JPH10334216A - 画像合成装置 - Google Patents

画像合成装置

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JPH10334216A
JPH10334216A JP9140778A JP14077897A JPH10334216A JP H10334216 A JPH10334216 A JP H10334216A JP 9140778 A JP9140778 A JP 9140778A JP 14077897 A JP14077897 A JP 14077897A JP H10334216 A JPH10334216 A JP H10334216A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特殊な撮像環境を必要とせずに対象物体の画
像を3次元的な位置や構造を含めて検出し、2次元画像
や3次元コンピュータグラフィックスとの画像合成を効
率的に行うことが可能な画像合成装置を提供する。 【解決手段】 撮像部1を構成する2台のステレオカメ
ラにより、それぞれ背景の画像を撮影し、対応検出部3
がこの背景の画像を構成する画素の対応を検出し、対応
記憶部4がこの画素の対応を記憶する。領域検出部5で
は、画像入力部2から出力された画像の中から、対応記
憶部4に記憶された対応と異なる対応の画素を検出し、
これを物体領域であるとして画像合成部7に出力する。
画像合成部7は、背景画像入力部6に入力した背景画像
と、領域検出部5から出力された領域の画像とを合成し
て出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮影した画像から
物体領域を取り出して別の画像に合成を行う画像合成装
置に関し、特に2つの撮像装置を利用して2枚の画像の
画素の対応から物体を取り出して合成を行う画像合成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の画像合成装置として、例えば特開
昭63−90285号公報や特開平3−285486号
公報に開示された発明のように、クロマキーによる画像
合成装置が知られている。これらの装置における画像合
成の方法を、以下に図面を参照して説明する。
【0003】まず、図18にクロマキーによる画像合成
装置の画像合成方法を示す。この図18に示されるよう
に、背景画像132の上に合成する物体131の画像を
撮像する際に、物体131の背後を青や緑、この図の場
合では青色の背景130、など特定の色で覆って撮影
し、この色情報をもとに物体部分134のみを取り出
し、これを背景画像132の上に合成して合成画像13
3を得るというものである。
【0004】しかし、この手法では物体を撮影するため
に物体の背後を特定の色で覆わなければならず、その撮
影のためには特殊な撮影環境を必要とする欠点があり、
また、この方法では対象とする物体の3次元的な位置や
構造がわからず2次元的な合成しかできないという欠点
があった。
【0005】そこで上述の従来の欠点を補うため、特別
な撮影条件を必要とせず、物体部分のみを取り出す手段
として、特開平7−79429号公報に開示された発明
のような背景差分による方法や、特開平8−24947
1号公報に開示された発明のようなフレーム間差分の方
法が知られている。
【0006】背景差分による画像合成方法を図19を参
照して説明する。この図19に示されるように、背景差
分による方法は、背景画像141を予め撮影しておき、
それと現フレーム画像140との差をとることにより、
抽出された画像142として、移動物体部分のみを取り
出す方法である。
【0007】次に、フレーム間差分による画像合成方法
を図20を参照して説明する。図20に示されるよう
に、このフレーム間差分による方法は、現フレーム画像
150と1フレーム前の前フレーム画像151との差分
をとることにより、抽出された画像152として移動物
体部分のみを取り出し、明るさの変化や日照条件の変化
があったとしても対応できるようにしたものである。
【0008】一方、従来の画像合成装置には、物体の3
次元的な構造や位置を検出するために、ステレオ画像の
両眼視差を用いてその3次元的な構造や位置を検出する
手法が知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術において、背景差分の方法においては、移動物体
部分を取り出す際に、物体の影や日照条件の変化による
明るさの変化も取り出してしまうことがあり、正確に物
体だけを取り出すことができないという問題点を有して
いる。
【0010】また、フレーム間差分による方法において
は、物体が動いている間であれば、移動物体部分のみを
取り出すことが可能であるが、物体が静止してしまう
と、その移動物体部分のみを取り出すことができないと
いう問題点を有している。
【0011】一方、物体の3次元的な構造や位置を検出
するための、両眼視差を用いる方法においてはステレオ
カメラで撮影された2枚の画像の画素間の対応をとる処
理動作が必須の動作となるが、この処理動作は一般の長
い処理時間がかかるという欠点があり、従ってこの方法
では、3次元的な構造や位置を検出する際に、その長い
処理時間による弊害として、静止物体に対しては用いる
ことが可能であるものの、動物体の画像合成には用いる
ことができないという問題点を有している。
【0012】このように、従来のクロマキーに基づく画
像合成装置は特殊な撮影環境が必要となり、物体の3次
元的な位置や構造がわからないという問題点を有してい
る。また、背景差分による画像合成方法やフレーム間差
分による画像合成方法では特殊な撮影環境が必要ではな
いものの、誤差を多く含む上、別の束縛条件が付与され
てしまい、かつ、物体の3次元的な位置や構造がわから
ないという問題点を有している。また、物体の3次元的
な位置や構造を検出するための両眼視差を用いる方法に
おいては上述のように長い処理時間がかかるという問題
点を有している。
【0013】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
特殊な撮像環境を必要とせずに対象物体の画像を3次元
的な位置や構造を含めて検出し、2次元画像や3次元コ
ンピュータグラフィックスとの画像合成を効率的に行う
ことが可能な画像合成装置を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
異なる位置に配置された2台の撮像装置のそれぞれから
出力された画像を表す画像データが入力される画像入力
部と、前記画像入力部に入力された画像データにより表
される画像において、前記2台の撮像装置の内の一方の
撮像装置から出力された画像を構成する画素と他方の撮
像装置から出力された画像を構成する画素との間の対応
を検出する対応検出部と、前記検出された画素間の対応
を記憶する対応記憶部と、前記画像入力部に入力される
2台の撮像装置のそれぞれから出力された画像を構成す
る全ての画素の対応が、前記対応記憶部に記憶されてい
る画素間の対応と異なっているか否かを調べ、記憶され
ている対応と異なる対応を持つ画素と該異なる対応を持
つ画素により占められる領域とを検出する領域検出部
と、背景画像としての画像データを入力する背景画像入
力部と、前記領域検出部において検出された領域に対し
ては前記画像入力部に入力された画像の画像データを用
い、前記領域検出部において検出された領域以外には前
記背景画像入力部に入力された背景画像の画像データを
用いて画像を合成する画像合成部とを有することを特徴
とする。
【0015】従って、この発明によれば、画像入力部に
入力された、異なる位置に配置された2台の撮像装置か
ら出力された画像において、初期段階において対応検出
部で背景として撮影された2枚の画像を構成する画素間
の対応がとられ、この対応が対応記憶部に記憶される。
従って、対応する2つの画素は2つの撮像装置で背景の
同じ点を映している。領域検出部では画像入力部に入力
された画像を構成する全ての画素に対して対応記憶部に
記憶されている画素間の対応と一致しているか否かを調
べ直す。もし、背景以外の物体が撮像領域内に入ってき
た場合、左右の撮像装置から出力された画像の内のその
物体に対応する画素は、今まで背景の同じ点を映してい
るはずが物体によって背景の点が隠されてしまい、違う
