JPH10336977A - アマチュアコイルの巻線装置及びアマチュアコイルの巻線方法 - Google Patents

アマチュアコイルの巻線装置及びアマチュアコイルの巻線方法

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JPH10336977A
JPH10336977A JP9142444A JP14244497A JPH10336977A JP H10336977 A JPH10336977 A JP H10336977A JP 9142444 A JP9142444 A JP 9142444A JP 14244497 A JP14244497 A JP 14244497A JP H10336977 A JPH10336977 A JP H10336977A
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rotor unit
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coil
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光幸 津村
Toshinori Tanaka
俊則 田中
Hiroshi Nonoguchi
拡 野々口
Kyohei Yamamoto
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    • H02K15/00Methods or apparatus specially adapted for manufacturing, assembling, maintaining or repairing of dynamo-electric machines
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    • H02K15/095Forming windings by laying conductors into or around core parts by laying conductors around salient poles

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、導線の巻回密度を向上させるこ
とができるアマチュアコイルの巻線装置を提供する。 【解決手段】 この発明は、コア61及び整流子63を
有するロータユニット2が取り付けられるコレット38
と、ロータユニット2に指向しているとともに導線が通
過するノズル1と、ノズル1をロータユニット2の半径
方向に移動させる半径方向移動手段5と、ノズル1をロ
ータユニット2の軸線方向に移動させる軸線方向移動手
段6と、ロータユニット2を周方向に回転させる回転手
段7と、コア61のスロットに導線3が巻装されて形成
されたコイルの渡り部をスロットの底部側に押し込む押
し込み手段9とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コアに導線を巻
回するアマチュアコイルの巻線装置及びアマチュアコイ
ルの巻線方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図42は従来のアマチュアコイルの巻線
装置を用いてコア61に導線3が波巻で巻回されたとき
の側面図であり、第1Aのコイル80、第1Bのコイル
81及び第1Cのコイル82が形成されている。図43
はアマチュアコイルの巻線装置を用いて、引き続きコア
61に導線3が波巻で巻回されたときの側面図であり、
この図ではさらに第2Aのコイル83、第2Bのコイル
84及び第2Cのコイル85が形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のアマチュアコイ
ルの巻線装置では、導線3は帯状に巻回されており、そ
れだけスロット64に占めるコイルの容積が大きくな
り、高密度で導線3をコア61に巻回できないという問
題点があった。
【0004】この発明はこのような問題点を解決するこ
とを課題とするものであって、導線の巻回密度を向上さ
せることができる等のアマチュアコイルの巻線装置及び
アマチュアコイルの巻線方法を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
のアマチュアコイルの巻線装置は、コア及び整流子を有
するロータユニットが取り付けられるコレットと、前記
ロータユニットに指向しているとともに導線が通過する
ノズルと、前記ノズルを前記ロータユニットの半径方向
に移動させる半径方向移動手段と、前記ノズルを前記ロ
