JP3644156B2 - 電流制限回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気負荷に供給する負荷電流を所定値に制限する電流制限回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の電流制限回路として、特開平5−327442号公報に開示されているようなものがある。
即ち、上記公報に開示の電流制限回路は、電気負荷に負荷電流を供給するための電流経路にドレインとソースからなる2つの出力端子が直列に接続された出力MOSトランジスタと、この出力MOSトランジスタと同種且つ同極性であり、そのドレインとゲートが、夫々、出力MOSトランジスタのドレインとゲートに共通接続された電流検出用MOSトランジスタと、出力MOSトランジスタと電流検出用MOSトランジスタのゲートからなる制御端子に抵抗を介して制御信号を供給する信号線と、ベースが電流検出用MOSトランジスタのソースに抵抗を介して接続され、エミッタが出力MOSトランジスタのソースに接続され、更にコレクタが上記信号線(即ち、出力MOSトランジスタ及び電流検出用MOSトランジスタのゲート)に接続された電流制御用のNPNトランジスタと、を備えている。
【0003】
そして、この電流制限回路では、出力MOSトランジスタ(詳しくは、そのドレイン−ソース間)に流れる負荷電流が大きくなり、それに応じて電流検出用MOSトランジスタに流れる電流が大きくなると、NPNトランジスタにより出力MOSトランジスタ及び電流検出用MOSトランジスタのゲート−ソース間電圧を制御して、出力MOSトランジスタに流れる負荷電流を所定値に制限するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の電流制限回路では、1つのNPNトランジスタにより過電流時の電流制限を行っており、電流検出用MOSトランジスタの電流がNPNトランジスタのベース電流となり、このベース電流が該NPNトランジスタの電流増幅率倍されたものが、該NPNトランジスタの出力であるコレクタ−エミッタ間電流となり、このコレクタ−エミッタ間電流によって電流制限が行われるものであるが、電流増幅率は温度依存性を有しているため、温度が変化すると、ベース電流とコレクタ−エミッタ間電流の関係も変動することになり、そのNPNトランジスタの温度特性により電流制限を行う場合の精度が低下するという問題がある。
【0005】
そして更に、上記従来の電流制限回路では、出力MOSトランジスタのソースと電流検出用MOSトランジスタのソースとの間に上記NPNトランジスタを介在させているため、出力MOSトランジスタと電流検出用MOSトランジスタのゲート−ソース間電圧及びドレイン−ソース間電圧に差が生じて、両MOSトランジスタの動作点がずれてしまい、この結果、出力MOSトランジスタに流れる負荷電流に応じた電流が、電流検出用MOSトランジスタに流れなくなり、電流制限動作が不安定になってしまう。
【0006】
一方、特開平1−227520号公報や特開昭62−247268号公報には、この種の電流制限回路において、互いのドレイン同士とゲート同士が共通接続された2つのMOSトランジスタの各ソースを、演算増幅器(オペアンプ)によって仮想接続するように構成して、両MOSトランジスタのゲート−ソース間電圧を等しくさせることが記載されているが、あらゆる条件下で電流制限を精度良く行うことのできる回路構成は考えられていなかった。
【0007】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、温度変化に影響されず、且つ、出力トランジスタと電流検出用トランジスタの動作点を一致させて、極めて精度良く電流制限を行うことのできる、新規な構成の電流制限回路を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段、及び発明の効果】
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の電流制限回路においては、出力トランジスタの第1出力端子と第2出力端子が、所定の第1電圧と該第1電圧よりも低い第2電圧との間に電気負荷を介して直列に接続されている。そして、この出力トランジスタと同種且つ同極性であり、その第1出力端子が出力トランジスタの第1出力端子に接続され、その制御端子が出力トランジスタの制御端子に接続された電流検出用トランジスタを備えており、出力トランジスタと電流検出用トランジスタの制御端子には、信号線により抵抗を介して制御信号が供給される。
【0009】
ここで特に、請求項1に記載の電流制限回路では、出力トランジスタの第2出力端子(即ち、電流検出用トランジスタに接続されない方の出力端子)が演算増幅器の非反転入力端子に接続され、電流検出用トランジスタの第2出力端子(即ち、出力トランジスタに接続されない方の出力端子)が前記演算増幅器の反転入力端子に接続されており、この演算増幅器の出力端子と電流検出用トランジスタの第2出力端子との間に、カレントミラー回路の一部を成す第1のトランジスタの2つの出力端子が直列に接続されている。
【0010】
そして更に、この第1のトランジスタと共にカレントミラー回路を構成し、電流検出用トランジスタを介して第1のトランジスタに流れる電流に対し所定倍となる電流を流す第2のトランジスタを備えており、この第2のトランジスタにより前記信号線に電流を流して、その電流による前記抵抗の電圧変化にて制御信号の電圧レベルを変化させることにより、出力トランジスタによって電気負荷に供給される負荷電流を所定値に制限する。
【0011】
このような請求項1に記載の電流制限回路では、出力トランジスタの第2出力端子と電流検出用トランジスタの第2出力端子とが互いに同電位となるように、演算増幅器の出力電圧(出力端子の電圧)が変化し、この演算増幅器の出力端子と電流検出用トランジスタの第1出力端子との間に、第1のトランジスタを経由して、出力トランジスタに流れる負荷電流に応じた電流が流れることとなる。
【0012】
即ち、演算増幅器の作用によって、出力トランジスタと電流検出用トランジスタにおける各端子間の電位差が全て等しくなるため、電流検出用トランジスタには、出力トランジスタに流れる負荷電流に対して、当該電流検出用トランジスタと出力トランジスタとのトランジスタサイズの比に応じた電流が正確に流れることとなり、この電流が第1のトランジスタに流れる。
【0013】
そして、第1のトランジスタと共にカレントミラー回路を構成する第2のトランジスタには、第1のトランジスタに流れる電流(即ち、電流検出用トランジスタに流れる電流)を所定倍した電流が流れ、この第2のトランジスタに流れる電流に応じて、出力トランジスタ及び電流検出用トランジスタの制御端子に供給される制御信号の電圧レベルが変化して、出力トランジスタにより電気負荷に供給される負荷電流が所定値に制限されることとなる。
【0014】
尚、第1のトランジスタに流れる電流と第2のトランジスタに流れる電流との比(上記所定倍)は、第1及び第2の両トランジスタのトランジスタサイズによって決まるカレントミラー回路のカレントミラー比であり、1或いは1より小さい値であっても良く、様々な値に適宜設定することができる。
【0015】
