JPH10331081A - セルロース系繊維布帛およびその加工方法 - Google Patents

セルロース系繊維布帛およびその加工方法

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JPH10331081A
JPH10331081A JP9146222A JP14622297A JPH10331081A JP H10331081 A JPH10331081 A JP H10331081A JP 9146222 A JP9146222 A JP 9146222A JP 14622297 A JP14622297 A JP 14622297A JP H10331081 A JPH10331081 A JP H10331081A
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JP
Japan
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cellulose
fibrillation
fabric
pattern
printed
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Application number
JP9146222A
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Inventor
Mariko Honda
真理子 本多
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セルロース系繊維布帛にフィブリル有り無し
による顕著な立体柄を付与する加工方法を提供する。 【解決手段】 セルロース系繊維布帛に繊維素反応型樹
脂を含有する糊剤を柄調にプリントし,セルロースと反
応させ,しかる後にフィブリル化処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,セルロース系繊維
布帛上にフィブリル化を防止する部分とフィブリル化を
起こす部分をプリントによって形成し,フィブリル化に
よる白化部分と白化していない部分の相違により柄を付
与する加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来,セルロース系繊維布帛のフィブリ
ル化防止手段としては,N−メチロール系繊維素反応型
樹脂やグリシジル基を有する化合物で処理する方法や,
カチオン化剤を含む化合物で処理する方法等が用いられ
てきた。しかしこれらは,フィブリル化の進行を抑制し
たり,ピリングを防止したり,加工時にフィブリル化を
起こさないようにするための方法でしかなく,加工方法
も,パディング法や吸尽法が主な加工方法であり,プリ
ント技法によりフィブリル化部分とフィブリル化防止部
分を柄調に生ぜしめる方法は未だ見出されていないのが
実状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,このような
現状に鑑みて行われたもので,プリント技法によりセル
ロース系繊維布帛にフィブリル化を防止する部分とフィ
ブリル化を起こす部分を形成し,フィブリル化による白
化部分と非白化部分による柄を付与する加工方法並びに
フィブリル化柄を有するセルロース系繊維布帛を得るこ
とを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は,上記目的を達
成するもので,次の構成よりなるものである。すなわ
ち,本発明は,「セルロース系繊維布帛に繊維素反応型
樹脂を含有する糊剤を柄調にプリントし,セルロースと
反応させ,しかる後にフィブリル化処理を行うことを特
徴とするセルロース系繊維布帛の加工方法」並びに「布
帛の表面に繊維のフィブリル化された柄を有しているこ
とを特徴とするセルロース系繊維布帛」を要旨とするも
のである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下,本発明を詳細に説明する。
本発明でいうセルロース系繊維布帛は,レーヨン,キュ
プラ,ポリノジック,H.W.M.(ハイウェットモジ
ュラスレーヨン)等の再生セルロース繊維またはテンセ
ル,リヨセル等の精製セルロース繊維(特にフィブリル
化を起こしやすいポリノジック,H.W.M.,テンセ
ル,リヨセル等がよい。)等の単独繊維からなる織物,
編物,不織布またはこれらの繊維と他の天然繊維や合成
繊維との混紡,交織,交編等による織物,編物を意味す
る。ここで混用される繊維の混率は,50%以下である
ことが望ましい。50%を超えると,混用した繊維には
フィブリル効果が少ないので,顕著なフィブリル化部分
と非フィブリル化部分の差が現れにくくなり,本発明の
柄調加工の効果が乏しくなる。
【0006】上述のセルロース系繊維布帛に,本発明で
は,まず,繊維素反応型樹脂を有する糊剤をプリントす
る。繊維素反応型樹脂としては,N−メチロール系繊維
素反応型樹脂やグリシジル基を含有する化合物,カチオ
ン化剤を含有する化合物等を挙げることができる。N−
メチロール系繊維素反応型樹脂としては,ジメチロール
エチレン尿素,ジメチロールプロピレン尿素,ジメチロ
ールジヒドロキシエチレン尿素,ジメチロールジメトキ
シエチレン尿素,ジメチロールウロン,ジメチロールト
リアジン等を挙げることができる。N−メチロール系繊
維素反応型樹脂と併用する触媒としては,有機アミン塩
や金属塩,塩化マグネシウム,硝酸亜鉛,ホウフッ化亜
鉛,硝酸マグネシウム,塩化亜鉛等の金属塩,有機酸等
を挙げることができる。本発明で用いるグリシジル基を
有する化合物としては,グリコールのジグリシジルエー
テル,ポリオールのジおよびポリグリシジルエーテル,
ジカルボン酸のジグリシジルエステル等を挙げることが
できる。
【0007】本発明で用いるカチオン化剤を含む化合物
は,セルロース繊維に対する反応基を有するカチオン化
化合物であって,公知のカチオン化剤を用いることがで
き,第4級アンモニウム塩を含むカチオン化合物,ピリ
ジウム化合物およびキノリウム化合物等を挙げることが
できる。上述の化合物と併用する糊剤としては,アルギ
ン酸ナトリウム,でんぷん糊,CMC,PVA,天然ゴ