ータユニットの軸線方向に移動させる軸線方向移動手段
と、前記ロータユニットを周方向に回転させる回転手段
と、前記コアのスロットに前記導線が巻装されて形成さ
れたコイルの渡り部を前記スロットの底部側に押し込む
押し込み手段とを備えたものである。
【0006】また、請求項2のアマチュアコイルの巻線
装置では、半径方向移動手段は、半径移動用モータと、
この半径移動用モータの回転駆動力により回転されるカ
ム孔を有するカムプレートと、このカム孔に沿って移動
するとともにノズルを支持した平板が固定された伝達ピ
ンと、前記伝達ピンを直線移動させるためのガイド部材
とを備えたものである。
【0007】また、請求項3のアマチュアコイルの巻線
装置では、軸線方向移動手段は、軸線移動用モータと、
この軸線移動用モータの回転駆動力により軸線方向に移
動するとともに端部にノズルを支持したノズルテーブル
が固定されたねじとを備えたものである。
【0008】また、請求項4のアマチュアコイルの巻線
装置では、回転手段は、回転用モータと、この回転用モ
ータの回転駆動力により回転するとともに端部にコレッ
トが固定されたシャフトとを備えたものである。
【0009】また、請求項5のアマチュアコイルの巻線
装置では、押し込み手段は、ロータユニットの軸線方向
に移動可能なテーブル上に設けられ往復直線運動可能な
プッシャを有する駆動体を備えたものである。
【0010】また、請求項6のアマチュアコイルの巻線
装置では、ノズルはロータユニットの円周方向に沿って
等分間隔で3個配設されている。
【0011】また、請求項7のアマチュアコイルの巻線
装置では、テーブル上に先細のプッシャを有する駆動体
と、先端部が平面のプッシャを有する駆動体とを設けた
ものである。
【0012】また、請求項8のアマチュアコイルの巻線
装置では、駆動体において、整流子側のコイルの渡り部
をコアの半径内側方向に押し込む駆動体と、反整流子側
のコイルの渡り部をコアの半径内側方向に押し込む駆動
体とがある。
【0013】また、請求項9のアマチュアコイルの巻線
方法では、半径方向移動手段によりノズルを半径方向に
スロットの底部または前ターンで巻装されたコイルの内
側まで移動させる工程と、その後軸線方向移動手段によ
りノズルを前記スロットに沿って移動させる工程と、次
に回転手段によりロータユニットを回転させる工程とを
備えたものである。
【0014】また、請求項10のアマチュアコイルの巻
線方法では、回転手段により整流子とコアとの間で整流
子のフック間にノズルが位置するようにロータユニット
を回転させる工程と、導線を前記フック側に寄せ前記ノ
ズルを通過した前記導線の張力を緩めさせる工程と、軸
線方向移動手段により前記ノズルを前記整流子側に移動
させる工程と、前記回転手段により前記ロータユニット
を前記フックの1ピッチ分だけ回転させる工程と、前記
軸線方向移動手段により前記ノズルを前記コア側に移動
させると同時に前記導線を前記ロータユニットの半径方
向外側に引っ張り、前記フックに導線を係止する工程と
を備えたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態1のアマチ
ュアコイルの巻線装置を図に基づいて説明する。図1は
この発明のアマチュアコイルの巻線装置の一部断面正面
図、図2は図1のII−II線に沿う断面図である。
【0016】このアマチュアコイルの巻線装置は、コレ
ットチャック(図示せず)によりロータユニット2が把
持されるコレット38と、端部がロータユニット2に指
向しているとともに導線3が通過するノズル1と、ノズ
ル1をロータユニット2の半径方向に移動させる半径方
向移動手段5と、ノズル1をロータユニット2の軸線方
向に移動させる軸線方向移動手段6と、ロータユニット
2をその周方向に回転させる回転手段7と、ロータユニ
ット2のコア61に導線3が巻回されて構成されたコイ
ルの渡り部をコア61の半径方向に押し込む押し込み手
段9とを備えている。
【0017】なお、ロータユニット2は、シャフト60
と、このシャフト60に固定されたコア61と、コア6
1の片側にシャフト60に固定された整流子63とから
構成されている。
【0018】ノズル1をロータユニット2の半径方向に
移動させる半径方向移動手段5は、ノズルテーブル13
の下側に設けられた半径移動用モータ12と、この半径
移動用モータ12に連結された歯車14と、この歯車1
4に噛合する図3に示したカムプレート15と、カムプ
レート15のカム孔16に沿って移動する伝達ピン17
と、ノズルテーブル13に固定され伝達ピン17を直線
移動させるためのガイド部材18とを備えている。この
伝達ピン17にはガイド部材18に対して摺動自在の平
板19が固定されている。この平板19上には先端部に
