JPH08260334A - 異色性ループパイルカーペットの製造方法 - Google Patents
異色性ループパイルカーペットの製造方法Info
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- JPH08260334A JPH08260334A JP7071427A JP7142795A JPH08260334A JP H08260334 A JPH08260334 A JP H08260334A JP 7071427 A JP7071427 A JP 7071427A JP 7142795 A JP7142795 A JP 7142795A JP H08260334 A JPH08260334 A JP H08260334A
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- filament yarn
- polyester
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、色柄の多様化要求に答えて
異色性を与えるカーペットで、しかも暖かい風合と耐久
性と酸性汚れの発生し難い異色性ループパイルカーペッ
トを提供することにある。 【構成】 酸性染料可染性ポリアミド捲縮フィラメント
糸とポリエステル捲縮フィラメント糸とからなる混繊糸
を酸性染料で染色した多色混繊糸をパイル糸とする異色
性ループパイルカーペットの製造方法において、ポリエ
ステル捲縮フィラメント糸の実質長さがポリアミド捲縮
フィラメント糸より１〜６％長いことを特徴とする異色
性ループパイルカーペットの製造方法。
異色性を与えるカーペットで、しかも暖かい風合と耐久
性と酸性汚れの発生し難い異色性ループパイルカーペッ
トを提供することにある。 【構成】 酸性染料可染性ポリアミド捲縮フィラメント
糸とポリエステル捲縮フィラメント糸とからなる混繊糸
を酸性染料で染色した多色混繊糸をパイル糸とする異色
性ループパイルカーペットの製造方法において、ポリエ
ステル捲縮フィラメント糸の実質長さがポリアミド捲縮
フィラメント糸より１〜６％長いことを特徴とする異色
性ループパイルカーペットの製造方法。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、色柄の多様化要求に答
えて異色性を与えるカーペットで、しかも暖かい風合と
耐久性と酸性汚れに汚れ難い高性能カ−ペットに関する
ものである。
えて異色性を与えるカーペットで、しかも暖かい風合と
耐久性と酸性汚れに汚れ難い高性能カ−ペットに関する
ものである。
【０００２】
【従来技術】従来、色柄の多様化要求に答える為に、ポ
リアミドの酸性可染糸とカチオン可染糸を一緒に染めて
２色効果を付与したり、ポリアミドの酸性可染糸（濃
淡）とカチオン可染糸とを一緒に染めて３色効果を付与
したり、または、多色の原着糸によって多色性を与える
カーペットを作成していた。
リアミドの酸性可染糸とカチオン可染糸を一緒に染めて
２色効果を付与したり、ポリアミドの酸性可染糸（濃
淡）とカチオン可染糸とを一緒に染めて３色効果を付与
したり、または、多色の原着糸によって多色性を与える
カーペットを作成していた。
【０００３】しかしながら、ポリアミドのカチオン可染
糸や淡色酸性可染糸（ペール）は、末端を封鎖するため
に重合速度が遅くなり、生産効率が低下するという欠点
があった。またそれらの糸を淡色系の異色糸として用い
る場合は、染色堅牢度が低い、淡色部の汚れが目立ち易
い、特に酸性汚れを拾い易いなどの欠点があった。ま
た、ウインスや連続染色の後染めで明確な３色感、４色
感などの多色感を出すことは困難であった。他方、ポリ
エステル糸のみで作られたカーペットは、へたり易く、
また、ポリエステル糸のみでは充分な多色感が得られな
かった。
糸や淡色酸性可染糸（ペール）は、末端を封鎖するため
に重合速度が遅くなり、生産効率が低下するという欠点
があった。またそれらの糸を淡色系の異色糸として用い
る場合は、染色堅牢度が低い、淡色部の汚れが目立ち易
い、特に酸性汚れを拾い易いなどの欠点があった。ま
た、ウインスや連続染色の後染めで明確な３色感、４色
感などの多色感を出すことは困難であった。他方、ポリ
エステル糸のみで作られたカーペットは、へたり易く、
また、ポリエステル糸のみでは充分な多色感が得られな
