JPH10323580A - 摩擦帯電装置 - Google Patents

摩擦帯電装置

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JPH10323580A
JPH10323580A JP27488797A JP27488797A JPH10323580A JP H10323580 A JPH10323580 A JP H10323580A JP 27488797 A JP27488797 A JP 27488797A JP 27488797 A JP27488797 A JP 27488797A JP H10323580 A JPH10323580 A JP H10323580A
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container
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千明 東條
Katsuhiko Yamamoto
勝彦 山本
Tetsuya Inoue
鉄也 井上
Hidehiko Maehata
英彦 前畑
Masanori Tsukahara
正徳 塚原
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 プラスチックからなる被選別粉砕ゴミの選別
に必要な帯電量を短時間で与えることができる摩擦帯電
装置を提供する。 【解決手段】 外部容器12と、外部容器12の内部に回転
自在に支持され、プラスチックからなる被選別粉砕ゴミ
1が供給される内部容器13と、内部容器13を回転駆動す
る回転機構と、内部容器13の内部に配置され、内部容器
13内に供給された被選別粉砕ゴミ1を攪拌しながら移動
させる攪拌翼22を備えることにより、プラスチックから
なる被選別粉砕ゴミ1の選別に必要な帯電量を短時間で
与えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ゴミ、粗大ゴ
ミなどのプラスチックからなる粉砕ゴミの選別を行う静
電選別装置に併用される摩擦帯電装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、摩擦帯電は、帯電させる物体が
シート状の場合は、ローラ間を通すことにより行われ、
粉砕物や粉体の場合は、風力や回転翼により攪拌される
ことにより行われる。
【0003】上記プラスチックからなる被選別粉砕ゴミ
の摩擦帯電は一般に、筒体内に攪拌翼を設け、筒体内に
供給された粉砕ゴミを攪拌翼により攪拌しながら移動さ
せることにより行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、摩擦帯電装置
のほとんどは、試行錯誤で製作されているのが現状であ
る。上記プラスチックからなる被選別粉砕ゴミに帯電さ
せる摩擦帯電装置の場合、プラスチックからなる被選別
粉砕ゴミの選別に必要な帯電量を短時間で与えることが
できる帯電性能が望まれている。
【0005】そこで、本発明は、プラスチックからなる
被選別粉砕ゴミの選別に必要な帯電量を短時間で与える
ことができるよう帯電性能を改善した摩擦帯電装置を提
供することを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうち請求項1記載の摩擦帯電装置は、
静電気を使用したプラスチックからなる被選別粉砕ゴミ
の選別装置に併用される摩擦帯電装置であって、外部容
器と、前記外部容器の内部に回転自在に支持され、前記
被選別粉砕ゴミが供給される内部容器と、前記内部容器
を回転駆動する回転機構と、前記内部容器の内部に配置
され、内部容器内に供給された前記被選別粉砕ゴミを攪
拌しながら移動させる攪拌翼とを備えたことを特徴とす
るものである。
【0007】上記構成によれば、内部容器と攪拌翼がと
もに回転することにより、プラスチックからなる被選別
粉砕ゴミは、攪拌翼との接触摩擦に加えて、内部容器と
も接触摩擦され、よって被選別粉砕ゴミの選別に必要な
帯電量が短時間で与えられる。これにより、選別作業効
率が改善される。被選別粉砕ゴミは、攪拌翼により移動
