JP4298814B2 - 播種性マイコバクテリウム・アビウム複合体感染を検出するための多重化pcrアッセイ - Google Patents

播種性マイコバクテリウム・アビウム複合体感染を検出するための多重化pcrアッセイ Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、マイコバクテリウム・アビウム(Mycobacterium avium)複合体(MAC)生物に特異的な核酸プライマーおよびプローブ、並びに生物学的試料中の前記生物の検出および識別のための核酸増幅方法におけるそれらの使用に関する。本発明はMACを含んで成る種々の生物を検出・識別するための診断キットにも関する。
【0002】
【従来の技術】
マイコバクテリウム・アビウム複合体(MAC)は、その多くがM.アビウムまたはM.イントラセルラーレ(M. intracellulare)として分類される多数の生物から成る。加えて、それらがM.アビウムとM.イントラセルラーレの両方の性質を有するために、あるいはそれらが別のマイコバクテリウムとM.アビウムまたはM.イントラセルラーレのいずれかとの複合性質を有するために、正しく分類することができない多数の生物がMACの中に存在する〔Wayne 他、International J. Systematic Bacteriol., 43(3):482-489 (1993)〕。
【0003】
マイコバクテリウム・アビウム複合体は少なくとも26の血清型から成る。それらの生物は初め、特異的に凝集させる抗血清の存在下でのそれらの凝集により定義された(それらの細胞壁表面抗原との免疫反応を通して)。M.アビウムは血清型1〜6、8〜11および21を含むと考えられ、そしてM.イントラセルラーレは血清型7、12〜17、19、20、25を含むと考えられている〔Wayne 他、Clin. Microbiol. Rev. 5:1-25 (1992) およびH. Saito他、J. Clin. Microbiol., 28:1694-1697 (1990)〕。
【0004】
Frothingham 他〔J. Bacteriol., 175(10):2818-2825 (1993) 〕は、それらの生物を更に配列型(sequevar)に分類した。配列型分類は、MACを代表する生物の参考株の16s-23s rRNA内部転写スペーサー領域を配列決定することにより得られた。遺伝子配列に基づくこの分類体系は、非M.アビウム非M.イントラセルラーレMAC株の中の広範囲の遺伝子多様性を明らかにした。Frothingham 他は、それらの参考株を、M.アビウム生物についてはMav-A からMav-D まで、M.イントラセルラーレについてはMin-A 、そしてアビウム階級区分にもイントラセルラーレ階級区分にも当てはまらない全てのM.アビウム複合体株についてはMAC-A からMAC-H までに分類した〔Frothingham 他、J. Infect. Diseases, 169:305-312 (1994) も参照のこと〕。
【0005】
MACの菌群により引き起こされる感染は、特にエイズ(AIDS)にかかっている個体(特に極端に低いCD4 数を有するそれらの個体)において、重要な臨床問題となっている。Yakrus他〔J. Clin. Microbiol., 28:926-929 (1990)〕は播種性疾患に最も頻繁に関連するMAC生物を同定した:M.アビウム血清型4(40%)、M.アビウム血清型8(17%)、型分類できないMAC(13%)、およびM.アビウム血清型1(9%)。
【0006】
播種性MACの実験室診断は慣例的には培養方法論に基づいている。MAC培養方法は労力、材料および資財集中的であり、そして決定的診断には比較的長い時間を要する。このため、MAC感染の検出にはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)試験が有利であろう。
【0007】
標的核酸のPCRによる増幅は、標的DNA配列の迅速且つ高感度の検出を可能にする。増幅された核酸は、非同位体検出方法を使って容易に検出される濃度に蓄積する。PCR技術は理論上、実施者がただ1つの標的を含むかもしれない試料中の特定の標的核酸を同定できるようにする。
【0008】
Kulski他〔J. Clin. Microbiol., 33:668 (1995)〕は、マイコバクテリウム属の仲間を検出するための並びにM.ツベルクローシス、M.アビウムおよびM.イントラセルラーレを検出・識別するためのPCR技術の使用を研究した。この研究者らは、16s rRNA遺伝子の複数領域とMPB 70遺伝子の一領域を同時増幅させてM.ツベルクローシス、M.アビウムおよびM.イントラセルラーレを検出・識別した。
【0009】
Abed他〔Res. Microbiol., 146:405, 1995〕は、16s 〜23s rRNAスペーサー領域全体を増幅させ、そしてRAPDフィンガープリンティングの二次技術を使って11のマイコバクテリウム種に属する56の株を識別した。それらのPCRプライマーは遺伝子間領域の外側に存し、それらの正および逆プライマーはそれぞれ16s rRNA遺伝子と23s rRNA遺伝子にターゲティングされた(特異的に向けられた)。
【0010】
Barry 他(欧州特許公開No. 0395292 )およびRossau他(欧州特許公開No. 0525095 )は、全16s 〜23s 遺伝子間領域の増幅、および16s 〜23s 遺伝子間領域内の配列に対して特異的に向けられたプローブを使った細菌生物の診断試験を記載している。Abed他と同様、Barry 他とRossau他により使われたプライマーは16s または23s rRNAをコードする遺伝子中に存在する配列に対して特異的に向けられた。
【0011】
Booth 他〔Infection and Immunity, 61(4):1509 (1993) 〕は、M.アビウム、M.ツベルクローシスおよびM.イントラセルラーレの19 kD (キロダルトン)タンパク質遺伝子間に高度の相同性を見出した。遺伝子レベルでのこの高度の相同性は、タンパク質レベルにも存続する。Nair他〔Molecular Microbiology, 6(11):1431 (1992) 〕は、M.イントラセルラーレ遺伝子が血清活性リポタンパク質をコードすることを証明した。このリポタンパク質は血清学的に活性な19 kD M.ツベルクローシスタンパク質のM.イントラセルラーレ相同体であると考えられた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
MACの存在を検出するためのアッセイをデザインする時、当業者らはMACを構成するが非MAC生物と交差反応しない全ての生物を検出するプライマーとプローブの組合せを選択するために相当な努力を迫られる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、それらの生物の少なくとも2つの、好ましくは3つの遺伝子領域を同時増幅するために用いることができる、MAC生物に特異的なプライマーおよびプローブを提供することにより、それらの課題を解決する。
【0014】
【発明の実施の形態】
一態様では、本発明はMAC生物からの核酸を増幅させる方法に関する。この方法は、MAC生物からの核酸を含む疑いのある試料を、前記MAC核酸が増幅されるような条件下で、4種類のヌクレオシド三リン酸、耐熱性DNAポリメラーゼ、並びに次の3つの遺伝子領域:MacSequevar 遺伝子領域、M.アビウム19キロダルトンタンパク質遺伝子領域およびM.イントラセルラーレリボソームタンパク質s1遺伝子領域のうちの2つ以上に特異的なオリゴヌクレオチドプライマーのセット、と接触させることを含んで成る。
【0015】
別の態様では、本発明はMAC生物からの核酸を増幅させて検出する方法に関する。この方法は、MAC生物からの核酸を含む疑いのある試料を、前記核酸が増幅されるような条件下で、4種類のヌクレオシド三リン酸、耐熱性DNAポリメラーゼ、並びに次の3つの遺伝子領域:MacSequevar 遺伝子領域、M.アビウム19キロダルトンタンパク質遺伝子領域およびM.イントラセルラーレリボソームタンパク質s1遺伝子領域のうちの2つ以上に特異的なオリゴヌクレオチドプライマーのセット、と接触させることを含んで成る。次いで増幅生成物を変性せしめ、検出する。
【0016】
更に別の態様では、本発明はマイコバクテリウム・アビウム複合体(MAC)の別の生物からM.アビウムを検出し識別する方法であって、MAC生物からの核酸を含む疑いのある試料を、ヌクレオチド配列:5' CCC TGA GAC AAC ACT XGG TCC GTC C 3' (ここでXはC以外の任意のヌクレオチドである)を含むオリゴヌクレオチドプローブと接触せしめ、そして前記試料中に存在する核酸と前記プローブとの間で形成された複合体の存否を検出することを含んで成る方法に関する。
【0017】
本発明の様々な他の目的および利点は下記の発明の詳細な説明から明らかであろう。
非MACマイコバクテリアと交差反応しない全てのMAC生物を検出する核酸同時増幅方法の開発は非常に興味をかき立てる。本出願人らは、MAC生物からの核酸の増幅および/または検出に関する本発明に到達するまでに幾つかの障害を克服した。
【0018】