ム系糊剤等が挙げられる。繊維素反応型樹脂の使用量に
ついては,全糊剤の重量の0.1〜50%の範囲で用い,
好ましくは5〜20%の範囲が適当であり,要求される
フィブリル化の抑制程度に応じて使用量を決定する。繊
維素反応型樹脂を含有する糊剤がこの濃度より少ない
と,フィブリル化の抑制効果が生じず,多すぎると,使
用量は経済的にロスが大きい。
【0008】プリントの方法としては,通常の機械捺染
方法と手工捺染方法のいずれの方法で行ってもよく,機
械捺染法の場合には,ローラー捺染,スクリーン捺染等
により行い,手工捺染方法の場合には,スクリーン捺染
や型紙捺染等によって行うことができる。プリント柄に
ついては,花柄,格子柄,市松模様,ストライプ柄,水
玉模様,縞模様等いかなる柄でもよく,本発明では特に
限定を必要とするものではない。繊維素反応型樹脂を含
む化合物をプリントした後,乾燥させ,熱処理を行う。
熱処理の条件は,120〜200℃にて0.5〜3分間程
度であり,この熱処理を行うことにより,繊維素反応型
樹脂とセルロース繊維との反応を完結させる。
【0009】この後本発明では,フィブリル化処理を行
う。フィブリル化処理に際しては,ワッシャー,液流染
色機等を用い,常温〜60℃程度で行い,フィブリル化
を起こす部分にフィブリル効果が出るまで30分〜3時
間程度の処理を行う。以上の方法により,セルロース系
繊維布帛にフィブリル化防止部分とフィブリル化部分を
形成し,フィブリル化処理を行うことにより,顕著に白
化したフィブリル化部分と白化していない部分の柄を付
与することができる。本発明は,以上の構成よりなるも
のである。
【0010】
【作用】本発明のごとく,セルロース系繊維布帛に繊維
素反応型樹脂を柄調にプリントしてセルロースと反応さ
せると,プリントされた部分のセルロース分子の無定型
領域が架橋されて,この部分がフィブリル化しない部分
となり,このような状態でセルロース系繊維布帛にフィ
ブリル化処理を行うと,フィブリル化はもっぱら非プリ
ント部分に発生し,その結果,セルロース系繊維布帛の
表面は,無定型領域が架橋されてフィブリル化を起こさ
なくなる部分と,フィブリル化を起こす部分とに分けら
れ,この相違が柄調に現れるようになる。
【0011】
【実施例】次に,本発明を実施例によってさらに具体的
に説明する。 実施例1 通常の方法で染色整理仕上された溶剤紡糸セルロース
(リヨセル)100%の50番手単糸使いのローン織物
(経糸密度100本/吋,緯糸密度90本/吋)を用意
し,これにスクリーン捺染機にて下記処方1の捺染糊を
水玉模様に印捺し,続いて,テンターを用いて100℃
×2分の乾燥を行った。 処方1 ファインガム LV No.2(5%) 50部 (第一工業製薬株式会社製,CMC) スミテックスレジン NS−19 10部 (住友化学株式会社製,グリオキザール系樹脂) スミテックスアクセラレータ X−110 3部 (住友化学株式会社製,金属塩系触媒) 水 37部
【0012】次に,このプリント生地に160℃×2分
の熱処理を施した後,通常の捺染工程のソーピング条件
に従って,ノニオン界面活性剤にて100℃×10分の
ソーピングを行った。ここで,ワッシャーを用いて,浴
比1:30にて60℃×1時間のフィブリル化処理を行
い,乾燥を行うことにより,本発明のフィブリル有り無
しによる水玉柄調の加工布帛を得た。
【0013】実施例2 通常の方法で染色整理仕上された溶剤紡糸セルロース
(リヨセル)100%の50番手単糸使いのローン織物
(経糸密度100本/吋,緯糸密度90本/吋)を用意
し,これにスクリーン捺染機で下記処方2の捺染糊を格
子模様に印捺し,続いて,テンターを用いて100℃×
2分の乾燥を行った。 処方2 アルギン酸ナトリウム(5%) 50部 デナコール EX−851 10部 (ナガセ化成株式会社製,水溶性エポキシ系樹脂) ホウフッ化亜鉛45%溶液 1部 水 40部
【0014】次に,このプリント生地に160℃×2分
の熱処理を施した後,通常の捺染工程のソーピング条件
に従って,ノニオン界面活性剤にて100℃×10分の
ソーピングを行った。ここで,ワッシャーを用いて,浴
比1:30にて60℃×1時間のフィブリル化処理を行
い,乾燥を行うことにより,本発明のフィブリル有り無
しによる格子柄調の加工布帛を得た。
【0015】実施例3 通常の方法で染色整理仕上された溶剤紡糸セルロース
(リヨセル)100%の50番手単糸使いのローン織物
(経糸密度100本/吋,緯糸密度90本/吋)を用意
し,これにスクリーン捺染機にて下記処方3の捺染糊を
縞模様に印捺し,続いて,テンターを用いて100℃×
2分の乾燥を行った。 処方3 アルギン酸ナトリウム(5%) 50部 カチオノン UK 10部 (一方社油脂株式会社製,カチオン化剤) NaOH(フレーク) 3部 水 37部
【0016】次に,このプリント生地に160℃×2分
の熱処理を施した後,通常の捺染工程のソーピング条件
に従って,ノニオン界面活性剤にて100℃×10分の
ソーピングを行った。ここで,ワッシャーを用いて,浴
比1:30にて60℃×1時間のフィブリル化処理を行
い,乾燥を行うことにより,本発明のフィブリル有り無
しによる縞柄調の加工布帛を得た。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば,布帛の表面にフィブリ
ル有り無しによる顕著な立体柄を有したセルロース系繊
維布帛を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース系繊維布帛に繊維素反応型樹
    脂を含有する糊剤を柄調にプリントし,セルロースと反
    応させ,しかる後にフィブリル化処理を行うことを特徴
    とするセルロース系繊維布帛の加工方法。
  2. 【請求項2】 布帛の表面に繊維のフィブリル化された
    柄を有していることを特徴とするセルロース系繊維布
    帛。
JP9146222A 1997-06-04 1997-06-04 セルロース系繊維布帛およびその加工方法 Pending JPH10331081A (ja)

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