数の反射ミラー等を含
む光学系27及びCCD装置28を備えている。CCD
装置28は、CCD29を実装した基板30によって構
成されている。
【0035】従って、案内通路19に沿って搬送された
原稿は、ランプL1によって読取位置25で光を照射さ
れ、この原稿面からの反射光は、反射ミラー26、光学
系27を介してCCD29に入力される。CCD29を
実装した基板30を装置本体2の上方側に配置した理由
は、読取装置24(CCD装置28)が上方側に配置さ
れることになって、読み取り用の原稿の取り扱いが簡便
になるからである。
【0036】また、装置本体2内部の読取装置24の後
方には、印字機構IKが配設されている。この印字機構
IKは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー
(Y)及びブラック(K)の各色のインクを収納したイ
ンクカートリッジと、用紙送り部16から搬送された用
紙面にカラー画像を記録するためのインクジェットヘッ
ドIDを備えている。この印字機構IKは、いわゆるシ
リアル印字タイプであって、シリアル方式でカラー画像
を用紙面に記録することができる。すなわち、インクジ
ェットヘッドIDは、装置本体2の左右方向に移動しな
がら、用紙面上の一ライン分カラー画像を記録するとと
もに、一ラインのカラー画像の記録が完了すると、次の
一ラインだけ搬送し、再びその一ラインのカラー画像を
記録できるように構成されている。
【0037】用紙送り部16でスタックされた未記録の
記録用紙は、図2,図3に示す様に、紙送りローラ4
1,42.,43によって所定の搬送経路45に沿って
一枚ずつ、記録済み用紙スタッカ18へと搬送されてい
く。また、印字機構IKのインクジェットヘッドIDに
対面すると共にキャリッジバー46に沿って伸びる様に
プラテン47が取り付けられている。このプラテン47
上に設定される印字位置48に記録用紙が来たとき、上
述の印字機構IKのシリアル印字機能により、印字が実
行される。なお、プリンタ或いは複写機として機能する
ときはカラーにて印字がなされ、ファクシミリ機能に伴
う印字出力の際にはモノクロで印字が実行される。
【0038】また、本実施の形態では、特に、図2,図
4に示す様に、紙送りローラ41〜43の内、用紙排出
口44近くに配置された最後の紙送りローラ43の軸に
対面する位置に、反射型センサ51が取り付けられてい
る。この反射型センサ51は発光素子(LED)と、受
光素子とを有するもので、後述するインクエンプティ判
定やペーパージャム判定等を実施する際の判定データ等
を取得するために取り付けられている。
【0039】次に、本実施の形態におけるファクシミリ
機能部分の制御系について説明する。ファクシミリ機能
部分の制御系は、図5に示す様に、CPU,ROM,R
AM等を備えているマイクロコンピュータ61を中心
に、主要な要素として、液晶ディスプレイ6、ストップ
スイッチ8、スタートスイッチ9、インクジェットヘッ
ドID、反射型センサ51のLED52及び受光素子5
3、紙送りモータ62、キャリッジモータ63、受信メ
モリ64、モデム65及び電話回線66等によって構成
されている。
【0040】そして、モデム65及び電話回線66を介
してファクシミリデータが着信すると、図6〜図8に示
す様に、まず、データを受信メモリ64に一旦蓄積する
(ステップS1。以下、S1等とステップ番号のみを記
す。)。そして、受信メモリ64への印字データの蓄積
が完了すると、LED52をOFFにした状態での受光
素子53の検出信号Qoff を入力し、LEDOFF時の
検出電圧Voff が1.5V以上あるか否かを判定する
(S3)。なお、本実施の形態では、紙送りローラ43
の表面を黒くすることで次に述べるペーパージャム検出
を行う構成を採用しており、外からの光が全く侵入しな
い場合には、LEDOFF時の検出電圧Voff は黒レベ
ル=5Vが出力される様に設計されている。また、本実
施の形態の反射型センサ51は、白レベル=1Vが出力
される様に設計されており、経年劣化等がないときのダ
イナミックレンジは4Vとなる。
【0041】Voff <1.5Vの場合は(S3:N
O)、外の光が強すぎて、後述のペーパージャムやイン
クエンプティの判定ができない状態と判断できるので、
印字動作を開始することなく、液晶ディスプレイ6に
「受信中・・・」というメッセージを表示する(S
5)。このメッセージを表示することで、未だ印字して
いない受信データが存在していることを利用者に知らせ
ることができる。そして、利用者によってスタートスイ
ッチ9が操作されるのを待つ(S7)。スタートスイッ
チ9が押された場合は、強制印字指令がなされたものと
