JPH10333427A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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Publication number
JPH10333427A
JPH10333427A JP16199497A JP16199497A JPH10333427A JP H10333427 A JPH10333427 A JP H10333427A JP 16199497 A JP16199497 A JP 16199497A JP 16199497 A JP16199497 A JP 16199497A JP H10333427 A JPH10333427 A JP H10333427A
Authority
JP
Japan
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developer
magnetic
developing
carrier
magnetic pole
Prior art date
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Pending
Application number
JP16199497A
Other languages
English (en)
Inventor
Hajime Koyama
一 小山
Takatsugu Fujishiro
宇貢 藤城
Motonori Hanada
元紀 花田
Noboru Sawayama
昇 沢山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP16199497A priority Critical patent/JPH10333427A/ja
Publication of JPH10333427A publication Critical patent/JPH10333427A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軟磁性材料からなるドクタを用いることによ
り、スリーブレス現像ローラとドクタとの間隙を狭くす
ることなく、地肌汚れ及びトナー飛散を防止することが
できる現像装置を提供する。 【解決手段】 複数の磁極が配置された表面にトナーと
磁性キャリアとを含む現像剤3を担持した状態で該表面
が移動することにより、感光体ドラム1と対向する現像
領域Aに現像剤3を搬送する磁石部材からなるスリーブ
レス現像ローラ4と、現像領域Aに搬送する現像ローラ
4上の現像剤の層厚を規制するドクター5とを備えた現
像装置において、ドクタ5を、現像ローラ4の磁極が対
向するたびに該磁極とは逆極性の磁極に磁化される磁性
材料(軟磁性材料)を用いて形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンター等の画像形成装置に用いる現像装置に
係り、詳しくは、複数の磁極が配置された表面にトナー
と磁性キャリアとを含む現像剤を担持した状態で該表面
が移動することにより、像担持体と対向する現像領域に
該現像剤を搬送する磁石部材からなる現像剤担持体を備
えた現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の現像装置としては、上記
現像剤担持体に担持した現像剤の層厚を規制する現像剤
規制部材を備えた現像装置が知られている(例えば、特
開平8−36303号公報参照)。この現像装置におい
ては、現像剤担持体の表面に担持した現像剤の層厚を現
像剤規制部材で規制することにより該現像剤が摩擦帯電
される。そして、現像剤担持体の表面移動により、摩擦
帯電した現像剤が現像領域まで搬送され、像担持体上の
潜像の現像が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の現像装置に
おいては、現像剤担持体の磁極で形成される磁界による
磁気束縛力を利用して現像剤担持体表面に現像剤を担持
しているため、現像剤担持体に担持されている現像剤の
うち表層(現像剤担持体表面から遠い層)の現像剤は、
現像剤担持体表面に近い層の現像剤よりも弱い磁気束縛
力で担持される。この比較的弱い磁気束縛力で担持され
ている現像剤に現像剤規制部材が接触するため、現像剤
に強いストレスを与えることができず、現像剤の摩擦帯
電が十分に行われないおそれがあった。このように現像
剤の摩擦帯電が不十分であると、弱帯電トナーを過剰に
含む現像剤が現像領域に搬送され、地肌汚れ及びトナー
飛散が発生する。
【0004】上記現像剤規制部材の規制位置における現
像剤の帯電不良を防止するために、現像剤規制部材と現
像剤担持体の表面との間隙を、現像剤の摩擦帯電が良好
に行われる程度まで狭くすることが考えられる。しかし
ながら、この場合は、上記間隙の余裕度が低下し、該間
隙の精度管理が難しくなってしまうという不具合があっ
た。
【0005】また、上記従来の現像装置においては、装
置の低コスト化のため現像バイアス電源としてAC電源
よりも安価なDC電源を用いることができる接触現像方
式を採用した場合、現像領域又はその隣接領域で現像剤
溜まりが発生し、現像ムラが発生するおそれがあるとい
う問題点があった。特に、この現像剤溜まりによる現像
ムラの発生という問題点は、現像領域における像担持体
の表面移動方向と現像剤担持体の表面移動方向とを逆方
向にした場合に生じやすかった。
【0006】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その第1の目的は、現像剤担持体と現像剤規制
部材との間隙を狭くすることなく、地肌汚れ及びトナー
飛散を防止することができる現像装置を提供することで
ある。
【0007】また、第2の目的は、現像剤規制部材で規
制された現像剤担持体上の現像剤をほぐして現像領域に
搬送することにより、接触現像方式を採用した場合でも
現像ムラのない良好な現像特性を得ることができる現像