点を映すことになり、対応が崩れることになる。従っ
て、対応が崩れて異なる対応となっている画素を集めれ
ば、画像から背景以外の物体のみを取り出すことができ
る。また、背景や日照条件によって背景の明るさが変化
したとしても、2台の撮像装置が映しているそれぞれの
画像の対応している画素における画素値が共に変化する
ので、このような背景や日照条件の条件には影響されず
に、画像から物体領域のみを取り出すことができる。そ
して、画像から物体領域のみを取り出した後、背景画像
入力部から入力した背景と、物体領域の画像とを重ね合
わすことにより画像を合成することができる。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記領域検出部により検出された領域に対
応する物体の、前記撮像装置から前記物体までの距離を
検出する距離検出部と、該距離検出部により検出された
距離を記憶するための距離記憶部とを有することを特徴
とする。
【0017】従って、この発明によれば、請求項1記載
の発明の作用が得られると共に、領域検出部において検
出された領域に対応する物体に対して、撮像装置から物
体までの距離を検出する距離検出部を設けることによ
り、物体の撮像装置からの距離と検出された物体の3次
元構造を抽出することができ、これらの情報を距離記憶
部において記憶する。従って、物体の3次元構造と撮像
装置からの距離との、正確な測定及び記憶を行うことが
できる。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、前記背景画像入力部は、撮像装置から背景
までの距離を表すデータと、撮像装置の撮像面における
背景画像の存在範囲を表すデータとが付与された背景画
像の画像データが入力され、前記画像合成部は、前記距
離記憶部に記憶された前記領域検出部により検出された
領域に対応する物体の、前記撮像装置から前記物体まで
の距離と、前記背景画像の画像データに付与されたデー
タにより表される撮像装置から背景までの距離とを比較
し、撮像面全体において、撮像装置に最も近い距離にあ
る画像の画像データに基づいて画像を合成することを特
徴とする。
【0019】従って、この発明によれば、請求項2記載
の発明の作用が得られると共に、領域検出部において検
出された領域に対応する物体の、撮像装置から物体まで
の距離を距離検出部において検出し、この検出した距離
を距離記憶部に記憶することにより撮像装置と物体との
間の距離を測定する。また、背景画像入力部には、撮像
装置から背景までの距離を表すデータと、撮像装置の撮
像面で存在する背景画像の範囲のデータが付与された1
枚又は複数の画像が入力される。画像合成部では、領域
検出部で検出された領域には距離記憶部において記憶し
ている距離を用い、背景画像にはこの背景画像データに
付与された距離データを用いて、撮像装置の撮像面上の
全ての画素に対して、背景画像入力部から入力された画
像と領域検出部において検出された領域の画像とのそれ
ぞれを構成する画素の全ての距離を比較する。この比較
に基づき、最も撮像装置に近い位置にある画素を用いて
画像を形成することにより画像合成を行う。このように
構成することによって、複数の、かつ、異なった距離を
有する画像が背景画像として背景画像入力部に入力され
たとしても、その背景画像と領域検出部において検出さ
れた領域の画像とを、その距離関係を崩すことなく、合
成することができる。従って、検出された領域よりも撮
像装置に近い距離に背景が存在する場合であっても、そ
の背景画像の画像データに適切な距離データが付与され
ることにより、背景画像により検出された領域の画像を
背景画像により隠すような画像を合成することができ
る。
【0020】請求項4記載の発明は、請求項2又は3に
記載の発明において、前記背景画像入力部は、背景とし
て3次元コンピュータグラフィックスによる背景モデル
のデータが入力され、前記画像合成部は、前記背景画像
入力部から入力された3次元コンピュータグラフィック
スによる背景モデルに対して、前記領域検出部において
検出された領域に対しては前記画像入力部に入力された
画像を、前記距離記憶部に記憶された距離に基づき配置
し、前記入力された画像に対応する物体の3次元構造を
表すように、若しくは、平面にテクスチャとしてはりつ
けることにより3次元コンピュータグラフィックスを用
いた画像を合成することを特徴とする。
【0021】従って、この発明によれば、請求項2又は
3に記載の発明の作用が得られると共に、背景画像入力
部において、背景として3次元コンピュータグラフィッ
クスの背景モデルデータが入力される。また、撮像装置
から物体までの距離を検出する距離検出部と、その検出
された距離を記憶する距離記憶部とにより、検出された
領域に対応する物体のおおよその距離及び物体の3次元
的な構造が抽出されるので、これらを画像合成部におい
て、3次元コンピュータグラフィックスの背景モデルと
合成することにより、3次元コンピュータグラフィック
スを用いた画像の合成を実行することができる。
【0022】請求項5記載の発明は、請求項2から4の
いずれかに記載の発明において、前記領域検出部により
検出された領域に対応する物体の、前記距離記憶部に記
憶されている前記撮像装置から該物体までの距離に基づ
き、前記領域検出部で検出された領域内における、前記
対応する物体により生成された2台の撮像装置間の死角
領域を計算し、前記領域検出部で検出された領域から、
該計算された死角領域を除去する第1の死角除去部を有
することを特徴とする。
【0023】上記請求項1から4に記載された発明に具
備された領域検出部により、画像から背景以外の物体を
取り出すことができる。この取り出しは物体が撮像範囲
内に入ってくることにより、2台の撮像装置により背景
の同じ点として映されていた画素が、物体上の異なる2
点を移すことにより、その2台の撮像装置から出力され
る画素の対応が崩れることを利用している。しかし、2
台の撮像装置は異なる位置から物体を撮影しているた
め、一方の撮像装置は物体を映しているが、他方の撮像
装置は物体を映さずに背景を映しているという場合にお
いても、対応の崩れは発生する。この場合に、上述のよ
うに、単に、対応が崩れている画素の領域を、物体領域
であるとみなしてしまうと、その物体領域の中に、真の
物体領域ではない領域、いわゆる死角領域が含まれてし
まうことになる。そのため、画像から真の物体領域のみ
を正確に取り出すためには、この死角領域を除去する必
要がある。
【0024】従って、請求項5記載の発明によれば、請
求項2から4のいずれかに記載の発明の作用が得られる
と共に、第1の死角除去部が、距離検出部において検出
された撮像装置から物体まで距離に基づき、領域検出部
において検出された領域に対応する物体により生成され
た、2台の撮像装置間の死角領域の幅を計算する。この
幅は検出された領域の端点の画素によって異なるので、
全ての端点の画素について死角領域の幅を計算する。そ
の後、第1の死角除去部は、領域検出部で検出された領
域から各端点の画素に対応する死角領域を除去し、死角
領域が除去されたデータを画像合成部に出力する。従っ
て、死角領域を正確に除去することができると共に、死
角領域を求める際に、検出された領域の画像を構成する
全ての画素の探索を必要としていないので、高速に死角
領域を除去することができる。
【0025】請求項6記載の発明は、請求項1から5の
いずれかに記載の発明において、前記領域検出部により
検出された領域の画像を構成する画素において、前記対
応検出部が前記2台の撮像装置のそれぞれから出力され
た領域の画像を構成する画素の対応を検出し、該対応検
出部による検出結果に基づき、前記領域検出部により検
出された領域から対応がとれない画素により占められる
領域を死角領域とし、この死角領域を除去する第2の死
角除去部を有することを特徴とする。
【0026】従って、この発明によれば、請求項1から
5のいずれかに記載の発明の作用が得られると共に、領
域検出部において検出された領域に対して、2台の撮像
装置により、改めて画素間のステレオ対応をとる。領域
検出部において検出された領域において、死角領域以外
の領域(真の物体領域)では、2台の撮像装置から出力
された画素が共通に映されるので画素間の対応がとれる
が、死角領域では対応が取れない。この対応がとれない
領域を、第2の死角領域除去部が検出された領域から除