判定し、強制印字を開始する(S9)。通常のファクシ
ミリ装置では、受信データを印字するとこれを消去する
様に構成されているが、本実施の形態では、強制印字後
も受信メモリ64に蓄積された印字データをそのまま保
持する。そして、スタートスイッチ9とストップスイッ
チ8を同時に押下するなどの所定のリセット指令がなさ
れて始めて、印字済みの受信データを受信メモリ64か
ら削除する(S11,S13)。
【0042】一方、Voff ≧1.5Vのときは(S3:
YES)、紙送りモータ62を駆動して記録紙ストック
部16から1枚の記録紙を印字位置48へと搬送し始め
る(S21)。そして、ペーパージャムが発生していな
いか否かを判定し(S23)、ペーパージャムが生じた
場合には「紙送りエラー処理」を実行する(S25)。
【0043】S23におけるペーパージャムの判定は、
具体的には、LED52をONにすると共に、受光素子
53の検出信号Qonを入力し、LEDON時の検出電圧
Vonが所定値以上低下したか否かによって判定する。よ
り具体的には、予め設定した所定時間T0 を経過しても
Vonが所定値以上低下しないとき、ペーパージャムが生
じたものと判定する。
【0044】また、S25の「紙送りエラー処理」とし
ては、具体的には、紙送りモータ62を停止すると共
に、液晶ディスプレイ6に「紙送りエラー」のメッセー
ジを表示する。この後は、利用者によってジャムを起こ
した記録紙が取り除かれてスタートスイッチ9が押され
るのを待つ(S27)。
【0045】正常に紙送りがなされている場合は、受信
メモリ64から印字データを読み出し(S31)、紙送
りモータ62、キャリッジモータ63及び印字ヘッドI
Dを駆動して印字を実行する(S33)。そして、1ペ
ージ分の印字が完了したら、チェックマーク印字前処理
を実行する(S35)。具体的には、印字範囲72(図
9参照)よりもさらに後方所定位置(図9の符号73で
示される位置)が印字位置48に来る様に紙送りモータ
62をさらに所定量だけ回転させて停止する動作を行
う。
【0046】そして、インクジェットヘッドID及びキ
ャリッジモータ63を駆動して、図9に示す様なチェッ
クマーク71を印字する(S37)。このとき、印字ヘ
ッドIDに対しては、全てのインクジェットノズルから
インクを吐出する様に駆動信号を与える。そして、この
状態でキャリッジモータ63を所定量だけ駆動して印字
ヘッドIDを左右方向に所定距離だけ移動させる。この
結果、インク切れ等のない正常な状態では、図9に示す
様な正方形の中をべた塗りしたチェックマーク71が印
字される。
【0047】こうしてチェックマーク71の印字が完了
したら、次に、地色部分セッティング処理を実行する
(S41)。具体的には、紙送りモータ62をさらに所
定量だけ回転させて、受光素子53の対面の検出位置5
4に、印字範囲72とチェックマーク印字位置73の中
間に存在する「用紙の地の色の部分74」を位置させる
ように記録紙をセットする。
【0048】そして、まず、LED52を最大光量とな
る様にデューティ100%で発光させ、このときの受光
素子53の検出電圧Vmax が1V以下になっているか否
かを判定する(S43)。ここで、Vmax ≦1Vになっ
ているときは、LED52に対してパルス幅変調(PW
M制御)を行って光量を増減させつつ検出電圧Vpwmを
1Vに収束させる(S45)。そして、検出電圧Vpwm
を1Vに収束させたときのデューティ比Dpwm をLED
52に対する制御値Donとして設定すると共に、白レベ
ル電圧Vwhite =1Vと設定する(S47)。これによ
り、受光素子53が、現在使用されている記録紙の地色
を白レベルとする出力状態に調整される。
【0049】次に、LED52をOFFにし、このとき
の受光素子53の検出電圧Voff2を黒レベルに対応する
電圧Vblack として記憶する(S49)。そして、この
時点における実際のダイナミックレンジ=Vblack −V
white に基づく下記のしきい値を決定する(S50)。
【0050】
【数2】(しきい値) = (Vblack −Vwhite )×
CNST.+Vwhite
【0051】なお、CNST.は1より小さい定数であ
り、本実施の形態ではCNST.=0.7としている。
【0052】その後、S47で設定したDon=Dpwm に
てLED52を発光させると共に(S51)、紙送りモ
ータ62をさらに回転させて記録紙を排出方向へ送りな
がら、受光素子53による検出電圧Vsensを入力する
(S53)。そして、予め設定してある量だけ紙送りを
実行しても検出電圧Vsensに所定の立ち下がりエッジが
検出されないときは(S55:NO)、以下の処理を行
わずS71にジャンプする。