装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、複数の磁極が配置された表面に
トナーと磁性キャリアとを含む現像剤を担持した状態で
該表面が移動することにより、像担持体と対向する現像
領域に該現像剤を搬送する磁石部材からなる現像剤担持
体と、該現像領域に搬送する該現像剤担持体上の現像剤
の層厚を規制する現像剤規制部材とを備えた現像装置に
おいて、上記現像剤規制部材を、上記現像剤担持体の磁
極が対向するたびに該磁極とは逆極性の磁極に磁化され
る磁性材料を用いて形成したことを特徴とするものであ
る。
【0009】請求項1の現像装置においては、現像剤規
制部材に現像剤担持体の磁極が対向するたびに、該磁極
で生じた磁界により、現像剤規制部材の該磁極に近い部
分が該磁極とは逆極性の磁極に磁化され、現像剤担持体
の表面と現像剤規制部材との間隙に強い磁界が形成され
る。この磁界により、該間隙に存在する現像剤の磁性キ
ャリア同士が強く密着しようとするため、該間隙を通過
するトナーが磁性キャリアと強い圧で接触又は摺擦し、
摩擦帯電が良好に行われる。また、この磁性キャリア同
士の強い密着により、磁性キャリアとの静電引力が弱い
弱帯電トナー、逆帯電トナー、ゴミなどの異物等が上記
間隙を通過する現像剤に入り込めなくなるという磁気選
別が行われる。この磁気選別により、弱帯電トナー及び
逆帯電トナーが上記間隙を通過して現像領域側に搬送さ
れないようになるため、現像領域に搬送される現像剤の
トナー濃度が過剰に上昇することがない。一方、上記摩
擦帯電で十分に帯電されたトナーは磁性キャリアとの静
電引力が比較的強いため、上記磁気選別で上記間隙を通
過する現像剤に入り込めなくなることなく、現像領域に
搬送される。
【0010】また、上記現像剤規制部材側の磁極近傍に
生じた強い磁界が現像剤に作用することにより、現像剤
担持体で搬送されてきた現像剤のうち表層の現像剤が、
現像剤規制部材に磁気束縛力で担持される。この現像剤
規制部材に担持された不動状態の現像剤層と、現像剤担
持体で搬送される移動状態の現像剤層とが接することに
より、現像担持体上の現像剤が更に良好に摩擦帯電され
る。
【0011】以上のように、現像剤担持体の磁極と現像
剤規制部材の磁化された対向磁極との間に形成された磁
界による強い摩擦帯電及び上記磁気選別により、現像剤
担持体と現像剤規制部材との間隙を狭くすることなく、
弱帯電トナーによるトナー濃度の過剰な上昇がなく十分
に帯電されたトナーを現像領域に搬送できる。
【0012】請求項2の発明は、複数の磁極が配置され
た表面にトナーと磁性キャリアとを含む現像剤を担持し
た状態で該表面が移動することにより、像担持体と対向
する現像領域に該現像剤を搬送する磁石部材からなる現
像剤担持体と、該現像領域に搬送する該現像剤担持体上
の現像剤の層厚を規制する現像剤規制部材とを備えた現
像装置において、上記現像剤担持体表面移動方向におけ
る上記現像剤規制部材の上流側隣接部に、上記現像剤担
持体の磁極が対向するたびに該磁極とは逆極性の磁極に
磁化される磁性材料を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0013】請求項2の現像装置においては、現像剤担
持体表面移動方向における現像剤規制部材の上流側隣接
部に設けた磁性材料に現像剤担持体の磁極が対向するた
びに、該磁極で生じた磁界により、該磁性材料が該磁極
とは逆極性の磁極に磁化され、現像剤担持体の表面と該
磁性材料との間隙に強い磁界が形成される。この磁界に
より、該間隙に存在する現像剤の磁性キャリア同士が強
く密着しようとするため、該間隙を通過するトナーが磁
性キャリアと強い圧で接触又は摺擦し、摩擦帯電が良好
に行われる。また、この磁性キャリア同士の強い密着に
より、前述の磁気選別が行われるため、現像剤担持体と
現像剤規制部材との間隙に向かって移動する現像剤のト
ナー濃度が過剰に上昇することもない。
【0014】また、上記磁性材料の磁極近傍に生じた磁
界が現像剤に作用することにより、現像剤担持体で搬送
されてきた現像剤のうち表層の現像剤が、該磁性材料に
磁気束縛力で担持される。この磁性材料に担持された不
動状態の現像剤層と、現像剤担持体で搬送される移動状
態の現像剤層とが接することにより、現像担持体上の現
像剤が更に良好に摩擦帯電される。
【0015】以上のように、現像剤担持体と現像剤規制
部材との間隙を通過する前に、現像剤担持体の磁極と上
記磁性材料の対向磁極との間に形成された強い磁界によ
り、現像剤が十分に摩擦帯電され且つ上記磁気選別が行
われるので、現像剤担持体と現像剤規制部材との間隙を
狭くすることなく、弱帯電トナー等によるトナー濃度の
過剰な上昇がなく十分に帯電されたトナーを現像領域に
搬送できる。
【0016】請求項3の発明は、複数の磁極が配置され
た表面にトナーと磁性キャリアとを含む現像剤を担持し
た状態で該表面が移動することにより、像担持体と対向
する現像領域に該現像剤を搬送する磁石部材からなる現
像剤担持体と、該現像領域に搬送する該現像剤担持体上
の現像剤の層厚を規制する現像剤規制部材とを備えた現
像装置において、上記現像剤担持体表面移動方向におけ
る上記現像剤規制部材の上流側に、該現像剤担持体状の
現像剤の層厚を補助的に規制する補助規制部材を設け、
該補助規制部材を、上記現像剤担持体の磁極が対向する
たびに該磁極とは逆極性の磁極に磁化される磁性材料を
用いて形成したことを特徴とするものである。
【0017】請求項3の現像装置においては、現像剤担
持体表面移動方向における上記現像剤規制部材の上流側
に設けた補助規制部材に現像剤担持体の磁極が対向する
たびに、該磁極で生じた磁界により、補助規制部材が該
磁極とは逆極性の磁極に磁化され、現像剤担持体の表面
と補助規制部材との間隙に強い磁界が形成される。この
磁界により、該間隙に存在する現像剤の磁性キャリア同
士が強く密着しようとするため、該間隙を通過するトナ
ーが磁性キャリアと強い圧で接触又は摺擦し、摩擦帯電
が良好に行われる。また、この磁性キャリア同士の強い
