JPH10500023A - 結核菌検出用材料及び検出方法 - Google Patents

結核菌検出用材料及び検出方法

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JPH10500023A JP7529701A JP52970195A JPH10500023A JP H10500023 A JPH10500023 A JP H10500023A JP 7529701 A JP7529701 A JP 7529701A JP 52970195 A JP52970195 A JP 52970195A JP H10500023 A JPH10500023 A JP H10500023A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)から標的DNAを例えばリガーゼ連鎖反応(LCR)によって検出するために有用なオリゴヌクレオチドに関する。本発明はまた、Mycobacterium tuberculosisから標的DNAを検出する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 結核菌検出用材料及び検出方法 発明の分野 本発明は結核菌(Mycobacterium tuberculosis) の検出に有用なオリゴヌクレオチドに関する。本発明はまた、M.tuberc ulosisの増幅及び/または検出に有用な方法に関する。発明の背景 結核の発病率は数十年来減少する傾向にあったが、警戒を要する新しい症例が 増加しつつある。結核の原因因子となるM.tuberculosisの最も一 般的な感染経路は、僅か数個の生菌を含む飛沫の吸入である。マイコバクテリア は肺組織中で複製され、一次感染病巣を形成し、ここから局部リンパ系に侵入す る。次いで、感染は血管系及びリンパ系を介して体内に広域に散在するようにな る。初期病巣は通常は治癒して小さい肉芽腫を形成する。肉芽腫には限りなく多 数の結核菌の生菌が内包されているであろう。臨床的な結核の最も一般的な形態 は一次感染後の結核であり、通常は肺が侵される。この疾患は初期感染から多数 の年月が経過した後に発症することもあり、 その理由は、(例えば、加齢、病気、栄養不良またはアルコール中毒などによっ て)細胞性免疫が一時的に喪失または低下し、その結果として病巣の休止中の結 核菌が再活性化するからであると考えられている。現在では、後天性免疫不全症 候群(AIDS)、生活の困窮とこれに伴う栄養不良などが発病の増加につなが る重大な要因となっている。 結核及びその他のマイクコバクテリウム性疾患は、臨床的な根拠、放射線医学 に基づき、痰、血液、気管支洗浄液、胃洗浄液、尿または脳脊髄液の塗抹標本中 に抗酸性細菌を検出することによって暫定的に診断され得る。通常はこれらの検 体の塗抹標本をチールーニールセン法または蛍光ローダミン−オーラミン(au ramine)染料によって染色し顕微鏡で観察する。しかしながら、顕微鏡的 に陽性の喀痰サンプルを検出できるのは肺結核患者の約30〜50%にとどまる ので、痰の培養検査が必須である。M.tuberculosis及び他のマイ クコバクテリウム種の存在を維持する培養は時間の掛かる難しい処理である。そ の理由は、ある種のマイクコバクテリウム種は増殖が極めて遅くまた容易には実 現し難い栄養条件を要求するからである。いくつかのサンプルは培養培地に直接 接種できる であろうが、殆どの検体は例えば強アルカリによる汚染除去を要する。次いで検 体を一般には、他の細菌の増殖を阻止するためにペニシリンのような抗生物質の 存在下でレーウェンシュタイン−イエンセン培地のような卵を主成分とする培地 及び/またはMiddlebrook 7H9ブイヨンのような限定培地に接種 する。次に培養物を35〜37℃で1〜7週間インキュベートする。しかしなが ら、培養法も約70%しか有効でない。 M.tuberculosisを検出するための他の方法も開発された。これ らの方法としては、M.tuberculosis中に見出される核酸に特異的 なプローブを用いる核酸ハイブリダイゼーションアッセイがある。例えば、19 91年12月12日公開のGuesdon and Thierryによる「M ycobacterium tuberculosisの特異的検出」という名 称のPCT出願No.WO91/19004は、Thierryら,Nucl. Acids Res.18:188(1990)に記載されているようなM.t uberculosisの多くの菌株中に多数コピーとして存在する挿入要素で あるIS6110の塩基1−30;250− 275;1029−1058;1200−1229;1260−1289;12 63−1294;1735−1764及び1772−1796間に見出だされる ポリヌクレオチドに対応するポリヌクレオチドプライマーの使用を教示している 。該出願はIS6110由来の配列及び該配列に対して少なくとも80%の相同 性を有している配列を請求の範囲に記載している。該出願に記載されたプローブ はポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いてM.tuberculosisの検 出に使用された。 1988年6月25日公開のHoganらのPCT出願No.WO88/03 957は、核酸ハイブリダイゼーション法を用いるM.tuberculosi s及びマイコバクテリウム・イントラセルラーレM.intracellula reのような非ウイルス性生物の検出方法を記載している。この方法では、検出 すべき特定の非ウイルス性生物または非ウイルス性生物群に特有の選択されたリ ボソームRNA(rRNA)の領域にハイブリダイズするために十分に相補的な オリゴヌクレオチドを構築する。関与する非ウイルス性生物の1つまたは複数の 可変領域rRNA配列と1つまたは複数の識別すべき非ウイルス性生物の1つま たは複数の可変領域rRNA配列とを比較するこ とによって標的rRNAを選択する。トリ型結核菌Mycobacterium avium、Mycobacterium intracellulare及 びMycobacterium tuberculosis−複合細菌の16S rRNA可変配列に特異的であり適正な緊縮性条件下で互いの核酸または他の いかなる細菌種の核酸とも交差反応しないプローブ配列を同定する。Mycob acterium tuberculosis−複合細菌の23S rRNAの 3つの可変領域サブ配列に特異的なプローブも開示されており、また、マイコバ クテリウム属の細菌のハイブリダイゼーションアッセイに有用なrRNA可変領 域プローブ(15S,23S rRNA特異的);大腸菌E.coliの16S rRNAの塩基185−225に対応する領域のMycobacterium avium;E.coliの16S RNAの塩基185−225に対応する 領域のMycobacterium intracellulareのRNA; E.coliの16S RNAの塩基185−225に対応する領域のMyco bacterium tuberculosis−複合体に含まれる種のrRN A;E.coliの23S RNAの塩基540−575,1 155−1190及び2195−2235に対応する領域のMycobacte rium tuberculosis−複合体に含まれる種のrRNA;E.c oliの16S RNAの塩基1025−1060に対応する領域のマイコバク テリウム属のRNA;なども開示されている。 1989年7月25日に許諾されたKohneの米国特許第4,851,33 0号は、非ウイルス性微生物を検出及び定量するための核酸ハイブリダイゼーシ ョンの使用を提案している。より特定的には該特許は、生物、生物の部門または 群において保存されることが分かっているリボソームRNA配列にのみ相補的な cDNAプローブの作製を記載している。該特許は代表例としてマイコプラズマ ・ホミニスMycoplasma hominisのリボソームRNAに相補的 であるがヒトリボソームRNAに相補的でないcDNAプローブの作製を記載し てぃる。該特許は、M.hominisプローブがヒト組織培養物及び他の哺乳 動物の細胞培養物中のM.hominis汚染の検出に有用であると主張してい る。 Crawfordらの米国特許第5,168,039号は臨床材料中のM.t uberculosis−複合体を検出する ために使用される単離及び精製された反復的DNA配列を目的としている。該特 許は、M.tuberculosisの染色体DNA中に見出される反復要素の クローニング及び配列決定を記載し、更に、クローニングされたこれらの反復要 素をM.tuberculosis−複合体の代表的菌株を検出するためのプロ ーブ及びプライマーとして使用することを記載している。 Crawfordらの米国特許第5,183,737号(前出の米国特許第5 ,168,039号の分割特許)は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いる M.tuberculosis−複合体の細菌検出用プライマーとして上記のよ うな反復要素を使用することを教示している。該特許はまた、膜を主体とする核 酸ハイブリダイゼーションアッセイを用いるM.tuberculosis−複 合体の細菌検出用プローブとして反復要素を使用することを教示している。 1990年12月13日公開のLaneらによるPCT出願WO90/15, 157は、ユウバクテリア用の「汎用」核酸プローブ及び細菌検出方法を提案し ている。該出願は、特定条件下でリボソームRNA分子(rRNA)、rRNA 遺伝子 (rDNA)にハイブリダイズする核酸プローブ及びプローブセットを記載し、 また、同じ条件下で試験サンプル中に存在し得る真核細胞のrRNAまたはrD NAにハイブリダイズしない該プローブのいくつかの増幅産物及びin vit ro転写産物を記載している。より詳細には、該出願に記載されているプローブ は、高度に保存されたある種の細菌性23Sまたは16SのrRNA配列に特異 的に相補的である。