JPH10331965A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JPH10331965A
JPH10331965A JP9145534A JP14553497A JPH10331965A JP H10331965 A JPH10331965 A JP H10331965A JP 9145534 A JP9145534 A JP 9145534A JP 14553497 A JP14553497 A JP 14553497A JP H10331965 A JPH10331965 A JP H10331965A
Authority
JP
Japan
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shift
shift pattern
engagement
speed
clutch
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP9145534A
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English (en)
Inventor
Daisuke Inoue
大輔 井上
Hisatoku Nomoto
久徳 野本
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転者の変速パターンの癖によらずクラッチ
の係合の制御パラメータの学習補正が適正に実行し、常
に適正な変速制御がおこなわれるうようにする。 【解決手段】 例えば、変速パターンが連続ダウンシフ
トであれば、検出されたクラッチの係合タイミングを、
そのパターンの予め設定された適正な係合タイミングと
比較し、各パターン毎に、係合タイミングが早すぎる場
合には係合を遅らせ、係合タイミングが遅すぎる場合に
は係合を早めるように、各係合制御手段の係合制御パラ
メータを学習補正する。変速パターンが単一ダウンシフ
トであればそれに合わせて同様にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変速機の変速制御
に関する、特に、自動変速機において変速前の速度段を
完成するために使用しているクラッチを開放し、変速後
の速度段を完成するために使用するクラッチを係合して
変速をおこなうクラッチ・ツウ・クラッチ制御に関す
る。
【0002】
【従来の技術】本願出願人は、先に、クラッチ・ツウ・
クラッチ制御をおこなう自動変速機において、変速前の
速度段のクラッチを先に解放もしくはスリップ状態にし
た後に、変速後の速度段のクラッチを回転要素の同期を
見計らって係合させる変速において、変速後の速度段の
クラッチの係合タイミングを適正に保つために、変速後
の速度段のクラッチの係合の制御パラメータを学習補正
する制御方法を提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記学習補正は、変速
の再現性を前提に実施されるものである。したがって、
イレギュラーなケース、例えば、変速中に新たな変速判
断が生じた場合、原動機駆動力が急変した場合(アクセ
ルペダルの急操作等)、車速が急変した場合(ブレーキ
ペダルの急操作等)等においては学習補正を実施しない
のが普通である。しかし、変速の種類によっては、しば
しば、前記イレギュラーなケースによる変速がおこなわ
れることがある。例えば、ドライバーによっては、通常
はイレギュラーと考えられるアクセルの急踏み込みによ
る連段パワーオンダウンシフト(例:3速→2速→1
速)、アクセル急戻しによる連段パワーオフアップシフ
ト(例:1速→2速→3速)等の方を頻繁におこない、
通常はレギュラーと考えられる単段パワーオンダウンシ
フト(例:3速→2速)、単段パワーオフアップシフト
(例:1速→2速)を殆どおこなわないこともある。
【0004】この様な場合には、通常の考え方で、イレ
ギュラーな場合を学習制御の対象から除外してしまう
と、学習が進行せず、自動変速機の経時変化等によるタ
イミングのずれ等を補正できずに変速の不良が発生する
可能性があるという問題があった。本発明は上記問題に
鑑み、運転者の癖によらず、クラッチの係合の制御パラ
メータの学習補正が常に実行されるようにした自動変速
機の制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、変速前の速度段を完成するために使用しているクラ
ッチを開放し、変速後の速度段を完成するために使用す
るクラッチを係合して変速をするクラッチ・ツウ・クラ
ッチ制御をおこなう自動変速機の変速制御装置であっ
て、複数の変速パターンを検出可能な変速パターン検出
手段と、変速に関与する各クラッチの係合を制御するた
めに各クラッチ毎に設けられた係合制御手段と、変速時
に係合されるクラッチの係合タイミングを検出する係合
タイミング検出手段と、検出された係合タイミングを、
各変速パターン毎に予め設定された適正な係合タイミン
グと比較する係合タイミング比較手段と、各変速パター
ン毎に、係合タイミングが早すぎる場合には係合を遅ら
せ、係合タイミングが遅すぎる場合には係合を早めるよ
うに、前記各係合制御手段の係合制御パラメータを補正
する学習補正手段とを具備する変速制御装置が提供され
る。この様に構成された変速制御装置では、係合タイミ
ングを検出する係合タイミング検出手段により検出され
た変速時に係合されるクラッチの係合タイミングを、変
速パターン検出手段が検出した各変速パターン毎に、係
合タイミング比較手段が予め設定された適正な係合タイ
ミングと比較し、各変速パターン毎に、係合タイミング
が早すぎる場合には係合を遅らせ、係合タイミングが遅
すぎる場合には係合を早めるように、学習補正手段が各
クラッチ毎に設けられた各係合制御手段の係合制御パラ
メータを補正する。
【0006】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
において、前記変速パターン検出手段が、2段低速側の
車速段まで連続してダウンシフトする連続ダウンシフト
と、1段低速側の車速段にダウンシフトする単一ダウン
シフトとを検出するようにされた変速制御装置が提供さ
れる。この様に構成された変速制御装置では、変速パタ
ーン検出手段が、2段低速側の車速段まで連続してダウ
ンシフトする連続ダウンシフトと、1段低速側の車速段
にダウンシフトする単一ダウンシフトとを検出し、この
連続ダウンシフトと単一ダウンシフトについて、学習補
正手段が各クラッチ毎に設けられた各係合制御手段の係
合制御パラメータを補正する。
【0007】請求項3の発明によれば、請求項2の発明
において、前記学習補正手段が、第1の変速パターンの
変速結果に基づき第1の変速パターンの係合制御パラメ
ータを補正し、第2の変速パターンの変速結果に基づき
第2の変速パターンの係合制御パラメータを補正するよ
うにされた変速制御装置が提供される。この様に構成さ
れた変速制御装置では、学習補正手段は第1の変速パタ
ーンの変速結果に基づき第1の変速パターンの係合制御
パラメータを補正し、第2の変速パターンの変速結果に
基づき第2の変速パターンの係合制御パラメータを補正
する。
【0008】請求項4の発明によれば、請求項2の発明
において、前記学習補正手段が、第1の変速パターンの
変速結果と、第1の変速パターンの頻度に基づき、第1
の変速パターンの係合制御パラメータを補正し、第2の
変速パターンの変速結果と、第2の変速パターンの頻度
に基づき、第2の変速パターンの係合制御パラメータを
補正するようにされた変速制御装置が提供される。この
