JP2021182129A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】配向膜インクの使用量を抑えつつ、配向膜インクの乾燥を抑制することができる液晶表示装置の製造方法を提供する。【解決手段】配向膜インクをアニロックスロールへ供給する第一の工程と、上記アニロックスロールへ供給された上記配向膜インクを版胴の表面に設けられた印刷版へ供給し、上記印刷版に供給された上記配向膜インクを基板上へ塗布する第二の工程とを、上記第二の工程終了後、上記配向膜インクを上記アニロックスロールへ供給しない期間を設けてこの順に繰り返す液晶表示装置の製造方法。【選択図】 図4
Description
本発明は、液晶表示装置の製造方法に関する。
液晶表示装置は、表示のために液晶組成物を利用する表示装置であり、その代表的な表示方式は、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)を備えるTFT基板と、TFT基板に対向して配置される対向基板と、TFT基板及び対向基板間に封入された液晶層とを有する液晶パネルに対してバックライトから光を照射し、液晶層に含まれる液晶分子に対して電圧を印加して液晶分子の配向状態を変化させることにより、光の透過量を制御するものである。このような液晶表示装置は、薄型、軽量及び低消費電力といった特長を活かし、幅広い分野で用いられている。
液晶表示装置において、電圧が印加されていない状態における液晶分子の配向は、配向膜によって制御されるのが一般的である。配向膜は、例えば、基板上に配向膜インク(配向材、配向膜材料ともいう。)を塗布し、必要に応じて該塗膜に配向処理を施すことで得られる。配向膜に関する技術として、例えば、特許文献1には、版胴の表面上に備えられた凸版上に配向材を塗布し、凸版上に塗布された配向材を液晶表示装置の基板上に転写して配向膜を形成する液晶表示装置の製造方法において、凸版の近傍をカバーで覆うことにより配向材の乾燥を防止し、印刷間隔が長くなった場合でも液晶表示装置に表示ムラが生じないように配向膜を塗布することができる技術が開示されている。
また、特許文献2には、2枚の基板上にそれぞれ配向膜材料を塗布した後、前記配向膜材料を乾燥させ、続いて前記配向膜材料の表面をラビングして前記配向膜材料を配向膜とする液晶表示装置の製造方法において、配向膜材料の表面に気体を吹き付けて乾燥むらの小さい塗布膜を形成することにより、液晶表示装置の表示ムラを低減することができる技術が開示されている。
図10は、従来の液晶表示装置の製造方法において、配向膜インクを印刷する際に用いられるフレキソ印刷装置の断面模式図である。TFT基板及び対向基板等の液晶パネル基板上に配向膜を形成する方法として、従来、例えばフレキソ印刷が用いられてきた。フレキソ印刷は、例えば、図10に示すフレキソ印刷装置1Rにより行われる。フレキソ印刷装置1Rは、ディスペンサ10、アニロックスロール20、ドクターロール30、フレキソ版50が設けられた版胴40、及び、ステージ60を備える。図10に示すフレキソ印刷装置1Rを用いたフレキソ印刷では、配向膜インク100がディスペンサ10から滴下され、アニロックスロール20及びドクターロール30間で薄く延ばされ、アニロックスロール20上の配向膜インク100が版胴40上に設けられたフレキソ版50へと転移される。配向膜を形成する液晶パネル基板200を載置したステージ60が版胴40の下を通過し、フレキソ版50から液晶パネル基板200へ配向膜インク100が塗布され、当該配向膜インク100が乾燥することにより配向膜が形成される。
図11は、従来の液晶表示装置の製造方法において、配向膜インクの印刷を待機している状態を示したフレキソ印刷装置の断面模式図である。フレキソ印刷装置1Rを用いた従来の液晶表示装置の製造方法では、図11に示すように、液晶パネル基板200への配向膜インク100の印刷の直後にフレキソ印刷装置1Rに配向膜インク100を滴下し、配向膜インク100の印刷待機中にアニロックスロール20及びドクターロール30間で配向膜インク100を慣らしていた。
しかしながら、近年、配向膜の配向処理方法として光配向処理が主流になり、配向処理のタクトタイムが長くなったことに伴い、液晶パネル基板200への配向膜インク100の印刷が終了してから、次の液晶パネル基板200への印刷を開始するまでの印刷間隔が長くなってきた。これにより、印刷待機中に配向膜インク100の溶媒が揮発してフレキソ印刷装置1R上の配向膜インク100が乾燥するため、液晶パネル基板200へ転写して形成した配向膜にムラが生じ、当該配向膜のムラが液晶表示装置の表示品位に大きな影響を及ぼす。
このような配向膜インクの乾燥を防止する方法として、滴下量を多くする、又は、複数回滴下する等の対応策が考えられるが、配向膜インクの使用量が多くなることが課題である。
配向膜インクの乾燥は、印刷版以外のアニロックスロールやドクターロール等でも発生するが、これらの場所での配向膜インクの乾燥防止について、上記特許文献1及び上記特許文献2では検討されておらず、配向膜インクの乾燥を抑えるには未だ改良の余地がある。
