JPH10335998A - 電流検出回路 - Google Patents

電流検出回路

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JPH10335998A
JPH10335998A JP9148058A JP14805897A JPH10335998A JP H10335998 A JPH10335998 A JP H10335998A JP 9148058 A JP9148058 A JP 9148058A JP 14805897 A JP14805897 A JP 14805897A JP H10335998 A JPH10335998 A JP H10335998A
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current
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JP9148058A
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Inventor
Junji Hayakawa
順二 早川
Junichi Nagata
淳一 永田
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R19/00Arrangements for measuring currents or voltages or for indicating presence or sign thereof
    • G01R19/0092Arrangements for measuring currents or voltages or for indicating presence or sign thereof measuring current only

Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出精度が高く且つ設計が容易な電流検出回
路を提供する。 【解決手段】 ソースが接地されドレインが負荷Lを介
して電源VD1に接続された出力トランジスタ1と、該
トランジスタ1に対しソースとゲートが共通接続され、
ドレインに第1トランジスタ3aが接続された電流検出
用トランジスタ2と、第1トランジスタ3aと共に電流
ミラー回路3を成す第2トランジスタ3bとを備え、出
力トランジスタ1の電流I1 を第2トランジスタ3bに
流れる電流I3 に基づき検出する電流検出回路にて、電
源VD2と電流ミラー回路3との間に抵抗Zを設け、ド
レインが抵抗Zの電流ミラー回路3側に接続されソース
が接地されたトランジスタ4が、抵抗Zに流す電流を演
算増幅器OPの出力に応じて増減してトランジスタ1,
2の両ドレイン電圧を一致させる。演算増幅器OPは常
に接地電位を基準にトランジスタ4のゲート電圧を制御
でき設計容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、出力トランジスタ
に流れる電流を検出するための電流検出回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の電流検出回路とし
て、米国特許第5081379号及び特開昭62−24
7268号公報に開示されているものがある。即ち、上
記公報に開示の電流検出回路は、図6に示す如く、ドレ
インが電源電圧(正の電位)VDに接続され、ソースが
電気負荷Lを介して接地電位(0V)に接続された、N
チャンネル型のMOSトランジスタからなる出力トラン
ジスタQ1と、この出力トランジスタQ1と同種且つ同
極性であり(つまり、Nチャンネル型のMOSトランジ
スタであり)、そのドレインが出力トランジスタQ1の
ドレインに接続され、そのゲートが出力トランジスタQ
1のゲートに接続された電流検出用トランジスタQ2
と、電流検出用トランジスタQ2のソースと接地電位と
の間の電流経路に、ドレインとソースが直列に接続され
ると共に、ドレインとゲートが互いに接続されたNチャ
ンネル型のMOSトランジスタQ4と、このMOSトラ
ンジスタQ4と共にカレントミラー回路を構成するNチ
ャンネル型のMOSトランジスタQ5と、を備えてい
る。
【0003】更に、上記公報に開示の電流検出回路に
は、電流検出用トランジスタQ2のソース電圧を出力ト
ランジスタQ1のソース電圧に一致させるための手段と
して、非反転入力端子(+)が出力トランジスタQ1の
ソースに接続され、反転入力端子(−)が電流検出用ト
ランジスタQ2のソースに接続された演算増幅器OP
と、電流検出用トランジスタQ2のソースとMOSトラ
ンジスタQ4のドレインとの間に、ソースとドレインが
直列に接続され、ゲートが演算増幅器OPの出力端子に
接続されたPチャンネル型のMOSトランジスタQ3
と、が設けられている。
【0004】そして、この電流検出回路では、出力トラ
ンジスタQ1と電流検出用トランジスタQ2の両ゲート
に共通のゲート電圧が印加されて、両トランジスタQ
1,Q2に電流が流れると、演算増幅器OPの出力によ
って駆動されるMOSトランジスタQ3のドレイン−ソ
ース間電圧が、電流検出用トランジスタQ2のソース電
圧と出力トランジスタQ1のソース電圧とが一致するよ
うに変化する。
【0005】このため、出力トランジスタQ1と電流検
出用トランジスタQ2における各端子間の電位差が全て
等しくなって、電流検出用トランジスタQ2には、出力
トランジスタQ1に流れる電流(即ち、電気負荷Lに流
れる負荷電流)IQ1に対し、電流検出用トランジスタQ
2と出力トランジスタQ1とのトランジスタサイズの比
に応じた電流IQ2が正確に流れることとなり、その電流
IQ2がMOSトランジスタQ3を介してMOSトランジ
スタQ4に流れる。
【0006】すると、MOSトランジスタQ4と共にカ
レントミラー回路を構成するMOSトランジスタQ5に
は、電流検出用トランジスタQ2に流れる電流IQ2を所