本発明では、多重化方式において互いに適合でき、従ってMAC生物からの核酸を増幅するための同時増幅アッセイに用いることができる3つの遺伝子領域を同定した。それらの3つの遺伝子領域は、M.アビウム、M.イントラセルラーレおよび非M.アビウム非M.イントラセルラーレMAC生物に見つかる MacSequevar(MSqv)遺伝子領域;M.アビウム19キロダルトンタンパク質(MAV19K)遺伝子領域;およびM.イントラセルラーレリボソームタンパク質sl(rpsl)遺伝子領域である。それらの領域の2つ以上に特異的なプライマーを使って、試料調製、増幅および/または検出の際の問題により起こる偽陰性結果の検出を可能にする内部陽性対照(IPC)の存在下で、多重化方式で増幅を行うことができる。
【0019】
本発明はMAC生物からの核酸を増幅する方法に関する。本発明の方法では、前記MAC生物の核酸を含む疑いのある生物学的試料を、前記3つの遺伝子領域の2つ以上に特異的なプライマーセットと接触させることにより、MACゲノムの特定の遺伝子領域が増幅される。好ましくは、それらの3つの遺伝子領域の全部に特異的なプライマーセットを使ってそれらの3つの遺伝子領域を同時増幅させる。該プライマーに加えて、試料中に存在するどんなMAC生物でも増幅されたその標的核酸を有するような条件下で、前記生物学的試料をPCR試薬、例えば4種類のヌクレオシド三リン酸および耐熱性DNAポリメラーゼと接触させる。本発明での使用に適するプライマーの例としては、第1表に示されるものが挙げられるが、それらに限定されない。
【0020】
【表1】
Figure 0004298814
【0021】
着目の3遺伝子領域に特異的な別のプライマーセットは、当業者により容易に決定することができよう。
【0022】
MACの核酸が増幅されさえすれば、既知の検出方法を使って、増幅された標的核酸の存否を検出することができる。例えば、増幅された遺伝子領域に特異的なオリゴヌクレオチドプローブを使って、増幅された標的核酸を検出することができる。当業者らは、使用したプライマーセットを仮定すれば増幅された遺伝子領域を検出するのに適当であるオリゴヌクレオチドプローブを容易に同定することができる。本発明における使用に適当であるオリゴヌクレオチドプローブとしては、限定的でなくして第1表に記載のオリゴヌクレオチドが挙げられる。
【0023】
本発明はまた、MACの別の生物からM.アビウムを検出し識別する方法にも関する。これは、MAC生物の核酸を含む疑いのある試料を、ヌクレオチド配列:5' CCC TGA GAC AAC ACT XGG TCC GTC C 3' (ここでXはC以外の任意のヌクレオチドである)を含むオリゴヌクレオチドプローブと接触せしめることにより達成される。好ましくは、XはGまたはUである。そのようなプローブは16s 〜23s rRNA遺伝子間領域に特異的であり且つM.アビウム特異的である。Cから別の任意ヌクレオチドへの一塩基置換は、プローブの特異性を変更し、M.アビウムに対して高特異的にする。
【0024】
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使った核酸の増幅および検出のための一般原理と条件は非常に良く知られており、その詳細は米国特許第4,683,195 号(Mullis他)、同第4,683,202 号(Mullis)および同第4,965,188 号(Mullis他)をはじめとする多数の文献中に提供されている。よって、上記技術の教示とその中に与えられる特別の教示を参照すれば、当業者は播種性M.アビウム複合体を検出するためにMAC生物の2以上の遺伝子領域を同時増幅させることによって本発明を実施するのは何ら難しくないはずである。
【0025】
「オリゴヌクレオチド」という語は、1または複数のデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドから成る分子、例えばプライマー、プローブ、および検出しようとする核酸断片のことを言う。
【0026】
「プライマー」という語は、天然に存在するにせよ合成的に製造されるにせよ、核酸鎖(すなわち鋳型)に相補的なプライマー伸長生成物の合成が誘導されるような条件(そのような条件には、別のPCR試薬の存在、並びに適当な温度およびpHが含まれる)下に置いた時に合成の開始点として働くことができるオリゴヌクレオチドのことである。
【0027】
プライマーは、最大の増幅効率のために好ましくは一本鎖であるが、所望であれば二本鎖領域を含むことができる。それはDNAポリメラーゼの存在下で伸長生成物の合成を開始させるのに十分な程長くなければならない。各プライマーの正確なサイズは、意図する使用目的、プライマーの濃度および配列、標的配列の複雑さ、反応温度、並びにプライマーの起源に依存して異なるだろう。本発明で使用するプライマーは通常12〜60ヌクレオチドであり、好ましくは16〜40ヌクレオチドを有するだろう。より好ましくは、各プライマーは18〜35ヌクレオチドを有する。
【0028】
本発明に有用なプライマーは、既知の技術と装置、例えばABI DNA 合成装置(Applied Biosystemsから入手可能)またはBiosearch 8600シリーズもしくは8800シリーズ合成装置(Milligen-Biosearch, Inc,から入手可能)を使って調製することができる。この装置を使う手順は周知であり、例えば米国特許第4,965,188 号明細書(Gelfand 他)に記載されている。生物学的源から単離された天然に存在するプライマーも有用であるかもしれない(例えば制限エンドヌクレアーゼ消化物)。
【0029】
本明細書中で用いる時、「プローブ」とは標的核酸の核酸配列に実質的に相補的であり且つ増幅された標的核酸の検出または捕捉に用いられるオリゴヌクレオチドである。
【0030】
本発明では、配列特異的プライマーおよびプローブが提供される。例えば、5′末端か3′末端のいずれかへのヌクレオチドの付加により(前記ヌクレオチドは標的配列に相補的であるかまたは非相補的である)、追加の配列特異的プライマーおよびプローブを調製できることは当業者に明白であろう。そのような組成物は本発明の範囲内である。
【0031】
本発明において使われるプライマーおよび/またはプローブは、所望により標識することができる。当該技術分野で既知の方法を使って、プライマーおよび/またはプローブを特異的結合リガンド(例えばビオチン)、酵素(例えばグルコースオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、ウリカーゼ、およびアルカリホスファターゼ)、放射性同位体、高電子密度試薬、色素原、蛍光助剤、燐光成分またはフェリチンで標識することができる。好ましくは標識は特異的結合リガンドである。より好ましくは標識はビオチンもしくはその誘導体、ストレプトアビジンもしくはその誘導体、またはハプテンである。
【0032】
「PCR試薬」とは、PCRに不可欠であると考えられる試薬のいずれか、すなわち、各標的核酸のためのプライマーセット、DNAポリメラーゼ(好ましくは耐熱性DNAポリメラーゼ)、DNAポリメラーゼ補因子、および1または複数のデオキシリボヌクレオシド−5′−三リン酸(dNTP's)のことである。PCRに使われる他の任意の試薬および材料については後述する。それらの試薬は個別に、試験キットの一部分として、または試験装置の試薬室の中に、提供することができる。
【0033】
DNAポリメラーゼは、プライマーと鋳型の複合体においてプライマーの3′−ヒドロキシ末端にデオキシヌクレオシド一リン酸分子を付加する酵素であるが、この付加は鋳型依存形式である。一般に、伸長生成物の合成は、新しく合成された鎖の5′から3′方向において、合成が終結するまで進行する。有用なDNAポリメラーゼとしては、例えば、E.コリDNAポリメラーゼI、T4 DNAポリメラーゼ、クレノウポリメラーゼ、逆転写酵素、および当業界で既知の他のものが挙げられる。好ましくは、DNAポリメラーゼはそれが熱に安定であることを意味する耐熱性であり、そして高い温度で、特にDNA鎖のプライミングおよび伸長に使われる高温において優先的に活性である。より詳しくは、耐熱性DNAポリメラーゼは、本明細書中に記載のポリメラーゼ連鎖反応に用いられる高温において実質的に不活性でない。そのような温度は多数の反応条件、例えばpH、ヌクレオチド組成、プライマーの長さ、塩濃度および当業界で既知の他の条件によって異なるだろう。
【0034】
多数の耐熱性DNAポリメラーゼが技術の現状において報告されており、それらとしては、米国特許第4,965,188 号(Gelfand 他)および同第4,889,818 号(Gelfand 他)明細書中に詳述されたものが挙げられる。特に有用なポリメラーゼは様々なテルムス菌種、例えばテルムス・アクアティカス(Thermus aquaticus)、テルムス・テルモフィラス(Thermus thermophilus)、テルムス・フィリフォルミス(Thermus filiformis)およびテルムス・フラブス(Thermus flavus)から得られるものである。他の有用な耐熱性ポリメラーゼは、テルモコッカス・リテラリス(Thermococcus literalis)、ピロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)、テルモトガ種(Thermotoga sp.)およびWO-A-89/06691 (1989年7月27日公開)に記載のものをはじめとする様々な生物源から得られる。幾つかの有用な耐熱性ポリメラーゼが市販されており、例えばPerkin ElmerからAmpliTaq(商標), Tth およびUlTma (商標)、StratageneからPfu 、並びにNew England Biolabs からVentおよびDeep-Vent が市販されている。生物体から天然ポリメラーゼを単離する技術、および組換え技術を用いて遺伝子操作された酵素を生産する技術も多数知られている。