本発明は上記現状に鑑みてなされたものであり、配向膜インクの使用量を抑えつつ、配向膜インクの乾燥を抑制することができる液晶表示装置の製造方法を提供することを目的とするものである。
(1)本発明の一実施形態は、配向膜インクをアニロックスロールへ供給する第一の工程と、上記アニロックスロールへ供給された上記配向膜インクを版胴の表面に設けられた印刷版へ供給し、上記印刷版に供給された上記配向膜インクを基板上へ塗布する第二の工程とを、上記第二の工程終了後、上記配向膜インクを上記アニロックスロールへ供給しない期間を設けてこの順に繰り返す、液晶表示装置の製造方法。
(2)また、本発明のある実施形態は、上記(1)の構成に加え、上記配向膜インクは、光配向膜インクである、液晶表示装置の製造方法。
本発明によれば、配向膜インクの使用量を抑えつつ、配向膜インクの乾燥を抑制することができる液晶表示装置の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に記載された内容に限定されるものではなく、本発明の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。なお、実施形態に記載された各構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜組み合わされてもよいし、変更されてもよい。
<実施形態1>
図1A及び1Bは、実施形態1の液晶表示装置の製造方法において、配向膜インクを印刷する際に用いられるフレキソ印刷装置の断面模式図の一例である。本実施形態の液晶表示装置の製造方法では、図1A又は1Bに示されるフレキソ印刷装置1を用いて配向膜インク100を液晶パネル基板200上へ印刷し、配向膜を形成する。
図1A及び1Bは、実施形態1の液晶表示装置の製造方法において、配向膜インクを印刷する際に用いられるフレキソ印刷装置の断面模式図の一例である。本実施形態の液晶表示装置の製造方法では、図1A又は1Bに示されるフレキソ印刷装置1を用いて配向膜インク100を液晶パネル基板200上へ印刷し、配向膜を形成する。
フレキソ印刷装置1は、図1A及び1Bに示すように、配向膜インク100の供給部の一例であるディスペンサ10と、アニロックスロール20と、ドクタリング部の一例であるドクターロール30と、版胴40と、を備える。版胴40には、印刷版の一例であるフレキソ版50が取付けられている。フレキソ印刷装置1は、更に、基板の一例である液晶パネル基板200を保持するステージ60を備える。
供給部は、配向膜インク100をアニロックスロール20又はドクターロール30へ供給する機能を有する。供給部の一例であるディスペンサ10が配向膜インク100をアニロックスロール20へ供給する場合、ディスペンサ10は、図1Aに示すように、アニロックスロール20に対して上方に対向配置され、アニロックスロール20に向けて配向膜インク100を吐出(滴下)することで、アニロックスロール20に対して配向膜インク100を供給する。また、ディスペンサ10を、アニロックスロール20の回転軸X1に沿って(図1Aにおける紙面の奥側と手前側との間)往復移動可能なように取り付けて、アニロックスロール20の周壁上を移動しながら、周壁表面に配向膜インク100を滴下するように構成してもよい。ディスペンサ10が配向膜インク100をドクターロール30へ供給する場合、ディスペンサ10は、図1Bに示すように、ドクターロール30に対して斜め上方に対向配置され、ドクターロール30に向けて配向膜インク100を吐出(滴下)することで、ドクターロール30に対して配向膜インク100を供給する。また、ディスペンサ10を、ドクターロール30の回転軸X2に沿って(図1Bにおける紙面の奥側と手前側との間)往復移動可能なように取り付けて、ドクターロール30の周壁上を移動しながら、周壁表面に配向膜インク100を滴下するように構成してもよい。以下では、図1Aに示すフレキソ印刷装置1を例に挙げて説明するが、図1Bに示すフレキソ印刷装置についても同様である。
アニロックスロール20は、その表面に所定量の配向膜インク100を均一に保持し、保持した配向膜インク100を印刷版に定量的且つ均一に転移する機能を有する。アニロックスロール20は、略円柱状をなしており、その中心に設けられた回転軸X1回りに回転可能に取り付けられている。本実施形態では、フレキソ印刷装置1を図1Aに示す方向から視た場合、アニロックスロール20は時計回りに回転するよう軸支されている。アニロックスロール20の周壁表面には、略全域にわたって複数の微細な凹部が分散配置されている。複数の凹部は、ディスペンサ10から供給された配向膜インク100を所定量ずつ保持することができる。