されて取り出される。
【0008】また請求項2記載の摩擦帯電装置は、静電
気を使用したプラスチックからなる被選別粉砕ゴミの選
別装置に併用される摩擦帯電装置であって、外部容器
と、内壁面に螺旋状の突起物を有し、前記外部容器の内
部に回転自在に支持され、前記被選別粉砕ゴミが供給さ
れる内部容器と、前記内部容器を回転駆動する回転機構
と、前記内部容器の内部に配置され、内部容器内に供給
された前記被選別粉砕ゴミを攪拌する攪拌翼とを備えた
ことを特徴とするものである。
【0009】上記構成によれば、内部容器と攪拌翼がと
もに回転することにより、プラスチックからなる被選別
粉砕ゴミは、攪拌翼との接触摩擦に加えて、内部容器と
も接触摩擦され、よって被選別粉砕ゴミの選別に必要な
帯電量が短時間で与えられる。これにより、選別作業効
率が改善される。被選別粉砕ゴミは、内部容器の内壁面
の突起物により形成される螺旋状の溝により順次移動さ
れて取り出される。
【0010】さらに請求項3記載の摩擦帯電装置は、請
求項1または請求項2記載の摩擦帯電装置であって、内
部容器と攪拌翼は、互いに逆方向へ回転されることを特
徴とするものである。
【0011】上記構成によれば、内部容器と攪拌翼を互
いに逆方向へ回転させることによって、被選別粉砕ゴミ
は分散され、確実に摩擦帯電される。また請求項4記載
の摩擦帯電装置は、請求項1〜請求項3のいずれかに記
載の摩擦帯電装置であって、内部容器と攪拌翼は、樹
脂、あるいは樹脂で被覆された金属材料により形成され
ることを特徴とするものである。
【0012】上記構成によれば、被選別粉砕ゴミは、外
部容器と回転機構とは完全に絶縁され、被選別粉砕ゴミ
に貯えられた電荷の逃げ量が減少し、よって被選別粉砕
ゴミの選別に必要な帯電量が短時間で与えられる。これ
により、選別作業効率が改善される。
【0013】また請求項5記載の摩擦帯電装置は、請求
項1〜請求項4のいずれかに記載の摩擦帯電装置であっ
て、摩擦帯電装置の内部温度を70℃以上、100℃以
下とする温度維持手段を付加したことを特徴とするもの
である。
【0014】上記構成によれば、摩擦帯電装置の内部温
度を上げることにより、選別が可能な帯電量を得る摩擦
時間も短縮される。これにより、選別作業効率が改善さ
れる。
【0015】また請求項6記載の摩擦帯電装置は、請求
項1〜請求項5のいずれかに記載の摩擦帯電装置であっ
て、内部容器に供給される被選別粉砕ゴミを、予備帯電
することを特徴とするものである。
【0016】上記構成によれば、摩擦帯電装置の内部容
器に供給される被選別粉砕ゴミを、予備帯電することに
より、選別が可能な帯電量を得る摩擦時間が短縮され
る。これにより、選別作業効率が改善される。
【0017】また請求項7記載の摩擦帯電装置は、請求
項6記載の摩擦帯電装置であって、被選別粉砕ゴミの予
備帯電を、表面にちどり状に突起物を設けた、樹脂、あ
るいは樹脂で被覆された金属材料により形成された振動
板上で被選別粉砕ゴミを振動させることにより行うこと
を特徴とするものである。
【0018】上記構成によれば、被選別粉砕ゴミはちど
り状に突起物により分散され、樹脂、あるいは樹脂で被
覆された金属材料により形成された振動板の振動により
摩擦帯電され、予備帯電される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1における
摩擦帯電装置を装備した静電選別装置の構成図である。
【0020】プラスチックからなる被選別粉砕ゴミ1は
ホッパ2へ投入され、ホッパ2の出口から連続して一定
量の被選別粉砕ゴミ1が攪拌式摩擦帯電装置4へ投入さ
れる。被選別粉砕ゴミ1は、この攪拌式摩擦帯電装置4
において、攪拌されて摩擦帯電され、金属ドラム電極5
の上面へ連続散布される。この金属ドラム電極5は、水
平軸心周りに所定方向に回転され、接地されている。
【0021】金属ドラム電極5の回転方向斜め上方に
は、円弧板状の高電圧電極6が設けられており、この高
電圧電極6には高圧電源装置7の陰極が接続されてい
る。また高圧電源装置7の陽極は接地されている。この
接続によって、金属ドラム電極5により回転接地電極が
形成され、高電圧電極6と金属ドラム電極5との間に選