様に構成された変速制御装置では、学習補正手段は、第
1の変速パターンの変速結果と、第1の変速パターンの
頻度に基づき、第1の変速パターンの係合制御パラメー
タを補正し、第2の変速パターンの変速結果と、第2の
変速パターンの頻度に基づき、第2の変速パターンの係
合制御パラメータを補正する。
【0009】請求項5の発明によれば、請求項2の発明
において、前記学習補正手段が、第1の変速パターンの
変速結果と、第2の変速パターンの学習結果に基づき、
第1の変速パターンの係合制御パラメータを補正し、第
2の変速パターンの変速結果と、第1の変速パターンの
学習結果に基づき、第2の変速パターンの係合制御パラ
メータを補正するようにされた変速制御装置が提供され
る。この様に構成された変速制御装置では、学習補正手
段は、第1の変速パターンの変速結果と、第2の変速パ
ターンの学習結果に基づき、第1の変速パターンの係合
制御パラメータを補正し、第2の変速パターンの変速結
果と、第1の変速パターンの学習結果に基づき、第2の
変速パターンの係合制御パラメータを補正する。
【0010】請求項6の発明によれば、請求項5の発明
において、前記学習補正手段が、第1の変速パターンの
頻度が予め定めた所定値よりも小さい場合には、第2の
変速パターンの学習結果に基づき第1の変速パターンの
係合制御パラメータを補正し、大きい場合には第1の変
速パターンの変速結果に基づき第1の変速パターンの係
合制御パラメータを補正し、第2の変速パターンの頻度
が予め定めた所定値よりも小さい場合には、第1の変速
パターンの学習結果に基づき第2の変速パターンの係合
制御パラメータを補正し、大きい場合には第2の変速パ
ターンの変速結果に基づき第2の変速パターンの係合制
御パラメータを補正するようにされた変速制御装置が提
供される。この様に構成された変速制御装置では、学習
補正手段が、第1の変速パターンの頻度が予め定めた所
定値よりも小さい場合には、第2の変速パターンの学習
結果に基づき第1の変速パターンの係合制御パラメータ
を補正し、大きい場合には第1の変速パターンの変速結
果に基づき第1の変速パターンの係合制御パラメータを
補正し、第2の変速パターンの頻度が予め定めた所定値
よりも小さい場合には、第1の変速パターンの学習結果
に基づき第2の変速パターンの係合制御パラメータを補
正し、大きい場合には第2の変速パターンの変速結果に
基づき第2の変速パターンの係合制御パラメータを補正
する。
【0011】請求項7の発明によれば、請求項5の発明
において、前記学習補正手段が、第1の変速パターンの
係合制御パラメータの学習補正値と第2の変速パターン
の係合制御パラメータの学習補正値との差が、予め定め
た所定値よりも大きい場合には、第1の変速パターンの
学習補正値を第1の変速パターンの係合制御パラメータ
の補正値とし、第2の変速パターンの学習補正値を第2
の変速パターンの係合制御パラメータの補正値とし、第
1の変速パターンの係合制御パラメータの学習補正値と
第2の変速パターンの係合制御パラメータの学習補正値
との差が、予め定めた所定値よりも小さい場合には第1
の変速パターンの学習結果と第2の変速パターンの学習
結果との調和平均を第1の変速パターンの補正値、およ
び第2の変速パターンの補正値とするようにされた変速
制御装置が提供される。この様に構成された変速制御装
置では、学習補正手段が、第1の変速パターンの係合制
御パラメータの学習補正値と第2の変速パターンの係合
制御パラメータの学習補正値との差が、予め定めた所定
値よりも大きい場合には、第1の変速パターンの学習補
正値を第1の変速パターンの係合制御パラメータの補正
値とし、第2の変速パターンの学習補正値を第2の変速
パターンの係合制御パラメータの補正値とし、第1の変
速パターンの係合制御パラメータの学習補正値と第2の
変速パターンの係合制御パラメータの学習補正値との差
が、予め定めた所定値よりも小さい場合には第1の変速
パターンの学習結果と第2の変速パターンの学習結果と
の調和平均を第1の変速パターンの補正値、および第2
の変速パターンの補正値とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施の形態を説明する。図1は、本発明が適用されるト
ルクコンバータを備えたツインクラッチ式4段自動変速
機の全体の構造を模式的に示した図である。図1におい
て、1はエンジンをあらわし、2はロックアップ機構付
きのトルクコンバータをあらわし、3がツインクラッチ
式自動変速機をあらわしている。
【0013】図示されるように、エンジン1の出力軸1
0がトルクコンバータ2のフロントカバ−20に連結さ
れ、フロントカバ−20は流体流を介して連結されるポ
ンプインペラ21とタービン22を介して、あるいは、
ロックアップクラッチ23を介してトルクコンバータ出
力軸24に連結され、トルクコンバータ24の出力軸は
ツインクラッチ式自動変速機3の入力軸30に一体回転
可能に連結されている。なお、25はステータ、26は
ワンウェイクラッチである。
【0014】入力軸30には、クラッチCを構成する第
1クラッチC1の第1クラッチ入力ディスクC1i 、第
2クラッチC2の第2クラッチ入力ディスクC2i が連
結されている。そして、第1クラッチC1の第1クラッ
チ出力ディスクC1o 、第2クラッチC2の第2クラッ
チ出力ディスクC2o に、それぞれ、第1クラッチ出力
軸40、第2クラッチ出力軸50が、入力軸30の外側
に同軸的に連結されている。そして、副軸60と出力軸
70がこれらの軸に平行に配設されている。
【0015】第2クラッチ出力軸50には、クラッチC
の側から、第2速ドライブギヤI2、副軸ドライブギヤ
S 、第4速ドライブギヤI4 が固定的に連結されてい
る。一方、第1クラッチ出力軸40には、第4速ドライ
ブギヤI4 に隣接するようにして第3速ドライブギヤI
3 が、さらにそのトルクコンバータ2側に第1速ドライ
ブギヤI1 が固定的に連結されている。
【0016】出力軸70には、クラッチCの側から、第
2速ドライブギヤI2 と常時噛合する第2速ドリブンギ
ヤO2 、第4速ドライブギヤI4 と常時噛合する第4速
ドリブンギヤO4 、第3速ドライブギヤI3 と常時噛合
する第3速ドリブンギヤO3、第1速ドライブギヤI1
と常時噛合する第1速ドリブンギヤO1 が、それぞれ、
回転自在に取り付けられている。さらに、第1速ドリブ
ンギヤO1 と第3速ドリブンギヤO3 の間には第1同期
装置D1が、第4速ドリブンギヤO4 と第2速ドリブン
ギヤO2 の間には第2同期装置D2が配設されている。
【0017】第1同期装置D1は出力軸70に固定的に
連結された第1ハブH1と、その外周端部上に軸方向摺
動自在に取り付けられた第1スリーブS1からなり、こ
の第1スリーブS1を、第1シフトフォークY1を介し
て第1スリーブアクチュエータACT1によって移動
し、第1速ドリブンギヤO1 に固定結合されている第1
速クラッチギヤG1 、または、第3速ドリブンギヤO3
に固定結合されている第3速クラッチギヤG3 に係合さ
せることによって第1速ドリブンギヤO1 および第3速
ドリブンギヤO3 を選択的に出力軸70に連結させる。
【0018】同様に、第2同期装置D2は出力軸70に
固定的に連結された第2ハブH2と、その外周端部上に
軸方向摺動自在に取り付けられた第2スリーブS2から
なり、この第2スリーブS2を、第2シフトフォークY
2を介して第2スリーブアクチュエータACT2によっ
て移動し、第4速ドリブンギヤO4 に固定結合されてい
る第4速クラッチギヤG4 、または、第2速ドリブンギ
ヤO2 に固定結合されている第2速クラッチギヤG2
