JPH10323270A - 多杢調カーペットおよびその製造方法 - Google Patents

多杢調カーペットおよびその製造方法

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JPH10323270A
JPH10323270A JP27754597A JP27754597A JPH10323270A JP H10323270 A JPH10323270 A JP H10323270A JP 27754597 A JP27754597 A JP 27754597A JP 27754597 A JP27754597 A JP 27754597A JP H10323270 A JPH10323270 A JP H10323270A
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heather
carpet
crimped
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JP27754597A
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Kenji Hasegawa
健二 長谷川
Masashi Fujita
雅士 藤田
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の3杢あるいは4杢調の柄を有するカー
ペットよりもコントラストがあり、高級感および多様な
柄を有するカーペットおよびこのカーペットを従来の3
杢あるいは4杢調の柄を有するカーペットよりも安価か
つ効率的に製造する方法を提供する。 【解決手段】 染色性が異なる数種類の捲縮糸の中から
任意の2種類の捲縮糸を引き揃えて交絡または撚糸して
なる数種類の2杢糸の中から選択された、任意の2種類
の2杢糸が相互に隣り合うように基布にタフト植毛さ
れ、染色処理されている多杢調カーペットおよびその製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は捲縮糸をフェースヤ
ーンとして用いた多杢調カーペットおよびその製造方法
に関するものであり、更に詳しくは、色調が複雑でコン
トラストがあり、かつ高級感を有する多杢調カーペット
およびこの多杢調カーペットを効率的に製造する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、捲縮糸をフェースヤーンとして用
いたカーペットの品質向上、コストダウンに対する要望
が高まっている。
【0003】特にタイルカーペットやロールカーペット
分野では、杢糸の繊度とカーペットの目付け(単位面積
当たりの原糸量)を変更しないという条件下で、従来の
2杢調カーペットよりも色調が複雑で、かつ高級感のあ
る3杢あるいは4杢調の柄を有する多杢調カーペット、
さらには柄の多様化に対応できる多杢調カーペットを製
造可能で安価な原糸に対する供給要望が強い。
【0004】そして上記の要求に対応するために、従来
の3杢調の柄を有するカーペットについては、3種類の
異染性能を有する3種類の捲縮糸を交絡または撚糸して
得たいわゆる3杢糸を原糸として使用し、同様に従来の
4杢調の柄を有するカーペットについては、4種類の異
染性能を有する4種類の捲縮糸を交絡または撚糸して得
たいわゆる4杢糸を原糸として使用していた。
【0005】しかしながら上記の従来技術においては、
多杢調化するにつれて異染性能を有する捲縮糸の繊度が
小さくなり、捲縮糸の製造コストと杢調糸の製造コスト
が高くなってしまうという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した従来
技術における問題点の解決を課題として検討した結果、
達成されたものである。
【0007】したがって本発明の目的は、従来の3杢あ
るいは4杢調の柄を有するカ−ペットよりも色調コント
ラストが良く、かつ高級感があり、柄の多様化に対応で
きる多杢調カーペット、およびこのカーペットを従来の
3杢あるいは4杢調の柄を有するカーペットよりも安価
にかつ効率的に製造する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の多杢調カーペットは、主として次の構成
