JP2016092923A - 電機子の巻線装置及び巻線方法 - Google Patents

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夏目 稔之
Toshiyuki Natsume
稔之 夏目
兼松 康広
Yasuhiro Kanematsu
康広 兼松
昇泰 西尾
Noriyasu Nishio
昇泰 西尾
関 明彦
Akihiko Seki
明彦 関
賢一 杉林
Kenichi Sugibayashi
賢一 杉林
鈴木 剛
Takeshi Suzuki
鈴木  剛
和雄 加藤
Kazuo Kato
和雄 加藤
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Abstract

【課題】ノズルから電機子の狭い場所に巻線を供給でき、しかも、巻線にダメージが生じることを抑制できる電機子の巻線装置を提供する。【解決手段】巻線装置10は、同心状に配置された複数の筒体30,40を有するノズル12を備える。複数の筒体30,40における軸方向一方側の供給口32の周縁部には、アール部34,44がそれぞれ形成されている。ノズル12は、内側の筒体30における供給口32側の端部36が外側の筒体40の供給口42よりも軸方向一方側に突出された状態となる突出形態と、内側の筒体30における供給口32側の端部36が外側の筒体40における供給口42側の端部46よりも軸方向他方側(A2側)にずれた状態となる収容形態とに切り替えられる。【選択図】図2

Description

本発明は、電機子の巻線装置及び巻線方法に関する。
一般に、電機子の所定部位に巻線を巻回するためには、電機子に対して相対移動しながら巻線を供給する筒状のノズルを備えた巻線装置(例えば、特許文献1参照)が使用される。この種の巻線装置において、ノズルから電機子の狭い場所に巻線を供給するには、ノズルを細くすることが望まれる。
しかしながら、ノズルを細くすると、ノズルの供給口の周縁部に形成されたアール部の曲率半径が小さくなる。このため、張力が作用した状態で巻線がアール部に接触しながらノズルの供給口を通過する際に、アール部と巻線との間に生ずる抵抗が大きくなり、巻線に傷が付いたり巻線が伸びたりする等、巻線にダメージが生じる虞がある。
特許第3839365号公報
そこで、本発明は、一例として、ノズルから電機子の狭い場所に巻線を供給でき、しかも、巻線にダメージが生じることを抑制できる電機子の巻線装置及び巻線方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の電機子の巻線装置は、同心状に配置された複数の筒体を有すると共に、前記複数の筒体における軸方向一方側の供給口の周縁部にアール部がそれぞれ形成され、且つ、前記複数の筒体のうち最も内側の筒体の内側に巻線が挿通されて該巻線を電機子に供給するノズルと、前記ノズルが、前記複数の筒体のうち最も内側の筒体における供給口側の端部が他の筒体の供給口よりも軸方向一方側に突出された状態となる突出形態と、前記複数の筒体における各供給口側の端部が外側の筒体から内側の筒体へ順に軸方向他方側にずれた状態となる収容形態とを取り得るように、前記複数の筒体を互いに軸方向に相対移動させる切替部と、を備える。
この電機子の巻線装置によれば、切替部によってノズルが突出形態とされた状態では、複数の筒体のうち最も内側の筒体における供給口側の端部が他の筒体の供給口よりも軸方向一方側に突出された状態となる。従って、この状態では、複数の筒体のうち最も内側に位置し最も細い筒体を電機子の狭い場所に挿入して、この場所に巻線を供給することができる。
一方、切替部によってノズルが収容形態とされた状態では、複数の筒体における各供給口側の端部が外側の筒体から内側の筒体へ順に軸方向他方側にずれた状態となる。この状態では、複数の筒体におけるアール部が外側の筒体から内側の筒体へ順に軸方向他方側に並ぶので、最も内側の筒体の供給口から導出された巻線が複数の筒体のアール部にそれぞれ接触する。
これにより、ノズルを次の巻装箇所へのアプローチ開始位置に相対移動させるときに、張力が作用した状態で巻線が複数のアール部に接触しても、巻線に接触するアール部の数が増える分、巻線に作用する面圧が分散される。この結果、巻線に傷が付いたり巻線が伸びたりする等、巻線にダメージが生じることを抑制することができる。
