JPH1033198A - 標的核酸を増幅して検出するための方法 - Google Patents

標的核酸を増幅して検出するための方法

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JPH1033198A
JPH1033198A JP9056337A JP5633797A JPH1033198A JP H1033198 A JPH1033198 A JP H1033198A JP 9056337 A JP9056337 A JP 9056337A JP 5633797 A JP5633797 A JP 5633797A JP H1033198 A JPH1033198 A JP H1033198A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 標的核酸の増幅および検出方法に関する。 【解決手段】 標的核酸を含有すると疑われる試料を、
前記標的核酸に実質的に相補的である2種のプライマー
および熱安定性DNAポリメラーゼと、前記標的核酸が
増幅されるような条件下で接触させることを含む。次い
で増幅された標的核酸を変性して、一本鎖核酸を形成す
る。増幅に続いて、前記試料を検出前インキュベーショ
ン工程にかける。前記試料を1秒間〜30分間、95℃
〜120℃でインキュベートして、前記重合剤を不活性
化する。最終的に、増幅された標的核酸の存在もしくは
不存在を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、標的核酸の増幅お
よび検出方法に関する。詳細には、増幅された核酸生成
物を検出する改良方法に関する。本発明は、種々の医学
的および学術的研究、法医学的調査、ならびに診断方
法、例えば、遺伝子障害もしくは感染症の検出に使用す
ることができる。
【0002】
【従来の技術】増幅技術、例えば、ポリメラーゼ連鎖反
応(PCR)にプローブを用いる非常に精巧なハイブリ
ッド形成アッセイの発展を包含する、微量の核酸を検出
するための技術は、この20年間で急速に進歩した。研
究者らは、ヒトおよび動物の試験被検体中の疾患および
遺伝的特徴を検出するためのそのような技術の価値を直
ちに認めてきた。核酸の増幅および検出にプライマーお
よびプローブを使用することは、相補性の概念、すなわ
ち、相補的ヌクレオチド(ヌクレオチド対としても既知
である)間の水素結合による二本鎖の核酸の結合に基づ
いている。少量のDNAを増幅し検出する方法を見いだ
すために、多くの研究が行われてきた。種々の方法が既
知であり、それらは、検出するために被検体中の核酸の
数を増幅するかまたは著しく増大するのに使用されてき
た。そのような増幅技術には、PCR、リガーゼ連鎖反
応(LCR)、および分枝DNAが含まれる。
【0003】PCRは、これらのうち最もよく知られて
いる増幅方法である。PCRについての詳細は、例え
ば、米国特許第 4,638,195号明細書(Mullis他)、米国
特許第4,683,202号明細書(Mullis)および米国特許第
4,965,188号明細書(Mullis他)を包含する従来技術文
献によく記載されている。あまり詳しくはないが、PC
Rでは、重合剤(例えば、DNAポリメラーゼ)および
デオキシリボヌクレオシド三リン酸が存在しており、適
当な条件下で、ハイブリッド形成プライマーを標的核酸
の鎖に巻き込む。その結果、鋳型に相補的であるヌクレ
オチドを加えたプライマー伸長生成物が、鋳型に沿って
生成する。
【0004】一度、プライマー伸長生成物を変性し、そ
して鋳型のコピーを1つ作り、標的核酸と同じ配列を有
する核酸の量を指数関数的に増加させるのに望まれる回
数だけ、プライミング、伸長および変性のサイクルを実
施できる。実際には、標的核酸は、それがより容易に検
出されるように何回も複製(または増幅)される。一
度、標的核酸が十分に増幅されると、種々の検出方法を
用いて、標的の存在を定性的および/または定量的に検
出することができる。一度、標的核酸が十分に増幅され
ると、種々の検出方法を用いて、その存在を検出するこ
とができる。PCR生成物を検出するのに使用される標
準検出方法には、臭化エチジウム染色アガロースゲルが
用いられる。しかしながら、臭化エチジウム染色ゲルの
使用は、例えば、比較的乏しい感度および特異性を包含
する幾つかの欠点を有する。
【0005】放射性標識および電気泳動の使用を排除す
る、改良されたPCR生成物の検出方法が開発された。
これらの非同位体オリゴヌクレオチド捕捉検出方法は、
プローブに対する特異的ハイブリッド形成および酵素的
信号発生による。そのような非同位体オリゴヌクレオチ
ド捕捉検出方法(逆ドット・ブロット検出としても既知
である)は、米国特許第 5,229,297号明細書(Schnepil
sky 他)、同第 5,328,825号明細書(Warren他)および
同第 5,422,271号明細書(Chen他)に記載されている。
また、そのような方法は、Findlay 他,Clinical Chemi
stry, 39:1927-1933 (1993) に記載されている。
【0006】これらの非同位体検出方法は、臭化エチジ
ウム染色検出よりも高い感度および特異性を有し、そし
て放射能の使用を回避する。これらの方法は、ビオチニ
ル化プライマー(複数)で増幅を行ってまたはビオチニ
ル化プローブを用いて操作することで、増幅された核酸
を検出する。ビオチニル化生成物もしくはプローブは、
次いでアビジンもしくはストレプトアビジン接合酵素、
例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)と反応
する。次いで色素前駆体(もしくは発光性信号試薬)を
酵素と接触状態にして色素(ルミネセンス)に変換し、
それにより検出可能な信号を発生させることができる。
【0007】しかしながら、非同位体オリゴヌクレオチ
ド捕捉検出方法は、それら自身に欠点を持たない訳では
ない。非同位体オリゴヌクレオチド捕捉検出が標準PC
R変性条件(95℃)を利用して実施され、濃縮された
かまたは最低限に希釈された増幅された核酸生成物を変
性する場合、増幅反応を行うために利用される酵素、例
えば、熱安定性ポリメラーゼもしくはDNAリガーゼ
は、まだなお存在しかつ活性であるだろう。検出の最中
におけるそのような活性酵素の存在は、酵素とプローブ
との間で増幅生成物に対する結合の競合を引き起こす。
そのような競合は、プローブに結合する増幅された核酸
生成物の量を低減し、そのために検出信号を低減しう
る。
【0008】この問題に対する1つの解決方法は、高レ
ベルのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、Mg++
キレート化剤を、増幅を行った後であるが検出する前
に、PCR増幅混合物に添加することである。EDTA
は、DNAポリメラーゼおよびDNAリガーゼを包含す
る、活性にMg++を必要とする多数の酵素を阻害するこ
とができる。しかしながら、EDTAの使用は、PCR
増幅および検出方法に追加段階を加えることになる。加