ドクタリング部は、アニロックスロール20表面から余剰な配向膜インク100を掻き落とす機能を有する。ドクタリング部の一例であるドクターロール30は、図1Aに示すように、略円柱状をなしており、その中心に設けられた回転軸X2回りに回転可能に取り付けられている。ドクターロール30は、その回転軸X2が、アニロックスロール20の回転軸X1に平行となるように取り付けられており、アニロックスロール20と逆向きに回転する。すなわち、本実施形態では、ドクターロール30は、図1Aにおいて反時計回りに回転するよう軸支されている。ドクターロール30は、その周壁表面の一部がアニロックスロール20の周壁表面の一部に対して当接または近接するよう設置されている。より詳しくは、アニロックスロール20の周壁表面に対するドクターロール30の周壁表面の当接位置は、アニロックスロール20の周壁表面と次述するフレキソ版50との当接箇所よりもアニロックスロール20の回転方向の後方、つまりディスペンサ10寄りの配置となっている。従って、ディスペンサ10からアニロックスロール20の周壁表面に供給された配向膜インク100は、アニロックスロール20の回転に伴ってアニロックスロール20の周壁表面に設けられた凹部内に充填されるとともに、凹部の外部に存する余剰分がドクターロール30によって引き伸ばされるようになっている。
ドクターロール30は、アニロックスロール20に対する位置関係、つまりアニロックスロール20の周壁表面に対する接触状態(接圧)を調整することが可能とされている。具体的には、アニロックスロール20の周壁表面に対してドクターロール30の周壁表面を相対的に近くに配置すれば、アニロックスロール20の周壁表面における凹部の外部に配向膜インク100が殆ど存在しない状態にしたり、配向膜インク100が僅かに存在する状態にしたりすることができ、逆にアニロックスロール20の周壁表面に対してドクターロール30の周壁表面を相対的に遠くに配置すれば、アニロックスロール20の周壁表面における凹部の外部に多くの配向膜インク100が存在する状態にすることができる。このように、アニロックスロール20に対するドクターロール30の位置関係を調整することで、アニロックスロール20の周壁表面において凹部外に存在し得る配向膜インク100の量を制御することができる。
版胴40は、印刷版を巻き付けて固定する機能を有する。版胴40は、図1Aに示すように、アニロックスロール20よりも大きな径を有する略円柱状をなしており、その中心に設けられた回転軸X3回りに回転可能に取り付けられている。版胴40は、その回転軸X3が、アニロックスロール20の回転軸X1に平行となるように取り付けられている。版胴40は、その周壁表面における周方向の一部に、フレキソ版50が密着固定された構造である。版胴40は、アニロックスロール20とは逆向きに回転する。すなわち、本実施形態では、版胴40は、図1Aにおいて反時計回りに回転するよう軸支されている。アニロックスロール20の周壁表面に対するフレキソ版50の外面の当接位置は、アニロックスロール20の周壁表面とドクターロール30の周壁表面との当接箇所よりもアニロックスロール20の回転方向の前方の配置となっている。アニロックスロール20及び版胴40は、互いに逆向きに回転すると、フレキソ版50の外面がアニロックスロール20の周壁表面に旋回圧着されるように設定されており、これにより、アニロックスロール20の周壁表面に形成された凹部内に保持された配向膜インク100がフレキソ版50の外面に転移される。版胴40は、フレキソ版50の外面のうち、アニロックスロール20の周壁表面との当接位置よりも版胴40の回転方向の前方となる位置に対して後述する液晶パネル基板200が当接するよう配置されている。
印刷版は、配向膜インク100をアニロックスロール20から受け取り、液晶パネル基板200へ転写する機能を有する。印刷版は、複数の凹部を有し、当該凹部内に供給された配向膜インク100を液晶パネル基板200に押し付けることにより所定量の配向膜インク100を液晶パネル基板200へ均一に印刷し、均一な膜厚の塗膜を形成する。印刷版の一例であるフレキソ版50は、例えばポリブタジエンなどからなる樹脂製とされており、その表面には、配向膜インク100の印刷パターンに応じた多数の微細な凹部が形成されている。多数の凹部は、アニロックスロール20側から転移された配向膜インク100を所定量ずつ保持することができる。
ステージ60は、液晶パネル基板200を載置して移動することにより、液晶パネル基板200と版胴40との相対的な位置関係を変化させる機能を有する。ステージ60上には、図1Aに示すように、被印刷体である液晶パネル基板200が載置される。ステージ60は、例えば真空配管に接続された多数の吸引穴をその表面に有し、この吸引穴を通して表面上に載置された液晶パネル基板200を固定することができる。ステージ60は、フレキソ印刷装置1において版胴40の回転軸X3と直交し且つ液晶パネル基板200の板面に並行する方向、つまり図1Aに示す左右方向に沿って版胴40に対して移動(相対変位)することができる。ステージ60は、その移動方向が版胴40の回転方向に対して順方向となっており、版胴40の回転に同期して移動することができる。これにより、フレキソ版50の外面に保持された配向膜インク100を液晶パネル基板200の板面に転写することができる。