密着により、前述の磁気選別が行われるため、現像剤担
持体と補助規制部材との間隙を通過する現像剤のトナー
濃度が過剰に上昇することもない。
【0018】また、上記補助規制部材の磁極近傍に生じ
た磁界が現像剤に作用することにより、現像剤担持体で
搬送されてきた現像剤のうち表層の現像剤が、補助規制
部材に磁気束縛力で担持される。この補助規制部材に担
持された不動状態の現像剤層と、現像剤担持体で搬送さ
れる移動状態の現像剤層とが接することにより、現像担
持体上の現像剤が更に良好に摩擦帯電される。
【0019】以上のように、現像剤担持体と現像剤規制
部材との間隙を通過する前に、現像剤担持体の磁極と補
助規制部材の対向磁極との間に形成された強い磁界によ
り、現像剤が十分に摩擦帯電され且つ上記磁気選別が行
われるので、現像剤担持体と現像剤規制部材との間隙を
狭くすることなく、弱帯電トナー等によるトナー濃度の
過剰な上昇がなく十分に帯電されたトナーを現像領域に
搬送できる。
【0020】ここで、上記請求項1、2又は3の現像装
置のように、上記現像剤担持体の磁極と該磁極とは逆極
性に磁化された上記現像剤規制部材等との間に強い磁界
が形成されると、現像剤担持体上の磁極間に担持される
現像剤量が少なくなる傾向になるため、現像剤担持体の
表面移動方向における現像ムラが生じやすい。この現像
ムラを防止するため、現像剤担持体上の表面移動方向に
おける磁極間ピッチを狭くすることが考えられるが、現
像剤担持体上に形成される磁界を大きさが小さくなるの
で、好ましくない。また、上記現像ムラを防止するため
に、現像剤担持体の表面移動速度を大きくすることも考
えられる。しかしながら、上記現像剤担持体の磁極と該
磁極とは逆極性に磁化された上記現像剤規制部材等との
間に強い磁界が形成されると、現像剤担持体と現像剤規
制部材等との間の磁気束縛力により駆動力が大きくな
り、現像剤担持体の表面移動速度を大きくしにくい。
【0021】そこで、上記現像ムラを防止するため、請
求項4の発明は、請求項1、2又は3の現像装置におい
て、上記現像領域における上記現像剤担持体の表面移動
方向を上記像担持体の表面移動方向とは逆方向に設定し
たことを特徴とするものである。
【0022】請求項4の現像装置においては、現像剤担
持体表面の移動速度そのものを大きくすることなく像担
持体表面に対する現像剤担持体表面の相対移動速度が大
きくすることができるので、現像領域を通過している像
担持体上の潜像に、現像剤担持体上の現像剤を十分な量
だけ供給することができる。
【0023】請求項5の発明は、請求項4の現像装置に
おいて、上記像担持体と上記現像剤担持体との間に印加
する現像バイアス電圧として、交流成分を含む電圧を用
いたことを特徴とするものである。
【0024】請求項5の現像装置においては、上記現像
領域における現像剤担持体の表面移動方向を像担持体の
表面移動方向とは逆方向に設定した場合に生じやすい現
像剤溜まりを防止できる程度まで、像担持体と現像剤担
持体との間隙を広げた場合でも、現像バイアス電圧の交
流成分により、現像領域における現像剤の動きを活発に
することができ、良好な現像効率を得ることができる。
【0025】上記第2の目的を達成するために、請求項
6の発明は、複数の磁極が配置された表面にトナーと磁
性キャリアとを含む現像剤を担持した状態で該表面が移
動することにより、像担持体と対向する現像領域に該現
像剤を搬送する磁石部材からなる現像剤担持体と、該現
像領域に搬送する該現像剤担持体上の現像剤の層厚を規
制する現像剤規制部材とを備えた現像装置において、上
記現像剤規制部材の対向位置から上記現像領域に向かう
上記現像剤担持体の表面に対向する位置に、現像剤担持
体の磁極が対向するたびに該磁極とは逆極性の磁極に磁
化される磁性材料を用いて形成した現像前対向部材を設
けたことを特徴とするものである。
【0026】請求項6の現像装置においては、現像剤規
制部材の対向位置から現像領域に向かう現像剤担持体の
表面に対向する位置に設けた現像前対向部材が、現像剤
担持体の磁極が対向するたびに、該磁極とは逆極性の磁
極に該現像前対向部材が磁化される。この磁化された現
像前対向部材の磁極と現像剤担持体の磁極との間に形成
された磁界により、現像剤担持体上に担持された現像剤
が上記現像前対向部材に向かう向き(現像剤担持体の表
面から離れる向き)の力を受け、該現像剤がほぐされ
る。この現像剤担持体上でほぐされて柔らかい状態にな
った現像剤が現像領域に搬送される。
【0027】請求項7の発明は、請求項6の現像装置に
おいて、上記現像前対向部材と上記現像剤担持体の表面
との間隙を、該現像剤担持体の表面と上記現像剤規制部
材との間隙以上に設定したことを特徴とするものであ
る。
【0028】請求項7の現像装置においては、上記現像
前対向部材と現像剤担持体の表面との間隙を上記所定間
隙に設定することにより、該現像前対向部材の磁極によ
る磁気束縛力が発生しても現像剤担持体上の現像剤が該
現像前対向部材に軽い接触状態あるいは非接触状態で対
向するようになるので、該現像前対向部材に対する現像
剤の吸着が抑制され、現像領域に搬送される現像剤の量
が減少しない。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を画像形成装置であ
る電子写真複写機(以下、複写機という)に用いる現像
装置に適用した実施形態について説明する。 〔実施形態1〕図1は本実施形態に係る現像装置の概略
構成図である。この現像装置は複写機の像担持体として
用いられる円筒状の感光体ドラム1の側方に配設され、
ケース部材2、現像剤3を担持する現像剤担持体として
の現像ローラ4、現像剤規制部材としてのドクタ5、現
像剤撹拌部材としてのアジテータ6等を備えている。ケ
ース部材2は、感光体ドラム1と対向する現像領域Aに
開口部を有し、現像ローラ4を間に挟んで現像領域Aと
は反対側にトナー収容部2aを形成している。現像ロー
ラ4は、その一部がケース部材2の開口部から露出し、
複数の磁極が配置された外周面にトナー及び磁性キャリ