係合させることによって第4速ドリブンギヤO 4 および
第2速ドリブンギヤO2 を選択的に出力軸70に連結さ
せる。
【0019】副軸60には、クラッチCの側から、副軸
ドライブギヤIS と常時噛合する副軸ドリブンギヤ
S 、第1速ドライブギヤI1 とアイドラギヤMR を介
して常時噛合する後進ドライブギヤIR が配設されてい
て、この内、副軸ドリブンギヤO S は副軸60に固定的
に連結され、常時副軸60と一体に回転するが、後進ド
ライブギヤIR は回転自在に取り付けられていて、両ギ
ヤの中間に配設された第3同期装置D3により下記の様
に選択的に副軸60に連結される。
【0020】第3同期装置D3は副軸60に固定的に連
結された第3ハブH3と、その外周端部上に軸方向摺動
自在に取り付けられた第3スリーブS3からなり、この
第3スリーブS3を第3シフトフォークY3を介して第
3スリーブアクチュエータACT3によって移動し、後
進ドライブギヤIR に固定結合されている後進クラッチ
ギヤGR に係合させることによって、後進ドライブギヤ
R を選択的に副軸60と一体に回転させる。
【0021】図2は、各変速段における、第1クラッチ
C1、第2クラッチC2、第1スリーブS1、第2スリ
ーブS2、第3スリーブS3の係合の状態を示したもの
である。○が付されたものはその変速段における動力の
伝達のための係合であって、△と▽は変速を早めるため
のプリセレクトをした場合に付加される係合を示してい
て、第2速段、第3速段、第4速段に付された△はダウ
ンシフトに備えたプリセレクトをあらわし、第1速段に
付された▽はアップシフトに備えたプリセレクトをあら
わしている。そしてプリセレクトにより付加された係合
は、その変速段における動力の伝達には寄与しない。
【0022】例えば、第1速段では第1クラッチC1が
係合されるので第1クラッチ出力ディスクC1o に結合
された第1クラッチ出力軸40が第1速ドライブギヤI
1 、第3速ドライブギヤI3 と共に回転し、第1速ドラ
イブギヤI1 に常時噛合している第1速ドリブンギヤO
1 が回転し、次に、第1スリーブS1が第1速クラッチ
ギヤG1 側に位置していることによって出力軸70が第
1ハブH1、第2ハブH2と共に回転し、動力が伝達さ
れる。
【0023】第2速段では第2クラッチC2が係合され
るので第2クラッチ出力ディスクC2o に結合された第
2クラッチ出力軸50が第2速ドライブギヤI2 、第2
クラッチ出力軸50、第4速ドライブギヤI4 、副軸ド
ライブギヤIS と共に回転し、第2速ドライブギヤI2
に常時噛合している第2速ドリブンギヤO2 が回転し、
次に、第2スリーブS2が第2速クラッチギヤG2 側に
位置していることによって出力軸70が第1ハブH1、
第2ハブH2と共に回転し、動力が伝達される。
【0024】第3速段では第1クラッチC1が係合され
るので第1クラッチ出力ディスクC1o に結合された第
1クラッチ出力軸40が第1速ドライブギヤI1 、第3
速ドライブギヤI3 と共に回転し、第3速ドライブギヤ
3 に常時噛合している第3速ドリブンギヤO3 が回転
し、次に、前述のように第3スリーブS3が第3速クラ
ッチギヤG3 側に位置していることによって出力軸70
が第1ハブH1、第2ハブH2と共に回転し、動力が伝
達される。
【0025】第4速段では第2クラッチC2が係合され
るので第2クラッチ出力ディスクC2o に結合された第
2クラッチ出力軸50が第2速ドライブギヤI2 、第2
クラッチ出力軸50、第4速ドライブギヤI4 、副軸ド
ライブギヤIS と共に回転し、第4速ドライブギヤI4
に常時噛合している第4速ドリブンギヤO4 が回転し、
次に、第2スリーブS2が第4速クラッチギヤG4 側に
位置していることによって出力軸70が第1ハブH1、
第2ハブH2と共に回転し、動力が伝達される。
【0026】後進段では第2クラッチC2が係合され、
第2クラッチ出力ディスクC2o に結合された第2クラ
ッチ出力軸50が第2速ドライブギヤI2 、第2クラッ
チ出力軸50、第4速ドライブギヤI4 、副軸ドライブ
ギヤIS と共に回転し、副軸ドライブギヤIS に常時噛
合している副軸ドリブンギヤOS を介して副軸60が回
転し、第3スリーブS3が後進クラッチギヤGR 側に位
置せしめられていることにより後進ドライブギヤIR
回転し、その結果、後進アイドラギヤMR を介して第1
速ドリブンギヤO1 が回転し、次に、第1スリーブS1
が第1速クラッチギヤG1 側に位置していることによっ
て出力軸70が第1ハブH1、第2ハブH2と共に回転
し、動力が伝達される。
【0027】そして、各速度段の間の変速は、変速後の
次速度段の伝達経路の完成に必要なスリーブを移動して
係合し、次に、変速前に使用されているクラッチを解放
しながら、変速後に使用されるクラッチを係合してい
き、変速前の速度段の伝達経路を完成しているスリーブ
を移動して解放することによりおこなわれる。例えば、
第2速度段から第3速度段への変速は、第1スリーブS
1を第3速クラッチギヤG3 と係合するように移動せし
め、第2クラッチC2を解放させながら、第1クラッチ
C1を係合し、そして、第2スリーブS2を第2速クラ
ッチギヤG2 との係合から解放されるように移動せしめ
る。
【0028】第1クラッチC1と第2クラッチC2の係
合、解放の制御は、それぞれ、第1クラッチ入力ディス
クC1i 、第2クラッチ入力ディスクC2i に連結され
た第1クラッチ・クラッチプレート(図示しない)、第
2クラッチ・クラッチプレート(図示しない)を、油圧
によって駆動される第1クラッチピストン(図示しな
い)、第2クラッチピストン(図示しない)によって、
第1クラッチ出力ディスクC1o 、第2クラッチ出力デ
ィスクC2o に連結された第1クラッチ・クラッチプレ
ート(図示しない)、第2クラッチ・クラッチプレート
(図示しない)に摩擦係合せしめることによっておこな
われる。そして、前記ピストンの駆動は、図1における
油圧供給源OPから供給された作動油をピストン油室に
給排制御することによりおこなわれ、第1クラッチ油圧
制御弁VC1および第2クラッチ油圧制御弁VC2を電
子制御ユニット(以下ECUという)100によって制
御することによりおこなわれる。
【0029】また、第1スリーブS1、第2スリーブS
2、第3スリーブS3の移動は、前述したように、それ
ぞれ、第1スリーブアクチュエータACT1、第2スリ
ーブアクチュエータACT2、第3スリーブアクチュエ
ータACT3によりおこなわれる。各スリーブアクチュ
エータの構造の詳細な説明は省略するが、シフトフォー
クが連結されたピストンを所望の方向に移動せしめるも
のであって、油圧供給源P0から供給された作動油をピ
ストンの両側に形成されているピストン油室に給排制御
することによりおこなわれ、そのために、各ピストン油
室への作動油の供給を制御する弁と、各ピストン油室か
らの作動油の排出を制御する弁とを有し、ECU100
によってこれらの弁の開閉を制御する。
【0030】また、ロックアップクラッチ23の係合、
解放の制御は、公知のように、フロントカバ−20とロ
ックアップクラッチ23の間からポンプ21とステータ
25の間に向けて作動油を流すか、逆に、ポンプ21と
ステータ25の間からフロントカバ−20とロックアッ
プクラッチ23の間へ向けて作動油を流すかによりおこ
なわれ、そのためのロックアップ油圧制御弁VLが設け
られており、ロックアップ油圧制御弁VLもECU10
0により制御される。
【0031】ECU100は、デジタルコンピュータか
らなり、相互に接続された入力インターフェイス回路1
01、ADC(アナログデジタル変換器)102、CP
