JPH10328612A - 液晶光学素子の製造方法 - Google Patents

液晶光学素子の製造方法

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JPH10328612A
JPH10328612A JP13961597A JP13961597A JPH10328612A JP H10328612 A JPH10328612 A JP H10328612A JP 13961597 A JP13961597 A JP 13961597A JP 13961597 A JP13961597 A JP 13961597A JP H10328612 A JPH10328612 A JP H10328612A
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liquid crystal
substrate
coating
film
optical element
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JP13961597A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Kuma
均 熊
Tomio Arai
富美夫 新井
Yoshiharu Nishigori
義治 錦織
Akira Nakasuga
朗 中須賀
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Idemitsu Kosan Co Ltd
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶素子の内面での液晶膜厚のばらつきを±
2.5%以下に抑え、かつ塗工溶液のロスを最小限に抑
え、溶液の回収工程を省略することができるとともに、
塗工工程での透明電極基板表面への着傷を防止すること
ができる液晶光学素子の製造方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも一方が透明な、表面に電極を
備えた二枚の可撓性基板1,2のうちの、少なくとも一
方の基板1の電極を備えた側の表面に液晶材料3を塗工
して液晶膜4を形成する工程と、この液晶膜4を形成し
た一方の基板1に他方の基板2を、電極を備えた面を対
向させるようにして貼り合わせる工程とを有する液晶光
学素子の製造方法において、二枚の可撓性基板1,2の
うちの少なくとも一方が、ロール状の長尺基板であり、
かつ液晶材料3の塗工が、ダイヘッドコーター(11,
12,13,14等)によるものであることを特徴とす
る液晶光学素子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶光学素子の製
造方法に関する。さらに詳しくは、電子機器分野、特に
大画面を必要とする表示機器の分野において有用な液晶
光学素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電極を備えた可撓性基板上に液晶材料を
塗工する液晶光学素子の製造方法は、種々開示されてい
る。たとえば特開平2−242222号公報には、グラ
ビアコーターを用いて透明電極を備えた透明可撓性基板
上に液晶材料を連続的に塗工・ラミネートして液晶光学
素子を製造する方法が開示されている。この製造方法を
採用することにより、大画面、大容量表示の液晶光学素
子を容易に連続的に製造することができ、生産性が大幅
に向上することで製造コストの低減が可能となったもの
の、下記の問題があった。
【0003】第一に、グラビアコーター特有の問題とし
て、塗工幅方向の膜厚にばらつきが生じるなど、表示の
均一性という点では必ずしも最善の塗工方法とは言えな
かった。第二に、この方法では液晶材料を有機溶媒に溶
解させたものを塗工溶液とし、ロール状の長尺基板に連
続的に液晶膜を塗工するが、連続塗工における塗工溶液
の使用量は、全液量の約50%程度と低いものであり、
材料歩留まりを考慮すると、使用されなかった溶液の回
収・再利用が必須となる。そこで、本出願人は、特開平
6−337724号公報において、溶液の循環・供給系
を提案し、溶液の再利用を図ってきた。しかしながら、
循環系から混入する不純物を除去するために、回収後の
精製工程が必要になるという問題があった。第三に、グ
ラビアロールは、金属ロール表面に塗工溶液をかき揚げ
るための凹凸を刻印し、その上にクロムメッキなどの硬
質処理を施してなるものであり、一方、塗工される基板
表面のITO、絶縁膜などはグラビアロール表面に比べ
柔らかい材質のため、塗工条件によっては塗工される基
板の表面に着傷が起きるという問題があった。着傷が生
じたまま液晶光学素子を製造すると、着傷の方向に液晶
配向の欠陥が発生し、コントラストの低下、パターン電
極の断線などの不具合を引き起こしていた。
【0004】以上のような問題に鑑み、液晶材料を含浸
性部材に含浸させ、次いでこの部材を基板上へ押圧しな
がら移動させ塗布・製膜する方法(特開平2−2801
15号公報)や、液晶材料を霧状に液滴化し、得られた
液滴を基板上に堆積させて製膜する方法(特開平3−3
