JP3256068B2 - 杢調多色染色性捲縮糸およびこの捲縮糸を用いた杢調柄カーペット - Google Patents
杢調多色染色性捲縮糸およびこの捲縮糸を用いた杢調柄カーペットInfo
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Description
ストラストの強い杢調多色染色性捲縮糸およびこの捲縮
糸をパイルに用いてなる色調のすぐれた杢調柄カーペッ
トに関するものである。
イルカーペットが急成長してきた。
Continuos Filament)を素材とする
杢調多色捲縮糸を用いたタイルカーペットは、オフィス
の室内感覚によくマッチし、中心的な素材として広く使
用されてきた。
どが進むにつれて、カーペットにはより深みのある色彩
でコントラストの強い杢調柄が求められるようになり、
従来技術では対応できなくなってきているのが実情であ
る。
性または染着率の異なる2種以上の合成繊維を混繊する
方法が、特開昭51−32814号公報、特開昭55−
84429号公報および特開昭58−37403号公報
などで知られている。
に着色された原着糸を用いて杢調柄を出す方法が、特開
昭63−303137号公報などで知られている。
例えばポリアミドの染色性(例えば一方がカチオン染料
に可染性で、他方が酸性染料に可染性である)が異なる
ことや、染料吸収能が異なること(例えば一方が淡染性
で、他方が濃染性)、またはこれらの両方の性質を兼ね
備えること、あるいは2種以上のフィラメントがすでに
相異なる色相に着色されている(例えば夫々相異なる色
に原着着色されていること)ことであった。
異なるポリマー素材を用いる場合には、例えば酸性染料
と塩基性染料の2色をベースとし、色の濃淡を組み合わ
せて多色効果を出そうとするものであり、色彩的には基
本的に2色であることから、色のバリエーションに限界
があった。
糸を3〜4色混繊する方法が試みられているが、ビルの
多様化および個性化などが進むにつれて、最近ではビル
の各フロア毎に柄が異なるなど、多品種少量生産がます
ます求められるようになってきたことから、これらの現
状に十分適応しきれない悩みがあった。。
かじめ決められた色を生産する原着方式は、各色を揃え
るため在庫負担の増大、売れ筋の変化による不良在庫の
発生および小口ロットによる切り替えロスの増加などに
よる原糸のコストアップなどから普及していないのが実
情である。
来技術における問題点の解決を課題として検討した結
果、達成されたものである。
てより深みのある色彩でコントラストの強い杢調多色染
色性捲縮糸およびこの捲縮糸をパイルに用いてなる色調
のすぐれた杢調柄カーペットを提供することにある。
めに、本発明の杢調多色染色性捲縮糸は、同一ポリマー
素材からなり染色性または染料吸収能(以下、染色性ま
たは染料吸収能を、単に染色性とする。)の異なる複数
種の合成繊維マルチフィラメントと、少なくとも1種の
原着合成繊維マルチフィラメントとからなる捲縮糸であ
り、前記の染色性の異なる合成繊維マルチフィラメント
の各単糸と前記原着合成繊維マルチフィラメントの各単
糸とが交絡している交絡部と、前記の染色性の異なる合
成繊維マルチフィラメントの各単糸と前記原着合成繊維
マルチフィラメントの各単糸とが一群をなし交絡が少な
い非交絡部とを、捲縮糸の長さ方向に交互に形成すると
共に、交絡度(K)が30〜50個/m、前記非交絡部
における前記原着合成繊維マルチフィラメントの前記染
色性の異なる合成繊維マルチフィラメントへの混繊度
(Z)が10〜60%の範囲にあることを特徴とする。
そして、上記の杢調多色染色性捲縮糸において、原着合
成繊維マルチフィラメントが、グレー系に着色されてい
ることが、さらに原着合成繊維マルチフィラメントが、
染色性の異なる合成繊維マルチフィラメントよりも明度