ノズル1が設けられたノズルホルダ20が固定されてい
る。
【0019】ノズル1をロータユニット2の軸線方向に
移動させる軸線方向移動手段6は、軸線移動用モータで
ある上下移動用モータ21と、この上下移動用モータ2
1に連結された第1のプーリ22と、この第1のプーリ
22に噛合した歯付きベルト23と、この歯付きベルト
23に噛合した第2のプーリ24と、この第2のプーリ
24の回転により上下移動するようになっているととも
に先端部がノズルテーブル13に固定されたねじ25
と、ノズルテーブル13を貫通しているとともにノズル
テーブル13の上下移動を案内するガイドロッド26と
を備えている。ノズルテーブル13にはフランジ27が
固着されており、フランジ27はガイドロッド26を貫
通し支持している。
【0020】ロータユニット2を周方向に回転させる回
転手段7は、下側固定盤30に固定された回転用モータ
31と、この回転用モータ31に連結された第1のプー
リ32と、この第1のプーリ32に噛合した歯付きベル
ト33と、この歯付きベルト33に噛合した第2のプー
リ34と、この第2のプーリ34の回転により回転する
とともにコレット38と連結されたシャフト35と、シ
ャフト35を回転自在に支持する第1の軸受け36及び
第2の軸受け37とを備えている。
【0021】コイルの渡り部をスロットの底部側に押し
込む押し込み手段9は、上成形用テーブル45に固定さ
れ先細の直線往復動する第1のプッシャ90を有する第
1の駆動体91と、先端部が平面であり直線往復動する
第2のプッシャ92を有する第2の駆動体93とを備え
ている。なお、第1の駆動体91と第2の駆動体93と
は並設され、またそれぞれはロータユニット2の周方向
に等分間隔で3箇所に配設されている。上成形用テーブ
ル45は上成形用テーブル移動手段により、上下移動が
可能になっている。上成形用テーブル移動手段は、上側
固定板40の上側に設けられた第1の上下移動用モータ
41と、この第1の上下移動用モータ41に連結された
第1のプーリ42と、この第1のプーリ42に噛合した
歯付きベルト43と、この歯付きベルト43に噛合した
第2のプーリ44と、この第2のプーリ44の回転によ
り上下移動するようになっているとともに先端部に上成
形用テーブル45が固定されたねじ46と、上成形用テ
ーブル45を貫通しているとともに上成形用テーブル4
5の上下移動を案内するガイドロッド26とを備えてい
る。上成形用テーブル45にはフランジ27が固着され
ており、このフランジ27はガイドロッド26を貫通
し、支持している。
【0022】また、押し込み手段9は、下成形用テーブ
ル52にも上成形用テーブル45と同様に設けられてい
る。押し込み手段9は下成形用テーブル52に固定され
先細の直線往復動する第1のプッシャを有する第1の駆
動体と、先端部が平面であり直線往復動する第2のプッ
シャ96を有する第2の駆動体97とを備えている。な
お、第1の駆動体と第2の駆動体97とは並設され、ま
たそれぞれはロータユニット2の周方向に等分間隔で3
箇所に配設されている。下成形用テーブル52は下成形
用テーブル移動手段により、上下移動が可能になってい
る。下成形用テーブル移動手段は、下側固定板30の下
側に設けられた第2の上下移動用モータ48と、この第
2の上下移動用モータ48に連結された第1のプーリ4
9と、この第1のプーリ49に噛合した歯付きベルト5
0と、この歯付きベルト50に噛合した第2のプーリ5
1と、この第2のプーリ51の回転により上下移動する
ようになっているとともに先端部に下成形用テーブル5
2が固定されたねじ53と、下成形用テーブル52を貫
通しているとともに下成形用テーブル52の上下移動を
案内するガイドロッド26とを備えている。なお、この
ガイドロッド26は、ノズルテーブル13の上下移動の
案内も兼ねている。
【0023】図4はロータユニット2と導線を把持する
クランプとの関係を示す図、図5は図4の要部平面図で
あり、コア61には軸線方向に延びたスロット64が等
間隔で形成されている。整流子63は、導線3を係止す
るためのフック67を有し全部で21個のセグメント6
6と、各セグメント66間を電気的に絶縁する絶縁片6
8とを有している。
【0024】ロータユニット2の周囲にはその周方向に
等間隔でノズル1が3個配設されている。そのロータユ
ニット2の周囲には各ノズル1を通過した導線3の先端
部を掴む第1のクランプ10及び導線3を掴み前進して
導線3を弛ませる第2のクランプ11が配設されてい
る。第1のクランプ10は導線3を把持する把持部70
と、この把持部70を駆動させるための第1のクランプ
本体71とから構成されている。第2のクランプ11は
導線3を把持する把持部72と、把持部72を駆動させ