このような請求項1に記載の電流制限回路において、カレントミラー回路では、カレントミラー回路を構成する第1及び第2のトランジスタの温度特性が相殺される。しかも、出力トランジスタと電流検出用トランジスタでは、各端子間の電位差が全て等しくなる。よって、請求項1に記載の電流制限回路によれば、温度変化に影響されず、且つ、出力トランジスタと電流検出用トランジスタの動作点を一致させて、極めて精度良く電流制限を行うことができるようになる。
【0016】
尚、出力トランジスタと電流検出用トランジスタを、Nチャンネル型のMOSトランジスタとした場合には、請求項2に記載のように、第2のトランジスタに流れる電流を前記信号線から引き込むように構成し、また、出力トランジスタと電流検出用トランジスタを、Pチャンネル型のMOSトランジスタとした場合には、請求項3に記載のように、第2のトランジスタに流れる電流を前記信号線へ流し込むように構成すれば良い。そして、いずれの場合であっても、信号線に設けられた抵抗に流れる電流により電圧変化が生じ、制御信号の電圧レベルが変化して、負荷電流を所定値に制限することができる。
【0017】
ところで、請求項2又は請求項3に記載の如く、出力トランジスタと電流検出用トランジスタをMOSトランジスタとした場合には、請求項4に記載のように、出力トランジスタと電流検出用トランジスタを、ドレインを前記第1出力端子とし、ソースを前記第2出力端子とし、ゲートを前記制御端子として接続し、前記信号線と演算増幅器の出力端子との間に、第2のトランジスタの2つの出力端子を直列に接続するよう構成することができる。
【0018】
つまり、請求項4に記載の電流制限回路では、出力トランジスタと電流検出用トランジスタのドレイン同士とゲート同士を共通接続すると共に、出力トランジスタのソースと電流検出用トランジスタのソースを、演算増幅器の非反転入力端子と反転入力端子とに夫々接続し、更に、電流検出用トランジスタのソースと演算増幅器の出力端子との間に、第1のトランジスタの2つの出力端子を直列に接続すると共に、この第1のトランジスタと共にカレントミラー回路を構成する第2のトランジスタの2つの出力端子を、信号線と演算増幅器の出力端子との間に直列に接続するようにしている。
【0019】
ところで、請求項4に記載の電流制限回路において、出力トランジスタと電流検出用トランジスタをNチャンネル型のMOSトランジスタとし、且つ、出力トランジスタをハイサイド接続(電気負荷よりも高電位側に接続)した場合、或いは、出力トランジスタと電流検出用トランジスタをPチャンネル型のMOSトランジスタとし、且つ、出力トランジスタをロウサイド接続(電気負荷よりも低電位側に接続)した場合には、演算増幅器の出力電圧が第1電圧から第2電圧までの範囲で変化すれば良いため、演算増幅器の電源電圧として特別なものを用意する必要が無い。
【0020】
これに対し、請求項4に記載の電流制限回路において、出力トランジスタと電流検出用トランジスタをNチャンネル型のMOSトランジスタとし、且つ、出力トランジスタをロウサイド接続した場合には、出力トランジスタのソースが第2電圧に接続されるため、演算増幅器が第2電圧よりも低い電圧を出力しなければならず、演算増幅器の電源電圧として第2電圧よりも低いものを用意しなければならない。また同様に、請求項4に記載の電流制限回路において、出力トランジスタと電流検出用トランジスタをPチャンネル型のMOSトランジスタとし、且つ、出力トランジスタをハイサイド接続した場合には、出力トランジスタのソースが第1電圧に接続されるため、演算増幅器が第1電圧よりも高い電圧を出力しなければならず、演算増幅器の電源電圧として第1電圧よりも高いものを用意しなければならない。
【0021】
そこで、請求項5,6に記載の如く構成すれば、Nチャンネル型MOSトランジスタによるロウサイド接続の場合に、演算増幅器の電源電圧として特別なものを用意する必要が無く、また、請求項7,8に記載の如く構成すれば、Pチャンネル型MOSトランジスタによるハイサイド接続の場合に、演算増幅器の電源電圧として特別なものを用意する必要が無い。
【0022】
まず、請求項5に記載の電流制限回路では、請求項2に記載の如く出力トランジスタと電流検出用トランジスタをNチャンネル型のMOSトランジスタとした場合において、出力トランジスタと電流検出用トランジスタを、ソースを前記第1出力端子とし、ドレインを前記第2出力端子とし、ゲートを前記制御端子として接続すると共に、出力トランジスタのドレインを電気負荷の第1電圧とは反対側の端部に接続し、出力トランジスタのソースを第2電圧に接続するようにしている。つまり、出力トランジスタと電流検出用トランジスタのソース同士とゲート同士を共通接続すると共に、出力トランジスタのドレインと電流検出用トランジスタのドレインを、演算増幅器の非反転入力端子と反転入力端子とに夫々接続し、更に、出力トランジスタを電気負荷よりも低電位側に接続する、所謂ロウサイド接続するようにしている。
【0023】
そして、請求項5に記載の電流制限回路では、第1及び第2のトランジスタが、PNP型のバイポーラトランジスタ或いはPチャンネル型のMOSトランジスタであって、演算増幅器の出力端子に、第2のトランジスタの一方の出力端子が接続されており、更に、第2のトランジスタの他方の出力端子と第2電圧との間に電流経路を形成すると共に、第2のトランジスタに流れる電流に応じた電流を信号線から第2電圧側へ引き込む電流引き込み手段を設けている。
【0024】
このような請求項5に記載の電流制限回路では、電気負荷の第1電圧とは反対側の端部から出力トランジスタ(ドレイン→ソース)を介して第2電圧へ電流が流れることにより、電気負荷に負荷電流が流れる。そして、出力トランジスタと電流検出用トランジスタの両ドレインが互いに同電位となるように演算増幅器の出力電圧が変化して、演算増幅器の出力端子から第1のトランジスタ及び電流検出用トランジスタを経由して第2電圧へ、負荷電流に応じた電流が流れる。
【0025】
すると、演算増幅器の出力端子から第2のトランジスタ及び電流引き込み手段にて形成される電流経路を経由して第2電圧へ、第1のトランジスタに流れる電流を所定倍した電流が流れ、電流引き込み手段が、この電流に応じた電流を信号線から第2電圧側へ引き込む。
【0026】
つまり、請求項5に記載の電流制限回路では、Nチャンネル型MOSトランジスタによるロウサイド接続の場合に、出力トランジスタと電流検出用トランジスタのソース同士とゲート同士を共通接続すると共に、その両トランジスタの各ドレインを演算増幅器の非反転入力端子と反転入力端子とに夫々接続するようにし、更に、電流引き込み手段を設けて、第2のトランジスタに流れる電流の方向を反転させて、信号線から電流を引き込むようにしている。
【0027】
そして、このような電流制限回路によれば、請求項4に記載の電流制限回路においてPチャンネル型MOSトランジスタによるロウサイド接続を行った場合と全く同様に、演算増幅器の出力電圧が第1電圧から第2電圧までの範囲で変化すれば良いため、演算増幅器の電源電圧として特別なものを用意する必要が無い。
【0028】
ここで、電流引き込み手段は、請求項6に記載のように、第2のトランジスタの前記他方の出力端子(演算増幅器とは反対側の出力端子)と出力トランジスタ及び電流検出用トランジスタのソース(第2電圧)との間に、2つの出力端子が直列に接続されたNPN型のバイポーラトランジスタ或いはNチャンネル型のMOSトランジスタである第3のトランジスタと、この第3のトランジスタと同種且つ同極性であって該第3のトランジスタと共に第2のカレントミラー回路を構成し、前記信号線と出力トランジスタ及び電流検出用トランジスタのソースとの間に2つの出力端子が直列に接続されて、第2のトランジスタを介して第3のトランジスタに流れる電流に対し所定倍となる電流を信号線から第2電圧側へ流す第4のトランジスタと、から構成することができる。