定倍した電流iが流れることとなるため、この電流検出
回路では、MOSトランジスタQ5に流れる電流iに基
づいて、出力トランジスタQ1に流れる電流IQ1を検出
するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記従来
の電流検出回路では、演算増幅器OPと電圧制御用のM
OSトランジスタQ3との作用により、電流検出用トラ
ンジスタQ2のソース電圧を出力トランジスタQ1のソ
ース電圧に一致させることができ、その結果、出力トラ
ンジスタQ1に流れる電流IQ1を精度良く検出すること
ができるのであるが、以下の問題があった。
【0008】上記従来の電流検出回路では、演算増幅器
OPが、電圧制御用のMOSトランジスタQ3のゲート
−ソース間電圧を制御することで、電流検出用トランジ
スタQ2のソース電圧を出力トランジスタQ1のソース
電圧に一致させるようにしているが、MOSトランジス
タQ3のソースは電流検出用トランジスタQ2のソース
に接続されており、しかも、電流検出用トランジスタQ
2のソース電圧は、基本的に出力トランジスタQ1の出
力電圧Vaであるソース電圧と一致しているため、演算
増幅器OPは、MOSトランジスタQ3のゲートへ出力
する電圧Vbを、出力トランジスタQ1の出力電圧Va
に依存して変化させなければならない。
【0009】つまり、演算増幅器OPは、出力トランジ
スタQ1の出力電圧Vaが変化すると想定される全範囲
の電圧を出力可能でなければならず、例えば、出力トラ
ンジスタQ1の出力電圧Vaが1V以下から数十Vにま
で変化したならば、演算増幅器OPは、その変化に応じ
て、MOSトランジスタQ3のゲートへ出力する電圧V
bを大きく変化させる必要がある。
【0010】よって、上記従来の電流検出回路では、演
算増幅器OPの電源電圧及びその出力能力を設定するに
当り、出力トランジスタQ1の出力電圧Vaを意識しな
ければならず、回路設計の容易性に欠けていた。特に、
出力トランジスタQ1の出力電圧Vaが広範囲に変動す
る場合には、その範囲の電圧を出力可能な演算増幅器O
Pを用意しなければならず、回路構成を容易に実現する
ことができなかった。
【0011】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、出力トランジスタに流れる電流を精度良く検
出できる上に設計が容易な電流検出回路を提供すること
を目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段、及び発明の効果】本発明
の電流検出回路においては、出力トランジスタの2つの
出力端子のうち、第1出力端子が所定の第1電圧に接続
され、第2出力端子が第1電圧とは異なる第2電圧に電
気負荷を介して接続されている。
【0013】そして、出力トランジスタと同種且つ同極
性であり、その第1出力端子が出力トランジスタの第1
出力端子に接続され、その制御端子が出力トランジスタ
の制御端子に接続された電流検出用トランジスタを備え
ており、この電流検出用トランジスタの第2出力端子に
は、カレントミラー回路の一部を成す第1のトランジス
タの一方の出力端子が接続され、更に、第1のトランジ
スタの他方の出力端子(即ち、第1のトランジスタの電
流検出用トランジスタとは反対側の出力端子)と、第1
電圧よりも第2電圧側の第3電圧との間には、自己に流
れる電流に応じて第1のトランジスタとの接続点の電圧
を変化させる電流供給負荷が直列に接続されている。
尚、第3電圧は、第2電圧と同電位であっても良いし、
異なる電位であっても良く、適宜設定可能である。
【0014】また、反転入力端子が出力トランジスタの
第2出力端子に接続され、非反転入力端子が電流検出用
トランジスタの第2出力端子に接続された演算増幅器を
備えており、この演算増幅器の出力端子は、MOSトラ
ンジスタからなる電圧制御用トランジスタのゲートに接
続されている。
【0015】そして、電圧制御用トランジスタの出力端
子のうち、ドレインは電流供給負荷と第1のトランジス
タとの接続点に接続され、ソースは電流検出用トランジ
スタの第1出力端子(即ち、第1電圧)に接続されてい
る。つまり、電圧制御用トランジスタが、電流検出用ト
ランジスタ及び第1のトランジスタをバイパスして、電
流供給負荷に電流を流す構成を採っている。
【0016】このような本発明の電流検出回路では、電
流供給負荷、演算増幅器、及び電圧制御用トランジスタ
により、電流検出用トランジスタの第2出力端子の電圧
を出力トランジスタの第2出力端子の電圧に一致させる
ための電圧制御手段が構成されており、出力トランジス
タと電流検出用トランジスタの両制御端子に共通の駆動
電圧が印加されて、両トランジスタに電流が流れると、
電圧制御用トランジスタが、電流供給負荷に流す電流を
演算増幅器の出力に応じて増減することにより電流供給
負荷と第1のトランジスタとの接続点の電圧を制御し
て、電流検出用トランジスタの第2出力端子の電圧を出
力トランジスタの第2出力端子の電圧に一致させる。
【0017】すると、出力トランジスタと電流検出用ト
ランジスタにおける各端子間の電位差が全て等しくなる
ため、電流検出用トランジスタには、出力トランジスタ
に流れる電流(即ち、電気負荷に流れる負荷電流)に対
して、当該電流検出用トランジスタと出力トランジスタ
とのトランジスタサイズの比に応じた電流が正確に流れ
ることとなり、この電流が第1のトランジスタに流れ
る。
【0018】そして、第1のトランジスタと共にカレン
トミラー回路を構成する第2のトランジスタには、第1
のトランジスタに流れる電流(即ち、電流検出用トラン
ジスタに流れる電流)を所定倍した電流が流れることと
なるため、この第2のトランジスタに流れる電流に基づ
いて、出力トランジスタの両出力端子間に流れる電流が
検出される。
【0019】特に、カレントミラー回路では、カレント
ミラー回路を構成する第1及び第2のトランジスタの温
度特性が相殺される。よって、温度変化に影響されず、