【0053】一方、所定の立ち下がりエッジが検出され
たら(S55:YES)、その時点から 所定量だけ紙
送りモータ62を回転させた後一旦停止し(S57)、
このときの検出電圧VsensをRAMに記憶する(S5
9)。そして、S57,S59の処理を4回繰り返した
後(S61:YES)、さらに紙送りモータ62を駆動
して記録紙をスタッカ18に排出すると共に(S6
3)、4回の検出電圧Vsensの平均値を求め、チェック
マーク71に対する検出電圧Vmarkを得る(S65)。
そして、下記式にてインクエンプティ等による印字不良
が発生しているか否かを判定する(S67)。
【0054】
【数3】(1)印字不良: Vmark < (しきい値) (2)印字良好: Vmark ≧ (しきい値)
【0055】こうして、S67で印字不良が発生してい
ると判定された場合は、液晶ディスプレイ6にインクジ
ェットヘッドIDのパージ実行を促す文言からなる「パ
ージ指令メッセージ」を表示する(S71)。このとき
も、S3→S5と進んだときと同じく、今回印字したペ
ージを含め、受信メモリのデータは消去されずにそのま
ま保持される。なお、印字不良が発生していないと判定
された場合は(S67:NO)、受信データを削除して
次ページの印字を実行する(S69→S31)。
【0056】印字不良と判定された後は(S67:YE
S)、S71→S7と進み、スタートスイッチ9が押さ
れるのを待って強制印字を開始する(S9)。受信メモ
リ64に蓄積された印字データは、所定のリセット指令
がなされて始めて受信メモリ64から削除される(S1
1,S13)。
【0057】一方、S43の判断結果がNOの場合、即
ち、Vmax >1Vと判定されたときは、さらに、Vmax
が1Vより大きい所定のしきい値Aよりも大きいか否か
を判定する(S81)。しきい値Aには、例えば、A=
2.5*V 、あるいは、A=0.7*Vblack(Vblack
は、これ以前にS49で記憶された値。デフォルト値は
5V。)の様に、正常な場合に白レベルとして得られる
べき1Vに対して、黒レベル側にかなり近付いてしまっ
たと判定できる様な値を予め設定しておく。
【0058】ここでVmax ≦Aと判定された場合は(S
81:NO)、Don=Dmax を設定すると共に、Vwhit
e =Vmax を設定し(S83)、S49以下に移行す
る。一方、Vmax >Aと判定された場合は(S81:Y
ES)、液晶ディスプレイ6に「センサ不良」というメ
ッセージを表示し(S85)、S7へとジャンプする。
これにより、後続ページの印字が停止される。最大光量
でLED52を発光させたときの検出電圧Vmax が黒レ
ベルに近付き過ぎているということは(Vmax >A)、
十分なダイナミックレンジをとることができず、S55
やS67の判定が正しく実行されないおそれがあるから
である。この様な状態が発生する原因としては、例え
ば、受光素子53の受光面がインクで汚れたりした場合
をあげることができる。
【0059】この様に、本実施の形態では、記録用紙に
ファクシミリデータを印字出力した後、印字範囲から所
定距離後方へ離れた位置に、インクジェットヘッドID
の全ノズルからインクを吐出させることにより、正常な
らばべた塗り正方形となるべきチェックマーク71を印
字し(S35,S37)、このチェックマーク71から
の反射光に基づいて印字不良が発生しているか否かを判
定している(S67)。かかる構成を採用した結果、ま
ず、インクエンプティの状態であれば、チェックマーク
全体の色がかすれることから数3の(1)の方の式が成
立し、インクエンプティに起因する印字不良の発生を見
逃さない。一方、インクエンプティではないもののノズ
ルの目詰まりが生じているという様な場合には、上述の
様なチェックマークに一部欠落が生じることから、これ
もチェックマーク全体の反射光の強さが弱くなって数3
の(1)の方の式が成立するので、やはり、印字不良を
見逃すことがない。よって、本実施の形態によれば、イ
ンクエンプティの状態だけでなく、インクジェットヘッ
ド特有の問題であるノズルの目詰まりによる印字不良を
も見逃すことがない。
【0060】また、本実施の形態では、上述の様な印字
不良の判定に当たり、用紙の地色の部分74を検出位置
54にセットし、地色を白レベルとする様に、パルス幅
変調を実行して(用紙の地色)=(白レベル)となる様
に調整した結果のデューティ比Dpwm を制御値Donとす
ると共に、LED52をOFFにした時の検出電圧によ
り使用時の黒レベルVblack を決定している(S41〜
S49)。そして、この様にして用紙の地色と使用時の
条件とを考慮した実際のダイナミックレンジ(Vblack