かった。
【０００４】一方、ポリアミド繊維とポリエステル繊維
との組み合わせからなる多色異色性カーペットの製造方
法についても提案されている。例えば、「差別的に染色
可能な少なくとも２種の、ランダムに混合した、連続的
な、捲縮フィラメントから成る実質的に撚りのない、か
さ高な、ヘザー染色可能な混合糸にして、他の種類のフ
ィラメント（類）と比較して淡色に染色する１種のフィ
ラメントは混合糸中の全フィラメントの約２０％乃至約
５０％を占め且つ混合糸中の他種フィラメント（類）よ
りも約１５％乃至約４５％長い良さを有し、該比較的に
長く且つ淡色に染色するフィラメントは混合糸の表面に
沿ってランダムに分布した多くの捲縮したループを形成
し、該ループは混合糸中のフィラメントの巻き付きおよ
び相互のからみ合いによって約１、５インチ以下の横方
向の引離し試験による平均分離距離を与えるに充分なよ
うにその場に保持せしめていることを特徴とする該混合
糸。」（特開昭５５−８４４２９号公報）或いは「互に
染色性および／または染着率が異なる２種以上の熱可塑
性合成繊維マルチフィラメントから構成された捲縮糸で
あってフィラメント同志がランダムに混合且つ交絡して
結束部分と収束部分とがそれぞれ糸軸方向に沿って１５
〜５１ケ／ｍづつ存在する潜在捲縮型混合マルチフィラ
メント捲縮糸を、編成し染色した後解編し、しかる後、
カーペットの１パイル周期Ｌを３０ｃｍ＞Ｌ≧１０ｃｍ
の条件下でタフテイングすることを特徴とする多色調カ
ーペットの製造方法。」（特開昭５８−１０９６７４号
公報）等が開示されている。しかし、かかる方法によっ
ても、２〜４色以上の多色感を出せ、しかも汚れ難い、
暖かく、へたり難いカーペットは得られていない。
との組み合わせからなる多色異色性カーペットの製造方
法についても提案されている。例えば、「差別的に染色
可能な少なくとも２種の、ランダムに混合した、連続的
な、捲縮フィラメントから成る実質的に撚りのない、か
さ高な、ヘザー染色可能な混合糸にして、他の種類のフ
ィラメント（類）と比較して淡色に染色する１種のフィ
ラメントは混合糸中の全フィラメントの約２０％乃至約
５０％を占め且つ混合糸中の他種フィラメント（類）よ
りも約１５％乃至約４５％長い良さを有し、該比較的に
長く且つ淡色に染色するフィラメントは混合糸の表面に
沿ってランダムに分布した多くの捲縮したループを形成
し、該ループは混合糸中のフィラメントの巻き付きおよ
び相互のからみ合いによって約１、５インチ以下の横方
向の引離し試験による平均分離距離を与えるに充分なよ
うにその場に保持せしめていることを特徴とする該混合
糸。」（特開昭５５−８４４２９号公報）或いは「互に
染色性および／または染着率が異なる２種以上の熱可塑
性合成繊維マルチフィラメントから構成された捲縮糸で
あってフィラメント同志がランダムに混合且つ交絡して
結束部分と収束部分とがそれぞれ糸軸方向に沿って１５
〜５１ケ／ｍづつ存在する潜在捲縮型混合マルチフィラ
メント捲縮糸を、編成し染色した後解編し、しかる後、
カーペットの１パイル周期Ｌを３０ｃｍ＞Ｌ≧１０ｃｍ
の条件下でタフテイングすることを特徴とする多色調カ
ーペットの製造方法。」（特開昭５８−１０９６７４号
公報）等が開示されている。しかし、かかる方法によっ
ても、２〜４色以上の多色感を出せ、しかも汚れ難い、
暖かく、へたり難いカーペットは得られていない。
【０００５】
【発明の目的】本発明の目的は、高い生産効率で多色感
を出し、しかも汚れ難い、暖かく、へたり難いカーペッ
トを提供することにある。
を出し、しかも汚れ難い、暖かく、へたり難いカーペッ
トを提供することにある。
【０００６】
【発明の構成】すなわち、本発明は「（請求項１） 酸
性染料可染性ポリアミド捲縮フィラメント糸とポリエス
テル捲縮フィラメント糸とからなる混繊糸を酸性染料で
染色した多色混繊糸をパイル糸とする異色性ループパイ
ルカーペットの製造方法において、ポリエステル捲縮フ
ィラメント糸の実質長さがポリアミド捲縮フィラメント
糸より１〜６％長いことを特徴とする異色性ループパイ
ルカーペットの製造方法。 （請求項２） ポリエステル捲縮フィラメント糸が原着
糸である請求項１の異色性ループパイルカーペットの製
造方法。 （請求項３） ポリエステル捲縮フィラメント糸が白色
である請求項１の異色性ループパイルカーペットの製造