の低いグレー系に着色されていることがそれぞれ望まし
い。
ポリマー素材からなり染色性の異なる複数種の合成繊維
マルチフィラメントと、少なくとも1種の原着合成繊維
マルチフィラメントとからなる捲縮糸であり、前記の染
色性の異なる合成繊維マルチフィラメントの各単糸と前
記原着合成繊維マルチフィラメントの各単糸とが交絡し
ている交絡部と、前記の染色性の異なる合成繊維マルチ
フィラメントの各単糸と前記原着合成繊維マルチフィラ
メントの各単糸とが一群をなし交絡が少ない非交絡部と
を、捲縮糸の長さ方向に交互に形成すると共に、交絡度
(K)が30〜50個/m、前記非交絡部における前記
原着合成繊維マルチフィラメントの前記染色性の異なる
合成繊維マルチフィラメントへの混繊度(Z)が10〜
60%の範囲にある杢調多色染色性捲縮糸をタフティン
グしたパイル布帛を、少なくとも2種以上の染料を用い
て染色し、この染色パイル布帛に裏打ち樹脂層を形成し
たことを特徴とする。
も、原着合成繊維マルチフィラメントが、グレー系に着
色されていることが、さらに原着合成繊維マルチフィラ
メントが、染色性の異なる合成繊維マルチフィラメント
よりも明度の低いグレー系に着色されていることがそれ
ぞれ好ましい。
混繊度(Z)は、下記により定義される値である。
方を懸架し、他方に初荷重0.01g/dをかけた状態
における糸の長さ1m当たりの交絡部の数(n=10の
平均値)である。
部の任意の位置を断面方向に切断し、原着合成繊維マル
チフィラメントの全単糸数(No )のうち群(ブロッ
ク)を形成している原着合成繊維マルチフィラメントの
単糸の数(Ni )(n=10の平均値)をカウントし
て、(No −Ni )/No で示した値である。
いて説明する。
る染色性の異なる複数種の合成繊維マルチフィラメント
は、いずれも同一ポリマー素材からなり、かつそれぞれ
の染色性または染料吸収能の異なる複数種の素材から構
成されているものである。
料に染まるNH2 末端基が多いポリマーからなる繊維
と、塩基性染料に染まるSO3 末端基が多いポリマーか
らなる繊維とを組合わせて用い、この場合には異なる2
色の染色が施される。
ナイロン6繊維の場合、酸性染料に染まるSO3 末端基
が多いポリマーからなる繊維と、SO3 末端基が少ない
ポリマーからなる繊維と、塩基性染料に染まるSO3 末
端基が多いポリマーからなる繊維との3種類の組合わせ
とすることができ、この場合には異なる3色の染色が施
される。
ラメントとは、無機および有機の着色顔料または染料
を、ポリマー中へ分散して作られたものである。
成するポリマー素材としては、ポリアミド、ポリエステ
ルおよびポリプロピレンなどが好適であり、任意に選択
して使用することができる。
法としては、ポリマーの重合時に添加する方法、ベース
ポリマーが溶融紡糸される直前に、あらかじめポリマー
中に高濃度に分散されているマスターポリマーを規定の
割合計量しながら添加する方法、およびベースポリマー
およびマスターポリマーを夫々規定量溶融し、溶融状態
で混練する方法などが用いられる。
ルチフィラメント、および原着合成繊維マルチフィラメ
ントは、それぞれ独立した紡糸機で紡糸され、延伸が施
された後、それぞれに捲縮が付与される。この捲縮が付
与された染色性の異なる合成繊維マルチフィラメントと
原着合成繊維マルチフィラメントとは、次いでエアー交
絡処理装置によって、合糸および交絡が施され一体とな
る。
チフィラメントについては、各々独立した紡糸機で紡糸
された後、延伸前あるいは延伸後に、原着合成繊維マル
チフィラメントと合糸されてもよいが、望ましくは捲縮
した後に、原着合成繊維マルチフィラメントと交絡する
段階で同時に合糸交絡することによって、複数色のコン
トラストが明確になり、カーペットとした時の美観にす
ぐれ、縦筋などの発生を防ぐことができる。