えて、EDTAを使用すると、EDTAを添加するため
に反応容器を開ける必要がある。当業者らが承知のよう
に、反応容器を開けることは、汚染を懸念して避けるべ
きである。
【0009】従って、EDTAもしくは別のそのような
酵素阻害剤の添加により検出中の増幅プロセスを妨害す
ることは望ましくない。それよりは、汚染の危険性を増
大することなく、検出する前に増幅酵素を不活性化する
方法が望ましい。
【0010】
【課題を解決するための手段】検出する前に増幅後イン
キュベーション段階を用いて増幅酵素を不活性化するこ
とにより、前記課題を解決することが本発明の目的であ
る。ある態様では、本発明は、(i)標的核酸を含有す
ると疑われる試料を、前記標的核酸の一部分に実質的に
相補的である少なくとも2種のオリゴヌクレオチドおよ
び熱安定性増幅酵素と、前記標的核酸が増幅されるよう
な条件下で接触させる工程、(ii)増幅された標的核
酸を変性して、一本鎖核酸を形成する工程、(iii)
増幅後インキュベーション工程として、前記試料を1秒
間〜30分間、95℃〜120℃でインキュベートし
て、前記熱安定性増幅酵素を不活性化する工程、並びに
(iv)前記増幅された標的核酸の存在もしくは不存在
を検出する工程、を含む、標的核酸を増幅して検出する
ための方法に関する。
【0011】更なる態様では、本発明は、(i)標的核
酸を含有すると疑われる試料を、異なる4種のヌクレオ
シド三燐酸、熱安定性DNAポリメラーゼ、および前記
標的核酸に実質的に相補的である少なくとも2種のプラ
イマーと、前記標的核酸が増幅されるような条件下で接
触させる工程、(ii)増幅された標的核酸を変性し
て、一本鎖核酸を形成する工程、(iii)増幅後イン
キュベーション工程として、前記試料を1秒間〜30分
間、95℃〜120℃でインキュベートして、前記重合
剤を不活性化する工程、並びに(iv)前記増幅された
標的核酸の存在もしくは不存在を検出する工程、を含
む、標的核酸を増幅して検出するための方法に関する。
【0012】別の態様では、本発明は、(i)標的核酸
を含有すると疑われる試料を、異なる4種のヌクレオシ
ド三燐酸、熱安定性DNAポリメラーゼ、および少なく
とも一方がビオチンで標識されており且ついずれも前記
標的核酸に実質的に相補的である少なくとも2種のプラ
イマーと、前記標的核酸が増幅されるような条件下で接
触させる工程、(ii)増幅後インキュベーション段階
として、前記試料を0.5分間〜5分間、約105℃で
インキュベートして、前記ポリメラーゼを不活性化する
工程、並びに(iii)前記ビオチニル化され増幅され
た標的核酸を、ストレプトアビジン酵素接合体と反応さ
せ、続いて前記酵素を基質試薬と反応させて、検出可能
な比色または化学ルミネセンス信号を生成することによ
り、前記ビオチニル化され増幅された標的核酸の存在も
しくは不存在を検出する工程、を含む、標的核酸を増幅
して検出するための方法に関する。本発明の様々な別の
目的および利点が、以下の発明の説明から明らかである
だろう。
【0013】
【発明の実施の形態】ポリメラーゼ連鎖反応を用いる核
酸の増幅および検出のための一般的な原理および条件は
周知であり、その詳細は、米国特許第 4,683,195号明細
書(Mullis他)、米国特許第 4,683,202号明細書(Mull
is)および米国特許第 4,965,188号明細書(Mullis他)
を包含する多数の文献に提供されている。これらはすべ
て引用することにより本明細書中に組み入れられる。従
って、従来技術文献における教示および本明細書中に提
供される特別な教示を考えると、当業者にとって、本明
細書で教示したように、生成物検出の前に増幅後インキ
ュベーション工程を加えて増幅酵素を不活性化すること
により検出感度を増大する本発明の実施に際して困難は
ないはずである。
【0014】熱安定性酵素を使用する別の増幅および検
出方法を、本発明の実施に際して使用することもでき
る。本発明は、増幅中に使用される熱安定性酵素(複
数)を不活性化する、増幅後,検出前のインキュベーシ
ョン工程を提供する。従って、本発明は、熱安定性酵素
を使用する任意の増幅方法と共に使用するのに適する。
別の熱安定性増幅方法には、例えば、欧州特許第 0 320
308号明細書(1987年12月発行)および欧州特許第 0 4
39 182号明細書(1990年 1月発行)に記載された、熱安
定性DNAリガーゼを用いて隣接したプローブを結合さ
せそれによって相補的核酸配列を生成する、リガーゼ連
鎖反応(LCR)が含まれる。LCRでは、標的核酸
を、4種のオリゴヌクレオチド・プローブおよび熱安定
性DNAリガーゼを用いて増幅する。オリゴヌクレオチ
ド・プローブのうち2種が、増幅しようとするDNA鋳
型の一本鎖上の隣接した部位に相補的である。これらの
プローブは、2つのプローブ間にニックが形成されるよ
うに、そのDNA鎖とハイブリッド形成する。次いでニ
ックを、熱安定性DNAリガーゼにより封じ、それによ
って標的に相補的な新しいDNA鎖を生成する。第3お
よび第4のプローブは、DNA鋳型の第2の鎖に相補的
であり、最初のプローブ対のように機能して相補的DN
Aを生成する。LCRの増幅された生成物は、標準検出
方法を用いて検出できる。本発明の増幅後,検出前イン
キュベーション段階をLCRに用いると、検出する前に
DNAリガーゼを不活性化できる。従って、本明細書に
提供した教示により、当業者は、PCRで認められた増
幅後酵素変性段階をこれらの別の既知増幅および検出方
法に適応させることが可能だろう。この開示の残りは、
説明の都合上PCRを用いる本発明の実施に向けられて
いる。
【0015】本発明は、検出感度を改良するために既知
PCR方法を改良するものである。驚くべきことに、本
発明によると、増幅後,検出前インキュベーション工程
を採用することにより、重合剤を不活性化し、プローブ
と重合剤との間における増幅された標的核酸に対する結
合の競合を低減できることがわかった。この競合の低減
により、検出感度が高められる。本発明は、試験被検体
中に存在する1種以上の標的核酸の増幅および検出に向
けられている。試験被検体には、細胞性もしくはウイル
ス性物質、体液または検出できる遺伝子DNAもしくは
RNAを含有する別の細胞性物質が含まれうる。
【0016】増幅し検出しようとする核酸は、プラスミ
ド類並びにいずれかの供給源(例えば、細菌、酵母、ウ
イルス、植物、高等動物、もしくはヒト)由来の天然産
DNAもしくはRNAを包含する種々供給源より得るこ
とができる。それは、限定されるものではないが、既知
方法を用いて、血液、末梢血液単核細胞(PBMC)、
組織材料もしくは当該技術分野で既知である別の供給源
を包含する様々な組織から抽出してもよい。本発明は、
ゲノム(genomic )DNA、細菌DNA、真菌DNA、
ウイルスRNAまたは細菌もしくはウイルス感染細胞中
に見いだされるDNAもしくはRNA中に見いだされる
1つ以上の核酸配列の増幅及び検出に特に有用である。
【0017】本明細書に記載された方法を用いて、感染
症、遺伝子障害および細胞障害、例えば、癌に関連する