配向膜は、液晶表示装置が備える液晶層における液晶分子の配向を制御する機能を有し、液晶層への印加電圧が閾値電圧未満(電圧無印加を含む)のときには、主に配向膜の働きによって液晶層中の液晶分子の配向が制御される。配向膜は、配向膜インク100を液晶パネル基板200上に印刷し、乾燥させることにより形成される。配向膜インク100は、液晶分子を配向させる配向膜形成樹脂と、溶媒とを含む。配向膜インク100に含まれる配向膜形成樹脂としては、例えば、ポリイミドを主鎖に有するポリマー、ポリアミック酸を主鎖に有するポリマー、ポリシロキサンを主鎖に有するポリマー等の液晶表示装置の分野で一般的な材料を挙げることができる。配向膜インク100に含まれる溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、エチレングリコールモノブチルエーテル(BC)、γ−ブチロラクトン(GBL)等の液晶表示装置の分野で一般的な材料を挙げることができる。
配向膜インク100は、液晶分子を膜面に対して略水平に配向させる水平配向膜インクであってもよいし、液晶分子を膜面に対して略垂直に配向させる垂直配向膜インクであってもよい。また、配向膜インク100は、光官能基を有する配向膜形成樹脂含み、光配向処理が施される光配向膜インクであってもよいし、ラビング処理が施されるラビング配向膜インクであってもよい。なお、配向膜に施される配向処理の方法としては、配向膜表面をローラー等で擦るラビング処理が従来広く用いられてきた。これに対して、近年では、ラビング処理に代わる配向処理の方法として、配向膜表面に光を照射する光配向処理が広く展開されつつある。光配向処理によれば、配向膜の表面に接触することなく配向処理を実施できるので、ラビング処理と異なり、配向処理中における汚れ、ごみ等の発生を抑制することができるという利点がある一方、ラビング処理に比べて配向処理時間を要する。
液晶パネル基板200としては、例えば、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)基板及びカラーフィルタ(CF:Color Filter)基板を挙げることができる。TFT基板は、液晶表示装置の分野で通常用いられるものを使用可能であり、例えば、透明基板の表面上に、TFT、走査線、信号線、画素電極等が配置された構成を有する。CF基板は、液晶表示装置の分野で通常用いられるものを使用可能であり、例えば、透明基板の表面上に、カラーフィルタ及びブラックマトリクス等が配置された構成を有する。
次に、図1Aに示すフレキソ印刷装置1を用いた液晶表示装置の製造方法について説明する。図2は、実施形態1の液晶表示装置の製造方法において、配向膜インクの印刷を待機している状態を示したフレキソ印刷装置の断面模式図である。
本実施形態の液晶表示装置の製造方法は、配向膜インク100をアニロックスロール20へ供給する第一の工程と、アニロックスロール20へ供給された配向膜インク100を版胴40の表面に設けられたフレキソ版50へ供給し、フレキソ版50に供給された配向膜インク100を液晶パネル基板200上へ塗布(転写、印刷)する第二の工程とを、上記第二の工程終了後、配向膜インク100をアニロックスロール20へ供給しない期間(以下、休止期間ともいう。)を設けてこの順に繰り返す。
第二の工程の終了直後に第一の工程を行う場合、液晶パネル基板200への配向膜インク100の印刷が終了してから、次の液晶パネル基板200への印刷を開始するまでの印刷間隔が長くなると、配向膜インク100をアニロックスロール20へ供給した状態で次の第二の工程まで待機する時間が長くなり、アニロックスロール20に供給された配向膜インク100の溶媒が揮発して乾燥し、次の第二の工程で液晶パネル基板200に塗布された配向膜インク100にムラが生じる可能性がある。本実施形態では、第二の工程終了後、休止期間を設けて第一の工程と第二の工程とをこの順に繰り返すことにより、配向膜インク100をアニロックスロール20へ供給した状態で次の第二の工程まで待機する時間を短くすることにより、図2に示すように、アニロックスロール20に供給された配向膜インク100の乾燥を抑えつつ、配向膜インク100をアニロックスロール20上で慣らすことが可能となる。その結果、液晶パネル基板200に塗布された配向膜インク100のムラを抑えることができる。工程の処理能力を高めるためには連続して印刷処理することが望ましいため、従来は休止期間を設けず、印刷完了後直ちに配向膜インクを滴下して次の基板に印刷処理を行っていたが、本実施形態では、従来設けられなかった休止期間を設けることにより、配向膜インクのムラを抑えることが可能となった。以下に、各工程について詳細に説明する。
本実施形態の第一の工程では、図2に示すように、アニロックスロール20に供給される配向膜インク100が版胴40表面に設けられたフレキソ版50に転移されないよう、フレキソ版50とアニロックスロール20とが互いに接触しないように配置され、かつ、第一の工程と第二の工程との間の期間においてアニロックスロール20に供給される配向膜インク100がアニロックスロール20及びドクターロール30の回転により両者の間で慣らされるよう、アニロックスロール20とドクターロール30とが所定の位置に配置されている。この状態でディスペンサ10に配向膜インク100を吐出させるとともに、アニロックスロール20及びドクターロール30をそれぞれ定められた方向に回転させる。すると、ディスペンサ10の吐出口からアニロックスロール20の周壁表面に滴下された配向膜インク100は、アニロックスロール20の回転に伴ってアニロックスロール20の周壁に設けられた凹部内に充填・保持されるとともに、凹部の外部に存する余剰分がアニロックスロール20の周壁表面に対して接触または近接する配置とされたドクターロール30によって引き伸ばされる。従って、アニロックスロール20の周壁表面に供給された配向膜インク100は、凹部内に最大限に且つ均一に充填される。なお、アニロックスロール20の周壁表面における凹部の外部、つまりドクターロール30と接触などする面に配向膜インク100が残存する場合もあるが、その量はアニロックスロール20に対するドクターロール30の位置関係に応じて変動し得る。