るためのクランプ本体73と、把持部72及びクランプ
本体73を直線往復動させる駆動部74とから構成され
ている。
【0025】以下、上記構成のアマチュアコイルの巻線
装置の動作について説明する。まず、アマチュアコイル
の巻線装置を用いてセグメント66のフック67に導線
3を係止する手順について説明する。最初にノズル1を
通過した導線3の先端部を第1のクランプ10の把持部
70で把持する。次に、ノズル1の先端がフック67の
下側に達するまで半径方向に前進させる(図6及び図7
参照)。このノズル1の前進移動は半径方向移動手段5
の駆動により行われる。即ち、半径移動用モータ12の
駆動により、歯車14が回転し、この歯車14に噛合し
たカムプレート15も回転する。そのため、カムプレー
ト15のカム孔16に沿って伝達ピン17は移動する
が、その移動はガイド部材18にガイドされロータユニ
ット2の軸心に向かって直線移動する。伝達ピン17は
平板19に固定されているので、平板19も直線移動
し、平板19と一体のノズルホルダ20及びノズル1も
直線移動し、ノズル1の先端部はフック67間の隙間6
9の直下に達する。
【0026】その後、クランプ本体73の駆動により第
2のクランプ11の把持部72で導線3を把持し、その
状態で駆動部74の駆動により把持部72及びクランプ
本体73を矢印Aの方向に移動させ、ノズル1を通過し
た導線3を弛ませる(図8及び図9参照)。
【0027】次に、ノズル1をフック67の先端部より
も若干高い位置までノズル1を上昇させる(図10及び
図11参照)。このノズル1の上昇移動は軸線方向移動
手段の作動により行われる。即ち、上下移動用のモータ
21の駆動により、第1のプーリ22、第1のプーリ2
2に噛合した歯付きベルト23、この歯付きベルト23
に噛合した第2のプーリ24が回転する。この第2のプ
ーリ24の回転によりねじ25は上動し、ねじ25に固
定されたノズルテーブル15も上動する。ノズルテーブ
ル15はガイド部材18、平板19及び伝達ピン17と
ともにブロック状になっており、ノズルテーブル15の
上動に伴い、平板19に垂設されたノズルホルダ20及
びノズル1が上動し、ノズル1の先端部はフック67の
先端部よりも若干高い位置まで達する。なお、ノズルテ
ーブル15の上動はガイドロッド26により案内されて
おり、ノズルテーブル15の上動は円滑に行われる。
【0028】次に、ロータユニット2をフック67の1
ピッチ分(フック67間の距離)だけ時計方向に回転さ
せる(図12及び図13参照)。このロータユニット2
の回転は回転手段7の作動により行われる。即ち、下側
固定盤30に固定された回転用モータ31の駆動によ
り、第3のプーリ32、第3のプーリ32に噛合した歯
付きベルト33、歯付きベルト33に噛合した第4のプ
ーリ34が回転する。この第4のプーリ34の回転によ
りシャフト35及びコレットガイド38が回転し、コレ
ットガイド38に固定されたロータユニット2はフック
67の1ピッチ分だけ時計方向に回転する。
【0029】次に、ノズル1をフック67よりも若干低
い位置までノズル1を下降させると同時に、把持部72
及びクランプ本体73を矢印Bの方向に移動させ、導線
3を引っ張ることにより、導線3はフック67に係止さ
れる(図14、図15及び図16参照)。このノズル1
の下降は上下移動用のモータ21をノズル1の上昇と逆
回転させることにより、ノズルテーブル15は下動し、
ノズル1の先端部はフック67よりも若干低い位置まで
達する。
【0030】この実施の形態では、図8及び図9に示す
ように導線3をフック67に係止する前に、ノズル1を
通過した導線3を緩めている。このため、フック67間
をノズル1を上昇させる際には図17(b)に示すよう
に、導線3も矢印Dの方向に上昇し、導線3はフック6
7の内側に位置し、ロータユニット2の回転、ノズル1
の下降により導線3は円滑にフック67に係止される。
なお、導線3をフック67に係止する前に、ノズル1を
通過した導線3を緩めず、第1のクランプ10とノズル
1との間の導線3が張っているときには導線3はフック
67の背面に沿って矢印Cの方向に上昇し、導線3はフ
ック67の外側に位置し、ロータユニット2の回転、ノ
ズル1の降下の際に導線3がフック67に係止されない
ことが起こる。
【0031】次に、アマチュアコイルの巻線装置を用い
てコア61に導線3を巻回する手順について説明する。
前述したように、フック67に導線3を係止した後、回
転手段7の作動により、コア61のスロット64の軸線
上にノズル1の先端部がくるように、ロータユニット2
を回転させる(図18及び図19参照)。この後、各ノ
ズル1を半径方向移動手段5の作動により半径方向外側