標的核酸を増幅し検出することができる。また、それを
法医学的調査およびDNAタイピングに使用してもよ
い。感染性病原体、例えば、細菌およびウイルスに関連
した核酸の検出による、それらの検出に特に有用であ
る。非常に高い感度および/または定量性が必要とされ
るとき、それは特に有用である。
【0018】本発明により検出できる細菌には、限定さ
れるものではないが、ヒトの血液中に見いだされる細
菌、例えば、サルモネラ種(Salmonella species)、ス
トレプトコッカス種(Streptococcus species )、クラ
ミジア種(Chlamydia species)、ゴノコッカル種(Gon
ococcal species)、マイコバクテリア種(Mycobacteri
a species)(例えば、結核菌(Mycobacterium tubercu
losis)およびトリ型結核菌複合体(Mycobacterium avi
um complex )、マイコプラズマ種(Mycoplasmaspecie
s)(例えば、マイコプラズマ・ヘモフィルス・インフ
ルエンザ(Mycoplasma Hemophilus influenzae)および
マイコプラズマ・ニューモニエ(Mycoplasma pneumonia
e ,肺炎マイコプラズマ))、在郷軍人病菌(Legionel
la pneumophila)、ボレリア・ブルグドルフェライ(Bo
rrelia burgdorferei )、ニューモシスチス・カリニ
(Pneumocystis carinii)、クロストリジウム・ディフ
ィシレ(Clostridium difficile )、カンピロバクテリ
ア種(Camplyobacteri species)、エルシニア種(Yers
inia species)、シゲラ種(Shigella species)ならび
にリステリア種(Listeria species)が含まれる。検出
可能であるウイルスには、限定されるものではないが、
サイトメガロウイルス(cytomegalovirus )、単純ヘル
ペスウイルス(herpes simplex virus)、EBウイルス
(Epstein Barr virus)、ヒトパピローマウイルス(hu
man papilloma virus )、インフルエンザウイルス(in
fluenza viruses )、肝炎ウイルス(hepatitis virus
)ならびにレトロウイルス(例えば、HTLV-I、HTLV-II
、HIV-I およびHIV-II)が含まれる。原生動物寄生
体、酵母およびかびも、本発明により検出可能である。
別の検出可能な種は、当業者に容易に明らかであるだろ
う。
【0019】「PCR試薬」とは、PCRに必須である
とみなされる試薬のいずれか、すなわち、各標的核酸に
つき一組のプライマー、DNAポリメラーゼ、DNAポ
リメラーゼ・コファクターおよび1つ以上のデオキシリ
ボヌクレオシド−5′−三燐酸(dNTP類)を称す
る。PCRに使用される別の任意の試薬および材料を以
下に記載する。「プライマー」の語は、核酸鎖(すなわ
ち、鋳型)に相補的なプライマー伸長生成物の合成が誘
導される条件下に置かれた場合に合成の開始点として作
用できる、天然産又は合成的に生成されたオリゴヌクレ
オチドを称する。そのような条件には、別のPCR試薬
の存在ならびに適当な温度およびpHが含まれる。
【0020】本発明のプライマーは、プライムおよび増
幅しようとする特異的核酸配列に対して「実質的に相補
的」であるように選択される。これは、それらが、それ
ぞれの核酸配列とハイブリッド形成するのに十分に相補
的であり、所望のハイブリッド形成生成物を形成し、次
いでDNAポリメラーゼにより伸長可能でなければなら
ないことを意味する。典型的には、「実質的に相補的」
なプライマーは、標的配列に相補的である塩基を少なく
とも70%以上含有するだろう。より好ましくは80%
の塩基が相補的であり、さらにより好ましくは90%の
塩基が相補的である。最も好ましい状態では、プライマ
ーが標的核酸配列に対して90%〜100%の正確な相
補性を有する。
【0021】プライマーは、増幅で最大効率を発揮させ
るために好ましくは一本鎖であるが、所望であれば二本
鎖領域を含有することができる。それは、DNAポリメ
ラーゼの存在下で伸長生成物の合成をプライムするのに
十分長くなければならない。各プライマーの正確なサイ
ズは、予測される用途、プライマーの濃度および配列、
標的とされる配列の複雑さ、反応温度、ならびにプライ
マーの供給源に応じて変化するだろう。一般的には、本
発明に使用されるプライマーは、12〜60個のヌクレ
オチドを有し、そして好ましくはそれらが16〜40個
のヌクレオチドを有する。より好ましくは、各プライマ
ーが18〜35個のヌクレオチドを有する。
【0022】本明細書中の有用なプライマーは、例え
ば、ABI DNA合成機(Applied Biosystemsより入手可
能)またはバイオサーチ8600シリーズもしくは8800シリ
ーズ合成機(Biosearch 8600 Series もしくは8800 Ser
ies Synthesizer )(Milligen-Biosearch, Inc.より入
手可能)を包含する、既知技法および装置を用いて調製
できる。この装置の使用方法は周知であり、例えば、米
国特許第 4,965,188号明細書(Gelfand 他)に記載され
ている。それは、引用することにより本明細書中に組み
入れられる。また、生物学的供給源から単離された天然
プライマーが有用である(例えば、制限エンドヌクレア
ーゼ消化物)。通常、一組の少なくとも2つのプライマ
ーが各標的核酸に使用される。従って、複数の組のプラ
イマーを用いて、複数の標的核酸を同時に増幅すること
ができる。
【0023】本明細書中で用いられる「プローブ」と
は、標的核酸の核酸配列に実質的に相補的であり、かつ
増幅された標的核酸の検出または捕捉に用いられるオリ
ゴヌクレオチドである。本発明に用いられるプライマー
および/またはプローブは、任意に標識することができ
る。当該技術分野で既知である方法を用いて、プライマ
ーおよび/またはプローブを、特異的バインディング・
リガンド(例えば、ビオチン)、酵素(例えば、グルコ
ースオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、ウリカーゼ、お
よびアルカリ性ホスファターゼ)、放射性同位体、高電
子密度試薬、色原体、発蛍光団、リン光体部分、または
フェリチンで標識できる。好ましくは、標識が特異的バ
インディング・リガンドである。より好ましくは、標識
がビオチンもしくはその誘導体、ストレプトアビジンも
しくはその誘導体、またはハプテンである。
【0024】PCRに必要な更なるPCR試薬には、D
NAポリメラーゼ(好ましくは熱安定性DNAポリメラ
ーゼ)、DNAポリメラーゼ・コファクターおよび適当
なdNTP類が含まれる。これらの試薬は、試験キット
の一部として、または試験装置の試薬室に別個に提供で
きる。DNAポリメラーゼは、プライマーと鋳型との複
