JPH10322130A - 周波数合成器 - Google Patents

周波数合成器

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JPH10322130A
JPH10322130A JP12687697A JP12687697A JPH10322130A JP H10322130 A JPH10322130 A JP H10322130A JP 12687697 A JP12687697 A JP 12687697A JP 12687697 A JP12687697 A JP 12687697A JP H10322130 A JPH10322130 A JP H10322130A
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frequency
output
signal
synthesizer
variable
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JP12687697A
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Yasuyuki Yoshida
康幸 吉田
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Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数チャンネル切替え時間を短縮して切替
え時間の高速化を図りつつ、高周波まで出力させること
が困難であった。 【解決手段】 固定周波数fA の第1周波数信号Aを出
力する、位相同期回路を用いた第1発振部21と、外部か
ら入力される周波数設定データ信号に対応した可変周波
数fB の第2周波数信号Bを出力する、ディジタルダイ
レクト発振器を用いた第2発振部22と、第1・第2周波
数信号A・Bが入力され、固定周波数fA と可変周波数
B との和および差の周波数を有する混合周波数信号C
を出力する周波数混合器23と、混合周波数信号Cのうち
和または差の周波数の一方を通過させる帯域通過フィル
タ24とから成る周波数合成器である。位相同期回路の周
波数合成器に比べてチャンネル切替え時間を著しく短縮
でき、ディジタルダイレクト発振器の周波数合成器に比
べてより高周波の出力が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数の周波数の信号
を切り替えて送信受信を行なう無線通信装置に用いられ
る周波数合成器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話を初めとする携帯通信機
器等の無線を利用した通信装置の発展が目覚ましく、利
用者の数が急激に増大している。これらの無線通信装置
を使用する通信システムでは複数の無線通信装置で無線
信号の送信受信を行なうために、通常は周波数分割方式
として使用周波数帯域を複数の周波数に分割したチャン
ネルが用意されており、そのような通信システムで使用
される無線通信装置は他の無線通信装置により使用され
ているチャンネルを避けて未使用のチャンネルで送信受
信を行なうように設計されている。また、最近では周波
数分割方式に加え、送信受信の時間を区切って通信を行
なう時分割方式も利用され始めている。
【0003】そのため無線通信装置の無線部には使用周
波数を切り替える回路が組み込まれており、最近ではそ
の回路のほとんどが位相同期回路を用いた周波数合成器
を使用している。
【0004】図3はそのような位相同期回路を用いた従
来の周波数合成器の構成を示すブロック図である。図3
において、1は基準となる周波数fr の出力cを発生す
る基準周波数信号発生器である。2は位相比較器、3は
ループフィルタ、4は電圧制御発振器、5は可変分周
器、6は制御部である。位相比較器2は、基準周波数信
号発生器1からの出力cおよび可変分周器5からの出力
bの位相差に応じて、Hi状態・Lo状態・Hiインピ
ーダンス状態の3状態のいずれかの出力dを発生する。
ループフィルタ3は位相比較器2の出力側に接続され、
位相比較器2の出力dに含まれる高調波成分の除去と電