3824号公報)が開示されている。
【0005】しかし、上記第一の問題の膜厚のばらつき
については十分には改善されなかった。一方、上記第
二、第三の問題を解決する可能性のある方法として、ダ
イヘッドコーターを用いて塗工を行う方法がある。ダイ
ヘッドコーターの液晶光学素子関連部材への応用につい
ては、カラー液晶表示素子に用いるカラーフィルタを製
造するために特に有効な枚葉塗工方法が特開平8−22
9497号公報に開示されている。この方法は、枚葉塗
工においても膜厚が均一な定常部の割合を大きくすると
ともに、塗工開始部および塗工終了部における膜厚のば
らつきを大幅に低減することを可能にする方法である。
【0006】しかしながら、プラスチックなどからなる
可撓性を用いた液晶パネルの製造、特に強誘電性液晶膜
(厚さ約2μm)や、上下電極間の導通防止を目的に設
けられる絶縁膜(厚さ1μm以下)の製膜にこの方法を
適用すると、非接触式の塗工方法のため(基板上に触れ
るときにはじめて大気に触れる)、電極を備えた基板へ
の着傷を起こすことがなく、また塗工溶液供給ポンプを
出た溶液は汚染を受けにくいため、1回の塗工の中では
溶液の特性は変化しにくい、という利点はあるものの、
次のような問題のあることがわかった。すなわち、 枚葉基板毎にセッティング、及び塗工を繰り返す必要
があるため生産性が劣る。 液晶膜や絶縁膜の目標膜厚が薄膜であるため、液晶材
料や絶縁膜材料の塗工溶液は低濃度かつ10cP以下の
低粘度溶液にならざるを得ない。このような低粘度溶液
の塗工では、広い面積にわたって、基板を固定するため
のテーブルの平面性を出さなければ、テーブル表面の凹
凸の影響を受ける。数μm以下の薄膜塗工を低粘度溶液
で行うのに支障のないようテーブル表面の平面性を良好
にすることは困難である。 塗工終了時に回収する溶液は一度大気や基板に触れて
おり、回収・精製工程が別途必要となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
に鑑みなされたものであり、液晶素子の面内での液晶膜
厚のばらつきを±2.5%以下に抑え、かつ塗工溶液の
ロスを最小限に抑え、溶液の回収工程を省略することが
できるとともに、塗工工程での透明電極基板表面への着
傷を防止することができる液晶光学素子の製造方法を提
供することを目的とする。
【0008】
【発明が解決しようとする手段】本発明は、上記目的を
達成するためになされたものであり、少なくとも一方が
透明な、表面に電極を備えた二枚の可撓性基板のうち
の、少なくとも一方の基板の電極を備えた側の表面に液
晶材料を塗工して液晶膜を形成する工程と、この液晶膜
を形成した一方の基板に他方の基板を、電極を備えた面
を対向させるようにして貼り合わせる工程とを有する液
晶光学素子の製造方法において、二枚の可撓性基板のう
ちの少なくとも一方が、ロール状の長尺基板であり、か
つ液晶材料の塗工が、ダイヘッドコーターによるもので
あることを特徴とする液晶光学素子の製造方法が提供さ
れる。
【0009】また、少なくとも一方が透明な、表面に電
極を備えた二枚の可撓性基板の、電極を備えた表面上に
絶縁膜を形成する工程と、この可撓性基板のうちの少な
くとも一方の基板の絶縁膜を形成した表面上に液晶材料
を塗工して液晶膜を形成する工程と、この一方の基板に
他方の基板を、一方の基板の液晶膜と他方の基板の絶縁
膜または液晶膜とが対向するようにして貼り合わせる工
程とを有する液晶光学素子の製造方法において、二枚の
可撓性基板のうちの少なくとも一方が、ロール状の長尺
基板であり、かつ液晶材料の塗工が、ダイヘッドコータ
ーによるものであることを特徴とする液晶光学素子の製
造方法が提供される。
【0010】また、その好ましい態様として、前記液晶
材料の塗工が、液晶膜を形成する液晶材料を少なくとも
一種の溶媒により希釈し、粘度が10cP以下となるよ
うに調整した液晶膜形成用塗工溶液を用いるものである
液晶光学素子の製造方法が提供される。
【0011】また、その好ましい態様として、前記絶縁
膜の形成が、絶縁膜を形成する材料を少なくとも一種の
溶媒により希釈し、粘度が10cP以下となるように調
整した絶縁膜形成用塗工溶液を用いるものである液晶光
学素子の製造方法が提供される。
【0012】また、その好ましい態様として、前記液晶
材料が、強誘電性液晶である液晶光学素子の製造方法が
提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形態に
用いられる、ダイヘッドコーターを備えた液晶光学素子
の製造装置を模式的に示す説明図である。 I.第1の発明 本発明の第1の発明は、電極を備えた二枚の可撓性基板
1,2のうちの少なくとも一方の基板1の表面に液晶材
料3を塗工して液晶膜4を形成する工程(液晶膜形成工
程)と、この一方の基板1に他方の基板2を貼り合わせ
る工程(貼り合わせ工程)とを有し、かつ、二枚の可撓
性基板1,2のうちの少なくとも一方をロール状の長尺
基板とし、さらに液晶材料の塗工をダイヘッドコーター
により行う。本発明で得られる液晶光学素子は、たとえ
ば基板/電極/液晶層/電極/基板の順に積層された積