且つ、出力トランジスタと電流検出用トランジスタの動
作点を一致させて、極めて精度良く電流検出を行うこと
ができるようになる。
【0020】尚、第1のトランジスタに流れる電流と第
2のトランジスタに流れる電流との比(上記所定倍)
は、第1及び第2の両トランジスタのトランジスタサイ
ズによって決まるカレントミラー回路のカレントミラー
比であり、様々な値に適宜設定することができる。
【0021】このような本発明の電流検出回路において
は、カレントミラー回路を構成する第1のトランジスタ
の電流検出用トランジスタとは反対側の出力端子と第3
電圧との間に、電流供給負荷を直列に接続すると共に、
電圧制御用トランジスタにより、電流検出用トランジス
タ及び第1のトランジスタをバイパスして、電流供給負
荷に流れる電流を増減することで、電流検出用トランジ
スタの第2出力端子と出力トランジスタの第2出力端子
とを同電位に保つようにしている。そして、電圧制御用
トランジスタのソースが電流検出用トランジスタの第1
出力端子(即ち、第1電圧)に接続されているため、電
圧制御用トランジスタのソース電圧は一定の第1電圧と
なり、演算増幅器は、常に第1電圧を基準として、電圧
制御用トランジスタのゲートに電圧を出力すれば良い。
【0022】よって、本発明の電流検出回路によれば、
演算増幅器の電源電圧及びその出力能力を設定する際
に、前述した従来回路の如く出力トランジスタの出力電
圧(即ち、第2出力端子の電圧)を意識する必要がな
く、回路設計が非常に容易となる。そして、出力トラン
ジスタの出力電圧が大きく変動する場合でも、そのよう
な広範囲の電圧を出力可能な演算増幅器を、特別に用意
する必要がない。
【0023】尚、電圧制御用トランジスタとしては、M
OSトランジスタに代えて、バイポーラトランジスタを
用いることもできる。そして、この場合には、コレクタ
を電流供給負荷と第1のトランジスタとの接続点に接続
し、エミッタを電流検出用トランジスタの第1出力端子
に接続し、ベースを演算増幅器の出力端子に接続すれば
良い。
【0024】また、第2電圧が第1電圧よりも高電位に
設定されている場合、即ち、出力トランジスタを電気負
荷よりも低電位側に接続したロウサイド接続の場合に
は、電圧制御用トランジスタとして、Nチャンネル型の
MOSトランジスタ或いはNPN型のバイポーラトラン
ジスタを用いれば良い。逆に、第2電圧が第1電圧より
も低電位に設定されている場合、即ち、出力トランジス
タを電気負荷よりも高電位側に接続したハイサイド接続
の場合には、電圧制御用トランジスタとして、Pチャン
ネル型のMOSトランジスタ或いはPNP型のバイポー
ラトランジスタを用いれば良い。
【0025】一方、電流供給負荷としては、所定の抵抗
値を有する抵抗器を用いることができる。また、電流供
給負荷として、第1のトランジスタの電流検出用トラン
ジスタとは反対側の出力端子と第3電圧との間に2つの
出力端子が直列に接続されると共に、その2つの出力端
子間に流れる電流に制限が付与された、MOSトランジ
スタ又はバイポーラトランジスタを用いても良い。
【0026】一方更に、出力トランジスタ及び電流検出
用トランジスタと、カレントミラー回路を構成する第1
及び第2のトランジスタは、MOSトランジスタであっ
ても良いし、或いは、バイポーラトランジスタであって
も良い。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を用いて説明する。尚、本発明の実施形態は、下記
のものに何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲
に属する限り、種々の形態を採り得ることは言うまでも
ない。
【0028】[第1実施形態]まず図1は、第1実施形
態の電流検出回路を表す回路図である。図1に示すよう
に、第1実施形態の電流検出回路は、ソースが第1電圧
としての接地電位(GND=0V)に接続され、ドレイ
ンが電気負荷Lを介して接地電位よりも高い第2電圧と
しての電源電圧VD1に接続された出力トランジスタ1
と、この出力トランジスタ1と同種且つ同極性であり、
ソースとゲートが出力トランジスタ1のソースとゲート
に夫々接続された電流検出用トランジスタ2と、ドレイ
ンとゲートが互いに接続されると共に、そのドレインが
電流検出用トランジスタ2のドレインに接続された第1
のトランジスタ3aと、ゲートとソースが第1のトラン
ジスタ3aのゲートとソースに夫々接続されて、この第
1のトランジスタ3aと共にカレントミラー回路3を構
成する第2のトランジスタ3bと、第1及び第2のトラ
ンジスタ3a,3bのソースと接地電位よりも高い第3
電圧としての電源電圧VD2との間に直列に接続され
た、電流供給負荷としての抵抗器Zとを備えている。
【0029】尚、本第1実施形態では、第1電圧を接地
電位(=0V)としているが、接地電位に限るものでは
ない。また、電源電圧VD2は、電源電圧VD1と同電
位であっても良いし、異なる電位であっても良い。一
方、カレントミラー回路3では、第1及び第2のトラン
ジスタ3a,3bのソースが、カレントミラー回路にて
共通の電流が流れる共通端子Su となっており、第1の
トランジスタ3aのドレインが、カレントミラー回路に
て基準となる電流が流れる基準電流端子S1 となってお
り、第2のトランジスタ3bのドレインが、カレントミ
ラー回路にて基準電流端子S1 に流れる電流に対し所定
倍となるミラー電流を流すミラー電流端子M1 となって
いる。
【0030】そして更に、第1実施形態の電流検出回路
は、反転入力端子(−)が出力トランジスタ1のドレイ
ンに接続され、非反転入力端子(+)が電流検出用トラ
ンジスタ2のドレインに接続された演算増幅器OPと、
ドレインが抵抗器Zと第1のトランジスタ3aとの接続
点(即ち、カレントミラー回路3の共通端子Su )に接
続され、ソースが電流検出用トランジスタ2のソース
(即ち、接地電位)に接続され、ゲートが演算増幅器O
Pの出力端子に接続された電圧制御用トランジスタ4
