JPH10328835A - アークセンシング制御方法 - Google Patents

アークセンシング制御方法

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JPH10328835A
JPH10328835A JP13957797A JP13957797A JPH10328835A JP H10328835 A JPH10328835 A JP H10328835A JP 13957797 A JP13957797 A JP 13957797A JP 13957797 A JP13957797 A JP 13957797A JP H10328835 A JPH10328835 A JP H10328835A
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JP
Japan
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weaving
welding
operation pattern
side wall
position information
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JP13957797A
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English (en)
Inventor
Masayuki Shigeyoshi
正之 重吉
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開先の壁面に沿ってウィービングしながら溶
接する形態に対して安定したウィービングの制御を行
う。 【解決手段】 左右対称の左側壁面13aおよび右側壁
面13bを有した開先の壁面13a・13bに沿うよう
に溶接トーチ7をウィービングさせながら溶接する際の
溶接電流を基にしてウィービングを制御する。開先の左
側壁面13aおよび右側壁面13bに沿って進行すると
きの溶接電流をそれぞれ検出し、これら溶接電流が一致
するようにウィービングを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接電流を基にし
てウィービングを制御するアークセンシング制御方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】アーク溶接により突き合わせ溶接や隅肉
溶接を行う場合には、溶接金属を平坦に形成して内部欠
陥を少なくするため、通常、溶接電極を溶接線に対して
左右方向にウィービングさせながら溶接するウィービン
グ溶接が採用される。ウィービング溶接は、アーク溶接
ロボットに対して予め溶接開始点、溶接終了点および溶
接条件(例えばウィービング幅や基準ルートギャップ等
の開先情報)を教示しておき、これらの教示データを再
生してアーク溶接ロボットを作動させることにより実施
される。
【0003】ところで、開先の状態は、ワークの開先加
工や仮づけ精度のばらつき、溶接中の熱歪み等の要因に
より変動し、溶接の当初または途中から開先情報と一致
しないことが多く、開先情報を単に再生してウィービン
グ溶接しただけでは、良好な溶接品質を安定して得るこ
とができない。そこで、ウィービング溶接時には、通
常、開先の状態に対応したウィービングとなるように、
溶接電流の検出(アークセンシング)によりウィービン
グを制御するアークセンシング制御が行われるようにな
っている。
【0004】従来のアークセンシング制御は、例えば特
開昭58−53375号公報に開示されているように、
ウィービング左端の溶接電流を検出した後、右方向に進
行する右進ウィービング期間中に最小の溶接電流を検出
すると共に、ウィービング右端の溶接電流を検出した
後、左方向に進行する左進ウィービング期間中に最小の
溶接電流を検出する。そして、これらの溶接電流を基に
してウィービング端が開先の右端側や左端側に偏ってい
ると判断したときに、この偏りを無くすようにウィービ
ングの中心を左右方向に修正する方法で行われるように
なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の制御方法では、ウィービング期間中における最小の
溶接電流を検出するため、ウィービング動作の全域にわ