ア(以下、単に「キャリア」という。)からなる現像剤
3を担持して現像領域Aに搬送する。ドクタ5は、現像
領域Aに搬送される現像ローラ4上の現像剤の層厚を規
制する。アジテータ6はトナー収容部2aの下部に存在
するトナーを撹拌し、現像ローラ4上の現像剤に供給す
る。 (以下、余白)
【0030】上記感光体ドラム1及び現像ローラ4は、
現像領域Aにおいて表面が互いに同方向に移動するよう
に図示しない駆動手段により回転駆動されている。現像
ローラ4の線速Vdと感光体ドラム1の線速Vpとの比
(Vd/Vp)は、1<(Vd/Vp)≦5の範囲内で
設定するのが好ましい。この線速比(Vd/Vp)を1
よりも大きくすることにより地肌汚れや画像濃度不足が
発生しにくくなり、5以下にすることにより、トナー飛
散や現像剤劣化が発生しにくくなる。以上、感光体ドラ
ム1の線速が50〜300mm/sec程度の場合の線
速比の設定例である。また、感光体ドラム1及び現像ロ
ーラ4が現像領域Aにおいて表面が互いに逆方向に移動
するように構成した場合も、現像ローラ4の線速Vdと
感光体ドラム1の線速Vpとの比(Vd/Vp)は上記
範囲で設定するのが好ましい。
【0031】上記現像剤3としては、例えば粒径7.5
μmの非磁性トナーと粒径50μmの球形フェライトか
らなるキャリアとを含む現像剤を用いることができる。
【0032】上記現像ローラ4の外周部には、図1に示
すように円周方向に多数の異極性の磁極(N極、S極)
が交互に配置するように磁石が形成されている。これら
の磁極で形成される磁界により現像剤3のキャリアに対
する磁気束縛力が発生し、現像ローラ4の表面にキャリ
アとトナーとを含む現像剤3が担持される。この現像ロ
ーラ4は、例えばシャフトの外側に磁石部材であるフェ
ライトを焼結させた後、着磁装置で着磁するという従来
公知の方法で製造することができる。この現像ローラ4
としては、例えば、直径が20mm、磁極数が32極、
磁極ピッチが約2mm、磁石表面における磁束密度が5
5mTの現像ローラ4を用いることができる。
【0033】上記現像ローラ4には、現像バイアス電源
7によりDC成分とAC成分とを有する現像バイアス電
圧が印加されている。
【0034】また、本実施形態では、上記ドクタ5を、
現像ローラ4の磁極が対向するたびに該磁極とは逆極性
の磁極に磁化される磁性材料を用いて形成した。この磁
性材料としては、透磁率が高く、残留磁化及び抗磁力が
ほとんど零であり、保持力が低い性質を有する「軟磁性
材料」と呼ばれるものを用いることができる。この軟磁
性材料としては、軟鉄、ニッケル等を挙げることができ
る。これらの材料の中で、軟鉄は比較的安価であり、装
置の低コスト化を図るという点で有利な材料である。
【0035】上記磁性材料の残留磁化の大きさは、現像
ローラ4側の磁極が対向するたびに該磁極とは逆極性に
速やかに着磁されるように、5emu/g以下にするの
が好ましい。また、この磁性材料の磁化率の大きさは、
ドクタ5の磁化された部分に磁気束縛力で現像剤を確実
に吸着できるように、磁性20emu/g(3kOe)
以下でキャリアの磁化率よりも大きいのが好ましい。
【0036】上記構成の現像装置において、上記磁性材
料で形成したドクタ5に現像ローラ4上の磁極(N極、
S極)が対向するたびに、ドクタ5の該磁極に近い先端
部が該磁極とは逆極性の対向磁極に磁化される。このド
クタ5の先端部の対向磁極と現像ローラ4の磁極との間
隙(以下、「ドクタギャップ」という)に強い磁界が形
成される。この磁界により、ドクタギャップにおける現
像剤3中のキャリア同士が強く密着しようとするため、
ドクターギャップを通過するトナーがキャリアと強い圧
で接触又は摺擦し、現像剤3の摩擦帯電が良好に行われ
る。
【0037】また、上記キャリア同士の強い密着によ
り、十分に帯電されたトナーだけがキャリアの表面に静
電吸着し、キャリアとの静電引力が弱い弱帯電トナーや
逆帯電トナーが現像剤3中に入り込みにくくなるという
磁気選別が行われる。この磁気選別により、弱帯電トナ
ー等が現像領域A側に搬送されないようになるため、現
像領域Aに搬送される現像剤3のトナー濃度が過剰に上
昇することがない。また、現像剤3中のゴミ等の異物も
磁気選別され、現像領域Aに搬送されないようになる。
【0038】更に、ドクタ5の先端部の磁極近傍に生じ
た強い磁界が現像剤3に作用することにより、現像ロー
ラ4で搬送されてきた現像剤3のうち表層の現像剤が、
ドクタ5の先端部に磁気束縛力で担持される。このドク
タ5に担持された不動状態にある現像剤層の先端部と現
像ローラ4の表面との間のギャップである実効的なドク
タギャップGd’は、ドクタギャップGd以下となる。
このドクタ5に担持された不動状態の現像剤層と、現像
ローラ4で搬送される移動状態の現像剤層とが接するこ
とにより、現像ローラ4上の現像剤3が更に良好に摩擦
帯電される。
【0039】このように、現像ローラ4の磁極とドクタ
5の磁化された対向磁極との間に形成された磁界による
強い摩擦帯電及び上記トナーの磁気選別により、ドクタ
ギャップGdを狭く設定しなくても、弱帯電トナーによ
るトナー濃度の過剰な上昇がなく十分に帯電されたトナ
ーを現像領域Aに搬送できる。
【0040】現像領域Aでは、現像ギャップGpが上記
実効的なドクタギャップGd’以上となるように設定さ
れ、現像ローラ4で担持・搬送されてきた帯電十分な現
像剤3が感光体ドラム1上の静電潜像に軽い接触状態あ
るいは非接触状態で対向する。そして、現像ローラ4に
印加された現像バイアス電圧(DC+AC)で現像領域
Aに形成された現像電界により、感光体ドラム1上の静
電潜像が現像ローラ4上の現像剤3中の帯電トナーで良
好に現像される。
【0041】以上、本実施形態によれば、ドクタギャッ
プGdを狭くすることなく、弱帯電トナーによるトナー
濃度の過剰な上昇がなく十分に帯電された現像剤3を現
像領域Aに搬送できるので、地肌汚れ及びトナー飛散を
防止することができる。より具体的な実験を行ったとこ
ろ、ドクタギャップGdを従来よりも余裕度がある0.