【0029】
つまり、請求項6に記載の電流制限回路では、電流引き込み手段を、第3及び第4のトランジスタからなる第2のカレントミラー回路によって構成しており、第3のトランジスタにより前記電流経路を形成すると共に、第4のトランジスタにより、第2のトランジスタに流れる電流に応じた電流を信号線から第2電圧側へ流す(引き込む)ようにしている。
【0030】
そして、このように第3及び第4のトランジスタからなる第2のカレントミラー回路によって、電流引き込み手段を構成すれば、負荷電流の制限精度を低下させることなく、請求項5に記載の電流制限回路による効果を得ることができる。
一方、請求項7に記載の電流制限回路では、請求項3に記載の如く出力トランジスタと電流検出用トランジスタをPチャンネル型のMOSトランジスタとした場合において、出力トランジスタと電流検出用トランジスタを、ソースを前記第1出力端子とし、ドレインを前記第2出力端子とし、ゲートを前記制御端子として接続すると共に、出力トランジスタのソースを第1電圧に接続し、出力トランジスタのドレインを電気負荷の第2電圧とは反対側の端部に接続するようにしている。つまり、請求項5,6に記載の電流制限回路と同様に、出力トランジスタと電流検出用トランジスタのソース同士とゲート同士を共通接続すると共に、出力トランジスタのドレインと電流検出用トランジスタのドレインを、演算増幅器の非反転入力端子と反転入力端子とに夫々接続しており、更に、出力トランジスタを電気負荷よりも高電位側に接続する、所謂ハイサイド接続するようにしている。
【0031】
そして、請求項7に記載の電流制限回路では、第1及び第2のトランジスタが、NPN型のバイポーラトランジスタ或いはNチャンネル型のMOSトランジスタであって、演算増幅器の出力端子に、第2のトランジスタの一方の出力端子が接続されており、更に、第2のトランジスタの他方の出力端子と第1電圧との間に電流経路を形成すると共に、第2のトランジスタに流れる電流に応じた電流を第1電圧側から信号線へ流し込む電流供給手段を設けている。
【0032】
このような請求項7に記載の電流制限回路では、第1電圧から出力トランジスタ(ソース→ドレイン)を介して電気負荷に負荷電流が流れる。そして、出力トランジスタと電流検出用トランジスタの両ドレインが互いに同電位となるように演算増幅器の出力電圧が変化して、第1電圧から電流検出用トランジスタ及び第1のトランジスタを経由して演算増幅器の出力端子へ、負荷電流に応じた電流が流れる。
【0033】
すると、第1電圧から電流引き込み手段にて形成される電流経路及び第2トランジスタを経由して演算増幅器の出力端子へ、第1のトランジスタに流れる電流を所定倍した電流が流れ、電流供給手段が、この電流に応じた電流を第1電圧側から信号線へ流し込む。
【0034】
つまり、請求項7に記載の電流制限回路では、Pチャンネル型MOSトランジスタによるハイサイド接続の場合に、出力トランジスタと電流検出用トランジスタのソース同士とゲート同士を共通接続すると共に、その両トランジスタの各ドレインを演算増幅器の非反転入力端子と反転入力端子とに夫々接続するようにし、更に、電流供給手段を設けて、第2のトランジスタに流れる電流の方向を反転させて、信号線へ電流を流し込むようにしている。
【0035】
そして、このような電流制限回路によれば、請求項4に記載の電流制限回路においてNチャンネル型MOSトランジスタによるハイサイド接続を行った場合と全く同様に、演算増幅器の出力電圧が第1電圧から第2電圧までの範囲で変化すれば良いため、演算増幅器の電源電圧として特別なものを用意する必要が無い。
【0036】
ここで、電流供給手段は、請求項8に記載のように、第2のトランジスタの前記他方の出力端子(演算増幅器とは反対側の出力端子)と出力トランジスタ及び電流検出用トランジスタのソース(第1電圧)との間に、2つの出力端子が直列に接続されたPNP型のバイポーラトランジスタ或いはPチャンネル型のMOSトランジスタである第3のトランジスタと、この第3のトランジスタと同種且つ同極性であって該第3のトランジスタと共に第2のカレントミラー回路を構成し、信号線と出力トランジスタ及び電流検出用トランジスタのソースとの間に2つの出力端子が直列に接続されて、第2のトランジスタを介して第3のトランジスタに流れる電流に対し所定倍となる電流を第1電圧側から信号線へ流す第4のトランジスタと、から構成することができる。
【0037】
つまり、請求項8に記載の電流制限回路では、請求項6に記載の発明と同様に、電流供給手段を、第3及び第4のトランジスタからなる第2のカレントミラー回路によって構成しており、第3のトランジスタにより前記電流経路を形成すると共に、第4のトランジスタにより、第2のトランジスタに流れる電流に応じた電流を第1電圧側から信号線へ流す(流し込む)ようにしている。
【0038】
そして、このように第3及び第4のトランジスタからなる第2のカレントミラー回路によって、電流供給手段を構成すれば、負荷電流の制限精度を低下させることなく、請求項7に記載の電流制限回路による効果を得ることができる。
ところで、請求項6又は請求項8に記載の電流制限回路に対して、請求項9に記載のような電位差生成手段、即ち、カレントミラー回路を構成するに当り互いに接続される第1及び第2のトランジスタのベース或いはゲートと、電流検出用トランジスタのドレインとの間に、第3のトランジスタのベース−エミッタ間電圧或いはゲート−ソース間電圧と同等の電位差を生じさせる手段を設けるようにすれば、出力トランジスタの両出力端子間(ドレイン−ソース間)の電位差がほぼ0Vの状態でも、電流制限動作を行うことができるようになる。
【0039】
この理由について、第1〜第4のトランジスタがバイポーラトランジスタである場合を例に挙げて説明する。
まず、一般的に、2つのバイポーラトランジスタによってカレントミラー回路を構成する場合には、両トランジスタのベース同士とエミッタ同士が接続されると共に、基準となる電流が流れる方のトランジスタ(本発明では第1のトランジスタと第3のトランジスタであり、以下、基準トランジスタともいう)のコレクタとベースが互いに接続される。よって、このようなカレントミラー回路が作動するためには、基準トランジスタの出力端子であるコレクタとエミッタとの間に、ベース−エミッタ間電圧である0.6V程度の電位差を与える必要がある。
【0040】
ここで、請求項6又は請求項8に記載の電流制限回路において、第1のトランジスタ(詳しくは、そのコレクタとエミッタ)が直列に接続される演算増幅器の出力端子と電流検出用トランジスタのドレイン(第2出力端子)との間には、第1のトランジスタのベース−エミッタ間電圧である0.6V程度の電位差が生じる。そして、出力トランジスタの両出力端子間の電位差が0Vであるとすると、本発明では電流検出用トランジスタの両出力端子間の電位差も0Vとなるため、演算増幅器の出力端子と電流検出用トランジスタのソース(第1出力端子)との電位差も、上記0.6V程度となる。
【0041】
ところが、請求項6又は請求項8に記載の電流制限回路では、演算増幅器の出力端子と電流検出用トランジスタのソースとの間に、第1のトランジスタと共にカレントミラー回路を構成する第2のトランジスタと、第2のカレントミラー回路の基準トランジスタである第3のトランジスタとが直列に接続されるため、上記のように演算増幅器の出力端子と電流検出用トランジスタのソースとの電位差が0.6V程度では、第2のトランジスタと第3のトランジスタとを両方共に作動させることができず、電流制限動作を行うことができなくなってしまう。