たって溶接電流を検出することが必要である。従って、
立向きの溶接姿勢でウィービング溶接する場合のように
開先の壁面に沿ってウィービングしながら溶接する形態
に対して従来の制御方法を適用すると、開先の底面に沿
ってウィービングする際にも溶接電流を検出することに
なるため、底面に溜まった溶融金属が溶接電流の検出値
に影響してウィービングの制御が不安定になるという問
題がある。
【0006】そこで、本発明は、開先の壁面に沿ってウ
ィービングしながら溶接する形態に対して安定したウィ
ービングの制御を行うことができるアークセンシング制
御方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、左側壁面および右側壁面を有し
た開先の壁面に沿うように溶接トーチをウィービングさ
せながら溶接する際の溶接電流を基にして前記ウィービ
ングを制御するアークセンシング制御方法であって、前
記開先の左側壁面および右側壁面に沿ってウィービング
するときの溶接電流をそれぞれ検出し、これら溶接電流
が一致するように前記ウィービングを制御することを特
徴としている。。
【0008】これにより、開先の左側壁面および右側壁
面に沿ってウィービングするときの溶接電流を基にして
ウィービングを制御するため、開先の底面に溜まった溶
融金属が溶接電流を変化させても、このときの溶接電流
がウィービングの制御に使用されないことから、ウィー
ビングの制御を安定化させることができる。
【0009】請求項2の発明は、左側壁面および右側壁
面を有した開先の壁面に沿うように溶接トーチをウィー
ビングさせながら溶接する際の溶接電流を基にして前記
ウィービングを制御するアークセンシング制御方法であ
って、前記開先の左側壁面および右側壁面に沿って左右
対称の方向にウィービングするウィービング動作パター
ンであるか否かを判定し、前記ウィービング動作パター
ンでなければ、ウィービングの制御を中止し、前記ウィ
ービング動作パターンであれば、前記左側壁面および右
側壁面を左右対称の方向にウィービングするときの溶接
電流をそれぞれ検出し、これら溶接電流が一致するよう
に前記ウィービングを制御することを特徴としている。
【0010】これにより、開先の左側壁面および右側壁
面に沿ってウィービングするときの溶接電流を基にして
ウィービングを制御するため、開先の底面に溜まった溶
融金属が溶接電流を変化させても、このときの溶接電流
がウィービングの制御に使用されないことから、ウィー
ビングの制御を安定化させることができる。さらに、こ
のようなウィービングの制御を左側壁面および右側壁面
を左右対称の方向にウィービングするウィービング動作
パターンでのみ行うように限定することによって、左側
壁面における溶接電流の検出条件と右側壁面における溶
接電流の検出条件とを同一にすることができるため、ウ
ィービングの制御の安定化を高い信頼性で行うことが可
能になる。
【0011】請求項3の発明は、請求項2記載のアーク
センシング制御方法であって、前記ウィービング動作パ
ターンであるか否かの判定は、ウィービング動作パター
ンを構成するウィービングポイントの位置データから左
右方向に最大および最小の位置データを有したウィービ
ングポイントをそれぞれ特定し、これらウィービングポ
イントと、これらウィービングポイントの前段のウィー
ビングポイントとに位置情報をそれぞれ設定し、前記位
置情報の設定数が複数のウィービングポイントが存在す
れば、前記ウィービング動作パターンでないと判定し、
設定数が複数のウィービングポイントが存在しなけれ
ば、前記ウィービング動作パターンであると判定するこ
とにより行うことを特徴としている。
【0012】これにより、左側壁面における溶接電流の
検出条件と右側壁面における溶接電流の検出条件とを同
一にすることができるウィービング動作パターンである
か否かを容易に判定することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1ないし
図10に基づいて以下に説明する。本実施の形態に係る
アークセンシング制御方法は、図5に示すように、ウィ
ービング溶接を行うアーク溶接ロボット21において実
施されるようになっている。アーク溶接ロボット21
は、床面に固設されたベース1を有している。ベース1
には、旋回軸としての機能を有する基台2が旋回可能に
設けられており、基台2には、前後揺動軸としての機能