3〜0.5±0.07mm程度に設定した場合でも、地
肌汚れ及びトナー飛散がなく、感光体ドラム1上の静電
潜像が現像ローラ4上の現像剤3中の帯電トナーで良好
に現像できた。一方、上記ドクタ5を磁性材料で形成し
ない従来装置では、良好な現像特性を得るためには、ド
クタギャップGdを比較的余裕度が狭い0.2〜0.2
5±0.05mm程度に設定する必要があった。
【0042】また、本実施形態によれば、現像ローラ4
で担持・搬送されてきた現像剤3が感光体ドラム1上の
静電潜像に軽い接触状態あるいは非接触状態で対向する
ように、現像ギャップGpを設定しているので、現像領
域A又はその隣接領域において現像剤溜まりを防止する
ことができる。そして、現像バイアス電圧としてAC成
分を含む電圧を用いているので、上記現像ギャップGp
の設定条件下でも、良好な現像効率を得ることができ
る。
【0043】〔実施形態2〕次に、本発明の他の実施形
態について説明する。図2は、本実施形態に係る現像装
置の概略構成図である。上記実施形態1の現像装置と同
様な部分については同じ符号を付し、それらの説明は省
略する。本実施形態の現像装置は、ドクタ5を非磁性材
料で形成している点、及びドクタ5の現像ローラ回転方
向における上流側隣接部に、現像ローラ4の磁極が対向
するたびに該磁極とは逆極性の磁極に磁化される磁性材
料からなる保持部材8を設けている点で、上記実施形態
1の現像装置と異なる。この磁性材料としては、上記実
施形態1と同様に、透磁率が高く、残留磁化及び抗磁力
がほとんど零であり、保持力が低い性質を有する「軟磁
性材料」と呼ばれるものを用いることができる。
【0044】本実施形態の現像装置においては、上記磁
性材料で形成した保持部材8に現像ローラ4上の磁極
(N極、S極)が対向するたびに、保持部材8の該磁極
に近い先端部が該磁極とは逆極性の対向磁極に磁化され
る。この保持部材8の先端部の対向磁極と現像ローラ4
の磁極との間隙(以下、「ドクタ前ギャップ」という)
に強い磁界が形成される。この磁界により、ドクタ前ギ
ャップにおける現像剤3中のキャリア同士が強く密着し
ようとするため、現像剤3の摩擦帯電が良好に行われ
る。
【0045】また、上記キャリア同士の強い密着によ
り、前述の磁気選別が行われるので、ドクタギャップに
向かって移動する現像剤3のトナー濃度が弱帯電トナー
などで過剰に上昇することもない。
【0046】更に、保持部材8の先端部の磁極近傍に生
じた強い磁界が現像剤3に作用することにより、現像ロ
ーラ4で搬送されてきた現像剤3のうち表層の現像剤
が、保持部材8の先端部に磁気束縛力で担持される。こ
の保持部材8に担持された不動状態にある現像剤層の先
端部と現像ローラ4の表面との間のギャップである実効
的なドクタ前ギャップは、上記ドクタ前ギャップGd”
以下となる。この保持部材8に担持された不動状態の現
像剤層と、現像ローラ4で搬送される移動状態の現像剤
層とが接することにより、現像ローラ4上の現像剤3が
更に良好に摩擦帯電される。
【0047】このように、ドクタギャップGdを通過す
る前に、現像ローラ4の磁極と保持部材8の磁化された
対向磁極との間に形成された磁界による強い摩擦帯電及
び前述の磁気選別が行われるため、ドクタギャップGd
を狭く設定しなくても、弱帯電トナー等によるトナー濃
度の過剰な上昇がなく十分に帯電された現像剤3を現像
領域Aに搬送できる。また、現像剤3中のゴミなどの異
物も磁気選別され、それらがドクタギャップに到達する
のを防止することもできる。
【0048】現像領域Aでは、現像ギャップGpが上記
ドクタギャップGd以上となるように設定され、現像ロ
ーラ4で担持・搬送されてきた帯電十分な現像剤3が感
光体ドラム1上の静電潜像に軽い接触状態あるいは非接
触状態で対向する。そして、現像ローラ4に印加された
現像バイアス電圧(DC+AC)で現像領域Aに形成さ
れた現像電界により、感光体ドラム1上の静電潜像が現
像ローラ4上の現像剤3中の帯電トナーで良好に現像さ
れる。
【0049】以上、本実施形態によれば、ドクタギャッ
プGdを狭くすることなく、弱帯電トナー等によるトナ
ー濃度の過剰な上昇がなく十分に帯電された現像剤3を
現像領域Aに搬送できるので、地肌汚れ及びトナー飛散
を防止することができる。
【0050】また、本実施形態によれば、現像ローラ4
で担持・搬送されてきた現像剤3が感光体ドラム1上の
静電潜像に軽い接触状態あるいは非接触状態で対向する
ように、現像ギャップGpを設定しているので、現像領
域A又はその隣接領域において現像剤溜まりを防止する
ことができる。そして、現像バイアス電圧としてAC成
分を含む電圧を用いているので、上記現像ギャップGp
の設定条件下でも、良好な現像効率を得ることができ
る。
【0051】〔実施形態3〕次に、本発明の更に他の実
施形態について説明する。図3は、本実施形態に係る現
像装置の概略構成図である。上記実施形態1の現像装置
と同様な部分については同じ符号を付し、それらの説明
は省略する。本実施形態の現像装置は、現像領域Aにお
ける現像ローラ4の表面移動方向が感光体ドラム1の表
面移動方向と逆方向になるように現像ローラ4を回転駆
動している点で、上記実施形態1の現像装置と異なる。
なお、ドクタ5は、現像ローラ4の下側の表面に対向す
るように配設されている。現像ローラ4の上方に設けら
れているシール部材9は、トナー漏れやトナー飛散を防
止し、且つ現像剤の搬送は阻止しない部材である。この
シール部材9としては、0.3mm以下のポリウレタン
ゴムシートや0.15mm以下のPETフィルム等が好
適である。
【0052】本実施形態によれば、現像ローラ4の磁極
とドクタ5の磁化された対向磁極との間に形成された磁
界による強い摩擦帯電及び前述のトナーの磁気選別によ
り、ドクタギャップGdを狭く設定しなくても、弱帯電
トナー等によるトナー濃度の過剰な上昇がなく十分に帯
電された現像剤3を現像領域Aに搬送できるので、地肌
汚れ及びトナー飛散を防止することができる。
【0053】また、本実施形態によれば、現像領域Aに