層体である。以下、第1の発明を工程順に説明する。 1.液晶膜形成工程 この工程では、少なくとも一方が透明な、表面に電極を
備えた二枚の可撓性基板1,2のうちの、少なくとも一
方の基板1の電極を備えた側の表面に液晶材料3を塗工
して液晶膜4を形成する。
【0014】(1)構成要素 可撓性基板 本発明に用いられる可撓性基板としては特に制限はな
く、生産性向上のためにプラスチック基板が選ばれてい
る。プラスチックの材質としては、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)、ポリエーテルサルホン(PE
S)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート(P
Ar)等が好ましい。また、この可撓性基板としてはロ
ール状の長尺基板であることが、生産性、塗工時の平滑
性保持の点から好ましい。なお、二枚の可撓性基板のう
ち、一方の基板と他方の基板との材質は、同じであって
も異なっていてもよいが、少なくとも一方は透明である
ことが光を取り出す関係上必要である。
【0015】電極 本発明に用いられる電極は、二枚の基板のうちの透明な
方の基板に備えられるものは、ITO、SnO2 などの
透明電極である必要がある。もう一方は、透明電極でも
良いし、アルミニウムなどの金属電極でも良い。
【0016】液晶材料 本発明に用いられる液晶膜を形成する液晶材料として
は、室温で液晶性を示し、少なくとも1種類以上の良溶
媒を持つ液晶であれば特に制限はなく、ネマチック液
晶、強誘電性液晶など、公知の液晶材料を用いることが
できる。その中でも、大画面、大容量表示の素子を簡単
な構成で達成することができる強誘電性液晶組成物が好
適に用いられる。強誘電性液晶組成物としては、強誘電
性低分子液晶、強誘電性高分子液晶、またはこれらの混
合物を用いることができる。製膜性、配向性に優れる強
誘電性高分子液晶を含有することが好ましい。その中で
もカイラルスメクチックC相を示す側鎖型強誘電性高分
子液晶が好適に用いられる。液晶配向の機械的強度を向
上させるため、非液晶性高分子の物質を混合しても良
い。
【0017】(2)液晶材料の塗工 液晶膜形成用塗工溶液 本発明においては、後述するダイヘッドコーターを用い
て液晶材料を塗工するが、その場合、液晶膜形成用塗工
溶液を用いることが好ましい。たとえば、液晶膜形成用
塗工溶液としては、液晶膜を形成する液晶材料を少なく
とも一種の溶媒により希釈し、固形分濃度が、1〜50
重量%、好ましくは10〜40重量%となるように、ま
た粘度が10cP以下、好ましくは1〜10cPとなる
ように調整した液晶膜形成用塗工溶液を用いることが好
ましい。ここで、塗工溶液の温度は、その粘度が、10
cP以下、好ましくは、1〜10cPとなるような温度
であれば特に制限はないが、溶媒の蒸発,機器の簡便さ
等からすれば、20〜40℃に調整することが好まし
い。この溶液を用いることによって塗工を簡便にするこ
とができる。なお、液晶膜形成用塗工溶液以外には、液
晶材料(組成物)をその等方性転移点以上の温度に加熱
して溶解させた溶液を用いてもよい。
【0018】(i)溶媒 前記塗工溶液に用いられる溶媒は、希釈される液晶材料
(組成物)に対する少なくとも一種類の良溶媒を含む溶
媒を使用することができる。液晶組成物に対する良溶媒
としては、ケトン系であれば、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトンなど、エステル系であれば酢酸プ
ロピル、酢酸イソブチルなどが好適に用いられる。塗工
液のはじきなどを抑え、凹凸のない平滑な塗工面を得る
ために、良溶媒以外にヘキサンやハロゲン系溶媒などの
低表面張力溶媒を加えても良い。また塗工溶液中には、
液晶層の厚さを一定に保つ働きをするスペーサーを液晶
材料に対して0.01〜5.0重量%の範囲で分散させ
ても良い。
【0019】(ii)塗工溶液の使用量 液晶膜形成用塗工溶液の液晶膜単位面積当たりの使用量
については特に制限はないが、液晶材料の再生工程を省
略し、しかも塗工溶液を廃棄する量を減らす目的から、
本発明によれば、供給された塗工溶液全てが液晶膜のた
めに使われることから塗工溶液のロスを少なくすること
ができる。
【0020】液晶膜の平均膜厚 液晶膜の平均膜厚の目標値は、用いる液晶組成物により
異なる。たとえば強誘電性液晶を用いる場合には、その
螺旋ピッチや屈折率異方性に応じて1μm〜10μmの
範囲で選ぶことができる。液晶素子の光学特性を考える
と、液晶膜厚のばらつきは極力抑える必要がある。たと
えば、強誘電性液晶の複屈折効果による着色を利用した
表示素子では、ある表示部位の膜厚が周辺部の平均膜厚
からずれると部位により透過スペクトルに差が生じ、表
示色のむらとして認識される。例として、屈折率異方性
△n=0.15である強誘電性高分子液晶層をクロスニ
コル配置の二枚の偏光板間に挿入して表示素子として用
いる場合には、光源からの波長毎の透過光強度Iは下記
式のようになる。
【0021】
【数1】
【0022】図8に示すグラフは、可視光領域のλにつ
いて透過光強度Iを積分した値を液晶膜厚dに対してプ
ロットしたものである。図8からわかるように、約1.
