JPH10337154A - 粉末清涼飲料 - Google Patents
粉末清涼飲料Info
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Abstract
末清涼飲料を提供する。 【解決手段】少なくとも、茶類粉末、エリスリトール及
び高甘味度甘味料を含有して成り、高甘味度甘味料の含
量が0.02〜0.4重量%である粉末清涼飲料。 【効果】上記の粉末清涼飲料は、甘味が良好で且つ低う
蝕性であり、従来の蔗糖を用いた飲料に比し、カロリー
が1/2〜1/4の低カロリー乃至ノンカロリーであ
り、しかも、分散溶解性も良好である。
Description
し、詳しくは、紅茶、コーヒー、日本茶などの茶類粉末
と甘味料とを含有し、特に、低カロリーで且つ嗜好性お
よび分散溶解性が改良された、粉末清涼飲料に関する。
溶解して飲用され、そのマイルドな味と芳醇な風味か
ら、嗜好性の高い飲料として親しまれている。従来市販
されている粉末清涼飲料においては、甘味料として主に
蔗糖が用いられ、その他の成分として、乳製品、乳化
剤、食塩、香料、植物油脂、果汁、着色料、pH調整剤
などが添加されている。
通常、約10重量%であるが、そのカロリーが約40K
cal/100gと高いため、肥満防止や成人病予防の
観点から、特に、近年、問題になっている。砂糖による
カロリーの問題は、粉末清涼飲料に限らず、他の飲料で
も問題となっている。このため、飲料業界においては、
蔗糖を含まない低カロリー化食品が多数開発され、その
一部は既に市販されている。
ば、アスパルテームやステビアを主体とする高甘味度甘
味料を含有する粉末清涼飲料は、後味に長く甘味が残存
するため、嗜好的に好ましくないといった欠点がある。
一方、近時、低カロリー性や非う蝕性を活かした特徴の
ある甘味料としてエリスリトールやマルチトール等が販
売されている。そして、斯かる甘味料の種々の甘味食品
への利用が試みられている。
を付与する方法は、後味に収斂味を感じる等の問題があ
るばかりか、エリスリトールの価格が蔗糖の4〜5倍と
高いため、甘味食品が高価格となり実際的ではない。一
方、マルチトールは一定量(20〜30g)以上を食す
ると下痢を起こし易いという欠点がある。従って、マル
チトール主体で甘味を付与する方法は実用的ではない。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目
的は、味覚とカロリーの両面において優れた新規な粉末
清涼飲料を提供することにある。
料について種々検討した結果、エリスリトールと高甘味
度甘味料を組み合わせることによって優れた粉末清涼飲
料を提供できることを見い出し本発明の完成に至った。
すなわち、本発明の要旨は、少なくとも、茶類粉末、エ
リスリトール及び高甘味度甘味料を含有して成り、高甘
味度甘味料の含量が0.02〜0.4重量%であること
を特徴とする粉末清涼飲料に存する。
本発明の粉末清涼飲料は、少なくとも、茶類粉末、エリ
スリトール及び高甘味度甘味料を含有して成る。
臼などで粉砕した抹茶などの茶葉粉末の他、紅茶エキス
粉末などの茶エキス粉末、コーヒーエキス粉末などを含
む。これらのエキス粉末は、紅茶、ウーロン茶、コーヒ
ー、緑茶、煎茶、番茶などを熱水で抽出した後、噴霧乾
燥または凍結乾燥により、粒径300μ以下の粉末とし
て調製される。
より決定される。茶類粉末はそれ自体にカロリーを殆ど
有していないため、その添加量は、風味調整見合いとし
て任意に選択することが出来る。しかしながら、一般的
には、茶類粉末の量が2重量%以下の場合は、「こく」
味が劣り「水っぽい」味になり、28重量%以上の場合
は、「苦み」を感じ、「しつこい」味になる。従って、
本発明の粉末清涼飲料における茶類粉末の含量(全成分