合体中のプライマーの3′−ヒドロキシ末端にデオキシ
リボクレオシド一燐酸分子を加える酵素であるが、しか
しこの添加は、鋳型依存方式である。一般的には、伸長
生成物の合成は、合成が終わるまで新たに合成される鎖
の5′から3′方向に進行する。有用なDNAポリメラ
ーゼには、例えば、大腸菌(E. coli )DNAポリメラ
ーゼI、T4DNAポリメラーゼ、クレノー(Klenow)
ポリメラーゼ、逆転写酵素、および当該技術分野で既知
の別のものが含まれる。好ましくは、DNAポリメラー
ゼが、熱に安定であり、より高い温度、特にDNA鎖の
プライミングおよび伸長に用いられる高温で優先的に活
性であることを意味する、熱安定性である。より詳細に
は、熱安定性DNAポリメラーゼは、本明細書に記載さ
れるポリメラーゼ連鎖反応に用いられる高温で実質的に
不活性化されない。そのような温度は、pH、ヌクレオチ
ド組成、プライマーの長さ、塩濃度および当該技術分野
で既知の別の条件を包含する多数の反応条件により変化
するだろう。
【0025】数多くの熱安定性DNAポリメラーゼが従
来技術文献に報告されており、それらには米国特許第
4,965,188号明細書(Gelfand 他)および米国特許第 4,
889,818号明細書(Gelfand 他)に詳細に記載されてい
るものが包含される。両方とも引用することにより本明
細書に組み入れられる。特に有用なポリメラーゼは、種
々のサーマス細菌種、例えば、サーマス・アクアティク
ス(Thermus aquaticus)、サーマス・サーモフィラス
(Thermus thermophilus)、サーマス・フィリホルミス
(Thermus filiformis)もしくはサーマス・フラバス
(Thermus flavus)より得られるものである。別の有用
な熱安定性ポリメラーゼが、サーモコッカス・リテラリ
ス(Thermococcus literalis)、ピロコッカス・フリオ
サス(Pyrococcus furiosus )、サーモトガ種(Thermo
toga sp.)およびWO-A-89/06691 (1989年 7月27日発
行)に記載のものを包含する種々の微生物源より得られ
る。幾つかの有用な熱安定性ポリメラーゼが市販されて
いる、例えば、アプリタック(AppliTaq)(商標)、テ
ィース(Tth )、およびウルトマ(UlTma )(商標)が
Perkin Elmerから、フー(Pfu )がStratageneから、そ
してベント(Vent)およびディープベント(DeepVent)
がNew England Biolabs から市販されている。また、天
然のポリメラーゼを生物体から単離して、組換え技法を
用いて遺伝子工学酵素を生成するための数多くの技法が
既知である。
【0026】DNAポリメラーゼ・コファクターは、活
性について酵素が依存する非タンパク質化合物を称す
る。従って、酵素はコファクターが存在しないと触媒的
に不活性である。限定されるものではないが、マンガン
塩およびマグネシウム塩、例えば、塩化物、硫酸塩、酢
酸塩および脂肪酸塩を包含する数多くのそのような物質
が既知コファクターである。マグネシウムの塩化物およ
び硫酸塩が好ましい。また、2種以上のデオキシリボヌ
クレオシド−5′−三燐酸、例えば、dATP、dCT
P、dGTP、dTTPおよびdUTPがPCRに必要
とされる。類似体、例えば、dITPおよび7−デアザ
−dGTPも有用である。好ましくは、4種の普通の三
燐酸塩(dATP、dCTP、dGTPおよびdTT
P)が一緒に使用される。
【0027】本明細書中に記載されるPCR試薬は、標
的核酸を増幅させるのに適する濃度でPCRに用いられ
る。増幅に必要とされるプライマー、DNAポリメラー
ゼ、コファクターおよびデオキシリボヌクレオシド−
5′−三燐酸の最低量、ならびに各々の適当な範囲は、
当該技術分野で周知である。一般的にはDNAポリメラ
ーゼの最低量は少なくとも約0.5単位/100μLの
溶液であるが、約2〜約25単位/100μLの溶液が
好ましく、約7〜約20単位/100μLの溶液がより
好ましい。所定の増幅系には別の量が有用であるかもし
れない。「単位」は、30分間に74℃で総ヌクレオチ
ド(dNTP類)10ナノモルを伸長核酸鎖に組み入れ
るのに必要とされる酵素活性の量として本明細書で定義
される。プライマーの最低量は、少なくとも約0.07
5マイクロモル濃度であり、約0.1〜約2マイクロモ
ル濃度が好ましいが、別の量が当該技術分野で周知であ
る。一般的には、コファクターは約2〜約15ミリモル
濃度の量で存在する。各dNTPの量は、一般的には約
0.25〜約3.5ミリモル濃度である。
【0028】PCR試薬は、個別に供給することもでき
るし、または種々の組合せで供給することもできるし、
あるいはすべて任意の適当な緩衝剤を用いて約7〜約9
の範囲のpHを有する緩衝液に含めて供給することもで
き、そのようなことの多くが当該技術分野で既知であ
る。PCRに使用できる別の試薬には、例えば、熱安定
性DNAポリメラーゼに特異的な抗体、エキソヌクレア
ーゼおよび/またはグリコシラーゼが含まれる。抗体を
使用して、増幅の前にポリメラーゼを阻害できる。本発
明に有用な抗体は、熱安定性DNAポリメラーゼに特異
的であり、DNAポリメラーゼの酵素活性を約50℃よ
り下の温度で阻害し、そしてより高い温度で非活性化さ
れる。有用な抗体には、モノクローナル抗体、ポリクロ
ーナル抗体および抗体断片が含まれる。好ましくは、抗
体がモノクローナルである。本発明に有用な抗体は、既
知方法、例えば、Harlow他,抗体:実験マニュアル(An
tibodies:A Laboratory Manual), Cold Spring Harbo
r, NY (1988) に記載のものを用いて調製できる。
【0029】代表的なモノクローナル抗体は、米国特許
第 5,338,671号明細書(Scalice 他)に記載されてお
り、その内容は引用することにより本明細書に組み入れ
られる。2つのそのようなモノクローナル抗体が、従来
の方法、およびアメリカン・タイプ・カルチャー・コレ
クション(ATCC)(Rockville, MD )に寄託されて
いるハイブリドーマ・セルラインHB 11126もしくは1112
7 のいずれかを包含する出発物質を用いて当業者により
容易に得られる。モノクローナル抗体は、DNAポリメ
ラーゼに対するモル比約5:1〜約500:1の量で存
在する。
【0030】熱安定性DNAポリメラーゼに特異的な抗
体は、単独で、またはSutherland他により1995年 2月 7
日に出願された、「ポリメラーゼ連鎖反応における特異
性を増強するための、抗ポリメラーゼ抗体に対する捕捉
剤としてのエキソヌクレアーゼおよび/またはグルコシ
ラーゼの使用(Use of Exonuclease and/or Glycosylas
e as Supplements to Anti-Polymerase Antibody to In
crease Specificity in Polymerase Chain Reaction)」
と題する米国特許出願番号第 08/385,019 号明細書に記