去することにより、正確に真の物体領域のみを取り出す
ことができる。
【0027】請求項7記載の発明は、請求項1から6の
いずれかに記載の発明において、前記領域検出部により
検出された領域内において、前記異なる位置に配置され
た2台の撮像装置の内の1の撮像装置から出力された画
像における前記検出された領域の端点の画素に対応する
画素を、他の一方の撮像装置から出力された画像におけ
る前記検出された領域の端点から探索し、該他の一方の
撮像装置から出力された前記検出された領域の端点から
対応する画素の画素位置までの領域を死角領域であると
して除去し、これを前記領域の全ての端点の画素につい
て行うことにより、前記検出された領域の死角領域を除
去する第3の死角除去部を有することを特徴とする。
【0028】従って、この発明によれば、請求項1から
6のいずれかに記載の発明の作用が得られると共に、死
角領域の位置関係と2台の撮像装置の位置関係とのそれ
ぞれには、領域検出部で検出した領域内での死角の位置
が一致するという特性を利用して死角領域を除去する。
この領域内に現れる死角の位置の特性を利用は、第3の
死角除去部が、片方の撮像装置の画像から得られた領域
の端部の画素に対応する画素を、もう一方の画像から得
られた領域内の画素から探索し、対応した画素からその
領域の端部の画素までの領域を、死角領域であるとして
除去する。これを全ての端部の画素に対して行うことに
より、死角領域を除去する。このように、検出された領
域の端部のみを探索して死角領域の除去を行うので、検
出された領域全体を構成する画素の対応を取る必要がな
く、死角領域の除去にかかる時間を低減することができ
る。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して、本発明に
係る画像合成装置の実施形態を詳細に説明する。図1
に、本発明に係る画像合成装置の第1の実施形態の構成
のブロック図を示す。
【0030】この図1に示されるように、この画像合成
装置は、物体や背景を撮影する、2台ステレオカメラか
ら構成される撮像装置としての撮像部1と、撮像部1に
おいて撮影された物体等の画像を、画像データとして入
力する画像入力部2と、画像入力部2に入力された画像
データを入力し、2台のステレオカメラのそれぞれから
出力された画像を構成する画素間の対応を検出する対応
検出部3と、対応検出部3において検出された対応を記
憶する対応記憶部4と、画像入力部2に入力された画像
データにより表される画像において、対応記憶部4に記
憶された対応に基づき領域を検出する領域検出部5と、
背景画像が入力される背景画像入力部6と、領域検出部
5において物体領域として検出された部分には画像入力
部2に入力した画像データを用い、領域と検出されなか
った部分には背景画像入力部6に入力された背景の画像
データを用いて画像を合成する画像合成部7とから構成
される。
【0031】次に、この図1に示される画像合成装置の
動作についてさらに詳細に説明する。撮像部1は画像入
力用の2台のステレオカメラから構成され、この2台の
ステレオカメラのそれぞれから出力された画像データ
が、画像入力部2に入力される。物体領域を検出する前
の初期段階においては、あらかじめ、撮像部1におい
て、背景のシーンを撮影し、画像入力部2に出力する。
【0032】画像入力部2に入力された背景のシーンの
画像データは、対応検出部3、領域検出部5及び画像合
成部7に出力される。対応検出部3では、2台のステレ
オカメラのそれぞれから出力された背景のシーンにおい
て、この背景シーン画像を構成するそれぞれの画素間の
対応検出を行う。
【0033】対応検出部3における対応検出の動作を説
明する。まず、2台のステレオカメラにより背景シーン
の画像が撮影された場合、2台のステレオカメラの位置
関係からエピポーラ条件を定める。これは2台のステレ
オカメラのカメラ中心を結ぶ直線と背景シーン上の一点
を結ぶ平面とがステレオ画像と交差してできる2本直線
の直線の組がエピポーラ直線であり、背景中の任意の点
はステレオ画像中のエピポーラ直線対の上の画素に映っ
ているという条件である。この左右画像の全てのエピポ
ーラ直線対上で画素の対応点を求める。
【0034】その後、対応検出部3において検出された
対応は対応記憶部4に出力され、対応記憶部4におい
て、画素の対応結果を記憶する。この対応記憶部4に記
憶される対応の状態を図2に示す。図2は、対応記憶部
4に記憶される2台のステレオカメラから出力された背
景シーンの画像を構成する画素の対応の記憶状態を示す
図である。図2の(a)が背景画像と左画像と右画像と
の位置関係を示す図であり、図2の(b)が左画像と右
画像との背景画像の明るさの配列を示す図であり、図2
の(c)が左画像に記憶される座標と、右画像に記憶さ
れる画像の対応記憶を示す図である。この図2に示され
るように、対応の記憶は、各画素について、対応する画
素の相手側の画像における座標を記憶することにより行
われる。
【0035】対応記憶部4による対応の記憶が終了する
と、初期段階は終了となる。その後、撮像部1を構成す
る2台のステレオカメラのそれぞれから出力された画像
の画像データは、随時、領域検出部5に入力される。
【0036】領域検出部5では、対応記録部4に記憶さ
れている対応する画素の座標を用いて、画像入力部2か
ら出力された画像データにより表される画像において、
背景以外の物体の領域を検出する。この対応検出部4に
おける背景以外の物体の領域を検出する動作について図
3を参照して説明する。
【0037】図3は、領域検出部5において領域を検出
する際の2台のステレオカメラと物体との位置関係を示
す図である。図3の(a)が、物体が存在しない場合の
2台のステレオカメラと背景上の1点との位置関係を示
す図であり、図3の(b)が物体Oが存在している場合
の物体Oと2台のステレオカメラとの位置関係を示す図
である。この図3に示されるように、初期段階で背景画
像の対応付けを行った際に、背景のある点Pbについ
て、左画像の画素P1と右画像の画素Prが対応してい
たとする(図3の(a))。
【0038】その後、物体Oが撮像領域内に入ってき
て、2台のステレオカメラにより物体Oを撮影したとす
る(図3の(a))。この点Pbが物体Oによって隠さ
れた場合、PlとPrとが映している点は物体上の異な
った点POlとPOrとなるので対応しなくなる。この
ような対応しなくなった点を全て取り出すことにより、
物体領域の検出を行う。ここで、対応しなくなったか否
かの判定には以下のような計算方法を用いる。
【0039】・単純な画素値の差分|Il(Pl)−I
r(Pr)|があるしきい値以下である。ただし、Il
(Pl)、Ir(Pr)はそれぞれ画素Pにおけるステ
レオ左画像、右画像の画素値を示す。・画素Pl、Pr
を中心としたウィンドウ内のパターンの変化と対応する
画素を中心とした、以下の式で表されるウィンドウ内の
パターンの変化sがあるしきい値以下である。
【0040】
【数1】
【0041】ただし、Pli 、Pri はそれぞれ画素P
l、Prを中心としたウィンドウのi番目の画素であ
り、μl、μrはそれぞれ画素Pl、Prを中心とした
ウィンドウ内の画素値の平均である。
【0042】このように、領域検出部5における対応し
なくなったか否かの判定においては、上述のような計算
方法による判定方法を用いるが、本発明では、一度対応
付けがおこなわれた画素の対応が、物体が入ってくるこ
とにより崩れたか否かを判定して物体領域の検出を行う
のであり、判定のための計算方法自体に本発明の趣旨が
あるわけではない。従って、上述のような計算方法によ
る判定に限定されるものではなく、その他の適切な計算
式により表される判定を行っても良い。このような判定
により領域検出部5において物体領域が検出される。
【0043】次に、背景画像入力部6では、画像を合成
する場合の物体の背景となる画像を入力する。この背景
画像の入力はカメラを用いて背景を撮影したものを背景
画像として入力させても良いし、ビデオテープやレーザ
ーディスク、若しくは、コンピュータの大容量記憶装置
等の記憶媒体に記憶されている画像を背景画像として入
力させても良い。
【0044】画像合成部7では、背景画像入力部6に入
力された背景に領域検出部5で検出した領域、つまり、
背景以外の物体の画像を合成する。具体的には、領域検
出部5において検出された領域には画像入力部2に入力
された画像の画像データの画素値を用い、領域検出部5