本実施形態の第二の工程では、アニロックスロール20の周壁表面に供給された配向膜インク100が、版胴40表面に設けられたフレキソ版50に転移されるよう、アニロックスロール20とフレキソ版50とが互いに接触するように配置されている。アニロックスロール20及び版胴40は、図1Aに示すように、互いに逆向きに回転すると、アニロックスロール20の周壁表面における凹部内に保持された配向膜インク100が、フレキソ版50の外面における凹部内に転移される。フレキソ版50の外面が版胴40の周方向について全長にわたってアニロックスロール20の周壁表面に当接されると、フレキソ版50のほぼ全ての凹部内に配向膜インク100が充填・保持される。そして、フレキソ版50の外面のうちの版胴40の回転方向についての前端位置が、液晶パネル基板200の板面のうちのステージ60の移動方向についての前端位置(図1Aに示す右端位置)に対して当接した状態から、版胴40を回転させるとともにステージ60を版胴40の回転方向と順方向に移動させると、図1Aに示すように、フレキソ版50の凹部内に保持された配向膜インク100が液晶パネル基板200の板面に順次に転写されていく。フレキソ版50の外面のうちの版胴40の回転方向についての後端位置が、液晶パネル基板200の板面のうちのステージ60の移動方向についての後端位置に達するまで、版胴40の回転及びステージ60の移動を行うことで、液晶パネル基板200の板面のほぼ全域にわたって配向膜インク100が塗工され、配向膜が形成される。
第一の工程開始から第二の工程開始までの期間(アニロックスロール20への配向膜インク100の供給開始からフレキソ版50による配向膜インク100の液晶パネル基板200への転写開始までの期間。以下、慣らし期間ともいう。)において、配向膜インク100はアニロックスロール20及びドクターロール30の回転により両者の間で慣らされる。なお、配向膜インク100の滴下は、慣らし期間の最初の期間で終了するが、配向膜インク100の滴下が終了した後も慣らし期間は継続される。慣らし期間の長さは特に限定されず、慣らし期間の長さを変えて実験した上で適宜設定することができるが、印刷条件毎に慣らし期間の最適な長さがあり、慣らし期間の長さは、例えば、15秒以上、47秒以下とすることが好ましく、22秒以上、40秒以下とすることがより好ましい。
第二の工程終了後、休止期間では、アニロックスロール20上に残留する配向膜インク100が版胴40表面に設けられたフレキソ版50に転移されないよう、図2のようにフレキソ版50とアニロックスロール20と互いに接触しないよう配置する。
休止期間の長さは特に限定されず、印刷の1サイクルの時間及び慣らし期間に応じて適宜設定することができる。僅かでも休止期間を設けることにより、配向膜インク100の滴下後の乾燥を抑えることができるが、休止期間の長さは、配向膜インクが光配向膜インクであり、印刷の1サイクルの時間が65秒以上、75秒以下(好ましくは70秒)であり、かつ、1サイクルあたりの滴下回数が1回である場合は、例えば、20秒以上、40秒以下とすることが好ましく、25秒以上、35秒以下とすることがより好ましい。
本実施形態では、印刷完了後に設けられる休止期間と、第一の工程(配向膜インク100の滴下)を含む慣らし期間と、第二の工程が行われる期間(すなわち印刷期間)とを1サイクルとして1枚の液晶パネル基板200に配向膜インク100を印刷し、当該サイクルを繰り返すことにより、複数の液晶パネル基板200に配向膜インク100を順次印刷している。液晶パネル基板200に印刷された配向膜インク100からなる塗膜は、第二の工程終了後、次の液晶パネル基板200への印刷開始までの間に乾燥され、配向処理が施される。1サイクル中、アニロックスロール20及びドクターロール30は常に回転する。すなわち、アニロックスロール20及びドクターロール30は、休止期間、慣らし期間及び印刷期間においても回転する。一方、版胴40は、休止期間及び慣らし期間は回転せず、印刷期間に回転して液晶パネル基板200に接触することにより配向膜インク100を液晶パネル基板200に印刷する。
配向膜インク100は、光配向膜インクであることが好ましい。上述の通り、光配向処理はラビング処理に比べて時間を要し、印刷間隔が長くなる傾向にあるため、配向膜インク100が光配向膜インクである場合、本実施形態の液晶表示装置の製造方法をより好適に適用することができる。