ユウバクテリア間で最大の類似性を有している領域を同定す るために16S及び23SのrRNAの位置合わせされたセットを処理するコン ピューターアルゴリズムを用いてプローブを選択した。このようにして得られた 核酸プローブは多様な細菌種間で極めて広汎にハイブリダイズする。細菌種間で 相同であることが判明したプローブに関してはまた、非細菌性rRNA配列との 違いをコンピューターアルゴリズムを用いて判断した。これらの分析に基づいて 最終的に41のプローブ、即ち23S rRNAを標的とする22のプローブと 16S rRNAを標的とする19のプローブとを選択した。該出願に記載され ている16Sの増幅プライマーとしては、殆どのユウバクテリア、ボレリアBo rrelia及びスピロヘータspirochetes、エン テリクスenterics、デイノコッカスDeinococcus、カンピロ バクターCampylobacter、フゾバクテリアFusobacteri a及びバチルスBacillus種を検出するプライマーがある。これらのプロ ーブのいくつかはカンサス・マイコバクテリウムMycobacterium kansasii及びウシ型結核菌M.bovisを検出し得ると断定されてい る。該出願は、プローブと細菌含有被疑サンプル中のrRNAとの間のハイブリ ダイゼーションを検出するためにサンドイッチ型ハイブリダイゼーションアッセ イを使用すること、及び、上記のごとく得られたプローブを用いる16S rR NAに対するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用することを記載している。 該出願に記載のプローブ(16S及び23Sの双方のrRNAプローブ)は広範 囲の細菌種を検出し得ると断定されている。 1990年11月1日公開のHanceらのPCT出願WO90/12,87 5は、放線菌目の核酸配列を開示しており、また開示された核酸配列を放線菌目 に見出される核酸の合成及び検出に使用することを記載している。該出願は、結 核菌M.tuberculosis、トリ型結核菌M.avium、マ イコバクテリウム・フォルチュイツムM.fortuitum、パラ結核菌M. paratuberculosis、BCG、カンサス・マイコバクテリウムM .kansasii、マイコバクテリウム・マルモエンセM.malmoens e及びマイコバクテリウム・マリヌムM.marinumから成る8種類のマイ コバクテリウム中に同族体を有する65kD(キロダルトン)のマイコバクテリ ウム抗原をコードする383塩基対のポリヌクレオチドを開示している。これら の細菌のDNA及び/または転写産物を検出するためにこれらのプローブを使用 することが記載されている。より特定的には、65kD抗原の塩基397−41 6を含むオリゴヌクレオチドが開示されている(Shinnickら,Infe ct.and Immun.56:446−451(1988)参照)。65k D抗原をコードする同じ遺伝子の塩基535−554に対応する別の配列も開示 されている。該出願は、上記オリゴヌクレオチドをマイコバクテリウム種の検出 を目的とするポリメラーゼ連鎖反応でプライマーとして使用することを提案して いる。 1990年10月31日公開のBarryらの欧州特許出願第0,395,2 92号は、種々の微生物に特異的なDNAプ ローブの作製方法を記載している。Aeromonas hydrophila 、Aeromonas salmonicida、Clostridium d ifficile、Mycobacterium bovis、Mycobac terium tuberculosis、Mycobacterium av ium、Salmonella typhimurium及び他の細菌に特異的 なプローブが開示されている。M.avium用DNAプローブは、16Sのリ ボソームRNAをコードする遺伝子と23SのリボソームRNAをコードする遺 伝子との中間に存在する可変遺伝子間領域から得られた。M.bovis用DN Aプローブは、16SのリボソームRNA遺伝子と23SのリボソームrRNA 遺伝子との中間に存在する可変遺伝子間領域及び16SのリボソームRNAをコ ードする遺伝子のV6可変領域から得られた。同様に、M.tuberculo sis用DNAプローブは、16SのリボソームRNA遺伝子と23Sのリボソ ームRNA遺伝子との中間に存在する可変遺伝子間領域から得られた。 Mycobacterium tuberculosisのタンパク質抗原B 遺伝子(pab遺伝子)のヌクレオチド配列 は、Anderson and Hanson,Inf.and Immun. 57:2481−2488(1989)によって記載された。pab遺伝子は1 993ヌクレオチドの長さをもつ。pab遺伝子の推定アミノ酸配列は、大腸菌 E.coliのリン酸塩結合タンパク質(Ps+S)に30%の相同性を示す。 タンパク質抗原bはM.tuberculosisのビルレント菌株に結合し、 また、より少ない程度でM.bovisのBCGに結合し、BCGは結核に対す るワクチンとして使用され多少の成果を示したという理由から、タンパク質抗原 bを分析用に選択した。Hart,P.D.and Sutherland,I .,British Medical Tuberculosis Journ al 2:293−295(1977)参照。 Bairdら,J.Gen.Microbiol.135:931−939( 1989)は、Mycobacterium tuberculosisの10 kD抗原遺伝子をクローニングし配列決定した。10kD抗原は(M.bovi sの10kDタンパク質との類似によって)T細胞性遅延型過敏症の誘発に関与 していた。M.bovisの10kD抗原のN末端ア ミノ酸配列に対応するDNAプローブを用いて10kD抗原遺伝子を単離した。 このプローブを選択した理由は、10kDのM.bovis抗原と10kDのM .tuberculosis抗原との間の免疫交差反応性が証明されたからであ る。M.tuberculosisの10kD抗原遺伝子をクローニングし配列 決定すると、集合分子量10.7kDを有する99個のアミノ酸をコードする3 00ヌクレオチドのコーディング配列が判明した。配列は、2つの原核細胞性熱 ショックタンパク質に相同であり更に熱ショックタンパク質と同様のプロモータ ー配列を開始コドンの上流に有することが判明した。 Rogallら,Int.J.Syst.Bact.40:323−330は 、M.tuberculosis、M.bovis、M.bovis BCG、 M.tuberculosis H37、M.marinum、M.knasa sii DSM43224、M.simiae ATCC25275、M.sc rofulaceum ATCC19981、M.szulgai ATCC2 5799、M.gordonae ATCC14470、M.xenopi A TCC19250、M.flavescens ATCC14474、M.av i um DSM43216、M.int racellulare ATCC15 985、M.paratuberculosis ATCC19698、M.g astrae ATCC15754、M.malmoense ATCC295 71、M.nonchromogenicum ATCC19530、M.te rrae ATCC15755、M.chelonae ATCC14472、 M.smegmatis ATCC14468、M.fortuitum AT CC6841及びノカルジア・アステロイデスNocardia astero ides ATCC3306の16S rRNA遺伝子を配列決定し分析した。 この分析から得られたデータは、細菌間の系統学的関係を明らかにした。データ は、増殖の速いマイコバクテリウム、即ちM.fortuitum、M.che lonae、M.smegmatis及びM.flavescensは、その他 の全ての被験マイコバクテリアとは異なるグループを形成することを示した。遅 く増殖するマイコバクテリア種は全て、94.8%を上回る値の類似性をもち高 度に近縁であることが判明した。 Hermansら,Inf.and Immun.59:2 695−2705(1991)は、M.bovis BCGから単一コピー挿入 要素IS987の配列を決定した。IS987の配列は、M.tubercul osisの挿入配列IS986に実質的に等しいこと、及び、35−41bpの スペーサーDNAによって各々が隔てられた36bp直列反復配列の20個の等 しいコピーを含むM.bovis BCG染色体の領域に存在することが観察さ れた。データはまた、IS987がM.tuberculosisのIS611 0とほぼ等しく、両者の違いは、IS987が単一読取り枠(ORF)中にOR Faと命名された1つの読取り枠(ORF)を有するがIS6110は異なる2 つのORFから成るORFaを含むことだけであることを示した。これらの読取 り枠は推定トランスポザーゼの発現に1つの役割を果たすであろう。データはま た、M.tuberculosis染色体の直列反復配列含有領域の寸法及び組 成が多形性であり、試験した他の9種のマイコバクテリウムではこれらの反復配 列が観察されなかったことを示す。著者らはまた、IS挿入部位に多形性が観察 されるので制限フラグメントの長さ多形性の分析によってM.tubercul osis複合体の菌株の型判定が容易であると示唆している。 Thierryら,Nucl.Acids Res.18:188(1990 )は、M.tuberculosisの挿入配列IS6110をクローニングし 配列決定した。1361ヌクレオチドのDNA配列は、長さ28bpの逆方向反 復配列を含み3個の不適正塩基対及びIS要素の各端の3塩基対の直列反復配列 を有している挿入配列(IS)の特性を示した。著者らは、このIS要素がM. tuberculosis複合体を同定するためのプローブとして有用であろう と示唆している。 