【0035】
DNAポリメラーゼ補因子とは、酵素の活性がそれに依存する非タンパク質化合物のことである。よって、補因子が存在しなければ酵素は触媒的に不活性である。多数の物質が既知の補因子であり、例えばその非限定例として、マンガンおよびマグネシウムの塩、例えば塩化物、硫酸塩、酢酸塩および脂肪酸塩が挙げられる。塩化マグネシウムおよび硫酸マグネシウムが好ましい。
【0036】
PCRに更に必要であるのは、2以上のデオキシリボヌクレオシド−5′−三リン酸、例えばdATP, dCTP, dGTP, dTTPおよびdUTPのうちの2以上である。好ましくは4種の一般的三リン酸(dATP, dCTP, dGTPおよびdTTP)が一緒に使用される。
【0037】
本明細書中に記載のPCR試薬は、標的核酸の増幅を提供するのに適当な濃度で供給されそしてPCRに使われる。増幅に必要であるプライマー、DNAポリメラーゼ、補因子およびデオキシリボヌクレオシド−5′−三リン酸の最小量並びに各々の最適範囲は当業界で周知である。DNAポリメラーゼの最小量は通常少なくとも約0.5 単位/100 μL 溶液であり、約2〜約25単位/100 μL 溶液が好ましく、約7〜約20単位/100 μL 溶液がより好ましい。与えられた増幅系には他の量が有用なことがある。「1単位」は、本明細書中では74℃で30分間の間に伸長核酸鎖の中に10ナノモルの全ヌクレオチド(dNTPs )を取り込むのに必要とされる酵素活性の量として定義される。増幅に用いる各プライマーの最小量は少なくとも約0.075 マイクロモル濃度であり、約0.1 〜約2マイクロモル濃度が好ましいが、他の量も当業界で既知である。補因子は通常約2〜約15ミリモル濃度の量で存在する。各dNTPの量は通常約0.25〜約3.5 ミリモル濃度である。
【0038】
PCR試薬は、任意の適当な緩衝剤(多数が当業界で既知である)を使って、約7〜約9の範囲内のpHを有する緩衝溶液中に、個別にもしくは種々に組み合わせてまたは全部一緒に供給することができる。
【0039】
PCRにおいて使用できる他の試薬としては、例えば、耐熱性DNAポリメラーゼに特異的な抗体が挙げられる。抗体は増幅前に前記ポリメラーゼを抑制するために使用することができる。本発明に有用な抗体は、耐熱性DNAポリメラーゼに特異的であり、約50℃より低い温度でDNAポリメラーゼの酵素活性を抑制し、そして高い温度で失活する抗体である。有用な抗体としては、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体および抗体断片が挙げられる。好ましくは抗体はモノクローナルである。本発明において有用な抗体は、既知の方法、例えばHarlow他、Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor, NY (1988)に記載された方法を使って調製することができる。
【0040】
代表的なモノクローナル抗体は米国特許第5,338,671 号明細書(Scalice 他)に記載されている。常用の手順と、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)(Rockville, MD )に寄託されたハイブリドーマ細胞系HB 11126または11127 のいずれかを含む出発材料を使って、当業者は2つのモノクローナル抗体を容易に得ることができる。モノクローナル抗体は、DNAポリメラーゼに対してモル比約5:1〜約500 :1の量で存在する。
【0041】
MAC生物からのものを包含する標的核酸は、様々な起源、例えば末梢血単核細胞(RBMC)、全血、呼吸系液体、リンパおよび糞便のいずれからも得ることができる。一般に、標的核酸はプライマーや他のPCR試薬との接触に利用できるようにする通常のやり方で抽出される。標的核酸が二本鎖であるなら、プライミングが起こる前に二本鎖を分離しなければならない。変性は熱処理、物理的処理または化学的処理といった任意の既知技術を使って行うことができる。
【0042】
増幅は、好ましくは、反応混合物を所望の設定時間に渡り制御方式で温度循環させるように、連続した自動方式で行われる。この目的で多数の機器が開発されており、当業者に入手可能である。好ましくは、米国特許第5,229,297 号明細書に記載の化学試験パックのような、密閉した反応容器中で増幅が行われる。前記容器は米国特許第5,089,233 号明細書に記載の機器を使って処理される。
【0043】
増幅された核酸は多数の既知の方法、例えば米国特許第4,965,188 号明細書(Gelfand 他)に記載の方法で検出することができる。例えば、増幅された核酸はサザンブロッティング、ドットブロット技術、または標識プローブを用いる非同位体オリゴヌクレオチド捕捉検出技術を使って検出することができる。あるいは、適当に標識されたプライマーを使って増幅を行い、その標識の検出手順および検出装置を使って、増幅されたプライマー伸長生成物を検出することができる。
【0044】
好ましい態様では、増幅された標的核酸は、検出用に標識されており且つ増幅された標的と直接的または間接的にハイブリダイズすることができるオリゴヌクレオチドプローブを使って検出される。該プローブは可溶性であっても固体支持体に取り付けられてもよい。本発明において複数のプローブを用いる時、該プローブは固体支持体の異なる位置に取り付けることができる。あるいは、該プローブを混合物として固体支持体の同じ位置に取り付けることができる。別の好ましい態様では、標的核酸を増幅させるのに使われるプライマーのうちの1つまたは複数が、例えば特異的結合成分によって標識される。標識プライマーが中に取り込まれている生じたプライマー伸長生成物を、プローブを使って捕捉することができる。該プローブにハイブリダイズした増幅標的の検出は、当業界で周知である適当な検出装置および手順を使って標識付プローブの存在または増幅された標識付標的の存在を検出することにより行うことができる。標識によっては、検出装置を使わずに目で見ることができるものもある。
【0045】
より好ましい態様では、標的核酸を増幅させるのに用いるプライマーの1つまたは複数がビオチンにより標識され、増幅されたビオチン化標的核酸が固体支持体に取り付けられたプローブにハイブリダイズせしめられる。次いで、それらを酸化剤(例えば過酸化水素)および適当な色素形成性組成物の存在下でストレプトアビジン−ペルオキシダーゼ接合体と接触させることにより、結合した標識が検出される。例えば、有用な色素形成試薬として、テトラメチルベンジジンおよびその誘導体、並びにロイコ色素、例えば米国特許第4,089,747 号明細書(Bruschi )に記載のトリアリールイミダゾールロイコ色素が挙げられる。
【0046】
好ましくは、増幅および検出は、汚染の危険性を減らすために、密閉容器中で実施される。工程中に反応容器を開けることなく、増幅と検出の両方を米国特許第5,229,297 号明細書に記載の密閉反応容器中で実施することができる。
【0047】
本明細書中で時間に関して用いる時、「約」という語は時間限界の±10%を表し、そして温度に関して用いる時、「約」という語は±5℃を表す。
下記の実施例は本発明の幾つかの態様を例示するために与えられるのであって、本発明を限定するものであると解釈してはならない。
【0048】
【実施例】
MAC生物を検出するため並びにM.アビウム、M.イントラセルラーレおよび非M.アビウム非M.イントラセルラーレMAC生物を識別するために、下記のプライマーおよびプローブを使った。
【0049】
【表2】
Figure 0004298814
【0050】
【表3】
Figure 0004298814
【0051】
プライマーとプローブは下記の標的遺伝子領域に対して作製した:
1) MacSequevar 領域(MSqv)(16S-23S 遺伝子間領域)
2) M.アビウムの19キロダルトンタンパク質遺伝子領域(MAV19K)
3) M.イントラセルラーレのリボソームタンパク質sl遺伝子領域(rpsl)
【0052】
MSqv領域から選ばれたプライマー類は、M.アビウム、M.イントラセルラーレおよびM.アビウムにもM.イントラセルラーレにも分類されない他の全てのMAC生物(非M.アビウム非M.イントラセルラーレMAC生物)からの核酸の特異的増幅を可能にする。増幅されさえすれば、MSqv P1.21c, MSqv-MAC, MSqv P1またはMSqv 1.3c プローブのうちの1つを使って、それらの生物の標的核酸を検出することができる。加えて、M.アビウムのみを検出するMSqv-Av プローブを使って、M.アビウムをM.イントラセルラーレからおよび他の非M.アビウムMAC生物から識別することができる。MAV19kプライマーおよびプローブはM.アビウムの核酸に特異的であり、一方rpslプライマーおよびプローブは非M.アビウムMAC生物、典型的にはM.イントラセルラーレの核酸に特異的である。
【0053】
それらのプライマーおよびプローブは、既知の出発原料と手順を用いて、Applied Biosystems Model 380B 、標準ホスホロアミダイト化学を用いる3カラムDNA合成装置、およびABI1μモルスケール・ファーストサイクルプロトコールを使って調製した。ヌクレオシド−3′−ホスホロアミダイトおよびヌクレオシド誘導化細孔制御ガラス支持体はApplied Biosystemsから入手した。プライマーは上記に示した配列を有した。2つのテトラエチレングリコールスペーサーに続いて1つの市販のデュポン社製ビオチンホスホロアミダイトにより、それらの5′末端を機能性にした。米国特許第4,914,210 号明細書に従って、2つのテトラエチレングルコールスペーサーに続いて1つのアミノジオール連結基によりプローブの3′末端を機能性にした。全ての精製は核酸精製カラムに続いて逆相HPLC技術を使って実施した。