載されているように、エキソヌクレアーゼおよび/また
はグリコシラーゼと組み合わせて本発明に使用すること
ができる。抗体、エキソヌクレアーゼおよびグリコシラ
ーゼを組み合わせて使用すると、ゼロ・サイクル・アー
チファクトの生成を低減する。PCRにおける使用に適
するエキソヌクレアーゼには、限定されるものではない
が、エキソヌクレアーゼIII、エキソヌクレアーゼ
I、エキソヌクレアーゼ、T7エキソヌクレアーゼ、リ
ボヌクレアーゼII、ポリヌクレオチド・ホスホリラー
ゼおよびBAL 31ヌクレアーゼが含まれる。そのよ
うなエキソヌクレアーゼは、市販されているか、または
当該技術分野で既知の方法により得ることができる。本
発明に有用なグリコシラーゼは、通常のものとは異なる
塩基、すなわち、DNA中のA、G、CもしくはTなら
びにRNA中のA、G、CおよびU以外の塩基を特異的
に切断するものである。好ましいグリコシラーゼには、
ウラシル−N−グリコシラーゼ(UNG)、ヒポキサン
チン−DNAグリコシラーゼおよび3−メチアデニン−
DNAグリコシラーゼIおよびIIが含まれる。好まし
い態様では、Taqポリメラーゼ、Taqポリメラーゼ
に対するモノクローナル抗体、エキソヌクレアーゼII
Iおよびウラシル−N−グリコシラーゼが使用される。
【0031】標的核酸(DNAもしくはRNAのいずれ
か)は、任意の様々な前記供給源から得ることができ
る。一般的には、試料を何らかの方法で処理して、DN
Aをプライマーおよび別のPCR試薬と接触可能にす
る。これは、通常、当該技術分野で既知である種々方法
の1つを用いて試料から望ましくないタンパク質および
細胞性物質を除去することを意味する。増幅し検出しよ
うとする核酸はしばしば二本鎖型であるので、プライミ
ングおよび増幅を行う前に二本鎖を分離(すなわち、変
性)しなければならない。変性は、熱処理のみ単独で用
いて、または従来技術文献に記載されるように鎖を分離
するための任意の別の適当な物理的、化学的もしくは酵
素的手段と組み合わせて用いて達成できる。初期変性
は、一般的には標的核酸を含有することが疑われる試料
を、約85°〜約100℃の第1温度で適当な時間、例
えば、約1秒間〜3分間加熱することにより実施され
る。
【0032】次いで変性した鎖を、一般的には、鎖をプ
ライミングするために約55°〜約70℃の範囲内であ
る温度に冷却する。初期変性の後に鎖を冷却するのに要
する時間は、PCR方法に使用される機器の型により変
化するだろう。一旦、変性した鎖を第2温度に冷却し、
PCR試薬を含有する反応混合物と共に変性した鎖を、
鎖に対するプライマーのアニーリング(ハイブリッド形
成)およびプライマーの伸長を行ってプライマー伸長生
成物を形成するのに適する温度でインキュベートする。
一般的には、この温度は、少なくとも約50℃であり、
好ましくは約62°〜約75℃の範囲である。インキュ
ベーション時間は、インキュベーション温度および所望
の伸長生成物の長さにより広範に変化できるが、好まし
い態様では、約1〜約120秒間である。PCRの各サ
イクルは、2つまたは3つの異なる温度、1つは変性
用、そして第2または第3の温度はプライミングおよび
/またはプライマー伸長生成物形成用の温度のいずれか
を用いて実施できる。
【0033】少なくとも1つのプライマー伸長生成物の
生成後の任意の時点で、増幅を停止し標的プライマー伸
長生成物(前記「増幅された標的」)を検出することが
できる。しかしながら、次いでハイブリッド形成された
プライマー伸長生成物を変性する場合、プライミング、
伸長および変性のサイクルを更に所望の回数、PCRを
実施できる。実施されるPCRサイクルの回数は、幾
分、増幅された所望の標的の量によるであろうし、当業
者らにより容易に決定されうる。一般的には、少なくと
も20回実施され、20〜50回が好ましい。
【0034】複数の標的核酸を増幅するとき、特に標的
の一方がより低いコピー数の標的でありかつ一方が高い
コピー数の標的である場合、Backus他により1994年 6月
6日に出願され、「中間復元段階を用いる増幅方法(Me
thod of Amplification Using Intermediate Renaturat
ion Step)」と題する米国特許出願番号第08/264,102号
明細書に記載されたように、第2の復元段階を第1PC
Rサイクルを実施した後に使用することができる。少な
くとも15回の第1増幅サイクルの後(第1増幅サイク
ルは変性、プライミングおよび伸長を含む)、各変性段
階後かつプライマー・アニーリング前に復元段階が含ま
れていることを除いて同じ段階を有する第2増幅サイク
ルを実施する。復元は、米国特許出願番号第08/264,102
号明細書に記載されたように、反応混合物を第4温度に
冷却することにより達成される。
【0035】本発明では、所望の回数PCRサイクルを
用いて標的核酸を増幅した後、増幅後,検出前インキュ
ベーション段階を行ってDNAポリメラーゼを不活性化
し、それにより検出感度を増大する。増幅後インキュベ
ーション段階を実施する際の条件は、使用される熱安定
性酵素に依存するが、温度およびインキュベーション期
間を組み合わせて酵素を不活性化するようなものである
だろう。好ましくは、この増幅後インキュベーション段
階が、増幅された標的を含有するPCR増幅混合物を約
95℃〜約120℃の温度で約1秒間〜約30分間イン
キュベートすることにより実施される。好ましくは、増
幅後インキュベーション段階が、100℃〜110℃の
温度で15秒間〜10分間、より好ましくは約105℃
の温度で5分間以下加熱することを含む。
【0036】一度、増幅後インキュベーションを行う
と、増幅された核酸標的を検出できる。検出は、数多く
の既知方法、例えば、米国特許第 4,965,188号明細書
(Gelfand 他)に記載されたもので達成できる。例え
ば、増幅された核酸を、サザン・ブロッティング、ドッ
ト・ブロット法または標識されたプローブを用いて非同
位体オリゴヌクレオチド捕捉検出を用いて検出できる。
あるいは、適当に標識されたプライマーを用いて増幅を
実施することができ、そして標識を検出するための方法
及び装置を用いて、増幅されたプライマー伸長生成物を
検出できる。
【0037】好ましい態様では、増幅された標的核酸
が、検出のために標識され、かつ増幅された標的と直接
的または間接的にハイブリッド形成できるオリゴヌクレ
オチド・プローブを用いて検出される。プローブは、可
溶性であってもまたは固形支持体に付着していてもよ
い。別の好ましい態様では、標的核酸を増幅するのに用
いられる1つ以上のプライマーが、例えば、特異的バイ
ンディング部分で標識される。標識されたプライマーが
組み入れられている得られたプライマー伸長生成物は、
プローブで捕捉することができる。プローブとハイブリ
ッド形成した増幅された標的の検出は、当該技術分野で
周知である適当な検出装置および方法を用いて、標識さ
れたプローブもしくは標識され増幅された標的の存在を
検出することにより達成できる。検出装置を使用するこ