方法。 （請求項４） ポリエステル捲縮フィラメント糸が淡色
である請求項１の異色性ループパイルカーペットの製造
方法。 （請求項５） カチオン染料可染性ポリアミド捲縮フィ
ラメント糸とポリエステル捲縮フィラメント糸とからな
る混繊糸をカチオン染料で染色した多色混繊糸をパイル
糸とする異色性ループパイルカーペットの製造方法にお
いて、ポリエステル捲縮フィラメント糸の実質長さがポ
リアミド捲縮フィラメント糸より１〜６％長いことを特
徴とする異色性ループパイルカーペットの製造方法。 （請求項６） ポリエステル捲縮フィラメント糸が原着
糸である請求項５の異色性ループパイルカーペットの製
造方法。 （請求項７） ポリエステル捲縮フィラメント糸が白色
である請求項５の異色性ループパイルカーペットの製造
方法。 （請求項８） ポリエステル捲縮フィラメント糸が淡色
である請求項５の異色性ループパイルカーペットの製造
方法。」である。
性染料可染性ポリアミド捲縮フィラメント糸とポリエス
テル捲縮フィラメント糸とからなる混繊糸を酸性染料で
染色した多色混繊糸をパイル糸とする異色性ループパイ
ルカーペットの製造方法において、ポリエステル捲縮フ
ィラメント糸の実質長さがポリアミド捲縮フィラメント
糸より１〜６％長いことを特徴とする異色性ループパイ
ルカーペットの製造方法。 （請求項２） ポリエステル捲縮フィラメント糸が原着
糸である請求項１の異色性ループパイルカーペットの製
造方法。 （請求項３） ポリエステル捲縮フィラメント糸が白色
である請求項１の異色性ループパイルカーペットの製造
方法。 （請求項４） ポリエステル捲縮フィラメント糸が淡色
である請求項１の異色性ループパイルカーペットの製造
方法。 （請求項５） カチオン染料可染性ポリアミド捲縮フィ
ラメント糸とポリエステル捲縮フィラメント糸とからな
る混繊糸をカチオン染料で染色した多色混繊糸をパイル
糸とする異色性ループパイルカーペットの製造方法にお
いて、ポリエステル捲縮フィラメント糸の実質長さがポ
リアミド捲縮フィラメント糸より１〜６％長いことを特
徴とする異色性ループパイルカーペットの製造方法。 （請求項６） ポリエステル捲縮フィラメント糸が原着
糸である請求項５の異色性ループパイルカーペットの製
造方法。 （請求項７） ポリエステル捲縮フィラメント糸が白色
である請求項５の異色性ループパイルカーペットの製造
方法。 （請求項８） ポリエステル捲縮フィラメント糸が淡色
である請求項５の異色性ループパイルカーペットの製造
方法。」である。
【０００７】ポリエステル繊維は、酸性染料、カチオン
染料に不可染で、ポリアミド繊維は酸性染料に可染であ
る。また、カチオン可染ポリアミド繊維は、カチオン染
料に染まる。本発明はそれぞれのポリマーの性能を最大
限に引き出す組み合わせを提供する。また、ポリエステ
ル繊維は、酸性染料に染まらないことからポリアミド繊
維との混染でも明確な異色性を付与し易く、かつ、酸性
汚れ物質に対しても、強い防汚性を有している為、特に
白色、白に近い淡色系の色でその防汚効果が大きい。更
に、ポリエステル繊維を染色する為には、高温、高圧で
染色したり、特別のキャリアーなどが必要で、この為に
特別の高圧設備を要する為、工業的に不利であったが、
染色はポリアミド繊維で付与できる為、メリットが大き
いばかりでなく、鮮明な異色性を示すので効果的であ
る。
染料に不可染で、ポリアミド繊維は酸性染料に可染であ
る。また、カチオン可染ポリアミド繊維は、カチオン染
料に染まる。本発明はそれぞれのポリマーの性能を最大
限に引き出す組み合わせを提供する。また、ポリエステ
ル繊維は、酸性染料に染まらないことからポリアミド繊
維との混染でも明確な異色性を付与し易く、かつ、酸性
汚れ物質に対しても、強い防汚性を有している為、特に
白色、白に近い淡色系の色でその防汚効果が大きい。更
に、ポリエステル繊維を染色する為には、高温、高圧で
染色したり、特別のキャリアーなどが必要で、この為に
特別の高圧設備を要する為、工業的に不利であったが、
染色はポリアミド繊維で付与できる為、メリットが大き
いばかりでなく、鮮明な異色性を示すので効果的であ
る。
【０００８】ポリアミドとしては、ナイロン６、ナイロ
ン６６及びそれらのブレンド物、共重合物などポリアミ
ドならいずれでも良い。
ン６６及びそれらのブレンド物、共重合物などポリアミ
ドならいずれでも良い。
【０００９】ポリアミド繊維で異色性を付与する手段と