を有する。すなわち、染色性が異なる数種類の捲縮糸の
中から任意の2種類の捲縮糸を引き揃えて交絡または撚
糸してなる数種類の2杢糸の中から選択された、任意の
2種類の2杢糸が相互に隣り合うように基布にタフト植
毛され、染色されていることを特徴とする多杢調カーペ
ットである。
【0009】なお、本発明の多杢調カーペットにおいて
は、上記2杢糸の繊度がそれぞれ2000〜4000デ
ニールであること、および上記捲縮糸がポリアミドから
なることが好ましい条件であり、これらの条件の適用に
より一層優れた効果を取得することができる。
【0010】また、本発明の多杢調カーペットの製造方
法は、主として次のいずれかの構成を有する。すなわ
ち、染色性が異なる数種類の捲縮糸を予め製糸してお
き、その中から任意の2種類の捲縮糸を選択し、組み合
わせて交絡処理または撚糸することにより得られた数種
類の2杢糸の中から、任意の2種類の2杢糸を選択し、
これら2種類の2杢糸を相互に隣り合うように基布にタ
フト植毛し、次いで染色処理することを特徴とする多杢
調カーペットの製造方法、または、色が異なる数種類の
先染め捲縮糸の中から任意の2種類の捲縮糸を選択し、
組み合わせて交絡処理または撚糸することにより得られ
た数種類の2杢糸の中から、任意の2種類の2杢糸を選
択し、これら2種類の2杢糸を相互に隣り合うように基
布にタフト植毛することを特徴とする多杢調カーペット
の製造方法、である。
【0011】なお、好ましい態様としては、染色性が異
なる3種類の捲縮糸を予め製糸しておき、その中から任
意の2種類の捲縮糸を選択し、組み合わせて(引き揃え
て)交絡処理または撚糸することにより得られた3種類
の2杢糸の中から、任意の2種類の2杢糸を選択し、こ
れら2種類の2杢糸が相互に隣り合うように基布にタフ
ト植毛し、次いで染色処理することより3杢調カーペッ
トを効率的に製造することができる。
【0012】また、染色性が異なる4種類の捲縮糸を予
め製糸しておき、その中から任意の2種類の捲縮糸を選
択し、組み合わせて(引き揃えて)交絡処理または撚糸
することにより得られた6種類の2杢糸の中から、任意
の2種類の2杢糸を選択し、これら2種類の2杢糸が相
互に隣り合うように基布にタフト植毛し、次いで染色処
理することより、4杢調カーペットを効率的に製造する
ことができる。
【0013】さらに、上記捲縮糸の代わりに先染め捲縮
糸を用いてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0015】本発明の多杢調カーペットは、染色性が異
なる2種類の捲縮糸を引き揃えて交絡処理または撚糸し
て得られる2杢糸であって、かつ組合せの異なる2種類
の2杢糸が、相互に隣り合うように基布にタフト植毛さ
れ染色処理されているため、2種類の2杢糸しか使用し
ないにもかかわらず、色調が複雑で高級感のある3また
は4杢調カーペットを得ることができ、従来の杢調の数
に合せた杢糸を使用する場合に比較して杢糸の本数を低
減することができ、顕著な低価格化を図ることができ
る。
【0016】本発明において、異なる染色性能を有する
捲縮糸の原料となるポリマーは、ポリアミドの場合に
は、アミノ末端基量およびカルボキシル末端基量を重合
または製糸工程で制御する方法や、スルフォン基などの
ポリアミドの末端基以外の官能基を重合または製糸工程
で導入する方法などにより形成することができる。
【0017】また、顔料で予め着色したポリマーを用い
てもよい。
【0018】本発明で用いられる染色性の異なる2種類
の捲縮糸からなる2杢糸は、例えば、ナイロン6を素材
とする2杢糸の場合、酸性染料に染まるNH2末端基が
多いポリマーからなる繊維糸条と、塩基性染料に染まる
SO3末端基が多いポリマーからなる繊維糸条との組合
せで異なる2色に染色することが可能となる。
【0019】そして本発明においては、カーペットにし
たときの風合を良好に保つ一方、色調が複雑でコントラ
ストのある杢調カーペットを得る観点から、杢糸の繊度
がそれぞれ2000〜4000デニールであることが好
ましい。
【0020】次に本発明の多杢調カーペットの製造方法
について説明する。
【0021】まず上記の染色性の異なる2種類の捲縮糸