−Vwhite )を求め、この実際のダイナミックレンジに
基づいて印字不良か否かを判定するためのしきい値を求
める様にしている。従って、記録紙としてグレーや茶色
に近い様な再生紙が用いられたとしても印字不良の判定
を誤ることがなく、また、外部の光が検出位置に多少侵
入していたとしても、この影響も排除して誤った判定を
なくすことができる。
【0061】さらに、用紙の地色の部分として、用紙の
前端部分ではなく、印字範囲72とチェックマーク印字
位置71との間の部分74を用いているので、排出口近
くは記録紙自体で塞がれ、検出位置54に外の光が入り
難い状態とされている。よって、外の光の影響を強く受
けずに的確なダイナミックレンジを求めることができ
る。
【0062】また、本実施の形態では、LED52をO
FFにしても受光素子53の検出電圧Voff が白レベル
(1V)に非常に近い様な場合には、印字を実行せずに
メッセージだけを表示することとしている(S3→S
5)。例えば、ファクシミリ装置を東側の窓際に置くと
午前中は強い太陽光が差し込むことにより、または南側
の窓際に置くと冬季の正午近くに強い太陽光が差し込む
ことにより、あるいは西側窓際に置くと夕刻の強い西日
が差し込むことにより、これら太陽光の影響によって上
述した様なペーパージャムや印字品質低下のチェックが
できない状態にあるときは「受信中・・・」というメッ
セージを表示するに留めて印字出力を行わない。つま
り、印字不良について信頼性の高い判定が不可能な場合
に無理に判定することがなく、印字不良を見逃して印字
が実行されてしまうといった事態を防止することができ
る。また、本実施の形態によれば、上述の様に「受信中
・・・」というメッセージを表示するので、利用者に対
して印字していないデータの存在を知らせると共に、印
字出力がなされなくても利用者に違和感を抱かせない効
果がある。
【0063】また、センサの劣化に対しても、最大光量
でLED52を発光させたときの検出電圧によって的確
にこれを判定している(S43,S81)。よって、セ
ンサ不良による誤った判定を回避することができ、印字
不良にも拘わらず「印字不良ではない。」との誤判定が
なされて大切な受信データを失ってしまうということも
ない。
【0064】しかも、エラーが起こったと判定できる場
合又はエラーが起こりそうであると判定できる場合にお
いても、本実施の形態では強制印字の機能を付加してあ
るので、現実問題として許せる程度の印字不良にも拘わ
らず、いつまでも印字出力ができないでいるといった不
便な状態となることを排除している。
【0065】そして、強制印字後にリセット操作をする
まで受信メモリのデータを保持するので、強制印字を行
ったものの読み難い出力しか得られなかったという場合
にも、リセット指令を行わない限りはデータが削除され
ない。従って、再びパージを実行するなどして印字不良
の原因を取り除いてから再度強制印字することができ、
せっかく受信したデータをなくしてしまうということが
ない。よって、誰からどの様な情報が送られて来たかが
分からなくなってしまうということがない。
【0066】加えて、本実施の形態においては、所定の
リセット指令を行うことにより、上述の様に強制印字後
も保持し続けている印字済みの受信データを意図的に削
除することもできる。人が見て大丈夫な状態の印字出力
が得られたときにいつまでもデータを保持しておくこと
は無駄であり、受信メモリの空き容量等をいたずらに圧
迫することになるからである。
【0067】なお、上述した実施の形態からは、本発明
以外にも、さらに、技術思想として、次の様な発明を抽
出することができる。
【0068】(B1) 用紙を所定の搬送経路に沿って
給紙装置から排出口へと搬送する紙送り手段と、前記搬
送経路内の印字位置に配置される印字ヘッドと、外部か
ら入力される印字データに基づき、前記印字ヘッド及び
前記紙送り手段を駆動して、用紙に印字を実行する印字
実行手段と、発光素子と受光素子とを有し、前記印字位
置と前記排出口との間の検出位置に設けられる反射型セ
ンサと、該反射型センサの前記発光素子を発光させたと
きの前記受光素子の検出信号に基づいて、印字不良の発
生を判定する印字不良判定手段と、該印字不良判定手段
によって印字不良が発生したと判定されたとき、前記印
字実行手段による印字の実行を停止する印字停止手段
と、前記反射型センサの前記発光素子の発光を停止した
ときの前記受光素子の検出信号が、白レベルに対応する
検出信号に所定以上近い値となっているとき、前記印字
不良判定手段の判定結果が信頼できない状態にあると判
定する信頼性判定手段と、該信頼性判定手段によって、
前記印字不良判定手段の判定結果が信頼できない状態に
あると判定されたとき、前記印字実行手段による印字の