を有する第1アーム3が揺動可能に縦設されている。さ
らに、第1アーム3の自由端側には、上下揺動軸として
の機能を有する第2アーム4が揺動可能に設けられてい
る。
【0014】また、第2アーム4の自由端側には、手首
回転軸および手首揺動軸としての機能を有する手首部材
5が揺動可能に設けられている。そして、手首部材5に
は、溶接ワイヤ8を備えた溶接トーチ7が設けられてお
り、溶接トーチ7および溶接ワイヤ8は、上述の各軸の
揺動および旋回により3次元からなる任意の座標(X,
Y,Z)に移動されるようになっている。
【0015】上記の溶接ワイヤ8は、ワイヤ送給装置9
により溶接トーチ7に送給されるようになっている。ワ
イヤ送給装置9は、電流検出器10を介して溶接電源1
1の一方の電極端子11aに接続されており、溶接電源
11の他方の電極端子11bは、溶接対象となるワーク
13に接続されている。尚、ワーク13は、図1に示す
ように、左右対称に配置された左側壁面13aおよび右
側壁面13bと、両左側壁面13a・13b間に配置さ
れた底面13cとからなる開先を有している。そして、
図5に示すように、溶接電源11は、電流検出器10お
よびワイヤ送給装置9を介して溶接ワイヤ8とワーク1
3との間に電圧を印加してアークを生じさせるようにな
っており、電流検出器10は、アーク電流を溶接電流と
して検出し、検出値をロボット制御盤12に出力するよ
うになっている。
【0016】上記のロボット制御盤12は、ロボット制
御部14およびセンサ制御部15を備えている。ロボッ
ト制御部14は、図6に示すように、教示データ記憶部
16と位置計算部17とサーボ制御部18とを有してい
る。教示データ記憶部16には、図2に示すように、ウ
ィービング動作パターンのウィービングポイントW
(n)を記憶するウィービングポイント領域16aと、
各ウィービングポイントW(n)における3次元の位置
データ(x,y,z)を記憶する位置データ領域16b
と、アークセンシングに使用される位置情報を記憶する
位置情報領域16cとが形成されている。また、位置計
算部17は、図7の位置計算ルーチンや図8のアーク倣
い可否判定ルーチンを実行可能になっており、ウィービ
ングポイントW(n)を基にしてアークセンシングが可
能なウィービング動作パターンであるか否かを判定し
(アーク倣い可否判定ルーチン)、この判定結果を基に
してアークセンシングによる位置修正を実施または停止
しながらウィービング動作パターンに従った目標位置を
サーボ制御部18に出力するようになっている(位置計
算ルーチン)。そして、サーボ制御部18は、図5の溶
接トーチ7の先端部(溶接ワイヤ8の先端)を目標位置
に移動させるように、各軸のモータを駆動するようにな
っている。
【0017】一方、センサ制御部15は、電流検出器1
0で検出された溶接電流の検出値をデジタル値に変換す
るA/D変換部20と、上述の位置計算部17に接続さ
れた倣い計算部19とを有している。倣い計算部19
は、図9の位置修正ルーチンを実行しており、位置計算
部17から入力される位置情報とA/D変換部20から
の溶接電流データとを基にしてウィービングの位置修正
信号dyを位置計算部17に出力するようになってい
る。
【0018】上記の構成において、アーク溶接ロボット
21の動作を通じてアークセンシング制御方法について
説明する。
【0019】先ず、図示しない教示ペンダントが操作さ
れることによって、各種の教示データが登録される。具
体的には、例えば図1に示すように、溶接開始の教示点
として第1教示位置P1(x1,y1,z1)および溶
接終了の教示点として第2教示位置P2(x2,y2,
z2)が図2の教示データ記憶部16にそれぞれ格納さ
れる。また、ワーク13の開先内におけるウィービング
動作パターンを設定するように、ウィービングポイント
W(n)および各ポイントW(n)に対応する位置デー
タ(x,y,z)が図2のウィービングポイント領域1
6aおよび位置データ領域16bにそれぞれ格納され
る。
【0020】次に、溶接の開始が指示されると、図7に
示すように、ロボット制御部14の位置計算部17が位
置計算ルーチンを実行することによって、第1教示位置
P1(x1,y1,z1)を補間演算位置(PX,P
Y,PZ)として設定した後(S1)、アーク倣い可否
判定処理を行う(S2)。即ち、図8に示すように、ア
ーク倣い可否判定ルーチンを実行することによって、図