と、第2のトランジスタ3bのドレイン(即ち、カレン
トミラー回路3のミラー電流端子M1 )と接地電位との
間に直列に接続された、電流検出用抵抗器R0 とを備え
ている。
【0031】ここで、本実施形態の電流検出回路では、
出力トランジスタ1、電流検出用トランジスタ2、及び
電圧制御用トランジスタ4として、Nチャンネル型のM
OSトランジスタを用い、第1のトランジスタ3a及び
第2のトランジスタ3bとして、Pチャンネル型のMO
Sトランジスタを用いている。つまり、本第1実施形態
では、Nチャンネル型MOSトランジスタによるロウサ
イド接続の構成を採っている。
【0032】一方、本第1実施形態では、出力トランジ
スタ1のドレインが、端子20を介して電気負荷Lの電
源電圧VD1とは反対側に接続されており、出力トラン
ジスタ1のソースが、端子22を介して接地電位に接続
されている。そして、出力トランジスタ1と電流検出用
トランジスタ2の共通接続されたゲートには、当該電流
検出回路の外部から端子24を介して、ゲート電圧VG
が供給されるようになっている。また、電流検出用抵抗
器R0 の両端のうち、第2のトランジスタ3bのドレイ
ンに接続された方は、電流検出用の端子28に接続され
ており、第2のトランジスタ3bに接続されない方は、
端子26を介して接地電位に接続されている。
【0033】次に、上記のように構成された電流検出回
路の動作について説明する。まず、端子24にゲート電
圧VG を供給せず、端子24の電圧を0Vにした場合に
は、出力トランジスタ1は、そのゲート−ソース間電圧
が0Vになるため、完全なオフ状態となり、電気負荷L
には電流が流れない。
【0034】一方、端子24にゲート電圧VG を供給す
ると、電源電圧VD1から出力トランジスタ1(ドレイ
ン→ソース)を介して、電気負荷Lに電流I1 が流れ
る。そして、電源電圧VD2から抵抗器Z及び第1のト
ランジスタ3aを介して、電流検出用トランジスタ2に
も電流I2 が流れることとなるが、この時には、抵抗器
Z,演算増幅器OP,及び電圧制御用トランジスタ4の
作用により、出力トランジスタ1と電流検出用トランジ
スタ2の両ドレインが同電位に保たれる。
【0035】具体的には、電流検出用トランジスタ2の
ドレイン電圧が出力トランジスタ1のドレイン電圧より
も高くなると、演算増幅器OPの出力電圧が上昇して、
電圧制御用トランジスタ4のオン抵抗が小さくなり、抵
抗器Zから電圧制御用トランジスタ4を介して接地電位
に流れる電流が増加する。すると、抵抗器Zと第1のト
ランジスタ3aとの接続点(カレントミラー回路3の共
通端子Su )の電圧が低下して、電流検出用トランジス
タ2のドレイン電圧も低下し、この結果、両トランジス
タ1,2のドレインが同電位に保たれる。
【0036】逆に、電流検出用トランジスタ2のドレイ
ン電圧が出力トランジスタ1のドレイン電圧よりも低く
なると、演算増幅器OPの出力電圧が低下して、電圧制
御用トランジスタ4のオン抵抗が大きくなり、抵抗器Z
から電圧制御用トランジスタ4を介して接地電位に流れ
る電流が減少する。すると、抵抗器Zと第1のトランジ
スタ3aとの接続点の電圧が上昇して、電流検出用トラ
ンジスタ2のドレイン電圧も上昇し、この結果、両トラ
ンジスタ1,2のドレインが同電位に保たれる。
【0037】即ち、本第1実施形態では、電圧制御用ト
ランジスタ4が、抵抗器Zに流す電流を演算増幅器OP
の出力に応じて増減することにより、抵抗器Zと第1の
トランジスタ3aとの接続点の電圧を制御して、電流検
出用トランジスタ2のドレイン電圧を出力トランジスタ
1のドレイン電圧に一致させる。
【0038】すると、出力トランジスタ1と電流検出用
トランジスタ2における各端子間の電位差が全て等しく
なって、両トランジスタ1,2は、飽和/非飽和の全動
作領域にて、その動作点が一致するため、電流検出用ト
ランジスタ2には、出力トランジスタ1に流れる電流
(即ち、電気負荷Lに流れる負荷電流)I1 に対して、
当該電流検出用トランジスタ2と出力トランジスタ1と
のトランジスタサイズの比に応じた電流I2 が正確に流
れることとなり、この電流I2 が第1のトランジスタ3
aにも流れる。
【0039】そして、第1のトランジスタ3aと共にカ
レントミラー回路3を構成する第2のトランジスタ3b
には、第1のトランジスタ3aに流れる電流(即ち、電
流検出用トランジスタ2に流れる電流)I2 を所定倍し
た電流I3 が流れることとなり、この電流I3 が電流検
出用抵抗器R0 に流れて生じる端子28の電圧VDTを監
視することで、出力トランジスタ1のドレイン−ソース
間に流れる電流I1 が検出される。
【0040】尚、第1のトランジスタ3aに流れる電流
I2 と第2のトランジスタ3bに流れる電流I3 との比
(上記所定倍)は、第1及び第2の両トランジスタ3
a,3bのトランジスタサイズによって決まるカレント
ミラー回路3のカレントミラー比である。
【0041】このような第1実施形態の電流検出回路に
おいて、出力トランジスタ1と電流検出用トランジスタ
2とのトランジスタサイズの比をm:1とすると、出力
トランジスタ1に流れる電流I1 と電流検出用トランジ
スタ2に流れる電流I2 との関係は、下記の式1のよう
になる。
【0042】
【数1】I1 =m×I2 …(式1) また、カレントミラー回路3のカレントミラー比を1:
n(=n倍)とすると、第2のトランジスタ3b及び電
流検出用抵抗器R0 に流れる電流I3 は、下記の式2の
ようになる。
【0043】
【数2】I3 =n×I2 …(式2) よって、上記式1及び式2より、端子28の電圧VDT
は、下記の式3の如く表される。尚、式3において「R
0 」は、電流検出用抵抗器R0 の抵抗値である。
【0044】
【数3】VDT=(n/m)×R0 ×I1 …(式3) 式3から分かるように、端子28の電圧VDTは、出力ト
ランジスタ1に流れる電流I1 に比例すると共に、その
比例定数は、出力トランジスタ1と電流検出用トランジ