中の割合)は、通常2〜20重量%、好ましくは2〜1
4重量%とされる。紅茶粉末清涼飲料の場合、紅茶エキ
ス粉末の含量は、好ましく2〜8重量%、更に好ましく
は4〜6重量%とされる。コーヒー清涼飲料の場合、コ
ーヒーエキス粉末の含量は、好ましくは6〜20重量%
とされる。
然にも存在し、カロリーが0という特徴を有する四炭糖
の糖アルコールであり、水に溶解し、非常に結晶化し易
い。そして、エリスリトールの結晶は美麗で白色であ
る。また、エリスリトールは、甘味の強さが蔗糖の75
〜85%であり、食すると爽やかな冷感を与える。
ールの含量は、粉末清涼飲料の低カロリー性、好ましい
風味などを得るため、また、茶類エキス粉末の分散溶解
性を改良するための量であれば特に限定されないが、通
常23〜98重量%、好ましくは24〜75重量%とさ
れる。
い。そして、エリスリトールの溶解速度は、結晶粒径が
大きいほど遅くなる。一般に、粉末清涼飲料は、水また
は温水に分散溶解して飲用することから、本発明におい
ては、溶解速度が速い149μm篩下のエリスリトール
を用いるのが好ましい。
ルの溶解試験の結果を示す。本試験は、80℃の温水8
0重量部に20重量部のエリスリトールを添加した後、
緩やかに攪拌することによって行った。溶解速度は、エ
リスリトールが溶解するまでの時間で示した。なお、こ
こで用いた149μm篩下のエリスリトールは、三菱化
学フーズ社製のエリスリトールを粉砕、乾燥後、149
μm篩(JIS標準篩)で篩分けして調製した。その他
の粒径のエリスリトールは、市販のエリスリトール(三
菱化学フーズ社製)をそれぞれの粒径のJIS標準篩に
より篩分けして調製した。なお、上記の粉砕は下記の表
2に示す条件で行った。
と、エリスリトール微粉結晶粒径74μm篩下と抹茶と
の混合試料(試料2及び3)の温水に対する分散溶解性
試験の結果を示す。本試験は、ガラスビーカーに入れた
60℃の温水200mlに試料を添加し、攪拌翼(長さ
5×幅1cm)により200rpmで攪拌・分散処理するこ
とによって行った。抹茶は、エリスリトールの併用によ
り、溶解の際に「ままこ」にならずに分散溶解性が良好
であった。
は、アスパルテーム、ステビア、サッカリン、サッカリ
ンナトリウム、グリチルリチン、アセスルファムカリウ
ム等が挙げられる。これらの中では、ステビア又はアス
パルテームが好ましい。ステビアとしては、ステビオサ
イド、レバウデオサイドA、αーグリコシルステビオサ
イドが用いられる。
味料の含量は、粉末清涼飲料の低カロリー性および甘味
を向上して後味の「しつこさ」を抑制するため、0.0
2〜0.4重量%にする必要がある。高甘味度甘味料の
好ましい含量は、0.03〜0.28重量%の範囲であ
る。
甘味料に加え、エリスリトールの一部の代替としてマル
チトールを含有させてもよい。マルチトールは、その甘
味質が良好であり、また、蔗糖の0.85倍の甘味であ
って蔗糖の1/2のカロリーであるため低カロリー甘味
料といえる。
ールの含量は、粉末清涼飲料の低カロリー性および甘味
の質感を充実させるため、50重量%以下とするのが好
ましい。この場合は、粉末清涼飲料の甘味料のカロリー
は、主としてマルチトールに由来するため、マルチトー
ルの低減により低カロリー化を図ることが出来る。マル
チトールは、大量摂取により下痢を生ずる場合がある。
従って、一般的には、本発明の粉末清涼飲料を溶解して
金属1缶相当量(350g用)飲用する場合、マルチト
ールの量は20g以下とするのが好ましい。
リー性を損なわない範囲であれば、従来から飲料に供さ
れている上記以外の各種の甘味成分を含有させてもよ
い。斯かる甘味成分としては、例えば、ソルビトール、
ラクチトール等の糖アルコール、デキストリン還元物や