で検出されなかった領域には背景画像入力部6において
背景画像として入力された画像の画像データの画素値を
用いる。
【0045】ここで、画像合成部7における画像合成の
際に、領域検出部5で検出した領域の画像データとして
画像入力部2に入力した画像データの画素値を用いて、
合成に利用するが、撮像部1は2台のステレオカメラに
より構成されるため、画像入力部2から出力される画像
の画像データも2枚分存在する。そこで、領域検出部5
において、ステレオカメラの左画像を用いて領域を検出
した場合は検出した領域を画像入力部2で入力した左画
像の画素値で置き換え、ステレオカメラの右画像を用い
て領域を検出した場合は検出した領域を映像入力部2で
入力した右画像の画素値で置き換える。このように、画
像合成を実行する場合にはどちらの結果を用いても良
い。
【0046】従って、この第1の実施形態に係る画像合
成装置によれば、入力した画像から背景以外の領域を、
正確かつ、迅速に取り出すことが可能であり、さらにこ
の取り出した領域を、背景画像入力部6に入力した背景
画像と合成することができる。
【0047】次に、本発明に係る画像合成装置の第2の
実施形態について図4を参照して説明する。図4に、第
2の実施形態に係る画像合成装置の構成のブロック図を
示す。ただし、図1に示される第1の実施形態に係る画
像合成装置と同様な部材には同じ番号を付す。
【0048】この図4に示されるように、この第2の実
施形態に係る画像合成装置は、上述の第1の実施形態に
係る画像合成装置に、領域検出部5で得られた物体領域
に対して、その物体の3次元的構造及び、大体の距離を
測定する距離検出部8と、距離検出部8において検出さ
れた構造及び、距離の情報を記憶しておく距離記憶部9
とを設けたものである。
【0049】また、領域検出部5の出力は、直接画像合
成部7に出力される第1の実施形態と異なり、まず距離
検出部8に入力する。その後、検出された距離が付与さ
れた領域の画像データは距離記憶部9に記憶され、距離
記憶部9から検出された距離が付与された領域の画像デ
ータが画像合成部7に出力される。
【0050】距離検出部8による距離の検出は、レーザ
や超音波など距離を測定する距離計測様カメラにより能
動的に距離情報を求める検出方法でも良いし、特殊な距
離計測用カメラは設けず、領域検出部5において検出さ
れた領域内で、2枚の画像の画素間の対応を取り、画素
間の対応を取ることにより物体領域の構造と距離とを求
めても良い。また、距離記憶部9により記憶された情報
は、画像合成部7に出力されて、画像合成を行う際に利
用される。
【0051】従って、この第2の実施形態に係る画像合
成装置においては、上述した第1の実施形態に係る画像
合成装置の効果と同様な効果が得られると共に、領域検
出部5において検出された領域の、撮像装置からその領
域に対応する物体までの距離を検出することが可能にな
ると共に、その領域に対応する物体の3次元構造も認識
することができる。
【0052】次に、本発明に係る画像合成装置の第3の
実施形態について図面を参照して説明する。図5に、第
3の実施形態に係る画像合成装置の構成のブロック図を
示す。この第3の実施形態に係る画像合成装置の構成
は、図4に示される第2の実施形態に係る画像合成装置
の構成と同様である。ただし、この図5に示される背景
画像入力部31の動作、及び、画像合成部32の動作と
が、図4に示される背景画像入力部6の動作、及び、画
像合成部7の動作と異なる。その他のブロックの動作に
ついては同様である。よって、以下に、この図5に示さ
れる背景画像入力部31の動作、及び、画像合成部32
の動作について説明する。ただし、図5において、図4
に示される第2の実施形態が有する部材と同様な部材に
は同じ番号を付す。
【0053】まず、図5に示される背景画像入力部31
の動作について説明する。この第3の実施形態に係る画
像合成装置が具備する背景画像入力部31においては、
その背景画像と撮像部1との間の距離を表すデータと、
その撮像面において存在する存在範囲を表すデータとが
付与された背景画像の画像データが入力される。この、
背景画像入力部31に入力される画像の概念図を図6に
示す。
【0054】この図6に示されるように、背景画像入力
部31に入力される背景画像に付与される距離を表すデ
ータは、遠方、中距離、近距離等であり、存在範囲を表
すデータとしては、全画面、画面左下、画面下方等であ
る。
【0055】従って、この背景画像入力部31では、物
体の背景となる画像だけでなく、物体よりも前方に存在
する背景の画像も入力することができる。
【0056】上述のように、これらの背景画像は合成し
た画像の中でどこに存在するかという存在情報と物体と
どちらが前方にあるかを計算するための、撮像部1を構
成するステレオカメラからの距離情報が与えられてい
る。例えば、図6においては背景としての家の画像16
0が画面の全範囲に、車の画像161が画面の左下に、
花の画像162が画面の下方にあると設定されている。
【0057】さらに、ステレオカメラからの距離とし
て、家の画像160は遠距離にあり、車の画像161は
中距離であるが検出された物体よりは遠方にあり、花の
画像162は近距離にあると設定されている。このよう
に設定すると、検出した物体領域の画像163は家の画
像160や車の画像161の前方にあるので、これらの
背景により隠されることはないが、花の画像162は物
体より前方にあるので、花の画像162により隠されて
いる、という合成結果である合成画像164を、図5に
示される画像合成部32において、合成することができ
る。
【0058】次に、この第3の実施形態に係る画像合成
装置が具備する画像合成部32の画像合成の動作につい
て説明する。図6に示されるような、合成画像164を
合成する際の画像合成部32の動作は、撮像面を覆う全
ての画素に対して、背景画像入力部31から入力され
た、距離を表すデータが付与された背景画像を構成する
画素の距離と、距離検出部8において検出された距離の
データが付与された検出された物体領域の画像を構成す
る画素の距離とを比較する。この比較において、最も撮
像部1を構成するステレオカメラに近い距離にある画素
を、その点の画素であるとみなす。この比較を撮像面全
体に渡って実行することにより、3次元的な距離が与え
られている画素により構成されている画像の合成を実行
する。
【0059】従って、この第3の実施形態に係る画像合
成装置によれば、第2の実施形態に係る画像合成装置の
効果と同様な効果が得られると共に、撮像部1からの距
離と、撮像面における存在範囲とが付与された背景画像
の画像データを背景画像入力部31に入力することがで
き、距離情報が付与された背景画像の画像を構成する画
素の距離と、距離検出部8において検出された領域を構
成する画素の距離とを比較し、この比較結果に基づき、
画像合成部32が合成画像に採用する画素を決定するの
で、単に物体に覆われる背景としての画像のみならず、
物体よりも前方にある背景画像を用いて画像の合成を実
行することができ、3次元的な合成画像を生成すること
ができる。
【0060】次に、本発明に係る画像合成装置の第4の
実施形態について図面を参照して説明する。図7に、第
4の実施形態に係る画像合成装置の構成のブロック図を
示す。この第4の実施形態に係る画像合成装置の構成
は、図4に示される第2の実施形態の構成と同様であ
る。ただし、この図7に示される背景画像入力部41の
動作及び画像合成部42の動作が、図4に示される背景
画像入力部6の動作及び画像合成部7の動作と異なり、
その他のブロックの動作については同様である。よっ
て、以下に、この図7に示される背景画像入力部41の
動作及び画像合成部42の動作について説明する。ただ
し、図7において、図4に示される部材と同様な部材に
は同じ番号を付す。
【0061】まず、図7に示される背景画像入力部41
の動作について説明する。この第4の実施形態に係る画
像合成装置が具備する背景画像入力部41は、背景画像
として、3次元コンピュータグラフィックスによる背景
のモデルを入力する。
【0062】そして、画像合成部42は、距離記憶部9
において記憶されている物体の3次元的な構造に領域検
出部5において検出された領域に対応する物体の画像を
テクスチャとして貼り付けた物体のモデルを、背景画像
入力部6において入力した3次元コンピュータグラフィ
ックスの中に距離記憶部9で記憶しているカメラから物