しては、アミノ末端をカルボン酸で封鎖し、酸性染料に
対する染色活性を変えて濃淡を付与するのが一般的であ
る。末端封鎖剤としては、テレフタール酸、メタキシリ
レンジアミンなどが用いいられる。
しては、アミノ末端をカルボン酸で封鎖し、酸性染料に
対する染色活性を変えて濃淡を付与するのが一般的であ
る。末端封鎖剤としては、テレフタール酸、メタキシリ
レンジアミンなどが用いいられる。
【００１０】また、ポリアミド繊維で異色性を付与する
別の手段としては、３，５ジカルボキシベンゼンスルフ
ォン酸ナトリウムなどで末端を封鎖してカチオン可染性
を付与することによって与えることもできる。
別の手段としては、３，５ジカルボキシベンゼンスルフ
ォン酸ナトリウムなどで末端を封鎖してカチオン可染性
を付与することによって与えることもできる。
【００１１】ポリエステルとしては、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレイソフタレート、あるいはそれ
らのブレンド物、共重合物など、ポリエステルであれば
いずれでも良い。
フタレート、ポリエチレイソフタレート、あるいはそれ
らのブレンド物、共重合物など、ポリエステルであれば
いずれでも良い。
【００１２】ポリエステル原着繊維としては、顔料など
を溶融紡糸中にブレンドして、いわゆる原着糸として、
予め色付けしておくことも可能である。原着化の手段と
しては、高濃度の顔料をマスターペレットの形にしたも
のを、練り込むのが一般的である。ポリエステルの原着
の色目としては、酸性染料やカチオン染料に不可染であ
る為、ナイロンを染色しても明確な色差を付与できるの
で、特に何でも良いが、汚れ易い淡色系をポリエステル
で付与した方が、発明の効果をより明確に付与できるの
で好ましい。
を溶融紡糸中にブレンドして、いわゆる原着糸として、
予め色付けしておくことも可能である。原着化の手段と
しては、高濃度の顔料をマスターペレットの形にしたも
のを、練り込むのが一般的である。ポリエステルの原着
の色目としては、酸性染料やカチオン染料に不可染であ
る為、ナイロンを染色しても明確な色差を付与できるの
で、特に何でも良いが、汚れ易い淡色系をポリエステル
で付与した方が、発明の効果をより明確に付与できるの
で好ましい。
【００１３】２色性を付与する為には、ポリアミド繊維
とポリエステル繊維の白糸、または原着糸を予めコーミ
ングル加工で混繊したり、撚糸機で撚をかけたりしたも
のを酸性染料で染色しポリアミドを染色することによっ
て達成できる。
とポリエステル繊維の白糸、または原着糸を予めコーミ
ングル加工で混繊したり、撚糸機で撚をかけたりしたも
のを酸性染料で染色しポリアミドを染色することによっ
て達成できる。
【００１４】３色または４色性を付与する場合は、ポリ
アミド繊維に濃淡２色の酸性可染糸、あるいは、酸性可
染ポリアミド繊維とカチオン可染のポリアミド繊維とポ
リエステルの白糸または原着糸を予めコーミングル加工
で混繊したり、撚糸機で撚をかけたりしたものを酸性染
料、あるいは酸性、カチオン染料混合物でポリアミドを
染色することによって達成できる。４色以上の多色性を
付与したい場合は、ポリエステル原着糸に多色のものを
用いれば良い。
アミド繊維に濃淡２色の酸性可染糸、あるいは、酸性可
染ポリアミド繊維とカチオン可染のポリアミド繊維とポ
リエステルの白糸または原着糸を予めコーミングル加工
で混繊したり、撚糸機で撚をかけたりしたものを酸性染
料、あるいは酸性、カチオン染料混合物でポリアミドを
染色することによって達成できる。４色以上の多色性を
付与したい場合は、ポリエステル原着糸に多色のものを
用いれば良い。
【００１５】ポリエステル繊維が全体に占める割合は、
ポリエステルの耐ヘタリ性や耐摩耗性をカバーする為
に、少なくとも５０％以下にすることが好ましい。異色
性の付与との関連と物性の両者を満足する為に、特に３
５％以下が最適である。
ポリエステルの耐ヘタリ性や耐摩耗性をカバーする為
に、少なくとも５０％以下にすることが好ましい。異色
性の付与との関連と物性の両者を満足する為に、特に３
５％以下が最適である。
【００１６】ポリエステル繊維とポリアミド繊維を組合
わせる際のポイントは、ポリエステル繊維の長さをポリ
アミド繊維に対して１〜６％長くして、ヤング率が高
く、暖かく感じるポリエステル繊維を外側に出し、内側