となく、所定の標識を目視可能にしてもよい。
【0038】より好ましい態様では、標的核酸を増幅す
るのに使用される1つ以上のプライマーをビオチンで標
識し、そしてビオチニル化され増幅された標識核酸を、
固形支持体に付着されたプローブに対してハイブリッド
形成させる。次いで結合した標的を、酸化剤、例えば、
過酸化水素および適当な色素生成性組成物の存在下スト
レプトアビジン−ペルオキシダーゼ接合体と接触させる
ことにより、それらを検出する。例えば、有用な色素提
供性試薬には、テトラメチルベンジジンおよびその誘導
体、ならびにロイコ色素、例えば、米国特許第 4,089,7
47号明細書(Bruschi )に記載されたようなトリアリー
ルイミダゾールロイコ色素が含まれる。
【0039】本明細書中で用いられる語句「約」が時間
に関する場合、その制限時間の±10%を意味する。温
度に関して用いられる場合、語句「約」は±5℃を意味
する。以下の実施例は、本発明の実施を具体的に示すた
めに含めるものであって、いずれにしても限定すること
を意味するものではない。すべてのパーセンテージは、
特に断らないかぎり重量パーセントである。
【0040】
【実施例】材料 サーマス・アクアティクス由来の組換えDNAポリメラ
ーゼは、既知方法、例えば、EP-A-0 482 714に記載され
たものを用いて調製したものであり、約250,000
単位/タンパク質1mgの活性を有するものであった。
【0041】以下の実施例で用いたプライマーは、以下
の配列を有するものであった。 5′−CACCACGCAGCGGCCCTTGATGTTT −3′(配列番号:1) 5′−TGCACTGCCAGGTGCTTCGGCTCAT −3′(配列番号:2) 捕捉プローブは以下の配列を有する。 5′−GAACCGAGGGCCGGCTCACCTCTATGTTGG−3′(配列番号:3) 以下の実施例で用いたプライマー及びプローブは、標準
ホスホルアミダイト化学及びABI 1μモル濃度スケー
ル、第1サイクル・プロトコールを用いてApplied Bios
ystems Model 380B ,スリー・カラムDNA合成器(th
ree column DNA synthesizer)を使用して、既知出発物
質及び方法を用いて調製した。制御された孔質ガラス支
持体(controlled pore glass supports)に導入された
ヌクレオシド−3′−ホスホルアミダイト及びヌクレオ
シドは、Applied Biosystemsより入手した。プライマー
は先に同定した配列を有するものであった。それらを、
米国特許第 4,962,029号明細書に従って5′末端を2つ
のアミノテトラエチレングリコール・スペーサーで機能
化し、続いて1つのDuPont市販のビオチンホスホルアミ
ダイトで機能化した。プローブは、3′末端を2つのテ
トラエチレングリコール・スペーサーで機能化し、続い
て米国特許第 4,914,210号明細書に従って1つのアミノ
ジオール連結基で機能化した。核酸精製カラム、続いて
逆相HPLC技法を用いて、すべての精製を実施した。
デオキシリボヌクレオチド(dNTP類)は、Sigma Ch
emical Co.より入手した。
【0042】ストレプトアビジン−ペルオキシダーゼ接
合体溶液は、市販(Sigma ChemicalCo.) のストレプト
アビジンと西洋ワサビペルオキシダーゼの接合体、カゼ
イン( 0.5%)およびメルチオレート( 0.5%)を燐酸
緩衝溶液(24ミリモル濃度の燐酸ナトリウムおよび7
5ミリモル濃度の塩化ナトリウム)に含むものを用い
た。10ミリモル濃度の4′−ヒドロキシアセトアニリ
ドを接合体安定剤として添加した。実施例1および2で
は、最終接合体濃度は1.1nMであった。実施例3で
は、最終接合体濃度は0.28nMであった。
【0043】サイトメガロウイルス、菌株AD 169DNA
は、Applied Biotechnology Inc.より受け取った。簡単
には、従来の方法を用いてヒト包皮線維芽細胞セルライ
ンからDNAを抽出した。ウイルス・ロット明細書 ウイルス:サイトメガロウイルス,菌株AD 169 増殖のセルライン:ヒト包皮線維芽細胞 ウイルス調製:ショ糖密度勾配精製,1000×濃縮 ウイルス粒子カウント:1000×で1.65×1010
vp/mL 活性ウイルスにおけるTCID50力価:1000×で1
7 TCID50単位/mLDNA抽出明細書 容量:0.1mL 懸濁緩衝液:10mMトリス/1mMEDTA,pH8.0 抽出法:SDS、プロテイナーゼK消化、続いてフェノ
ール/クロロホルム抽出そしてエタノール沈殿。1mLの
抽出物を1mLの精製ウイルスから調製した。 輸送および保管:6×0.1mLを−70℃で凍結して輸
送した。−20℃以下で保管した。
【0044】ロイコ色素分散体は、アガロース(0.5
%)、4,5−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)−
2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)イミダ
ゾールロイコ色素(250マイクロモル濃度)、ジエチ
レントリアミン五酢酸(100マイクロモル濃度)、
3′−クロロ−4′−ヒドロキシアセトアニリド(5ミ
リモル濃度)、ポリビニルピロリドン(112ミリモル
濃度)、および燐酸ナトリウム,一塩基性,一水和物
(10ミリモル濃度)、ならびに過酸化水素(H2 2
(8.82ミリモル濃度)を含有するものであった。
【0045】洗浄溶液(pH7.4)は、塩化ナトリウム
(373ミリモル濃度)、(エチレンジニトリロ)四酢
酸二ナトリウム塩(2.5ミリモル濃度)、デシル硫酸
ナトリウム(38ミリモル濃度)およびエチルセリチオ
サリチル酸ナトリウム塩(25マイクロモル濃度)を燐
酸ナトリウム,一塩基性一水和物緩衝液(25ミリモル
濃度)に含有するものであった。モノクローナル抗体を
反応混合物に用いた。これらの抗体「TP1−12.
2」および「TP4−9.2」は、サーマス・アクアテ
ィクス由来のDNAポリメラーゼに特異的であり、Suth
erland他により1995年 2月 7日に出願され、「ポリメラ
ーゼ連鎖反応における特異性を増強するための抗ポリメ
ラーゼ抗体に対する捕捉剤としてのエキソヌクレアーゼ
および/またはグリコシラーゼの使用(Useof Exonucle
ase and/or Glycosylase as Supplements to Anti-Poly
merase Antibody to Increase Specificity in Polymer
ase Chain Reaction)」と題する米国特許出願番号第 08
/385,019 号明細書により詳細に記載されている。
【0046】ポリメラーゼ連鎖反応混合物(75mL)に
は、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン緩衝液
(10ミリモル濃度,pH8)、塩化カリウム(50ミリ
モル濃度)、塩化マグネシウム(4ミリモル濃度)、d
ATP、dCTP、dGTPおよびdTTP(各々0.