6μm〜2.1μmの平均膜厚が表示のコントラストの
点から好ましい。この液晶表示素子の面内において、液
晶膜厚のばらつきにより透過スペクトルに差が生じ、特
に膜厚の最大値と最小値との差が0.1μm以上、すな
わち平均膜厚に対して±2.5%以上となると、人間の
目に色むらとして認識されてしまう。このような光学特
性のむらを抑えるため、液晶膜厚の均一性は、液晶素子
の面内において±2.5%、好ましくは±2.0%以下
である必要がある。
【0023】2.貼り合わせ工程 一方の基板と他方の基板との貼り合わせは、それぞれの
電極を備えた表面を対向させるようにして行う。貼り合
わせ方法としては特に制限はないが、たとえば二枚の基
板をニップロールの間に通すことを挙げることができ
る。
【0024】3.ダイヘッドコーターを備えた装置 本発明においては、液晶材料の塗工をダイヘッドコータ
ーによって行う。 (1)ダイヘッドコーターを用いる理由(グラビアロー
ル方式の問題点) 液晶膜の膜厚は上述のようにμm単位の薄膜であり、液
晶材料を有機溶媒に溶解して塗工溶液を作製し、塗布法
を用いてこれを製膜する場合、用いる溶液の粘度は低粘
度溶液とする必要がある。たとえば、強誘電性高分子液
晶をメチルエチルケトンに溶解して溶液を作製する場
合、溶解性の点からあまり固形分濃度を上げることがで
きず、10cP以下の低粘度溶液とすることが好まし
く、1〜10cPとすることがさらに好ましい。従来の
グラビアロール方式でこのような低粘度溶液を塗工する
と、膜厚の均一性を±2.5%以下にすることが難し
く、塗布試験毎の目標膜厚に対する再現性に乏しいとい
う欠点がある。
【0025】また、グラビアロール方式では、塗工幅を
広げるなどして装置能力を容易に大きくすることができ
る反面、塗工溶液供給タンクから送り出される溶液量の
一部が塗工に使われ、残りの液は粘度の再調整、不純物
の除去といった工程を経た後に塗工溶液供給タンクに回
収される。塗工材料の希釈溶媒には一般に混合溶媒が用
いられることが多いが、このような場合粘度の再調整を
自動制御で行うことが難しく、これが塗工溶液の経時的
な特性変化(たとえば粘度変化)を招き、膜厚むらを発
生させる原因となっていた。また、液晶素子の表示劣化
を防止するため、液晶溶液を回収する際には、溶液供給
系を通過する過程で混入する各種不純物を取り除く必要
がある。この工程が製造コストを上げる要因の一つであ
った。
【0026】また、前述のように塗工条件によっては塗
工される基板の表面に着傷が起きるという問題も発生し
た。着傷を生じるままに液晶光学素子を製造すると、着
傷の方向に液晶配向の欠陥が発生し、コントラスト低下
などの不具合を引き起こしていた。
【0027】(2)ダイヘッドコーターを備えた装置の
概要 図1に示すように、この装置は、塗工溶液供給タンク1
1、塗工溶液供給ポンプ12、水平に設置したダイヘッ
ド13、バックロール14、塗工基板(一方の基板)用
巻き出しロール21、対向基板(他方の基板)用巻き出
しロール22、基板搬送のための駆動を行うニップロー
ル23、液晶塗工基板1と対向基板2とを貼り合わせる
ためのラミネートロール24、塗工された液晶膜を乾燥
するためのドライヤー25、ラミネートされた長尺の液
晶パネルを巻き取るための巻取りロール26から概略構
成されている。
【0028】(3)この装置を用いた液晶光学素子の製
造例 図1に示す装置を用いて液晶光学素子を製造する一例を
以下に説明する。まず、ロール状の電極を備えた一方の
基板1を塗工基板用巻き出しロール21として固定した
のちに、一方の基板1の巻き始め部分を送り出して、ニ
ップロール23を通して、巻取りロール26に固定す
る。図3は、枚葉基板に塗工するための装置の一つの例
を示す。図3からわかるように、枚葉塗工方法では基板