なお、請求項2に記載のように、請求項1に記載の電機子の巻線装置において、前記複数の筒体は、内側の筒体から外側の筒体へ順に前記アール部の曲率半径が大きくても良い。
この電機子の巻線装置によれば、複数の筒体は、同心状に配置されており、内側の筒体から外側の筒体へ順に外形が大きく、しかも、巻線と接触するアール部の曲率半径も内側の筒体から外側の筒体へ順に大きい。従って、巻線との接触面積を内側の筒体から外側の筒体へ順に増加させることができるので、巻線に作用する面圧をより一層効果的に分散することができる。
また、請求項3に記載のように、請求項1又は請求項2に記載の電機子の巻線装置において、前記切替部によって前記突出形態とされた前記ノズルを前記電機子に対して相対移動させて前記電機子における複数の巻装箇所のうちの一の巻装箇所に前記巻線を巻装させる駆動部をさらに備えていても良い。
また、請求項4に記載のように、請求項3に記載の電機子の巻線装置において、前記一の巻装箇所は、前記電機子の整流子に形成された複数の係止部のうち一の隣り合う係止部の一方であり、前記駆動部は、前記切替部によって前記突出形態とされた前記ノズルを前記電機子に対して相対移動させると共に前記一の隣り合う係止部の間に前記最も内側の筒体を挿入して前記一の隣り合う係止部の一方に前記巻線を係止させても良い。
また、請求項5に記載のように、請求項3又は請求項4に記載の電機子の巻線装置において、前記駆動部は、前記一の巻装箇所への前記巻線の巻装後に、前記切替部によって前記収容形態とされた前記ノズルを前記複数の巻装箇所のうちの次の巻装箇所へのアプローチ開始位置に相対移動させても良い。
また、前記課題を解決するために、請求項7に記載の電機子の巻線方法は、同心状に配置された複数の筒体を有すると共に、前記複数の筒体における軸方向一方側の供給口の周縁部にアール部がそれぞれ形成され、且つ、前記複数の筒体のうち最も内側の筒体の内側に巻線が挿通されて該巻線を電機子に供給するノズルを用い、前記複数の筒体のうち最も内側の筒体における供給口側の端部が他の筒体の供給口よりも軸方向一方側に突出する突出形態とされた前記ノズルを前記電機子に対して相対移動させて前記電機子における複数の巻装箇所のうちの一の巻装箇所に前記巻線を巻装し、前記一の巻装箇所への前記巻線の巻装後に、前記複数の筒体における各供給口側の端部が外側の筒体から内側の筒体へ順に軸方向他方側にずれる収容形態とされた前記ノズルを前記複数の巻装箇所のうちの次の巻装箇所へのアプローチ開始位置に相対移動させることを含む方法である。
この電機子の巻線方法によれば、ノズルが突出形態とされた状態では、複数の筒体のうち最も内側の筒体における供給口側の端部が他の筒体の供給口よりも軸方向一方側に突出された状態となる。従って、一の巻装箇所を含む場所が狭い場合でも、この狭い場所に、複数の筒体のうち最も内側に位置し最も細い筒体を挿入して、この一の巻装箇所に巻線を巻装することができる。
一方、ノズルが収容形態とされた状態では、複数の筒体における各供給口側の端部が外側の筒体から内側の筒体へ順に軸方向他方側にずれた状態となる。この状態では、複数の筒体におけるアール部が外側の筒体から内側の筒体へ順に軸方向他方側に並ぶので、最も内側の筒体の供給口から導出された巻線が複数の筒体のアール部にそれぞれ接触する。
これにより、ノズルを次の巻装箇所へのアプローチ開始位置に相対移動させるときに、張力が作用した状態で巻線が複数のアール部に接触しても、巻線に接触するアール部の数が増える分、巻線に作用する面圧が分散される。この結果、巻線に傷が付いたり巻線が伸びたりする等、巻線にダメージが生じることを抑制することができる。
なお、請求項7に記載のように、請求項6に記載の電機子の巻線方法において、前記一の巻装箇所は、前記電機子の整流子に形成された複数の係止部のうち一の隣り合う係止部の一方であり、前記突出形態とされた前記ノズルを前記電機子に対して相対移動させると共に前記一の隣り合う係止部の間に前記最も内側の筒体を挿入して前記一の隣り合う係止部の一方に前記巻線を係止しても良い。