からなる2杢糸を得るに際しては、例えば、染色性の異
なる2種類のポリマーを、それぞれ独立した紡糸機から
溶融紡糸した後、冷風により冷却・固化し、更に引き続
いて油剤を付着した後、300〜1200m/分で回転
する引取りロールで引取り、更にこの未延伸糸を2〜6
倍で延伸する。続いて、各延伸糸を従来公知の加熱流体
による捲縮加工装置、例えば、特公昭58−1214号
公報、および米国特許第4526808号明細書に記載
の装置などを用いて捲縮糸に加工し、次いで得られた2
種類の捲縮糸を引き揃えて交絡処理または撚糸すればよ
い。
【0022】ここで染色性の異なる2種類のポリマー
を、それぞれ独立した紡糸機で溶融紡糸した後、延伸前
に合糸してもよいが、望ましくは捲縮した後に交絡する
段階で同時に合糸交絡することが、カーペットとした場
合のコントラストがより明確になり、特にタイルカーペ
ットとした時の美観に優れるため好ましい。
【0023】以上の方法により2杢糸が得られる。
【0024】次いで上記の方法により得た2種類の2杢
糸をタフティング機にセットし、2種類の2杢糸が隣り
合うように、例えばポリエステル不織布からなる一次基
布などにタフト植毛した後、染色処理し、さらに必要に
応じて裏張りを行うことにより、本発明の多杢調カーペ
ットを得ることができる。なお、タフト植毛を行なうに
際しては、交互に制電糸を混入すると、静電気を抑制す
ることができ、防汚性の点で有効であり好ましい。
【0025】ここで2種類の2杢糸を相互に隣り合うよ
うにタフトしない場合には、同一色の2杢糸が隣り合う
ことになるため、柄が単調になるか、または筋っぽくな
って3杢調あるいは4杢調が本来有する柄特性が得られ
ない。
【0026】この場合の2杢糸における組合せは、例え
ば3杢調カーペットを製造する場合は、染色性が異なる
3種類の捲縮糸の中から任意の2種類を選択し、組合せ
て交絡処理または撚糸することにより得られた3種類の
2杢糸の中から、更に任意の2種類の2杢糸を選択して
組合せればよく、また、4杢調カーペットを製造する場
合は、染色性が異なる4種類の捲縮糸の中から任意の2
種類を選択し、組合せて交絡処理または撚糸することに
より得られた6種類の2杢糸の中から、更に任意の2種
類の2杢糸を選択して組合せればよい。
【0027】なお、上述した従来の技術では、3杢調カ
ーペットの場合には、3種類の異染性能を有する3種類
の捲縮糸を使用する必要があり、4杢調カーペットの場
合には、4種類の異染性能を有する4種類の捲縮糸を交
絡または撚糸して使用する必要があったが、多杢糸にな
るほど個々の捲縮糸の杢糸表面への出方が弱くなってい
た。そのために、これらの捲縮糸をタフト植毛して得た
多杢調カーペットは、柄のコントラストが弱くならざる
を得なかった。これに対し、2種類の2杢糸が相互に隣
り合うようにタフト植毛した本発明の多杢調カーペット
の場合は、異染性能を有する2種類の捲縮糸が交絡処理
または撚糸されているため、個々の捲縮糸が杢糸表面へ
出る度合いが強くなる。したがって色調が複雑でコント
ラストがあり、かつ高級感のある多杢とすることができ
るのである。
【0028】近年、従来の2杢調カーペットよりも色調
が複雑で高級感のある3杢あるいは4杢調の多様な柄を
有するカーペットが望まれ、さらに従来の3杢あるいは
4杢調の柄よりコントラストのあるカーペットが望まれ
てきているが、本発明の多杢調カーペットはこの市場要
求を共に満たすほか、大幅なコストダウンをも達成でき
るものである。
【0029】
【実施例】以下実施例にて本発明を説明する。なお前述
および以下に説明する実施例中の物性値は、次のように
して求めた値である。
【0030】<アミノ末端基量>試料にフェノールエタ
ノールアミンを添加して溶解した後、塩酸で滴定して求
めた。
【0031】<カルボキシル末端基量>試料にベンジル
アルコールを添加して加熱溶解した後、KOHアルコー
ル溶液で滴定して求めた。
【0032】<スルホン基量>試料にギ酸を添加して溶
解した後、285nmのUV吸収を測定して求めた。
【0033】<カーペットの杢感(コントラスト)>カ
ーペット製品を20人のモニターに目視判定してもら
い、杢感(コントラスト)判定をする。最も杢感(コン
トラスト)の良いものを3級、最も悪いものを1級とす