を固定するために真空ポンプ6が必要になる。しかし、
図1に示す装置を用いて長尺基板に塗工する場合には、
巻き出し装置および巻取り装置により基板に加えられる
張力により基板の平面性を良好にすることができるた
め、省略することができる。
【0029】一方、塗工溶液供給タンク11に貯められ
た液晶材料(塗工溶液)3は、塗工溶液供給ポンプ12
にて精密に計量され、ダイヘッド13に供給される。ダ
イヘッド13は、塗工溶液の粘度を10cP以下、好ま
しくは1〜10cPとなるように温度を調整する機能を
有することが好ましい。この温度の調整範囲は、前述の
ように特に制限はないが、生産性の観点からすれば、2
0〜40℃の範囲で調整することが好ましい。ダイヘッ
ド13先端部分は、電極を備えた一方の基板1との間に
適当な間隔を保つようにして固定されている。その間隔
は塗工溶液3の粘度、塗工膜厚により異なるが、通常1
0μm〜100μm程度に設定される。1mm以上離れ
てしまうと、基板への溶液の供給にむらが生じるため好
ましくない。こうして、一方の基板1とダイヘッド13
先端部分との間に塗工溶液3のビードを形成する。この
装置の最大の特徴は、溶液供給タンク11から送られる
塗工溶液3は、ダイヘッド13を通して、ほぼ全量電極
を備えた基板1上に供給されることである。塗工終了時
にダイヘッド13の内部にその容積分だけ塗工溶液3は
残留するが、塗工長さを大きくするほど、塗液パンに残
った溶液の利用効率は大きくなるという利点がある。ま
た、グラビア方式のように溶液の回収を行う必要がな
く、溶液の特性変化を招くこともない。その結果、塗工
膜厚を均一に制御することが可能となる。
【0030】ダイヘッド13の位置は、図1に示すよう
に、バックロール14の反対側に配置することができ
る。塗工基板1にうねりがあったり、機械的強度が弱
く、巻き出し・巻取りロール間の張力を十分に加えられ
ない場合には、バックロール14を利用することによ
り、ダイヘッド13先端部分と塗工基板1間の距離を一
定に保つことができる。塗工基板1の剛性が高く十分な
張力を加えることができる場合には、図2に示すよう
に、バックロールを用いることなく配置することができ
る。また、ダイヘッド13を垂直に配置するなど、許容
できる塗工装置全体の配置に合わせて自由にダイヘッド
を配置することができる。
【0031】次に、ニップロール23を駆動させること
により、塗工基板1を搬送させ、塗工基板1上に連続的
に塗工膜(液晶膜)4を形成していく。グラビアコータ
ーなどコーターヘッドと基板が接触する方式では、ヘッ
ド表面に存在する凹凸により基板表面に着傷が発生する
ことがあるが、本発明の方式では非接触式のため、その
ような欠陥は発生しない。
【0032】塗工膜厚の制御は、塗工基板1の搬送速度
と溶液供給量を調節することにより行うことができる。
塗工溶液3の供給量は塗工溶液供給ポンプ2の回転数に
より調節する。塗工基板1の搬送速度が速くなるほど、
また塗工溶液3の供給量が小さくなるほど塗工基板1の
搬送の単位長さ当たりの塗工量が小さくなるため、膜厚
は小さくなる。具体的には、使用する塗工溶液3の粘
度、濃度や目標膜厚によりこれらのパラメータは異なる
が、塗工基板1の搬送速度は好ましくは0.1m/分〜
10m/分の間で設定する。また、塗工溶液3の供給量
は、例えば300mmの塗工幅の場合には、好ましくは
0.1cc/分〜50cc/分の間で設定する。
【0033】II.第2の発明 本発明の第2の発明は、電極を備えた二枚の可撓性基板
の、電極を備えた表面上に絶縁膜を形成する工程(絶縁
膜形成工程)と、少なくとも一方の基板の絶縁膜上に、
液晶材料を塗工して液晶膜を形成する工程(液晶膜形成
工程)と、一方の基板に他方の基板を、一方の基板の液