体領域までの距離により計算した物体の3次元的な位置
に配置することにより、3次元コンピュータグラフィッ
クスを用いた画像の合成を行う。
【0063】また、距離検出部8において、物体の詳細
な3次元構造を検出せず、物体とカメラとの間のおおよ
その距離が検出されている場合には、その距離に置かれ
た平面上に領域検出部5において検出された領域の画像
をテクスチャとして貼り付けることで3次元コンピュー
タグラフィックスを合成する。
【0064】従って、この第4の実施形態に係る画像合
成装置によれば、第2の実施形態に係る画像合成装置の
効果と同様な効果が得られると共に、3次元コンピュー
タグラフィックスによる背景画像を用いることができる
と共に、距離記憶部4に記憶されている領域の距離に基
づき、3次元的な画像の合成を実行することができる。
【0065】ここで、この図7に示される背景画像入力
部41の機能として、上述の3次元コンピュータグラフ
ィックスの背景画像を入力させる他に、図5に示される
第3の実施形態に係る画像合成装置が具備する、背景画
像入力部31の機能を具備させても良い。この場合、利
用者は、3次元コンピュータグラフィックスの画像、若
しくは、距離データと存在範囲が付与された背景画像と
のいずれか一方を背景画像として選択することができ
る。また、この背景画像入力部41の機能拡張に伴い、
図7に示される画像合成部42の機能として、図5に示
される第3の実施形態に係る画像合成部32の機能を具
備させると良い。
【0066】次に、本発明に係る画像合成装置の第5の
実施形態に係る画像合成装置について図面を参照して説
明する。図8に、この第5の実施形態に係る画像合成装
置の構成のブロック図を示す。
【0067】この図8に示されるように、この第5の実
施形態に係る画像合成装置の構成は、図4に示される第
2の実施形態の構成に、死角除去部53を付け加えた構
成となっている。この死角除去部53が付け加えられた
ことに伴い、画像入力部2の出力が死角除去部53に入
力し、領域検出部5において検出された領域のデータが
距離検出部8及び死角除去部53にも入力し、距離記憶
部9に記憶された距離データが付与された領域のデータ
が、死角除去部53及び画像合成部52に出力され、死
角除去部53からの出力が画像合成部52に出力されて
いる。また、図4に示される第2の実施形態に係る画像
合成装置と同様な部材には、同じ番号を付す。
【0068】また、この図8に示される死角除去部53
以外の他のブロックの機能としては、第2の実施形態に
係る画像合成装置に具備されるそれぞれのブロックに対
応する機能と同様である。
【0069】そこで、この第5の実施形態に係る画像合
成装置に具備された死角除去部53について説明する。
【0070】前述の第1から第4の実施形態に係る画像
合成装置においては、物体領域のみを検出するために、
領域検出部5において図3に示されるような、画素間の
対応の崩れを基に物体領域の検出を行っていた。
【0071】しかし、単に対応が崩れている画素のみを
物体領域であるとみなしてしまうと、物体領域に死角領
域が含まれてしまう場合がある。この場合を図9を参照
して説明する。図9の(a)は初期段階における背景と
2台のステレオカメラとの位置関係を示す図であり、図
9の(b)は物体が撮像領域に入ってきた場合の背景と
2台のステレオカメラとの位置関係を示す図である。例
えば、図9の(b)に示されるように、2台のカメラの
位置関係により、背景のある1点Pbに対して、左画像
の対応画素Plは物体Oによって隠されているが、右画
像の対応画素Prは物体によって隠されておらず背景の
点を映しているという状況が発生する場合がある。この
場合であっても、両画素間の対応が崩れているために、
この画素を物体領域として検出してしまう。
【0072】この図9に示される位置関係において検出
される物体領域を、死角領域と呼ぶ。従って、より正確
に物体領域を取り出して画像合成を実行するためには、
画像合成の際に、物体領域に含まれる死角領域を除去す
る必要がある。
【0073】そのため、この図8に示される第5の実施
形態に係る画像合成装置においては領域検出部5におい
て検出された物体領域から死角領域を除去するための死
角除去部53を設けている。
【0074】次に、図8に示される死角除去部53の動
作について図10を参照して説明する。この図10に示
されるように、今、初期段階としての背景シーンの撮影
を行った際に、背景の点Pbに対して、左画像の画素P
lと右画像の画素Prとが対応していたとする。物体1
00がこの背景シーンに入ってくることによって、右画
像における物体100の端点Poに対して、左画像にP
lからPl’までの範囲の死角領域が発生する。
【0075】物体の端点Poと左側のステレオカメラの
撮像面との間の距離zoは、距離検出部8により検出さ
れ、さらにこの検出された距離zoは距離記憶部9に記
憶されているので、このzoを用いて、Pl’の座標を
計算により求めて死角領域を除去するのが、この第5の
実施形態に係る画像合成装置が具備する死角除去部53
の動作である。
【0076】上述の死角除去部53におけるPl’の座
標を求める際の計算例を以下に示す。左カメラの焦点距
離をflとし、左カメラのレンズ中心を原点としたP
l、Pl’の座標をそれぞれ、図10に示すように、
【0077】
【数2】
【0078】とする。ここで、上付の矢印はそれがベク
トルであることを示している。以下の式においても同じ
である。この際、左カメラの座標系は図10の(b)に
示す通りである。また、右カメラの焦点距離をfr、右
カメラのレンズ中心を原点としてPrの座標は図10に
示すように、
【0079】
【数3】
【0080】とする。この時、右カメラの座標系は図1
0の(c)に示す通りである。
【0081】左右のカメラの位置関係が既知のとき、左
カメラの原点を基準としたPrの座標は回転行列R、並
進ベクトルをhとすると、
【0082】
【数4】
【0083】となる。以下の式のように、R、ベクトル
hは次の成分に分解して考える。
【0084】
【数5】
【0085】とする。r1、r2、r3は共に3次元の
行ベクトルである。
【0086】左画像のPl’と右画像のPrが物体の端
点Poに対応している場合、Poの座標xoについて、
【0087】
【数6】
【0088】が成り立つ。これをk、lについて解く
と、
【0089】
【数7】
【0090】が成立する。ここで、・はベクトルのスカ
ラー積を示す。端点の距離zoは距離記憶部8に記憶さ
れているデータにより分かるので、数式(1)のz成分
座標と数式(2)とから、
【0091】
【数8】
【0092】と求めることができる。例えば、図11に
示されるように左右カメラを平行にx軸方向に距離d離
して配置し、左右カメラの焦点距離がfと共通である場
合を考える。この場合、
【0093】
【数9】
【0094】である。図11に示されるように、
【0095】
【数10】
【0096】となり、数式に値を代入したものと一致す
る。
【0097】図8に示される死角除去部53ではこのよ
うに計算した座標Pl’から座標Plまでの範囲にある
画素を除去することによって、図10に示される端点P
rに関する死角を除去する。これを全ての端点の画素に
対して行うことにより、検出された領域に含まれる死角
領域を除去することができる。
【0098】距離検出部8における物体の距離の計測
が、大体の距離の計測である場合であっても、物体の前
後の幅がカメラと物体の距離に比べて十分小さければ、
端点の距離を大体の距離で置き換えて使用することがで
きる。
【0099】従って、この第5の実施形態に係る画像合
成装置によれば、第2の実施形態に係る画像合成装置の
効果と同様な効果が得られると共に、検出された領域の
死角領域を探索ではなく、計算により求めて除去してい
るため、その死角領域の除去動作が迅速に行え、結果と
して、画像合成を実行する際の処理時間を軽減すること
ができる。
【0100】ここで、この図8に示される背景画像入力
部51の機能としては、第2の実施形態に係る画像合成
装置に具備される背景画像入力部6と同様であるとした
が、さらに、図5に示される第3の実施形態に係る画像
合成装置が具備する背景画像入力部31に具備された機
能、及び、図7に示される第4の実施形態に係る画像合
成装置が具備する背景画像入力部41に具備された機能
のうち、少なくともいずれか一方の機能を具備させるこ