U(マイクロプロセッサ)103、RAM(ランダムア
クセスメモリ)104、ROM(リードオンリメモリ)
105、出力インターフェイス回路106を具備してい
る。CPU103には、ギヤ段位置を検出するギヤ段セ
ンサ111、車速を検出する車速センサ112、スロッ
トル開度を検出するスロットル開度センサ113、エン
ジン回転数を検出するエンジン回転数センサ114、ト
ルクコンバータのタービンの回転数を検出するタービン
回転数センサ115、等の各センサの出力信号が、入力
インターフェイス回路101を介して、あるいはさらに
ADC102を介して入力される。
【0032】上記のように構成された本発明の実施の形
態の作動について説明する。本発明は複数の変速パター
ンで変速が実施される時に、各変速パターンのそれぞれ
で最適に変速が実施されるように、各変速パターンにお
ける変速時のクラッチの係合を学習制御するものであ
る。
【0033】そして、ダウンシフトについて上記の制御
をおこなう場合を考え、ダウンシフトの第1のパターン
として低速段側に2段ダウンシフトする連続ダウンシフ
ト(例:第3速度段→第2速度段→第1速度段)を考
え、第2のパターンとして、1段だけ低速段側にダウン
シフトする単一ダウンシフト(例:第3速度段→第2速
度段)を考える。
【0034】図3(および、4、5)は連続ダウンシフ
トの場合の各パラメータの変化を示すタイムチャートで
ある。なお、先に述べたツインクラッチ式変速機の構造
から高速段側クラッチと低速段側クラッチは同じクラッ
チであり、例えば、3速→2速→1速の連続ダウンシフ
トの場合、高速段である第3速度段と、低速段である第
1速度段に使用されるクラッチは第1クラッチC1で、
中速段である第2速度段に使用されるクラッチは第2ク
ラッチC2である。なお、この連続ダウンシフトにおい
て、高速段で走行中している時から、中速段はプリセレ
クトされている。例えば、第3速度段→第2速度段→第
1速度段の連続ダウンシフトの場合、第3速度段で走行
中に第2速度段用にスリーブS2は第2ドリブンギヤ0
2 のクラッチギヤG2 と係合されている。
【0035】図3(および、4、5)において、上から
順に、高速段側クラッチを係合するための油圧指令値d
uH、中速段側クラッチを係合するための油圧指令値d
uM低速段側クラッチを係合するための油圧指令値du
L各クラッチへの入力軸(=トルコンのタービン)回転
数NT、出力軸トルクTOSが示されている。なお、図
1の第1クラッチ油圧制御弁VC1、第2クラッチ油圧
制御弁VC2はいわゆるデューティ制御弁であって、各
クラッチの係合は、これら2つのデューティ制御弁のデ
ューティ比を制御しておこなわれる。したがって、上記
の各油圧指令値をduH、duM、duLとしている。
【0036】以下、制御と作動の詳細を説明する。ま
ず、変速指令と同時に高速段側のクラッチを解放する、
具体的には高速段側のクラッチの油圧指令値duHを0
にする(イ)。同時に、中速段側クラッチの油圧指令値
duMを最大にし、予め定めた所定の時間の間保持する
(ロ)。これは中速段側クラッチを急速に充満するため
である。このように、クラッチの油圧指令値を予め定め
た所定の時間の間、最大にする制御を急速充満制御と称
し、所定時間を急速充満制御実行時間と称する。中速段
側クラッチの急速充満制御実行が完了した後、予め定め
た所定の油圧指令値まで中速段側クラッチの油圧指令値
duMを下げ(ハ)てから、しかる後に漸増せしめる
(ニ)。この間、高速段側クラッチは完全に解放されて
おり、中速段側クラッチは未だ係合しておらず、入力側
は完全解放されていて、入力軸は加速を始め、入力軸回
転数は上昇を始める(ホ)。
【0037】中速段側クラッチの油圧指令値の漸増によ
って中速段側クラッチが係合を開始すると、入力軸回転
速度NTが中速段の同期回転速度NMより上回っている
場合、入力軸は加速が妨げられ加速度が低下する(入力
軸回転数NTのカーブの傾きが小さくなる、すなわちd
/dt(NT)が小さくなる)。、逆に、入力軸回転速
度NTが中速段の同期回転速度NMより下回っている場
合、入力軸の加速が助長され加速度が増大する(入力軸
回転数NTのカーブの傾きが大きくなる、すなわちd/
dt(NT)が大きくなる)。
【0038】中速段側クラッチの係合タイミングとして
は、入力軸回転速度が中速段の同期回転速度NMより上
回り、かつ、低速段側の同期回転速度NLより下回って
いることが好ましく、図3に示したのがこのように好ま
しい制御がなされた場合である。入力軸回転速度NTが
中速段の同期回転速度NMより上回ったところで変化し
ている(図3のヘ)。
【0039】中速段側クラッチの係合タイミングが早す
ぎると入力軸回転速度NTが中速段の同期回転速度NM
よりも低い状態で係合してしまい、入力軸の加速度が大
きくなるとともに、低い側に出力軸トルクの変動が発生
し変速フィーリングが悪化する。図4に示したのがこの
ように中速段側クラッチの係合タイミングが早すぎた場
合であって、入力軸回転数NTが中速段の同期回転速度
NMより下のところで一旦立ち上がり(図4のツ)、出
力軸トルクの変動(落ち込み)が発生している(図4の
ネ)。
【0040】中速段側クラッチの急速充満制御実行時間
を図3と同じにしながらこのように係合タイミングが早
くなってしまうのは、例えば、図3の場合に比べて、中
速段クラッチ内の係合要素間の隙間が小さくて、実際に
係合を開始させるのに必要な予備充満量が少ないにもか
かわらず、それよりも多い油量が供給されたため、余分
な油量が実際の係合に利用されてしまうためである。し
たがって、このような場合には、図4においてナに示す
ように中速段側クラッチの急速充満制御実行時間を破線
に示すように短くすれば係合の早過ぎを解消することが
できる。
【0041】逆に、中速段側クラッチの係合タイミング
が遅すぎると入力軸回転速度NTが低速段の同期回転速
度(=変速終了時の回転速度)NLよりも高い状態で係
合してしまい、入力軸回転速度が必要以上に上がるとと
もに、高い側に出力軸トルクの変動が発生し変速フィー
リングが悪化する。図5に示したのがこのように中速段
側クラッチの係合タイミングが遅すぎた場合であって、
入力軸回転数NTが低速段の同期回転速度NLより上の
ところで変化し(図5のラ)、出力軸トルクの変動(突
き上げ)が発生している(図5のム)。
【0042】中速段側クラッチの急速充満制御実行時間
を図3と同じにしながらこのように係合タイミングが遅
くなってしまうのは、例えば、図3の場合に比べて、中
速段クラッチ内の係合要素間の隙間が大きくて、実際に
係合を開始させるのに必要な予備充満量が多いにもかか
わらず、それよりも少ない油量しか供給されないため、
油圧指令値を下げた後に送られる最初の部分の油が予備
充満に使用され実際の係合の開始が遅れるためである。
したがって、このような場合には、図5のウに示される
ように中速段側クラッチの急速充満制御実行時間を破線
に示すように長くすれば係合タイミングの遅過ぎを解消
することができる。
【0043】一方、図6に示すのは、単一ダウンシフト
の適正な制御がおこなわれた場合の、各パラメータの変
化を示すタイムチャートである。この場合は、中速段の
クラッチの係合がないので、油圧指令値の線図は高速段
と低速段の2つについてのみ示されている。そして、低
速段側のクラッチについては、変速指令が出されると同
時に、急速充満制御がおこなわれる。そして、連続ダウ
ンシフトの場合と同様に、係合タイミングの早過ぎ、あ
るいは、遅過ぎが生じるが、この係合タイミングの早過
ぎ、あるいは、遅過ぎは、急速充満制御実行時間の調整