に移動させる(図20及び図21参照)。次に、各ノズ
ル1を軸線方向移動手段6の作動により降下させ、スロ
ット62に導線3を通す(図22及び図23参照)。次
に、各ノズル1の先端部がスロット64の底部64aの
内側まで入り込むようにノズル1を半径方向移動手段5
の作動により半径方向内側に移動させる(図24及び図
25参照)。
【0032】その後、5個分のスロット64だけ回転手
段7の作動により反時計方向に回転させる(図26及び
図27参照)。次に、各ノズル1の上昇の妨げにならな
いようにするため、各ノズル1を半径方向移動手段5の
作動によりコア61の外側まで半径方向外側に移動させ
る(図28及び図29参照)。その後、各ノズル1を軸
線方向移動手段6の作動により上昇させ、スロット62
に導線3を通す(図30及び図31参照)。次に、各ノ
ズル1の先端部1aがスロット64の底部64aの内側
まで入り込むようにノズル1を半径方向移動手段5の作
動により半径方向内側に移動させる(図32及び図33
参照)。その後、5個分のスロット64だけ回転手段7
の作動により時計方向にロータユニット2を回転させる
(図34及び図35参照)。図36は4個のスロット6
4を飛び越えてコア61に導線3を1ターン巻回したと
きを示す図である。
【0033】図37は3個のそれぞれのノズル1を同時
に4個のスロット64を飛び越えて複数ターン巻回した
ときの様子を示す図であり、コア61には第1Aのコイ
ル80、第1Bのコイル81及び第1Cのコイル82が
巻装されている。なお、この図から分かるように、第1
Aのコイル80、第1Bのコイル81及び第1Cのコイ
ル82同士は1個の空きスロット64を介して隣接して
おり、ノズル1同士の干渉を防止できる。
【0034】この後、押し込み手段9の作動により、第
1Aのコイル80、第1Bのコイル81及び第1Cのコ
イル82をコア61の半径方向内側に同時に押し込み、
成形する。なお、第1Aのコイル80、第1Bのコイル
81及び第1Cのコイル82は同時に同様に成形される
ので、第1Aのコイル80の成形についてのみ説明す
る。即ち、第1の上下移動用モータ41の駆動により、
第1のプーリ42、歯付きベルト43、第2のプーリ4
4が回転し、ねじ47とともに、上成形用テーブル45
は、第1のプッシャ90が第1のコイル80の上側渡り
部80aに指向する位置まで降下する。その後、第1の
プッシャ90が前進し、上側渡り部80aをコア61の
半径内側方向に押し込む。なお、上側渡り部80aが第
1のプッシャ90により押し込まれる位置は、第1Aの
コイル80上に引き続き導線3が巻回されるスロット6
4の近傍である。また、同時に第2の上下移動用モータ
48の駆動により、第1のプーリ49、歯付きベルト5
0、第2のプーリ51が回転し、ねじ53とともに、下
成形用テーブル52は、第1のプッシャが第1のコイル
80の下側渡り部に指向する位置まで上昇する。その
後、第1のプッシャが前進し、下側渡り部をコア61の
半径内側方向に押し込む。なお、下側渡り部が第1のプ
ッシャにより押し込まれる位置は上側渡り部80aと同
じく引き続き導線3が巻回されるスロット64の近傍で
ある。図38は第1Aのコイル80、第1Bのコイル8
1及び第1Cのコイル82が第1のプッシャにより、ス
ロット64の底部64aの内側まで押し込まれたときの
図である。
【0035】図39はアマチュアコイルの巻線装置を用
いて、引き続きコア61に導線3を巻回したときの図で
あり、コア61にはさらに第2Aのコイル83,第2B
のコイル84及び第2Cのコイル85が巻装されてい
る。また、押し込み手段9の作動により、第2Aのコイ
ル83,第2Bのコイル84及び第2Cのコイル85に
ついてもコア61の半径方向内側に同時に押し込まれ、
成形されている。なお、この図から分かるように、第2
Aのコイル83,第2Bのコイル84及び第2Cのコイ
ル85同士も1個の空きスロット64を介して隣接して
おり、ノズル1同士の干渉を防止できる。
【0036】図40はアマチュアコイルの巻線装置を用
いて波巻方式でコア61に巻回された導線3と整流子6
3のセグメント66との接続関係を説明するための説明
図である。例えば整流子63の20番目のセグメント6
6のフック67に導線3を係止してNo.1のティース
とNo.2のティースとの間のスロット64と、途中4
箇所のスロット64を飛び越えてNo.6のティースと
No.7のティースとの間のスロット64との間を複数
ターン巻回して第1Aのコイル80を形成した後、整流
子63の9番目のセグメント66のフック67に係止す
る。引き続き導線3をNo.11のティースとNo.1
2のティースとの間のスロット64と、途中4箇所のス
ロット64を飛び越えてNo.16のティースとNo.