本実施形態の製造方法により配向膜が形成された一対の液晶パネル基板を貼り合わせ、具体的には、共に配向膜が形成されたTFT基板とCF基板とを貼り合わせ、両基板間に液晶材料を封入して液晶層を形成することにより液晶表示装置が得られる。液晶材料は、正の誘電率異方性を有するポジ型の液晶材料であってもよく、負の誘電率異方性を有するネガ型の液晶材料であってもよい。
(実施形態2)
図3は、実施形態2の液晶表示装置の製造方法において、配向膜インクを印刷する際に用いられるフレキソ印刷装置の断面模式図である。上記実施形態1では、ドクタリング部としてドクターロール30を備えるフレキソ印刷装置1を用いて配向膜インク100を液晶パネル基板200上に印刷したが、本実施形態では、図3に示すように、ドクタリング部として、ドクターロール30に替えてドクターブレード31を備えるフレキソ印刷装置2を用いて配向膜インク100を液晶パネル基板200上に印刷する。
図3は、実施形態2の液晶表示装置の製造方法において、配向膜インクを印刷する際に用いられるフレキソ印刷装置の断面模式図である。上記実施形態1では、ドクタリング部としてドクターロール30を備えるフレキソ印刷装置1を用いて配向膜インク100を液晶パネル基板200上に印刷したが、本実施形態では、図3に示すように、ドクタリング部として、ドクターロール30に替えてドクターブレード31を備えるフレキソ印刷装置2を用いて配向膜インク100を液晶パネル基板200上に印刷する。
ドクターブレード31は、図3に示すように、刃先に向けて先細り状の断面形状を有している。ドクターブレード31は、ディスペンサ10に対してアニロックスロール20の回転方向の前方に配されている。ドクターブレード31は、アニロックスロール20の回転軸X1に沿って延在する長手状の樹脂材料からなり、その刃先がアニロックスロール20の周壁表面に当接されるよう設置されている。アニロックスロール20の周壁表面に対するドクターブレード31の当接位置は、実施形態1に記載したドクターロール30の当接位置と同様である。
ディスペンサ10からアニロックスロール20の周壁表面に供給された配向膜インク100は、アニロックスロール20の回転に伴ってアニロックスロール20の周壁表面に設けられた凹部内に充填されるとともに、当該凹部の外部に存する余剰分がドクターブレード31によってかきとられるようになっている。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
(実施例1)
図4は、実施例1の液晶表示装置の製造方法に関する図であり、配向膜インクの滴下タイミングを説明するフロー図である。実施形態1のフレキソ印刷装置を用いて、液晶パネル基板に配向膜インクを印刷した。その際、フレキソ印刷装置への配向膜インクの滴下及び液晶パネル基板への印刷のタイミングは図4及び下記表1に示す通りとした。具体的には、印刷の1サイクルの時間を70秒とし、液晶パネル基板への印刷完了後30秒はアニロックスロールへ配向膜インクを滴下せず、印刷完了後30秒で第一の工程(配向膜インクの滴下)を開始した。更に、第一の工程開始後32秒で第二の工程(配向膜インクの印刷)を開始し、第二の工程開始後8秒で当該液晶パネル基板への配向膜インクの印刷を完了し、実施例1の配向膜付き液晶パネル基板を作製した。また、実施例1について滴下ムラ及び乾燥ムラを評価した。結果を表1に示す。
図4は、実施例1の液晶表示装置の製造方法に関する図であり、配向膜インクの滴下タイミングを説明するフロー図である。実施形態1のフレキソ印刷装置を用いて、液晶パネル基板に配向膜インクを印刷した。その際、フレキソ印刷装置への配向膜インクの滴下及び液晶パネル基板への印刷のタイミングは図4及び下記表1に示す通りとした。具体的には、印刷の1サイクルの時間を70秒とし、液晶パネル基板への印刷完了後30秒はアニロックスロールへ配向膜インクを滴下せず、印刷完了後30秒で第一の工程(配向膜インクの滴下)を開始した。更に、第一の工程開始後32秒で第二の工程(配向膜インクの印刷)を開始し、第二の工程開始後8秒で当該液晶パネル基板への配向膜インクの印刷を完了し、実施例1の配向膜付き液晶パネル基板を作製した。また、実施例1について滴下ムラ及び乾燥ムラを評価した。結果を表1に示す。
なお、評価には、複数の液晶パネル基板に配向膜インクを連続して順次印刷し、膜厚が安定するよう一定数印刷した段階で得られた配向膜付き液晶パネル基板を用いた。各実施例及び各比較例では、同じ枚数を連続して印刷した段階で得られた配向膜付き液晶パネル基板に対して配向処理を行い、面板検査機にて処理して滴下ムラ及び乾燥ムラの評価を行った。また、当該配向膜付き液晶パネル基板を用いて作製した液晶パネルについて表示状態を確認して滴下ムラ及び乾燥ムラの評価を行った。ここで、面板検査機を用いた滴下ムラ及び乾燥ムラの評価は、以下のようにして行った。検査光を照射するLED(Light Emitting Diode)と、分解能200μmのCCDラインセンサとを備えた検査機(クボテック株式会社製、Optics(オプティクス)画像処理外観検査装置)を用いて液晶パネル基板の表面をスキャンし、画像を取り込んだ。更に、フリーソフト(imegeJ)を用いて画像処理を行い、取り込んだ画像のムラ部分と隣り合う正常部分との画像濃淡差を定量的に表現し、比較・評価することにより、滴下ムラ及び乾燥ムラの評価を行った。