電機子の巻線装置の全体構成を示す図である。 突出形態とされたノズルで巻線を巻装する様子を示す側面図である。 突出形態とされたノズルで巻線を巻装する様子を示す斜視図である。 収容形態とされたノズルを示す斜視図である。 ノズルの構成の変形例を示す図である。 突出形態とされたノズルで細い巻線を供給する様子を示す断面図である。 収容形態とされたノズルで太い巻線を供給する様子を示す断面図である。
以下、図面に基づき、本発明の一実施形態について説明する。
図1に示されるように、本発明の一実施形態に係る電機子の巻線装置10(以降、巻線装置10と略称する)は、ノズル12と、切替部14と、径方向駆動部16と、軸方向駆動部18と、周方向駆動部20と、制御部22とを備える。
ノズル12は、同心状に配置された二重の筒体30,40を有する。この二重の筒体30,40は、本発明における「複数の筒体」の一例であり、それぞれ円筒状に形成されている。
この二重の筒体30,40において、軸方向一方側(A1側)の開口は、それぞれ供給口32,42とされており、各供給口32,42の周縁部には、曲面状のアール部34,44がそれぞれ形成されている。アール部34,44は、角部である各供給口32,42の周縁部に形成されたフィレットである。外側の筒体40に形成されたアール部44は、内側の筒体30に形成されたアール部34よりも曲率半径が大きくなっている。内側の筒体30の内側には、巻線74が挿通され、この巻線74は、電機子60に供給される。
また、上述のノズル12は、二重の筒体30,40の一方が他方に対して相対移動可能とされている。そして、このノズル12は、図2,図3に示される突出形態と、図4に示される収容形態とを取り得るようになっている。
つまり、図2,図3に示されるように、ノズル12が突出形態とされた状態では、内側の筒体30における供給口32側の端部36が外側の筒体40の供給口42よりも軸方向一方側(A1側)に突出された状態となる。一方、図4に示されるように、ノズル12が収容形態とされた状態では、内側の筒体30における供給口32側の端部36が外側の筒体40の内側に収容され、供給口32側の端部36が外側の筒体40における供給口42側の端部46よりも軸方向他方側(A2側)にずれた状態となる。
図1に示される切替部14は、例えば油圧又は空圧装置等のアクチュエータにより構成されており、上述の二重の筒体30,40の一方を他方に対して相対移動させて、ノズル12を突出形態(図2,図3参照)と収容形態(図4参照)とに切り替える。
径方向駆動部16、軸方向駆動部18、及び、周方向駆動部20は、本発明における「駆動部」の一例である。径方向駆動部16及び軸方向駆動部18は、例えば油圧又は空圧装置等のアクチュエータにより構成されている。径方向駆動部16は、ノズル12を電機子60の径方向に移動させ、軸方向駆動部18は、ノズル12を電機子60の軸方向に移動させる。
また、周方向駆動部20は、例えばモータ装置等により構成されており、電機子60を周方向に回転させる。これら径方向駆動部16、軸方向駆動部18、及び、周方向駆動部20は、制御部22によって制御される。
電機子60は、ブラシ付き直流モータ用であり、回転軸62、コア64、及び、整流子66を備える。コア64には、複数のティース部68が放射状に形成されている。整流子66は、周方向に並ぶ複数のセグメント70を有し、各セグメント70には、突起状の係止部72が形成されている。巻線74は、各ティース部68に巻回されると共に、係止部72に係止される。
次に、上述の巻線装置10を用いた電機子の巻線方法について説明する。
上述の巻線装置10を用いた電機子の巻線方法において、ノズル12を突出形態と収容形態とに切り替えて巻線74を巻装する作業以外の作業については、従来の巻線方法と同様である。従って、本実施形態では、ノズル12を突出形態と収容形態とに切り替えて巻線74を巻装する作業を主として説明する。
図2,図3に示されるように、係止部72に巻線74を係止する際、ノズル12は、切替部14によって突出形態とされる。つまり、ノズル12は、内側の筒体30における供給口32側の端部36が外側の筒体40の供給口42よりも軸方向一方側(A1側)に突出された状態とされる。