2のウィービングポイント領域16aに格納されたウィ
ービングポイントW(n)の設定数を求めた後(S2
1)、この設定数が4以上であるか否かを判定する(S
22)。設定数が4以上でなければ(S22,NO)、
ウィービング動作パターンがアークセンシング制御に適
していないと判断し、ウィービングの制御を中止するよ
うに倣い不可データをセットした後(S23)、本ルー
チンを終了してリターンする。
【0021】一方、設定数が4以上であれば(S22,
YES)、図2の位置データ領域16bに格納された位
置データ(x,y,z)の中から、左右方向を示すY座
標が最大の位置データ(x,y,z)を有したウィービ
ングポイントW(I)を特定し(S24)、特定したウ
ィービングポイントW(I)に対応する位置情報領域1
6cに左端位置情報を格納した後(S25)、前段のウ
ィービングポイントW(I−1)に対応する位置情報領
域16cに第1中心位置情報を格納する(S26)。さ
らに、図2の位置データ領域16bに格納された位置デ
ータ(x,y,z)の中から、Y座標が最小の位置デー
タ(x,y,z)を有したウィービングポイントW
(i)を特定し(S27)、特定したウィービングポイ
ントW(i)に対応する位置情報領域16cに右端位置
情報を格納した後(S28)、前段のウィービングポイ
ントW(i−1)に対応する位置情報領域16cに第2
中心位置情報を格納する(S29)。
【0022】これにより、例えば図2に示すように、ウ
ィービングポイントW(1)・W(2)・W(3)・W
(4)・W(5)・W(6)に位置データ(0,-5,0)・
(0,-10,5) ・(0,-5,0)・(0,5,0) ・(0,10,5)・(0,5,0)
がそれぞれ設定されていた場合には、S24において最
大の位置データ(0,10,5)を有したウィービングポイント
W(I=5)が特定されることによって、このポイント
W(I=5)および前段のポイントW(I−1=4)の
位置情報領域16cに左端位置情報および第1中心位置
情報がそれぞれ格納されることになる。また、S27に
おいて最小の位置データ(0,-10,5) を有したウィービン
グポイントW(i=2)が特定されることによって、こ
のポイントW(i=2)および前段のポイントW(i−
1=1)の位置情報領域16cに右端位置情報および第
2中心位置情報がそれぞれ格納されることになる。
【0023】一方、例えば図3に示すように、ウィービ
ングポイントW(1)・W(2)・W(3)・W(4)
に位置データ(0,-5,0)・(0,-10,5) ・(0,10,5)・(0,5,
0) がそれぞれ設定されていた場合には、S24におい
て最大の位置データ(0,10,5)を有したウィービングポイ
ントW(I=3)が特定されることによって、このポイ
ントW(I=3)および前段のポイントW(I−1=
2)の位置情報領域16cに左端位置情報および第1中
心位置情報がそれぞれ格納されることになる。また、S
27において最小の位置データ(0,-10,5) を有したウィ
ービングポイントW(i=2)が特定されることによっ
て、このポイントW(i=2)および前段のポイントW
(i−1=1)の位置情報領域16cに右端位置情報お
よび第2中心位置情報がそれぞれ格納されることにな
る。
【0024】この後、位置情報領域16cに対する各種
の位置情報の格納が完了すると、位置情報の設定数が複
数のウィービングポイントW(n)が存在するか否かを
確認するため、各ウィービングポイントW(n)の位置
情報領域16cに2以上の位置情報が格納されているか
否かを判定する(S30)。例えば図4のウィービング
ポイントW(2)の位置情報領域16cに右端位置情報
および第1中心位置情報が格納されているように、2以
上の位置情報が格納されていれば(S30,YES)、
図3に示すように、ウィービングの方向が一方向のアー
クセンシング制御に適さないウィービング動作パターン
であると判断し、倣い不可データをセットした後(S2
3)、本ルーチンを終了してリターンする。一方、例え
ば図2に示すように、2以上の位置データが格納されて
いなければ(S30,NO)、図1に示すように、開先
の左側壁面13aおよび右側壁面13bに沿って左右対
称の方向にウィービングするアークセンシング制御に適
したウィービング動作パターンであると判断し、倣い可
データをセットした後(S31)、本ルーチンを終了し