上述のように、オリゴヌクレオチドプローブは、ドットブロット、スロットブ ロット、サザンブロット、溶液ハイブリダイゼーション、in situハイブ リダイゼーションなどの方法を使用する核酸ハイブリダイゼーションによって種 々の微生物を検出するために使用される。または、標的DNAを増幅するポリメ ラーゼ連鎖反応を使用してもよい。Mullisらの米国特許第4,683,1 95号はポリメラーゼ連鎖反応を詳細に記載している。 本発明の背景にはリガーゼ連鎖反応(LCR)として知られる代替的な標的増 幅方法のメカニズムが重要な関係を有している。LCRにおいては、2つの一次 プローブパートナー(第一 及び第二プローブ)と2つの二次プローブパートナー(第三及び第四プローブ) とを含むプローブ対が使用される。全部のプローブは過剰量で使用される。一次 プローブ対の第一プローブは標的鎖の第1のセグメントにハイブリダイズし、同 じプローブ対の第二プローブは同じ標的鎖の第2のセグメントにハイブリダイズ し、第1セグメントと第2セグメントとが連続し、その結果として、一次プロー ブは5′−リン酸塩−3′ヒドロキシルの関係で互いに隣接し、リガーゼがこの 対の2つのプローブを共有結合的に融合または結合させて融合産物が得られる。 更に、第三(二次)プローブは第一プローブの一部分に、第四(二次)プローブ は第二プローブの一部分に、同様の隣接状態でハイブリダイズし得る。勿論、標 的が最初から二重鎖である場合には、二次プローブも最初から標的の相補鎖にハ イブリダイズするであろう。一次プローブの融合鎖は標的鎖から分離された後、 相補的な二次融合産物を形成すべく結合し得る第三プローブ及び第四プローブと ハイブリダイズするであろう。標的またはその相補鎖に機能的に等価の融合産物 を得ることが重要である。ハイブリダイゼーションと結合とのサイクルを繰返す ことによって、標的配列が増幅される。この方法は、1989 年6月14日公開のK.Backmanらの欧州特許出願公開第320,308 号及び1991年7月31日公開のK.Backmanらの欧州特許出願公開第 439,182号により完全に記載されている。 リガーゼ連鎖反応に関して潜在する問題は、プローブの標的非依存結合によっ て生じるバックグラウンドシグナルの問題である。第三プローブが第一プローブ にハイブリダイズし、第四プローブが第二プローブにハイブリダイズするので、 過剰量で添加されたプローブは、それらの間で容易に二重鎖を形成し得る。これ らの二重鎖は標的の存在に無関係に結合して融合産物を形成し、この融合産物は 、増幅されたがより以上の増幅を支持する能力を有している所望の標的との識別 が難しい。これらの二重鎖の標的非依存性平滑端結合は比較的稀にしか生起しな いが、診断用アッセイにおける不都合な高いバックグラウンドシグナルを発生さ せる十分な原因となる。 このバックグラウンドの問題を克服するための試案がいくつか発表されている 。例えば、WO90/01069(Segev Diagnostics)及び 英国特許出願公開第2,225,112号(Imperial Chemica l In dustries Plc.)は、結合に先立ってポリメラーゼ媒介ギャップ充 填段階を含む結合を主体とする増幅スキームの改良方法を記載している。更に、 1991年7月31日公開のK.Backmanらの欧州特許出願公開第439 ,182号はバックグラウンドを低減させるLCRの変法を教示している。この ような変法の1つはギャップ充填及び結合を含む。 1991年7月31日公開のK.Backmanらの欧州特許出願公開第43 9,182号に記載されたギャップ充填結合方法では、平滑端二重鎖を形成し得 るプローブ対を使用する代わりに、先ず1つのプローブ対の少なくとも一方のプ ローブに「修飾された」末端を設け、形成される二重鎖が「非平滑端」となるよ うにするか及び/またはプローブ対のリガーゼ触媒融合の基質にならないように している。「修飾された」末端は結合点に関する定義であって、相補的プローブ に関する定義ではない。「修飾された末端」の一例では、1つのプローブ対の一 方のプローブの末端と同じプローブ対の他方のプローブの末端との間に「ギャッ プ」が形成されるように複数の塩基が削除されている。修飾の別の例では、プロ ーブと標的配列との間にミスマッチが存在する。次に、プローブを結合可能にす るために 修飾を「補正」する。「補正」は、1つのプローブ対の2つのプローブを(標的 依存的に)結合可能にする処理を意味する。従って、標的、標的相補鎖またはこ れらに由来するポリヌクレオチド配列にハイブリダイズしたプローブだけを補正 する。使用される修飾端の種類次第で種々の方法で「補正」を行うことができる 。 当業界では、M.tuberculosis及びマイコバクテリウム属の細菌 を迅速且つ高感度で検出するための新規な試薬及び方法の必要性がまだ解決には 至っていない。発明の概要 本発明の主題は、Mycobacterium tuberculosisか ら標的DNAを特異的に検出するために使用されるオリゴヌクレオチドプローブ である。このようなオリゴヌクレオチドプローブは10〜約50ヌクレオチドの 長さをもち、配列番号1、11、16または21で示される配列に対して、本文 中に定義したハイブリダイズ条件下でこれらの配列またはその相補鎖にハイブリ ダイズし得る十分な相補性または相同性を有している。十分な相補性または相同 性を有すると定義されるためには一般に約80%〜100%、好ましくは90% 以上の相補性または相同性が必要である。より短いプローブは概して、より高い パーセンテージ範囲を要し、より長いプローブは概して、より低いパーセンテー ジ範囲で有用である。15〜40、通常は約20〜25ヌクレオチドの範囲の長 さを有するプローブが好ましい。このようなオリゴヌクレオチドプローブはマイ コバクテリウム属の他の生物を含む他の近縁生物と実質的に交差反応しないのが 好ましい。本発明のこのようなオリゴヌクレオチドプローブの好適例は配列番号 2−5、7−10、12−15、17−20及び22−33で示されるプローブ である。 本発明の別の主題は、図1A−Cに示すプローブセット1(配列番号2−5) 、プローブセット2(配列番号7−10)、プローブセット3(配列番号12− 15)、プローブセット4(配列番号17−20)、プローブセット5(配列番 号22−25)、プローブセット6(配列番号26−29)及びプローブセット 7(配列番号30−33)並びにその組合わせなどのような、M.tuberc ulosisから標的DNAを検出するために有用な組成物である。 本発明の別の主題は、本発明の組成物によって提供される標 識オリゴヌクレオチドプローブを用いたリガーゼ連鎖反応を使用してM.tub erculosisから標的DNAを検出する方法である。本発明方法では一般 に、標的DNA含有被疑サンプルを準備し、本発明の組成物である1組以上のプ ローブセットを準備し、プローブセットのプローブの少なくとも1つを検出可能 ラベルで標識し、また、1種類から3種類のデオキシヌクレオチド三リン酸とポ リメラーゼとリガーゼとを準備する。次に、プローブセットと標的DNA含有被 疑サンプルとを混合する段階と、プローブセットと標的DNA含有被疑サンプル との混合物を変性する段階と、変性プローブセットを変性標的DNAにハイブリ ダイズさせてハイブリダイズプローブを作製する段階と、ハイブリダイズしたプ ローブを鋳型依存的(Iemplate dependent manner)に補正して隣合うプローブ を作製する段階と、互いの延長上で「補正されて」隣合ったプローブをリガーゼ によって結合させて再編成プローブを形成する段階と、再編成プローブ中のラベ ルを検出する段階とから成る処理サイクルを少なくとも一回実施する。本文中の 「補正」なる用語は、欧州特許第439,182号と同じ意味で使用されている 。 本発明の更に別の主題は、M.tuberculosisの 検出に有用なキットである。キットは、1つまたは複数の本発明のプローブセッ トとリガーゼ試薬とを収容した適当な容器から成る。本発明の別のキットは、リ ガーゼ試薬と、ポリメラーゼ試薬と、1種以上のデオキシヌクレオチド三リン酸 と1種以上のプローブセットとを含み、プローブセットのプローブの少なくとも 1つがラベルを有している。図面の簡単な説明 図1A、図1B及び図1Cは、M.tuberculosisの種特異的標的 DNA及び夫々の標的と位置合わせしたオリゴヌクレオチドプローブを示す。 図2A、図2B及び図2Cは、マイコバクテリウムの属特異的標的DNA及び 夫々の標的と位置合わせしたオリゴヌクレオチドプローブを示す。 図中、塩基を以下の略号で示す。A=アデニン、T=チミン、G=グアニン、 C=シトシン、I=イノシン。図2Aの、最後の例に示した塩基は標的に対する ミスマッチである。同じく図中、ハプテンを以下の略号で示す。CZ=カルバゾ ール、AD=アダマンタン、F=フルオレセイン、B=ビオチン。標的DNAは 二重鎖であるが一本の鎖だけを図示している。発明の詳細な説明 本発明のオリゴヌクレオチド配列は、Andersonら,Infectio n and Immunity 57:2481−2488(1989)に記載 されたM.tuberculosisのタンパク質抗原Bをコードする遺伝子; Hermansら,Infection and Immunity59:26 95−2705にM.bovisの挿入要素IS987に伴って報告された直列 反復配列;Thierryら,Nucleic Acids Res.18:1 88(1990)に記載されたM.tuberculosisの挿入配列様要素 IS6110;Rogallら(Int.J.Syst.Bact.40:32 3−330(1990)に記載されたM.tuberculosisの16Sリ ボソームRNA遺伝子;Shinnickら(Infect.and Immu n.,56:446−451)に記載されたM.tuberculosisの6 5kDの熱ショックタンパク質をコードする遺伝子;及び、Bairdら,J. Gen.Microbiol.135:931−939(1989)に記載され たM.tuberculosisの10kDの熱ショックタンパク質をコードす る遺伝子;などに由来する。 