圧の直流成分Vc の保持を行ない、電圧制御発振器4の
制御端子TにそのVc を制御端子電圧として入力するこ
とにより、電圧制御発振器4の発振周波数fを直接決定
するとともに位相同期ループの応答特性を決定する。電
圧制御発振器4はその制御端子Tに加えられた制御端子
電圧Vc に応じた周波数fで発振してその周波数信号を
出力する。可変分周器5は電圧制御発振器4の出力端子
に接続され、その出力の周波数fを制御部6からの分周
数設定信号aによって指定された分周数Nで分周して周
波数fp =f/Nの出力bを発生し、その出力bが位相
比較器2に入力される。制御部6は可変分周器5に接続
され、可変分周器5の分周数Nを設定する分周数設定信
号aを発生する。
【0005】以上のような構成の従来の周波数合成器に
おいて、出力a〜d、制御端子電圧Vc 、周波数fr
p ・fの関係は次のようなものである。
【0006】図4は位相比較器2に対する出力c・出力
b・出力dの各波形のタイミング図であり、可変分周器
5の出力bの周波数fp が基準周波数信号発生器1の出
力cの周波数fr に比べて低いとき、すなわちfr >f
p のときの位相比較器2の出力状態を示している。この
ときは同図に示すように、位相比較器2の出力dは基準
周波数信号発生器1の出力cの立ち上がりでHi状態と
なり、可変分周器5の出力dの立ち上がりでリセットさ
れてHiインピーダンス状態になる。
【0007】図5も位相比較器2に対する出力c・出力
b・出力dの各波形のタイミング図であり、可変分周器
5の出力bの周波数fp が基準周波数信号発生器1の出
力cの周波数fr に比べて高いとき、すなわちfr <f
p のときの位相比較器2の出力状態を示している。この
ときは同図に示すように、位相比較器2の出力dは基準
周波数信号発生器1の出力cの立ち上がりでLo状態と
なり、可変分周器5の出力dの立ち上がりでリセットさ
れてHiインピーダンス状態になる。
【0008】また、図6は制御端子電圧Vc に対する電
圧制御発振器4の出力周波数fの関係を示す電圧−周波
数特性図であり、図7はチャンネル切替え時の制御端子
電圧Vc の過渡状態を示す時間応答波形図である。図6
において横軸は制御端子電圧Vc を、縦軸は出力周波数
fを表しており、Aは制御端子電圧Vc に対する出力周
波数fの変化を示す特性曲線である。ここでV1 はチャ
ンネル切替え前の電圧、V2 はチャンネル切替え後の電
圧、f1 はチャンネル切替え前の周波数、f2はチャン
ネル切替え後の周波数を表しており、このように電圧V
1 とV2 との間の制御端子電圧Vc により電圧制御発振
器4の出力周波数fは周波数f1 とf2との間で直線的
に変化して制御される。図7において横軸は時間を、縦
軸は制御端子電圧Vc を表しており、Bはチャンネル切
替え開始時T0 からの制御端子電圧Vc の変化を示す特
性曲線である。ここでは制御端子電圧Vc が電圧V1
らV2 へ変わる際の時間応答を示している。なお、制御
端子電圧Vc はループフィルタ3を構成するコンデンサ
3aの両端の電位差の変化にほぼ等しいものとなる。
【0009】以上のように構成された位相同期回路を用
いた従来の周波数合成器について、以下その動作を説明
する。
【0010】まず、定常状態においては電圧制御発振器
4はその制御端子電圧Vc に従って図6に示す電圧−周
波数特性に応じた周波数fで発振を行なう。この電圧制
御発振器4からの周波数fの出力は可変分周器5に入力
されてそこで1/Nに分周され、可変分周器5からの周
波数fp (=f/N)の出力bが基準周波数信号発生器
1からの出力cとともに位相比較器2に入力される。位
相比較器2の出力dはこれら2つの入力の位相差に応じ
てHiインピーダンス状態・Hi状態・Lo状態の3状
態のいずれかを示すが、定常状態では2つの入力の位相
差はないので出力dはHiインピーダンス状態となる。
その結果、ループフィルタ3のコンデンサ3aでは充放
電は起きず、電圧制御発振器4への制御端子電圧Vc
一定に維持され、電圧制御発振器4は一定の周波数fで
発振を行なう。
【0011】ここで、温度変化等の影響により電圧制御
発振器4の出力の周波数fが変化したときにおいては、
例えば電圧制御発振器4の出力周波数fが低くなった場
合は、可変分周器5の出力bの周波数fp も低くなり、