実行を停止する判定不能時印字停止手段とを備える印字
装置。
【0069】(B2) (B1)の印字装置において、
さらに、前記判定不能時印字停止手段が作動したとき、
印字されていないデータが残っていることを示すメッセ
ージを表示するメッセージ表示手段を備えることを特徴
とする印字装置。
【0070】(B3) (B2)の印字装置において、
さらに、印字データが残っているにも拘わらず印字が停
止されているとき、強制的に印字を開始させるための指
令を行う強制印字指令手段を備えることを特徴とする印
字装置。
【0071】(C1) 用紙を所定の搬送経路に沿って
給紙装置から排出口へと搬送する紙送り手段と、前記搬
送経路内の印字位置に配置され、多数のノズルを有する
インクジェット型の印字ヘッドと、外部から入力される
印字データに基づき、前記印字ヘッド及び前記紙送り手
段を駆動して、用紙に対する印字を実行する印字実行手
段と、該印字実行手段が印字を実行した後、前記用紙を
さらに排出方向に送る様に前記紙送り手段を駆動すると
共に、前記各ノズルの全てからインクを吐出させる様に
前記印字ヘッドを駆動して、前記用紙の印字範囲から所
定距離後方へ離れた位置にチェックマークを印字するチ
ェックマーク印字手段と、発光素子と受光素子とを有
し、前記印字位置と前記排出口との間の検出位置に設け
られる反射型センサと、前記検出位置に前記チェックマ
ークが到達しているときに前記発光素子を発光させ、こ
のときの前記受光素子の検出信号に基づいて印字の良否
を判定する良否判定手段と、前記用紙の地色の部分が前
記反射型センサによる検出位置にあるとき、前記発光素
子を最大光量にて発光させ、このときの受光素子の検出
信号が白レベルに対応する検出信号から所定以上黒レベ
ルに近づいた値となっているとき、センサ不良であると
判定するセンサ不良判定手段と、該センサ不良判定手段
によってセンサ不良と判定されたとき、所定のメッセー
ジを表示するメッセージ表示手段とを備える印字装置。
【0072】(C2) (C1)の印字装置において、
前記用紙の地色の部分として、前記データ印字範囲と前
記チェックマーク印字位置との間の部分を前記反射型セ
ンサによる検出位置にセットする地色部分セッティング
手段を備えることを特徴とする印字装置。
【0073】(C3) (C1)又は(C2)の印字装
置において、前記センサ不良判定手段によってセンサ不
良と判定されたとき、前記印字実行手段による次ページ
の印字を停止するセンサ不良時印字停止手段と、該セン
サ不良時印字停止手段によって印字が停止されたとき、
強制的に印字を再開させる印字再開手段とを備えること
を特徴とする印字装置。
【0074】(C4) (C3)の印字装置において、
前記センサ不良判定手段によってセンサ不良と判定され
たとき、前ページの印字データを保持しておく前ページ
データ保持手段を備えることを特徴とする印字装置。
【0075】(D1) 送信されて来るデータを蓄積す
る受信メモリと、該受信メモリに蓄積されたデータに基
づいて、用紙に印字を実行する印字実行手段と、該印字
実行手段が印字を行った場合に、かすれや部分的な欠落
等の不良な印字となる可能性があるか否かを判定する印
字不良判定手段と、該印字不良判定手段が不良な印字と
なる可能性があると判定したとき、前記印字実行手段に
よる印字の実行を停止する印字停止手段と、前記印字不
良判定手段が印字不良の可能性があると判定したとき、
前記受信メモリに蓄積したデータを、印字した後も消去
せずに残しておくデータ保持手段とを備えるファクシミ
リ装置。
【0076】(D2) 送信されて来るデータを蓄積す
る受信メモリと、該受信メモリに蓄積されたデータに基
づいて、用紙に印字を実行する印字実行手段と、該印字
実行手段が印字を行った場合に、かすれや部分的な欠落
等の不良な印字となる可能性があるか否かを判定する印
字不良判定手段と、該印字不良判定手段による有効な判
定が可能な状態か否かを判定する状態判定手段と、該状
態判定手段が、前記印字不良判定手段による有効な判定
が可能な状態でないと判定したとき、前記印字実行手段
による印字の実行を停止する印字停止手段と、前記状態
判定手段が、前記印字不良判定手段による有効な判定が
可能な状態でないと判定したとき、前記受信メモリに蓄
積したデータを、印字した後も消去せずに残しておくデ
ータ保持手段とを備えるファクシミリ装置。
【0077】(D3) (D1)又は(D2)のファク
シミリ装置において、さらに、前記印字停止手段によっ
て印字の実行が停止されているときに、強制的に印字を
開始させるための指令を行う強制印字指令手段とを備え
ることを特徴とするファクシミリ装置。
【0078】(D4) (D1)〜(D3)のいずれか