によって解消することができる。
【0044】係合タイミングの早過ぎ、遅過ぎの発生の
原因は必ずしも急速充満制御時間の不適だけではなく、
その解消の方法も急速充満制御実行時間の調整だけでは
ないが、ここではそのように考える。そこで、以下に示
す各実施の形態における制御においては、連続ダウンシ
フトについては中速段側クラッチの急速充満制御実行時
間を、単一ダウンシフトについては低速段側のクラッチ
の急速充満制御実行時間を学習制御する。
【0045】ここで、急速充満制御実行時間の学習制御
の基本的な考え方について説明する。ECU100のR
OM105には、連続ダウンシフトの場合と、単一ダウ
ンシフトの場合のそれぞれについて、急速充満制御実行
時間の初期値TINITWとTINITSが記憶されて
いて、この初期値に、それぞれ、補正値HW(連続ダウ
ンシフトの場合)あるいはHS(単一ダウンシフトの場
合)を加えて、実際の実行時間とする。そこで、この補
正値を学習して更新するのである。すなわち、今回の急
速充満制御実行時間は初期値に前回の変速の結果から求
めECU100のRAMに記憶しておいた補正値を加え
て決定し、次回の急速充満制御実行時間は初期値に今回
の変速の結果から求めECU100のRAMに記憶して
おいた補正値を加えて決定する。
【0046】図7に示すのは、本発明の各実施の形態に
共通のメインルーチンである。変速指令が出て(ステッ
プ701でYES)、それがダウンシフトである場合に
(ステップ702でYES)、連続ダウンシフトか単一
ダウンシフトかを判定する(ステップ703)。その結
果、連続ダウンシフトの指令が出た場合(ステップ70
3でYES)には、連続ダウンシフトについて上記の学
習をおこなうべく学習済フラグXGWを0にして(ステ
ップ704)から、連続ダウンシフトの変速制御の実行
をおこなう(ステップ706)。また、単一ダウンシフ
トの指令が出た場合(ステップ703でNO)には、単
一ダウンシフトについて上記の学習をおこなうべく学習
済フラグXGSを0にして(ステップ705)から、連
続ダウンシフトの変速制御の実行をおこなう(ステップ
707)。
【0047】そして、上述のメインルーチンにおいて、
ステップ704にてXGWが0にされると、後述の図8
の連続ダウンシフトの場合の前記補正値を学習するサブ
ルーチンがスタートし、ステップ705にてXGSが0
にされると、後述の図9の単一ダウンシフトの場合の前
記補正値を学習するサブルーチンがスタートする。
【0048】図8に示すのが連続ダウンシフトの場合の
学習制御のサブルーチンであり、図9に示すのが単一ダ
ウンシフトの場合の学習制御のサブルーチンである。初
めに、図8に示される連続ダウンシフトの場合の学習制
御のサブルーチンについて説明する。ステップ801は
学習実施済フラグXGWが立っているかどうかを判定す
る、YESであれば、何もせずに終了し、NOの場合
に、ステップ802に進む。したがって、メインルーチ
ンで連続ダウンシフトのフラグが立って、スタートした
場合には、ステップ802に進んで必要なパラメータを
読み込み、またタイマーをスタートさせる。
【0049】ステップ803では、後のステップで使用
する入力軸回転数NTの単位時間当たりの変化量d/d
t(NT)を演算する。ステップ804では入力軸回転
数NTが中速段同期回転数NM以下であるかを判定す
る。ここで、入力軸回転数NTに対して中速段同期回転
数NMそのものではなくて、NM−aと比較しているの
は、測定誤差分を除去するためであってaは予め定めた
値である。
【0050】ステップ804でYESと判定された場
合、すなわち、入力軸回転数NTが中速段同期回転数N
Mに達していない場合には、ステップ805に進み入力
軸回転数NTの単位時間当たりの変化量d/dt(N
T)が予め定めた所定値ANW1よりも大きいかどうか
を判定する。ステップ805でYESと判定された場合
は、図4のような現象、すなわち、早過ぎる係合がおこ
なわれたことをしめしており、ステップ810に進ん
で、補正値更新フラグXCORWを係合を遅らす2にす
る。
【0051】ステップ804でNOと判定された場合、
すなわち、入力軸回転数NTが中速段同期回転数NMを
超えている場合には、ステップ806に進み入力軸回転
数NTの単位時間当たりの変化量d/dt(NT)が予
め定めた所定値ANW2よりも小さくなっているかどう
かを判定する。ステップ806でNOと判定された場合
は、実質的な係合が始まっていないのでそのままリター
ンする。一方、ステップ806でYESと判定された場
合は、実質的な係合が始まり、入力軸回転数NTの変化
の度合いが当初よりも小さくなったことを示している。
【0052】そこで、ステップ806でYESと判定さ
れた場合は、ステップ807に進んで、タイマーの値
(変速指令が発せられてから、この係合開始までの時間
T1)を読み込み、ステップ808に進み、このT1が
予め定めた所定値TOPTW1より小さいか否かを判定
する、この所定値TOPTW1は、最適な係合を可能な
らしめる最適係合時間(ある幅を持っている)の最小値
である。
【0053】ステップ808でYESと判定された場合
は、最適係合できる時間の最小値よりも短い時間で係合
が始まったことを意味しており、この場合はステップ8
10に進んで補正値更新フラグXCORWを係合を遅ら
す2にする。一方、ステップ808でNOと判定された
場合は、ステップ809に進み、係合開始までの時間T
1が最適係合できる時間の最大値TOPTW2よりも大
きいかどうかを判定する。
【0054】ステップ809でYESと判定された場合
は、最適係合できる時間の最大値よりも長い時間で係合
が始まったことを意味しており、この場合はステップ8
11に進んで補正値更新フラグXCORWを係合を早め
る1にする。また、ステップ808でYESと判定され
た場合は、最適係合できる時間の幅の中で係合がおこな
われたことを意味しているので、ステップ812に進ん
で補正値更新フラグXCORWを、補正値を更新しない
0にする。ステップ810、811、812の後は、ス
テップ813で補正値更新を実行し、その後、ステップ
814でタイマーをクリアし、ステップ815で学習済
のフラグXGWを立てて終了する。
【0055】図9に示すのが、単一ダウンシフトの場合
の学習補正実行サブルーチンである。単一ダウンシフト
の場合は中速段がないので、連続ダウンシフトの場合の
ステップ804、805に相当するステップがないがそ
の他のステップは基本的に連続ダウンシフトの場合と同
じであるのでステップ毎の説明は省略する。なお、単一
ダウンシフトの学習制御であることを表すために、連続
ダウンシフトの場合にWと書かれているところをSとし
てある。
【0056】以上は、本発明の各実施の形態に共通の部
分であって、次に、連続ダウンシフトの場合のステップ
813、あるいは、単一ダウンシフトの場合のステップ
911において実行される補正値の更新のサブルーチン
について、各実施の形態毎に説明する。
【0057】まず、第1の実施の形態について説明す
る。この第1の実施の形態では、連続ダウンシフトの場
合、単一ダウンシフトの場合のそれぞれについて、今回
もとめた補正要求値DHW、あるいはDHSをそのまま
連続ダウンシフトの次回の補正値HW、単一ダウンシフ
トの次回の補正値HSとして記憶するものである。第1
の実施の形態の連続ダウンシフトの場合は図10に示さ
れるように、図8のフローチャートでXCORWがステ
ップ810で1とされた時は補正要求値DHWは係合を
早めるHWAとされ(ステップ1001、1003)、
XCORWがステップ811で2とされた時は補正要求
値DHWは係合を遅らせるHWRとされ(ステップ10