【0042】
そこで、請求項9に記載の電位差生成手段を設ければ、出力トランジスタの両出力端子間の電位差が0Vであっても、演算増幅器の出力端子と電流検出用トランジスタのソースとの間に、第1のトランジスタのベース−エミッタ間電圧と、電位差生成手段により生成される電位差(この場合は、第3のトランジスタのベース−エミッタ間電圧と同等の電位差)とを加えた1.2V程度の電位差を発生させることができ、これにより、第2のトランジスタと第3のトランジスタを確実に動作させて、電流制限動作を行うことができるようになる。
【0043】
尚、2つのMOSトランジスタによってカレントミラー回路を構成する場合には、一般的に、両トランジスタのゲート同士とソース同士が接続されると共に、基準トランジスタのドレインとゲートが互いに接続される。そして、第1〜第4のトランジスタがMOSトランジスタである場合には、電位差生成手段により、第1及び第2のトランジスタのゲートと電流検出用トランジスタのドレインとの間に、第3のトランジスタのゲート−ソース間電圧と同等の電位差を生じさせるようにすれば良い。このように構成すれば、演算増幅器の出力端子と電流検出用トランジスタのソースとの間の電位差が、第3のトランジスタのゲート−ソース間電圧と同等の電位差分だけ大きくなり、出力トランジスタの両出力端子間の電位差がほぼ0Vであっても電流制限動作を確実に行うことができるようになる。
【0044】
一方、請求項2〜請求項9に記載の電流制限回路では、出力トランジスタと電流検出用トランジスタをMOSトランジスタとしているが、出力トランジスタと電流検出用トランジスタは、請求項10に記載のように、MOSトランジスタに代えて、バイポーラトランジスタであっても良い。そして、この場合には、ドレインに代えてコレクタが、ソースに代えてエミッタが、ゲートに代えてベースが、夫々、回路接続に用いられるようにすれば良い。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施例について図面を用いて説明する。尚、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0046】
「第1実施例」
まず図1は、第1実施例の電流制限回路を表す回路図である。
図1に示すように、本第1実施例の電流制限回路は、電気負荷(以下、単に、負荷という)1に負荷電流を供給するための電流経路にドレインとソースが直列に接続された出力トランジスタ2と、この出力トランジスタ2と同種且つ同極性であり、ドレインとゲートが出力トランジスタ2のドレインとゲートに夫々接続された電流検出用トランジスタ3と、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3のゲートに、抵抗Rを介して制御信号としてのゲート電圧を供給する信号線Lとを備えている。
【0047】
そして更に、本第1実施例の電流制限回路は、非反転入力端子(+端子)が出力トランジスタ2のソースに接続され、反転入力端子(−端子)が電流検出用トランジスタ3のソースに接続された演算増幅器OPと、電流検出用トランジスタ3のソースと演算増幅器OPの出力端子との間にコレクタとエミッタが直列に接続され、コレクタとベースが互いに接続された第1のトランジスタ4と、ベースとエミッタが第1のトランジスタ4のベースとエミッタに夫々接続されて、この第1のトランジスタ4と共にカレントミラー回路CM1を構成すると共に、コレクタが信号線Lに接続された第2のトランジスタ5とを備えている。
【0048】
尚、本実施例の電流制限回路では、上記各素子が同一の半導体チップ上に形成されている。そして、出力トランジスタ2及び電流検出用トランジスタ3として、Nチャンネル型のMOSトランジスタを用い、第1及び第2のトランジスタ4,5として、NPN型のバイポーラトランジスタを用いている。
【0049】
また、本実施例では、負荷1の一端が第2電圧としての接地電位(GND=0V)に接続されており、出力トランジスタ2のドレインが、端子10を介して、接地電位よりも高い第1電圧としての電源電圧VD(例えば5V)に接続され、出力トランジスタ2のソースが、端子20を介して、負荷1の接地電位とは反対側の端部に接続されている。つまり、本第1実施例の電流制限回路は、Nチャンネル型MOSトランジスタによるハイサイド接続の構成を採っている。
【0050】
また更に、この電流制限回路は、抵抗Rに接続された端子30を介して、定電圧電源回路40が接続されている。そして、この定電圧電源回路40から出力される所定の定電圧VGが、抵抗R及び信号線Lを介して、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3のゲートに供給される。
【0051】
次に、上記のように構成された電流制限回路の動作について説明する。
まず、負荷1を駆動しない場合には、定電圧電源回路40により端子30に定電圧VGが印加されず、出力トランジスタ2は、そのゲート−ソース間電圧が0Vになるため、オフ状態となり、負荷1には電流が流れない。
【0052】
一方、負荷1を駆動する場合には、定電圧電源回路40から抵抗R及び信号線Lを介して、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3のゲートにハイレベルのゲート電圧が供給され、電源電圧VDから出力トランジスタ2(ドレイン→ソース)を介して、負荷1に負荷電流I1 が流れる。
【0053】
ここで、この時には、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3の両ソースが互いに同電位となるように演算増幅器OPの出力電圧(出力端子の電圧)が変化し、電源電圧VDから演算増幅器OPの出力端子へ、電流検出用トランジスタ3(ドレイン→ソース)及び第1のトランジスタ4(コレクタ→エミッタ)を介して、負荷電流I1 に応じた電流I2 が流れる。
【0054】
即ち、演算増幅器OPの作用によって、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3における各端子間の電位差が全て等しくなるため、両トランジスタ2,3は、飽和/非飽和の全動作領域にて、その動作点が一致する。よって、電流検出用トランジスタ3には、出力トランジスタ2に流れる負荷電流I1 に対して、両トランジスタ2,3のトランジスタサイズ比に応じた電流I2 が正確に流れることとなり、この電流I2 が第1のトランジスタ4にも流れる。
【0055】
すると、第1のトランジスタ4に流れる電流(即ち、電流検出用トランジスタ3に流れる電流)I2 を所定倍した電流I3 が、第2のトランジスタ5によって信号線Lから演算増幅器OPの出力端子へ引き込まれ、この電流I3 による抵抗Rでの電圧降下によって、出力トランジスタ2及び電流検出用トランジスタ3のゲート電圧が低下して、出力トランジスタ2により流される負荷電流I1 が所定値に制限される。
【0056】
尚、第1のトランジスタ4に流れる電流I2 と第2のトランジスタ5に流れる電流I3 との比(上記所定倍)は、第1及び第2の両トランジスタ4,5のトランジスタサイズによって決まるカレントミラー回路CM1のカレントミラー比である。
【0057】