チフィラメントと、原着合成繊維マルチフィラメントと
を組み合わせて捲縮を付与した後、エアー交絡処理する
ことによって、本発明の杢調多色染色性捲縮糸が得られ
るが、求められている杢調柄のベースとなる色を一色抽
出して原着合成繊維マルチフィラメントの色とし、他の
染色性の異なる複数種の合成繊維マルチフィラメントと
組合わせれば、これまで出せなかった深みのある色相で
コントラストの強い杢柄が得られる。
いられる色としては、とくにグレー色が好ましく、グレ
ー色とすることによって、染色性の異なる合成繊維マル
チフィラメントを他の色で染色した時に、染色した色を
引き立たせ、コントラストをすぐれたものとするととも
に、いずれの色に対しても対応させることが可能とな
る。これは、原着合成繊維マルチフィラメントが、淡い
グレー色よりも濃いグレー色の場合がより好ましい。何
故ならば、このグレー色は、彩度がないことによって、
他の色を引き立たせる役目をも合わせ持つという効果を
も有するからである。
ントをグレー色となし、他の染色性の異なる合成繊維マ
ルチフィラメントを、酸性染料に染まるNH2 末端基が
多いポリマーからなる繊維と、塩基性染料に染まるSO
3 末端基が多いポリマーからなる繊維とを組合わせて同
時染色すれば、異なる色彩2色に濃いグレー色が加わ
り、深みのある色相でコンストラクトの強い杢調柄とな
る。
ース色を前記グレー色以外の色に変更することもも勿論
可能であり、例えばオレンジを基調とすることも可能で
ある。しかし、いずれのケースにおいても原着のベース
色は一色に限定するほうが経済的に好ましい。
でコントラストの強い杢調柄を出すためには、染色性の
異なる合成繊維マルチフィラメントの各単糸と原着合成
繊維マルチフィラメントの各単糸とが交絡している交絡
部と、染色性の異なる合成繊維マルチフィラメントの各
単糸と前記原着合成繊維マルチフィラメントの各単糸と
が一群をなし交絡が少ない非交絡部非交絡部が、捲縮糸
の長さ方向に方向に交互に存在し、交絡度(K)が30
〜50個/mで、かつ前記非交絡部における原着糸の混
繊度(Z)が10〜60%の範囲にあることが重要であ
る。
ズムは、弦振動モデルで説明できる。すなわち、繊維束
が主噴流を横断すると同時に、主噴流に暴露された繊維
束部分の単糸が開繊し、その開繊部分の前後で単糸間相
互の絡まりが生じる。したがって、交絡度は繊維束の線
密度、開繊時の張力、エアー交絡ノズルの前後ガイド距
離およびエアーガイド形状による開繊繊維束の振動の自
由度(主噴流を横切る回数)、単糸間相互の糸糸摩擦な
どの因子によって決まる。これらの因子には個々にバラ
ツキをもっており、その組み合わせである交絡度も変動
する。実験の結果、各因子を設定して得られた混繊糸の
交絡度を繰り返し10回測定し、その平均値を該混繊糸
の交絡度(K)とすることによって、タイルカーペット
の柄と対応しうる。
は、捲縮糸の一方を懸架し、他方に初荷重0.01g/
dをかけた状態における糸の長さ1m当たりの交絡部の
数(n=10の平均値)を意味する。
う混繊度と杢調柄の関係について説明する。
ィラメントの混繊度が39%である杢調多色染色性捲縮
糸の非交絡部の横断面概略図、図2は原着合成繊維マル
チフィラメントの混繊度が0%である杢調多色染色性捲
縮糸の非交絡部の横断面概略図、図3は原着合成繊維マ
ルチフィラメントの混繊度が70%である杢調多色染色
性捲縮糸の非交絡部の横断面概略図である。
チフィラメントであり、2は染色性の異なる複数種の染
色されていない合成繊維マルチフィラメントであり、鎖
線で囲んだ部分3が原着合成繊維マルチフィラメント群
(ブロック)を示す。
噴流を横切る時に開繊する度合いによって決まる。すな
わち、開繊度合いは捲縮糸の単糸間相互の絡みあい、単
糸間相互の糸糸摩擦、主噴流の流速・流量、エアーガイ