02、1004)、そして、XCORWがステップ81
1で0とされた時は何もせずに終了する。
【0058】同様に、単一ダウンシフトの場合は、図1
1に示されるように、図9のフローチャートでXCOR
Sがステップ908で1とされた時は補正要求値DHS
は係合を早める値HSAとされ(ステップ1101、1
003)、XCORSがステップ909で2とされた時
には補正要求値DHWは係合を遅らせる値HSRとされ
(ステップ1002、1004)、そして、XCORW
がステップ910で0とされた時は何もせずに終了す
る。
【0059】次に、第2の実施の形態について説明す
る。この第2の実施の形態では、連続ダウンシフトの場
合、今回もとめた補正要求値DHWに、連続ダウンシフ
トの頻度を乗じたものを次回の連続ダウンシフトの補正
値HWとして記憶し、単一ダウンシフトの場合、今回も
とめた補正要求値DHSに単一ダウンシフトの頻度を乗
じたものを次回の連続ダウンシフトの補正値HSとして
記憶するものである。
【0060】この第2の実施の形態の連続ダウンシフト
の場合が図12に示されているが、ステップ1201か
ら1205までは図10と同じである。そして、この第
2の実施の形態においては、それまでの予め定めた回
数、例えば50回、おこなわれたダウンシフトの内の連
続ダウンシフトの回数NWと単一ダウンシフトの回数N
Sをカウントして記憶するようにされている。そこで、
ステップ1206でNWを1増やし、ステップ1207
でNSを1減らし、ステップ1208で、今回の結果を
織り込んだ連続ダウンシフトの頻度RWを計算する。そ
して、ステップ1209で連続ダウンシフトの頻度RW
をステップ1203あるいは1204でもとめた補正要
求値DHWに乗じたものを次回の連続ダウンシフト用の
補正値HWとして記憶する。
【0061】単一ダウンシフトの場合も、図13に示さ
れるように、同様にして、単一ダウンシフトの頻度RS
をもとめてそれをステップ1303あるいは1304で
もとめた補正要求値DHSに乗じたものを次回の単一ダ
ウンシフト用の補正値HWとして記憶する。
【0062】次に、第3の実施の形態について説明す
る。ところで、学習されるダウンシフトが揃っていれば
いるほど精度が向上し、例えば、単一ダウンシフトと連
続ダウンシフトを混ぜて学習するよりも、単一ダウンシ
フトはダウンシフトで、連続ダウンシフトは連続ダウン
シフトで分けて学習した方が学習精度が良くなる。しか
しながら、運転者の癖によってはどちらか一方に偏るこ
とがあり、こういう場合は、いずれか一方の学習が進
み、他方の学習は進まないという事態も発生する。この
第3の実施の形態は、このような場合を考えたものであ
って、ダウンシフトの種類に偏りが少ない場合は連続ダ
ウンシフトと単一ダウンシフトを分けて学習することに
よってそれぞれの精度を確保し、逆に、偏りが大きい場
合は、頻度の大きい方の結果で、頻度の小さい方の学習
を補うものである。
【0063】まず、連続ダウンシフトの場合が図14に
示されているが、ステップ1401から1408までは
図12のステップ1201から1208と同じである
が、その後、ステップ1409にてステップ1408で
もとめた連続ダウンシフトの頻度RWが予め定めた所定
の値K1よりも大きいか否かを判定する。このK1は、
それより大きければ連続ダウンシフトと単一ダウンシフ
トが偏りなく発生していると判定され、それ以下では、
ダウンシフトに偏りがあって、連続ダウンシフトの発生
頻度が少ないと判定される値である。
【0064】ステップ1409でYESと判定された場
合には、ステップ1410に進み、補正値HWはステッ
プ1403あるいは1404でもとめた補正要求値DH
Wとされる。しかし、逆に、ステップ1409でNOと
判定された場合は、補正値HWは単一ダウンシフトの補
正値HSとされる。今回は連続ダウンシフトが実行され
たのであるからステップ1411で取り込まれるHSの
値は、今回までの最新のHSの値である。
【0065】単一ダウンシフトの場合も同様に図15に
示されるようにして実行される。ステップ1509でも
とめた単一ダウンシフトの頻度RSが予め定めた所定の
値K2よりも大きい場合は、補正値HSはステップ15
03あるいは1504でもとめた補正要求値DHSとさ
れる。しかし、逆に、頻度RSが予め定めた所定の値K
2よりも小さい場合は、補正値HSは連続ダウンシフト
の補正値HWとされる。このK2は、それより大きけれ
ば連続ダウンシフトと単一ダウンシフトが偏りなく発生
していると判定され、それ以下では、ダウンシフトに偏
りがあって、単一ダウンシフトの発生頻度が少ないと判
定される値である。
【0066】次に、第4の実施の形態について説明す
る。この第4の実施の形態は、連続ダウンシフトの結果
と、単一ダウンシフトの結果が近接している場合には、
別々に学習するよりも混ぜて学習した方が、学習機会が
増えて、学習精度が向上し、一方、連続ダウンシフトの
結果と、単一ダウンシフトの結果とが、著しく異なる場
合には、混ぜて学習すると、学習結果が発散して収束し
ないということを考えたものである。
【0067】そこで、連続ダウンシフトの場合は図16
に示されているが、ステップ1601から1605まで
を図12のステップ1201から1205と同じように
実行した後、ステップ1606では今回の連続ダウンシ
フトの補正要求値DHWと、単一ダウンシフトの補正値
HSの差が予め定めた値L1よりも大きいか否かを判定
する。ステップ1606でYESと判定された場合に
は、補正値HWはステップ1603あるいは1604で
もとめた値とされる。ステップ1606でNOと判定さ
れた場合は、ステップ1610、1611で、それぞれ
1だけ増したNW、NSを用いて、ステップ1611に
示す調和平均値とされる。
【0068】単一ダウンシフトの場合も同様に図17に
示されるようにして実行される。ステップ1706でも
とめた今回の単一ダウンシフトの補正要求値DHSと、
連続ダウンシフトの補正値HWの差が、予め定めた値L
よりも大きい場合は補正値HSはステップ1703ある
いは1704でもとめたDHSの値とされ、小さい場合
は、ステップ1711に示す調和平均とされる。
【0069】次に、図7のメインルーチンにおけるステ
ップ706と、ステップ707でそれぞれ実行される連
続ダウンシフトの変速制御、単一ダウンシフトの変速制
御について説明する。
【0070】まず、連続ダウンシフトの変速制御につい
て説明するが、変速を4つのphaseにわけて説明す
る。phase1は変速開始からタービン回転数の上昇
速度d/dt(NT)が変化するまでの間、phase
2はタービン回転数上昇速度を第2の所定値にフィード
バック制御する間、phase3はタービン回転数を低
速段側同期回転数にあわせながら低速段側クラッチの実
質係合に備える間、phase4は中速段側クラッチを
開放して、低速段側クラッチを実質的に係合する間とす
る。図18に示すのが、変速全体のフローチャートであ
って、phase1処理を完了してからphase2を
実行し、phase2処理を完了してからphase3
を実行し、phase3処理を完了してからphase
4を実行して終了する。
【0071】phase1では、変速指令が出ると同時
に、まず高速段側についてはデューティ比duHを、1
00%から図3でイで示される0%へスキップダウンす
る。一方、中速段側についてはデューティ比duMを急
速充満が未実施であれば実施するように100%にし
(図3のロ)、その後、DMW1にスキップダウンして
(図3のハ)、その後、タービン回転数NTの上昇速度
d/dt(NT)が予め定めた値AW1になるように