本発明で利用される改良リガーゼ連鎖反応(LCR)は、本文中でA、B(一 次プローブ)及びA′、B′(二次プローブ)と呼ぶ2対のプローブを使用する 。本文中で使用されたプローブ対なる用語は、同じ標的鎖に特異的であり且つ標 的にアニーリングした後で最終的に互いに結合する2つのプローブを意味する。 得られる二重鎖が「非平滑」になるか及び/または2つのプローブ二重鎖のリガ ーゼ触媒融合の適当な基質とならないように、一方のプローブ対のプローブの少 なくとも1つが最初から「修飾された」末端を有している。「修飾された末端」 は、結合点に関する定義であって、相補的プローブに関する定義ではない。プロ ーブ対が標的配列にアニーリングしたときに1つのプローブ末端と次のプローブ 末端との間に「ギャップ」が生じるように、「修飾された末端」では複数の塩基 が削除されている。修飾された末端の別の例としては、標的配列に対して不適正 (ミスマッチ)な塩基がある。 本発明の実施態様の殆どにおいては、修飾された末端が「リセス」と呼ばれる 。リセスは、標的にハイブリダイズした後の2つの一次プローブ間または2つの 二次プローブ間のギャップ である。これらの修飾された末端の存在は、標的の非存在下の相補的プローブの 二重鎖の平滑端相互結合に起因する虚偽の陽性シグナルの発生を減らす。 次に、プローブを結合可能にするために修飾を「補正」する。本文中で使用さ れた「補正」なる用語は、2つの一次プローブまたは2つの二次プローブを夫々 のパートナーに標的依存的に結合可能にする処理を意味する。従って、標的、標 的相補鎖またはそれらに由来するポリヌクレオチド配列にハイブリダイズしたプ ローブだけが「補正されて」いる。使用される修飾端の種類次第でいくつかの「 補正」手順を選択し得る。ギャップ充填及びニックトランスレーション活性は後 出の実施例でより詳細に説明する2つの補正方法である。 本文中で使用された「結合点」または「予定結合点」なる用語は、鋳型依存的 に結合すべきプローブ対間の特定場所を意味する。これは、「補正された」プロ ーブが3′−ヒドロキシル−5′−ホスフェートの関係でそのパートナーに隣接 する部位である。4つのLCRプローブから成る各セット毎に、一次プローブ対 に1個及び二次プローブ対に1個の合計2個の「結合点」が存在する。従来のL CRにおいては、2つの結合点が互 いに対向し、従って、プローブ対が互いにハイブリダイズしたときに平滑端をも つ二重鎖が形成される。本発明の殆どの実施態様で使用したLCR方法では、結 合点が互いに対向せず、ギャップの存在によって互いの間に塩基1つ以上のずれ が生じている。(1つまたは複数の)結合点の正確な位置は選択された配列次第 で違っており、従って各実施態様毎により詳細に定義する。 各プローブは、従来のヌクレオチドホスホラミジット化学及びApplied Biosystems,Inc,(Foster City,CA);Dup ont,(Wilmington,DE);またはMilligen(Bedf ord,MA)から入手可能な器具を用いて常套的に合成され得るデオキシリボ 核酸(DNA)から成る。リガーゼによって結合させるためには適当なプローブ の5′端のリン酸化が必要であり、このリン酸化は当業界で公知のようにキナー ゼまたは市販の合成試薬によって行うとよい。 一般に、本発明の実施に有用なLCR方法は、標的DNAを変性する段階と、 (a)修飾されたプローブを標的(及び、二重鎖の場合従って標的相補鎖が存在 する場合には標的相補鎖) にハイブリダイズさせ、(b)修飾を標的依存的に(例えばギャップ充填によっ て)補正してプローブを結合可能にし、(c)補正されたプローブをそのパート ナーに結合させて融合産物または結合産物を形成し、(d)融合産物を標的から 解離させる段階とから成り、所望の標的配列を増幅するためにハイブリダイゼー ション、補正及び結合段階を繰返す反復処理から成る。段階(a)、(c)及び (d)は、全部の実施態様で本質的に同じであり、一緒に説明する。段階(b) は使用された修飾の種類次第で違っているが、本文ではギャップ充填法及び「エ キソ」法の場合だけを説明する。 「ハイブリダイゼーション」または「ハイブリダイズ」条件は一般に、核生成 及びアニーリングを促進する条件であると定義される。しかしながら、このよう なアニーリングが温度、イオン強度、プローブ長さ及びプローブのG:C含量の ような複数のパラメーターにかなり予測可能に依存することは当業界で公知であ る。例えば、反応温度を下げるとアニーリングが促進される。任意の所与のプロ ーブセットについて、融点即ちTmは公知の複数の方法のいずれかによって算定 できる。概して、診断目的の用途では融点をやや下回るハイブリダイゼーション 温度を使用する。イオン強度即ち「塩」濃度も融点に影響を与える。その理由は 、少量のカチオンはホスホジエステル主鎖の負電荷を相殺することによって二重 鎖の形成を安定化する傾向を有するからである。典型的な塩濃度はカチオンの種 類及び原子価に依存するが、当業者には容易に理解されよう。同様に、高いG: C含量及びプローブの長さの増加も二重鎖形成を安定化することが知られている 。その理由は、A:T対が水素結合を2個しかもたないのに比べてG:C対合が 3個の水素結合を有しているため、及び、プローブが長いほどプローブを一緒に 保持する水素結合が多いためである。従って、高いG:C含量及びプローブの長 さの増加は融点を上昇させることによって「ハイブリダイゼーション」条件に影 響を与える。 所与の診断目的の場合、使用プローブを選択すると、G:C含量及び長さは既 知数となり、これらに基づいてどの「ハイブリダイゼーション条件」を用いるか を正確に決定する。イオン強度は一般に酵素活性に対して最適になるように選択 されるので、残された可変パラメーターは温度だけである。特異性を改善するた めに、ハイブリダイゼーション温度としてはプローブのTmをやや下回る温度、 一般にはTmを2℃〜10℃下回る 温度を選択する。従って、特定のプローブセット及び系に対する適当な「ハイブ リダイゼーション条件」を得ることは当業者の通常の知識で十分である。 LCRの場合、プローブが化学量論的に反応すると予想されるので、プローブ をほぼ等しいモル濃度で添加する。各プローブは一般に約5ナノモル(nM)〜 約90nMの範囲の濃度、好ましくは約10nM〜約35nMの濃度で存在する 。50μLという典型的な反応容量の場合、これは、約3×1011〜約1×1012 分子の各プローブを添加することと等価である。50μLあたり約5×1011 分子が良好な出発点であった。各反応に使用するプローブの最適量は、実行が必 要なサイクルの回数及び反応容量に従って変化する。所与のサイクル回数で最適 のシグナルを与えるプローブ濃度は、当業者が容易に決定できる。 プローブの準備後、本発明で使用されるLCR方法の次の段階は特異的補正段 階であり、次いで1つのプローブ対のプローブの1つを隣接のパートナーに結合 させる。従って、補正された一次プローブの各々は、その対応する一次パートナ ーに結合され、補正された二次プローブの各々は、その対応する二次パ ートナーに結合される。「隣接の」プローブとは、連続的に配向された標的とハ イブリダイズ可能な2つのプローブのいずれか一方を意味しており、一方のプロ ーブのリン酸化5′端がパートナープローブの3′ヒドロキシル端と隣接した状 態にある。「隣合う」プローブは(1つまたは複数の)修飾端を標的依存的に補 正することによって作製される。酵素結合は隣り合う2つのプローブを共有結合 させる好ましい方法であるから、本願明細書の記載では終始「結合」なる用語を 使用する。しかしながら、「結合」は一般用語であり、2つのプローブを共有結 合させる任意の方法を包含すると理解されたい。 好ましい酵素結合段階を可能にする条件及び試薬は当業者に公知である。本発 明に有用な結合試薬としては、T4リガーゼ、及び、大腸菌(E.coli)の DNAリガーゼ、好熱菌(Thermus aquaticus)のDNAリガ ーゼのような原核生物リガーゼがある。これはMolecular Biolo gical Resources(Catalog Nos.107001及び 107002,Milwaukee,WI)から入手可能である。現状では、L CRの熱サイクル処理中に活性を維持する能力を有する熱安定リガーゼが好まれ て いる。熱安定リガーゼがないときは、サイクルを反復する度毎にリガーゼを添加 しなければならない。また、Rabinら,J.Biol.Chem.261: 10637−10647(1986)に報告されているショウジョウバエのDN Aリガーゼのような真核生物リガーゼも有用である。 結合後、融合(再編成)プローブを標的から解離させ(例えば溶融し)、従来 のLCRと同様にプロセスを数サイクル反復する。サイクルの反復回数は1回〜 約100回の範囲でよく、現在では約15回〜約70回の範囲が好ましい。 プローブが夫々の相補的(二次)プローブにハイブリダイズしたときに予定結 合点から遠いプローブ端が単独では他の不都合な結合反応に参加できないように プローブを設計するのが望ましい。従って、結合可能な付着末端または平滑末端 ができないようにしなければならない。このような末端を使用する必要があると きは、5′末端リン酸塩を無効にするか、除去するかまたはブロックしなければ ならない。このためには、オリゴヌクレオチドプローブ(5′末端リン酸基を通 常は全く含まない)を合成するか、または、(例えばDNAの制限消化物から作 製されたオリゴヌクレオチドから)末端リン酸基を除去するホス ファターゼ酵素を使用するとよい。代替的に、詳細に後述するように少なくとも 一方のプローブの末端を「フック」またはマーカー部分でブロックすることによ ってプローブの外端の「不都合な」結合を防止してもよい。上記方法のいずれか 1つを使用しない場合には、プローブの外端がジグザグになり、従ってプローブ が接合されても対数増幅の鋳型として役に立たない。 増幅後、増幅された配列は当業界で公知の多数の慣用の方法によって検出され 得る。