滴下ムラは、薄い斜めのスジとして視認されるムラであり、滴下した跡がアニロックスロールとドクターロールとの間で均一化されずに膜厚差が生じることにより発生するムラである。また、乾燥ムラは、配向膜が乾燥することで粘度が高くなり、基板へ転写した後にレベリング性が低下し、装置の振動等による膜厚ムラや基板上の配線パターンなどの構造物による凹凸の影響を受けて発生する局所的な膜厚ムラである。ムラの判断基準は、液晶パネルの表示品位として許容できないレベルである場合は5点(×)、液晶パネルの表示上は許容できるレベルであるが、ムラの症状があり監視が必要なレベルである場合は3点(△)、ムラの症状が無い場合は0点(〇)として評価した。また、総合的なムラのレベルは、滴下ムラのレベル及び乾燥ムラのレベルの点数を合算することにより求めた。
(実施例2及び3)
図5及び図6は、それぞれ、実施例2及び3の液晶表示装置の製造方法に関する図であり、配向膜インクの滴下タイミングを説明するフロー図である。フレキソ印刷装置への配向膜インクの滴下及び液晶パネル基板への印刷のタイミングを表1並びに図5及び6に示すタイミングに変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例2及び実施例3の配向膜付き液晶パネル基板を作製し、滴下ムラ及び乾燥ムラを評価した。結果を上記表1に示す。
図5及び図6は、それぞれ、実施例2及び3の液晶表示装置の製造方法に関する図であり、配向膜インクの滴下タイミングを説明するフロー図である。フレキソ印刷装置への配向膜インクの滴下及び液晶パネル基板への印刷のタイミングを表1並びに図5及び6に示すタイミングに変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例2及び実施例3の配向膜付き液晶パネル基板を作製し、滴下ムラ及び乾燥ムラを評価した。結果を上記表1に示す。
(比較例1)
図7は、比較例1の液晶表示装置の製造方法に関する図であり、配向膜インクの滴下タイミングを説明するフロー図である。比較例1では、表1及び図7に示すように、第二の工程(配向膜インクの印刷)開始の22秒前だけでなく、印刷直後、すなわち第二の工程完了直後にも配向膜インクをアニロックスロールへ滴下し、印刷完了後、次の印刷が開始されるまでの間の配向膜インクの滴下回数(滴下のタイミング)を1回から2回へ変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例1の配向膜付き液晶パネル基板を作製し、滴下ムラ及び乾燥ムラを評価した。結果を上記表1に示す。
図7は、比較例1の液晶表示装置の製造方法に関する図であり、配向膜インクの滴下タイミングを説明するフロー図である。比較例1では、表1及び図7に示すように、第二の工程(配向膜インクの印刷)開始の22秒前だけでなく、印刷直後、すなわち第二の工程完了直後にも配向膜インクをアニロックスロールへ滴下し、印刷完了後、次の印刷が開始されるまでの間の配向膜インクの滴下回数(滴下のタイミング)を1回から2回へ変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例1の配向膜付き液晶パネル基板を作製し、滴下ムラ及び乾燥ムラを評価した。結果を上記表1に示す。
(比較例2)
図8は、比較例2の液晶表示装置の製造方法に関する図であり、配向膜インクの滴下タイミングを説明するフロー図である。表1及び図8に示すように、印刷直後、すなわち第二の工程完了直後に第一の工程(配向膜インクの滴下)を行ったこと以外は、実施例1と同様にして比較例2の配向膜付き液晶パネル基板を作製し、滴下ムラ及び乾燥ムラを評価した。結果を上記表1に示す。
図8は、比較例2の液晶表示装置の製造方法に関する図であり、配向膜インクの滴下タイミングを説明するフロー図である。表1及び図8に示すように、印刷直後、すなわち第二の工程完了直後に第一の工程(配向膜インクの滴下)を行ったこと以外は、実施例1と同様にして比較例2の配向膜付き液晶パネル基板を作製し、滴下ムラ及び乾燥ムラを評価した。結果を上記表1に示す。
(実施例1〜3及び比較例1〜2の評価)
従来、印刷の1サイクルの時間が70秒のように長くなる場合は、フレキソ印刷装置の乾燥を防ぐために、印刷直後及び印刷直前の計2回のタイミングで配向膜インクをフレキソ印刷装置へ滴下してきた。当該従来の技術に対応する例が比較例1であり、比較例1では、印刷直後、すなわち第二の工程完了直後に配向膜インクをフレキソ印刷装置へ滴下し、かつ、第二の工程開始の22秒前に第一の工程を行い、フレキソ印刷装置への配向膜インクの滴下のタイミングを2回とした。比較例1では、滴下ムラ及び乾燥ムラは許容されるレベルであったが、配向膜インクの使用量が多くなった。また、第一の工程開始のタイミングと第二の工程完了のタイミングとが同時であった比較例2では、フレキソ印刷装置が乾燥し、乾燥ムラが発生した。