おける現像ローラ4の表面移動方向を感光体ドラム1の
表面移動方向とは逆方向に設定しているので、現像ロー
ラ4の線速を大きくしたり、現像ローラ4の磁極間ピッ
チを狭くしたりすることなく、現像領域Aを通過してい
る感光体ドラム1上の静電潜像に、現像ローラ4上の現
像剤3を十分な量だけ供給することができる。従って、
現像ローラ4上の磁界の回転方向における不均一分布に
よる現像ムラを防止できる。
【0054】また、本実施形態によれば、現像ローラ4
で担持・搬送されてきた現像剤3が感光体ドラム1上の
静電潜像に軽い接触状態あるいは非接触状態で対向する
ように、現像ギャップGpを設定しているので、現像領
域Aにおける現像ローラ4の表面移動方向を感光体ドラ
ム1の表面移動方向とは逆方向に設定した場合に発生し
やすい現像領域A又はその隣接領域において現像剤溜ま
りを防止することができる。そして、現像バイアス電圧
としてAC成分を含む電圧を用いているので、上記現像
ギャップGpの設定条件下でも、良好な現像効率を得る
ことができる。
【0055】〔実施形態4〕次に、本発明の更に他の実
施形態について説明する。図4は、本実施形態に係る現
像装置の概略構成図である。上記実施形態1の現像装置
と同様な部分については同じ符号を付し、それらの説明
は省略する。本実施形態の現像装置は、現像領域Aにお
ける現像ローラ4の表面移動方向が感光体ドラム1の表
面移動方向と逆方向になるように現像ローラ4を回転駆
動している点、ドクタ5を非磁性材料で形成している
点、及びドクタ5を現像ローラ回転方向の上流側から保
持する保持部材8を、現像ローラ4の磁極が対向するた
びに該磁極とは逆極性の磁極に磁化される磁性材料を用
いて形成している点で、上記実施形態1の現像装置と異
なる。ドクタ5は、実施形態3と同様に現像ローラ4の
下側の表面に対向するように、保持部材8で保持されて
いる。
【0056】本実施形態によれば、ドクタギャップGd
を通過する前に、現像ローラ4の磁極と保持部材8の磁
化された対向磁極との間に形成された磁界による強い摩
擦帯電及び前述の磁気選別が行われるので、ドクタギャ
ップGdを狭く設定しなくても、弱帯電トナー等による
トナー濃度の過剰な上昇がなく十分に帯電された現像剤
3を現像領域Aに搬送できるので、地肌汚れ及びトナー
飛散を防止することができる。
【0057】また、本実施形態によれば、現像領域Aに
おける現像ローラ4の表面移動方向を感光体ドラム1の
表面移動方向とは逆方向に設定しているので、現像ロー
ラ4の線速を大きくしたり、現像ローラ4の磁極間ピッ
チを狭くしたりすることなく、現像領域Aを通過してい
る感光体ドラム1上の静電潜像に、現像ローラ4上の現
像剤3を十分な量だけ供給することができる。従って、
現像ローラ4上の磁界の回転方向における不均一分布に
よる現像ムラを防止できる。
【0058】また、本実施形態によれば、現像ローラ4
で担持・搬送されてきた現像剤3が感光体ドラム1上の
静電潜像に軽い接触状態あるいは非接触状態で対向する
ように、現像ギャップGpを設定しているので、現像領
域Aにおける現像ローラ4の表面移動方向を感光体ドラ
ム1の表面移動方向とは逆方向に設定した場合に発生し
やすい現像領域A又はその隣接領域において現像剤溜ま
りを防止することができる。そして、現像バイアス電圧
としてAC成分を含む電圧を用いているので、上記現像
ギャップGpの設定条件下でも、良好な現像効率を得る
ことができる。
【0059】〔実施形態5〕次に、本発明の更に他の実
施形態について説明する。図5は、本実施形態に係る現
像装置の概略構成図である。上記実施形態1の現像装置
と同様な部分については同じ符号を付し、それらの説明
は省略する。本実施形態の現像装置は、ドクタ5を非磁
性材料で形成している点、ドクタ5よりも現像ローラ回
転方向の上流側に補助規制部材としてのプレドクタ10
を設けている点、および該プレドクタ10を、現像ロー
ラ4の磁極が対向するたびに該磁極とは逆極性の磁極に
磁化される磁性材料を用いて形成している点で、上記実
施形態1の現像装置と異なる。この磁性材料としては、
上記実施形態1と同様に、透磁率が高く、残留磁化及び
抗磁力がほとんど零であり、保持力が低い性質を有する
「軟磁性材料」と呼ばれるものを用いることができる。
【0060】また、本実施形態では、上記実施形態3及
び4と同様に、現像領域Aにおける現像ローラ4の表面
移動方向が感光体ドラム1の表面移動方向と逆方向にな
るように、現像ローラ4を回転駆動している。そして、
上記プレドクタ10及びドクタ5は、現像ローラ4の下
側の表面に対向するように配設されている。
【0061】本実施形態の現像装置において、上記磁性
材料で形成したプレドクタ10に現像ローラ4上の磁極
(N極、S極)が対向するたびに、プレドクタ10の該
磁極に近い先端部が該磁極とは逆極性の対向磁極に磁化
される。このプレドクタ10の先端部の対向磁極と現像
ローラ4の磁極との間隙(以下、「プレドクタギャッ
プ」という)に強い磁界が形成される。この磁界によ
り、プレドクタギャップにおける現像剤3中のキャリア
同士が強く密着しようとするため、現像剤3の摩擦帯電
が良好に行われる。
【0062】また、上記キャリア同士の強い密着によ
り、前述の磁気選別が行われるので、ドクタギャップに
向かって移動する現像剤3のトナー濃度が弱帯電トナー
などで過剰に上昇することもない。また、プレドクタギ
ャップにおける磁気選別により、現像剤3中のゴミ等の
異物もドクタギャップに搬送されなくなる。
【0063】更に、プレドクタ10の先端部の磁極近傍
に生じた強い磁界が現像剤3に作用することにより、現
像ローラ4で搬送されてきた現像剤3のうち表層の現像
剤が、保持部材8の先端部に磁気束縛力で担持される。
この保持部材8に担持された不動状態にある現像剤層の
先端部と現像ローラ4の表面との間のギャップである実
効的なプレドクタギャップは、上記プレドクタギャップ
Gpd以下となる。この保持部材8に担持された不動状
態の現像剤層と、現像ローラ4で搬送される移動状態の
現像剤層とが接することにより、現像ローラ4上の現像