このような第1実施例の電流制限回路において、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3とのトランジスタサイズの比をm:1とすると、出力トランジスタ2に流れる負荷電流I1 と電流検出用トランジスタ3に流れる電流I2 との関係は、下記の式1のようになる。
【0058】
【数1】
I1 =m×I2 …(式1)
また、カレントミラー回路CM1のカレントミラー比を1:n(=n倍)とすると、第2のトランジスタ5によって抵抗Rに流される電流I3 は、下記の式2のようになる。
【0059】
【数2】
I3 =n×I2 …(式2)
そして、出力トランジスタ2のゲート−ソース間電圧VGSは、下記の式3の如く表される。尚、式3において「R0 」は、抵抗Rの抵抗値である。
【0060】
【数3】
VGS=VG−R0 ×I3 …(式3)
よって、上記式1〜式3より、出力トランジスタ2によって負荷1に流される負荷電流I1 は、下記の式4のようになる。
【0061】
【数4】
I1 =(VG−VGS)×m/(n×R0 ) …(式4)
式4から分かるように、負荷電流I1 は、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3のトランジスタサイズ比mと、カレントミラー回路CM1のカレントミラー比nと、抵抗Rの抵抗値R0 だけに依存し、電源電圧VDや出力トランジスタ2のドレイン−ソース間電圧等に全く関係なく決定されることが分かる。
【0062】
そして、カレントミラー回路CM1では、第1及び第2のトランジスタ4,5の温度特性が相殺され、また、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3においても、互いの温度特性が相殺されるため、温度変化に影響されずに、上記式1及び式2が成立する。
【0063】
よって、抵抗Rとして、抵抗値精度及び温度特性に優れたものを用いれば、極めて精度良く負荷電流I1 の電流制限を行うことができる。
以上詳述したように第1実施例の電流制限回路では、カレントミラー回路CM1を構成する第1及び第2のトランジスタ4,5の温度特性が相殺され、しかも、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3では、演算増幅器OPにより各端子間の電位差が全て等しくなる。
【0064】
よって、この電流制限回路によれば、温度変化に影響されず、且つ、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3の動作点を一致させて、極めて精度良く負荷電流I1 の電流制限を行うことができる。
また更に、本第1実施例の電流制限回路によれば、出力トランジスタ2のドレイン−ソース間電圧がほぼ0Vの状態でも、演算増幅器OPにより、電流検出用トランジスタ3及び第1のトランジスタ4に負荷電流I1 に応じた電流I2 を流すことができ、更に、信号線Lに上記電流I2 を所定倍した電流I3 を流すことができる。よって、出力トランジスタ2のあらゆる動作領域で電流制限動作を行うことができ、負荷電流I1 の制限値を様々な値に設定することが容易となる。
【0065】
「第2実施例」
上記第1実施例の電流制限回路は、Nチャンネル型のMOSトランジスタである出力トランジスタ2を負荷1よりも高電位側に接続したハイサイド接続のものであったが、次に、第2実施例として、出力トランジスタ2を負荷1よりも低電位側に接続するロウサイド接続の構成を採用した電流制限回路について説明する。
【0066】
図2に示すように、第2実施例の電流制限回路は、第1実施例の電流制限回路に対して、下記の(1)〜(3)の3点が異なっており、その他については全く同様である。
(1)出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3をとして、Pチャンネル型のMOSトランジスタを用いている。
【0067】
(2)カレントミラー回路CM1を構成する第1及び第2のトランジスタ4,5として、PNP型のバイポーラトランジスタを用いている。
(3)負荷1の一端が電源電圧VGに接続されており、出力トランジスタ2のソースが、端子10を介して負荷1の電源電圧VDとは反対側の端部に接続され、出力トランジスタ2のドレインが、端子20を介して接地電位に接続されている。
【0068】
このような第2実施例の電流制限回路は、前述した第1実施例の電流制限回路に対し、各部に流れる電流の方向が逆になるだけで同様に動作する。
即ち、負荷1を駆動する場合には、定電圧電源回路40から抵抗R及び信号線Lを介して、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3のゲートに、電源電圧VDよりも低いロウレベルのゲート電圧が供給され、負荷1の電源電圧VDとは反対側の端部から出力トランジスタ2(ソース→ドレイン)を介して接地電位へ電流が流れることにより、負荷1に負荷電流I1 が流れる。
【0069】
そしてこの時、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3の両ソースが互いに同電位となるように演算増幅器OPの出力電圧が変化して、演算増幅器OPの出力端子から接地電位へ、第1のトランジスタ4(エミッタ→コレクタ)及び電流検出用トランジスタ3(ソース→ドレイン)を介して、負荷電流I1 に応じた電流I2 が流れ、更に、この電流I2 を所定倍した電流I3 が、第2のトランジスタ5によって演算増幅器OPの出力端子から信号線Lへ流し込まれる。そして、この電流I3 による抵抗Rでの電圧上昇によって、出力トランジスタ2及び電流検出用トランジスタ3のゲート電圧が上昇して、出力トランジスタ2により流される負荷電流I1 が所定値に制限される。
【0070】
この第2実施例の電流制限回路でも、第1実施例の電流制限回路と全く同様に、カレントミラー回路CM1を構成する第1及び第2のトランジスタ4,5の温度特性が相殺され、しかも、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3では、演算増幅器OPにより各端子間の電位差が全て等しくなるため、温度変化に影響されず、且つ、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3の動作点を一致させて、極めて精度良く負荷電流I1 の電流制限を行うことができる。
【0071】
ところで、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3をNチャンネル型のMOSトランジスタとした第1実施例の電流制限回路において、第2実施例の如く出力トランジスタ2を負荷1よりも低電位側に接続(ロウサイド接続)するようにしても良いが、この場合には、出力トランジスタ2のソースが接地電位に接続されるため、演算増幅器OPが接地電位(=0V)よりも低い電圧を出力しなければならず、このため、演算増幅器OPの電源電圧として、0Vより低いものを用意しなければならない。
【0072】
また同様に、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3をPチャンネル型のMOSトランジスタとした第2実施例の電流制限回路において、第1実施例の如く出力トランジスタ2を負荷1よりも高電位側に接続(ハイサイド接続)するようにしても良いが、この場合には、出力トランジスタ2のソースが電源電圧VDに接続されるため、演算増幅器OPが電源電圧VDよりも高い電圧を出力しなければならず、このため、演算増幅器OPの電源電圧として、電源電圧VDより高いものを用意しなければならない。