一般に検出は、分離後に分離画分中のラベルの量を測定することによって 行う。勿論、系に添加したラベルの総量を既知数とし、非分離画分中に存在する 量を測定することによって、分離画分中のラベルを減算法で測定してもよい。分 離は、電気泳動、クロマトグラフィー、または、後述の好ましい方法などによっ て行うとよい。 特に好ましい構造では、ハプテンまたは「フック」(ラベルとも呼ばれる)を 少なくとも2つのプローブの空いた外端(融合産物の対向端)、好ましくは4つ のプローブ全部の外端に結合させる。「フック」は結合パートナーに親和性を有 する任意の部分である。一般には、融合産物の一端(例えばAの5′端及びA′ の3′端)のフックが、固相にコートされた特異的結 合試薬(例えば抗体またはアビジン)によって固定化され得る抗原またはハプテ ンから成る。他端(例えばBの3′端及びB′の5′端)の(1つまたは複数の )フックは、ラベルまたは抗体−酵素複合体のようなラベル系によって認識され 得る異なる抗原またはハプテンを含む。代表的なフックの非限定例としては、色 素原、酵素などの触媒、発光化合物、化学発光化合物、32Pのような放射性元素 、ビオチン、フルオレセイン、ジゴキシン、テオフィリン、フェンシクリジン、 ダンシル、2−4−ジニトロフェノール、ブロモウラシル及びその他の修飾ヌク レオド、相補的ヌクレオド、レクチン/糖質の対、酵素とその補酵素、並びに当 業界で公知のその他の物質がある。例示できる他のフックとしては、米国特許出 願第07/808,508号(Mattingly,P.G.,「3−フェニル −1−アダマンタン酢酸用ハプテン、トレーサー、免疫原及び抗体」)に記載さ れているようなアダマンタン酢酸、及び、審査中の共有米国特許出願第07/8 08,839号(Fino,J.R.,「カルバゾール及びジベンゾフラン誘導 体用のハプテン、トレーサー、免疫原及び抗体」)に記載されているようなカル バゾール及びジベンゾフランの誘導体がある。これらの2つの特許 出願は双方とも1991年12月17日に出願されたものである。 オリゴヌクレオチドの3′端にハプテンを付加する方法は1990年12月2 0日出願の審査中の共有米国特許出願第07/630,908号に開示されてい る。3′及び5′端を標識する他の方法(例えば、Amino Modifie rII、Clontech,Palo Alto,California)も公知 であり、実用化されている。5′端にハプテンを付加する方法では、Thuon g,N.T.ら,Tet.Letters,29(46):6905−5908 (1988)またはCohen,J.S.ら,米国特許出願第07/246,6 88号(NTISオーダー番号Pat−Appl−7−246,688(198 8))に記載されているようなホスホラミジット試薬を用いる。従って、代表的 な結合オリゴヌクレオチドは、微粒子エンザイムイムノアッセイ(MEIA)法 を用いてIMx(登録商標)計器(Abbott Laboratories, Abbott Park,IL)によって検出できるように一端にカルバゾール 及び他端にアダマンタンが結合されている。アッセイプロトコルは、実用化され ているα−フェトプロ テインアッセイに使用されるプロトコルと同様であるが以下のごとく変更して用 いる。(1)抗α−フェトプロテイン抗体をコートした微粒子の代わりに抗カル バゾール抗体をコートした微粒子を使用する、(2)抗α−フェトプロテイン抗 体とアルカリホスファターゼとの複合体の代わりに、抗−3−フェニル−1−ア ダマンタン酢酸抗体とアルカリホスファターゼとの複合体を使用する。 また、IMx(登録商標)MEIAアッセイのプロトコルは1991年7月3 1日公開のK.Backmanらの欧州特許出願公開第439,182号にも記 載されている。このプロトコルを以下に簡単に説明する。LCRで増幅させた1 00μLの反応混合物をサンプルウエルにピペットで注入する。次いで30μL のこのサンプルをインキュベーションウエルにピペットで注入し、抗カルバゾー ル抗体をコートした微粒子をウエルに加える。次に、抗カルバゾール抗体とカル バゾール末端を有する核酸配列とから成る複合体を形成させるべくインキュベー ションを適当な期間継続する。インキュベーション後、混合物をIMx(登録商 標)反応セルのガラス繊維捕獲マトリックスにピペットで注入し、アルカリホス ファターゼに結合させた抗 アダマンタン抗体を加える。この結果として、微粒子−オリゴヌクレオチド−酵 素の複合体が形成され、この複合体はガラス繊維捕獲マトリックスの表面に捕獲 される。洗浄段階で余剰の試薬を除去した後(このプロトコル中にガラス繊維捕 獲マトリックスから溢れる筈の試薬溶液はガラス繊維捕獲マトリックス下方の吸 取紙によって吸収される)、ガラス繊維捕獲マトリックスを4−メチルウンベリ フェリルホスフェート(MUP)によって処理する。表面に結合した酵素は蛍光 非発生MUPを4−メチルウンベリフェロン(MU)に変換させ、MUの蛍光を 測定し得る。以下の実施例で与えられた数値は、カウント数/秒/秒(c/s/ s)で表されるこの方法の速度読取り値である。結合プローブの量はこの速度に 正比例する。標識オリゴヌクレオチドをMEIAで読出すというこの考え方は、 1990年3月7日公開のLaffler,T.G.らの欧州特許出願公開第3 57,011号「標的核酸配列の検出及び増幅」、及びその他の文献に記載され ている。 以下の代表例では、プローブ対を「フルオレセイン」ハプテン及び「ビオチン 」ハプテンで標識するか、または「カルバゾール」ハプテン及びアダマンタン酢 酸(「アダマンタン」)ハ プテンで標識する。一般には、上記のように「フルオレセイン」と「ビオチン」 とを一緒に使用し、「アダマンタン」と「カルバゾール」とを一緒に使用するが 、事実上はいかなるハプテンのいかなる組合わせも可能であろう。好ましくは、 プローブ対の成員の各々を異なるラベルで標識する。 殆どの実施例において、IMx(登録商標)計器で結果を読取った。この計器 は、Abbott Laboratories(Abbott Park,Il linois)から市販されており、欧州特許出願公開第288,793号及び Fiore,M.ら,Clin.Chem.,34/9:1726−1732( 1988)に記載されている。IMx(登録商標)計器は一般に、5−12カウ ント数/秒/秒の「マシーン」ノイズ即ちバックグラウンドを発生することに留 意されたい。本発明の実施に使用し得る同様に適当な他の検出方法としては、E LISA、EIA及びイムノクロマトグラフィー、並びに、ザサンブロッティン グ、ドットブロッティング、スロットブロッティング、溶液ハイブリダイゼーシ ョン、などの核酸ハイブリダイゼーション法、並びに他の当業界で公知の方法が ある。 ポリメラーゼの量は以下のごとく定義される単位で表す。酵 素1単位は、合計10ナノモルのヌクレオチドを酸不溶性物質に70℃、30分 間で取込ませるために必要な酵素の量に等しい。本文中のリガーゼ酵素の単位は 、1mgの95%純度の好熱菌(Thermus thermophilus) のDNAリガーゼが約1×108単位の比活性を有すると定義する。この単位は 正確に標準化されていないので最大20%の範囲で変化するが、最適な値は通常 の知識を有する当業者に明らかであろう。 以下に本発明を実施例によって説明するが、これらの実施例は本発明の代表例 であって本発明を少しも限定するものではない。例えば、表には特定長さの配列 を示している。塩基数に多少の増減を有するが同じマップ位置を包含する配列は これらの配列と等価であり、表に示した配列と同じ位置で標的にハイブリダイズ する限り本発明の範囲に包含されると考えられることを理解されたい。また、標 的配列に約80%以上の相同性を有する配列も本発明の範囲内に包含されると理 解されたい。本発明の配列中の何らかの塩基置換は修飾された末端から3ヌクレ オチド以上離れて存在するのが好ましい。 ギャップ充填による延長部が正確に結合点で終結し、延長プ ローブがプローブパートナーに隣接して該パートナーに結合できるように、標的 配列及びプローブは、1991年7月21日公開の欧州特許出願公開第439, 182号にK.Backmanらによって教示されている「停止塩基」を含むよ うに選択した。 以下の実施例のライン希釈剤(LD)は、標的DNA及びプローブの非存在下 のマシーンノイズを検出するために使用した標準IMx(登録商標)緩衝試薬で ある。データはいずれもIMx(登録商標)速度をカウント数/秒/秒(c/s /s)で表す。実施例 実施例1:プローブセット1(配列番号2、3、4及び5)を用いたM.tub erculosisの検出 M.tuberculosis中で、M.tuberculosisのタンパ ク質抗原b(pab)遺伝子のヌクレオチド347−390(配列番号1)に対 応する標的配列を検出するためにプローブセット1(配列番号2、3、4及び5 )を選択した。LCR反応混合物は、50mMのEPPSと、30mMのMgC l2と、20mMのK+(KOH及びKClに由来) (LCRバッファ)と、10μMのNADと、1.7μMのdATPと、1.7 μMのdCTP(ギャップ充填ヌクレオチド)と、1×102分子の各オリゴヌ クレオチドプローブと、18,000単位の好熱菌Thermus therm ophilusのDNAリガーゼと、2単位の好熱菌ポリメラーゼ(Molec ular Biology Resources,Milwaukee,WI, cat.no.1070.01)と、2μgのヒト胎盤DNAと、表1に示す標 的DNAとを最終容量200μl中に含有していた。Perkin−Elmer 480型サーモサイクラーによるサイクル処理を、1サイクルあたり93℃で1 秒間;65℃で1秒間;68℃で1分間15秒に設定し、合計40サイクル実施 した。プローブを前述のようにカルバゾール及びアダマンタンで標識した。増幅 後、前述のAbbottの自動IMx(登録商標)分析装置を用いたサンドイッ チイムノアッセイによって結合産物を検出した。 表1は、10、25及び100分子のM.tuberculosis Erd manに由来の標的DNA分子にプローブセット1を用いたLCRの結果を示す 。