オリゴ糖還元物を含む還元澱粉分解物、ぶどう糖、マル
チトール、水飴、異性化糖、果糖、砂糖などの糖類の
他、カップリングシュガー、パラチノース等が挙げられ
る。
茶類粉末、甘味料の他、乳製品、乳化剤、香料、植物油
脂、果汁粉末、フレーバー、全脂粉乳、脱脂粉乳、酸味
料、着色料、植物性・動物性脂肪などを含有させてもよ
い。脱脂粉乳の場合、その含量は8〜30重量%の範囲
が好ましい。脱脂粉の含量が40重量%以上の場合は、
味の質感が重くなり好ましくない。
スリトール、高甘味度甘味料、その他の材料の粉末を混
合することにより得られる。混合には、通常の粉体混合
で用いられる混合機、すなわち、V型、水平円筒型、垂
直スクリュー型、二重円錐型の各種の混合機を利用し得
る。
などに溶解後、そのまま飲用可能であり、実際的には、
砂糖(蔗糖)約10重量%溶解時の甘味度と同程度の甘
味度となる量を分散溶解して飲用する。本発明の粉末清
涼飲料は、エリスリトール及び0.02〜0.4重量%
の高甘味度甘味料を含有して成るため、そのカロリーは
砂糖を用いた粉末清涼飲料の1/2以下である。
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施
例に限定されるものでない。
ギー値> 下記の表4に記載の値を基準として算出した。表4中、
甘味度は、各甘味料のパンフレットから引用し、カロリ
ーは、平成8年3月4日厚生省生活衛生局保健課 公衆
衛生審議会 健康増進栄養部会の参考資料から引用し
た。
の材料> 下記の表5に記載の材料を用いた。
T」 アスパルテーム:味の素社製 マルチトール:東京化成社製の試薬純度98%品 全脂粉乳および脱脂粉乳:雪印乳業社製 コーヒーエキス粉末:ネスレ日本社製 紅茶エキス粉末および緑茶エキス粉末:三井農林社製 抹茶:あいや社製 エリスリトール:三菱化学フーズ社製(但し、前記と同
様に粉砕・乾燥・篩分けして調製した149μm篩下の
エリスリトール)
量%)で、各種材料を粉体混合し、粉末清涼飲料を調製
した。その後、調製した粉末清涼飲料を用い、室温の水
で攪拌溶解し、表3から算出により同じ甘味度となる様
に清涼飲料100gに調製した。溶解後、カロリー及び
後味に関し評価した。なお、各実施例および比較例で
は、甘味料の混合による相乗効果は配慮せず、また、茶
類粉末のカロリーは配慮していない。
は×として行った。
て蔗糖のみを用いた比較例に比し、実施例においては、
カロリー及び後味の両面で好ましい粉末清涼飲料を得る
ことが可能である。
且つ低う蝕性であり、従来の蔗糖を用いた飲料に比し、
カロリーが1/2〜1/4の低カロリー乃至ノンカロリ
ーであり、しかも、分散溶解性も良好である。
Claims (6)
- 【請求項1】 少なくとも、茶類粉末、エリスリトール
及び高甘味度甘味料を含有して成り、高甘味度甘味料の
含量が0.02〜0.4重量%であることを特徴とする
粉末清涼飲料。 - 【請求項2】 茶類粉末が、茶葉粉末、茶エキス粉末、
コーヒーエキス粉末の群から選ばれる1種である請求項
1に記載の粉末清涼飲料。 - 【請求項3】 茶類粉末の含量が2〜20重量%、エリ
スリトールの含量が23〜98重量%である請求項1又
は2に記載の粉末清涼飲料。 - 【請求項4】 エリスリトールが、粒径149μm篩下
のエリスリトール結晶である請求項1〜3の何れかに記
載の粉末清涼飲料。 - 【請求項5】 高甘味度甘味料が、ステビア及び/又は
アスパルテームである請求項1〜4の何れかに記載の粉
末清涼飲料。 - 【請求項6】 50重量%以下の範囲でマルチトールを
含有して成る請求項1〜5の何れかに記載の粉末清涼飲
料。
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