3mM)、配列番号:1および配列番号:2のプライマー
(各々0.4マイクロモル濃度)、IV型ゼラチン(1
00mg/mL )、Taqポリメラーゼ(16単位/100
μL )、およびグリセロール(9.5%)を含有するも
のであった。モル濃度が50倍過剰な(ポリメラーゼを
越える)TP1−12.2および5×過剰なTP4−
9.2を用いた。PCR増幅は、米国特許第 5,089,233
号明細書に記載の自動PCR処理装置を用いて実施し
た。
【0047】捕捉試薬を形成するために、従来の乳化重
合法を用いてポリ〔スチレン−−3(−ビニルベン
ジルチオ)プロピオン酸〕(重量比95:5,平均直径
1μm )から調製したポリマー粒子(平均直径1μm )
にプローブを共有結合させた。粒子の水への懸濁液を2
−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸緩衝液(0.1
モル濃度,pH6)で洗浄し、そして約10%固体になる
ように懸濁した。洗浄した粒子の試料(3.3mL)を、
緩衝液(0.1モル濃度)中3.33%固体になるよう
に希釈し、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−
エチルカルボジイミド ヒドロクロリド(84mg/mL の
水溶液を2.1mL)およびプローブ(44.44OD/mL
のナノピュア水で調製したものを983μL )を混合し
た。得られた懸濁液を水浴中50℃で約2時間時々混ぜ
ながら加熱し、そして遠心分離した。次いで粒子を、
(エチレンジニトリロ)四酢酸二ナトリウム塩(0.0
01モル濃度)を含有するトリス(ヒドロキシメチル)
アミノメタン緩衝液(0.01モル濃度,pH8)で3回
洗浄し、そして4%固体となるように再懸濁した。次い
で粒子を、膠を加えて2%固体の状態で臨床診断用(Cl
inical Diagnostic's)PCRパウチの不連続なスポット
に固定化した。PCR生成物を、臨床診断用パウチ検出
システムを用いて検出した。別の試薬および材料は、商
業的供給源から入手するか、または容易に入手可能な出
発物質および従来の方法を用いて調製した。
【0048】検出感度を増強するための生成物検出前の
増幅後インキュベーション段階 実施例1 本実施例は、PCRを用いて生成された核酸生成物を、
増幅後インキュベーション段階を使用して、ポリメラー
ゼを変性することにより検出する本発明を具体的に示す
ものである。陽性プールは、以下のPCRプロトコール
を40〜45サイクル用いてCMV標的を増幅すること
により生成した。 1.95℃で15秒間加熱することによる変性、そして 2.70℃で30秒間プライミングおよび伸長するサイ
クル。 生成物濃度は、既知濃度のDNA鎖と共にゲル電気泳動
することにより定量した。次いで、得られた増幅後PC
R反応混合物を下記のように用いた。
【0049】PCR後反応混合物を生成することに加え
て、前記PCRプロトコールを用いてCMV DNA標
的を添加していないPCR反応混合物でPCR増幅を実
施することにより、CMV陰性生成物プールを調製し
た。増幅後PCR反応混合物(10-7〜10-8M )を、
CMV陰性生成物プールで1:100〜1:5000に
希釈して最終CMV DNA濃度が1×10-10 M、
2.5×10-11 M 、または5×10-11 M となるよう
にした。次いで希釈した増幅後PCR反応混合物を、増
幅後インキュベーションにかけてポリメラーゼを不活性
化した。増幅後インキュベーション段階を2分間97℃
もしくは100℃で、または5分間100℃で実施し
た。
【0050】増幅後インキュベーションの後に、58℃
で5分間臨床診断用PCRパウチの内部で捕捉試薬を用
いて標的核酸を捕捉することにより、増幅された生成物
を検出した。次いで捕捉された生成物を、55℃で1分
間ストレプトアビジン−ペルオキシダーゼ接合体溶液と
接触させてインキュベートした。洗浄溶液を用いて1分
間55℃で洗浄を実施し、その後色素提供性組成物を添
加し、そして4分間40℃でインキュベートした。得ら
れた信号を線配列スキャナーで読み取った。スキャナー
は反射率濃度(ΔDr)の変化を測定した。ΔDrは、
色素発色開始前の初期読み取り値と色素発色4分後の最
終読み取り値との間の反射率濃度における差である。目
視的に陰性な捕捉ビーズにおけるスキャナーのバックグ
ラウンドは、0.05〜0.1Dr単位の範囲であっ
た。
【0051】以下の結果は、増幅後インキュベーション
段階が検出感度を増強することを示している。 増幅後インキュベーション条件 生成物濃度 CMV ΔDr (スキャナー) 97℃で2分間 1×10-10 M 0.175 97℃で2分間 5×10-11 M 0.14 97℃で2分間 2.5×10-11 M 0.11 100℃で2分間 1×10-10 M 0.265 100℃で2分間 5×10-11 M 0.19 100℃で2分間 2.5×10-11 M 0.13 100℃で5分間 1×10-10 M 0.435 100℃で5分間 5×10-11 M 0.31 100℃で5分間 2.5×10-11 M 0.21
【0052】これらの結果は、100℃で5分間増幅後
インキュベーション段階を行うと、バックグラウンドを
越えて少なくとも4倍そして恐らく少なくとも5倍有効
検出限界を増強することを示している。これらの結果に
基づいて、特に、100℃でのインキュベーション期間
を2分間から5分間に増加することによる改良の結果に
基づいて、第2実験は、増幅後インキュベーションを1
00℃で15分間実施した。
【0053】実施例2 この第2実験では、CMV DNAの増幅を、実施例1
に記載されたように実施した。実施例1に記載したよう
に、得られた増幅後PCR反応混合物を、CMV陰性生
成物プールで希釈し、増幅後インキュベーションにかけ
てポリメラーゼを不活性化した。増幅後インキュベーシ
ョン段階を15分間100℃で実施した。増幅後インキ
ュベーションの後に、実施例1に記載したように増幅さ
れた生成物を検出した。以下の結果は、増幅後インキュ
ベーション段階が検出感度を増強することを示してい
る。 増幅後インキュベーション条件 生成物濃度 CMV ΔDr (スキャナー) 97℃で2分間 1×10-10 M 0.140 97℃で2分間 1×10-10 M 0.122 100℃で5分間 1×10-10 M 0.336 100℃で5分間 1×10-10 M 0.346 100℃で15分間 1×10-10 M 0.503 100℃で15分間 1×10-10 M 0.480 これらの結果は、100℃での増幅後インキュベーショ
ン時間を増加すると、更なる利益が得られることを示唆
している。
【0054】実施例3 インキュベーション温度を増加することにより更なる検
出感度向上が実現できるかどうか測定するために、CM
V DNAの増幅を、実施例1に記載されたように実施
し、100℃もしくは103℃で増幅後インキュベーシ
ョンを行った。103℃で様々なインキュベーション時
間について調査した。加えて、最終接合体濃度もしくは
0.28nM の低感度検出化学についてこの実験を実施
した。この実験の結果は以下のとおりであった。 増幅後インキュベーション条件 生成物濃度 CMV ΔDr (スキャナー) 100℃で5分間 1×10-10 M 0.152 100℃で15分間 1×10-10 M 0.270 103℃で2分間 1×10-10 M 0.264 103℃で5分間 1×10-10 M 0.318 これらの結果は、少なくとも更に2倍増強そして恐らく
3倍増強が、増幅後インキュベーション段階温度を10
0℃から103℃に増加することにより、そして5分間
インキュベーション期間を維持することにより達成され
うることを具体的に示している。
【0055】以上本明細書中に言及したすべての刊行物
は、これにより引用することによって組み入れられる。
前記本発明を、明瞭にし理解する目的で幾らか詳細に記
載してきたが、様式および細部の様々な変化が本発明の
真の範囲から逸脱することなく可能であることは、この
開示の解釈から当業者らに認められるだろう。
【0056】
【配列表】
(1)一般情報 (i)出願人:バッカス,ジョン ダブリュ.(Backu
s, John W. ) クラマー,マルシア エル.(Kramer, Marcia L. ) ファルボ,ジョセフ(Falvo, Joseph ) (ii)発明の名称:標的核酸を増幅して検出するため
の方法 (iii)配列の数:3 (iv)通信用住所: (A)名宛人:ステーシア エル.オグデン(Stasia
L. Ogden ) (B)ストリート:ワン ジェイアンドジェイ プラザ
(One J&J Plaza ) (C)シティー:ニューブロンスウィック(New Brunsw
ick ) (D)ステート:ニュージャージー(New Jersey) (E)国:USA (F)ZIP:08933 (v)コンピューター読み取り可能なフォーム: (A)媒体タイプ:フロッピーディスク (B)コンピューター:IBM PC 互換性 (C)操作システム:PC−DOS/MS−DOS (D)ソフトウェア:パテント イン リリース(Pate