表1はまた、M.avium、M.intracellulare、M.ka nsas iiに由来の標的DNA及びヒト胎盤のDNAを用いたLCRの結果も示す。 これらの実験の結果は、プローブセット1(配列番号2、3、4及び5)が1 0分子という少数のM.tuberculosis由来のDNAを検出できたこ と、及び、107ゲノムという多数のM.avium、M.intracell ulare及びM.kansasiiのDNAと交差反応を示さなかったことを 示す。実施例2:プローブセット2(配列番号7、8、9及び10)を用いたM.tu berculosisの検出 M.tuberculosis中で、M.tuberculosisのpab 遺伝子のヌクレオチド350−387(配列番号6)に対応する標的配列を検出 するためにプローブセット2(配列番号7、8、9及び10)を選択した。ヒト 胎盤DNAを330ng/rxnの濃度で存在させ、Perkin−Elmer 480型サーモサイクラーによるサイクル処理を、1サイクルあたり94℃で1 秒間;55℃で1秒間;60℃で55秒間に設定して合計40サイクル実施した 以外は、実施例1と同様にしてLCRを実施した。反応あたりの存在量は、M. tuberculosis標的DNAの場合10分子/反応であり、他の標的D NAは1×105分子/反応であった。プロ ーブをカルバゾール及びアダマンタンで標識し前述のように検出した。結果を表 2に示す。 結果は、プローブセット2(配列番号7、8、9及び10)が10分子/反応 という少数のM.tuberculosisのDNAを検出できるが、1×105 分子/反応で存在する他の標的DNAは検出可能なシグナルを殆ど与えなかっ たことを示す。実施例3:プローブセット3(配列番号12、13、14及び15)を用いたM .tuberculosisの検出 M.tuberculosis中で、IS987近傍の直列反復配列のヌクレ オチド2544−2593(配列番号11)に対応する標的配列を検出するため にプローブセット3(配列番号12、13、14及び15)を選択した。ギャッ プ充填ヌクレオチドがdCTP及びdTTPであった以外は実施例1と同様にし て反応させた。標的DNAの種類及び濃度を表3に示す。更に、各オリゴヌクレ オチドプローブを1×1012分子及び2×1012分子の双方の濃度で用いてLC Rを実施した。Perkin−Elmer480型サーモサイクラーによるLC Rサイクル処理を、1サイクルあたり93℃で1秒間;67℃で1秒間;70℃ で1分15秒間に設定して実施した。 プローブを前述のようにカルバゾール及びアダマンタンで標 識し、前述の全自動IMx(登録商標)分析装置を用いてデータを採取した。 これらのデータは、プローブセット3(配列番号12、13、14及び15) が1×1012のプローブ分子/rxnまたは2×1012のプローブ分子/rxn を用いることによって25分子及び100分子のM.tuberculosis の標的DNAを検出できたことを示す。実施例4:プローブセット4(配列番号17、18、19及び20)を用いたM .tuberculosisの検出 M.tuberculosis中で、M.tuberculosisのIS様 要素IS6110のヌクレオチド535−578(配列番号16)に対応する標 的配列を検出するためにオリゴヌクレオチドプローブセット4(配列番号17、 18、19及び20)を選択した。これらの実験では、ギャップ充填にdCTP 及びdTTPを使用し、Perkin−Elmer480型サーモサイクラーに よるサイクル処理を1サイクルあたり94℃で1秒間;65℃で1秒間;70℃ で55秒間に設定して合計40サイクル行う以外は、実施例1と同様にして反応 させた。標的DNAの種類及び量を表4に示す。次いで反応産物を冷却し、実施 例1と同様に分析した。プローブを前述のようにカルバゾール及びアダマンタン で標識した。 これらのデータは、プローブセット4(配列番号17、18、19及び20) が10分子という少数のM.tubercul osisの標的DNAを検出できることを示す。M.intracellula re 1419、M.avium CSUSer#1及びM.kansasii 1203に由来の106分子の標的DNAをプローブセット4(配列番号17 、18、19及び20)で試験したときは、1つの明らかな「例外サンプル」を 除いてシグナルは全く発生しなかった。ヒト胎盤DNA(2μg)は平均IMx (登録商標)速度25.92c/s/sを与えたが、これは3つの例外サンプル を原因とする不自然な高値である。実施例5:プローブセット5(配列番号22、23、24及び25)のM.tu berculosis特異性 M.tuberculosisのpab遺伝子のヌクレオチド585−627 (配列番号21)に対応する標的DNAを検出するためにオリゴヌクレオチドプ ローブセット5(配列番号22、23、24及び25)を選択した。 各反応を、LCRバッファ中で実施し、反応混合物は5×1011分子の各プロ ーブ/rxnと、3,400単位のリガーゼと、0.5単位のポリメラーゼと、 50ngのヒト胎盤DNAと、2000コピー/反応の標的DNAとをすべて最 終 容量50μl中に含有していた。ギャップ充填ヌクレオチドはdCTPであった 。反応混合物に鉱油を重層させ、COYサーモサイクラーによるサイクル処理を 、1サイクルあたり85℃で30秒間;55℃で20秒間に設定して45サイク ル行った。次に50μlのサンプルをIMx(登録商標)ライン希釈剤で200 μlに希釈し、IMx(登録商標)処理に適した量にした。ラベルはビオチン及 びフルオレセインであった。 結果を表5に示す。 この実験のM.scrofulaceum LR130のIMx(登録商標) 速度は、データの分散が大きいこと(1687.5c/s/sと416.1c/ s/s)、及び、M.scrofulaceum 1302の平均が8.1sc /s/sという低い値を示していることを考えると、信憑性がない。恐らくはサ ンプルLR130が汚染されていることが原因で得られた値であろう。同様にM .chelonaeの場合にも、IMx(登録商標)速度317.9c/s/s 及び47.5c/s/sという信じ難い高い値が読取られたので平均IMx(登 録商標)速度が異常に高い値となったが、M.chelonae1343のIM x(登録商標)速度は8.3c/s/s及び8.4sc/s/sにすぎなかった 。同様にM.phleiも、反応の1つがIMx(登録商標)速度510.5c /s/sを示したので得られた平均IMx(登録商標)速度が異常に高い値とな ったが、この反応の重複試験は速度9.1c/s/sを示したのでM.phle i 1516の平均速度は8.7c/s/sとなった。実施例6:プローブセット6(配列番号26、27、28及び29)を用いたM .tuberculosisの検出 プローブセット5(配列番号26、27、28及び29)を用いてM.tub erculosisのタンパク質抗原b(pab)遺伝子のヌクレオチド585 −627(配列番号21)に対応する標的配列を検出するために上述のLCR法 の変法を使用した。この実施例で使用したLCR法と実施例1との違いは、この 実施例では、2セットの平滑端プローブを使用し、プローブBの5′端が、反応 に使用されたDNAポリメラーゼの5′から3′方向のエキソヌクレアーゼ活性 によって結合する前に補正された標的に対するミスマッチを有していることであ る。「エキソ」法または「ニックトランスレーション」法などの種々の呼び名で 知られるこの方法の基本原理は、1992年8月3日出願の審査中の共有米国特 許出願第07/925,402号により詳細に記載されている。 実施例1に記載の反応条件を使用した。しかしながら、この変形LCR法の効 率に対してポリメラーゼの濃度増加が与える効果を判断するために、DNAポリ メラーゼを2単位及び4単位の双方の濃度で使用して反応を実施した。この特定 LCR法 では、1種類だけのギャップ充填ヌクレオチド三リン酸の存在が必要であり、こ の場合にはdCTPを用いた。標的DNAは反応あたり25分子存在していた。 Perkin−Elmer480型サーモサイクラーによるサイクル処理を、1 サイクルあたり93℃で1秒間;62℃で1秒間;65℃で1分30秒間に設定 して50サイクル繰返した。プローブをカルバゾール及びアダマンタンで標識し た。結合産物を前述のように自動IMx(登録商標)分析装置を用いて検出した 。ポリメラーゼが夫々2単位及び4単位の場合に実験は夫々1745.7c/s /s及び1734.3c/s/sというほぼ同じ平均IMx(登録商標)速度を 示した。2μg/rxnのヒト胎盤DNAと夫々2単位及び4単位のポリメラー ゼとを用いた対照実験は夫々11.32c/s/s及び12.44c/s/sと いうほぼ同じIMx(登録商標)速度を示した。実施例7:プローブセット7(配列番号30)31、32及び33)を用いたM .tuberculosisの検出 M.tuberculosisのpab遺伝子のヌクレオチド585−633 (配列番号21)に対応する標的DNAを検出するためにオリゴヌクレオチドプ ローブセット7(配列番号 30、31、32及び33)を選択した。ヒト胎盤DNAが300ng/rxn の量で存在し、ギャップ充填にdGTPとdTTPとを使用し、Perkin− Elmer480型サーモサイクラーによるサイクル処理を1サイクルあたり9 3℃で1秒間;62℃で1秒間;65℃で1分10秒間に設定して40サイクル 繰返したこと以外は、実施例1と同様にLCRを実施した。プローブを前述のよ うにアダマンタン及びカルバゾールで標識した。結合産物を実施例1と同様に検 出した。表7はアッセイの結果を示す。 これらのデータは、プローブセット7(配列番号30)31、32及び33) がM.tuberculosisから10分子という少数の標的DNAを検出で きたことを示す。