17のティースとの間のスロット64との間を複数ター
ン巻回して第2Aのコイル83を形成した後、19番目
のセグメント66のフック67に係止する。このような
導線3の巻回及び導線3のフック67との係止は外の2
個のノズル1からの導線3についても同時に行われ、各
スロット64に導線3が巻回されたコイルが形成され
る。
【0037】図41はアマチュアコイルの巻線装置を用
いて導線3を波巻方式でコア61に巻回したときの巻線
完了時の図である。この後、押し込み手段9の作動によ
り、コア61に巻装されたコイル86の上側渡り部86
aを第2のプッシャ92により押圧し、同時にコイル8
6の下側渡り部86bを第2のプッシャ96に押圧し、
アマチュア全体を小型化する。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る請
求項1のアマチュアコイルの巻線装置によれば、コア及
び整流子を有するロータユニットが取り付けられるコレ
ットと、前記ロータユニットに指向しているとともに導
線が通過するノズルと、前記ノズルを前記ロータユニッ
トの半径方向に移動させる半径方向移動手段と、前記ノ
ズルを前記ロータユニットの軸線方向に移動させる軸線
方向移動手段と、前記ロータユニットを周方向に回転さ
せる回転手段と、前記コアのスロットに前記導線が巻装
されて形成されたコイルの渡り部を前記スロットの底部
側に押し込む押し込み手段とを備えたので、導線は帯状
にコアに巻回されるようなことはなく、導線の巻回密度
を向上させることができる。
【0039】また、請求項2のアマチュアコイルの巻線
装置によれば、半径方向移動手段は、半径移動用モータ
と、この半径移動用モータの回転駆動力により回転され
るカム孔を有するカムプレートと、このカム孔に沿って
移動するとともにノズルを支持した平板が固定された伝
達ピンと、前記伝達ピンを直線移動させるためのガイド
部材とを備えたので、簡単な構成でノズルをロータユニ
ットの半径方向に移動させることができる。
【0040】また、請求項3のアマチュアコイルの巻線
装置によれば、軸線方向移動手段は、軸線移動用モータ
と、この軸線移動用モータの回転駆動力により軸線方向
に移動するとともに端部にノズルを支持したノズルテー
ブルが固定されたねじとを備えたので、簡単な構成によ
りノズルをロータユニットの軸線方向に移動させること
ができる。
【0041】また、請求項4のアマチュアコイルの巻線
装置によれば、回転手段は、回転用モータと、この回転
用モータの回転駆動力により回転するとともに端部にコ
レットが固定されたシャフトとを備えたので、簡単な構
成によりロータユニットを周方向に回転させることがで
きる。
【0042】また、請求項5のアマチュアコイルの巻線
装置によれば、押し込み手段は、ロータユニットの軸線
方向に移動可能なテーブル上に設けられ往復直線運動可
能なプッシャを有する駆動体を備えたので、簡単な構成
によりコイルの渡り部をスロットの底側に押し込むこと
ができる。
【0043】また、請求項6のアマチュアコイルの巻線
装置によれば、ノズルはロータユニットの円周方向に沿
って等分間隔で3個配設されているので、同時にノズル
からの導線をコアに巻回することにより巻線時間を大幅
に短縮することができる。
【0044】また、請求項7のアマチュアコイルの巻線
装置によれば、テーブル上に先細のプッシャを有する駆
動体と、先端部が平面のプッシャを有する駆動体とを設
けたので、巻線途中では先細のプッシャを用いて次に巻
回されるスロットの近傍のコイルの渡り部を押圧するこ
とができ、コイルの渡り部をスロットの底部側に効率よ
く押し込むことができる。また、巻線完了後では先端部
が平面のプッシャを用いてコイルの渡り部をスロットの
底部側に押圧することにより、効率よくアマチュアコイ
ルを小形化することができる。
【0045】また、請求項8のアマチュアコイルの巻線
装置によれば、駆動体において、整流子側のコイルの渡
り部をコアの半径内側方向に押し込む駆動体と、反整流
子側のコイルの渡り部をコアの半径内側方向に押し込む
駆動体とがあるので、整流子側のコイルの渡り部と反整
流子側のコイルの渡り部とを同時にスロットの底部側に
押し込むことが可能となり、短時間でコイルの渡り部を
コアの半径内側方向に押し込むことができる。
【0046】また、請求項9のアマチュアコイルの巻線
方法によれば、半径方向移動手段によりノズルを半径方
向にスロットの底部または前ターンで巻装されたコイル
の内側まで移動させる工程と、その後軸線方向移動手段
によりノズルを前記スロットに沿って移動させる工程
と、次に回転手段によりロータユニットを回転させる工
程とを備えたので、スロット内で導線が帯状に配列され
るようなことはなく、スロット内の空間を有効活用で
き、高密度で導線をコアに巻回することができる。
【0047】また、請求項10のアマチュアコイルの巻
線方法によれば、回転手段により整流子とコアとの間で
整流子のフック間にノズルが位置するようにロータユニ
ットを回転させる工程と、導線を前記フック側に引き寄
せ前記ノズルを通過した前記導線の張力を緩めさせる工