別用静電場が形成される。
【0022】また金属ドラム電極5の下方には、金属ド
ラム電極5の前方位置(回転方向上流側)に上方へ開口
した第1分離容器8が設けられ、さらに金属ドラム電極
5の径の上方へ開口した第2分離容器9が設けられてい
る。また、金属ドラム電極5の回転方向の下流位置(第
2分離容器9の上方位置)には被選別粉砕ゴミ1をかき
落とすブラシ10が設けられている。
【0023】上記構成による作用を説明する。被選別粉
砕ゴミ1は、連続してホッパ2より攪拌式摩擦帯電装置
4へ投入されて帯電され、金属ドラム電極5上に散布さ
れる。金属ドラム電極5と逆のプラスの電荷が帯電した
被選別粉砕ゴミ1は、金属ドラム電極5の表面に吸着さ
れ、吸着面が下方を向くか、またはブラシ10によりかき
落とされて、第2分離容器9へ落下して分離され、また
マイナスの電荷が帯電された被選別粉砕ゴミ1は、金属
ドラム電極5に反発されるとともに高電圧電極6に吸引
され、第1分離容器8に落下して分離される。
【0024】上記摩擦帯電装置4の構成を図2を参照し
ながら詳細に説明する。摩擦帯電装置4は、装置の容器
11を2重構造としている。すなわち、装置の容器11は、
外部の筒体状の外部容器12と、外部容器12の内部で、か
つ同軸(水平軸)に配置した筒体状の内部容器13から構
成され、前記外部容器12の一方の側面を貫通して内部容
器13内にホッパ2より被選別粉砕ゴミ1を投入する供給
口15が設けられ、さらに外部容器12の他方の側面(供給
口15とは反対側の側面)を貫通して内部容器13から帯電
した被選別粉砕ゴミ1を取り出す取出口16が設けられて
いる。
【0025】また内部容器13は、外部容器12の両側面に
設けた軸受17により回転自在に支持され、また内部容器
13の中心端部に第1プーリー18が設けられ、この第1プ
ーリー18に駆動伝達ベルト19、第2プーリー20を介して
第1モータ21より回転力が伝達されることにより、内部
容器13は水平軸心周りにa方向に回転される。
【0026】また内部容器13の内部で、かつ同軸に攪拌
翼22が配置されている。この攪拌翼22は、内部容器13の
両側面に設けた軸受23と、外部容器12の他方の側面の外
方に設けた軸受24により回転自在に支持される回転軸25
と、この回転軸25に供給口15から取出口16に向けて傾斜
させ固定された複数の回転翼26とからなり、前記回転軸
25にカップラ27を介して第2モータ28が連結されること
により、水平軸心周りに、内部容器13の回転方向aとは
逆なb方向に攪拌翼22は回転する。
【0027】また内部容器13と攪拌翼22は、樹脂、ある
いは樹脂で被覆された金属材料により形成されており、
外部容器12とモータ21,28などの回転機構とは絶縁され
ている。
【0028】また外部容器12の外周には、ヒータ31が巻
き付けられ、摩擦帯電装置4の内部温度を検出する温度
センサ(たとえば、熱電対など)32と、この温度センサ
32により検出された摩擦帯電装置4の内部温度を設定温
度に維持するようにヒータ32の通電電流を制御するヒー
タ電源装置33が設けられている。
【0029】また図1に示すように、容器11およびモー
タ28は台座34に支持されており、この台座34は複数のば
ね体(弾性体の一例)35により水平に支持されている。
上記摩擦帯電装置4の構成による作用を説明する。
【0030】まず、内部容器13と攪拌翼22がそれぞれ第
1モータ21と第2モータ28により逆方向に回転され、こ
の状態で、粉砕された選別するプラスチックからなる被
選別粉砕ゴミ1は、ホッパ2より供給口15へ連続投入さ
れ、供給口15から内部容器13内に供給される。
【0031】内部容器13内に供給された被選別粉砕ゴミ
1は、攪拌翼22により順次取出口16側へ移動され、この
とき上記ばね体35による振動、回転している内部容器13
と攪拌翼22との接触摩擦、および被選別粉砕ゴミ1どお
しの摩擦により帯電電荷を得る。被選別粉砕ゴミ1(プ
ラスチック)はその種類により帯電列に従い、プラスあ
るいはマイナスのどちらかに帯電される。そして、帯電
した被選別粉砕ゴミ1は取出口16から取り出され、金属
ドラム電極5上に散布される。