晶膜と、他方の基板の絶縁膜または液晶膜とが対向する
ようにして貼り合わせる工程(貼り合わせ工程)とを有
し、かつ、二枚の可撓性基板のうちの少なくとも一方を
ロール状の長尺基板とし、さらに液晶材料の塗工をダイ
ヘッドコーターにより行なう。本発明で得られる液晶光
学素子は、たとえば基板/電極/絶縁層/液晶層/(絶
縁層)/電極/基板の順に積層された積層体である。な
お、電極と液晶層との間に上下基板間の電極導通防止の
ために絶縁膜を設けたこと以外は、第1の発明と同一で
ある。この絶縁膜は、一方の基板の電極を備えた表面上
だけに設けてもよく、二枚の基板の電極を備えた表面上
に設けてもよい。以下、第2の発明を工程順に説明す
る。
【0034】1.絶縁膜形成工程 (1)構成要素 絶縁膜 本発明に用いられる絶縁膜を構成する材料としては、有
機高分子材料、無機材料など公知の材料を用いることが
できる。具体的には、有機高分子材料としては、エポキ
シ系、アクリル系、イミド系、フッ素系などの熱硬化性
樹脂、またナイロン、ポリビニルアルコール、ポリフッ
化ビニリデンなどの熱可塑性樹脂、さらにアクリル系、
シリコン系などの紫外線硬化型樹脂を挙げることができ
る。また、無機材料としては、酸化珪素、酸化チタン、
酸化アルミニウル、酸化タンタルなどの金属酸化物を挙
げることができる。その他の構成要素としては第1の発
明と同様のものを用いることができる。
【0035】(2)絶縁膜の形成 絶縁膜の形成は、以下のようにすることができる。用い
られる溶媒としては、絶縁膜として、たとえばエポキシ
系熱硬化性樹脂を用いる場合には、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、また
溶剤可溶型ナイロン樹脂を用いる場合には、メタノー
ル、エタノールなどのアルコール系溶媒が、塗工基板に
対する塗工性や溶解性の点で好適に用いられる。絶縁膜
は、溶媒により、固形分濃度を、0.1重量%〜20重
量%、好ましくは、1重量%〜10重量%、25℃にお
ける粘度を1cP〜10cPに調整した溶液を準備し
て、上述の方法により塗工することができる。また、そ
の材質が無機物、たとえば酸化珪素、酸化チタンなどの
金属酸化物であれば、金属アルコキシドなどの前駆体を
有機溶媒に溶解した溶液を上記と同様な方法により塗工
後、適当な温度で焼成して製膜することができる。絶縁
膜の膜厚は、上下基板間の導通防止性、液晶光学素子の
配向性及び光学特性の観点から、材料の誘電率や硬度に
応じて、0.01μm〜1μmの範囲であることが好ま
しい。
【0036】2.液晶膜形成工程 第1の発明と同様とすることができる。
【0037】3.貼り合わせ工程 第1の発明と同様とすることができる。なお、張り合わ
せは、一方の基板の液晶膜と、他方の基板の絶縁膜また
は液晶膜(絶縁膜を形成しない場合)とを対向させるよ
うにする。
【0038】4.ダイヘッドコーターを備えた装置 上述の装置を第1の発明と同様に用いることができる。
第1の発明との相違は、液晶膜と形成する前に絶縁膜を
形成する点だけである。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例によって、さらに具体
的に説明する。 [実施例1]液晶パネルを作製するため、下記の材料を
準備した。 ・基板 ITO/PES(住友ベークライト社製:面抵
抗300Ω/□)を幅300mm×長さ2.5mの大き
さに切出したものにPETからなるリードフィルム(幅
300mm)を接続した。これを3インチのコア管に巻
き取ったロール状基板を2本用意した。 ・液晶 [化1]に示す液晶Aと液晶Bの混合物からな
る液晶組成物を2−ブタノンに溶解し、固形分濃度30
重量%の液晶溶液を得た。25℃における粘度は、1.