剤3が更に良好に摩擦帯電される。
【0064】このように、ドクタギャップGdを通過す
る前のプレドクタギャップにおいて、現像ローラ4の磁
極と保持部材8の磁化された対向磁極との間に形成され
た磁界による強い摩擦帯電及び前述の磁気選別が行われ
ることにより、ドクタギャップGdを狭く設定しなくて
も、弱帯電トナーによるトナー濃度の過剰な上昇がなく
十分に帯電された現像剤3を現像領域Aに搬送できる。
【0065】現像領域Aでは、現像ギャップGpが上記
ドクタギャップGd以上となるように設定され、現像ロ
ーラ4で担持・搬送されてきた帯電十分な現像剤3が感
光体ドラム1上の静電潜像に軽い接触状態あるいは非接
触状態で対向する。そして、現像ローラ4に印加された
現像バイアス電圧(DC+AC)で現像領域Aに形成さ
れた現像電界により、感光体ドラム1上の静電潜像が現
像ローラ4上の現像剤3中の帯電トナーで良好に現像さ
れる。
【0066】以上、本実施形態によれば、ドクタギャッ
プGdを狭くすることなく、弱帯電トナーによるトナー
濃度の過剰な上昇がなく十分に帯電された現像剤3を現
像領域Aに搬送できるので、地肌汚れ及びトナー飛散を
防止することができる。
【0067】また、本実施形態によれば、現像領域Aに
おける現像ローラ4の表面移動方向を感光体ドラム1の
表面移動方向とは逆方向に設定しているので、現像ロー
ラ4の線速を大きくしたり、現像ローラ4の磁極間ピッ
チを狭くしたりすることなく、現像領域Aを通過してい
る感光体ドラム1上の静電潜像に、現像ローラ4上の現
像剤3を十分な量だけ供給することができる。従って、
現像ローラ4上の磁界の回転方向における不均一分布に
よる現像ムラを防止できる。 (以下、余白)
【0068】また、本実施形態によれば、現像ローラ4
で担持・搬送されてきた現像剤3が感光体ドラム1上の
静電潜像に軽い接触状態あるいは非接触状態で対向する
ように、現像ギャップGpを設定しているので、現像領
域Aにおける現像ローラ4の表面移動方向を感光体ドラ
ム1の表面移動方向とは逆方向に設定した場合に発生し
やすい現像領域A又はその隣接領域において現像剤溜ま
りを防止することができる。そして、現像バイアス電圧
としてAC成分を含む電圧を用いているので、上記現像
ギャップGpの設定条件下でも、良好な現像効率を得る
ことができる。
【0069】〔実施形態6〕次に、本発明の更に他の実
施形態について説明する。図6は、本実施形態に係る現
像装置の概略構成図である。上記実施形態1の現像装置
と同様な部分については同じ符号を付し、それらの説明
は省略する。本実施形態の現像装置は、ドクタ5を非磁
性材料で形成している点、ドクタギャップから現像領域
Aに向かう現像ローラ4の表面に対向する位置に現像前
対向部材11を設けている点、および該現像前対向部材
11を、現像ローラ4の磁極が対向するたびに該磁極と
は逆極性の磁極に磁化される磁性材料を用いて形成して
いる点で、上記実施形態1の現像装置と異なる。上記磁
性材料としては、上記実施形態1と同様に、透磁率が高
く、残留磁化及び抗磁力がほとんど零であり、保持力が
低い性質を有する「軟磁性材料」と呼ばれるものを用い
ることができる。
【0070】また、本実施形態では、上記実施形態3及
び4と同様に、現像領域Aにおける現像ローラ4の表面
移動方向が感光体ドラム1の表面移動方向と逆方向にな
るように、現像ローラ4を回転駆動している。そして、
上記ドクタ5は、現像ローラ4の図中下側の表面に対向
するように配設されている。
【0071】本実施形態の現像装置においては、上記現
像前対向部材11が現像ローラ4の磁極(N極,S極)
が対向するたびに、該磁極とは逆極性の磁極に該現像前
対向部材11が磁化される。この磁化された現像前対向
部材11の磁極と現像ローラ4の磁極との間に形成され
た磁界により、現像ローラ4上に担持された現像剤3が
現像前対向部材11の向き(現像ローラ表面から離れる
向き)の力を受け、該現像剤がほぐされる。この現像ロ
ーラ4上でほぐされて柔らかい状態になった現像剤3が
現像領域Aに搬送される。
【0072】現像領域Aでは、現像ローラ4で担持・搬
送されてきた現像剤3が感光体ドラム1上の静電潜像に
接触状態で対向する。そして、現像ローラ4に印加され
た現像バイアス電圧(DC+AC)で現像領域Aに形成
された現像電界により、感光体ドラム1上の静電潜像が
現像ローラ4上の現像剤3中の帯電トナーで現像され
る。
【0073】以上、本実施形態によれば、現像ローラ4
上でほぐされて柔らかい状態になった現像剤3が現像領
域Aに搬送されるので、感光体ドラム1の表面に現像剤
を接触させる接触現像方式を採用した場合でも、現像領
域A及びその周辺での現像剤溜まりの発生を抑え、現像
ムラのない良好な現像特性を得ることができる。
【0074】なお、本実施形態6において、上記現像前
対向部材11と現像ローラ4の表面との間隙Gmは、現
像ローラ4とドクタ5との間のドクタギャップ以上に設
定するのが好ましい。より好ましくは、上記間隙Gmを
(ドクタギャップ+0.1mm)以上に設定するのがよ
い。このように現像前対向部材11と現像ローラ4の表
面との間隙Gmを設定した場合には、現像前対向部材1
1の磁極による磁気束縛力が発生しても現像ローラ4上
の現像剤3が現像前対向部材11に軽い接触状態あるい
は非接触状態で対向するようになるので、現像前対向部
材11に対する現像剤3の吸着が抑制され、現像領域A
に搬送される現像剤3の量が減少しない。従って、安定
した現像特性を得ることができる。
【0075】また、本実施形態6において、上記ドクタ
5を、現像前対向部材11と同様に、現像ローラ4の磁
極が対向するたびに該磁極とは逆極性の磁極に磁化され
る磁性材料を用いて形成してもよい。
【0076】
【発明の効果】請求項1、2、3、4あるいは5の発明
によれば、現像剤担持体と現像剤規制部材との間隙を狭
くすることなく、弱帯電トナーによるトナー濃度の過剰
な上昇がなく十分に帯電された現像剤を現像領域に搬送
できるので、地肌汚れ及びトナー飛散を防止することが
できるという効果がある。