実施例8:プローブセット9(配列番号40)41、42及び43)を用いたマ イコバクテリウム属の細菌の検出 M.tuberculosisの16S rRNA遺伝子のヌクレオチド72 1−760(配列番号39)に対応する標的配列を検出するためにオリゴヌクレ オチドプローブセット9(配列番号40、41、42及び43)を選択した。P erkin−Elmer480型サーモサイクラーによるサイクル処理を1サイ クルあたり94℃で1秒間;55℃で1秒間;60℃で40秒間に設定して合計 40サイクル繰返し、ヒト胎盤DNAが300ng/rxnの量で存在し、各プ ローブが7.5×1011分子/反応の量で存在したこと以外は、実施例1と同様 にLCRを実施した。ギャップ充填ヌクレオチドはdCTP及びdTTPであっ た。プローブを夫々フルオレセイン及びビオチンで標識した。表8はこれらのア ッセイの結果を示す。 これらの結果は、16Sの721−760に対応するプローブセットがマイコ バクテリウム属の多数の種及び菌株を検出し得ることを示す。実施例9:プローブセット11(配列番号50、51、52及び53)を用いた マイコバクテリウム属の細菌の検出 マイコバクテリウム属の細菌の検出にプローブセットを使用する目的で、M. tuberculosisの65kDの熱ショック遺伝子のヌクレオチド244 −286(配列番号49)に対応する標的配列を検出するためにオリゴヌクレオ チドプローブセット11(配列番号50、51、52及び53)を選択した。ギ ャップ充填ヌクレオチドがdTTPである以外は実施例5と同様にLCRを実施 した。表9で特に注釈がない限り、マイコバクテリウムの標的DNAは10pg /rxnで存在し、これは典型的なマイコバクテリウムゲノムの約2,000コ ピーと等価である。最終反応容量は50μlであった。COYサーモサイクラー によるサイクル処理を1サイクルあたり85℃で30秒間;55℃で20秒間に 設定して40サイクル繰返した。ラベルはビオチン及びフルオレセインであった 。反応産物を実施例1に記載の手順で分析した。結果を表9に示す。デー タは、プローブセット11(配列番号50)51、52及び53)がM.fot uitum及びM.terrae由来の標的DNA以外の試験した全部の標的D NAを検出したことを示す。 実施例10:プローブセット12(配列番号55、56、57及び58)を用い たマイコバクテリウム属の細菌の検出 マイコバクテリウム属の細菌用プローブとしてプローブセットを使用する目的 で、M.tuberculosisの65kDの熱ショック遺伝子のヌクレオチ ド405−452(配列番号54)に対応する標的配列を検出するためにオリゴ ヌクレオチドプローブセット12(配列番号55、56、57及び58)を選択 した。ギャップ充填ヌクレオチドがdATP及びdGTPであり、ヒト胎盤DN Aが330ng/rxnの量で存在し、各プローブが6×1012プローブ/rx nの量で存在し、Perkin−Elmer480型サーモサイクラーによるサ イクル処理を1サイクルあたり94℃で1秒間;55℃で1秒間;60℃で55 秒間に設定して合計40サイクル繰返した以外は、実施例1と同様にLCRを実 施した。プローブをビオチン及びフルオレセインで夫々標識した。 次に、実施例1に記載した自動IMx(登録商標)手順によって反応産物を分 析した。これらの実験の結果を表10に示す。標的DNAの種類及び量を表10 に示す。 データは、プローブセット12(配列番号55、56、57及び58)がM. tuberculosis、M.avium及びM.intracellula reの各々から10,000分子のゲノムDNAを検出できたことを示す。実施例11:プローブセット13(配列番号60)61、62及び63)を用い たマイコバクテリウム属の細菌の検出 M.tuberculosisの10kDの熱ショックタンパク質遺伝子のヌ クレオチド477−524(配列番号59)に対応する標的DNA配列を検出す るためにオリゴヌクレオチドプローブセット13(配列番号60、61、62及 び63) を選択した。ギャップ充填ヌクレオチドがdTTP及びdGTPであり、プロー ブの各々が2×1011分子で存在し、Perkin−Elmer480型サーモ サイクラーによるサイクル処理を1サイクルあたり94℃で1秒間;60℃で1 秒間;65℃で55秒間に設定して40サイクル繰返した以外は、実施例1と同 様にLCRを実施した。プローブをカルバゾール及びアダマンタンで夫々標識し た。次に、実施例1に記載の全自動IMx(登録商標)手順によって反応産物を 分析した。標的DNAの種類及び量を表11に示す。これらの実験の結果を表1 1にまとめる。 これらのデータは、プローブセット13(配列番号60、61、62及び63 )が試験したマイコバクテリウムの種及び菌株から100分子という少数の標的 DNAを検出できたことを示す。更に、プローブセットはヒト胎盤DNAを含む 反応で使用したときはシグナルを殆どまたは全く発生しなかった。実施例12:プローブセット14(配列番号65、66、67及び68)を用い たマイコバクテリウム属の細菌の検出 M.tuberculosisの16SのリボソームRNA遺伝子のヌクレオ チド1059−1098(配列番号64)に対応する標的DNAを検出するため にオリゴヌクレオチドプローブセット14(配列番号65、66、67及び68 )を選択した。プローブの各々が5×1011分子で存在し、反応混合物が330 ngのヒト胎盤DNAを含む以外は実施例1と同様にLCRアッセイを実施した 。ギャップ充填ヌクレオチドはdATP及びdGTPであった。プローブをビオ チン及びフルオレセインで夫々標識した。Perkin−Elmer480型サ ーモサイクラーによるサイクル処理を、1サイクルあたり94℃で1秒間;57 ℃で1秒間;62℃で20秒間に設定して合計40サイクル繰返した。反応産物 を実施例1と同様に分析した。結果を表12に示す。 結果は、プローブセット14(配列番号65、66、67及び68)が1,0 00分子の試験した標的DNAを全て検出できたことを示す。実施例13:プローブセット15(配列番号69、70、71及び72)を用い たマイコバクテリウム属の細菌の検出 M.tuberculosis(及び他の細菌)の16SのリボソームRNA のヌクレオチド690−732(配列番号34)に対応する標的DNAを検出す るためにオリゴヌクレオチドプローブセット15(配列番号69、70、71及 び72)を選択した。ギャップ充填ヌクレオチドがdATPであり、各プローブ を2×102分子の量で使用した以外は実施例5と同様にLCRを実施した。プ ローブをビオチン及びフルオレセインで標識した。反応混合物に鉱油を重層し、 COYサーモサイクラーによるサイクル処理を1サイクルあたり85℃で30秒 間;40℃で30秒間に設定して45サイクル繰返した。反応産物を実施例1と 同様に分析した。結果を表13に示す。 これらの結果は、プローブセット15がマイコバクテリウム属の少なくとも4 種から標的DNAを検出できたことを示す。実施例14:プローブセット8(配列番号35、36、37及び38)を用いた マイコバクテリウム属の細菌の検出 M.tuberculosis(及び他の細菌)の16SのリボソームRNA 遺伝子のヌクレオチド690−732(配列番号34)に対応する標的DNAを 検出するためにオリゴヌクレオチドプローブセット8(配列番号35、36、3 7及び38)を選択した。プローブが2×102分子/反応の量で存在し、サイ クル処理を1サイクルあたり85℃で30秒間;55℃で30秒間に設定して合 計45サイクル繰返した以外は実施例5と同様にLCRを実施した。反応産物を 実施例1と同様に分析した。プローブをビオチン及びフルオレセインで夫々標識 した。結果を表14に示す。 これらの結果は、プローブセット8がマイコバクテリウム属の数種の細菌から 標的DNAを検出できたことを示す。しかし ながらこのプローブはM.terraeから標的DNAを検出することはできな かった。実施例15:プローブセット16(配列番号73、74、75及び76)を用い たマイコバクテリウム属の細菌の検出 種々のマイコバクテリアの16SリボソームRNA遺伝子の標的DNAを検出 するためにオリゴヌクレオチドプローブセット16(配列番号73、74、75 及び76)を選択した。ギャップ充填ヌクレオチドとしてdATPを用い各プロ ーブを2×102分子の量で使用して実施例1と同様にLCRを実施した。Su tter Dunkerサーモサイクラーによるサイクル処理を1サイクルあた り85℃で85秒間;62℃で120秒間に設定して合計40サイクル繰返した 。反応産物を実施例1と同様に分析した。結果を表15に示す。 これらのデータは、プローブセット16(配列番号73、74、75及び76 )がマイコバクテリウム属の細菌から標的DNAのサブセットを検出できたこと を示す。実施例16:プローブセット8(配列番号35、36、37及び38)及び16 (配列番号73、74、75及び76)から選択されたプローブによるマイコバ クテリウム属の細菌の検出 種々のマイコバクテリアの16SリボソームRNA遺伝子に対応する標的配列 を検出するためにオリゴヌクレオチドプローブセット8(配列番号35、36、 37及び38)及び16(配列番号73、74、75及び76)を選択した。S utter Dunkerによるサイクル処理を1サイクルあたり85℃で55 秒間次いで62℃で85秒間に設定して合計40サイクル繰返した以外は実施例 1と同様にLCRを実施した。反応産物を実施例1と同様に分析した。プローブ を前述のようにカルバゾール及びアダマンタンで標識した。ヒト胎盤DNAは3 30ng/反応で存在した。 以下のプローブグループを使用した。 グループ1:セット8(GSM1A)のプローブA(配列番号 35)及びA′(配列番号36); セット16(GSM1B)のプローブA(配列番 号73)及びA′(配列番号74) グループ2:セット16(GSM1B)のプローブB(配列番 号75)及びB′(配列番号76) グループ3:セット8(GSM1A)のプローブA(配列番号 35)、プローブA′(配列番号36)、プロー ブB(配列番号37)、及び、プローブB′(配 列番号38) 表16は使用したプローブの組合わせとそれらの濃度とを示す。 