程と、軸線方向移動手段により前記ノズルを前記整流子
側に移動させる工程と、前記回転手段により前記ロータ
ユニットを前記フックの1ピッチ分だけ回転させる工程
と、前記軸線方向移動手段により前記ノズルを前記コア
側に移動させると同時に前記導線を前記ロータユニット
の半径方向外側に引っ張り、前記フックに導線を係止す
る工程とを備えたので、導線は確実に、かつ弛むことな
くフックに係止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1のアマチュアコイル
の巻線装置の一部断面正面図である。
【図2】 図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】 図1のカムプレートの正面図である。
【図4】 図1の整流子のフックに導線を係止する途中
のロータユニットとクランプとの関係を示す図である。
【図5】 図4の要部平面図である。
【図6】 図1の整流子のフックに導線を係止する途中
のロータユニットとクランプとの関係を示す図である。
【図7】 図6の要部平面図である。
【図8】 図1の整流子のフックに導線を係止する途中
のロータユニットとクランプとの関係を示す図である。
【図9】 図8の要部平面図である。
【図10】 図1の整流子のフックに導線が係止する途
中のロータユニットとクランプとの関係を示す図であ
る。
【図11】 図10の要部平面図である。
【図12】 図1の整流子のフックに導線を係止する途
中のロータユニットとクランプとの関係を示す図であ
る。
【図13】 図12の要部平面図である。
【図14】 図1の整流子のフックに導線が係止する途
中のロータユニットとクランプとの関係を示す図であ
る。
【図15】 図14の要部平面図である。
【図16】 図1の整流子のフックに導線が係止された
ときのロータユニットの正面図である。
【図17】 図17(a)は導線が張っている状態での
フックと導線との位置関係を示す図であり、図17
(b)は導線が弛んでいる状態でのフックと導線との位
置関係を示す図である。
【図18】 図1のコアに導線が巻回される途中のロー
タユニットの正面図である。
【図19】 図18の要部平面図である。
【図20】 図1のコアに導線が巻回される途中のロー
タユニットの正面図である。
【図21】 図20の要部平面図である。
【図22】 図1のコアに導線が巻回される途中のロー
タユニットの正面図である。
【図23】 図22の要部平面図である。
【図24】 図1のコアに導線が巻回される途中のロー
タユニットの正面図である。
【図25】 図24の要部平面図である。
【図26】 図1のコアに導線が巻回される途中のロー
タユニットの正面図である。
【図27】 図26の要部平面図である。
【図28】 図1のコアに導線が巻回される途中のロー
タユニットの正面図である。
【図29】 図28の要部平面図である。
【図30】 図1のコアに導線が巻回される途中のロー
タユニットの正面図である。
【図31】 図30の要部平面図である。
【図32】 図1のコアに導線が巻回される途中のロー
タユニットの正面図である。
【図33】 図32の要部平面図である。
【図34】 図1のコアに導線が巻回される途中のロー
タユニットの正面図である。
【図35】 図34の要部平面図である。
【図36】 図1のコアに導線が1ターン巻回されたと
きのロータユニットの正面図である。
【図37】 各ノズルにより導線が複数ターン巻回され
たときのコアの側面図である。
【図38】 図37のコイルがスロットの底部側に押し
込まれたときのコアの側面図である。
【図39】 各ノズルにより導線が巻回される途中のコ
アの側面図である。
【図40】 整流子のセグメントとコアのスロットに波
巻により巻回される導線との接続関係を示す関係図であ
る。
【図41】 図1のコアに導線が巻回されたときのアマ
チュアの正面図である。
【図42】 導線が複数回巻回されたときの従来のコア
の側面図である。
【図43】 図42のコアにさらに導線が複数回巻回さ
れたときの従来のコアの側面図である。
【符号の説明】
1 ノズル、2 ロータユニット、3 導線、5 半径
方向移動手段、6 軸線方向移動手段、7 回転手段、
9 押し込み手段、12 半径移動用モータ、15 カ
ムプレート、17 伝達ピン、21 上下移動用モー
タ、25 ねじ、31 回転用モータ、35 シャフ
ト、38 コレット、60 シャフト、61コア、63
整流子、66 セグメント、67 フック、80 第
1Aのコイル、81 第1Bのコイル、82 第1Cの
コイル、83 第2Aのコイル、84 第2Bのコイ
ル、85 第2Cのコイル、86 コイル、86a 上
側渡り部、86b 下側渡り部、90 第1のプッシ
ャ、91 第1の駆動体、92第2のプッシャ、93
第2の駆動体。
フロントページの続き (72)発明者 山本 京平 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 三 菱電機エンジニアリング株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コア及び整流子を有するロータユニット