【0073】
そこで、後述する第3実施例の如く構成すれば、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3をNチャンネル型のMOSトランジスタとし、且つ、出力トランジスタ2をロウサイド接続した場合に、演算増幅器OPの電源電圧として特別なものを用意する必要が無く、また、後述する第4実施例の如く構成すれば、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3をPチャンネル型のMOSトランジスタとし、且つ、出力トランジスタ2をハイサイド接続した場合に、演算増幅器OPの電源電圧として特別なものを用意する必要が無い。
【0074】
「第3実施例」
まず、第3実施例の電流制限回路は、図3に示すように、第1実施例の電流制限回路に対して、下記の(A)〜(C)の3点が異なっている。
(A)出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3のソース同士とゲート同士を共通接続すると共に、出力トランジスタ2のドレインと電流検出用トランジスタ3のドレインを、演算増幅器OPの非反転入力端子と反転入力端子とに夫々接続し、更に、出力トランジスタ2のドレインを負荷1の電源電圧VDとは反対側の端部に接続し、出力トランジスタ2のソースを接地電位に接続するようにしている。
【0075】
(B)カレントミラー回路CM1を構成する第1及び第2のトランジスタ4,5として、PNP型のバイポーラトランジスタを用いており、第1のトランジスタ4のコレクタが、電流検出用トランジスタ3のドレインに接続されている。
そして、カレントミラー回路CM1では、第1のトランジスタ3のコレクタとベースが直接接続されておらず、その代わりに、エミッタが第1及び第2のトランジスタ4,5のベースに接続され、ベースが第1のトランジスタ4のコレクタに接続され、コレクタが出力トランジスタ2及び電流検出用トランジスタ3のソース(本第3実施例では、接地電位)に接続された、PNP型のバイポーラトランジスタである電位差生成用トランジスタ6を追加して備えている。
【0076】
(C)そして更に、第3実施例の電流制限回路は、第2のトランジスタ5のコレクタと出力トランジスタ2及び電流検出用トランジスタ3のソースとの間にコレクタとエミッタが直列に接続され、コレクタとベースが互いに接続された第3のトランジスタ7と、ベースとエミッタが第3のトランジスタ7のベースとエミッタに夫々接続されて、この第3のトランジスタ7と共に第2のカレントミラー回路CM2を構成する第4のトランジスタ8と、を追加して備えており、第4のトランジスタ8のコレクタが信号線Lに接続されている。尚、第3及び第4のトランジスタ7,8は、共にNPN型のバイポーラトランジスタである。
【0077】
このように構成された第3実施例の電流制限回路では、負荷1の電源電圧VDとは反対側の端部から出力トランジスタ2(ドレイン→ソース)を介して接地電位へ電流が流れることにより、負荷1に負荷電流I1 が流れる。
そして、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3の両ドレインが互いに同電位となるように演算増幅器OPの出力電圧が変化して、演算増幅器OPの出力端子から第1のトランジスタ4(エミッタ→コレクタ)及び電流検出用トランジスタ3(ドレイン→ソース)を経由して接地電位へ、負荷電流I1 に応じた電流I2 が流れ、更に、この電流I2 を所定倍した電流I3 が、演算増幅器OPの出力端子から第2のトランジスタ5(エミッタ→コレクタ)及び第3のトランジスタ7(コレクタ→エミッタ)を経由して接地電位へ流れる。
【0078】
すると、第3のトランジスタ7と共に第2のカレントミラー回路CM2を構成する第4のトランジスタ8が、第2のトランジスタ5及び第3のトランジスタ7に流れる電流I3 を所定倍した電流I3 ’を、信号線Lから接地電位側へ引き込む。そして、この電流I3 ’による抵抗Rでの電圧降下によって、出力トランジスタ2及び電流検出用トランジスタ3のゲート電圧が低下して、出力トランジスタ2により流される負荷電流I1 が所定値に制限される。
【0079】
尚、第3のトランジスタ7に流れる電流I3 と第4のトランジスタ8に流れる電流I3 ’との比(上記所定倍)は、第3及び第4の両トランジスタ7,8のトランジスタサイズによって決まる第2のカレントミラー回路CM2のカレントミラー比である。そして、このカレントミラー比は、1に設定するようにしても良いし、それ以外の値に設定するようにしても良い。
【0080】
つまり、第3実施例の電流制限回路では、Nチャンネル型MOSトランジスタによるロウサイド接続の場合に、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3のソース同士とゲート同士を共通接続すると共に、その両トランジスタ2,3の各ドレインを演算増幅器OPの非反転入力端子と反転入力端子とに夫々接続するようにし、更に、電流引き込み手段としての第2のカレントミラー回路CM2を設けて、第2のトランジスタ5に流れる電流I3 の方向を反転させて、信号線Lから電流I3 ’を引き込むようにしている。
【0081】
そして、このような電流制限回路によれば、図2に示した第2実施例の電流制限回路と同様に、演算増幅器OPの出力電圧が電源電圧VDから接地電位までの範囲で変化すれば良いため、演算増幅器OPの電源電圧として特別なものを用意する必要が無い。
【0082】
また、本第3実施例の電流制限回路では、第3及び第4のトランジスタ7,8からなる第2のカレントミラー回路CM2によって、信号線Lから電流を引き込むようにしているため、負荷電流I1 の制限精度を低下させることも無い。
ところで、本第3実施例の電流制限回路では、カレントミラー回路CM1を構成する第1のトランジスタ4のコレクタとベースが直接接続されておらず、その代わりに、電位差生成手段としての電位差生成用トランジスタ6を設けているため、出力トランジスタ2のドレイン−ソース間電圧がほぼ0Vの状態でも、電流制限動作を行うことができる。
【0083】
以下、この理由について説明する。
まず、図3において、電位差生成用トランジスタ6を設けずに、第1のトランジスタ4のコレクタとベースを直接接続するようにした場合には、演算増幅器OPの出力端子と電流検出用トランジスタ3のドレインとの間に、第1のトランジスタ4のベース−エミッタ間電圧である0.6V程度の電位差が生じることとなる。そして、出力トランジスタ2のドレイン−ソース間電圧が0Vであるとすると、本実施例では電流検出用トランジスタ3のドレイン−ソース間電圧も0Vとなるため、演算増幅器OPの出力端子と電流検出用トランジスタ3のソースとの電位差も、上記0.6V程度となる。
【0084】
ここで、本第3実施例の電流制限回路では、演算増幅器OPの出力端子と電流検出用トランジスタ3のソースとの間に、第1のトランジスタ4と共にカレントミラー回路CM1を構成する第2のトランジスタ5と、第2のカレントミラー回路CM2を構成する第3のトランジスタ7とが直列に接続されるため、上記のように演算増幅器OPの出力端子と電流検出用トランジスタ3のソースとの電位差が0.6V程度では、第2のトランジスタ5と第3のトランジスタ7とを両方共に作動させることができず、電流制限動作を行うことができなくなってしまう。