【0054】
PCRアッセイ条件:
PCR増幅および検出はJohnson & Johnson Clinical Diagnostics, Inc.プロセッサーを使って実施し、これは米国特許第5,089,233 号、同第5,380,489 号および同第5,229,297 号明細書に記載のパウチシステムを含んだ。標的DNAのPCR増幅用のアニール/伸長温度を70℃で40秒間に設定し、そして変性温度を96℃で5秒間に設定する2段階PCR法を使った。標的を増幅させるのに40サイクルを使い、その後で反応混合物を含むPCRブリスターを103 ℃で2分間加熱してTaq ポリメラーゼを不活性化した。
【0055】
PCRミックス:
・塩化マグネシウム(mM) 4
・プライマー (μM)、各 0.4
・グリセロール濃度(% v/v) 9.5
・dNTP(合計mM)(dATP, dCTP, dGTPおよび
dTTP−各0.3 mM) 1.2
・バックグラウンド(子ウシ胸腺)DNA(μg/反応) 5
・Taq mAb ブレンド(Taq に対するモル比) 55:1
・Taq ポリメラーゼ(単位/75μL 反応液) 12
・陽性対照標的(コピー/試験) 10
・Tris-HCl(mM) 18
・塩化カリウム(mM) 54
・IV型ゼラチン(μg/ml) 108
・EDTA(mM) 0.725
・Tween 20 0.02 %
【0056】
PCRミックス中で使われるモノクローナル抗体はテルムス・アクアティカスからのDNAポリメラーゼに特異的であるTP1-12.2とTP4-9.2 の混合物であった。それらの抗体は米国特許第5,338,671 号明細書中に詳細に記載されている。
【0057】
T.アクアティカスからの組換えDNAポリメラーゼは既知の手順、例えば欧州特許公開EP-A-0 482 714に記載されたものを使って調製し、これは約250,000 単位/mgタンパク質の活性を有した。
【0058】
標的のPCR増幅が完了したら、4〜7個の離れたプローブビーズスポットに結合させた別個の標的特異的捕捉プローブに増幅生成物をハイブリダイズせしめた。各スポットは約1ミクロンのポリスチレンビーズに共有結合で取り付けられた独特の捕捉プローブから成った。この捕捉プローブは、次のようにしてポリ〔スチレン−コ−3−(p−ビニルベンジルチオ)プロピオン酸〕(モル比95:5、平均直径1μm)の粒子に取り付けた。まず、前記粒子の水中懸濁液を2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸緩衝剤(0.1 モル濃度、pH 6)で2回洗浄し、次いで固形分約10%になるように懸濁した。緩衝剤(0.1 モル濃度)中固形分3.33%に希釈された洗浄済粒子の試料(3.3 ml)を、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(84mg/ml水、2.1 ml)および適当なプローブ(44.44 OD/mlナノ純水、983 μl )と混合した。生じた懸濁液を断続的に混合しながら湯浴中50℃で約2時間加熱した後、遠心分離した。(エチレンジニトリロ)四酢酸二ナトリウム塩(0.0001モル濃度)を含むトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン緩衝剤(0.01モル濃度、pH 8)で粒子を3回洗浄し、そして固形分4%になるようにその中に再懸濁した。次いでそれらを固形分2%に希釈し、WO-A-92/16659 に記載の通りに調製した試験装置中でのヒートシール可能なポリエチレンポリエステルラミネート(コロナ放電により処理したもの)への適用のために0.2 %のポリ〔メチルアクリレート−コ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム塩−コ−2−アセトアセトキシエチルメタクリレート〕(重量比90:4:6)と混合した。
【0059】
プローブへの生成物のハイブリダイゼーション(ハイブリッド形成)は58℃で起こった。ハイブリダイゼーション段階に続いて、ストレプトアビジン−西洋ワサビペルオキシダーゼ (SA−HRP)接合体(ビオチン化生成物に結合する)を添加し、次いで洗浄段階を行い、そして最後にロイコ色素を添加した。機器を使って(反射密度、デルタDrとして)または目視での採点により、色素の強度を評価した。
【0060】
ストレプトアビジン−ペルオキシダーゼ接合体溶液:
・3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸(mM) 100
・NaH2PO4 (mM) 29
・NaCl(mM) 75
・4′−ヒドロキシアセトアニリド(mM) 10
・カゼイン(Sigma Technical Grade )(mg/ml) 5 (0.5%)
【0061】
洗浄配合物:
・NaH2PO4 (mM) 29
・NaCl(mM) 373
・デシル硫酸ナトリウム(mM) 25
【0062】
ロイコ色素分散液:
ビーズスポットの色を標準カラーチャートと比較することにより、目視カラースコアを決定した。目視カラースコアには、青色の強度に関する値(「8」は高陽性スコアであり、「0」は陰性スコアである)を与えた。「0」と「2」の間のカラースコアは陰性であると指定した。2より大きく且つ4より小さいカラースコアは、疑わしい(低)陽性であると見なした。4〜8のカラースコアは陽性であると指定した。
他の試薬および原料は商業源から入手したかまたは容易に入手可能な出発原料と常用手順を使って調製した。
【0063】
実施例1:プライマーおよびプローブの選択
A.副産物生成の最小化
多重プライマーセットを使った標的核酸の同時増幅はしばしば問題となる。プライマー二量体や他の「ゼロサイクル」人工産物のような副産物の形成という形で現れるプライマー相互作用が、増幅効率とアッセイ感度の低下を引き起こし得る。標的核酸に対する配列相同性と「オリゴ」(National BioSciences, Inc., Plymouth, MN)を使ったコンピューター分析に基づいて一端プライマーが選択されたら、様々なプライマーの組合せを試験して(標的の不在下で)検出可能な副産物の形成が起こるかどうかを調べた。一般に、プライマーの二つ一組の組合せを最初に標準PCR条件下で試験して、どんなプライマー組合せがプライマー二量体または着目の特定生成物と競合し得る望ましくない他の副産物を生成しやすいかを調べた。
【0064】
上述の二つ一組のプライマー組合せから得られた結果に基づいて、好ましいプライマーおよびプライマーペアを使って、PCRマスターミックスが望ましくない副産物を形成することなく長期間に渡り室温で保存できるかどうかを調べた。適切な塩類、グリセロール、Taq ポリメラーゼ、Taq 抗体、子牛胸腺DNA、塩化マグネシウムおよびプライマーを含む完全PCR混合物を調製した。次の各組合せにおいて複数のプライマーセットを使用した:Msqv F4/R5, MAV 19k F1/R1, IPC F1/R1またはMsqv F2/R5, MAV 19k F1/R1, IPC F1/R1。完全PCRミックスを精製済標的DNAの存在下または不在下で室温にて保存した(パウチ内で0,4および8時間)。
【0065】
適当な時点で、パウチプロセッサーを使ってPCR反応を実施した。増幅生成物を1%アガロースゲル中で電気泳動し、次いで臭化エチジウム(Sigma Chemical, St.Louis, MO)でゲルを染色して、PCR反応の増幅効率を同定した。Msqv F4/R5, MAV 19k F1/R1 および IPC F1/R1のプライマー組合せが、処理前にPCRミックスを室温で2〜8時間インキュベートした時の副産物生成が最少〜無であった。
【0066】
B.同時増幅用のプライマー組合せの選択
5種類の異なるアニール/伸長温度を使って、標的特異的生成物の形成を最大にし且つ副産物の形成を最小にする条件を決定した。単一のプライマーペアとして使用するにせよ他のプライマーペアと重ねて使用するにせよ、生成物検出スコアが同等であるプライマーセットを同定した(生成物のゲル電気泳動と臭化エチジウム染色に基づいて)(第2表)。好ましいプライマーセットは、最も広いアニール/伸長温度範囲に渡って強い生成物ゲルバンドを与えるものであった。各プロセッサーを様々なアニール/伸長温度に設定し、標的がもはや増幅されない温度を決定した。個々のプライマーのアニール/伸長温度効能と最も良く一致するプライマーの組合せを、更なる試験に選んだ。実施例1Aに記載した通りにPCRミックスを調製した。Msqv F4/R5, MAV 19k F1/R1, IPC F1/R1の多重プライマー組合せをMsqv F2/R5, MAV 19k F1/R1, IPC F1/R1と比較することにより、各アニール/伸長温度設定での同等のPCR(ゲルバンド)シグナルに関して、どちらのMsqv正プライマーが他方のものより強固な増幅を可能にするかを決定した。各多重化システムの4つの複製パウチを各パウチプロセッサーにかけた。
【0067】
【表4】
Figure 0004298814
【0068】
使用した標的はM.アビウム(A4株、血清型4)20コピー/試験、10コピーIPC/試験であった。2つの選択できる多重化MACアッセイシステムが第2表に示される:Msqv F4/R4, 19k F1/R1, IPC F1/R1と、Msqv F2/R5, 19k F1/R1, IPC F1/R1。
【0069】