ド形状による開繊繊維束の開繊の自由度(単糸が開繊で
きる自由空間)および開繊時の張力などの因子によって
決まる。
おり、その組合わせである混繊度も変動する。実験の結
果、各因子を設定して得られた混繊捲縮糸の非交絡部の
混繊度を連続10部測定し、その平均値を該混繊捲縮糸
の混繊度(Z)とすればタイルカーペット柄、とくに色
相のコントラストとよく対応することがわかった。
は、捲縮糸の非交絡部の任意の位置を断面方向に切断
し、原着合成繊維マルチフィラメントの全単糸数
(No )のうち群(ブロック)を形成している原着合成
繊維マルチフィラメントの単糸の数(Ni )(n=10
の平均値)をカウントして、(No −Ni )/No で示
した値を意味する。
満であると、原着合成繊維マルチフィラメント1と、染
色性の異なる複数種の合成繊維マルチフィラメント2と
の交絡部が減少し、各糸条が分離して柄流れが発生しや
すくなり、縦筋の原因となるため好ましくない。
と、原着合成繊維マルチフィラメント1と染色性の異な
る複数種の合成繊維マルチフィラメント2との混繊部が
多くなりすぎて、多色の杢柄が一色に近くなり、コント
ラストの弱い杢柄となるため好ましくない。
ィラメント1の混繊度(Z)が10%未満であると、原
着合成繊維マルチフィラメント1と染色性の異なる複数
種の合成繊維マルチフィラメント2との分離が起こり、
深みのある多色杢柄が形成されなくなるため好ましくな
い。
ラメント1の混繊度(Z)が60%を越えると、原着合
成繊維マルチフィラメント1と染色性の異なる複数種の
合成繊維マルチフィラメント2との混繊が進みすぎ、深
みがありかつコントラストの強い杢柄を形成するのに効
果的な役割を果たしている原着合成繊維マルチフィラメ
ント、なかでも濃イグレー色の効果が薄れて、従来と同
様のコントラストの弱い平凡な柄となってしまうため好
ましくない。
トと染色性の異なる複数種の合成繊維マルチフィラメン
トとの混繊捲縮糸からなり、かつ上記交絡度(K)およ
び混繊度(Z)を所定の範囲に満たす本発明の杢調多色
染色性捲縮糸は、これを2種類以上の染料を用いて染色
し、前記染色性の異なる複数種の合成繊維マルチフィラ
メントを所定の色に発色せしめれば、深みのある色相で
コントラストの強い杢調柄を発現し、この杢調多色染色
性捲縮糸は、とくにカーペットのパイルに適用した場合
にすぐれた効果を発揮する。
て、図面にしたがって説明する。
図5は図1に示した杢調多色染色性捲縮糸をパイル糸と
してタフティングしたカーペットの平面図、図6は図2
に示した杢調多色染色性捲縮糸をパイル糸としてタフテ
ィングしたカーペットの平面図、図7は図3に示した杢
調多色染色性捲縮糸をパイル糸としてタフティングした
カーペットの平面図である。
多色染色性捲縮糸をタフティングしたパイル布帛を、少
なくとも2種以上の染料を用いて染色し、この染色パイ
ル布帛に裏打ち樹脂層を形成したものである。
カーペット9は、上記の杢調多色染色性捲縮糸から形成
された交絡部6を有するパイル4が、基布5にタフティ
ングされ、このタフテッド布帛の裏面に、ポリ塩化ビニ
ル、ポリオレフィン系樹脂、エチレン/酢酸ビニル共重
合体などの合成樹脂からなる裏打ち樹脂層7が形成され
ている。
ガラス、ポリエステルおよびポリアミドなどの繊維の織
布または不織布からなる補強材8が必要に応じて設けら
れている。
ては、まず上記杢調多色染色性捲縮糸を、パイル糸とし
て基布5にタフティングする。
ゲージタフト機で、パイル高さ3.5mm、目付600
g/m2 のレベルループが好ましい、次いで、上記タ
フテッド基布を、所望の2種類以上の染料、例えば青色
のカチオン染料と黄色の酸性染料で同時染色することに
より、上記染色性の異なる複数の合成繊維マルチフィラ
メントを所定の色に染色する。
面に、裏打ち樹脂層7および補強層8を順次形成するこ