(図3のホ)漸増せしめる(図3のニ)。
【0072】この中速段側の制御の過程で、急速充満が
終了しているか否かの判定がおこなわれる。すなわち、
第2タイマーで急速充満を開始してからの経過時間T2
を計測するようにしておいて、その時間T2が予め読み
込んだ比較値TWFに達したならば急速充満が終了した
とされる。ここで、上記のT2と比較される比較値TW
Fについて説明する。このTWFは予め定められたた単
一ダウンシフト用の初期値TINITWに、先に各実施
の形態において求めた単一ダウンシフト用の補正値HW
(但し、前回までの結果による値)を加えたものであ
る。そして、以下の条件が満たされた場合にphase
1終了とされ、phase2に進む。 d/dt(NT)〔タービン回転数上昇速度〕が変化す
る…(図3のヘ)
【0073】次に、phase2では、タービン回転数
上昇速度d/dt(NT)が予め定めた所定の値AW2
になるよう(図3のト)に中速段側についてフィードバ
ック制御でduMを決定する(図3のチ)。そして、以
下の条件が成立していればphase2処理終了と判定
されphase3に進む。 NL〔低速側同期回転数〕−NT〔タービン回転数〕<
ΔNTW2…(図3のリ) ここで、ΔNTW2は0に近い定数である。
【0074】次に、phase3では、タービン回転数
NTが低速側同期回転数NLの差が所定差ΔNTW3
(=ΔNTW2)を保持するよう(図3のヌ)にフィー
ドバック制御でduMを決定する(図3のル)。そし
て、phase4において低速段側が実質的な係合がで
きるように低速段側のクラッチに急速充満を実施する
(図3のヲ)。そして、以下の条件が成立していればp
hase3処理終了と判定されphase4に進む。 (1)NL〔低速側同期回転数〕−NT〔タービン回転
数〕<ΔNTW3…(図3のワ) (2)duL=100%
【0075】次に、phase4では、低速段側クラッ
チについては、phase3で説明した急速充満が実施
されてなければphase3で説明したのと同様にして
実施し、その後DLW1にスキップダウンし(図3の
カ)、duHが0%でなければ、duLをDLS1で1
00%なるまでΔDLW1でスイープアップし(図3の
ヨ)、duMが0%であれば(図3のタ)duLを10
0%にする(図3のレ)。また、中速段側ついては、d
uLの増大にともない、duMは減少方向に変化するの
で0%ガードを実施する。
【0076】そして、以下の条件を満たしている場合に
phase4処理終了、すなわち変速終了と判定され
る。 (1)NL〔低速側同期回転数〕−NT〔タービン回転
数〕<ΔNTW4…(図3のソ) ここで、ΔNTW4はΔNTW3に等しい0に近い定数
である。 (2)duM=0% (3)duL=100%
【0077】次に、単一ダウンシフトの変速制御につい
て説明するが、同様に変速を4つのphaseにわけて
説明する。phase1は変速開始から高速段側クラッ
チ滑り始めまでの間、phase2はタービン回転数上
昇速度を第1の所定値にフィードバック制御する間、p
hase3はタービン回転数上昇速度を第2の所定値に
フィードバック制御する間、phase4は高速段側ク
ラッチを開放して、低速段側クラッチを係合する間とす
る。図19に示すのが、変速全体のフローチャートであ
って、phase1処理を完了してからphase2を
実行し、phase2処理を完了してからphase3
を実行し、phase3処理を完了してからphase
4を実行して終了する。
【0078】phase1では、まず高速段側について
はデューティ比duHを、100%からDHS1へスキ
ップダウンし(図6のイ)、その後、ΔDHS1でスイ
ープダウンさせる(図6のロ)。一方、低速段側につい
てはデューティ比duLを、図6のハで示される急速充
満が未実施であれば実施するように100%にし、その
後、図6のニで示されるようにDLS1に固定する。
【0079】この過程で、急速充満が実施済みか、未実
施かの判定がおこなわれる。すなわち、急速充満を開始
してからの経過時間T2を計測するようにしておいて、
その時間T2が予め読み込んだ比較値TSFに達したな
らば急速充満が終了したとされる。ここで、上記のT2
と比較される比較値TSFについて説明する。このTS
Fは予め定められたた単一ダウンシフト用の初期値TI
NITSに、先に各実施の形態において求めた単一ダウ
ンシフト用の補正値HS(但し、前回までの結果による
値)を加えたものである。
【0080】そして、以下の条件が満たされた場合にp
hase1終了とされ、phase2に進む。 (1)NT〔タービン回転数〕−NH〔高速段側同期回
転数〕>ΔNTS1…(図6のホ) ここで、NTS1は予め定めた所定値。 (2)d/dt(NT)〔タービン回転数上昇速度〕>
所定値…(図6のヘ)
【0081】次に、phase2では、まず高速段側に
ついてはタービン回転数上昇速度d/dt(NT)が予
め定めた所定の値AS1になるよう(図6のト)にフィ
ードバック制御でduHを決定する(図6のチ)。一
方、低速段側については、急速充満が実施されてなけれ
ばphase1で説明したのと同様にして実施し、その
後DLS1に固定する。そして、以下の条件が成立して
いればphase2処理終了と判定されphase3に
進む。 NL〔低速側同期回転数〕−NT〔タービン回転数〕>
ΔNTS2…(図6のリ) ここで、ΔNTS2は予め定めた所定値である。
【0082】次に、phase3では、まず高速段側に
ついてはタービン回転数上昇速度d/dt(NT)が予
め定めた所定の値AS2になるよう(図6のヌ)にフィ
ードバック制御でduHを決定する(図6のル)。一
方、低速段側については、急速充満が実施されてなけれ
ばphase1で説明したのと同様にして実施し、その
後DLS1に固定する。そして、以下の条件が成立して
いればphase2処理終了と判定されphase4に
進む。 NL〔低速側同期回転数〕−NT〔タービン回転数〕<
ΔNTS3…(図6のヲ) ここで、ΔNTS3は0に近い定数である。
【0083】次に、phase4では、まず高速段側に
ついてはタービン回転数上昇速度d/dt(NT)が予
め定めた所定の値AS2になるよう(図6のワ)にフィ
ードバック制御でduHを決定する(図6のカ)。ま
た、duLの増大にともない、上記のduHは減少方向
に変化するので0%ガードを実施する。一方、低速段側
クラッチについては、急速充満が実施されてなければp
hase1で説明したのと同様にして実施し、その後D
LS1に固定する。急速充満が終了していれば、duH
が0%でなければ、duLをDLS1で100%なるま
でΔDLS1でスイープアップし(図6のヨ)、duH
が0%であれば(図6のタ)duLを100%にする
(図6のレ)。
【0084】そして、以下の条件を満たしている場合に
phase4処理終了、すなわち変速終了と判定され
る。 (1)NL〔低速側同期回転数〕−NT〔タービン回転
数〕<ΔNTS4…(図6のソ) ここで、ΔNT4はΔNTS3に等しい0に近い定数で
ある。 (2)duH=0% (3)duL=100%
【0085】
【発明の効果】各請求項の発明によれば、変速パターン
をわけて学習することにより、運転者の変速パターンの
癖によらずクラッチの係合の制御パラメータの学習補正
が適正に実行され、常に適正な変速制御が実施される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるツインクラッチ式変速機の構成を
模式的に示した図である。
【図2】各変速段を達成するための各要素の作動の組み
合わせ表である。