【0032】この摩擦帯電装置4を組み込んだPVCの
選別装置では、PVCの分離を、回収率90%,純度9
5%で行うことができた。なお、摩擦帯電装置4を組み
込まないPVCの選別装置では、回収率60%,純度1
5%程度である。
【0033】また、ヒータ電源装置33によりヒータ31に
通電され、摩擦帯電装置4の内部温度が温度センサ32に
よりフィードバックされ、ヒータ電源装置33により設定
温度に維持される。
【0034】図3にヒータ電源装置33の設定温度を変え
て行ったときの摩擦帯電装置4内における選別に可能な
帯電量に達する摩擦時間の結果を示す。図3に示すよう
に、摩擦帯電装置4の内部温度を高温(100℃)とす
ることにより、上記摩擦時間を数10%短縮できること
がわかる。
【0035】なお、摩擦帯電装置4の内部温度が100
℃を超えると、プラスチックの溶融・軟化が起きはじめ
るため、上限は100℃となる。摩擦帯電装置4の内部
温度は70〜100℃が最適である。
【0036】このように、摩擦帯電装置4の容器構造を
2重とし、内部容器13と攪拌翼22を逆方向に回転させる
ことにより、プラスチックからなる被選別粉砕ゴミ1の
接触摩擦量を増加させることができ、かつ被選別粉砕ゴ
ミ1を分散させることができ(固まって攪拌すると帯電
しないものがでる)、よって被選別粉砕ゴミ1の選別に
必要な帯電量を確実に短時間で与えることができ、選別
作業効率を改善することができる。さらに内部容器13と
攪拌翼22を、樹脂、あるいは樹脂で被覆された金属材料
により形成することにより、被選別粉砕ゴミ1を完全に
絶縁でき、被選別粉砕ゴミ1に貯えられた電荷の逃げ量
を減少させることができ、よって被選別粉砕ゴミ1の選
別に必要な帯電量を短時間で与えることができ、選別作
業効率をさらに改善することができる。
【0037】また摩擦帯電装置4の内部温度を高温とす
ることにより、上記摩擦時間を短縮でき、選別作業効率
を改善することができる。なお、上記実施の形態では、
摩擦帯電装置4の内部温度の上昇にヒータ31を使用して
いるが、ヒータ31に限らず、熱風供給機構など摩擦帯電
装置4の内部温度を上昇させる手段であればよい。 (実施の形態2)図4は本発明の実施の形態2における
摩擦帯電装置の構成図であり、上記実施の形態1で示し
た摩擦帯電装置4の他の形状を示す。
【0038】図4の摩擦帯電装置41は、摩擦帯電装置4
の内部容器と攪拌翼の回転翼の形状を変えたものであ
り、内部容器42の内壁面に供給口15から取出口16に向け
て傾斜させた螺旋状の突起物43を設け、また攪拌翼44の
回転翼45は単なる板状のものとしている。
【0039】この摩擦帯電装置41の構成による作用を説
明する。まず、内部容器42と攪拌翼44がそれぞれ第1モ
ータ21と第2モータ28により逆方向に回転され、この状
態で、粉砕された選別するプラスチックからなる被選別
粉砕ゴミ1は、ホッパ2より供給口15へ連続投入され、
供給口15から内部容器13内に供給される。
【0040】内部容器13内に供給された被選別粉砕ゴミ
1は、内部容器42の内壁面の突起物43により形成される
螺旋状の溝により順次取出口16側へ移動され、このとき
上記ばね体35による振動、回転している内部容器42と攪
拌翼44との接触摩擦、および被選別粉砕ゴミ1どおしの
摩擦により帯電電荷を得て、短時間で選別可能な帯電ン
状態となる。ここで、攪拌翼44は内部容器42とは逆回転
することにより、取出口16側へ移動しようする被選別粉
砕ゴミ1を押し戻そうとするとともに確実な摩擦帯電を
与え、かつ被選別粉砕ゴミ1を分散させることができる
(固まって攪拌すると帯電しないものがでる)。
【0041】被選別粉砕ゴミ1(プラスチック)はその
種類により帯電列に従い、プラスあるいはマイナスのど
ちらかに帯電され、帯電した被選別粉砕ゴミ1は取出口
16から取り出され、金属ドラム電極5上に散布される。
【0042】この摩擦帯電装置41を組み込んだPVCの
選別装置では、PVCを90%以上回収することができ
た。なお、ヒータ31による作用は上記摩擦帯電装置4の
場合と同様である。
【0043】このように、摩擦帯電装置4と同様に、摩
擦帯電装置41の容器構造を2重とし、内部容器42と攪拌