より弾性回復性の良いポリアミド繊維で支える構造をと
るのが風合いと耐久性を満足する為に好ましい。
わせる際のポイントは、ポリエステル繊維の長さをポリ
アミド繊維に対して１〜６％長くして、ヤング率が高
く、暖かく感じるポリエステル繊維を外側に出し、内側
より弾性回復性の良いポリアミド繊維で支える構造をと
るのが風合いと耐久性を満足する為に好ましい。
【００１７】ポリエステル繊維の長さとポリアミド繊維
の長さとの差が１％未満では、ポリエステル繊維がポリ
アミド繊維の表面に充分に出てこない。従って、ポリエ
ステル繊維特有の暖かさ、高いヤング率に基づく弾性的
風合が発現されなくなる。他方、ポリエステル繊維の長
さとポリアミド繊維の長さとの差が６％を越えると、ポ
リエステル繊維のみが飛び出てくるので、ポリアミド捲
縮繊維との一体感のある複合構造を形成することができ
ない。従って、耐久性の点でも好ましくない。
の長さとの差が１％未満では、ポリエステル繊維がポリ
アミド繊維の表面に充分に出てこない。従って、ポリエ
ステル繊維特有の暖かさ、高いヤング率に基づく弾性的
風合が発現されなくなる。他方、ポリエステル繊維の長
さとポリアミド繊維の長さとの差が６％を越えると、ポ
リエステル繊維のみが飛び出てくるので、ポリアミド捲
縮繊維との一体感のある複合構造を形成することができ
ない。従って、耐久性の点でも好ましくない。
【００１８】ポリエステル繊維がポリアミド繊維の外側
を形成する手段としては、コーミングルや撚糸の際、ポ
リエステル繊維のオーバーフィード率を１〜６％大きく
フィ−ドしても良いし、ポリエステル繊維の熱収縮率を
ナイロンより１〜６％少なくなるように熱処理を強化し
ても良い。
を形成する手段としては、コーミングルや撚糸の際、ポ
リエステル繊維のオーバーフィード率を１〜６％大きく
フィ−ドしても良いし、ポリエステル繊維の熱収縮率を
ナイロンより１〜６％少なくなるように熱処理を強化し
ても良い。
【００１９】捲縮の付与手段としては、ジェット加工に
より３次元ランダムクリンプを付与するのが好ましい
が、仮撚や押し込み加工であっても差支えない。ポリエ
ステル繊維がポリアミド繊維の外側を形成する他の手段
として、ポリエステルの捲縮を粗く、ポリアミド繊維の
捲縮を細かくすることによっても付与できる。すなわ
ち、捲縮の細かく、沢山ある捲縮ポリアミド糸はパイル
糸が良く収縮し、パイル糸の内側を形成し、捲縮の粗い
捲縮ポリエステル糸は縮みが少ないのでパイル糸の外側
を形成する。いずれにしてもポリエステル繊維の実質長
さがポリアミド繊維よりも１〜６％長くなる様にコント
ロールすれば良い。
より３次元ランダムクリンプを付与するのが好ましい
が、仮撚や押し込み加工であっても差支えない。ポリエ
ステル繊維がポリアミド繊維の外側を形成する他の手段
として、ポリエステルの捲縮を粗く、ポリアミド繊維の
捲縮を細かくすることによっても付与できる。すなわ
ち、捲縮の細かく、沢山ある捲縮ポリアミド糸はパイル
糸が良く収縮し、パイル糸の内側を形成し、捲縮の粗い
捲縮ポリエステル糸は縮みが少ないのでパイル糸の外側
を形成する。いずれにしてもポリエステル繊維の実質長
さがポリアミド繊維よりも１〜６％長くなる様にコント
ロールすれば良い。
【００２０】
【発明の効果】本発明によって、２〜４色以上の多色感
を出せ、しかも汚れ難い、暖かく、へたり難いカーペッ
トの提供が可能となった。すなわち、パイル糸の上側が
概ねポリエステル繊維で構成され、下側がポリアミド繊
維で構成されている為、触感が暖かく感じ、かつポリア
ミド繊維が下側から支える構造になっている為、へたり
等の耐久性がポリエステル繊維に比べて飛躍的に向上し
たカーペットが得られた。 またポリアミド繊維とポリ
エステル繊維との異色性の差により従来にない鮮明な多
色感とコントラストが得られた。また淡色系を酸性汚染
物質に不可染のポリエステル繊維で構成している為、商
品の酸性汚れが著しく少なく、汚れが目立たなかった。
を出せ、しかも汚れ難い、暖かく、へたり難いカーペッ
トの提供が可能となった。すなわち、パイル糸の上側が
概ねポリエステル繊維で構成され、下側がポリアミド繊
維で構成されている為、触感が暖かく感じ、かつポリア
ミド繊維が下側から支える構造になっている為、へたり
等の耐久性がポリエステル繊維に比べて飛躍的に向上し
たカーペットが得られた。 またポリアミド繊維とポリ