とが好ましい。この場合、利用者は、合成させるべき背
景画像として、距離データと存在範囲が付与された背景
画像と、3次元コンピュータグラフィックスによる背景
画像との少なくともいずれか一方の画像を背景画像とし
て選択することができる。また、このような背景画像入
力部51の機能拡張に伴い、図8に示される画像合成部
52の機能として、前述の図5に示される第3の実施形
態に係る画像合成部32に具備された機能、及び、図7
に示される第4の実施形態に係る画像合成部42に具備
された機能の少なくともいずれか一方を具備させると良
い。
【0101】次に、本発明に係る画像合成装置の第6の
実施形態について図面を参照して説明する。図12に、
第6の実施形態に係る画像合成装置の構成のブロック図
を示す。
【0102】この図12に示されるように、この画像合
成装置は、前述の第1の実施形態に係る画像合成装置
に、死角除去部63が付け加えられた構成となってい
る。ただし、図1に示される第1の実施形態に係る画像
合成装置と同様な部材には、同じ番号を付す。
【0103】死角除去部63を、画像合成装置に付け加
える理由は、上述の第5の実施形態に死角除去部53を
付け加えた理由と同様であるが、この死角除去部63の
動作と第5の実施形態に係る画像合成装置が具備してい
る死角除去部53とは、その死角領域を除去する際の動
作が異なる。従って、以下に、この死角除去部63の死
角領域を除去する際の動作について説明する。
【0104】図12に示されるように、この第6の実施
形態に係る画像合成装置は、死角除去部63が付け加え
られた結果として、画像入力部2の出力が、対応検出部
3、領域検出部5及び画像合成部62に出力されると共
に、死角除去部63にも出力されている。また、領域検
出部5において検出された領域のデータは、第1の実施
形態のように、直接画像合成部62に出力されるのでは
なく、死角除去部63に出力され、死角除去部63は、
入力した領域から死角領域を除去した後の領域のデータ
を画像合成部62に出力する。
【0105】この死角除去部63における、領域検出部
5において検出された領域から死角領域を除去する際の
動作について、図12及び図13を参照してさらに詳細
に説明する。
【0106】領域検出部5において検出された物体領域
は、図13の(a)に示されるように、右カメラと左カ
メラのそれぞれの死角領域を含んでいる。また、図13
の(b)、及び図13の(c)に示されるように、左画
像及び右画像の両方の画像に物体が映っている領域が存
在し、それに隣接して死角領域81、82が現れてい
る。
【0107】そこで、この死角領域を除去するために、
死角除去部63は領域検出部5において検出された物体
領域内において、ステレオ法により、検出された領域の
画像を構成する画素の対応を求める。この動作は対応検
出部3において行う画素の対応を検出するための動作と
同様の動作である。物体が映っている領域は両方の画像
に存在しているので、領域検出部5において検出された
領域の内、死角領域以外の物体領域では、画素間の対応
がとれるが、死角領域となっている領域は画素間の対応
がとれない。死角除去部63は、このような画素間の対
応が取れない部分を領域検出部5において検出された物
体領域から除去することにより死角領域を除去する。
【0108】従って、この第6の実施形態に係る画像合
成装置によれば、第1の実施形態に係る画像合成装置と
同様な効果が得られると共に、検出した物体領域におい
て、死角領域を正確に除去することができる。
【0109】さらに、この第6の実施形態として、図1
2に示されるような、死角除去部63を第1の実施形態
に係る画像合成装置に付け加えた構成を説明したが、こ
の死角除去部63と同様の機能を有する死角除去部を、
前述の第2の実施形態に係る画像合成装置に付け加えた
構成としても良い。この構成の画像合成装置を第6の実
施形態の別の態様とする。
【0110】この場合の、第6の実施形態の別の態様に
係る画像合成装置の構成のブロック図を図14に示す。
この図14に示されるように、この第6の実施形態の別
の態様によれば、図4に示される第2の実施形態に係る
画像合成装置に、死角除去部63が付け加えられている
構成となっている。ただし、この図14において、図4
に示される第2の実施形態に係る画像合成装置と同様な
部材には、同じ番号を付す。
【0111】また、死角除去部63が付け加えられたこ
とに伴い、画像入力部2の出力が死角除去部63にも入
力し、領域検出部5において検出された領域のデータが
距離検出部8及び死角除去部63に入力し、距離記憶部
9に記憶された距離データが付与された領域のデータ
が、死角除去部63及び画像合成部62に出力され、死
角除去部63からの出力が画像合成部62に出力されて
いる。
【0112】従って、この第6の実施形態の別の態様に
係る画像合成装置によれば、領域検出部5において検出
された領域の3次元的な構造を認識することができると
共に、検出された領域から死角領域を正確に除去するこ
とができる。
【0113】ここで、図14に示される、この第6の実
施形態の別の態様に係る画像合成装置には、距離検出部
8及び距離記憶部9を具備させたことに伴い、死角除去
部63に、前述の図8に示される第5の実施形態におけ
る死角除去部53に具備された機能を具備させても良
い。この場合、利用者は、領域検出部5において検出さ
れた領域から、死角領域を検出する際に、死角除去部5
3の機能による死角領域の除去、若しくは、死角除去部
63の機能による死角領域の除去のいずれか一方を選択
することができる。
【0114】さらに、この図14に示される背景画像入
力部61の機能としては、第2の実施形態に係る画像合
成装置に具備される背景画像入力部6と同様であるとし
たが、図5に示される第3の実施形態に係る画像合成装
置が具備する背景画像入力部31に具備された機能、及
び、図7に示される第4の実施形態に係る画像合成装置
が具備する背景画像入力部41に具備された機能のう
ち、少なくともいずれか一方の機能を具備させることが
好ましい。この場合、利用者は、合成させるべき背景画
像として、距離データと存在範囲が付与された背景画像
と、3次元コンピュータグラフィックスの画像との少な
くともいずれか一方の画像を背景画像として選択するこ
とができる。また、この背景画像入力部61の機能拡張
に伴い、図12に示される画像合成部62の機能とし
て、前述の図5に示される第3の実施形態に係る画像合
成部32に具備された機能、及び、図7に示される第4
の実施形態に係る画像合成部42に具備された機能の少
なくともいずれか一方を具備させると良い。
【0115】次に、本発明に係る画像合成装置の第7の
実施形態について図面を参照して説明する。図15に、
第7の実施形態に係る画像合成装置の構成のブロック図
を示す。
【0116】この図15に示されるように、この第7の
実施形態に係る画像合成装置の構成は、図1に示される
第1の実施形態の構成に、死角除去部73を付け加えた
構成となっている。ただし、図1に示される第1の実施
形態に係る画像合成装置と同様な部材には、同じ番号を
付す。
【0117】死角除去部73を、画像合成装置に付け加
える理由は、上述の第5の実施形態に死角除去部53を
付け加えた理由と同様であるが、この死角除去部73の
動作と第5の実施形態に係る画像合成装置が具備してい
る死角除去部73とは、その死角領域を除去する際の動
作が異なる。従って、以下に、この死角除去部73の死
角領域を除去する際の動作について説明する。
【0118】この第7の実施形態に係る画像合成装置に
具備された死角除去部73は、死角領域の位置関係を利
用してその死角領域を除去するものである。
【0119】この死角領域の除去について図13及び図
16を参照して説明する。まず、2台のステレオカメラ
により物体を撮影した場合のその物体領域は、図13に
示されるように、死角領域81、82を含む。この図1
3は、カメラを平行に置いた場合、真に物体領域となる
領域と、死角領域となる領域との位置関係を示したもの
である。
【0120】図13の(b)に示されるように、左画像
における死角領域81は物体となる領域の左にあり、図
13の(c)に示されるように、右画像における死角領
域82は物体となる領域の右にある。これは、平行にカ
メラを設置した場合の位置関係であるが、任意の位置に
ステレオカメラを設置した場合も、カメラの位置関係