る。
【0034】<カーペットの高級感>カーペット製品を
20人のモニターに目視判定してもらい、高級感判定を
する。最も高級感の良いものを3級、最も悪いものを1
級とする。
【0035】<ポリマー吐出量>製糸するときに単位時
間内に計量部から出るポリマーの重量で、多いほど生産
性が高くコストダウンにつながる。ここで2杢糸のポリ
マー吐出量を100として指数で表示した。
【0036】[実施例1〜3]表1に示した異染色性能
を有する3種類のナイロン6ポリマー(色の濃淡をつけ
るため、酸性染料に染まるNH2 末端基が多いポリマー
と、NH2 末端基が少ないポリマーと、塩基性染料に染
まるSO3 末端基が多いポリマー)を、それぞれエクス
トルダー型紡糸機で溶融し、田型中空断面型口金より中
空率が15%の中空糸を紡糸した。
【0037】
【表1】 紡糸部より得た糸条に、先ず油剤を付着せしめ、続いて
引取りロールで引取り、加熱延伸ロールにて延伸するこ
とにより、マルチフィラメントを得た。さらに連続し
て、米国特許第4526808号明細書に記載の捲縮加
工装置にて加熱蒸気処理を行い、捲縮を付与した後、チ
ーズ形状に巻き取ることにより、異染色性能を有し、そ
れぞれ繊度840デニール、フィラメント数54、田型
中空率13±3%、捲縮伸長率30±7%の3種類の捲
縮糸を得た。引き続き、2種類の捲縮糸を選択し、これ
ら捲縮糸を引き揃えて、同時に空気交絡処理することに
より表2に示した組合せの2種類の2杢糸を得た。つま
り、2種類の捲縮糸の組合せは3通りあるので3種類の
2杢糸からなる混繊糸を得た。ここで給糸速度は500
m/分、混繊部オーバーフィード率は3.3%とした。
【0038】上記の方法により得た2杢糸をタフティン
グ機にセットし、2種類の2杢糸が隣り合うようにポリ
エステル不織布の一次基布などにタフトした後、染色処
理、裏張りを行ってカーペットを得た。つまり3種類の
2杢糸から2種類の2杢糸を選ぶ方法は3通りあるの
で、3種類の3杢調カーペットを得た。
【0039】得られたカーペットの特性を上記基準によ
り測定した結果を表2に併せて示す。
【0040】
【表2】 [比較例1]実施例1と同様の3種類のナイロン6ポリ
マー(A,BおよびC)を、それぞれエクストルダー型
紡糸機で溶融し、田型中空断面型口金より中空率が13
%の中空糸を紡糸した。紡糸部より得た糸条に、先ず油
剤を付着せしめ、続いて引取りロールで引取り、加熱延
伸ロールにて延伸することにより、マルチフィラメント
を得た。さらに連続して、米国特許第4526808号
明細書に記載の捲縮加工装置にて加熱蒸気処理を行い、
捲縮を付与した後、チーズ形状に巻き取ることにより、
異染色性能を有し、それぞれ繊度840デニール、フィ
ラメント数54、田型中空率13±3%、捲縮伸長率3
0±7%の3種類の捲縮糸を得た。引き続き、上記3種
類の捲縮糸を引き揃えて、同時に空気交絡処理すること
により表3に示した組合わせの3杢糸を得た。ここで、
給糸速度は500m/分、混繊部オーバーフィード率は
3.3%とした。
【0041】上記の方法により得た3杢糸をタフティン
グ機にセットし、ポリエステル不織布の一次基布などに
タフトした後、染色処理、裏張りを行ってカーペットを
得た。つまり3種類の2杢糸から2種類の2杢糸を選ぶ
方法は3通りあるので、3種類の3杢調カ−ペットを得
た。
【0042】得られたカーペットの特性を上記基準によ
り測定した結果を表3に併せて示す。
【0043】
【表3】 表2および表3の結果から明らかなように、本実施例1
〜3の多杢調カーペットは、従来の3杢調カーペット
(比較例1)に比較して、色調が複雑で良好な杢感(コ
ントラスト)と高級感のある3杢調の柄を有していた。
【0044】[実施例4〜6]表4に示した異染色性能
を有する3種類のナイロン6ポリマー(色の濃淡をつけ
るため、酸性染料に染まるNH2 末端基が多いポリマー
と、NH2 末端基が少ないポリマーと、塩基性染料に染
まるSO3 末端基が多いポリマー)を、それぞれエクス
トルダー型紡糸機で溶融し、Y型断面口金より変形度が
2.7のY型糸を紡糸した。
【0045】
【表4】 紡糸部より得た糸条に、先ず油剤を付着せしめ、続いて
引取りロールで引取り、加熱延伸ロールにて延伸するこ