ファクシミリ装置において、さらに、前記受信データ保
持手段によるデータの保持が不要であることを指令する
保持不要指令手段と、該保持不要指令手段による不要の
指令がなされるまで前記データ保持手段によるデータの
保持を続行し、該不要の指令がなされたら前記データ保
持手段が保持しているデータを消去する保持データ管理
手段とを備えることを特徴とするファクシミリ装置。
【0079】以上、本発明の一実施の形態について説明
したが、本発明はこの実施の形態に限られるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲内においてさらに種々の
形態を採用することができることはもちろんである。例
えば、ファクシミリに限らず、プリンタあるいは複写機
用の印字装置として本発明を適用してもよい。また、地
色補正に当たっては、パルス幅変調に限らず、他の光量
調節方法を採用してもよい。
【0080】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、イ
ンクジェット型の印字装置において、インク切れだけで
なくノズルの目詰まり等による品質低下をもチェック可
能となり、種々の原因による印字不良を見逃すことがな
い。また、印字不良の判定を、反射型センサのダイナミ
ックレンジを加味したしきい値に基づいて行っているの
で、外部の光の影響やセンサの経年劣化などを考慮した
判定を行うことができ、信頼性の高い判定結果を得るこ
とができる。
【0081】しかも、このダイナミックレンジとして実
際のダイナミックレンジを検出する構成をも採用すれ
ば、用紙の地色や使用時刻における外部の光の影響を受
け難くなり、一層信頼性の高い判定を行うことができ
る。特に、白レベルについての地色補正をも行うこと
で、一層の信頼性向上が達成される。そして、かかる地
色補正を用紙の後端側の部分で実施する構成をも採用す
れば、地色補正に対する外部の光の影響を大幅に排除す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態としてのマルチファンクション・デ
バイスの外観斜視図。
【図2】実施の形態としてのマルチファンクション・デ
バイスの要部の側面図。
【図3】実施の形態としてのマルチファンクション・デ
バイスの要部の断面図。
【図4】実施の形態としてのマルチファンクション・デ
バイスの要部の断面図。
【図5】実施の形態としてのマルチファンクション・デ
バイスのファクシミリ機能部分の制御系を示すブロック
図。
【図6】実施の形態におけるファクシミリ機能における
処理手順を示すフローチャート。
【図7】実施の形態におけるファクシミリ機能における
処理手順を示すフローチャート。
【図8】実施の形態におけるファクシミリ機能における
処理手順を示すフローチャート。
【図9】実施の形態におけるチェックマークの印字状態
を示す要部の平面図。
【符号の説明】
1・・・マルチファンクション・デバイス、2・・・装
置本体、5・・・操作パネル、6・・・液晶ディスプレ
イ、7・・・ダイヤルボタン、8・・・ストップキー、
9・・・スタートキー、14・・・ファクシミリ操作用
キー、15・・・原稿スタック部、16・・・用紙送り
部、17・・・原稿スタッカ、18・・・記録済み用紙
スタッカ、24・・・読取装置、41,42,43・・
・紙送りローラ、44・・・用紙排出口、45・・・搬
送経路、46・・・キャリッジバー、47・・・プラテ
ン、48・・・印字位置、51・・・反射型センサ、5
2・・・LED、53・・・受光素子、54・・・検出
位置、61・・・マイクロコンピュータ、62・・・紙
送りモータ、63・・・キャリッジモータ、64・・・
受信メモリ、65・・・モデム、66・・・電話回線、
71・・・チェックマーク、72・・・印字範囲、73
・・・チェックマーク印字位置、74・・・用紙の地の
色の部分、IK・・・印字機構、ID・・・インクジェ
ットヘッド。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 用紙を所定の搬送経路に沿って給紙装置
    から排出口へと搬送する紙送り手段と、 前記搬送経路内の印字位置に配置され、多数のノズルを
    有するインクジェット型の印字ヘッドと、 外部から入力される印字データに基づき、前記印字ヘッ
    ド及び前記紙送り手段を駆動して、用紙に対する印字を
    実行する印字実行手段と、 該印字実行手段が印字を実行した後、前記用紙をさらに
    排出方向に送る様に前記紙送り手段を駆動すると共に、
    前記各ノズルの全てからインクを吐出させる様に前記印
    字ヘッドを駆動して、前記用紙の印字範囲から所定距離