また、径方向駆動部16、軸方向駆動部18、及び、周方向駆動部20(図1参照)が適宜駆動されることにより、突出形態とされたノズル12が電機子60に対して相対移動される。そして、一の隣り合う係止部72の間に内側の筒体30が挿入されて、一の隣り合う係止部72の一方に巻線74が係止される。この一の隣り合う係止部72の一方は、本発明における「一の巻装箇所」の一例である。
このようにノズル12が突出形態とされて一の隣り合う係止部72の一方に巻線74が係止される際には、外側の筒体40における供給口42側の端部46が係止部72に干渉しないように、外側の筒体40は、係止部72に対して電機子60の径方向外側に離間した位置に配置される。
その後、図4に示されるように、ノズル12は、切替部14によって収容形態とされる。つまり、ノズル12は、内側の筒体30における供給口32側の端部36が外側の筒体40の内側に収容され、内側の筒体30における供給口32側の端部36が外側の筒体40における供給口42側の端部46よりも軸方向他方側(A2側)にずれた状態とされる。
このようにノズル12が収容形態とされたときにも、外側の筒体40における供給口42側の端部46が係止部72に干渉しないように、外側の筒体40は、係止部72に対して電機子60の径方向外側に離間した位置に配置される。
そして、ノズル12が収容形態とされた状態で、径方向駆動部16、軸方向駆動部18、及び、周方向駆動部20(図1参照)が適宜駆動され、ノズル12が次の巻装箇所へのアプローチ開始位置に相対移動される。この場合の次の巻装箇所は、例えば、複数の係止部72のうち他の隣り合う係止部72の一方、又は、複数のティース部68(図1参照)のうち一の隣り合うティース部68の一方等である。
また、次の巻装箇所へのアプローチ開始位置は、例えば、次の巻装箇所が他の隣り合う係止部72の一方である場合には、この他の隣り合う係止部72に対して電機子60の径方向外側に離間した位置である。また、次の巻装箇所へのアプローチ開始位置は、例えば、次の巻装箇所が一の隣り合うティース部68の一方である場合には、この一の隣り合うヒース部に対して電機子60の径方向外側に離間した位置である。
このようにノズル12が次の巻装箇所に相対移動する際、巻線74には、張力が作用する。また、ノズル12が収容形態とされた状態では、内側の筒体30のアール部34が外側の筒体40のアール部44に対して軸方向他方側(A2側)に並ぶので、内側の筒体30の供給口32から導出された巻線74が二重の筒体30,40のアール部34,44にそれぞれ接触する。
この場合の外側の筒体40に対する内側の筒体30の軸方向他方側への相対移動量は、内側の筒体30の供給口32から導出された巻線74が二重の筒体30,40のアール部34,44にそれぞれ接触し得る程度に設定される。
そして、次の巻装箇所へのアプローチ開始位置に移動したノズル12は、切替部14によって突出形態(図2,図3参照)とされる。また、このノズル12が電機子60に対して相対移動され、これにより、次の巻装箇所に巻線74が巻装される。
つまり、次の巻装箇所が他の隣り合う係止部72の一方である場合には、上述の一の隣り合う係止部72の一方に巻線74が係止される場合と同様に、突出形態とされたノズル12が相対移動する。そして、他の隣り合う係止部72の間に最も内側の筒体30が挿入されて、他の隣り合う係止部72の一方に巻線74が係止される。
また、次の巻装箇所が一の隣り合うティース部68(図1参照)の一方である場合、突出形態とされたノズル12は、電機子60に対して相対移動されると共に、一の隣り合うティース部68の間のスロットに最も内側の筒体30が挿入されて、一の隣り合うティース部68の一方に巻線74が巻回される。
そして、以上の要領で、複数の係止部72への巻線74の係止、及び、複数のティース部68への巻線74の巻回が適宜順序で繰り返し行われることにより、電機子60に巻線74が巻装される。
次に、本発明の一実施形態の作用及び効果について説明する。
以上詳述したように、本発明の一実施形態によれば、切替部14によってノズル12が突出形態(図2,図3参照)とされた状態では、内側の筒体30における供給口32側の端部36が外側の筒体40の供給口42よりも軸方向一方側(A1側)に突出された状態となる。従って、この状態では、二重の筒体30,40のうち細い方の内側の筒体30を、隣り合う係止部72の間(電機子60における狭い場所)に挿入することができるので、この隣り合う係止部72の一方に巻線74を係止することができる。