スタ2のトランジスタサイズ比mと、カレントミラー回
路3のカレントミラー比nと、電流検出用抵抗器R0 の
抵抗値だけに依存し、他の条件には関係が無いことが分
かる。
【0045】そして、カレントミラー回路3では、第1
及び第2のトランジスタ3a,3bの温度特性が相殺さ
れ、また、出力トランジスタ1と電流検出用トランジス
タ2においても、互いの温度特性が相殺されるため、温
度変化に影響されずに、上記式1〜式3が成立する。
【0046】よって、電流検出用抵抗器R0 として、抵
抗値精度及び温度特性に優れたものを用いれば、出力ト
ランジスタ1に流れる電流I1 を極めて精度良く検出す
ることができる。以上詳述したように本第1実施形態の
電流検出回路では、カレントミラー回路3を構成する第
1及び第2のトランジスタ3a,3bの温度特性が相殺
され、しかも、出力トランジスタ1と電流検出用トラン
ジスタ2では、抵抗器Z,演算増幅器OP,及び電圧制
御用トランジスタ4の作用により、各端子間の電位差が
全て等しくなる。
【0047】よって、この電流検出回路によれば、出力
トランジスタ1に流れる電流I1 を、温度変化に影響さ
れず、且つ、出力トランジスタ1と電流検出用トランジ
スタ2の動作点を一致させて、極めて精度良く検出する
ことができる。
【0048】そして特に、本第1実施形態の電流検出回
路においては、カレントミラー回路3の共通端子Su
(第1のトランジスタ3aのソース)と電源電圧VD2
との間に、抵抗器Zを直列に接続すると共に、電圧制御
用トランジスタ4により、電流検出用トランジスタ2及
び第1のトランジスタ3aをバイパスして、抵抗器Zに
流れる電流を増減させることで、電流検出用トランジス
タ2のドレインと出力トランジスタのドレインとを同電
位に保つようにしている。そして、電圧制御用トランジ
スタ4のソースが電流検出用トランジスタ2のソース
(即ち、接地電位)に接続されているため、電圧制御用
トランジスタ4のソース電圧は接地電位となり、演算増
幅器OPは、常に接地電位を基準として、電圧制御用ト
ランジスタ4のゲートに電圧を出力すれば良い。
【0049】例えば、出力トランジスタ1の出力電圧
(本実施形態ではドレイン電圧)が、1V以下から数十
Vにまで変化したとしても、演算増幅器OPは、電圧制
御用トランジスタ4のゲート電圧を数V程度の範囲で変
化させれば良いのである。よって、本第1実施形態の電
流検出回路によれば、演算増幅器OPの電源電圧及びそ
の出力能力を設定する際に、従来回路の如く出力トラン
ジスタ1の出力電圧を意識する必要がなく、回路設計が
非常に容易となる。そして、出力トランジスタ1の出力
電圧が大きく変動する場合でも、そのような広範囲の電
圧を出力可能な演算増幅器OPを、特別に用意する必要
がない。
【0050】「第2実施形態」次に、図2は、第2実施
形態の電流検出回路を表す回路図である。図2に示すよ
うに、第2実施形態の電流検出回路は、前述した第1実
施形態の電流検出回路に対して、下記の(1)及び
(2)の2点が異なっており、その他については全く同
様である。
【0051】(1)Nチャンネル型のMOSトランジス
タからなる電圧制御用トランジスタ4に代えて、NPN
型のバイポーラトランジスタからなる電圧制御用トラン
ジスタ5が設けられている。そして、この電圧制御用ト
ランジスタ5は、コレクタがカレントミラー回路3の共
通端子Su に接続され、エミッタが電流検出用トランジ
スタ2のソース(即ち、接地電位)に接続され、ベース
が演算増幅器OPの出力端子に接続されている。
【0052】(2)抵抗器Zに代えて、電源電圧VD2
からカレントミラー回路3に電流を供給するための電流
供給回路6が設けられている。そして、この電流供給回
路6は、コレクタとベースが互いに接続されると共に、
エミッタが電源電圧VD2に接続されたPNP型のバイ
ポーラトランジスタ6aと、このトランジスタ6aのコ
レクタと接地電位との間に接続されて、トランジスタ6
aから接地電位へ一定電流Iaを流す定電流素子6b
と、エミッタが電源電圧VD2に接続され、コレクタが
カレントミラー回路3の共通端子Su に接続され、ベー
スがトランジスタ6aのベースに接続されたPNP型の
バイポーラトランジスタ6cと、から構成されている。
【0053】このような第2実施形態の電流検出回路に
おいては、電流供給回路6のトランジスタ6cを介し
て、電源電圧VD2からカレントミラー回路3の共通端
子Suに電流が供給されることとなるが、トランジスタ
6cに流れる電流(コレクタ−エミッタ間電流)が増加
する程、そのコレクタ−エミッタ間電圧が大きくなる。
また、トランジスタ6cに流れる電流は、定電流素子6
bに流れる一定電流Iaに応じた値(詳しくは、一定電
流Iaを両トランジスタ6a,6cのトランジスタサイ
ズ比倍した値)に制限される。
【0054】よって、本第2実施形態の電流検出回路に
おいても、電圧制御用トランジスタ5が、演算増幅器O
Pの出力に応じて、電流供給回路6のトランジスタ6c
に流れる電流を増減することにより、トランジスタ6c
と第1のトランジスタ3aとの接続点(カレントミラー
回路3の共通端子Su )の電圧を制御して、電流検出用
トランジスタ2のドレイン電圧を出力トランジスタ1の
ドレイン電圧に一致させることができ、しかも、トラン
ジスタ6cに流れる電流には制限が付与されているた
め、抵抗器Zを用いた場合と同様に、電圧制御用トラン
ジスタ5を保護することができる。
【0055】このため、本第2実施形態の電流検出回路
によっても、第1実施形態のものと全く同様に、出力ト
ランジスタ1に流れる電流を精度良く検出できると共
に、演算増幅器OPの電源電圧及びその出力能力を設定
する際に、出力トランジスタ1の出力電圧を意識する必
要がなく、回路設計が非常に容易となる。
【0056】尚、電流供給回路6を構成するトランジス
タ6a,6cとしては、バイポーラトランジスタに代え
て、MOSトランジスタを用いるようにしても良い。一
方、図1に示した第1実施形態の電流検出回路に対し、