その結果周波数fp が基準周波数信号発生器1の出力c
の周波数fr に比べて低くなると、位相比較器2の出力
dは、図4に示すように、出力cの周波数fr の立ち上
がりでHi状態となり、出力bの周波数fp の立ち上が
りでリセットされてHiインピーダンス状態となる。ま
た、このように出力dがHi状態の間にはループフィル
タ3のコンデンサ3aが充電されて制御端子電圧Vc
上昇する。そのため、電圧制御発振器4の発振周波数f
が制御端子電圧Vc の上昇につれて元の出力周波数fに
向かって徐々に高くなり、周波数fの変動分が抑圧され
ていく。
【0012】一方、電圧制御発振器4の出力周波数fが
高くなった場合は、可変分周器5の出力bの周波数fp
も高くなり、その結果周波数fp が基準周波数信号発生
器1の出力cの周波数fr に比べて高くなると、位相比
較器2の出力dは、図5に示すように、出力bの周波数
p の立ち上がりでLo状態となり、出力cの周波数f
r の立ち上がりでリセットされてHiインピーダンス状
態となる。また、このように出力dがLo状態の間には
ループフィルタ3のコンデンサ3aが放電されて制御端
子電圧Vc が下降する。そのため、電圧制御発振器4の
発振周波数fが制御端子電圧Vc の下降につれて元の出
力周波数fに向かって徐々に低くなり、周波数fの変動
分が抑圧されていく。
【0013】また、電圧制御発振器4の出力の周波数f
を変えるチャンネル切替え時においては、まず制御部6
よりチャンネル切替えのための分周数設定信号aが可変
分周器5に入力され、可変分周器5ではその分周数設定
信号aに従い分周数Nが変えられる。定常状態では可変
分周器5の出力bの周波数fp と電圧制御発振器4の出
力周波数fと可変分周器5の分周数Nとの間にはfr
f/Nの関係があり、低い周波数のチャンネルから高い
周波数のチャンネルへ切り替えられるときは分周数Nが
増やされて可変分周器5の出力bの周波数fp が低くな
り、その結果周波数fp が基準周波数信号発生器1の出
力cの周波数fr に比べて低くなると、位相比較器2の
出力dは、図4に示すように、出力cの周波数fr の立
ち上がりでHi状態となり、出力bの周波数fp の立ち
上がりでリセットされてHiインピーダンス状態とな
り、出力dがHi状態の間にはループフィルタ3のコン
デンサ3aが充電されて制御端子電圧Vc が上昇するた
め、電圧制御発振器4の発振周波数fが制御端子電圧V
c の上昇につれて高くなる。他方、高い周波数のチャン
ネルから低い周波数のチャンネルへ切り替えられるとき
は分周数Nが減らされて可変分周器5の出力bの周波数
p が高くなり、その結果周波数fp が基準周波数信号
発生器1の出力cの周波数fr に比べて高くなると、位
相比較器2の出力dは、図5に示すように、出力bの周
波数fp の立ち上がりでLo状態となり、出力cの周波
数fr の立ち上がりでリセットされてHiインピーダン
ス状態となり、出力dがLo状態の間にはループフィル
タ3のコンデンサ3aが放電されて制御端子電圧Vc
下降するため、電圧制御発振器4の発振周波数fが制御
端子電圧Vc の下降につれて低くなる。このようにして
電圧制御発振器4の発振周波数fの切替えが行なわれ
る。
【0014】ここで、電圧制御発振器4の定常状態にお
ける発振周波数fを、チャンネル切替え前をf1 、チャ
ンネル切替え後をf2 とすると、図6に示したように、
電圧制御発振器4のその時の制御端子電圧Vc はそれぞ
れV1 ・V2 である。このとき、チャンネル切替えに伴
う制御端子電圧Vc の時間変化波形は図7に示したよう
になり、この波形はループフィルタ3の時定数等によっ
て決定する。
【0015】次に、チャンネル切替えの高速化を図った
位相同期回路を用いた従来の周波数合成器について、図
8を用いて説明する。図8は図3と同様に周波数合成器
の構成を示すブロック図であり、図8において図3と同
様の作用効果を奏する箇所には同じ符号を付してある。
【0016】図8において7は制御部であり、分周数設
定信号aに加えてチャンネル切替え時に切替えのための
フィルタ切替え信号eも出力する。8はフィルタ切替え
スイッチであり、制御部7からのフィルタ切替え信号e
に従ってスイッチのオン・オフを行ない、ループフィル