とにより、マルチフィラメントを得た。さらに連続し
て、米国特許第4526808号明細書に記載の捲縮加
工装置にて加熱蒸気処理を行い、捲縮を付与した後、チ
ーズ形状に巻き取ることにより、異染色性能を有し、そ
れぞれ繊度840デニール、フィラメント数54、Y型
変形度2.7±1.0、捲縮伸長率30±10%の3種
類の捲縮糸を得た。引き続き、2種類の捲縮糸を選択
し、これら捲縮糸を引き揃えて、同時に空気交絡処理す
ることにより表5に示した組合せの2種類の2杢糸を得
た。つまり、2種類の捲縮糸の組合せは3通りあるので
3種類の2杢糸からなる混繊糸を得た。ここで給糸速度
は500m/分、混繊部オーバーフィード率は3.3%
とした。
【0046】上記の方法により得た2杢糸をタフティン
グ機にセットし、2種類の2杢糸が隣り合うようにポリ
エステル不織布の一次基布などにタフトした後、染色処
理、裏張りを行ってカーペットを得た。つまり3種類の
2杢糸から2種類の2杢糸を選ぶ方法は3通りあるの
で、3種類の3杢調カーペットを得た。
【0047】得られたカーペットの特性を上記基準によ
り測定した結果を表5に併せて示す。
【0048】
【表5】 [比較例2]実施例4と同様の3種類のナイロン6ポリ
マー(A,BおよびC)を、それぞれエクストルダー型
紡糸機で溶融し、Y型断面口金より変形度が2.7のY
型糸を紡糸した。紡糸部より得た糸条に、先ず油剤を付
着せしめ、続いて引取りロールで引取り、加熱延伸ロー
ルにて延伸することにより、マルチフィラメントを得
た。さらに連続して、米国特許第4526808号明細
書に記載の捲縮加工装置にて加熱蒸気処理を行い、捲縮
を付与した後、チーズ形状に巻き取ることにより、異染
色性能を有し、それぞれ繊度840デニール、フィラメ
ント数54、変形度2.7±1.0、捲縮伸長率30±
10%の3種類の捲縮糸を得た。引き続き、上記3種類
の捲縮糸を引き揃えて、同時に空気交絡処理することに
より表6に示した組合わせの3杢糸を得た。ここで、給
糸速度は500m/分、混繊部オーバーフィード率は
3.3%とした。
【0049】上記の方法により得た3杢糸をタフティン
グ機にセットし、ポリエステル不織布の一次基布などに
タフトした後、染色処理、裏張りを行ってカーペットを
得た。つまり3種類の2杢糸から2種類の2杢糸を選ぶ
方法は3通りあるので、3種類の3杢調カ−ペットを得
た。
【0050】得られたカーペットの特性を上記基準によ
り測定した結果を表6に併せて示す。
【0051】
【表6】 表5および表6の結果から明らかなように、本実施例4
〜6の多杢調カーペットは、従来の3杢調カーペット
(比較例2)に比較して、色調が複雑で良好な杢感(コ
ントラスト)と高級感のある3杢調の柄を有していた。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の多杢調カ
ーぺットは、従来の2杢調カーペットよりも色調が複雑
な多杢のすぐれた高級感を有するものである。また、従
来の3杢、4杢調などの多杢調カーペットは、柄のコン
トラストが弱くならざるを得なかった問題点を有してい
たが、本発明の多杢調カーペットの場合は、異染性能を
有する2種類の捲縮糸が交絡処理または撚糸されている
ため、個々の捲縮糸が杢糸表面へ出る度合いが強くな
り、色調が複雑でコントラストがあり、かつ高級感のあ
る多杢とすることもできる。また、本発明の多杢調カー
ペットの製造方法によれば、従来の多杢調カーペットよ
りも色調が複雑でコントラストがあり、かつすぐれた高
級感を有する3杢あるいは4杢調の多杢調カーペット
を、極めて安価にかつ効率的に製造することが可能とな
る。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 染色性が異なる数種類の捲縮糸の中から
    任意の2種類の捲縮糸を引き揃えて交絡または撚糸して
    なる数種類の2杢糸の中から選択された、任意の2種類
    の2杢糸が相互に隣り合うように基布にタフト植毛さ
    れ、染色されていることを特徴とする多杢調カーペッ
    ト。
  2. 【請求項2】 染色性が異なる3種類の捲縮糸の中から
    任意の2種類の捲縮糸を引き揃えて交絡または撚糸して
    なる3種類の2杢糸の中から選択された、任意の2種類