電圧制御用トランジスタ4だけをNPN型のバイポーラ
トランジスタに代えても良いし、また、抵抗器Zだけを
図2に示した電流供給回路6に代えるようにしても良
い。
【0057】[第3実施形態]次に、図3は、第3実施
形態の電流検出回路を表す回路図である。図3に示すよ
うに、第3実施形態の電流検出回路は、前述した第1実
施形態の電流検出回路に対して、下記の(A)〜(C)
の3点が異なっており、その他については全く同様であ
る。
【0058】(A)カレントミラー回路3に代えて、N
チャンネル型のMOSトランジスタからなる第3のトラ
ンジスタ3cを追加したカレントミラー回路3’が設け
られており、第3のトランジスタ3cは、第2のトラン
ジスタ3bと同様に、ゲートとソースが第1のトランジ
スタ3aのゲートとソースに夫々接続されている。そし
て、この第3のトランジスタ3cのドレインが、当該カ
レントミラー回路3’にて第1のトランジスタ3aに流
れる電流に対し所定倍となるミラー電流を流す第2のミ
ラー電流端子M2 となっている。
【0059】尚、第1のトランジスタ3aに流れる電流
I2 と第3のトランジスタ3cに流れる電流I3'との比
(上記所定倍)は、第1及び第3の両トランジスタ3
a,3cのトランジスタサイズによって決まるカレント
ミラー比である。 (B)端子24と出力トランジスタ1及び電流検出用ト
ランジスタ2のゲートとの間に、抵抗器R1 が直列に接
続されており、両トランジスタ1,2のゲートには、端
子24から抵抗器R1 を介してゲート電圧VG が供給さ
れる。
【0060】(C)カレントミラー回路7が追加されて
いる。そして、このカレントミラー回路7は、ドレイン
とゲートが互いに接続されると共に、そのドレインがカ
レントミラー回路3’の第2のミラー電流端子M2 (即
ち、第3のトランジスタ3cのドレイン)に接続され、
ソースが端子26を介して接地電位に接続されたNチャ
ンネル型のMOSトランジスタ7aと、ゲートとソース
が上記MOSトランジスタ7aのゲートとソースに夫々
接続され、ドレインが出力トランジスタ1及び電流検出
用トランジスタ2のゲートに接続されたNチャンネル型
のMOSトランジスタ7bと、カレントミラー回路3’
の第2のミラー電流端子M2 からMOSトランジスタ7
aに流れる電流I3'が所定値以上になった時にだけMO
Sトランジスタ7bをオンさせるために、上記両MOS
トランジスタ7a,7bのゲートとソースとの間に接続
された抵抗器或いは定電流素子からなる閾値電流設定素
子7cと、から構成されている。
【0061】このような第3実施形態の電流検出回路に
おいては、出力トランジスタ1に流れる電流I1 に比例
した電流I3'が、カレントミラー回路3’の第2のミラ
ー電流端子M2 からカレントミラー回路7のMOSトラ
ンジスタ7aに流れ、その電流I3'が閾値電流設定素子
7cによって決定される所定値以上になると、カレント
ミラー回路7のMOSトランジスタ7bがオンして、端
子24から抵抗器R1を介して接地電位へ電流I7 が引
き込まれる。すると、出力トランジスタ1及び電流検出
用トランジスタ2のゲート−ソース間電圧が低下して、
両トランジスタ1,2に流れる電流が制限される。
【0062】このため、本第3実施形態の電流検出回路
によれば、第1実施形態の電流検出回路による効果だけ
ではなく、出力トランジスタ1に流れる電流I1 が何等
かの原因で異常に増加した時は、出力トランジスタ1及
び電流検出用トランジスタ2に流れる電流を制限して、
過電流に対する回路保護を速やかに行うことができるよ
うになる。
【0063】[第4実施形態]次に、図4は、第4実施
形態の電流検出回路を表す回路図である。図4に示すよ
うに、第4実施形態の電流検出回路は、前述した第1実
施形態の電流検出回路に対して、下記の(a)〜(c)
の3点が異なっており、その他については全く同様であ
る。
【0064】(a)ドレインが出力トランジスタ1のド
レインに接続された、Nチャンネル型のMOSトランジ
スタ9が追加されている。 (b)カレントミラー回路10が追加されている。そし
て、このカレントミラー回路10は、ドレインとゲート
が互いに接続されると共に、そのドレインがMOSトラ
ンジスタ9のソースに接続され、ソースが端子22を介
して接地電位に接続されたNチャンネル型のMOSトラ
ンジスタ10aと、ゲートとソースが上記MOSトラン
ジスタ10aのゲートとソースに夫々接続され、ドレイ
ンが出力トランジスタ1及び電流検出用トランジスタ2
のゲートに接続されたNチャンネル型のMOSトランジ
スタ10bと、MOSトランジスタ9からMOSトラン
ジスタ10aに流れる電流I9 が所定値以上になった時
にだけMOSトランジスタ10bをオンさせるために、
上記両MOSトランジスタ10a,10bのゲートとソ
ースとの間に接続された抵抗器或いは定電流素子からな
る閾値電流設定素子10cと、から構成されている。
【0065】(c)端子24に抵抗器R2 の一端が接続
されており、抵抗器R2 の他端にNチャンネル型のMO
Sトランジスタ8のドレイン及びゲートが接続されてお
り、更に、MOSトランジスタ8のソースが、出力トラ
ンジスタ1及び電流検出用トランジスタ2のゲートに接
続されている。また、抵抗器R2 の端子24とは反対側
(即ち、MOSトランジスタ8のドレイン及びゲート)
は、MOSトランジスタ9のゲートに接続されている。
このため、MOSトランジスタ9のゲートには、端子2
4から抵抗器R2 を介してゲート電圧が供給され、出力
トランジスタ1及び電流検出用トランジスタ2の両ゲー
トには、端子24から抵抗器R2 及びMOSトランジス
タ8のドレイン−ソースを介してゲート電圧VG が供給
される。
【0066】尚、MOSトランジスタ8を設けているの
は、出力トランジスタ1及び電流検出用トランジスタ2
のゲート−ソース間電圧と、MOSトランジスタ9のゲ
ート−ソース間電圧とを等しくするためである。このよ
うな第4実施形態の電流検出回路においては、出力トラ