    後方へ離れた位置にチェックマークを印字するチェック
    マーク印字手段と、 発光素子と受光素子とを有し、前記印字位置と前記排出
    口との間の検出位置に設けられる反射型センサと、 前記検出位置に前記チェックマークが到達しているとき
    に前記発光素子を発光させ、このときの前記受光素子の
    検出信号と、前記反射型センサのダイナミックレンジに
    基づいて算出されるしきい値とを比較し、検出信号が該
    しきい値よりも白レベルに近い場合に印字不良と判定す
    る印字不良判定手段とを備える印字装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印字装置において、 前記用紙の地色の部分が前記反射型センサによる検出位
    置にあるとき、前記受光素子の検出信号を予定の白レベ
    ル信号に収束させる様に前記発光素子の光量を調節し、
    該調節結果に従って、前記発光素子の光量を決定する光
    量決定手段を備えることを特徴とする印字装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の印字装置において、 前記用紙の地色の部分が前記反射型センサによる検出位
    置にあるとき、前記発光素子の発光を停止し、このとき
    の前記受光素子の検出信号を黒レベルとし、前記発光素
    子を発光させたときの前記受光素子の検出信号を白レベ
    ルとする実際のダイナミックレンジを検出する実ダイナ
    ミックレンジ検出手段と、 該実ダイナミックレンジ検出手段の検出した前記実際の
    ダイナミックレンジを加味して、前記良否判定手段によ
    る良否判定のための前記しきい値を決定するしきい値決
    定手段とを備えることを特徴とする印字装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の印字装置において、 前記用紙の地色の部分が前記反射型センサによる検出位
    置にあるとき、前記発光素子の発光を停止し、このとき
    の前記受光素子の検出信号を黒レベルとし、前記光量決
    定手段によって決定された光量で前記発光素子を発光さ
    せたときの前記受光素子の検出信号を白レベルとする実
    際のダイナミックレンジを検出する実ダイナミックレン
    ジ検出手段と、 該実ダイナミックレンジ検出手段の検出した前記実際の
    ダイナミックレンジを加味して、前記良否判定手段によ
    る良否判定のための前記しきい値を決定するしきい値決
    定手段とを備えることを特徴とする印字装置。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれか記載の印字装置
    において、 前記用紙の地色の部分として、前記データ印字範囲と前
    記チェックマーク印字位置との間の部分を前記反射型セ
    ンサによる検出位置にセットする地色補正紙送り手段を
    備えることを特徴とする印字装置。
JP9165325A 1997-06-07 1997-06-07 印字装置 Pending JPH10337937A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9165325A JPH10337937A (ja) 1997-06-07 1997-06-07 印字装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9165325A JPH10337937A (ja) 1997-06-07 1997-06-07 印字装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10337937A true JPH10337937A (ja) 1998-12-22

Family

ID=15810195

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9165325A Pending JPH10337937A (ja) 1997-06-07 1997-06-07 印字装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10337937A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7066568B2 (en) 2003-05-01 2006-06-27 Seiko Epson Corporation Determining method for determining whether ink was ejected or not, computer-readable medium, and printing apparatus