これらの組合わせの各々を用いて得られた結果を表17に示す。 これらの結果は、グループ1及び2を組合わせたプローブセットがM.tub erculosis及びM.chelonaeの双方を検出したことを示す。実施例17:プローブセット8(配列番号35、36、37及び38)及びプロ ーブセット16(配列番号73、74、75及び76)の混合物を用いたマイコ バクテリウム属の細菌の検出 種々のマイコバクテリアの16SリボソームRNA遺伝子に対応する標的DN Aを検出するためにオリゴヌクレオチドプローブセット8(配列番号35、36 、37及び38)及びオリゴヌクレオチドプローブセット16(配列番号73、 74、75及び76)を併用した。8つのプローブ全部が5×1011分子/反応 で存在し、COYサーモサイクラーによるサイクル処理を55℃で30秒間;8 5℃で20秒間に設定して合計45サイクル繰返した以外は実施例5と同様にL CRを実施した。反応産物を実施例1と同様に分析した。プローブをビオチン及 びフルオレセインで標識した。結果を表18に示す。 これらの結果は、プローブセット8(配列番号35、36、37及び38)及 び16(配列番号73、74、75及び76) の組合わせが試験したマイコバクテリウム属細菌種の全部から標的DNAを検出 できたことを示す。実施例18:プローブセット8(配列番号35、36、37及び38)及び16 (配列番号73、74、75及び76)から選択されたプローブによるマイコバ クテリウム属の細菌の検出 図2Aに示すように、GSM1A(プローブセット8)とGSM1B(プロー ブセット16)との3つの違いは、A/A′中の2つの位置とB/B′中の1つ の位置とに存在する。先行実施例で示唆したように、2つのプローブセットはマ イコバクテリアの異なるサブセットを検出する。従って、双方のサブセットの検 出を改善する目的で、GSM1AのプローブとGSM1Bのプローブとを種々の 割合で組合わせて広範囲のマイコバクテリウム種の検出用プローブとして使用し た。 好ましい方法においては、GSM1A及びGSM1BのA/A′対を夫々2: 1で組合わせ、合計濃度はA/A′=B/B′とした。 GSM1AのA/A′が2.67×1012/rxn、GSM1BのA/A′が 1.33×1012/rxn、GSM1BのB/B′が4×1012/rxn及びヒ ト胎盤DNAが330ng /rxnの量で存在するようにオリゴヌクレオチドプローブの量を変更した以外 は、実施例1と同様にLCRを実施した。Sutter dunkerによるサ イクル処理を1サイクルあたり85℃で85秒間;62℃で85秒間に設定して 合計40サイクル繰返した。反応産物を実施例1と同様に検出した。マイコバク テリウムの標的DNAは100コピー/rxnの濃度で存在していた。マイコバ クテリウムでない標的DNAは10ng/rxn(約1×106分子)の濃度で 存在していた。プローブを前述のようにカルバゾール及びアダマンタンで標識し た。結果を表19に示す。 これらの結果は、プローブセット8(配列番号35、36、37及び38)と プローブセット16(配列番号73、74、75及び76)との組合わせが、マ イコバクテリウム属の多くの種類の細菌から標的DNAを検出できたことを示す 。 上記実施例は代表例であって、請求の範囲に記載された本発明の範囲を限定す るものではない。例えば、配列表には特定長さの配列を示している。塩基数に多 少の増減はあるとしても同じマップ位置を包含している配列は、配列表の配列と 同じ位置で標的にハイブリダイズするならば、配列表の配列に等価であると考え られ本発明の範囲に包含されると理解されたい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デイビス,アラン・エイチ アメリカ合衆国、イリノイ・60061、バー ノン・ヒルズ、シツクス・セント・アイブ ズ・レーン(番地なし) (72)発明者 センプル−フエイシー,イングリツド・イ ー アメリカ合衆国、イリノイ・60099、ビー チ・パーク、チユーエス・レーン・1120 (72)発明者 マンラブ,マシユー・テイー アメリカ合衆国、イリノイ・60061、バー ノン・ヒルズ、エコー・コート・11、アパ ートメント5 (72)発明者 ソロモン,ナタリー・エイ アメリカ合衆国、イリノイ・60089、バツ フアロー・グローブ、ソーンデイル・ドラ イブ・467 【要約の続き】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.10〜約50ヌクレオチドの長さを有し、ハイブリダイズ条件下で配列番号 1、11、16または21で示される配列またはその相補配列とハイブリダイズ すべく前記配列に対して十分な相補性または相同性を有しており、他の生物との 交差反応を実質的に生じることなく結核菌(Mycobacterium tu berculosis)を検出することを特徴とするMycobacteriu m tuberculosisから標的DNAを検出するために有用なオリゴヌ クレオチドプローブ。 2.前記プローブが配列番号2、3、4、5、7、8、9、10、12、13、 14、15、17、18、19、20、22、23、24、25、26、27、 28、29、30、31、32及び33で示されるプローブから成るグループか ら選択されることを特徴とする請求項1に記載のオリゴヌクレオチドプローブ。 3.サンプル中のM.tuberculosisの標的DNAの存在を検出する 方法であって、 (a)前記標的DNA含有被疑サンプルを準備し、 (b)前記標的DNAを変性し、 (c)検出可能なシグナルを発生し得るラベルを結合させた請求項1または2に 記載のオリゴヌクレオチドを前記標的DNAとハイブリダイズさせ、 (d)発生したシグナルを検出することによって前記標的DNAの存在を判定す る段階から成る方法。 4.更に、前記ハイブリダイズ段階に加えて、少なくとも一回の標的増幅段階を 含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。 5.前記増幅段階がリガーゼ連鎖反応であることを特徴とする請求項4に記載の 方法。 6.プローブセット1(配列番号2−5)、プローブセット2(配列番号7−1 0)、プローブセット3(配列番号12−15)、プローブセット4(配列番号 17−20)、プローブセット5(配列番号22−25)、プローブセット6( 配列番号26−29)及びプローブセット7(配列番号30−33)並びにその 組合わせから成るグループから選択されることを特徴とするサンプル中のM.t uberculosisから標的DNAを検出するために有用な組成物。 7.サンプル中のM.tuberculosisの標的DNAの存在を検出する ためのリガーゼ連鎖反応を利用する方法であって、前記リガーゼ連鎖反応が、 (a)前記標的DNA含有被疑サンプルを準備する段階と、 (b)請求項6に記載のプローブセットを1組以上準備し、前記プローブセット のプローブの少なくとも1つを検出可能ラベルで標識する段階と、 (c)リガーゼを準備する段階と、 (d)(I)前記プローブセットを前記標的DNA含有被疑サンプルと混合し、 (II)前記プローブセットと前記標的DNA含有被疑サンプルとの前記混合物を 変性し、 (III)前記変性プローブセットを前記変性標的DNAにハイブリダイズさせて ハイブリダイズしたプローブを作製し、 (IV)前記ハイブリダイズしたプローブを鋳型依存的に補正し、 (V)前記延長上に隣合うプローブを前記リガーゼを用いて結合させて再編成プ ローブを形成し、 (VI)前記再編成プローブ中の前記ラベルを検出する段階から成るサィクルを少 なくとも一回実行する段階から成り、前記段 階(I)と(II)とを逆の順序で行ってもよいことを特徴とする方法。 8.段階(c)が更に、1種以上のデオキシヌクレオチド三リン酸とポリメラー ゼとの準備を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。 9.前記段階II〜VIを約10回〜約50回繰返すことを特徴とする請求項7に記 載の方法。 10.前記リガーゼが熱安定リガーゼであることを特徴とする請求項7に記載の 方法。 11.前記ポリメラーゼが熱安定DNAポリメラーゼであることを特徴とする請 求項7に記載の方法。 12.前記ラベルが特異的結合パートナーから成ることを特徴とする請求項7に 記載の方法。 13.前記プローブセットが2つのラベルを有しており、プローブパートナーが 異なるラベルを有していることを特徴とする請求項7に記載の方法。 14.前記プローブセットが2つの結合パートナーを有しており、プローブパー トナーが異なる結合パートナーを有していることを特徴とする請求項12に記載 の方法。 15.前記再編成プローブ中の前記ラベルをサンドイッチイムノアッセイを用い て検出することを特徴とする請求項14に記載の方法。 16.M.tuberculosisの標的DNAの検出に有用なキットであっ て、 (a)プローブセット1(配列番号2−5)、プローブセット2(配列番号7− 10)、プローブセット3(配列番号12−15)、プローブセット4(配列番 号17−20)、プローブセット5(配列番号22−25)、プローブセット6 (配列番号26−29)及びプローブセット7(配列番号30−33)並びにそ の組合わせから成るグループから選択された1組以上のプローブセツトと、 (b)ポリメラーゼ試薬と、 (c)リガーゼ試薬と を収容した1つ以上の適当な容器から成ることを特徴とするキット。 17.前記プローブセットのプローブの少なくとも1つが検出可能なラベルを有 していることを特徴とする請求項16に記載のキット。 18.プローブ対が2つの異なるラベルを有していることを特徴とする請求項1 6に記載のキット。 19.ポリメラーゼ及びリガーゼが熱安定性であることを特徴とする請求項16 に記載のキット。
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