JPH10329595A - 消臭材を備えた車内装パネル部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 違和感を感じさせることなく、効果的な消臭
を図り、車内空気の不快臭を短時間で除去する。 【解決手段】 空気の出入れ口１ａを有する車内装パネ
ル部材Ｐの内部に消臭材２を備え付ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、人体から発散され
る汗の臭いやタバコの臭い等の車内における不快臭を取
り除く消臭材を内部に備えたピラーやドアインナーパネ
ル，ボディサイドパネル等の車内装パネル部材に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、車内の臭消しとしては不快臭を
芳香性で隠蔽し或いは活性炭で吸着する等の脱臭材や活
性炭含有フィルタを内蔵した吸気装置がインストルメン
トパネルやリアトレー等に備え付けられている。

【０００３】その脱臭材や吸気装置は車内に置くと違和
感を感じさせるばかりでなく、例えば活性炭の持続効果
時間は約６か月程度でしかないから屡々交換を要する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、違和感を感
じさせずに効果的な消臭を図れしかも持続効果時間を長
く保てる消臭材を備えた車内装パネル部材を提供するこ
とを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に係る
消臭材を備えた車内装パネル部材においては、空気の出
入れ口を有する車内装パネル部材で、消臭材を内部に備
え付けたことにより構成されている。

【０００６】本発明の請求項２に係る消臭材を備えた車
内装パネル部材においては、消臭材を内部で揺動可能に
備え付けることにより構成されている。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して説明す
ると、図示実施の形態はピラーＰを構成する場合を示
す。このピラーＰはルーバーのような空気の出入れ口１
ａを有する蓋部１ｂを備え、その蓋部１ｂを着脱可能に
嵌め込み装着する凹部１ｃをピラー本体に設けることに
より形成されている。このピラーＰには、消臭材２を凹
部１ｃの内部に収容させて備え付けられている。

【０００８】その消臭材２としては、ケース内に装填し
たカートリッジタイプのもの或いは不織布等の布部材で
形成したものを装備することができる。この消臭材２
は、図１で示すように補強用リブ１ｄを凹部１ｃの内部
に設けて消臭材２を挾込み固定し或いは止めピンを内部
に設けて止着固定することにより凹部１ｃの内部に収容
装備することができる。また、図２で示すようルーバー
１ａを着脱可能に備え、消臭材２をルーバー１ａにセッ
トさせてピラー本体の凹部１ｃに出入れ自在に備え付け
ることもできる。

【０００９】その消臭材２としては、酸化分解を含む化
学反応型のものをケース内に装填し或いはポリプロピレ
ン，ナイロン，ポリエチレンテレフタテート等の不織布
の表面または全体にスプレー散布，コーティング，ディ
ッピング等で付着したものを用いることができる。

【００１０】その酸化分解を含む化学反応型の消臭材に
は、金属フタロシニアン誘導体，オゾンリン酸エステ
ル，銅化合物，ケイ酸化合物等からなるものがある。こ
の消臭材では、アンモニア，アミン類，硫化水素，メチ
ルメルカプタン，アセトアルデヒド，インドール，スカ
トール等を臭気成分として消臭することができる。これ
らの臭気成分は人体から出る汗等の不快臭成分に相当す
るものであり、該不快臭成分を効果的に消臭できるとこ
ろ車内空気の消臭材として装備するのに適している。

【００１１】特に、金属フタロシニアン誘導体を非晶質
レーヨンに付着した消臭繊維（例えば、商品名「デオメ
タフィ」大和紡績株式会社製）でなるものを装備すると
よい。この消臭繊維は触媒としての活性を利用すること
により上述した臭気成分を効果的に分解させて臭わない
物質に変えるものであり、不快臭を芳香性のある防臭材
で隠蔽し或いは活性炭で吸着する等の脱臭方法よりも強
力な消臭効果（脱臭効果）を発揮することができる。

【００１２】殊に、上述した消臭繊維は吸湿しても活性
が低下せず、むしろ向上するところから車内空気の消臭
材として好ましい。また、金属フタロシニアン誘導体を
表面積の大きな繊維に付着させることにより消臭作用を
高められ、効果持続時間も約３年と長時間使用すること
ができる。

【００１３】上述した消臭材の固定タイプの他、図３で
示すように消臭材２をゴムやスブリング等の弾性体３で
吊ることにより凹部１ｃの内部で揺動可能に備え付ける
こともできる。この場合には、消臭材２が車走行に伴う
振動等で上下に動いて車内空気の出入れが促進されるた
め、車内空気を効率よく消臭材２に作用することができ
る。

【００１４】このように構成する消臭材を備えるピラー
では、車内の温度差による空気流れを利用することによ
り車内空気の消臭を効率よく図ることができる。また、
消臭材を外部に露出位置させないから、違和感を感じさ
せることがなく、車内の体裁を損なわずに効果的な消臭
を図れしかも持続効果時間を長く保てる。

【００１５】上述した実施の形態は消臭材２をピラーＰ
に装備する場合で説明したが、これ以外に、ドアインア
ーパネルャボデイサイドパネル等の車内装パネル部材に
広く適用することができる。

【００１６】

【発明の効果】以上の如く、本発明の請求項１に係る消
臭材を備えた車内装パネル部材に依れば、空気の出入れ
口を有する車内装パネル部材の内部に消臭材を備え付け
たことにより、違和感を感じさせることなく、効果的な
消臭を図れしかも車内空気の不快臭を短時間で除去する
ことができる。

【００１７】本発明の請求項２に係る消臭材を備えた車
内装パネル部材に依れば、消臭材を内部で揺動可能に備
え付けたことにより、消臭材が車走行に伴う振動等で上
下に動いて車内空気の出入れが促進されるから車内空気
を効率よく消臭材に作用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る消臭材を備えた車内装パネル部材
の一例を示す説明図である。

【図２】同車内装パネル部材で消臭材の別の備付け形態
を示す説明図である。

【図３】同車内装パネル部材で消臭材の更に別の備付け
形態を示す説明図である。ある。

【符号の説明】

Ｐ 車内装パネル部材 １ａ 空気の出入れ口 ２ 消臭材

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 空気の出入れ口を有する車内装パネル部
   材において、消臭材を内部に備え付けたことを特徴とす
   る消臭材を備えた車内装パネル部材。
2. 【請求項２】 消臭材を内部で揺動可能に備え付けたこ
   とを特徴とする請求項１に記載の消臭材を備えた車内装
   パネル部材。