各系で標的を増幅できないアニール/伸長温度が72℃以上であること、あるいは、内部陽性対照が70℃より下でその標的を増幅しなかったことが証明された。MAC特異的プライマー系は、広範囲のアニール/伸長温度(68℃〜71℃)に渡り十分に働いた。
【0070】
実施例2:MACアッセイの感度
PCRに基づくMACアッセイは、1遺伝子コピー感度を有することが証明された。M.アビウムおよびM.イントラセルラーレからの塩化セシウム精製済DNA試料は、実施例2の実験のためにT. Hellyer氏(アーカンサス大学、Little Rock )から提供された。それらの試料中に含まれるDNAを吸光光度測定により定量し、そしてA260/A280 吸光度比を算出することによりその純度を決定した。1.8 以上の比は高純度のDNAを表す。マイコバクテリア1ゲノムあたり10フェントグラムのDNAの値に基づいて、ゲノムの数/μL 試料を推定した。このMACアッセイ用の全ての標的遺伝子は、ゲノムあたり1コピーの標的を含むような単一コピー遺伝子として見つかった。この精製DNAをTris−EDTA緩衝液, pH 8.5(担体として10μg/ml最終濃度の子ウシ胸腺担体DNAを含む)中に希釈した。1 ×107 〜1 ×108 ゲノム/μL のストック(標的)DNAを、このストック液20μL をPCRに使用した時に試験1回あたりに生成する標的コピー数が10コピーであるように、0.5 コピー/μL に希釈した。MACアッセイは、その時間の約60%に単一ゲノムコピーを検出することができ、そしてその時間のほぼ100 %に3ゲノムコピーを検出することができた(ポアソン標本抽出分布を仮定して予想される通り)。
【0071】
【表5】
Figure 0004298814
【0072】
第3表は、陽性シグナルを生じる試験の百分率を、PCR増幅を行った試料あたりの推定平均標的DNAコピー数と比較した多重化パウチアッセイの結果を示す(精製DNAは担体DNAを含むTris/EDTA 緩衝液中に希釈した)。Msqv P1, MAV19k P1およびIPC-1P(内部陽性対照)プローブビーズスポットを、パウチの検出ブリスター内の離れた所に配置した。ビオチン化生成物を標的特異的プローブピーズスポットに結合せしめた。ストレプトアビジン−HRP洗浄、非特異的結合HRPを除去するための第二の洗浄、そして最後にロイゴ色素洗浄を使って、結合生成物を検出した。PCRで増幅されたプローブ特異的生成物を含むビーズスポットの上で色素生成が起こった。精製された標的DNAはM.アビウム分離株 #177 、血清型2からのものであった。MSqv F4/R2とMAV19k F1/R1およびIPC プライマーを使って多重化PCRを実施した。M.アビウム分離株 177で1遺伝子コピー感度が観察された。
【0073】
【表6】
Figure 0004298814
【0074】
第4表は、MSqv P1, rpsl P1およびIPC-1P(内部陽性対照)プローブビーズスポットを、パウチの検出ブリスター内に離れて配置した。実験プロトコールは明らかな変更以外は第3表に示した実験のものと同じであった。精製標的DNAはKevin Nash氏(L.A. Childrens Hospital, Los Angeles, CA)により提供されたM.イントラセルラーレ血清型16(ATCC 13950)のものであった。精製DNAを完全生物体から抽出し、100 ℃で30分間加熱し、そして標準的フェノール/クロロホルム法を使ってDNAを精製した。MSqv F4/R5とrpsl F1/R1およびIPC プライマーを使って多重化PCRを実施した。MSqvプライマー/プローブセットを使った時に1遺伝子コピー感度が観察されたが、rpslプライマーおよびプローブセットを使った時の感度はほぼ5分の1であった。
【0075】
実施例3:複数の分離株から得られたM.アビウム標的DNAを使ったMACアッセイの感度
6つの患者分離株からのM.アビウム標的DNAを、2プライマーセット(MacSqvおよびMAV19k)を使って上述のPCRプロトコールに従って増幅させ、次いで別々の標的特異的プローブビーズの上で生成物を捕捉した。CsCl精製済DNAはアーカンサス大学のT. Hellyer氏から提供された。各生物体からのDNAを上述した通りに希釈し、パウチシステムにおいて試験した。第5A表に示す通り、MACアッセイシステムを使って各分離株について1遺伝子コピー感度が得られ、そして第5B表に示す通り、対応する3遺伝子コピー感度が得られた。
【0076】
【表7】
Figure 0004298814
【0077】
第5A表から明らかなように、その時間の約60%に陽性結果が観察された(1遺伝子コピーについてのポアソン統計学により予測される通り)。どの場合でも、陽性シグナルを生じる試験の率は60%付近に集まっており、これは該アッセイが或る範囲のM.アビウム(血清型および患者分離株)に渡って1遺伝子コピー感度を示すことを指摘する。MSqvセットを使った時に分離株A8について100 %陽性結果が観察されたことは、この試料が1遺伝子コピーよりもわずかに多くを含むかもしれないことを示す。
【0078】
【表8】
Figure 0004298814
【0079】
これらの実験条件は第5A表のものと同じであった。使用した標的希釈液は第5A表と同じ系列希釈からのであった。この場合、試験あたりほぼ3ゲノムコピー数では、100 %陽性結果が観察された。100 %陽性を生じなかった唯一のセットは、患者分離株A4を使ったMAV19kプライマー/プローブセットであった。
【0080】
実施例4:包括試験(MACの中の生物の同定)
MACに入る各血清型からの数株を自家増殖させ、加熱により細胞を溶解させ、本発明者らの係属中の米国特許出願第08/306,870号明細書中に開示されたプライマー捕捉技術を使ってDNAを精製した(モノマーおよびポリマー組成物並びにそれらの調製方法に関する米国特許第5,434,270 号と同第5,523,368 号明細書も参照のこと)。得られたDNAを、個別に、またはMAV19k(もしくはrpsl)と組み合わせて、あるいは両者と内部陽性対照(IPC )プライマーセットと組み合わせて、MacSqv正および逆プライマーセットの種々の組合せを使ったPCR増幅における標的として使用した。PCR反応あたり10〜5000ゲノムコピー数の標的DNAレベルを使って試験を実施した。
【0081】
MACプライマーおよびプローブを試験するために用いた包括パネルを下記に記載する。MAC生物をそれらの血清型番号に従って表にまとめる。対応する配列型も記載する。下記の表で用いる配列型の用語法は次の通りであった:“na"は配列型が決定されなかったことを示す。“Mav" はM.アビウムに該当する配列型を表す。“Min" はM.イントラセルラーレに該当する配列型を表す。“MAC" は“Mav" にも“Min" にも分類されなかったMAC配列型を表す。血清型1〜6、8〜11および21を有する生物はM.アビウムである。血清型7,12〜20および22〜26を有する生物は、Wayne 他(前掲)によるとM.イントラセルラーレか、またはM.アビウム種にもM.イントラセルラーレ種にも属さないMAC生物のいずれかであると推測された。
【0082】
PCR増幅および検出は、上述したプロセッサーと自臓式パウチシステムおよび条件を使って実施した。観察された目視カラースコアと一緒に第6表に示すようなビーズ固定化プローブを使って生成物を捕捉した。
【0083】
【表9】
Figure 0004298814
【0084】
第6表は、MAC包括パネルを使った多重化増幅/検出試験フォーマットにおいて、MSqv F4/R5およびMav 19k プライマーをIPC プライマーと組み合わせた時に得られた結果を示す。MSqvプライマーセットと対応するプローブは、表に記載したMACパネル内の全生物の検出を可能にした。このMSqvプライマーセットは、MAV19kとIPC プライマーおよびプローブを使った多重化アッセイにおいてM.アビウム特異的プローブ(MSqv-Av )を使った時に、パネル中のM.アビウム生物の包括検出も可能にした(データは示してない)。MAV19kセットは、M.アビウム生物のみの検出を可能にし、株1784-286の検出には失敗した。結果が単一パウチに基づいている株1784-286を除いて、全ての結果は二重反復パウチ試験結果に基づく。(第6表に相当する実験ではMAV19kにより株1784-286は同定されなかったが、多数の他の実験において同定された。)
【0085】
【表10】
Figure 0004298814
【0086】
第7表は、MSqv F2/R5プライマーセットとMAV19k, rpslおよびIPC プライマーセットとを使って得られた同時増幅結果を示す。2より大きい全てのカラースコアは、指摘のプローブを使った時の陽性結果を表す。この多重化システムを使ってMAC複合体に含まれる生物を種のレベルで同定した時、MacSqvプライマーセット(およびMacSqv−MAC プローブ)はパネル内の全ての生物を同定する。rpslプライマーセット(およびプローブ)は先行研究者によりM.イントラセルラーレであると見なされた全ての生物を同定し、そしてMav19kプライマーセット(およびプローブ)はパネル内のM.アビウム生物を同定する。
【0087】
多数のあいまいな株を指摘の包括パネル上に表した。例えば、Frothingham, 1993 (前掲)、Saito (前掲)およびWayne, 1993 (前掲)をDNA配列決定、Gen-Probe プローブ法、HPLCおよび/またはMAC参考株を種で分類するための生化学的方法に使用した時、M.アビウムにもM.イントラセルラーレにも上手く適合しない幾つかの株が存在した。従って、それらの株の多数を「MAC」生物として特徴づけた。