とにより、本発明の杢調柄カーペットが得られる。
用いてもよく、また適当な大きさ、例えば辺50cmの
正方形に切断したタイルカーペットの形で用いることも
できる。
観は、とくにループパイルの外観の時には、染色性の異
なる複数の合成繊維マルチフィラメントと、原着合成繊
維マルチフィラメントが交絡し、交絡度(K)が30〜
50個/m、非交絡部における原着合成繊維マルチフィ
ラメントの染色性の異なる複数の合成繊維マルチフィラ
メントへの混繊度(Z)が10〜60%からなってお
り、深みのある色相でコントラストの強い杢調柄を発現
する。
着合成繊維マルチフィラメント群3が混繊した杢調柄の
意匠性が高い外観のカーペット9が得られる。
マルチフィラメントの混繊度が0%の場合には、染色性
の異なる複数の合成繊維マルチフィラメント2に対し、
原着合成繊維マルチフィラメント群による模様10が流
れて筋状となり、得られるカーペット12は望ましい杢
調の意匠性を発現することができない。
維マルチフィラメントの混繊度が70%の場合には、大
きい原着合成繊維マルチフィラメント群3が殆んど表面
に表われず、染色性の異なる複数の合成繊維マルチフィ
ラメント2を主体とする表面となるため、得られるカー
ペット12は、インパクトの弱い外観にとどまるものと
なる。
び効果についてさらに説明する。
0のナイロン6のカチオン染料可染タイプ(A)と、同
じく酸性染料可染タイプ(B)と、同じくカーボン、ベ
ンガラ、シアニンブルーの混合顔料(混合比1:4:
1)によってグレーに着色された(顔料添加率0.4
%)原着タイプ(C)とを、夫々個別に、特公昭55−
9086号公報記載の方法で、紡糸、延伸、捲縮加工し
て、繊度840デニール、フィラメント数54、田型中
空(中空率13±3%)、捲縮伸長率33±7%の捲縮
糸を得て、夫々一旦巻き上げた。
類のフィラメントを引き揃えて、混繊糸を製造した。給
糸速度500m/分、混繊部オーバーフィード率3.3
%で処理し、混繊部にエアー交絡ノズルを使用して、引
き揃えストレッチ率およびエアー圧力を表1に示したよ
うに変更することにより、交絡度(K)および混繊度
(z)がそれぞれ表1のように異なる9種類の混繊糸を
得た。
0ゲージタフト機を用いて、基布に対しタフティング
し、パイル高さ3.50mm、目付600g/m2 のレ
ベルループタイプのタフテッド基布を作製し、これを青
色のカチオン染料と黄色の酸性染料で同時染色して得ら
れた杢調柄カーペットについて、柄の状態を評価したと
ころ、表1に示す結果が得られた。
度(K)および混繊度(Z)の範囲を満たす杢調多色染
色性捲縮糸をパイルとするカーペットは、良好な杢調柄
を発現するのに対し、前記交絡度(K)および混繊度
(Z)のいずれか一方または両方の条件を満たさない杢
調多色捲縮糸をパイルとするカーペットは、良好な杢調
柄を発現することができない。
色性捲縮糸を、1/10ゲージタフト機を用いて、基布
に対しタフティングし、パイル高さ3.50mm、目付
600g/m2 のレベルループタイプのタフテッド基布
を作製し、これを青色のカチオン染料と黄色の酸性染料
で同時染色した後、このタフテッド基布の裏面の剥離性
基材にPVC(ポリ塩化ビニル)ペーストをコーティン
グし、50g/m2 のガラス不織布を介在させ、さらに
PVCペーストをコーティングした後、、加熱ゲル化す
ることにより得られたシートを、50cm平方の正方形
に切断してタイルカーペットを得た。
のパイルは、表面のカバーリングが良く、染色性の異な
る複数の合成繊維マルチフィラメントに対し、原着合成
繊維マルチフィラメントが流れることなく、またブロッ
ク化することなく、好適なアクセントになっており、オ
フィス用カーぺットとして好適な性能を有するカーペッ
トであった。
ベースとなる色あるいは他の色を引き立たせる色一種を