特に、モータの多極化に伴ってセグメント70の数が増加し、一つ当たりのセグメント70の幅、すなわち、隣り合う係止部72の間の隙間が狭くなっても、この隣り合う係止部72の一方に巻線74を係止することができる。
一方、切替部14によってノズル12が収容形態(図4参照)とされた状態では、内側の筒体30における供給口32側の端部36が外側の筒体40の内側に収容され、内側の筒体30における供給口32側の端部36が外側の筒体40における供給口42側の端部46よりも軸方向他方側(A2側)にずれた状態となる。この状態では、内側の筒体30のアール部34が外側の筒体40のアール部44に対して軸方向他方側(A2側)に並ぶので、内側の筒体30の供給口32から導出された巻線74が二重の筒体30,40のアール部34,44にそれぞれ接触する。
これにより、ノズル12を次の巻装箇所へのアプローチ開始位置に相対移動させるときに、張力が作用した状態で巻線74が複数のアール部34,44に接触しても、巻線74に接触するアール部34,44の数が増える分、巻線74に作用する面圧が分散される。この結果、巻線74に傷が付いたり巻線74が伸びたりする等、巻線74にダメージが生じることを抑制することができる。
また、二重の筒体30,40は、同心状に配置されており、外側の筒体40の方が内側の筒体30よりも外形が大きく、しかも、巻線74と接触するアール部34,44の曲率半径も外側の筒体40の方が内側の筒体30よりも大きい。従って、外側の筒体40における巻線74との接触面積を内側の筒体30における巻線74との接触面積よりも増加させることができるので、巻線74に作用する面圧をより一層効果的に分散することができる。
また、上述の如く巻線74に作用する面圧を分散して、巻線74にダメージが生じることを抑制することにより、ノズル12の相対移動速度を上げることができる。これにより、巻線74の巻装作業時間を短縮することができるので、生産効率を向上させることができる。
次に、本発明の一実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態において、ノズル12は、二重の筒体30,40により構成されているが、図5に示されるように、ノズル12は、三重の筒体30,40,50により構成されていても良い。
そして、ノズル12は、三重の筒体30,40,50のうち最も内側の筒体30における供給口32側の端部36が他の筒体40,50の供給口42,52よりも軸方向一方側(A1側)に突出された状態となる突出形態と、三重の筒体30,40,50における各供給口32,42,52側の端部36,46,56が外側の筒体50から内側の筒体30へ順に軸方向他方側(A2側)にずれた状態となる収容形態とを取り得るように構成されていても良い。
また、三重の筒体30,40,50は、内側の筒体30から外側の筒体50へ順にアール部34,44,54の曲率半径が大きくなっていても良い。さらに、ノズル12は、三重以上の複数の筒体により構成されていても良い。筒体の個数が増加すると、これに伴い巻線74に接触するアール部の数が増えるので、巻線74に作用する面圧をより一層分散させることができる。
また、上記実施形態において、ノズル12は、同一径の巻線74を供給するが、図6に示されるように、ノズル12は、径の異なる巻線74を供給しても良い。
また、ノズル12は、図6に示されるように、径の細い巻線74を供給する場合には、突出形態とされ、図7に示されるように、径の太い巻線74を供給する場合には、収容形態とされても良い。このような使い方によれば、径の異なる巻線74に対応してノズル12を付け替える場合に比して、ノズル12の交換が不要であるので、巻線74の巻装作業時間を短縮することができ、生産効率を向上させることができる。
また、上記実施形態において、外側の筒体40に形成されたアール部44は、より好ましくは、内側の筒体30に形成されたアール部34よりも大きい曲率半径で形成されるが、外側の筒体40に形成されたアール部44と内側の筒体30に形成されたアール部34とで曲率半径が同じになっていても良い。