【0088】
下記の株はWayne, 1993 (前掲)によりHPLC分析を使ってM.イントラセルラーレとして同定された:12645, 23393, Melnick および1217。それらの同一株はたとえ上述の研究者らのやり方でGen-Probe M.イントラセルラーレプローブを使った時にGen-Probe 陰性であっても、第7表に記載のrpslプライマーおよびプローブセットを使ってM.イントラセルラーレとして同定された。
【0089】
次の株は上述の研究者によりHPLC分析とGen-Probe を使ってM.イントラセルラーレとして同定された:W552, Darden, AT 545 Findley, CDC 1195。それらの株はrpslシステムによってもM.イントラセルラーレとして同定された。
【0090】
残りのあいまいな株P-49と5154 O'Connor は、上述の研究者らにより正しく特徴づけることがまだできなかった。第7表では、それらの2つの株はMAC生物として特徴付けられる。Frothingham, 1993 (前掲)は、16s-23s 内部転写スペーサー領域を配列決定し、それらの2つの株の遺伝子配列がM.アビウムのものともM.イントラセルラーレのものとも似ていないことを発見した。
【0091】
MAV19K系はM.アビウム生物のみを同定した。また、M.アビウム 1784-286 株は疑わしい結果を与えた(第6表において使った同一試料のストックであった)。全ての可視カラースコア値は、(特定のプローブビーズについての)2つのパウチ間の平均カラースコアに基づいている。星印(*)は2つの複製物のカラースコア間に大きな偏差があることを示す。MSqv系はパネル上の全生物の検出を可能にした。
【0092】
MacSqv, MAV 19k およびrpsLプライマー&プローブを含む多重化アッセイを実施すると、種のレベルで、MAC複合体に含まれる生物をM.アビウム、M.イントラセルラーレ、または非M.アビウム非M.イントラセルラーレMACとして正しく同定することができる。
【0093】
実施例5:包括試験(非MACマイコバクテリアの核酸を使って測定)
多数のマイコバクテリアが高度のゲノム相同性を有する。これはMAC特異的プライマーおよびプローブをデザインするのにやりがいを起こさせる。MACについてのDNAアッセイは、M.アビウム複合体に含まれるそれらの生物体に対して高い特異性を持ち、且つ非MACマイコバクテリアに対しては特異性がないものでなければならない。
【0094】
【表11】
Figure 0004298814
【表12】
Figure 0004298814
【0095】
* Daniel Amsterdam, Ph.D., Erie Country Medical Center, Bukkalo, NY から得た(その他の全生物体はKevin Nash, Ph.D., L.A. Children's Hospital, LosAngeles, CA から得た)。
【0096】
第8表は、MSqv F4/R5, MAV 19k F1/R1 およびIPC プライマーを使って3×108 の非MACマイコバクテリアからのDNA/mlをチャレンジした。3つのプローブ特異的ビーズスポットを検出ブリスター中の別々の場所に置いた。MAV 19k P1およびMsqv-Av はM.アビウム特異的であり、そしてMSqv P1 はMAC中の全ての生物に特異的である。プライマー/プローブ系はいずれも、M.アビウム複合体中に含まれるもの以外のどんなマイコバクテリアとも交差反応しなかった。M.ヘモフィルム(M. haemophilum)およびM.マルモエンセ(M. malmoense)の追加の株を使って、最初のパネル試験(MAC 080196)を繰り返した(MAC 080296)。rpslプライマー/プローブ系についての包括結果は、非MACマイコバクテリアとの交差反応性を全く示さない。
【0097】
【表13】
Figure 0004298814
【表14】
Figure 0004298814
【0098】
第9表は、MSqv F4/R5, MAV19k F1/R1およびIPC プライマーを使って1mlあたり3×108 生物体(マイコバクテリア以外の)からのDNAをチャレンジせしめた時に得られた結果を示す。非マイコバクテリアDNAは検出されなかった(対照としてM.アビウムを使った)。
【0099】
実施例6:MAC特異的プローブ中に1塩基置換を作ることによるM.アビウム特異的プローブの作製
【0100】
【表15】
Figure 0004298814
【0101】
上記の表は、16s 〜23s rRNA遺伝子間領域中の5つの25 nt (nt =ヌクレオチド)MSqvプローブの配列と与えられた配列の標的特異性を表す。MSqv-Av はM.アビウム特異的であり、その他は全てMAC特異的である。MSqv-Av プローブがMACまたはM.イントラセルラーレを同定できないのは、MSqv-Av の3′末端から10 nt 上流のCからGへの(またはCからUへの)1塩基置換のためである。MSqv-Av プローブを2つの異なる場合において合成し、その新たな各合成をMAC生物のパネルに対して試験した。各場合において、1塩基(CからGへの)置換は、前の広域(MAC)特異的プローブをM.アビウム種生物からの標的DNAだけを認識する高特異的プローブに変更するのに十分なくらいプローブを変更した。この同じ場所の「C」を置き換えるのに「U」を使った第三の合成も、同様にアビウムのみの特異性をもたらした。このことは、132 位の「C」を、該プローブがM.アビウム種のみを同定する別の任意塩基に変更することにより、25 nt プローブ(例えばP1.21c)が十分に不安定化されることを示唆するだろう。この132 位の1塩基「C」は広域MACパネルの同定の重要な鍵であり、この1塩基を「C」から別の塩基に変更すると、この25 nt プローブがM.アビウム特異的になる。
【0102】
【表16】
Figure 0004298814
【0103】
第10表は、1塩基(残基132 の)置換がプローブ特異性を十分に変更することを表す。MSqv F4/R5プライマーセットとIPC プライマーセットを使って上述した通りにPCR増幅および検出を行った。MacSequevar プローブの識別番号(ID)がカラム項目として示される。対応する重要な塩基位置が示され、Frothingham Mav-A 配列型整列〔Frothingham, J. Infect. Diseases, 169:308 (1994)〕に従って表示される。パネル中の生物から得られた増幅生成物を、第10表に記載の様々なプローブ特異的ビーズスポットを使って検出した。IPC シグナルは全ての場合で陽性であった(示してない)。配列型Mav-A およびMav-B はM.アビウム対照として用いられ、一方パネル中の他の全ての生物はMACであった(M.アビウム以外の種)。残基137 および138 のところの1塩基または2塩基置換は、MAC生物の広域パネル(M.アビウムを含む)を同定するプローブ特異性を変更しなかった。Frothingham 他(前掲)は、Mav 配列型と MAC(またはMin )配列型との間で変異するのは残基137 〜139 のところであると説明し、残基132 のところのM.アビウムと他の種との間の変異は同定しなかった。
【0104】
上記の各カラムに示した1残基は132 位に見つかり、そして示される2残基はFrothingham 他(前掲)により記載されたようなM.アビウム(Mav-A )配列型の137 位と138 位に見つかった(左から右に)。IPC 結果は示してないが、全ての場合に陽性IPC シグナルが観察された。
【0105】
残基132 に集中したプローブをデザインした。残基132 に「C」が置かれそして残基137 と138 に「CG」が置かれている25 nt プローブ(プローブ MSqv P1.21cのように)を使った時、プローブは試験パネル内のM.アビウム、M.イントラセルラーレおよび非M.アビウム非M.イントラセルラーレMAC生物の広域スペクトルとハイブリダイズする能力を保持している。しかしながら、残基137 と138 に同じ「CG」配置を維持しながら残基132 を「G」または「U」に変更すると(それぞれプローブMSqv-Av またはMSqv-Urasil のように)、プローブはM.アビウム生物とだけハイブリダイズし、MAC中の他の生物とはハイブリダイズすることができない。それらの25 nt MAC特異的プローブ(P1.21c, P1.3c, MAC)を使う時、132 位に塩基「C」を有することが重要である。この1塩基を別の塩基に変更すると(P1.21cからMAC-AvまたはMAC-Uracilへ切り換えるとわかるように) 、25 nt プローブはM.アビウム特異的になる。よって、MSqv-Av プローブを使って、別のMAC生物からM.アビウム生物を識別することができる。
【0106】
小型(88nt〜100 nt)生成物を増幅させることおよび種レベルで生物を同定するために小型プローブを使うことには、幾つかの有利な点がある。それらの利点としては、PCR法を使用して小型の(約80〜100 nt)標的のほうが大型の標的よりも効率的に増幅できることが挙げられる。加えて、小型の標的は大型の標的よりも苛酷な試料調製操作によって断片化しにくい。従って、標的が小さければ、着目の遺伝子領域全体を増幅できる機会がより大きい。
【0107】