【0085】
そこで、図3の如く電位差生成用トランジスタ6を設ければ、出力トランジスタ2のドレイン−ソース間電圧がたとえ0Vであっても、演算増幅器OPの出力端子と電流検出用トランジスタ3のソースとの間に、第1のトランジスタ4のベース−エミッタ間電圧と、電位差生成用トランジスタ6のベース−エミッタ間電圧(即ち、第3のトランジスタ7のベース−エミッタ間電圧と同等の電位差)とを加えた1.2V程度の電位差を発生させることができる。そして、これにより、出力トランジスタ2のドレイン−ソース間電圧がたとえ0Vであっても、第2のトランジスタ5と第3のトランジスタ7を確実に動作させて、前述した電流制限動作を行うことが可能となるのである。
【0086】
尚、電位差生成用トランジスタ6を設けることに代えて、第1のトランジスタ4のコレクタとベースを直接接続すると共に、その接続点から、電流検出用トランジスタ3のドレインと演算増幅器OPの反転入力端子との接続点へ至る電流経路に、ダイオードを順方向に挿入するようにしても良い。但し、図3の如く電位差生成用トランジスタ6を設けるようにすれば、カレントミラー回路CM1のカレントミラー比を一層正確に設定することができるという点で有利である。
【0087】
「第4実施例」
次に、第4実施例の電流制限回路は、図4に示すように、前述した第3実施例の電流制限回路に対して、下記の(a)〜(c)の3点が異なっており、その他については全く同様である。
【0088】
(a)出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3として、Pチャンネル型のMOSトランジスタを用いている。
(b)カレントミラー回路CM1を構成する第1及び第2のトランジスタ4,5として、NPN型のバイポーラトランジスタを用いると共に、電位差生成用トランジスタ6も、NPN型のバイポーラトランジスタとしている。
【0089】
そして更に、第2のカレントミラー回路CM2を構成する第3及び第4のトランジスタ7,8として、PNP型のバイポーラトランジスタを用いている。
(c)負荷1の一端が接地電位に接続されており、出力トランジスタ2のソースが、端子10を介して電源電圧VDに接続され、出力トランジスタ2のドレインが、端子20を介して負荷1の接地電位とは反対側の端部に接続されている。
【0090】
このような第4実施例の電流制限回路は、前述した第3実施例の電流制限回路に対し、各部に流れる電流の方向が逆になるだけで同様に動作する。
即ち、電源電圧VDから出力トランジスタ2(ソース→ドレイン)を介して、負荷1に負荷電流I1 が流れると共に、この時、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3の両ドレインが互いに同電位となるように演算増幅器OPの出力電圧が変化して、電源電圧VDから電流検出用トランジスタ3(ソース→ドレイン)及び第1のトランジスタ4(コレクタ→エミッタ)を経由して演算増幅器OPの出力端子へ、負荷電流I1 に応じた電流I2 が流れ、更に、この電流I2 を所定倍した電流I3 が、電源電圧VDから第3のトランジスタ7(エミッタ→コレクタ)及び第2のトランジスタ5(コレクタ→エミッタ)を経由して演算増幅器OPの出力端子へ流れる。
【0091】
すると、第3のトランジスタ7と共に第2のカレントミラー回路CM2を構成する第4のトランジスタ8が、第2のトランジスタ5及び第3のトランジスタ7に流れる電流I3 を所定倍した電流I3 ’を、電源電圧VD側から信号線Lへ流し込む。そして、この電流I3 ’による抵抗Rでの電圧上昇によって、出力トランジスタ2及び電流検出用トランジスタ3のゲート電圧が上昇して、出力トランジスタ2により流される負荷電流I1 が所定値に制限される。
【0092】
つまり、第4実施例の電流制限回路では、Pチャンネル型MOSトランジスタによるハイサイド接続の場合に、出力トランジスタ2と電流検出用トランジスタ3のソース同士とゲート同士を共通接続すると共に、その両トランジスタ2,3の各ドレインを演算増幅器OPの非反転入力端子と反転入力端子とに夫々接続するようにし、更に、電流供給手段としての第2のカレントミラー回路CM2を設けて、第2のトランジスタ5に流れる電流I3 の方向を反転させて、信号線Lへ電流I3 ’を流し込むようにしている。
【0093】
そして、このような電流制限回路によれば、図1に示した第1実施例の電流制限回路と同様に、演算増幅器OPの出力電圧が電源電圧VDから接地電位までの範囲で変化すれば良いため、演算増幅器OPの電源電圧として特別なものを用意する必要が無い。
【0094】
また、本第4実施例の電流制限回路においても、第3実施例のものと同様に、第3及び第4のトランジスタ7,8からなる第2のカレントミラー回路CM2によって、信号線Lに電流を流すようにしているため、負荷電流I1 の制限精度を低下させることも無い。
【0095】
そして更に、本第4実施例の電流制限回路においても、カレントミラー回路CM1を構成する第1のトランジスタ4のコレクタとベースが直接接続されておらず、その代わりに、電位差生成手段としての電位差生成用トランジスタ6を設けているため、出力トランジスタ2のドレイン−ソース間電圧がほぼ0Vの状態でも、電流制限動作を行うことができる。
【0096】
「その他の変形例」
上記第1〜第4実施例では、カレントミラー回路CM1を、バイポーラトランジスタによって構成したが、MOSトランジスタを用いて構成するようにしても良い。
【0097】
また同様に、第3及び第4実施例では、第2のカレントミラー回路CM2を、バイポーラトランジスタによって構成したが、MOSトランジスタを用いて構成するようにしても良い。
尚、例えば第3実施例において、カレントミラー回路CM2をMOSトランジスタで構成した場合(つまり、第3及び第4のトランジスタ7,8をMOSトランジスタとした場合)には、カレントミラー回路CM1を構成する第1及び第2のトランジスタ4,5のベースと、電流検出用トランジスタ3のドレインとの間に、MOSトランジスタである第3のトランジスタ7のゲート−ソース間電圧と同等の電位差を生じさせるように構成すれば良い。
【0098】
具体的には、図3において、PNPトランジスタからなる電位差生成用トランジスタ6の代わりに、ソースが第1及び第2のトランジスタ4,5のベースに接続され、ゲートが第1のトランジスタ4のコレクタに接続され、ドレインが出力トランジスタ2及び電流検出用トランジスタ3のソースに接続された、Pチャンネル型のMOSトランジスタを設ければ良い。また、このようなPチャンネル型のMOSトランジスタを設けることに代えて、第1のトランジスタ4のコレクタとベースを直接接続すると共に、その接続点から、電流検出用トランジスタ3のドレインと演算増幅器OPの反転入力端子との接続点へ至る電流経路に、ゲートとドレインが接続されたMOSトランジスタを直列に挿入して、上記電流経路に第3のトランジスタ7のゲート−ソース間電圧に相当する電位差を生じさせるようにしても良い。
【0099】
一方、前述した各実施例の電流制限回路は、出力トランジスタ2及び電流検出用トランジスタ3として、MOSトランジスタを用いたものであったが、出力トランジスタ2及び電流検出用トランジスタ3として、バイポーラトランジスタを用いるようにしても良い。尚、この場合には、ドレインに代えてコレクタを、ソースに代えてエミッタを、ゲートに代えてベースを、夫々、回路接続に用いれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の電流制限回路を表す回路図である。