【図3】連段ダウンシフトの作動を説明するタイムチャ
ートである。
【図4】連段ダウンシフトの作動を説明するタイムチャ
ートである。
【図5】連段ダウンシフトの作動を説明するタイムチャ
ートである。
【図6】単段ダウンシフトの作動を説明するタイムチャ
ートである。
【図7】本発明の実施の形態の制御のメインルーチンで
ある。
【図8】連段ダウンシフトの補正値を学習するサブルー
チンである。
【図9】単段ダウンシフトの補正値を学習するサブルー
チンである。
【図10】第1の実施の形態における連段ダウンシフト
の場合の補正値の更新のサブルーチンである。
【図11】第1の実施の形態における単段ダウンシフト
の場合の補正値の更新のサブルーチンである。
【図12】第2の実施の形態における連段ダウンシフト
の場合の補正値の更新のサブルーチンである。
【図13】第2の実施の形態における単段ダウンシフト
の場合の補正値の更新のサブルーチンである。
【図14】第3の実施の形態における連段ダウンシフト
の場合の補正値の更新のサブルーチンである。
【図15】第3の実施の形態における単段ダウンシフト
の場合の補正値の更新のサブルーチンである。
【図16】第4の実施の形態における連段ダウンシフト
の場合の補正値の更新のサブルーチンである。
【図17】第4の実施の形態における単段ダウンシフト
の場合の補正値の更新のサブルーチンである。
【図18】連続ダウンシフトの変速制御のフローチャー
トである。
【図19】単一ダウンシフトの変速制御のフローチャー
トである。
【符号の説明】
1…エンジン 2…トルクコンバータ 3…ツインクラッチ式自動変速機 10…エンジン出力軸 30…(変速機)入力軸 40…第1クラッチ出力軸 50…第2クラッチ出力軸 60…副軸 70…(変速機)出力軸 100…電子制御ユニット C1…第1クラッチ C2…第2クラッチ C1i ,C2i …第1,第2クラッチ入力ディスク C1o ,C2o …第1,第2クラッチ出力ディスク I1 ,I2 ,I3 ,I4 ,IR …第1,2,3,4速,
後進ドライブギヤ O1 ,O2 ,O3 ,O4 ,OR …第1,2,3,4速,
後進ドリブンギヤ Is …副軸ドライブギヤ Os …副軸ドリブンギヤ MR …後進アイドラギヤ G1 ,G2 ,G3 ,G4 ,GR …第1,2,3,4速,
後進クラッチギヤ H1,H2,H3…第1,2,3ハブ Y1,Y2,Y3…第1,2,3シフトフォーク S1,S2,S3…第1,2,3スリーブ ACT1,ACT2,ACT3…第1,2,3スリーブ
アクチュエータ VC1,VC2…第1,2クラッチ油圧制御弁 VL…ロックアップクラッチ供給油圧制御弁

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速前の速度段を完成するために使用し
    ているクラッチを開放し、変速後の速度段を完成するた
    めに使用するクラッチを係合して変速をするクラッチ・
    ツウ・クラッチ制御をおこなう自動変速機の変速制御装
    置であって、 複数の変速パターンを検出可能な変速パターン検出手段
    と、 変速に関与する各クラッチの係合を制御するために各ク
    ラッチ毎に設けられた係合制御手段と、 変速時に係合されるクラッチの係合タイミングを検出す
    る係合タイミング検出手段と、 検出された係合タイミングを、各変速パターン毎に予め
    設定された適正な係合タイミングと比較する係合タイミ
    ング比較手段と、 各変速パターン毎に、係合タイミングが早すぎる場合に
    は係合を遅らせ、係合タイミングが遅すぎる場合には係
    合を早めるように、前記各係合制御手段の係合制御パラ
    メータを補正する学習補正手段と、 を具備することを特徴とする変速制御装置。
  2. 【請求項2】 前記変速パターン検出手段が、2段低速
    側の車速段まで連続してダウンシフトする連続ダウンシ
    フトと、1段低速側の車速段にダウンシフトする単一ダ
    ウンシフトとを検出することを特徴とする請求項1に記
    載の変速制御装置。
  3. 【請求項3】 前記学習補正手段が、 第1の変速パターンの変速結果に基づき第1の変速パタ
    ーンの係合制御パラメータを補正し、 第2の変速パターンの変速結果に基づき第2の変速パタ
    ーンの係合制御パラメータを補正する、 ことを特徴とする請求項2に記載の変速制御装置。
  4. 【請求項4】 前記学習補正手段が、 第1の変速パターンの変速結果と、第1の変速パターン
    の頻度に基づき、第1の変速パターンの係合制御パラメ
    ータを補正し、 第2の変速パターンの変速結果と、第2の変速パターン
    の頻度に基づき、第2の変速パターンの係合制御パラメ
    ータを補正する、 ことを特徴とする請求項2に記載の変速制御装置。
  5. 【請求項5】 前記学習補正手段が、 第1の変速パターンの変速結果と、第2の変速パターン
    の学習結果に基づき、第1の変速パターンの係合制御パ
    ラメータを補正し、 第2の変速パターンの変速結果と、第1の変速パターン
    の学習結果に基づき、第2の変速パターンの係合制御パ
    ラメータを補正する、 ことを特徴とする請求項2に記載の変速制御装置。
  6. 【請求項6】 前記学習補正手段が、 第1の変速パターンの頻度が予め定めた所定値よりも小
    さい場合には、第2の変速パターンの学習結果に基づき
    第1の変速パターンの係合制御パラメータを補正し、大
    きい場合には第1の変速パターンの変速結果に基づき第
    1の変速パターンの係合制御パラメータを補正し、 第2の変速パターンの頻度が予め定めた所定値よりも小
    さい場合には、第1の変速パターンの学習結果に基づき
    第2の変速パターンの係合制御パラメータを補正し、大
    きい場合には第2の変速パターンの変速結果に基づき第
    2の変速パターンの係合制御パラメータを補正する、 ことを特徴とする請求項5に記載の変速制御装置。
  7. 【請求項7】 前記学習補正手段が、 第1の変速パターンの係合制御パラメータの学習補正値
    と第2の変速パターンの係合制御パラメータの学習補正
    値との差が、予め定めた所定値よりも大きい場合には、
    第1の変速パターンの学習補正値を第1の変速パターン
    の係合制御パラメータの補正値とし、第2の変速パター
    ンの学習補正値を第2の変速パターンの係合制御パラメ
    ータの補正値とし、 第1の変速パターンの係合制御パラメータの学習補正値
    と第2の変速パターンの係合制御パラメータの学習補正
    値との差が、予め定めた所定値よりも小さい場合には第
    1の変速パターンの学習結果と第2の変速パターンの学
    習結果との調和平均を第1の変速パターンの補正値、お
    よび第2の変速パターンの補正値とする、 ことを特徴とする請求項5に記載の変速制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003112514A (ja) * 2001-10-04 2003-04-15 Denso Corp 車両用空調装置
KR100459744B1 (ko) * 2001-07-27 2004-12-03 도요타지도샤가부시키가이샤 차량용 자동 변속기의 변속 제어장치 및 변속 제어방법
JP2012255539A (ja) * 2011-06-09 2012-12-27 Hyundai Motor Co Ltd 車両のdct制御方法

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