タ3の時定数を変える働きをする。このように構成され
た位相同期回路を用いた周波数合成器では、チャンネル
切替え時にフィルタ切替えスイッチをオンすることによ
りループフィルタ3の時定数を小さくし、チャンネル切
替え時間の短縮を図っていた。
【0017】また次に、ディジタルダイレクト発振器を
用いた従来の周波数合成器について、図9を用いて説明
する。図9はディジタルダイレクト発振器を用いた従来
の周波数合成器の構成を示すブロック図である。図9に
おいて9はディジタル/アナログ変換器であり、ライト
信号gに同期してディジタルのデータが入力され、入力
されたデータに対応する決まったアナログ電位を出力す
る。10はメモリであり、0度から359.9 度までの0.1 度
刻みの正弦波1サイクルの瞬時値のデータをアドレスの
0番から3599番までに記憶しており、リード信号hに同
期して入力されるアドレスのデータに従い、そのアドレ
スに記憶された瞬時値のデータがディジタルのデータと
してディジタル/アナログ変換器9に出力される。11は
制御部、12は固定水晶発振器であり、制御部11には周波
数設定データ信号iと固定水晶発振器12からのクロック
信号とが入力され、メモリ10にリード信号hとアドレス
のデータを、ディジタル/アナログ変換器9にライト信
号gを出力し、固定水晶発振器12は制御部11の動作タイ
ミングの基となるクロック信号を発生する。
【0018】また制御部11はその内部がさらに詳細にブ
ロック図で示すような構成となっている。制御部11にお
いて、13は周波数設定データ信号iを制御部11内に取り
込むインターフェイスである。14はバッファであり、制
御部11内に取り込まれた周波数設定データ信号iを記憶
保持し、後段に出力する。15は加算器であり、加算命令
信号jに同期してバッファ14の出力と自らの出力値のア
ドレスデータを加算し、アドレスデータを出力する。16
はタイミング発生回路であり、固定水晶発振器12から入
力されたクロック信号を基に、ライト信号g・リード信
号h・加算命令信号jを発生する。
【0019】以上のように構成されたディジタルダイレ
クト発振器を用いた従来の周波数合成器によれば、イン
ターフェイス13を介して制御部11に入力された周波数設
定データ信号iはバッファ14にて記録保持され、加算器
15に出力される。加算器15では加算命令信号jが入力さ
れる度に自らの出力値とバッファ14から入力される周波
数設定データ信号iを加算してアドレスデータとして出
力する。例えば、加算器15の出力が1234、周波数設定デ
ータ信号iが100 であれば、加算命令信号jが入力され
る毎にアドレスデータが1334・1434・1534…と100 ずつ
インクリメントされていき、その値が3600を超えると36
00が引かれるようになっている。メモリ10では制御部11
から与えられたアドレスデータをディジタル/アナログ
変換器9に出力し、ディジタル/アナログ変換器9から
は入力されたアドレスデータに対応する電位が出力され
る。上述のアドレスデータがメモリ10に入力された場合
であれば、ディジタル/アナログ変換器9からは正弦波
133.4 度・143.4 度・153.4 度の瞬時値が順次出力され
る。
【0020】このような構成の周波数合成器によれば、
(周波数設定データ信号i/10)度毎の正弦波の瞬時値
がクロック信号ごとに出力されることとなり、その結
果、クロック周波数をfc とするとfc /(360 /(i
/10))=fc ・i/3600の周波数の正弦波が出力され
ることとなる。
【0021】なお、図10は図9に示した周波数合成器に
おける各信号波形のタイミング図であり、タイミング発
生回路16からの出力であるライト信号g・リード信号h
・加算命令信号jやメモリ10に入出力されるデータの入
出力のタイミングを示している。上記の例では、クロッ
ク信号が入力されるとまず加算命令信号jが出力され、
加算器15の出力が確定した後にリード信号hが出力さ
れ、さらにメモリ10の出力データが確定した後にライト
信号gが出力されることにより、ディジタル/アナログ
変換器9のアナログ電位出力が変化していることが分か
る。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3に