てリターンする。
【0025】上記のようにしてアーク倣い可否判定処理
を行うと、図7に示すように、ウィービング速度Vwお
よびウィービングポイントW(n)・W(n+1)間の
ポイント差Yn・Znを下記の計算式(1)・(2)に
代入することによって、Y軸方向のウィービング速度V
yとZ軸方向のウィービング速度Vzとを算出する(S
3)。 Vy=Vw×Yn/(Yn2 +Zn2 1/2 ・・・ (1) Vz=Vw×Zn/(Yn2 +Zn2 1/2 ・・・ (2)
【0026】そして、Y軸方向およびZ軸方向のウィー
ビング速度Vy・Vzおよび教示データとして登録され
たX軸方向に一致した溶接速度Vxに対して補間時間d
tをそれぞれ乗算することによって、各軸方向の単位移
動量(dX=Vx×dt,dY=Vy×dt,dZ=V
z×dt)を算出する(S4)。
【0027】この後、Y軸方向の単位移動量dYの合計
値ΣdYがポイント差Ynに一致し、Z軸方向の単位移
動量dZの合計値ΣdZがポイント差Znに一致したか
否かを判定することによって、ウィービングポイントW
(n)に到達したか否かを判定する(S5)。そして、
到達していなければ(S5,NO)、S1において求め
た補間演算位置(PX,PY,PZ)に各軸方向の単位
移動量の合計値ΣdX・ΣdY・ΣdZをそれぞれ加算
することによって、目標位置(X,Y,Z)を算出する
ことにより補間演算し(S6)、目標位置(X,Y,
Z)を図6のサーボ制御部18に出力してアーク溶接ロ
ボット21を作動させる(S7)。
【0028】一方、ウィービングポイントW(n)に到
達した場合には(S5,YES)、ウィービングポイン
トW(n)に対応する位置情報領域16cにおける位置
情報の格納の有無を確認することによって、位置情報を
出力するウィービングポイントW(n)であるか否かを
判定する(S8)。位置情報を出力するウィービングポ
イントW(n)でなければ(S8,NO)、上述のS6
と同様の算出方法により目標位置(X,Y,Z)を求め
(S14)、サーボ制御部18に出力してアーク溶接ロ
ボット21を作動させる(S15)。
【0029】一方、位置情報を出力するウィービングポ
イントW(n)であれば(S8,YES)、このポイン
トW(n)の位置情報領域16cに格納された例えば左
端位置等の位置情報を図6の倣い計算部19に出力し
(S9)、続いて、S2における処理で倣い可データが
セットされたか否かを判定する(S10)。倣い可デー
タがセットされていなければ(S10,NO)、目標位
置(X,Y,Z)を求め(S14)、サーボ制御部18
に出力してアーク溶接ロボット21を作動させる(S1
5)。
【0030】一方、倣い可データがセットされていれば
(S10,YES)、S9において出力した位置情報が
右端位置情報であるか否かを判定し(S11)、右端位
置情報でなければ(S11,NO)、目標位置(X,
Y,Z)を求め(S14)、サーボ制御部18に出力し
てアーク溶接ロボット21を作動させる(S15)。一
方、右端位置情報であれば(S11,YES)、図6の
倣い計算部19からの位置修正指令信号dyを受け付け
(S12)、Y座標の補間演算位置PYに位置修正指令
信号dyの合計値Σdyを加算することによって、補間
演算位置PYを更新した後(S13)、目標位置(X,
Y,Z)を求め(S14)、サーボ制御部18に出力し
てアーク溶接ロボット21を作動させる(S15)。
【0031】この後、第2教示位置P2に到達したか否
かを判定し(S16)、到達していなければ(S16,
NO)、S3から再実行してS3〜S16の動作を繰り
返し、第2教示位置P2に到達したときに(S16,Y
ES)、本ルーチンを終了する。
【0032】また、上記のようにして位置計算部17が
位置計算ルーチンを実行している間、倣い計算部19
は、図9の位置修正ルーチンを実行しており、位置計算
部17から位置情報を受信したか否かを判定している
(S41)。位置情報を受信しなければ(S41,N
O)、S41の判定を繰り返すことにより待機状態とな
る。そして、位置情報を受信すると(S41,YE
S)、図1に示すように、ウィービング動作が開先の左
側壁面13aにおいて第1中心位置から左端位置方向に
進行するものであるか否かを判定し(S42)、左端位
置方向に進行していれば(S42,YES)、A/D変
換部20からの溶接電流の検出値を順次取り込み、この