翼44を逆方向に回転させることにより、プラスチックか
らなる被選別粉砕ゴミ1の接触摩擦量を増加させること
ができ、よって被選別粉砕ゴミ1の選別に必要な帯電量
を短時間で与えることができ、また連続処理を行うこと
ができ、選別作業効率を改善することができる。 (実施の形態3)図5は本発明の実施の形態3における
摩擦帯電装置を装備した静電選別装置の構成図である。
【0044】上記実施の形態1の構成におけるホッパ2
と攪拌式摩擦帯電装置4との間に、新たに振動式予備帯
電装置3を介装している。プラスチックからなる被選別
粉砕ゴミ1は、ホッパ2の出口からこの振動式予備帯電
装置3上へ落下し、この振動式予備帯電装置3により予
備帯電されて、攪拌式摩擦帯電装置4へ切り出される。
【0045】上記振動式予備帯電装置3の構成を図6を
参照しながら詳細に説明する。振動式予備帯電装置3
は、被選別粉砕ゴミ1が投入される板状の振動板51と、
この振動板51を支持する複数のばね体(弾性体の一例)
52より構成されている。前記振動板51は、樹脂材51Aで
被覆された金属板51Bにより形成されており、被選別粉
砕ゴミ1が投入されたときこの被選別粉砕ゴミ1の落下
を防止する背板部53と、背板部53に連なり、表面に樹脂
材51Aからなる半球状の突起物54がちどり状に配置され
た平板状の予備帯電部55と、予備帯電部55に連なり、予
備帯電部55において予備帯電された被選別粉砕ゴミ1を
スライドさせながら摩擦帯電装置4へ導く搬出部56から
形成されている。なお、振動板51は樹脂材51Aのみで形
成することも可能である。
【0046】上記振動式予備帯電装置3の構成による作
用を説明する。まず、ホッパ2より振動板51上へ投入さ
れた被選別粉砕ゴミ1は、この投入時の力によりばね体
52が伸縮されることにより振動し、この振動により、被
選別粉砕ゴミ1は分散されるとともに、樹脂表面との間
で摩擦されて摩擦帯電される。この予備帯電された被選
別粉砕ゴミ1は、摩擦帯電装置4へ導かれ、定量供給さ
れる。
【0047】なお、突起物54の形状は半球状にかぎら
ず、図6(c)に示すように、円錐や三角錐状の山型形
状であってもよい。この振動式予備帯電装置3により予
備帯電をすることにより、摩擦帯電装置4では非常に短
時間(実験では、摩擦帯電装置4内での滞留時間30秒
以内)で選別可能な帯電量とすることができた。
【0048】このように、振動式予備帯電装置3と摩擦
帯電装置4を組み合わせることにより、極めて短時間で
しかも連続的に摩擦帯電処理を行うことができ、選別作
業効率を改善することができる。
【0049】なお、上記実施の形態1〜3における、内
部容器13,42、攪拌翼22,44(回転翼26,45)、および
振動板51に使用する樹脂、すなわちプラスチックからな
る被選別粉砕ゴミ1を摩擦帯電させる被摩擦材として、
下記のように選択した、絶縁材であるプラスチック材を
使用する。
【0050】プラスチックのうち回収量が多いPVC、
PE、PP、PS、PMMAおよびPETを帯電列順に
並べると、プラスに帯電されやすい側からPMMA→P
S→PE→PP→PET→PVC(PP→PVC→PE
Tを示す別資料もある)とマイナスに帯電されやすい側
に配列される。ここで中間の順位に位置するPS、P
E、PPのうち、たとえばPPを被摩擦材として選択
し、このPP製の被摩擦材に他のプラスチック片を摩擦
させると、PE<PS<PMMAのプラスチック片の順
にプラスの電荷が多く帯電され、またPPのプラスチッ
ク片はほとんど帯電されず、さらにPET<PVCのプ
ラスチック片の順にマイナスの電荷が多く帯電される。
このように、帯電列の中間順位のプラスチックを被摩擦
材として選択することにより、混在するプラスチック片
に、種類毎にプラスの電荷とマイナスの電荷をそれぞれ
帯電させるとともに、種類毎に帯電量(帯電圧)を異な
らせることができる。
【0051】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、プラ
スチックからなる被選別粉砕ゴミの選別に必要な帯電量