ンジスタ1に流れる電流I1 に応じた電流I9 が、MO
Sトランジスタ9からカレントミラー回路10のMOS
トランジスタ10aに流れ、その電流I9 が閾値電流設
定素子10cによって決定される所定値以上になると、
カレントミラー回路10のMOSトランジスタ10bが
オンして、端子24から抵抗器R2 及びMOSトランジ
スタ8を介して接地電位へ電流I10が引き込まれる。す
ると、出力トランジスタ1及び電流検出用トランジスタ
2のゲート−ソース間電圧が低下して、両トランジスタ
1,2に流れる電流が制限される。
【0067】このため、本第4実施形態の電流検出回路
によっても、第3実施形態の電流検出回路と同様に、出
力トランジスタ1に流れる電流I1 が異常に増加した時
は、出力トランジスタ1及び電流検出用トランジスタ2
に流れる電流を制限して、過電流に対する回路保護を速
やかに行うことができる。
【0068】[第5実施形態]ところで、前述した各実
施形態の電流検出回路は、出力トランジスタ1を電気負
荷Lよりも低電位側に接続したロウサイド接続のもので
あったが、次に、第5実施形態として、出力トランジス
タ1を電気負荷Lよりも高電位側に接続するハイサイド
接続の構成を採用した電流検出回路について説明する。
【0069】図5に示すように、第5実施形態の電流検
出回路は、第1実施形態の電流検出回路に対して、下記
の(α)〜(γ)の3点が異なっており、その他につい
ては全く同様である。 (α)出力トランジスタ1,電流検出用トランジスタ
2,及び電圧制御用トランジスタ4として、Pチャンネ
ル型のMOSトランジスタを用いている。 (β)カレントミラー回路3を構成する第1及び第2の
トランジスタ3a,3bとして、Nチャンネル型のMO
Sトランジスタを用いている。
【0070】(γ)出力トランジスタ1のソースが、端
子20を介して第1電圧としての電源電圧VD1に接続
されている。そして、電気負荷Lの一端が第2電圧とし
ての接地電位に接続されており、出力トランジスタ1の
ドレインが、端子22を介して電気負荷Lの接地電位と
は反対側の端部に接続されている。
【0071】また、抵抗器Zの両端のうち、第1及び第
2のトランジスタ3a,3bのソースに接続されない方
が、接地電位に接続されており、電流検出用抵抗器R0
の両端のうち、第2のトランジスタ3bのドレインに接
続されない方が、端子26を介して電源電圧VD2に接
続されている。尚、本第5実施形態では、抵抗器Zが接
続される第3電圧として接地電位を用いているが、第1
電圧としての電源電圧VD1よりも低い接地電位以外の
電圧に抵抗器Zを接続するようにしても良い。
【0072】このような第5実施形態の電流検出回路
は、第1実施形態の電流検出回路に対し、各部に流れる
電流の方向が逆になるだけで全く同様に動作する。そし
て、抵抗器Z,演算増幅器OP,及び電圧制御用トラン
ジスタ4の作用により、出力トランジスタ1と電流検出
用トランジスタ2の両ドレインが同電位に保たれる。
【0073】即ち、電流検出用トランジスタ2のドレイ
ン電圧が出力トランジスタ1のドレイン電圧よりも高く
なると、演算増幅器OPの出力電圧が上昇して、電圧制
御用トランジスタ4のオン抵抗が大きくなり、電源電圧
VD1から電圧制御用トランジスタ4を介して抵抗器Z
に流れる電流が減少する。すると、抵抗器Zと第1のト
ランジスタ3aとの接続点(カレントミラー回路3の共
通端子Su )の電圧が低下して、電流検出用トランジス
タ2のドレイン電圧も低下し、この結果、両トランジス
タ1,2のドレインが同電位に保たれる。
【0074】逆に、電流検出用トランジスタ2のドレイ
ン電圧が出力トランジスタ1のドレイン電圧よりも低く
なると、演算増幅器OPの出力電圧が低下して、電圧制
御用トランジスタ4のオン抵抗が小さくなり、電源電圧
VD1から電圧制御用トランジスタ4を介して抵抗器Z
に流れる電流が増加する。すると、抵抗器Zと第1のト
ランジスタ3aとの接続点の電圧が上昇して、電流検出
用トランジスタ2のドレイン電圧も上昇し、この結果、
両トランジスタ1,2のドレインが同電位に保たれる。
【0075】そして、この電流検出回路によれば、演算
増幅器OPは、常に電源電圧VD1を基準として、電圧
制御用トランジスタ4のゲートに電圧を出力すれば良
く、第1実施形態の電流検出回路と同様の効果を得るこ
とができる。尚、本第5実施形態において、電圧制御用
トランジスタ4としては、Pチャンネル型のMOSトラ
ンジスタに代えて、PNP型のバイポーラトランジスタ
を用いることもできる。
【0076】「その他の変形例」前記した各実施形態で
は、出力トランジスタ1及び電流検出用トランジスタ2
として、MOSトランジスタを用いたが、バイポーラト
ランジスタやMIS(Metal-Insulator-Semiconductor
)トランジスタを用いるようにしても良い。尚、図4
に示した第4実施形態の電流検出回路において、出力ト
ランジスタ1及び電流検出用トランジスタ2をバイポー
ラトランジスタとした場合には、トランジスタ9として
バイポーラトランジスタを用いれば良い。
【0077】また、前述した各実施形態におけるカレン
トミラー回路3,3’,7,10についても、MOSト
ランジスタに代えて、バイポーラトランジスタを用いて
構成したり、或いは、他の構成のカレントミラー回路を
用いることができる。尚、第4実施形態の電流検出回路
において、カレントミラー回路10をバイポーラトラン
ジスタで構成した場合には、トランジスタ8としてバイ
ポーラトランジスタを用いれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の電流検出回路を表す回路図で
ある。
【図2】 第2実施形態の電流検出回路を表す回路図で
ある。
【図3】 第3実施形態の電流検出回路を表す回路図で
ある。
【図4】 第4実施形態の電流検出回路を表す回路図で
ある。
【図5】 第5実施形態の電流検出回路を表す回路図で
ある。
【図6】 従来の電流検出回路を表す回路図である。