と、死角領域の真の物体領域に対する位置関係が一致す
る。つまり、左画像の死角領域は物体領域の左側にあ
り、右画像の死角領域は物体領域の右側にある。
【0121】そこで、この第7の実施形態に係る画像合
成装置に具備された死角除去部73は、このような、死
角領域の位置に関する性質を利用して死角領域を除去す
る。この除去の動作を図16を参照して説明する。
【0122】図16に示されるように、右画像の物体領
域の左端の画素は、上述の位置関係に示されるように、
真の物体領域を示しているので、この右画像の物体領域
の左端の画素と対応する画素を、左画像の物体領域の左
側から探索していき、対応した画素が位置する対応点を
検出する。
【0123】そして、左画像の左端の画素から、上述の
対応点に位置する画素までの範囲内にある画素を除去す
ることにより、左画像における死角領域を除去する。
【0124】上記の除去動作を、右画像の物体領域の左
端の画素全てについて行うことにより、左画像の全ての
死角領域を除去することができる。
【0125】右画像の死角領域を除去する際も、同様の
動作を行うことになる。すなわち、左画像の右端の画素
に対応する画素を、右画像の右端から探索していき、対
応する画素が存在する位置を対応点として、右画像の右
端に位置する画素から対応点に位置する画素までの範囲
内にある画素を除去することにより、右画像の死角領域
を除去する。
【0126】また、ステレオカメラを平行に設置した場
合以外でも、エピポーラ条件を用いて探索範囲を狭め同
様のことを行うことにより死角領域が除去できる。
【0127】従って、この第7の実施形態に係る画像合
成装置によれば、第1の実施形態に係る画像合成装置の
効果と同様の効果が得られると共に、死角領域を除去す
る際の探索する画素が、右画像又は左画像の端部の画素
に限られているため、その死角領域の除去を迅速に行う
ことができる。
【0128】ここで、図15に示される第7の実施形態
に係る画像合成装置が具備する死角除去部73の機能と
して、前述の図12に示される第6の実施形態に係る画
像合成装置が具備する死角除去部63の機能を具備させ
ても良い。この場合、利用者は、領域検出部5において
検出された領域から死角領域を除去する際に、死角除去
部73の機能による死角領域の除去、若しくは、死角除
去部63の機能による死角領域の除去のいずれか一方を
選択することができる。
【0129】さらに、この第7の実施形態として、図1
5に示されるような、死角除去部73を第1の実施形態
に係る画像合成装置に付け加えた構成を説明したが、こ
の死角除去部73と同様の機能を有する死角除去部を、
前述の第2の実施形態に係る画像合成装置に付け加えた
構成としても良い。この構成の画像合成装置を第7の実
施形態の別の態様とする。
【0130】この場合の、第7の実施形態の別の態様に
係る画像合成装置の構成のブロック図を図17に示す。
この図17に示されるように、この第7の実施形態の別
の態様によれば、図4に示される第2の実施形態に係る
画像合成装置に、死角除去部73が付け加えられている
構成となっている。ただし、この図17において、図4
に示される第2の実施形態に係る画像合成装置と同様な
部材には、同じ番号を付す。
【0131】また、死角除去部73が付け加えられたこ
とに伴い、画像入力部2の出力が死角除去部73にも入
力し、領域検出部5において検出された領域のデータが
距離検出部8及び死角除去部73に入力し、距離記憶部
9に記憶された距離データが付与された領域のデータ
が、死角除去部73及び画像合成部72に出力され、死
角除去部73からの出力が画像合成部72に出力されて
いる。
【0132】従って、この第7の実施形態の別の態様に
係る画像合成装置によれば、領域検出部5において検出
された領域の3次元的な構造を認識することができると
共に、検出された領域から死角領域を正確に除去するこ
とができる。
【0133】ここで、図17に示される、この第7の実
施形態の別の態様に係る画像合成装置が具備する死角除
去部73に、前述の図8に示される第5の実施形態にお
ける死角除去部53に具備された機能、若しくは、図1
2に示される第6の実施形態における死角除去部63に
具備された機能のうち少なくともいずれか一方を具備さ
せても良い。この場合、利用者は、領域検出部5におい
て検出された領域から、死角領域を検出する際に、死角
除去部53の機能による死角領域の除去、死角除去部6
3の機能による死角領域の除去、若しくは、死角除去部
73の機能による死角領域の除去、のいずれか一つを選
択することができ、死角領域を除去する際の処理効率を
向上させることができる。
【0134】さらに、この図17に示される背景画像入
力部71の機能としては、第2の実施形態に係る画像合
成装置に具備される背景画像入力部6と同様であるとし
たが、さらに、図5に示される第3の実施形態に係る画
像合成装置が具備する背景画像入力部31に具備された
機能、及び、図7に示される第4の実施形態に係る画像
合成装置が具備する背景画像入力部41に具備された機
能のうち、少なくともいずれか一方の機能を具備させる
ことが好ましい。この場合、利用者は、合成させるべき
背景画像として、距離データと存在範囲が付与された背
景画像と、3次元コンピュータグラフィックスの画像と
の少なくともいずれか一方の画像を背景画像として選択
することができる。また、この背景画像入力部71の機
能拡張に伴い、図17に示される画像合成部72の機能
として、前述の図5に示される第3の実施形態に係る画
像合成部32に具備された機能、及び、図7に示される
第4の実施形態に係る画像合成部42に具備された機能
の少なくともいずれか一方を具備させると良い。
【0135】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、背景となるシーンを2台のステレオカメラで
撮影し、背景となる2枚の画像のそれぞれを構成する画
素の対応をあらかじめ求めておき、物体が撮像範囲に入
ってくることにより対応が崩れているか否かにより、背
景を除いた物体領域を検出することができるので、取り
出した物体領域を他の背景の画像に合成することが可能
な画像合成装置を提供することができる。
【0136】また、初期段階として背景の画素間の対応
を求めることにより物体領域の取り出しを行っているの
で、従来の画像合成装置であるクロマキーを用いた画像
合成装置で必要だったブルーバックなどの特殊な撮影環
境が必要とせずに、物体領域を取り出すことが可能な画
像合成装置を提供することができる。
【0137】また、物体領域を取り出すための、特殊な
撮影環境が必要でない物体検出方法として、従来では、
背景差分による方法があるが、これは日照条件の変化や
物体の影に影響される。本発明では、初期段階として2
台のステレオカメラにより撮影した画像を構成する画素
の対応を手がかりにして物体を検出しているので、日照
条件や影などによって背景のある点を映す画素の値に変
化があっても、ある点を映している左右の対応する画素
の双方で画素値の変化が起こるので、物体領域としては
検出されず、従って日照条件の変化や物体の影に影響さ
れずに物体領域を取り出すことが可能な画像合成装置を
提供することができる。
【0138】また、従来の画像合成装置においては、2
次元的な画像による画像合成しか実行できなかったが、
本発明においては、物体領域となる領域に対応する物体
の撮像装置からの距離を、距離検出部によりステレオ画
像の画素間の対応をとるなどして検出し、これを距離記
憶部において記憶しているので、物体領域の3次元的な
構造を計算を高速かつ正確に行うことができ、3次元的
な画像合成を実行することが可能な画像合成装置を提供
することができる。
【0139】さらに、従来の3次元構造の解析に用いら
れている、ステレオ画像により画素間の対応とり3次元
構造を求める方法は、画素間の対応をとるために計算時
間がかかるという欠点があるため採用せず、本発明にお
いては、背景の画像に対して画素間の対応はとっている
ものの、既に検出されている領域にのみ画素間の対応を
とる。そのため、物体領域の3次元的な構造の検出を、
高速かつ正確に行うことが可能な画像合成装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像合成装置の第1の実施形態の
構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る画像合成装置が具備する対応記憶