49cPであった。 液晶A:下記式Aに示す液晶。数平均分子量Mn=27
00 液晶B:下記式Bに示す液晶(みどり化学製P100
8) 組成物:液晶Aと液晶Bの重量比率80:20の混合物
である。相転移挙動を次式に示す。
【0040】
【数2】
【0041】
【化1】
【0042】塗工には、図1に示す水平式ダイヘッドコ
ーターを用い、液晶パネルを連続的に作製した。このコ
ーターは、塗工溶液供給タンク11、塗工溶液供給ポン
プ12、水平に設置したダイヘッド13、バックロール
14、塗工基板用巻き出しロール21、対向基板用巻き
出しロール22、基板搬送のための駆動を行うニップロ
ール23、一方の基板(塗工基板)1と他方の基板(対
向基板)2を貼り合わせるためのラミネートロール2
5、塗工された液晶膜4を乾燥するためのドライヤー2
5、ラミネートされた長尺の液晶パネルを巻き取るため
の巻取りロール26からなる。1本のロール状基板を塗
工基板用巻き出しロール21として固定し、準備したも
う一本のロール状基板を対向基板用巻き出しロール22
として設置した。それぞれの基板のリードフィルムをラ
ミネートロール24を通して巻取り、巻取りロール26
に固定した。塗工溶液供給タンク11へ前記液晶溶液1
リットルを入れ、ダイヘッド13の先端部分より7cc
/分の流量で塗工溶液3が供給されるように塗工溶液供
給ポンプ12の吐出能を設定した。PES基板とPET
フィルムとの接続部分が破断しない程度の張力を掛けな
がら、0.9m/分の速度で基板を送り、PES基板
(塗工基板)1の部分にのみ液晶溶液3を塗工し、ラミ
ネートロール24で対向基板2をラミネートし、2.5
mの長尺の液晶パネルを得た。これを500mm毎に切
断し、幅300mm、長さ500mmの液晶パネル5枚
を得た。ダイヘッド13の先端から塗工溶液3が供給さ
れ始めた点を0として、溶液供給タンク11内の溶液の
減少量、すなわち使用した液晶溶液の量は約24ccで
あった。得られた5枚の液晶パネルについて、図4に示
す測定点1〜3の液晶膜厚を光干渉法により測定した結
果、表1に示すようになり、液晶膜厚のばらつきは平均
膜厚に対して±2.5%以内であった。得られた液晶パ
ネルを分解し、ITO表面の形状を電子走査型顕微鏡に
より観察した結果、塗工方法に平行な傷は観察されなか
った。
【0043】[比較例1]用いたグラビアコーターヘッ
ドは、図5に示すように塗工溶液を基板に転写するため
のグラビアロール31、余分な塗工溶液を除去するため
のドクターブレード32、塗工溶液を溜めるための塗液
パン33、塗工基板をグラビアロールに均一に接触させ
るための抑えロール34からなる。実施例1と同じコー
ターラインから、ダイヘッドを取り外し、その代わりに
図5に示すコーターヘッドを、図6に示す位置に設置
し、溶液供給タンク11、溶液供給ポンプ12を塗液パ
ン33に接続し、実施例1と同様な材料を用いて5枚の
液晶パネルを作製した。塗液パン33に塗工溶液が供給
され始めた点を0として、溶液供給タンク11内の溶液
の減少量、すなわち使用した液晶溶液3の量は約40c
cとなり、実施例1の約1.6倍と多くなった。実施例
1と同様な方法により、5枚の液晶パネルの液晶膜厚を
測定したところ、表2に示すようになり、膜厚のばらつ
きを±2.5%以内に抑えることはできなかった。次
に、得られた液晶パネルを分解し、ITO表面の形状を
電子走査型顕微鏡により観察した結果、図7に示すよう
に、1000倍の顕微鏡写真において、塗工方向(基板
搬送方向)にほぼ平行な傷が観察された。
【0044】[実施例2]液晶として[化2]に示す強
誘電性高分子液晶C、低分子液晶D、低分子液晶E、お
よび低分子液晶Fの重量比率60:20:10:10か
らなる組成物を用い、かつこの組成物をメチルイソブチ
ルケトン/ヘキサン(重量比1:1)混合溶媒に溶解
し、固型分濃度54重量%で、25℃における粘度が
9.0cPで21℃における粘度が12.0cPの溶液
を得、さらに、塗工溶液供給ポンプの設定を4.0cc
/分でダイヘッド先端から供給し、ダイヘッド部分の温
度を25℃に設定し、塗工時基板速度を0.7m/分と
したこと以外は実施例1と同様にした。その結果使用し
た液晶溶液の量は約17ccで、膜厚のばらつきは、
2.18μm±2.1%であった。
【0045】
【化2】
【0046】「比較例2」ダイヘッド部分の温度を21
℃に設定し(粘度:12cP)、塗工溶液供給ポンプの
設定を4.0cc/分とし、かつ塗工時基板速度を0.