エステル繊維との異色性の差により従来にない鮮明な多
色感とコントラストが得られた。また淡色系を酸性汚染
物質に不可染のポリエステル繊維で構成している為、商
品の酸性汚れが著しく少なく、汚れが目立たなかった。
【００２１】以下、実施例で本発明を詳しく説明する。
なお、へたりは、ＪＩＳ−Ｌ１０２２によるローターリ
ー型ダイナミック・ローディングテスターを用い、へた
りの状態を基準カーペットと比較して、級付け判定す
る。汚れ、多色感についても、それぞれ感応検査で、汚
れ、色感を基準カーペットを用いて級付け判定で評価し
た。級付けの等級は５〜１級で以下の区分で表す。
なお、へたりは、ＪＩＳ−Ｌ１０２２によるローターリ
ー型ダイナミック・ローディングテスターを用い、へた
りの状態を基準カーペットと比較して、級付け判定す
る。汚れ、多色感についても、それぞれ感応検査で、汚
れ、色感を基準カーペットを用いて級付け判定で評価し
た。級付けの等級は５〜１級で以下の区分で表す。
【００２２】非常に良好：５級 良好：４級 普通：３級 不良：２級 非常に不良：１級
【００２３】へたり、汚れ、多色感は、それぞれ感応検
査で評価した。 非常に良好：◎ 良好：○ 不良：△ 非常に不良：×
査で評価した。 非常に良好：◎ 良好：○ 不良：△ 非常に不良：×
【００２４】
【実施例１〜６】１０００デニール／６８フィラメン
ト、三角断面、捲縮率１８％の酸性染料可染ナイロン６
捲縮フィラメント糸（アミノ末端基が１０、５０、８５
モル当量／ｋｇの３種類）、同じ銘柄でカチオン可染糸
のもの、及び１０００デニール／１３６フィラメント、
三角断面、捲縮率１４％の捲縮ポリエチレンテレフタレ
ート糸（白糸）、同じ銘柄で原着糸（グレー淡色）をそ
れぞれ組み合わせてコーミングル加工を行いパイル糸と
し、１／１０Ｇのループでタフトを行い、酸性染料、カ
チオン染料で後染めをおこなった。コーミングル加工の
際のポリステル糸とポリアミドフィラメント糸との実質
長さの差は３〜４％であった。表１、表２の○印で組み
合わせを示す。評価結果を表１、表２に示した。
ト、三角断面、捲縮率１８％の酸性染料可染ナイロン６
捲縮フィラメント糸（アミノ末端基が１０、５０、８５
モル当量／ｋｇの３種類）、同じ銘柄でカチオン可染糸
のもの、及び１０００デニール／１３６フィラメント、
三角断面、捲縮率１４％の捲縮ポリエチレンテレフタレ
ート糸（白糸）、同じ銘柄で原着糸（グレー淡色）をそ
れぞれ組み合わせてコーミングル加工を行いパイル糸と
し、１／１０Ｇのループでタフトを行い、酸性染料、カ
チオン染料で後染めをおこなった。コーミングル加工の
際のポリステル糸とポリアミドフィラメント糸との実質
長さの差は３〜４％であった。表１、表２の○印で組み
合わせを示す。評価結果を表１、表２に示した。
【００２５】
【比較例１〜５】実施例１と同じ酸性染料可染ナイロン
６捲縮フィラメント糸とカチオン可染糸とを組み合わせ
て、同様にタフト後、酸性染料、カチオン染料で後染め
をおこなった。また、ポリエチレンテレフタレートから
なる白糸、原着糸を混合したものも比較例とした。表
１、表２の○印で組み合わせを示す。評価結果を表１、
表２に示した。
６捲縮フィラメント糸とカチオン可染糸とを組み合わせ
て、同様にタフト後、酸性染料、カチオン染料で後染め
をおこなった。また、ポリエチレンテレフタレートから
なる白糸、原着糸を混合したものも比較例とした。表
１、表２の○印で組み合わせを示す。評価結果を表１、
表２に示した。
【００２６】
【表１】
【００２７】
【表２】
フロントページの続き (72)発明者 光野 喜美人 広島県三原市円一町1834番地 帝人株式会 社三原事業所内
Claims (8)
- 【請求項１】 酸性染料可染性ポリアミド捲縮フィラメ
ント糸とポリエステル捲縮フィラメント糸とからなる混
繊糸を酸性染料で染色した多色混繊糸をパイル糸とする
異色性ループパイルカーペットの製造方法において、ポ
リエステル捲縮フィラメント糸の実質長さがポリアミド
捲縮フィラメント糸より１〜６％長いことを特徴とする
異色性ループパイルカーペットの製造方法。 - 【請求項２】 ポリエステル捲縮フィラメント糸が原着
糸である請求項１の異色性ループパイルカーペットの製
造方法。 - 【請求項３】 ポリエステル捲縮フィラメント糸が白色
である請求項１の異色性ループパイルカーペットの製造