検出値の平均値を左側電流値として検出する(S4
3)。
【0033】一方、左端位置方向に進行していなければ
(S42,NO)、続いて、ウィービング動作が開先の
右側壁面13bにおいて第2中心位置から右端位置方向
に進行するものであるか否かを判定し(S44)、右端
位置方向に進行していれば(S44,YES)、A/D
変換部20からの溶接電流の検出値を順次取り込み、こ
の検出値の平均値を右側電流値として検出する(S4
5)。一方、右端位置方向に進行していなければ(S4
4,NO)、電流を検出するウィービング動作でないと
判断してS41を再実行して次の位置情報の受信を待
つ。これにより、S41〜S45の一連の動作によっ
て、左側壁面13aおよび右側壁面13bを左右対称の
方向にウィービングするときの溶接電流がそれぞれ検出
されることになる。
【0034】次に、S43またはS45において、左側
電流値および右側電流値が検出されると、受信した位置
情報が右端位置情報であるか否かを判定し(S46)、
右端位置情報でなければ(S46,NO)、S41を再
実行して位置情報の受信を待つ。一方、右端位置情報で
ある場合には(S46,YES)、S43で求めた左側
電流値がS45で求めた右側電流値よりも大きな電流値
であるか否かを判定し(S47)、左側電流値が右側電
流値よりも大きければ(S47,YES)、位置修正指
令信号dyに右方向の修正データをセットする(S4
8)。一方、左側電流値が右側電流値よりも大きくなけ
れば(S47,NO)、続いて右側電流値が左側電流値
よりも大きな電流値であるか否かを判定し(S49)、
右側電流値が左側電流値よりも大きければ(S49,Y
ES)、位置修正指令信号dyに左方向の修正データを
セットし(S50)、右側電流値が左側電流値よりも大
きくなければ(S49,NO)、位置修正指令信号dy
に無修正を示す“0”をセットする(S51)。そし
て、このようにしてS48やS50、S51において左
側電流値と右側電流値とを一致させるようにセットされ
た位置修正指令信号dyを位置計算部17に出力した後
(S52)、S41を再実行する。
【0035】以上のように、本実施形態のアークセンシ
ング制御方法は、図1に示すように、左右対称の左側壁
面13aおよび右側壁面13bを有した開先の壁面13
a・13bに沿うように溶接トーチ7をウィービングさ
せながら溶接する際の溶接電流を基にしてウィービング
を制御するものであり、開先の左側壁面13aおよび右
側壁面13bに沿って進行(ウィービング)するときの
溶接電流をそれぞれ検出し、これら溶接電流が一致する
ようにウィービングを制御する構成にされている。
【0036】これにより、開先の左側壁面13aおよび
右側壁面13bに沿って進行するときの溶接電流を基に
してウィービングを制御するため、開先の底面13cに
溜まった溶融金属が溶接電流を変化させても、このとき
の溶接電流がウィービングの制御に使用されないことか
ら、ウィービングの制御を安定化させることができる。
【0037】また、本実施形態においては、開先の左側
壁面13aおよび右側壁面13bに沿って左右対称の方
向にウィービングするウィービング動作パターンである
か否かを判定し、このウィービング動作パターンでなけ
れば、ウィービングの制御を中止し、このウィービング
動作パターンであれば、左側壁面13aおよび右側壁面
13bを左右対称の方向に進行(ウィービング)すると
きの溶接電流をそれぞれ検出し、これら溶接電流が一致
するようにウィービングを制御する構成にされている。
【0038】これにより、左側壁面13aおよび右側壁
面13bを左右対称の方向にウィービングするウィービ
ング動作パターンでのみウィービングの制御を行うよう
に限定することによって、左側壁面13aにおける溶接
電流の検出条件と右側壁面13bにおける溶接電流の検
出条件とを同一にすることができるため、ウィービング
の制御の安定化を高い信頼性で行うことが可能になる。
【0039】また、本実施形態において、ウィービング
動作パターンであるか否かの判定は、図2に示すよう
に、ウィービング動作パターンを構成するウィービング
ポイントW(n)の位置データ(x,y,z)から左右
方向(Y座標)に最大および最小の位置データを有した
ウィービングポイントW(I)・W(i)をそれぞれ特
定し、これらウィービングポイントW(I)・W(i)
と、これらウィービングポイントW(I)・W(i)の