を短時間で与えることができ、選別作業の効率を改善す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における摩擦帯電装置を
装備した静電選別装置の構成図である。
【図2】同摩擦帯電装置の構成図である。
【図3】同摩擦帯電装置の内部温度を変えたときの摩擦
時間と帯電圧の特性を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態2における摩擦帯電装置の
構成図である。
【図5】本発明の実施の形態3における摩擦帯電装置を
装備した静電選別装置の構成図である。
【図6】同摩擦帯電装置の振動式予備帯電装置の斜視図
および要部側面図である。
【符号の説明】
1 被選別粉砕ゴミ 2 ホッパ 3 振動式予備帯電装置 4,41 摩擦帯電装置 5 金属ドラム電極 6 高電圧電極 7 高圧電源装置 8,9 分離容器 10 ブラシ 11 装置の容器 12 外部容器 13,42 内部容器 15 供給口 16 取出口 17,23,24 軸受 18,20 プーリー 19 駆動伝達ベルト 21,28 モータ 22,44 攪拌翼 25 回転軸 26,45 回転翼 31 ヒータ 32 温度センサ 33 ヒータ電源装置 34 台座 35 ばね体 43 突起物 51 振動板 52 ばね体 54 突起物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 鉄也 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 前畑 英彦 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 塚原 正徳 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電気を使用したプラスチックからなる
    被選別粉砕ゴミの選別装置に併用される摩擦帯電装置で
    あって、 外部容器と、 前記外部容器の内部に回転自在に支持され、前記被選別
    粉砕ゴミが供給される内部容器と、 前記内部容器を回転駆動する回転機構と、 前記内部容器の内部に配置され、内部容器内に供給され
    た前記被選別粉砕ゴミを攪拌しながら移動させる攪拌翼
    と、を備えたことを特徴とする摩擦帯電装置。
  2. 【請求項2】 静電気を使用したプラスチックからなる
    被選別粉砕ゴミの選別装置に併用される摩擦帯電装置で
    あって、 外部容器と、 内壁面に螺旋状の突起物を有し、前記外部容器の内部に
    回転自在に支持され、前記被選別粉砕ゴミが供給される
    内部容器と、 前記内部容器を回転駆動する回転機構と、 前記内部容器の内部に配置され、内部容器内に供給され
    た前記被選別粉砕ゴミを攪拌する攪拌翼と、を備えたこ
    とを特徴とする摩擦帯電装置。
  3. 【請求項3】 内部容器と攪拌翼は、互いに逆方向へ回
    転されることを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の摩擦帯電装置。
  4. 【請求項4】 内部容器と攪拌翼は、樹脂、あるいは樹
    脂で被覆された金属材料により形成されることを特徴と
    する請求項1〜請求項3のいずれかに記載の摩擦帯電装
    置。
  5. 【請求項5】 摩擦帯電装置の内部温度を70℃以上、
    100℃以下とする温度維持手段を付加したことを特徴
    とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の摩擦帯電
    装置。
  6. 【請求項6】 内部容器に供給される被選別粉砕ゴミ
    を、予備帯電することを特徴とする請求項1〜請求項5
    のいずれかに記載の摩擦帯電装置。
  7. 【請求項7】 被選別粉砕ゴミの予備帯電を、表面にち
    どり状に突起物を設けた、樹脂、あるいは樹脂で被覆さ
    れた金属材料により形成された振動板上で被選別粉砕ゴ
    ミを振動させることにより行うことを特徴とする請求項
    6記載の摩擦帯電装置。
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