【0077】特に、請求項4あるいは5の発明によれ
ば、現像剤担持体表面の移動速度そのものを大きくした
り、現像剤担持体の表面移動方向における磁極間ピッチ
を狭くしたりすることなく、現像領域を通過している像
担持体上の潜像に、現像剤担持体上の現像剤を十分な量
だけ供給することができるので、現像剤担持体上の磁界
の不均一分布による現像ムラを防止できるという効果が
ある。
【0078】また特に、請求項5の発明によれば、現像
領域における現像剤担持体の表面移動方向を像担持体の
表面移動方向とは逆方向に設定した場合に生じやすい現
像剤溜まりを防止できる程度まで、像担持体と現像剤担
持体との間隙を広げた場合でも、良好な現像効率を得る
ことができるという効果がある。
【0079】請求項6あるいは7の発明によれば、現像
剤担持体上でほぐされて柔らかい状態になった現像剤が
現像領域に搬送されるので、接触現像方式を採用する場
合でも、現像領域及びその周辺での現像剤溜まりの発生
を抑え、現像ムラのない良好な現像特性を得ることがで
きるという効果がある。
【0080】特に、請求項7の発明によれば、現像領域
に搬送される現像剤の量が減少しないので、安定した現
像特性を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る現像装置の概略構成
図。
【図2】他の実施形態に係る現像装置の概略構成図。
【図3】更に他の実施形態に係る現像装置の概略構成
図。
【図4】更に他の実施形態に係る現像装置の概略構成
図。
【図5】更に他の実施形態に係る現像装置の概略構成
図。
【図6】更に他の実施形態に係る現像装置の概略構成
図。
【符号の説明】 1 感光体ドラム 2 ケース部材 2a トナー収容部 3 現像剤 4 現像ローラ 5 ドクタ 6 アジテータ 7 現像バイアス電源 8 保持部材 9 シール部材 10 プレドクタ 11 現像前対向部材 A 現像領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沢山 昇 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の磁極が配置された表面にトナーと磁
    性キャリアとを含む現像剤を担持した状態で該表面が移
    動することにより、像担持体と対向する現像領域に該現
    像剤を搬送する磁石部材からなる現像剤担持体と、該現
    像領域に搬送する該現像剤担持体上の現像剤の層厚を規
    制する現像剤規制部材とを備えた現像装置において、 上記現像剤規制部材を、上記現像剤担持体の磁極が対向
    するたびに該磁極とは逆極性の磁極に磁化される磁性材
    料を用いて形成したことを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】複数の磁極が配置された表面にトナーと磁
    性キャリアとを含む現像剤を担持した状態で該表面が移
    動することにより、像担持体と対向する現像領域に該現
    像剤を搬送する磁石部材からなる現像剤担持体と、該現
    像領域に搬送する該現像剤担持体上の現像剤の層厚を規
    制する現像剤規制部材とを備えた現像装置において、 上記現像剤担持体表面移動方向における上記現像剤規制
    部材の上流側隣接部に、上記現像剤担持体の磁極が対向
    するたびに該磁極とは逆極性の磁極に磁化される磁性材
    料を設けたことを特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】複数の磁極が配置された表面にトナーと磁
    性キャリアとを含む現像剤を担持した状態で該表面が移
    動することにより、像担持体と対向する現像領域に該現
    像剤を搬送する磁石部材からなる現像剤担持体と、該現
    像領域に搬送する該現像剤担持体上の現像剤の層厚を規
    制する現像剤規制部材とを備えた現像装置において、 上記現像剤担持体表面移動方向における上記現像剤規制
    部材の上流側に、該現像剤担持体状の現像剤の層厚を補
    助的に規制する補助規制部材を設け、 該補助規制部材を、上記現像剤担持体の磁極が対向する
    たびに該磁極とは逆極性の磁極に磁化される磁性材料を
    用いて形成したことを特徴とする現像装置。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3の現像装置において、 上記現像領域における上記現像剤担持体の表面移動方向
    を上記像担持体の表面移動方向とは逆方向に設定したこ
    とを特徴とする現像装置。
  5. 【請求項5】請求項4の現像装置において、 上記像担持体と上記現像剤担持体との間に印加する現像
    バイアス電圧として、交流成分を含む電圧を用いたこと
    を特徴とする現像装置。
  6. 【請求項6】複数の磁極が配置された表面にトナーと磁
    性キャリアとを含む現像剤を担持した状態で該表面が移
    動することにより、像担持体と対向する現像領域に該現
    像剤を搬送する磁石部材からなる現像剤担持体と、該現
    像領域に搬送する該現像剤担持体上の現像剤の層厚を規
    制する現像剤規制部材とを備えた現像装置において、上
    記現像剤規制部材の対向位置から上記現像領域に向かう
    上記現像剤担持体の表面に対向する位置に、現像剤担持
    体の磁極が対向するたびに該磁極とは逆極性の磁極に磁
    化される磁性材料を用いて形成した現像前対向部材を設
    けたことを特徴とする現像装置。
  7. 【請求項7】請求項6の現像装置において、 上記現像前対向部材と上記現像剤担持体の表面との間隙
    を、該現像剤担持体の表面と上記現像剤規制部材との間
    隙以上に設定したことを特徴とする現像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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