    が取り付けられるコレットと、前記ロータユニットに指
    向しているとともに導線が通過するノズルと、前記ノズ
    ルを前記ロータユニットの半径方向に移動させる半径方
    向移動手段と、前記ノズルを前記ロータユニットの軸線
    方向に移動させる軸線方向移動手段と、前記ロータユニ
    ットを周方向に回転させる回転手段と、前記コアのスロ
    ットに前記導線が巻装されて形成されたコイルの渡り部
    を前記スロットの底部側に押し込む押し込み手段とを備
    えたアマチュアコイルの巻線装置。
  2. 【請求項2】 半径方向移動手段は、半径移動用モータ
    と、この半径移動用モータの回転駆動力により回転され
    るカム孔を有するカムプレートと、このカム孔に沿って
    移動するとともにノズルを支持した平板が固定された伝
    達ピンと、前記伝達ピンを直線移動させるためのガイド
    部材とを備えた請求項1記載のアマチュアコイルの巻線
    装置。
  3. 【請求項3】 軸線方向移動手段は、軸線移動用モータ
    と、この軸線移動用モータの回転駆動力により軸線方向
    に移動するとともに端部にノズルを支持したノズルテー
    ブルが固定されたねじとを備えた請求項1または請求項
    2記載のアマチュアコイルの巻線装置。
  4. 【請求項4】 回転手段は、回転用モータと、この回転
    用モータの回転駆動力により回転するとともに端部にコ
    レットが固定されたシャフトとを備えた請求項1ないし
    請求項3の何れかに記載のアマチュアコイルの巻線装
    置。
  5. 【請求項5】 押し込み手段は、ロータユニットの軸線
    方向に移動可能なテーブル上に設けられ往復直線運動可
    能なプッシャを有する駆動体を備えた請求項1ないし請
    求項4の何れかに記載のアマチュアコイルの巻線装置。
  6. 【請求項6】 ノズルはロータユニットの円周方向に沿
    って等分間隔で3個配設された請求項1ないし請求項5
    の何れかに記載のアマチュアコイルの巻線装置。
  7. 【請求項7】 テーブル上には先細のプッシャを有する
    駆動体と、先端部が平面のプッシャを有する駆動体とが
    設けられている請求項5記載のアマチュアコイルの巻線
    装置。
  8. 【請求項8】 駆動体には、整流子側のコイルの渡り部
    をコアの半径内側方向に押し込む駆動体と、反整流子側
    のコイルの渡り部をコアの半径内側方向に押し込む駆動
    体とがある請求項5または請求項7に記載のアマチュア
    コイルの巻線装置。
  9. 【請求項9】 コア及び整流子を有するロータユニット
    が取り付けられるコレットと、前記ロータユニットに指
    向しているとともに導線が通過するノズルと、前記ノズ
    ルを前記ロータユニットの半径方向に移動させる半径方
    向移動手段と、前記ノズルを前記ロータユニットの軸線
    方向に移動させる軸線方向移動手段と、前記ロータユニ
    ットを周方向に回転させる回転手段とを備えたアマチュ
    アコイルの巻線装置のアマチュアコイルの巻線方法であ
    って、前記半径方向移動手段によりノズルを前記半径方
    向に前記スロットの底部または前ターンで巻装されたコ
    イルの内側まで移動させる工程と、その後前記軸線方向
    移動手段によりノズルを前記スロットに沿って移動させ
    る工程と、次に前記回転手段により前記ロータユニット
    を回転させる工程とを備えたアマチュアコイルの巻線方
    法。
  10. 【請求項10】 コア及び整流子を有するロータユニッ
    トが取り付けられるコレットと、前記ロータユニットに
    指向しているとともに導線が通過するノズルと、前記ノ
    ズルを前記ロータユニットの半径方向に移動させる半径
    方向移動手段と、前記ノズルを前記ロータユニットの軸
    線方向に移動させる軸線方向移動手段と、前記ロータユ
    ニットを周方向に回転させる回転手段とを備えたアマチ
    ュアコイルの巻線装置のアマチュアコイルの巻線方法で
    あって、前記回転手段により前記整流子と前記コアとの
    間で前記整流子のフック間にノズルが位置するようにロ
    ータユニットを回転させる工程と、前記導線を前記フッ
    ク側に寄せ前記ノズルを通過した前記導線の張力を緩め
    させる工程と、前記軸線方向移動手段により前記ノズル
    を前記整流子側に移動させる工程と、前記回転手段によ
    り前記ロータユニットを前記フックの1ピッチ分だけ回
    転させる工程と、前記軸線方向移動手段により前記ノズ
    ルを前記コア側に移動させると同時に前記導線を前記ロ
    ータユニットの半径方向外側に引っ張り、前記フックに
    導線を係止する工程とを備えたアマチュアコイルの巻線
    方法。
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