7m/分としたこと以外は実施例1と同様にした。その
結果、基板搬送方向に筋むらが発生し、±10%以上の
膜厚のばらつきが発生した。
【0047】[実施例3]基板として、実施例1で用い
たものに絶縁膜を形成したものを用い、実施例1と同様
に液晶塗工をしたこと以外は実施例1と同様にした。す
なわち、絶縁膜として変性ナイロン樹脂F30K(帝国
化学産業社製)をメタノールに溶解し、固形分濃度3重
量%、粘度(25℃)が1.75cPの絶縁膜溶液を
得、この絶縁膜溶液1リットルをタンク11に入れ、塗
高溶液供給ポンプ12の設定を0.5cc/分とし、か
つダイヘッド13先端からの供給基板速度を0.9m/
分として、ITO電極上にナイロン膜の設けられた長尺
基板(長さ2.5m)2本を得、基板端部から50m
m,150mm,250mmの点のナイロン膜厚を塗工
方向に500mm毎に5カ所で測定(反射型光干渉法)
したところナイロン膜厚のばらつきは50mmの位置
で、0.145μm±2.0%、150mmの位置で
0.150μm±1.7%、250mmの位置で0.1
48μm±1.8%であった。この絶縁膜を形成した基
板上に実施例1と同様に液晶を塗工した。その結果、液
晶膜厚のばらつきは[表3]に示すようになり、平均膜
厚に対して±2.5%以内であった。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明によって、液
晶素子の内面での液晶膜厚のばらつきを±2.5%以下
に抑え、かつ塗工溶液のロスを最小限に抑え、溶液の回
収工程を省略することができるとともに、塗工工程での
透明電極基板表面への着傷を防止することができる液晶
光学素子の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態および一実施例に用いられ
る、ダイヘッドコーターを備えた液晶光学素子の製造装
置を模式的に示す説明図である。
【図2】図1に示す装置であって、バックロールを用い
ない場合を模式的に示す説明図である。
【図3】枚葉基板に塗工する製造方法を模式的に示す説
明図である。
【図4】実施例および比較例において、得られた液晶パ
ネルの液晶膜の膜厚を光干渉法によって測定するための
測定点1〜3を示す説明図である。
【図5】比較例1で用いたグラビアコーターヘッドを模
式的に示す説明図である。
【図6】比較例1における液晶光学素子の製造方法を模
式的に示す説明図である。
【図7】比較例1で得られた液晶パネルのITOの着傷
を示す1000倍の電子走査型顕微鏡写真である。写真
右側の暗い部分は、ギャップ部を、左側の明るい縞模様
の部分はITO部をそれぞれ示す。塗工方向は、ITO
部の縞模様に平行な方向である。
【図8】可視光領域のλについて透過光強度Iを積分し
た値を液晶膜厚dに対してプロットしたグラフを示す説
明図である。
【符号の説明】
1 一方の基板(塗工基板) 2 他方の基板(対向基板) 3 液晶材料(塗工溶液) 4 液晶膜 5 テーブル 6 真空ポンプ 11 塗工溶液供給タンク 12 塗工溶液供給ポンプ 13 ダイヘッド 14 バックロール 21 塗工基板用巻出しロール 22 対向基板用巻出しロール 23 ニップロール 24 ラミネートロール 25 ドライヤー 26 巻取りロール 31 グラビアロール 32 ドクターブレード 33 塗液パン 34 押えロール
フロントページの続き (72)発明者 錦織 義治 東京都江東区東雲1丁目10番6号 王子製 紙株式会社東雲研究センター内 (72)発明者 中須賀 朗 東京都中央区銀座4丁目7番5号 王子製 紙株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方が透明な、表面に電極を
    備えた二枚の可撓性基板のうちの、少なくとも一方の基
    板の電極を備えた側の表面に液晶材料を塗工して液晶膜
    を形成する工程と、この液晶膜を形成した一方の基板に
    他方の基板を、電極を備えた面を対向させるようにして
    貼り合わせる工程とを有する液晶光学素子の製造方法に
    おいて、 二枚の可撓性基板のうちの少なくとも一方が、ロール状
    の長尺基板であり、かつ液晶材料の塗工が、ダイヘッド
    コーターによるものであることを特徴とする液晶光学素
    子の製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも一方が透明な、表面に電極を
    備えた二枚の可撓性基板の、電極を備えた表面上に絶縁
    膜を形成する工程と、この可撓性基板のうちの少なくと
    も一方の基板の絶縁膜を形成した表面上に液晶材料を塗
    工して液晶膜を形成する工程と、この一方の基板に他方
    の基板を、一方の基板の液晶膜と他方の基板の絶縁膜ま
    たは液晶膜とが対向するようにして貼り合わせる工程と
    を有する液晶光学素子の製造方法において、 二枚の可撓性基板のうちの少なくとも一方が、ロール状
    の長尺基板であり、かつ液晶材料の塗工が、ダイヘッド
    コーターによるものであることを特徴とする液晶光学素
    子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記液晶材料の塗工が、液晶膜を形成す
    る液晶材料を少なくとも一種の溶媒により希釈し、粘度
    が10cP以下となるように調整した液晶膜形成用塗工
    溶液を用いるものである請求項1または2記載の液晶光
    学素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記絶縁膜の形成が、絶縁膜を形成する
    材料を少なくとも一種の溶媒により希釈し、粘度が10
    cP以下となるように調整した絶縁膜形成用塗工溶液を
    用いるものである請求項2または3記載の液晶光学素子
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記液晶材料が、強誘電性液晶である請
    求項1〜4のいずれか1項記載の液晶光学素子の製造方
    法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000294143A (ja) * 1999-04-02 2000-10-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 陰極線管と映像表示パネルの分離方法と切削方法と分離装置
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JP2015083373A (ja) * 2013-09-18 2015-04-30 株式会社半導体エネルギー研究所 積層体の作製装置

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