    の2杢糸が相互に隣り合うように基布にタフト植毛さ
    れ、染色され、3杢調としたことを特徴とする請求項1
    に記載の多杢調カーペット。
  3. 【請求項3】 染色性が異なる4種類の捲縮糸の中から
    任意の2種類の捲縮糸を引き揃えて交絡または撚糸して
    なる6種類の2杢糸の中から選択された、任意の2種類
    の2杢糸が相互に隣り合うように基布にタフト植毛さ
    れ、染色され、4杢調としたことを特徴とする請求項1
    に記載の多杢調カーペット。
  4. 【請求項4】 2杢糸の繊度が、2000〜4000デ
    ニールであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の多杢調カーペット。
  5. 【請求項5】 捲縮糸がポリアミドからなることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の多杢調カーペッ
    ト。
  6. 【請求項6】 捲縮糸の断面形状が田型中空であり、中
    空部の割合が5〜20%であることを特徴とする請求項
    1〜5のいずれかに記載の多杢調カーペット。
  7. 【請求項7】 染色性が異なる数種類の捲縮糸を予め製
    糸しておき、その中から任意の2種類の捲縮糸を選択
    し、組み合わせて交絡処理または撚糸することにより得
    られた数種類の2杢糸の中から、任意の2種類の2杢糸
    を選択し、これら2種類の2杢糸を相互に隣り合うよう
    に基布にタフト植毛し、次いで染色処理することを特徴
    とする多杢調カーペットの製造方法。
  8. 【請求項8】 染色性が異なる3種類の捲縮糸を予め製
    糸しておき、その中から任意の2種類の捲縮糸を選択
    し、組み合わせて交絡処理または撚糸することにより得
    られた3種類の2杢糸の中から、任意の2種類の2杢糸
    を選択し、これら2種類の2杢糸を相互に隣り合うよう
    に基布にタフト植毛し、次いで染色処理することにより
    3杢調カーペットを得ることを特徴とする請求項8に記
    載の多杢調カーペットの製造方法。
  9. 【請求項9】 染色性が異なる4種類の捲縮糸を予め製
    糸しておき、その中から任意の2種類の捲縮糸を選択
    し、組み合わせて交絡処理または撚糸することにより得
    られた6種類の2杢糸の中から、任意の2種類の2杢糸
    を選択し、これら2種類の2杢糸を相互に隣り合うよう
    に基布にタフト植毛し、次いで染色処理することにより
    4杢調カーペットを得ることを特徴とする請求項8に記
    載の多杢調カーペットの製造方法。
  10. 【請求項10】 色が異なる数種類の先染め捲縮糸の中
    から任意の2種類の捲縮糸を選択し、組み合わせて交絡
    処理または撚糸することにより得られた数種類の2杢糸
    の中から、任意の2種類の2杢糸を選択し、これら2種
    類の2杢糸を相互に隣り合うように基布にタフト植毛す
    ることを特徴とする多杢調カーペットの製造方法。
  11. 【請求項11】 色が異なる3種類の先染め捲縮糸の中
    から任意の2種類の捲縮糸を選択し、組み合わせて交絡
    処理または撚糸することにより得られた3種類の2杢糸
    の中から、任意の2種類の2杢糸を選択し、これら2種
    類の2杢糸を相互に隣り合うように基布にタフト植毛
    し、次いで染色処理することにより3杢調カーペットを
    得ることを特徴とする請求項10に記載の多杢調カーペ
    ットの製造方法。
  12. 【請求項12】 色が異なる4種類の先染め捲縮糸の中
    から任意の2種類の捲縮糸を選択し、組み合わせて交絡
    処理または撚糸することにより得られた6種類の2杢糸
    の中から、任意の2種類の2杢糸を選択し、これら2種
    類の2杢糸を相互に隣り合うように基布にタフト植毛
    し、次いで染色処理することにより4杢調カーペットを
    得ることを特徴とする請求項10に記載の多杢調カーペ
    ットの製造方法。
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