前段のウィービングポイントW(I−1)・W(i−
1)とに位置情報をそれぞれ設定し、位置情報の設定数
が複数のウィービングポイントW(n)が存在すれば、
ウィービングの制御に適したウィービング動作パターン
でないと判定し、設定数が複数のウィービングポイント
W(n)が存在しなければ、ウィービングの制御に適し
たウィービング動作パターンであると判定することによ
り行う構成にされている。
【0040】これにより、左側壁面13aにおける溶接
電流の検出条件と右側壁面13bにおける溶接電流の検
出条件とを同一にすることができるウィービング動作パ
ターンであるか否かを容易に判定することができる。
【0041】
【発明の効果】請求項1の発明は、左側壁面および右側
壁面を有した開先の壁面に沿うように溶接トーチをウィ
ービングさせながら溶接する際の溶接電流を基にして前
記ウィービングを制御するアークセンシング制御方法で
あって、前記開先の左側壁面および右側壁面に沿ってウ
ィービングするときの溶接電流をそれぞれ検出し、これ
ら溶接電流が一致するように前記ウィービングを制御す
る構成である。
【0042】これにより、開先の左側壁面および右側壁
面に沿ってウィービングするときの溶接電流を基にして
ウィービングを制御するため、開先の底面に溜まった溶
融金属が溶接電流を変化させても、このときの溶接電流
がウィービングの制御に使用されないことから、ウィー
ビングの制御を安定化させることができるという効果を
奏する。
【0043】請求項2の発明は、左側壁面および右側壁
面を有した開先の壁面に沿うように溶接トーチをウィー
ビングさせながら溶接する際の溶接電流を基にして前記
ウィービングを制御するアークセンシング制御方法であ
って、前記開先の左側壁面および右側壁面に沿って左右
対称の方向にウィービングするウィービング動作パター
ンであるか否かを判定し、前記ウィービング動作パター
ンでなければ、ウィービングの制御を中止し、前記ウィ
ービング動作パターンであれば、前記左側壁面および右
側壁面を左右対称の方向にウィービングするときの溶接
電流をそれぞれ検出し、これら溶接電流が一致するよう
に前記ウィービングを制御する構成である。
【0044】これにより、開先の左側壁面および右側壁
面に沿ってウィービングするときの溶接電流を基にして
ウィービングを制御するため、開先の底面に溜まった溶
融金属が溶接電流を変化させても、このときの溶接電流
がウィービングの制御に使用されないことから、ウィー
ビングの制御を安定化させることができる。さらに、こ
のようなウィービングの制御を左側壁面および右側壁面
を左右対称の方向にウィービングするウィービング動作
パターンでのみ行うように限定することによって、左側
壁面における溶接電流の検出条件と右側壁面における溶
接電流の検出条件とを同一にすることができるため、ウ
ィービングの制御の安定化を高い信頼性で行うことが可
能になるという効果を奏する。
【0045】請求項3の発明は、請求項2記載のアーク
センシング制御方法であって、前記ウィービング動作パ
ターンであるか否かの判定は、ウィービング動作パター
ンを構成するウィービングポイントの位置データから左
右方向に最大および最小の位置データを有したウィービ
ングポイントをそれぞれ特定し、これらウィービングポ
イントと、これらウィービングポイントの前段のウィー
ビングポイントとに位置情報をそれぞれ設定し、前記位
置情報の設定数が複数のウィービングポイントが存在す
れば、前記ウィービング動作パターンでないと判定し、
設定数が複数のウィービングポイントが存在しなけれ
ば、前記ウィービング動作パターンであると判定するこ
とにより行う構成である。
【0046】これにより、左側壁面における溶接電流の
検出条件と右側壁面における溶接電流の検出条件とを同
一にすることができるウィービング動作パターンである
か否かを容易に判定することができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウィービング動作パターンを示す説明図であ
る。
【図2】位置情報の設定方法を示す説明図である。
【図3】ウィービング動作パターンを示す説明図であ
る。
【図4】位置情報の設定方法を示す説明図である。
【図5】アーク溶接ロボットおよびその周辺装置を示す
ブロック図である。
【図6】ロボット制御盤のブロック図である。
【図7】位置計算ルーチンのフローチャートである。