また、上記実施形態において、巻線装置10は、ブラシ付き直流モータの電機子60に適用されているが、ブラシ付き直流モータ以外のモータの電機子(例えばブラシレスモータのステータ等)や、電機子における巻線と各種ターミナルとの結線部などにも適用されても良い。また、巻線装置10は、電機子における巻装作業であれば、どのように使用されても良い。
また、上記実施形態では、ノズル12を電機子60に対して相対移動させるために、径方向駆動部16、軸方向駆動部18、及び、周方向駆動部20が用いられているが、その他の駆動部が用いられても良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10…巻線装置、12…ノズル、14…切替部、16…径方向駆動部、18…軸方向駆動部、20…周方向駆動部、22…制御部、30,40,50…筒体、32,42,52…供給口、34,44,54…アール部、36,46,56…端部、60…電機子、62…回転軸、64…コア、66…整流子、68…ティース部、70…セグメント、72…係止部、74…巻線

Claims (7)

  1. 同心状に配置された複数の筒体を有すると共に、前記複数の筒体における軸方向一方側の供給口の周縁部にアール部がそれぞれ形成され、且つ、前記複数の筒体のうち最も内側の筒体の内側に巻線が挿通されて該巻線を電機子に供給するノズルと、
    前記ノズルが、前記複数の筒体のうち最も内側の筒体における供給口側の端部が他の筒体の供給口よりも軸方向一方側に突出された状態となる突出形態と、前記複数の筒体における各供給口側の端部が外側の筒体から内側の筒体へ順に軸方向他方側にずれた状態となる収容形態とを取り得るように、前記複数の筒体を互いに軸方向に相対移動させる切替部と、
    を備える電機子の巻線装置。
  2. 前記複数の筒体は、内側の筒体から外側の筒体へ順に前記アール部の曲率半径が大きい、
    請求項1に記載の電機子の巻線装置。
  3. 前記切替部によって前記突出形態とされた前記ノズルを前記電機子に対して相対移動させて前記電機子における複数の巻装箇所のうちの一の巻装箇所に前記巻線を巻装させる駆動部をさらに備える、
    請求項1又は請求項2に記載の電機子の巻線装置。
  4. 前記一の巻装箇所は、前記電機子の整流子に形成された複数の係止部のうち一の隣り合う係止部の一方であり、
    前記駆動部は、前記切替部によって前記突出形態とされた前記ノズルを前記電機子に対して相対移動させると共に前記一の隣り合う係止部の間に前記最も内側の筒体を挿入して前記一の隣り合う係止部の一方に前記巻線を係止させる、
    請求項3に記載の電機子の巻線装置。
  5. 前記駆動部は、前記一の巻装箇所への前記巻線の巻装後に、前記切替部によって前記収容形態とされた前記ノズルを前記複数の巻装箇所のうちの次の巻装箇所へのアプローチ開始位置に相対移動させる、
    請求項3又は請求項4に記載の電機子の巻線装置。
  6. 同心状に配置された複数の筒体を有すると共に、前記複数の筒体における軸方向一方側の供給口の周縁部にアール部がそれぞれ形成され、且つ、前記複数の筒体のうち最も内側の筒体の内側に巻線が挿通されて該巻線を電機子に供給するノズルを用い、
    前記複数の筒体のうち最も内側の筒体における供給口側の端部が他の筒体の供給口よりも軸方向一方側に突出する突出形態とされた前記ノズルを前記電機子に対して相対移動させて前記電機子における複数の巻装箇所のうちの一の巻装箇所に前記巻線を巻装し、
    前記一の巻装箇所への前記巻線の巻装後に、前記複数の筒体における各供給口側の端部が外側の筒体から内側の筒体へ順に軸方向他方側にずれる収容形態とされた前記ノズルを前記複数の巻装箇所のうちの次の巻装箇所へのアプローチ開始位置に相対移動させることを含む、
    電機子の巻線方法。
  7. 前記一の巻装箇所は、前記電機子の整流子に形成された複数の係止部のうち一の隣り合う係止部の一方であり、
    前記突出形態とされた前記ノズルを前記電機子に対して相対移動させると共に前記一の隣り合う係止部の間に前記最も内側の筒体を挿入して前記一の隣り合う係止部の一方に前記巻線を係止する、
    請求項6に記載の電機子の巻線方法。
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