原着合成繊維マルチフィラメントとなしたことにより、
多色染色を容易とし、しかも深みのある色相で、コント
ラストの強い杢調柄を発現する。
に用いて得られた本発明の杢調柄カーペットは、深みの
ある3色以上の色相を有し、かつ色のコントラストの強
いものとなり、オフィスの居住空間に最適な床材として
のすぐれた性能を有している。
メントの混繊度が39%である杢調多色染色性捲縮糸の
非交絡部の横断面概略図である。
度が0%である杢調多色染色性捲縮糸の非交絡部の横断
面概略図である。
度が70%である杢調多色染色性捲縮糸の非交絡部の横
断面概略図である。
る。
イル糸としてタフティングしたカーペットの平面図であ
る。
イル糸としてタフティングしたカーペットの平面図であ
る。
イル糸としてタフティングしたカーペットの平面図であ
る。
ント 3……原着合成繊維マルチフィラメント(群) 4…パイル 5…基布 6…交絡部 7…裏打ち樹脂層 8…織布 9,11、12…カーペット 10…模様
Claims (6)
- 【請求項1】同一ポリマー素材からなり染色性または染
料吸収能の異なる複数種の合成繊維マルチフィラメント
と、少なくとも1種の原着合成繊維マルチフィラメント
とからなる捲縮糸であり、前記の染色性または染料吸収
能の異なる合成繊維マルチフィラメントの各単糸と前記
原着合成繊維マルチフィラメントの各単糸とが交絡して
いる交絡部と、前記の染色性または染料吸収能の異なる
合成繊維マルチフィラメントの各単糸と前記原着合成繊
維マルチフィラメントの各単糸とが一群をなし交絡が少
ない非交絡部とを、捲縮糸の長さ方向に交互に形成する
と共に、交絡度(K)が30〜50個/m、前記非交絡
部における前記原着合成繊維マルチフィラメントの前記
染色性または染料吸収能の異なる合成繊維マルチフィラ
メントへの混繊度(Z)が10〜60%の範囲にあるこ
とを特徴とする杢調多色染色性捲縮糸。 - 【請求項2】原着合成繊維マルチフィラメントが、グレ
ー系に着色されていることを特徴とする請求項1に記載
の杢調多色染色性捲縮糸。 - 【請求項3】原着合成繊維マルチフィラメントが、染色
性または染料吸収能の異なる合成繊維マルチフィラメン
トよりも明度の低いグレー系に着色されていることを特
徴とする請求項1または2に記載の杢調多色染色性捲縮
糸。 - 【請求項4】同一ポリマー素材からなり染色性または染
料吸収能の異なる複数種の合成繊維マルチフィラメント
と、少なくとも1種の原着合成繊維マルチフィラメント
とからなる捲縮糸であり、前記の染色性または染料吸収
能の異なる合成繊維マルチフィラメントの各単糸と前記
原着合成繊維マルチフィラメントの各単糸とが交絡して
いる交絡部と、前記の染色性または染料吸収能の異なる
合成繊維マルチフィラメントの各単糸と前記原着合成繊
維マルチフィラメントの各単糸とが一群をなし交絡が少
ない非交絡部とを、捲縮糸の長さ方向に交互に形成する
と共に、交絡度(K)が30〜50個/m、前記非交絡
部における前記原着合成繊維マルチフィラメントの前記
染色性または染料吸収能の異なる合成繊維マルチフィラ
メントへの混繊度(Z)が10〜60%の範囲にある杢
調多色染色性捲縮糸をタフティングしたパイル布帛を、
少なくとも2種以上の染料を用いて染色し、この染色パ
イル布帛に裏打ち樹脂層を形成したことを特徴とする杢
調柄カーペット。 - 【請求項5】原着合成繊維マルチフィラメントが、グレ
ー系に着色されていることを特徴とする請求項4に記載
の杢調柄カーペット。 - 【請求項6】原着合成繊維マルチフィラメントが、染色
性または染料吸収能の異なる合成繊維マルチフィラメン
トよりも明度の低いグレー系に着色されていることを特
徴とする請求項4または5に記載の杢調柄カーペット。
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