【図8】アーク倣い可否判定ルーチンのフローチャート
である。
【図9】位置修正ルーチンのフローチャートである。
【図10】補間演算位置の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
2 基台 3 第1アーム 4 第2アーム 5 手首部材 7 溶接トーチ 8 溶接ワイヤ 9 ワイヤ送給装置 10 電流検出器 11 溶接電源 12 ロボット制御盤 13 ワーク 13a 左側壁面 13b 右側壁面 13c 底面 14 ロボット制御部 15 センサ制御部 16 教示データ記憶部 16a ウィービングポイント領域 16b 位置データ領域 16c 位置情報領域 17 位置計算部 18 サーボ制御部 19 倣い計算部 20 A/D変換部 21 アーク溶接ロボット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左側壁面および右側壁面を有した開先の
    壁面に沿うように溶接トーチをウィービングさせながら
    溶接する際の溶接電流を基にして前記ウィービングを制
    御するアークセンシング制御方法であって、 前記開先の左側壁面および右側壁面に沿ってウィービン
    グするときの溶接電流をそれぞれ検出し、これら溶接電
    流が一致するように前記ウィービングを制御することを
    特徴とするアークセンシング制御方法。
  2. 【請求項2】 左側壁面および右側壁面を有した開先の
    壁面に沿うように溶接トーチをウィービングさせながら
    溶接する際の溶接電流を基にして前記ウィービングを制
    御するアークセンシング制御方法であって、 前記開先の左側壁面および右側壁面に沿って左右対称の
    方向にウィービングするウィービング動作パターンであ
    るか否かを判定し、 前記ウィービング動作パターンでなければ、ウィービン
    グの制御を中止し、 前記ウィービング動作パターンであれば、前記左側壁面
    および右側壁面を左右対称の方向にウィービングすると
    きの溶接電流をそれぞれ検出し、これら溶接電流が一致
    するように前記ウィービングを制御することを特徴とす
    るアークセンシング制御方法。
  3. 【請求項3】 前記ウィービング動作パターンであるか
    否かの判定は、 ウィービング動作パターンを構成するウィービングポイ
    ントの位置データから左右方向に最大および最小の位置
    データを有したウィービングポイントをそれぞれ特定
    し、 これらウィービングポイントと、これらウィービングポ
    イントの前段のウィービングポイントとに位置情報をそ
    れぞれ設定し、 前記位置情報の設定数が複数のウィービングポイントが
    存在すれば、前記ウィービング動作パターンでないと判
    定し、設定数が複数のウィービングポイントが存在しな
    ければ、前記ウィービング動作パターンであると判定す
    ることにより行うことを特徴とする請求項2記載のアー
    クセンシング制御方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009136903A (ja) * 2007-12-07 2009-06-25 Komatsu Ltd 溶接ロボットの制御装置および制御方法
KR101037894B1 (ko) * 2008-09-23 2011-05-30 에스티엑스조선해양 주식회사 대입열 횡향 용접을 위한 삼각 위빙 제어방법
KR101075159B1 (ko) * 2008-11-25 2011-10-19 에스티엑스조선해양 주식회사 대입열 횡향 용접을 위한 위빙 제어방법 및 자동용접 장치

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KR101037894B1 (ko) * 2008-09-23 2011-05-30 에스티엑스조선해양 주식회사 대입열 횡향 용접을 위한 삼각 위빙 제어방법
KR101075159B1 (ko) * 2008-11-25 2011-10-19 에스티엑스조선해양 주식회사 대입열 횡향 용접을 위한 위빙 제어방법 및 자동용접 장치

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