従来、印刷の1サイクルの時間が70秒のように長くなる場合は、フレキソ印刷装置の乾燥を防ぐために、印刷直後及び印刷直前の計2回のタイミングで配向膜インクをフレキソ印刷装置へ滴下してきた。当該従来の技術に対応する例が比較例1であり、比較例1では、印刷直後、すなわち第二の工程完了直後に配向膜インクをフレキソ印刷装置へ滴下し、かつ、第二の工程開始の22秒前に第一の工程を行い、フレキソ印刷装置への配向膜インクの滴下のタイミングを2回とした。比較例1では、滴下ムラ及び乾燥ムラは許容されるレベルであったが、配向膜インクの使用量が多くなった。また、第一の工程開始のタイミングと第二の工程完了のタイミングとが同時であった比較例2では、フレキソ印刷装置が乾燥し、乾燥ムラが発生した。
一方、配向膜インクをアニロックスロールへ供給する第一の工程と、配向膜インクを液晶パネル基板へ印刷する第二の工程とを、第二の工程完了直後、配向膜インクをアニロックスロールへ滴下しない期間を設けてこの順に繰り返すことにより製造された実施例1〜3は、第二の工程完了直後にも滴下を行う比較例1に比べて配向膜インクの滴下回数が少なく、配向膜インクの使用量を抑えることができた。また、実施例1〜3では、第二の工程完了直後、すなわち、印刷直後に配向膜インクをフレキソ印刷装置へは滴下せず、印刷直前の任意のタイミングで滴下したことにより、フレキソ印刷装置での配向膜インクの乾燥を防げ、滴下ムラ及び乾燥ムラを抑制することができた。特に、印刷直前の滴下のタイミング、すなわち第一の工程開始のタイミングを第二の工程開始の32秒前とした実施例1では、印刷直前の滴下のタイミングと第二の工程開始のタイミングとがより近い実施例2よりも、滴下された配向膜インクの跡がアニロックスロール及びドクターロール間できれいに慣らされた後に印刷されたため、実施例2より滴下ムラが改善された。また、実施例1では、印刷直前の滴下のタイミングと第二の工程開始のタイミングとがより離れた実施例3よりも、配向膜インクの乾燥が抑制された状態で印刷を行うことができたため、実施例3より乾燥ムラが改善された。
図9は、実施例1〜3及び比較例1〜2の液晶表示装置の、慣らし期間と総合的なムラのレベルとの関係を示すグラフである。図9では、慣らし期間に対して総合的なムラのレベルをプロットし、更にこれらのプロットに対して近似曲線を作成した。図9において、総合的なムラのレベルが3点である直線と近似曲線との交点より、慣らし期間を15秒以上、47秒以下とすることにより、総合的なムラのレベルが3点以下である液晶パネルを得ることが可能であることが示された。また、総合的なムラのレベルが1点である直線と近似曲線との交点より、慣らし期間を22秒以上、40秒以下とすることにより、総合的なムラのレベルが1点以下である液晶パネルを得ることが可能であることが示された。なお、上記近似曲線は、実施例1〜3及び比較例1〜2より、慣らし期間が2秒である場合は総合的なムラのレベルが5点になると想定し、かつ二次曲線を想定した上で、フリーハンドで作成した曲線である。
1、1R、2:フレキソ印刷装置
10:ディスペンサ
20:アニロックスロール
30:ドクターロール
31:ドクターブレード
40:版胴
50:フレキソ版
60:ステージ
100:配向膜インク
200:液晶パネル基板
X1、X2、X3:回転軸
10:ディスペンサ
20:アニロックスロール
30:ドクターロール
31:ドクターブレード
40:版胴
50:フレキソ版
60:ステージ
100:配向膜インク
200:液晶パネル基板
X1、X2、X3:回転軸
Claims (2)
- 配向膜インクをアニロックスロールへ供給する第一の工程と、
前記アニロックスロールへ供給された前記配向膜インクを版胴の表面に設けられた印刷版へ供給し、前記印刷版に供給された前記配向膜インクを基板上へ塗布する第二の工程とを、
前記第二の工程終了後、前記配向膜インクを前記アニロックスロールへ供給しない期間を設けてこの順に繰り返すことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。 - 前記配向膜インクは、光配向膜インクであることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US202063026988P | 2020-05-19 | 2020-05-19 | |
US63/026,988 | 2020-05-19 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021182129A true JP2021182129A (ja) | 2021-11-25 |
Family
ID=78606501
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021000962A Pending JP2021182129A (ja) | 2020-05-19 | 2021-01-06 | 液晶表示装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021182129A (ja) |
-
2021
- 2021-01-06 JP JP2021000962A patent/JP2021182129A/ja active Pending
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