JP2010094923A (ja) * 2008-10-17 2010-04-30 Seiko Epson Corp 吐出状態検査装置、および吐出状態検査方法
JP2016057333A (ja) * 2014-09-05 2016-04-21 株式会社東芝 消色装置、記録媒体の再利用管理方法、プログラム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7066568B2 (en) 2003-05-01 2006-06-27 Seiko Epson Corporation Determining method for determining whether ink was ejected or not, computer-readable medium, and printing apparatus
JP2010094923A (ja) * 2008-10-17 2010-04-30 Seiko Epson Corp 吐出状態検査装置、および吐出状態検査方法
JP2016057333A (ja) * 2014-09-05 2016-04-21 株式会社東芝 消色装置、記録媒体の再利用管理方法、プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3791127B2 (ja) ファクシミリ装置
JP2004358965A (ja) 印刷装置及び調整方法
EP1582367B1 (en) Serial printer with print-medium detecting function
JP3978819B2 (ja) チェックマークの印字条件設定方法及び印字装置
JPH08328447A (ja) 原稿読取り装置
JPH10337937A (ja) 印字装置
JPH10337938A (ja) 印字装置
JPH10337939A (ja) 印字装置
US7770992B2 (en) Image recording apparatus and method for recovering recording head
JP2006297869A (ja) 記録装置および画像通信装置
US7625058B2 (en) Image recording apparatus and method for recovering recording head
JP2008110523A (ja) 画像記録装置
JP3281138B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH09240017A (ja) インクジェット記録装置
JP2008137301A (ja) 画像記録装置
JPH08244246A (ja) 印字装置
JP3359188B2 (ja) 記録装置およびその記録装置を用いたファクシミリ装置
JP3228388B2 (ja) 画像記録装置、ファクシミリ装置および複写装置
JP2886993B2 (ja) 記録媒体の判別方法、記録方法及び記録装置
JP4497243B2 (ja) インクジェット式シリアルプリンタ
JP4544365B2 (ja) ファクシミリ機能付きシリアルプリンタ
JPH09314964A (ja) ファクシミリ装置
JPH08156284A (ja) 画像記録装置
JPH091817A (ja) 記録装置及びその記録装置を用いたファクシミリ装置
JP3812067B2 (ja) 用紙のエッジ検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040528

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060703

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060718

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060915

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070619

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070810

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070824

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20071005