種レベルで生物を同定する方法は幾つかある。1つの方法は、十分な変異性を含むゲノムの大部分を増幅させることと、種特異的プローブをデザインすることを含んで成る。典型的には、単一のプライマーセットを使って1つの大きな遺伝子領域を増幅させ、そして複数の(種特異的)プローブを使って種特異的生成物を同定する(例えば、WO 96/00298 を参照のこと)。別の方法は、十分な変異性を含む1遺伝子領域を同定し、そして多重化(複合的)アッセイにおいて使用することができる複数の種特異的プライマーセットと種特異的プローブをデザインすることを伴う。更に別の方法は、複数の遺伝子領域を同定し、それを使って種特異的プライマーおよびプローブをデザインし、それを組み合わせて使用した時に、種レベルで生物を同定する多重化アッセイを含んで成る。この一例は上述したものである(例えば、M.イントラセルラーレを同定するために使われるrpsl遺伝子、M.アビウムを同定するために使われる MAV 19k遺伝子)。
【0108】
種レベルで生物を同定する時に単一プライマーセットを使うことは利点がある。多重化方式において複数のプライマーセットを使って標的を増幅させると、使用するプライマーの数に正比例してプライマー−プライマー相互作用のポテンシャルが増加する。プライマー−プライマー相互作用は、副産物生成のためにアッセイ感度の低下を引き起こし得る。プライマー−プライマー相互作用のポテンシャルは、単一の(MSqv)プライマーセットと、各々MACかM.アビウムのいずれかを同定するための2つの特異的プローブを使うことによって、最少になる。本発明では、種レベルでMAC生物の3種の分類階級を同定するのに2つの標的特異的プライマーのみが必要となるのでプライマー相互作用のリスクが最少のままで、追加のプライマーセット(および対応するプローブ)を多重化システム(M.アビウム、M.イントラセルラーレおよび広域MACを同定するための)に導入することができる。
【0109】
今まで本発明を明確化と理解のために幾分詳細に記載してきたが、この開示を読めば本発明の真正な範囲から逸脱することなく形態および細部に様々な変更を行い得ることは当業者に明らかであろう。

Claims (14)

  1. マイコバクテリウム・アビウム複合体(MAC)生物からの核酸を増幅させる方法であって、MAC核酸を含む疑いのある試料を、前記MAC核酸が増幅されるような条件下で、4種類のヌクレオシド三リン酸、耐熱性DNAポリメラーゼ、並びに次の3つの遺伝子領域:MacSequevar 遺伝子領域、M.アビウム19キロダルトンタンパク質遺伝子領域およびM.イントラセルラーレリボソームタンパク質sl遺伝子領域のうちの2つ以上に特異的なオリゴヌクレオチドプライマーのセット、と接触させることを含んで成る方法であって、ここで、該オリゴヌクレオチドプライマーのセットが、MSqv F4/MSqv R2, MSqv F4/MSqv R5, MSqv F2/MSqv R2, MSqv F2/MSqv R5, MAV19K F1/MAV19K R1, および rps1 F1/rps1 R1から成る群より選ばれ、
    MSqv F4:5'-GTG CGC AAC AGC AAA TGA TTG CCA GAC A-3'(配列番号1)、
    MSqv R2:5'-CCA ATA CTC AAA CAC CAC ACC CCA CCA CCA A-3'(配列番号4)、
    MSqv R5:5'-CCA CCA AGA TGG AGG GAC TCC ACA-3'(配列番号3)、
    MSqv F2:5'-TGC ACA ACA GCA AAT GAT TGC CAG ACA C-3'(配列番号2)
    MAV19K F1:5'-CGG CTG TTC GAG TGG CAA CAA GTC-3'(配列番号10)、
    MAV19K R1:5'-CCG TCG ATG ATG ACC TTG GTC CC-3'(配列番号11)
    rps1 F1:5'-CGG GAC AAG GTC GCC AAG GTC AAG A-3'(配列番号13)、および
    rps1 R1:5'-GGG ATG TAG GCC GTC ACC TCA AC-3'(配列番号14)
    である前記方法。
  2. 前記3つの遺伝子領域の各々に特異的なオリゴヌクレオチドプライマーのセットが用いられ、ここで、該オリゴヌクレオチドプライマーのセットが、MSqv F4/MSqv R2, MSqv F4/MSqv R5, MSqv F2/MSqv R2, MSqv F2/MSqv R5, MAV19K F1/MAV19K R1, および rps1 F1/rps1 R1から成る群より選ばれ、
    MSqv F4:5'-GTG CGC AAC AGC AAA TGA TTG CCA GAC A-3'(配列番号1)、
    MSqv R2:5'-CCA ATA CTC AAA CAC CAC ACC CCA CCA CCA A-3'(配列番号4)、
    MSqv R5:5'-CCA CCA AGA TGG AGG GAC TCC ACA-3'(配列番号3)、
    MSqv F2:5'-TGC ACA ACA GCA AAT GAT TGC CAG ACA C-3'(配列番号2)
    MAV19K F1:5'-CGG CTG TTC GAG TGG CAA CAA GTC-3'(配列番号10)、
    MAV19K R1:5'-CCG TCG ATG ATG ACC TTG GTC CC-3'(配列番号11)
    rps1 F1:5'-CGG GAC AAG GTC GCC AAG GTC AAG A-3'(配列番号13)、および
    rps1 R1:5'-GGG ATG TAG GCC GTC ACC TCA AC-3'(配列番号14)
    である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記MacSequevar 遺伝子領域に特異的なオリゴヌクレオチドプライマーのセットが、 MSqv F4/MSqv R2, MSqv F4/MSqv R5, MSqv F2/MSqv R2 および MSqv F2/MSqv R5 から成る群より選ばれ、ここで、
    MSqv F4:5'-GTG CGC AAC AGC AAA TGA TTG CCA GAC A-3'(配列番号1)、
    MSqv R2:5'-CCA ATA CTC AAA CAC CAC ACC CCA CCA CCA A-3'(配列番号4)、
    MSqv R5:5'-CCA CCA AGA TGG AGG GAC TCC ACA-3'(配列番号3)、及び
    MSqv F2:5'-TGC ACA ACA GCA AAT GAT TGC CAG ACA C-3'(配列番号2)
    である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記プライマーのセットが MSqv F4/MSqv R5 であり、ここで、
    MSqv F4:5'-GTG CGC AAC AGC AAA TGA TTG CCA GAC A-3'(配列番号1)、及び
    MSqv R5:5'-CCA CCA AGA TGG AGG GAC TCC ACA-3'(配列番号3)
    である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記M.アビウム19キロダルトンタンパク質遺伝子領域に特異的なオリゴヌクレオチドプライマーのセットが MAV19K F1/MAV19K R1 であり、ここで、
    MAV19K F1:5'-CGG CTG TTC GAG TGG CAA CAA GTC-3'(配列番号10)、及び
    MAV19K R1:5'-CCG TCG ATG ATG ACC TTG GTC CC-3'(配列番号11)
    である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記M.イントラセルラーレリボソームタンパク質sl遺伝子領域に特異的なオリゴヌクレオチドプライマーのセットが rps1 F1/rps1 R1であり、ここで、
    rps1 F1:5'-CGG GAC AAG GTC GCC AAG GTC AAG A-3'(配列番号13)、及び
    rps1 R1:5'-GGG ATG TAG GCC GTC ACC TCA AC-3'(配列番号14)
    である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. マイコバクテリウム・アビウム複合体(MAC)生物からの核酸を増幅させて検出する方法であって、
    (i) MAC核酸を含む疑いのある試料を、前記MAC核酸が増幅されるような条件下で、4種類のヌクレオシド三リン酸、耐熱性DNAポリメラーゼ、並びに次の3つの遺伝子領域:MacSequevar 遺伝子領域、M.アビウム19キロダルトンタンパク質遺伝子領域およびM.イントラセルラーレリボソームタンパク質s1遺伝子領域のうちの2つ以上に特異的なオリゴヌクレオチドプライマーのセット、と接触させ、ここで、該オリゴヌクレオチドプライマーのセットが、MSqv F4/MSqv R2, MSqv F4/MSqv R5, MSqv F2/MSqv R2, MSqv F2/MSqv R5, MAV19K F1/MAV19K R1, および rps1 F1/rps1 R1から成る群より選ばれ、
    MSqv F4:5'-GTG CGC AAC AGC AAA TGA TTG CCA GAC A-3'(配列番号1)、
    MSqv R2:5'-CCA ATA CTC AAA CAC CAC ACC CCA CCA CCA A-3'(配列番号4)、