部に記憶される画素の記憶状態を示す図である。
【図3】本発明に係る画像合成装置が具備する撮像装
置、背景及び物体の位置関係を示す図である。
【図4】本発明に係る画像合成装置の第2の実施形態の
構成を示すブロック図である。
【図5】本発明に係る画像合成装置の第3の実施形態の
構成を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る画像合成装置が具備する背景画像
入力部に入力する、距離及び存在範囲のデータが付与さ
れた画像の一例、及び、画像合成装置により合成された
画像の一例を示す図である。
【図7】本発明に係る画像合成装置の第4の実施形態の
構成を示すブロック図である。
【図8】本発明に係る画像合成装置の第5の実施形態の
構成を示すブロック図である。
【図9】本発明に係る画像合成装置により物体領域を検
出する際の死角領域が発生する場合の状態を示す図であ
る。
【図10】本発明に係る画像合成装置が具備する死角除
去部による死角領域を計算により除去する際の動作を示
す概念図である。
【図11】本発明に係る画像合成装置が具備する死角除
去部による死角領域を計算により除去する際の動作を示
す概念図である。
【図12】本発明に係る画像合成装置の第6の実施形態
の構成を示すブロック図である。
【図13】本発明に係る画像合成装置により検出した物
体領域に含まれる死角領域の状態を示す図である。
【図14】本発明に係る画像合成装置の第6の実施形態
の別の態様の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明に係る画像合成装置の第7の実施形態
の構成を示すブロック図である。
【図16】本発明に係る画像合成装置が具備する死角除
去部による死角領域を除去する際の動作を示す概念図で
ある。
【図17】本発明に係る画像合成装置の第7の実施形態
の別の態様の構成を示すブロック図である。
【図18】従来の画像合成装置により、物体領域を取り
出す際の動作を示す概略図である。
【図19】従来の画像合成装置により、物体領域を取り
出す際の動作を示す概略図である。
【図20】従来の画像合成装置により、物体領域を取り
出す際の動作を示す概略図である。
【符号の説明】
1 撮像部 2 画像入力部 3 対応検出部 4 対応記憶部 5 領域検出部 6 背景画像入力部 7 画像合成部 8 距離検出部 9 距離記憶部 31、41、51、61、71 背景画像入力部 32、42、52、62、72 画像合成部 53、63、73 死角除去部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なる位置に配置された2台の撮像装置
    のそれぞれから出力された画像を表す画像データが入力
    される画像入力部と、 前記画像入力部に入力された画像データにより表される
    画像において、前記2台の撮像装置の内の一方の撮像装
    置から出力された画像を構成する画素と他方の撮像装置
    から出力された画像を構成する画素との間の対応を検出
    する対応検出部と、 前記検出された画素間の対応を記憶する対応記憶部と、 前記画像入力部に入力される2台の撮像装置のそれぞれ
    から出力された画像を構成する全ての画素の対応が、前
    記対応記憶部に記憶されている画素間の対応と異なって
    いるか否かを調べ、記憶されている対応と異なる対応を
    持つ画素と該異なる対応を持つ画素により占められる領
    域とを検出する領域検出部と、 背景画像としての画像データを入力する背景画像入力部
    と、 前記領域検出部において検出された領域に対しては前記
    画像入力部に入力された画像の画像データを用い、前記
    領域検出部において検出された領域以外には前記背景画
    像入力部に入力された背景画像の画像データを用いて画
    像を合成する画像合成部とを有することを特徴とする画
    像合成装置。
  2. 【請求項2】 前記領域検出部により検出された領域に
    対応する物体の、前記撮像装置から前記物体までの距離
    を検出する距離検出部と、 該距離検出部により検出された距離を記憶するための距
    離記憶部とを有することを特徴とする請求項1記載の画
    像合成装置。
  3. 【請求項3】 前記背景画像入力部は、撮像装置から背
    景までの距離を表すデータと、撮像装置の撮像面におけ
    る背景画像の存在範囲を表すデータとが付与された背景
    画像の画像データが入力され、 前記画像合成部は、前記距離記憶部に記憶された前記領
    域検出部により検出された領域に対応する物体の、前記
    撮像装置から前記物体までの距離と、前記背景画像の画
    像データに付与されたデータにより表される撮像装置か
    ら背景までの距離とを比較し、撮像面全体において、撮
    像装置に最も近い距離にある画像の画像データに基づい
    て画像を合成することを特徴とする請求項2記載の画像
    合成装置。
  4. 【請求項4】 前記背景画像入力部は、背景として3次
    元コンピュータグラフィックスによる背景モデルのデー
    タが入力され、 前記画像合成部は、前記背景画像入力部から入力された
    3次元コンピュータグラフィックスによる背景モデルに
    対して、前記領域検出部において検出された領域に対し
    ては前記画像入力部に入力された画像を、前記距離記憶
    部に記憶された距離に基づき配置し、前記入力された画
    像に対応する物体の3次元構造を表すように、若しく
    は、平面にテクスチャとしてはりつけることにより3次
    元コンピュータグラフィックスを用いた画像を合成する
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の画像合成装
    置。
  5. 【請求項5】 前記領域検出部により検出された領域に
    対応する物体の、前記距離記憶部に記憶されている前記
    撮像装置から該物体までの距離に基づき、前記領域検出
    部で検出された領域内における、前記対応する物体によ
    り生成された2台の撮像装置間の死角領域を計算し、前
    記領域検出部で検出された領域から、該計算された死角
    領域を除去する第1の死角除去部を有することを特徴と
    する請求項2から4のいずれかに記載の画像合成装置。
  6. 【請求項6】 前記領域検出部により検出された領域の
    画像を構成する画素において、 前記対応検出部が前記2台の撮像装置のそれぞれから出
    力された領域の画像を構成する画素の対応を検出し、 該対応検出部による検出結果に基づき、前記領域検出部
    により検出された領域から対応がとれない画素により占
    められる領域を死角領域とし、この死角領域を除去する
    第2の死角除去部を有することを特徴とする請求項1か
    ら5のいずれかに記載の画像合成装置。
  7. 【請求項7】 前記領域検出部により検出された領域内
    において、前記異なる位置に配置された2台の撮像装置
    の内の1の撮像装置から出力された画像における前記検
    出された領域の端点の画素に対応する画素を、他の一方
    の撮像装置から出力された画像における前記検出された
    領域の端点から探索し、該他の一方の撮像装置から出力
    された前記検出された領域の端点から対応する画素の画
    素位置までの領域を死角領域であるとして除去し、これ
    を前記領域の全ての端点の画素について行うことによ
    り、前記検出された領域の死角領域を除去する第3の死
    角除去部を有することを特徴とする請求項1から6のい
    ずれかに記載の画像合成装置。
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JP2014175837A (ja) * 2013-03-08 2014-09-22 Kddi Corp 被写体画像抽出および合成装置
KR20170002308A (ko) * 2015-06-29 2017-01-06 캐논 가부시끼가이샤 물체 영역에 근거하여 화상을 처리하는 장치 및 그 방법

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