【図2】 第2実施例の電流制限回路を表す回路図である。
【図3】 第3実施例の電流制限回路を表す回路図である。
【図4】 第4実施例の電流制限回路を表す回路図である。
【符号の説明】
1…電気負荷(負荷) 2…出力トランジスタ
3…電流検出用トランジスタ L…信号線 R…抵抗
OP…演算増幅器 4…第1のトランジスタ 5…第2のトランジスタ
CM1…カレントミラー回路 6…電位差生成用トランジスタ
7…第3のトランジスタ 8…第4のトランジスタ
CM2…第2のカレントミラー回路 10,20,30…端子
40…定電圧電源回路
Claims (10)
- 制御端子と電流の入出力を行う第1出力端子及び第2出力端子とを有し、所定の第1電圧と該第1電圧よりも低い第2電圧との間に、電気負荷を介して前記両出力端子が直列に接続された出力トランジスタと、
該出力トランジスタと同種且つ同極性であり、その第1出力端子が前記出力トランジスタの第1出力端子に接続され、その制御端子が前記出力トランジスタの制御端子に接続された電流検出用トランジスタと、
前記出力トランジスタと前記電流検出用トランジスタの制御端子に抵抗を介して制御信号を供給する信号線と、
非反転入力端子が前記出力トランジスタの第2出力端子に接続され、反転入力端子が前記電流検出用トランジスタの第2出力端子に接続された演算増幅器と、
前記電流検出用トランジスタの第2出力端子と前記演算増幅器の出力端子との間に、2つの出力端子が直列に接続された第1のトランジスタと、
該第1のトランジスタと共にカレントミラー回路を構成し、前記電流検出用トランジスタを介して前記第1のトランジスタに流れる電流に対し所定倍となる電流を流す第2のトランジスタとを備え、
前記第2のトランジスタにより前記信号線に電流を流し、当該電流による前記抵抗の電圧変化にて前記制御信号の電圧レベルを変化させて、前記出力トランジスタにより前記電気負荷に供給される負荷電流を所定値に制限するように構成したこと、
を特徴とする電流制限回路。 - 請求項1に記載の電流制限回路において、
前記出力トランジスタと前記電流検出用トランジスタは、Nチャンネル型のMOSトランジスタであり、前記第2のトランジスタに流れる電流を前記信号線から引き込むように構成されていること、
を特徴とする電流制限回路。 - 請求項1に記載の電流制限回路において、
前記出力トランジスタと前記電流検出用トランジスタは、Pチャンネル型のMOSトランジスタであり、前記第2のトランジスタに流れる電流を前記信号線へ流し込むように構成されていること、
を特徴とする電流制限回路。 - 請求項2又は請求項3に記載の電流制限回路において、
前記出力トランジスタと前記電流検出用トランジスタは、ドレインを前記第1出力端子とし、ソースを前記第2出力端子とし、ゲートを前記制御端子として接続されており、
前記信号線と前記演算増幅器の出力端子との間に、前記第2のトランジスタの2つの出力端子が直列に接続されていること、
を特徴とする電流制限回路。 - 請求項2に記載の電流制限回路において、
前記出力トランジスタと前記電流検出用トランジスタは、ソースを前記第1出力端子とし、ドレインを前記第2出力端子とし、ゲートを前記制御端子として接続されていると共に、
前記出力トランジスタは、ドレインが前記電気負荷の前記第1電圧とは反対側の端部に接続され、ソースが前記第2電圧に接続されており、
前記第1及び第2のトランジスタは、PNP型のバイポーラトランジスタ或いはPチャンネル型のMOSトランジスタであって、前記演算増幅器の出力端子に、前記第2のトランジスタの一方の出力端子が接続されており、
更に、前記第2のトランジスタの他方の出力端子と前記第2電圧との間に電流経路を形成すると共に、前記第2のトランジスタに流れる電流に応じた電流を前記信号線から前記第2電圧側へ引き込む電流引き込み手段を設けたこと、
を特徴とする電流制限回路。 - 請求項5に記載の電流制限回路において、
前記電流引き込み手段は、
前記第2のトランジスタの前記他方の出力端子と前記出力トランジスタ及び前記電流検出用トランジスタのソースとの間に、2つの出力端子が直列に接続されたNPN型のバイポーラトランジスタ或いはNチャンネル型のMOSトランジスタである第3のトランジスタと、
該第3のトランジスタと同種且つ同極性であって該第3のトランジスタと共に第2のカレントミラー回路を構成し、前記信号線と前記出力トランジスタ及び前記電流検出用トランジスタのソースとの間に2つの出力端子が直列に接続されて、前記第2のトランジスタを介して前記第3のトランジスタに流れる電流に対し所定倍となる電流を前記信号線から前記第2電圧側へ流す第4のトランジスタとからなること、
を特徴とする電流制限回路。 - 請求項3に記載の電流制限回路において、
前記出力トランジスタと前記電流検出用トランジスタは、ソースを前記第1出力端子とし、ドレインを前記第2出力端子とし、ゲートを前記制御端子として接続されていると共に、
前記出力トランジスタは、ソースが前記第1電圧に接続され、ドレインが前記電気負荷の前記第2電圧とは反対側の端部に接続されており、
前記第1及び第2のトランジスタは、NPN型のバイポーラトランジスタ或いはNチャンネル型のMOSトランジスタであって、前記演算増幅器の出力端子に、前記第2のトランジスタの一方の出力端子が接続されており、
更に、前記第2のトランジスタの他方の出力端子と前記第1電圧との間に電流経路を形成すると共に、前記第2のトランジスタに流れる電流に応じた電流を前記第1電圧側から前記信号線へ流し込む電流供給手段を設けたこと、
を特徴とする電流制限回路。 - 請求項7に記載の電流制限回路において、
前記電流供給手段は、
前記第2のトランジスタの前記他方の出力端子と前記出力トランジスタ及び前記電流検出用トランジスタのソースとの間に、2つの出力端子が直列に接続されたPNP型のバイポーラトランジスタ或いはPチャンネル型のMOSトランジスタである第3のトランジスタと、
該第3のトランジスタと同種且つ同極性であって該第3のトランジスタと共に第2のカレントミラー回路を構成し、前記信号線と前記出力トランジスタ及び前記電流検出用トランジスタのソースとの間に2つの出力端子が直列に接続されて、前記第2のトランジスタを介して前記第3のトランジスタに流れる電流に対し所定倍となる電流を前記第1電圧側から前記信号線へ流す第4のトランジスタとからなること、
を特徴とする電流制限回路。 - 請求項6又は請求項8に記載の電流制限回路において、
前記カレントミラー回路を構成するに当り互いに接続される前記第1及び第2のトランジスタのベース或いはゲートと、前記電流検出用トランジスタのドレインとの間に、前記第3のトランジスタのベース−エミッタ間電圧或いはゲート−ソース間電圧と同等の電位差を生じさせる電位差生成手段を設けたこと、
を特徴とする電流制限回路。 - 請求項2〜請求項9の何れかに記載の電流制限回路において、
前記出力トランジスタと前記電流検出用トランジスタは、前記MOSトランジスタに代えてバイポーラトランジスタであり、ドレインに代えてコレクタが、ソースに代えてエミッタが、ゲートに代えてベースが、夫々、回路接続に用いられていること、
を特徴とする電流制限回路。
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