    MSqv R5:5'-CCA CCA AGA TGG AGG GAC TCC ACA-3'(配列番号3)、
    MSqv F2:5'-TGC ACA ACA GCA AAT GAT TGC CAG ACA C-3'(配列番号2)
    MAV19K F1:5'-CGG CTG TTC GAG TGG CAA CAA GTC-3'(配列番号10)、
    MAV19K R1:5'-CCG TCG ATG ATG ACC TTG GTC CC-3'(配列番号11)
    rps1 F1:5'-CGG GAC AAG GTC GCC AAG GTC AAG A-3'(配列番号13)、および
    rps1 R1:5'-GGG ATG TAG GCC GTC ACC TCA AC-3'(配列番号14)
    であり;
    (ii) 前記増幅した核酸を変性させて一本鎖核酸にし;そして
    (iii) 前記増幅したMAC核酸の存否を検出する
    ことを含んで成る方法。
  8. 前記3つの遺伝子領域の各々に特異的なオリゴヌクレオチドプライマーのセットが用いられ、ここで、該オリゴヌクレオチドプライマーのセットが、MSqv F4/MSqv R2, MSqv F4/MSqv R5, MSqv F2/MSqv R2, MSqv F2/MSqv R5, MAV19K F1/MAV19K R1, および rps1 F1/rps1 R1から成る群より選ばれ、
    MSqv F4:5'-GTG CGC AAC AGC AAA TGA TTG CCA GAC A-3'(配列番号1)、
    MSqv R2:5'-CCA ATA CTC AAA CAC CAC ACC CCA CCA CCA A-3'(配列番号4)、
    MSqv R5:5'-CCA CCA AGA TGG AGG GAC TCC ACA-3'(配列番号3)、
    MSqv F2:5'-TGC ACA ACA GCA AAT GAT TGC CAG ACA C-3'(配列番号2)
    MAV19K F1:5'-CGG CTG TTC GAG TGG CAA CAA GTC-3'(配列番号10)、
    MAV19K R1:5'-CCG TCG ATG ATG ACC TTG GTC CC-3'(配列番号11)
    rps1 F1:5'-CGG GAC AAG GTC GCC AAG GTC AAG A-3'(配列番号13)、および
    rps1 R1:5'-GGG ATG TAG GCC GTC ACC TCA AC-3'(配列番号14)
    である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記検出が、増幅された遺伝子領域の各々に特異的なオリゴヌクレオチドプローブを使って行われる、請求項7または8に記載の方法。
  10. MAC生物の増幅に有用な診断キットであって、
    (i) MacSequevar 遺伝子領域に特異的なプライマーセット、ここで、該プライマーセットが、MSqv F4/MSqv R2, MSqv F4/MSqv R5, MSqv F2/MSqv R2, およびMSqv F2/MSqv R5から成る群より選ばれ、
    MSqv F4:5'-GTG CGC AAC AGC AAA TGA TTG CCA GAC A-3'(配列番号1)、
    MSqv R2:5'-CCA ATA CTC AAA CAC CAC ACC CCA CCA CCA A-3'(配列番号4)、
    MSqv R5:5'-CCA CCA AGA TGG AGG GAC TCC ACA-3'(配列番号3)、および
    MSqv F2:5'-TGC ACA ACA GCA AAT GAT TGC CAG ACA C-3'(配列番号2)
    であり;
    (ii) M.アビウム19キロダルトンタンパク質遺伝子領域に特異的なプライマーセット、ここで、該プライマーセットが、MAV19K F1/MAV19K R1であり、
    MAV19K F1:5'-CGG CTG TTC GAG TGG CAA CAA GTC-3'(配列番号10)、および
    MAV19K R1:5'-CCG TCG ATG ATG ACC TTG GTC CC-3'(配列番号11)
    であり;
    (iii) M.イントラセルラーレリボソームタンパク質s1遺伝子領域に特異的なプライマーセット、ここで、該プライマーセットが、rps1 F1/rps1 R1であり、
    rps1 F1:5'-CGG GAC AAG GTC GCC AAG GTC AAG A-3'(配列番号13)、および
    rps1 R1:5'-GGG ATG TAG GCC GTC ACC TCA AC-3'(配列番号14)
    であり;および
    (iv) 耐熱性DNAポリメラーゼ
    を含んで成る診断キット。
  11. マイコバクテリウム・アビウム複合体(MAC)の別の生物からM.アビウムを検出・識別する方法であって、MAC生物からの核酸を含む疑いのある試料を、ヌクレオチド配列:5' CCC TGA GAC AAC ACT XGG TCC GTC C 3' (ここでXはGまたはUである)を含むオリゴヌクレオチドプローブと接触せしめ;そして前記試料中に存在する核酸と前記プローブとの間で形成された複合体の存否を検出することを含んで成る方法。
  12. 下記:
    (1)MSqv F4, MSqv F2, MSqv R5, MSqv R2, MSqv-Av, MSqv P1.21c, MSqv-MAC, MSqv P1, MSqv 1.3cから選ばれる1以上のオリゴヌクレオチド、およびMAV19K F1, MAV19K R1, MAV19K P1から選ばれる1以上のオリゴヌクレオチド;
    (2)MSqv F4, MSqv F2, MSqv R5, MSqv R2, MSqv-Av, MSqv P1.21c, MSqv-MAC, MSqv P1, MSqv 1.3cから選ばれる1以上のオリゴヌクレオチド、およびrpsl F1, rpsl R1, rpsl P1から選ばれる1以上のオリゴヌクレオチド;
    (3)MAV19K F1, MAV19K R1, MAV19K P1から選ばれる1以上のオリゴヌクレオチド、およびrpsl F1, rpsl R1, rpsl P1から選ばれる1以上のオリゴヌクレオチド;または
    (4)MSqv F4, MSqv F2, MSqv R5, MSqv R2, MSqv-Av, MSqv P1.21c, MSqv-MAC, MSqv P1, MSqv 1.3cから選ばれる1以上のオリゴヌクレオチド、MAV19K F1, MAV19K R1, MAV19K P1から選ばれる1以上のオリゴヌクレオチド、およびrpsl F1, rpsl R1, rpsl P1から選ばれる1以上のオリゴヌクレオチド
    を含む組成物であって、ここで、
    MSqv F4:5'-GTG CGC AAC AGC AAA TGA TTG CCA GAC A-3'(配列番号1)、
    MSqv F2:5'-TGC ACA ACA GCA AAT GAT TGC CAG ACA C-3'(配列番号2)、
    MSqv R5:5'-CCA CCA AGA TGG AGG GAC TCC ACA-3'(配列番号3)、
    MSqv R2:5'-CCA ATA CTC AAA CAC CAC ACC CCA CCA CCA A-3'(配列番号4)、
    MSqv-Av:5'-CCC TGA GAC AAC ACT GGG TCC GTC C-3'(配列番号5)、
    MSqv P1.21c:5'-CCC TGA GAC AAC ACT CGG TCC GTC C-3'(配列番号6)、
    MSqv-MAC:5'-CCC TGA GAC AAC ACT CGG TCG GTC C-3'(配列番号7)、
    MSqv P1:5'-GCC CTG AGA CAA CAC TCG GTC AGT C-3'(配列番号8)、
    MSqv 1.3c:5'-CCC TGA GAC AAC ACT CGG TCG ATC C-3'(配列番号9)、
    MAV19K F1:5'-CGG CTG TTC GAG TGG CAA CAA GTC-3'(配列番号10)、
    MAV19K R1:5'-CCG TCG ATG ATG ACC TTG GTC CC-3'(配列番号11)
    MAV19K P1:5'-AGT CCG TCG GCG AGC AGC GG-3'(配列番号12)、
    rps1 F1:5'-CGG GAC AAG GTC GCC AAG GTC AAG A-3'(配列番号13)、
    rps1 R1:5'-GGG ATG TAG GCC GTC ACC TCA AC-3'(配列番号14)、および
    rpsl P1:5'-GAC CTT CCG AAG AGC GGA GTT CG-3'(配列番号15)、
    である前記組成物。
  13. マイコバクテリウム・アビウムからの核酸に選択的にハイブリダイズすることのできるオリゴヌクレオチドプローブであって、ヌクレオチド配列:5' CCC TGA GAC AAC ACT XGG TCC GTC C 3' (ここでXはGまたはUである)を含んで成るオリゴヌクレオチドプローブ。
  14. XがGである、請求項13に記載のオリゴヌクレオチドプローブ。
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