nt In Release )#1.0,バージョン#1.25 (vi)最新の出願データ: (A)出願数: (B)出願日: (C)分類: (viii)代理人/代理業者情報 (A)氏名:オグデン,ステーシア エル.(Ogden, S
tasia L.) (B)登録番号:36,228 (C)参照/ドケット番号:CDS−92 (ix)遠距離通信情報: (A)電話:908−524−2819 (B)テレファックス:908−524−2808
【0057】配列番号:1 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA(genomic ) 配列 CACCACGCAG CGGCCCTTGA TGTTT 25
【0058】配列番号:2 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA(genomic ) 配列 TGCACTGCCA GGTGCTTCGG CTCAT 25
【0059】配列番号:3 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA(genomic ) 配列 GAACCGAGGG CCGGCTCACC TCTATGTTGG 30
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マルシア リン クラマー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14615, ロチェスター,ラモナ パーク 50−ジー (72)発明者 ジョセフ ファルボ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14617, ロチェスター,スタントン レーン 192

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)標的核酸を含有すると疑われる試
    料を、前記標的核酸の一部分に実質的に相補的である少
    なくとも2種のオリゴヌクレオチドおよび熱安定性増幅
    酵素と、前記標的核酸が増幅されるような条件下で接触
    させる工程、 (ii)増幅された標的核酸を変性して、一本鎖核酸を
    形成する工程、 (iii)増幅後インキュベーション工程として、前記
    試料を1秒間〜30分間、95℃〜120℃でインキュ
    ベートして、前記熱安定性増幅酵素を不活性化する工
    程、並びに (iv)前記増幅された標的核酸の存在もしくは不存在
    を検出する工程、を含む、標的核酸を増幅して検出する
    ための方法。
  2. 【請求項2】 4種のオリゴヌクレオチドおよび熱安定
    性DNAリガーゼを使用する、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 (i)標的核酸を含有すると疑われる試
    料を、異なる4種のヌクレオシド三燐酸、熱安定性DN
    Aポリメラーゼ、および前記標的核酸に実質的に相補的
    である2種のプライマーと、前記標的核酸が増幅される
    ような条件下で接触させる工程、 (ii)増幅された標的核酸を変性して、一本鎖核酸を
    形成する工程、 (iii)増幅後インキュベーション工程として、前記
    試料を1秒間〜30分間、95℃〜120℃でインキュ
    ベートして、前記重合剤を不活性化する工程、並びに (iv)前記増幅された標的核酸の存在もしくは不存在
    を検出する工程、を含む、標的核酸を増幅して検出する
    ための方法。
  4. 【請求項4】 前記増幅後インキュベーション工程を、
    15秒間〜10分間、100℃〜110℃で実施する、
    請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記増幅後インキュベーション工程を、
    0.5分間〜5分間、約105℃で実施する、請求項3
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記標的核酸がDNAまたはRNAであ
    る、請求項3に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記標的核酸がDNAである、請求項6
    に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記標的核酸がRNAである、請求項6
    に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記ヌクレオシド三燐酸がデオキシリボ
    ヌクレオシド三燐酸である、請求項3に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記デオキシリボヌクレオシド三燐酸
    が、dATP、dCTP、dGTPおよびdTTPであ
    る、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記熱安定性DNAポリメラーゼが、
    サーマス・アクアティクス(Thermus aquaticus )ポリ
    メラーゼ、サーマス・サーモフィラス(Thermus thermo
    philus)ポリメラーゼおよびサーモコッカス・リトラリ
    ス(Thermococcus litoralis)ポリメラーゼからなる群
    より選択される、請求項3に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記プライマーの少なくとも一方が標
    識されている、請求項3に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記プライマーが標識されている、請
    求項3に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記プライマーの少なくとも一方が、
    特異的バインディング・リガンドで標識されている、請
    求項12に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記特異的バインディング・リガンド
    がビオチンである、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記増幅された標的核酸を、1種以上
    の標的核酸のうちの1つとハイブリダイズし得る標識さ
    れたプローブを用いて検出する、請求項3に記載の方
    法。
  17. 【請求項17】 前記標識されたプローブを、固形支持
    体に付着してある、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記プライマーの少なくとも一方を、
    特異的バインディング部分で標識し、そして前記増幅さ
    れた標的核酸を、1種以上の標的核酸のうちの1つとハ
    イブリダイズし得るプローブを用いて検出する、請求項
    3に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記プローブを、固形支持体に付着し
    てある、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 (i)標的核酸を含有すると疑われる
    試料を、異なる4種のヌクレオシド三燐酸、熱安定性D
    NAポリメラーゼ、および少なくとも一方がビオチンで
    標識されており且ついずれも前記標的核酸に実質的に相
    補的である2種のプライマーと、前記標的核酸が増幅さ
    れるような条件下で接触させる工程、 (ii)増幅後インキュベーション段階として、前記試
    料を0.5分間〜5分間、約105℃でインキュベート
    して、前記ポリメラーゼを不活性化する工程、並びに (iii)前記ビオチニル化され増幅された標的核酸
    を、ストレプトアビジン酵素接合体と反応させ、続いて
    前記酵素を基質試薬と反応させて、検出可能な比色また
    は化学ルミネセンス信号を生成することにより、前記ビ
    オチニル化され増幅された標的核酸の存在もしくは不存
    在を検出する工程、を含む、標的核酸を増幅して検出す
    るための方法。
  21. 【請求項21】 前記ビオチニル化され増幅された標的
    核酸を、アビジン−ペルオキシダーゼ接合体を接触さ
    せ、続いて酸化剤の存在下、ペルオキシダーゼをルミノ
    ールと反応させて検出可能な化学ルミネセンス信号を生
    成するか、またはロイコ色素と反応させて検出可能な比
    色信号を生成することにより、前記ビオチニル化され増
    幅された標的核酸を検出する、請求項20に記載の方
    法。
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