方法。 - 【請求項４】 ポリエステル捲縮フィラメント糸が淡色
である請求項１の異色性ループパイルカーペットの製造
方法。 - 【請求項５】 カチオン染料可染性ポリアミド捲縮フィ
ラメント糸とポリエステル捲縮フィラメント糸とからな
る混繊糸をカチオン染料で染色した多色混繊糸をパイル
糸とする異色性ループパイルカーペットの製造方法にお
いて、ポリエステル捲縮フィラメント糸の実質長さがポ
リアミド捲縮フィラメント糸より１〜６％長いことを特
徴とする異色性ループパイルカーペットの製造方法。 - 【請求項６】 ポリエステル捲縮フィラメント糸が原着
糸である請求項５の異色性ループパイルカーペットの製
造方法。 - 【請求項７】 ポリエステル捲縮フィラメント糸が白色
である請求項５の異色性ループパイルカーペットの製造
方法。 - 【請求項８】 ポリエステル捲縮フィラメント糸が淡色
である請求項５の異色性ループパイルカーペットの製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7071427A JPH08260334A (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | 異色性ループパイルカーペットの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7071427A JPH08260334A (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | 異色性ループパイルカーペットの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08260334A true JPH08260334A (ja) | 1996-10-08 |
Family
ID=13460211
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7071427A Pending JPH08260334A (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | 異色性ループパイルカーペットの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08260334A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5839368A (en) * | 1996-11-06 | 1998-11-24 | Riso Kagaku Corporation | Ink supply source device for printers by collapsible ink container encased in reinforcing case with disk handle having press claws |
| WO2016188383A1 (zh) * | 2015-05-25 | 2016-12-01 | 东丽纤维研究所（中国）有限公司 | 一种混纤加工长丝及其制备方法和织物 |
-
1995
- 1995-03-29 JP JP7071427A patent/JPH08260334A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5839368A (en) * | 1996-11-06 | 1998-11-24 | Riso Kagaku Corporation | Ink supply source device for printers by collapsible ink container encased in reinforcing case with disk handle having press claws |
| WO2016188383A1 (zh) * | 2015-05-25 | 2016-12-01 | 东丽纤维研究所（中国）有限公司 | 一种混纤加工长丝及其制备方法和织物 |
| CN107532345A (zh) * | 2015-05-25 | 2018-01-02 | 东丽纤维研究所（中国）有限公司 | 一种混纤加工长丝及其制备方法和织物 |
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