【符号の説明】
1…出力トランジスタ 2…電流検出用トランジスタ 3,3’…カレントミラー回路 3a…第1のトラン
ジスタ 3b…第2のトランジスタ 4,5…電圧制御用トラ
ンジスタ 6…電流供給回路 6a,6c…バイポーラトランジ
スタ 6b…定電流素子 Z…抵抗器 OP…演算増幅器
L…電気負荷 R0 …電流検出用抵抗器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御端子と第1出力端子及び第2出力端
    子とを有し、前記第1出力端子が所定の第1電圧に接続
    され、前記第2出力端子が前記第1電圧とは異なる第2
    電圧に電気負荷を介して接続された出力トランジスタ
    と、 該出力トランジスタと同種且つ同極性であり、その第1
    出力端子が前記出力トランジスタの第1出力端子に接続
    され、その制御端子が前記出力トランジスタの制御端子
    に接続された電流検出用トランジスタと、 該電流検出用トランジスタの第2出力端子と前記第1電
    圧よりも前記第2電圧側の第3電圧との間の電流経路
    に、2つの出力端子が直列に接続された第1のトランジ
    スタと、 該第1のトランジスタと共にカレントミラー回路を構成
    し、前記電流検出用トランジスタを介して前記第1のト
    ランジスタに流れる電流に対し所定倍となる電流を流す
    第2のトランジスタと、 前記電流検出用トランジスタの第2出力端子の電圧を、
    前記出力トランジスタの第2出力端子の電圧に一致させ
    る電圧制御手段とを備え、 前記出力トランジスタの両出力端子間に流れる電流を、
    前記第2のトランジスタに流れる電流に基づき検出する
    ように構成された電流検出回路であって、 前記電圧制御手段は、 前記第1のトランジスタの前記電流検出用トランジスタ
    とは反対側の出力端子と前記第3電圧との間に直列に接
    続され、自己に流れる電流に応じて前記第1のトランジ
    スタとの接続点の電圧を変化させる電流供給負荷と、 反転入力端子が前記出力トランジスタの第2出力端子に
    接続され、非反転入力端子が前記電流検出用トランジス
    タの第2出力端子に接続された演算増幅器と、 MOSトランジスタからなり、ドレインが前記電流供給
    負荷と前記第1のトランジスタとの接続点に接続され、
    ソースが前記電流検出用トランジスタの第1出力端子に
    接続され、ゲートが前記演算増幅器の出力端子に接続さ
    れて、前記電流供給負荷に流す電流を前記演算増幅器の
    出力に応じて増減することにより前記電流供給負荷と前
    記第1のトランジスタとの接続点の電圧を制御して、前
    記電流検出用トランジスタの第2出力端子の電圧を前記
    出力トランジスタの第2出力端子の電圧に一致させる電
    圧制御用トランジスタと、 から構成されていることを特徴とする電流検出回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電流検出回路におい
    て、 前記第2電圧は、前記第1電圧よりも高電位に設定され
    ており、 前記電圧制御用トランジスタは、Nチャンネル型のMO
    Sトランジスタであること、 を特徴とする電流検出回路。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の電流検出回路におい
    て、 前記第2電圧は、前記第1電圧よりも低電位に設定され
    ており、 前記電圧制御用トランジスタは、Pチャンネル型のMO
    Sトランジスタであること、 を特徴とする電流検出回路。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の電流検出回路におい
    て、 前記電圧制御用トランジスタは、MOSトランジスタに
    代えて、バイポーラトランジスタであり、そのコレクタ
    が前記電流供給負荷と前記第1のトランジスタとの接続
    点に接続され、エミッタが前記電流検出用トランジスタ
    の第1出力端子に接続され、ベースが前記演算増幅器の
    出力端子に接続されていること、 を特徴とする電流検出回路。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の電流検出回路におい
    て、 前記第2電圧は、前記第1電圧よりも高電位に設定され
    ており、 前記電圧制御用トランジスタは、NPN型のバイポーラ
    トランジスタであること、 を特徴とする電流検出回路。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の電流検出回路におい
    て、 前記第2電圧は、前記第1電圧よりも低電位に設定され
    ており、 前記電圧制御用トランジスタは、PNP型のバイポーラ
    トランジスタであること、 を特徴とする電流検出回路。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6の何れかに記載
    の電流検出回路において、 前記電流供給負荷は、所定の抵抗値を有する抵抗器であ
    ること、 を特徴とする電流検出回路。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項6の何れかに記載
    の電流検出回路において、 前記電流供給負荷は、前記第1のトランジスタの前記電
    流検出用トランジスタとは反対側の出力端子と前記第3
    電圧との間に2つの出力端子が直列に接続されると共
    に、当該2つの出力端子間に流れる電流に制限が付与さ
    れたMOSトランジスタ又はバイポーラトランジスタで
    あること、 を特徴とする電流検出回路。
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