示した構成の位相同期回路を用いた従来の周波数合成器
では、周波数の切替え時間がループフィルタ3の時定数
によって左右され、時定数が小さいほど高速な切替えが
可能であるが、時定数を小さくすると位相ノイズの増大
・基準周波数成分のスプリアスの漏れ等が発生するた
め、切替え時間の高速化が妨げられるという問題点があ
った。
【0023】また、図8に示した構成の位相同期回路を
用いた従来の周波数合成器では、ループフィルタ3の時
定数を可変にして周波数の切替え時間の高速化を図って
いるが、フィルタ切替えスイッチの切替えの際に位相比
較器2の負荷インピーダンスが変化するため、その影響
で電圧制御発振器4の制御端子に加えられる制御電圧が
変化してしまい、切替え時間の高速化が妨げられるとい
う問題点があった。
【0024】また、図9に示した構成のディジタルダイ
レクト発振器を用いた従来の周波数合成器では、周波数
の切替え時間は周波数設定データ信号iの書き込み時間
のみであることから非常に高速であったが、ECL(Em
itter Coupled Logic )等の高速な素子を用いて回路を
構成しても、その最大出力が100 MHz程度であるた
め、500 MHz以上の周波数を利用する無線通信機器に
は使用することができないという問題点があった。
【0025】本発明は上記問題点を解決すべく本発明者
が鋭意研究に努めた結果完成されたものであり、その目
的は、チャンネル切替え時間の短縮を図りつつ高周波ま
で出力が可能な、複数の周波数の信号を切り替えて送信
受信を行なう無線通信装置に好適な周波数合成器を提供
することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の周波数合成器
は、所定の固定周波数を有する第1周波数信号を出力す
る、位相同期回路を用いた第1発振部と、外部から入力
される周波数設定データ信号に対応した可変周波数を有
する第2周波数信号を出力する、ディジタルダイレクト
発振器を用いた第2発振部と、前記第1周波数信号と前
記第2周波数信号とが入力され、前記固定周波数と前記
可変周波数との和および差の周波数を有する混合周波数
信号を出力する周波数混合器と、前記混合周波数信号の
うち前記固定周波数と前記可変周波数との和または差の
周波数の一方を通過させる帯域通過フィルタとから成る
ことを特徴とするものである。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の周波数合成器につ
いて図面を参照しながら説明する。
【0028】図1は本発明の周波数合成器の実施の形態
の一例を示すブロック図である。なお、図1において従
来の周波数合成器と同様の機能を有する箇所には同じ符
号を付してある。図1において21は位相同期回路を用い
た第1発振部であり、所定の固定周波数fA を有する第
1周波数信号Aを出力するものである。22はディジタル
ダイレクト発振器を用いた第2発振部であり、外部から
入力される周波数設定データ信号に対応した可変周波数
B を有する第2周波数信号Bを出力するものである。
23は周波数混合器であり、第1発振部21からの第1周波
数信号Aと第2発振部からの第2周波数信号Bとが入力
され、第1周波数信号Aの固定周波数fA と第2周波数
信号Bの可変周波数fB との和fA +fB および差fA
−fB の周波数を有する混合周波数信号Cを出力するも
のである。24は帯域通過フィルタであり、周波数混合器
23から入力される混合周波数信号Cのうち固定周波数f
Aと可変周波数fB との和fA +fB または差fA −f
B の周波数の一方を通過させるものである。
【0029】位相同期回路を用いた第1発振部21は、図
3に示した従来の周波数合成器とほぼ同様に、基準周波
数信号発生器1・位相比較器2・ループフィルタ3・電
圧制御発振器4および分周器5’により構成されてお
り、この第1発振部21における分周器5’は電圧制御発
振器4の出力の周波数fを予め設定された所定の分周数
で分周する。これにより、第1の発振部21からは基準周
波数信号発生器1の周波数と分周器5’の分周数によっ
て決められる所定の固定周波数fA を有する第1周波数
信号Aが出力される。
【0030】ディジタルダイレクト発振器を用いた第2
発振部22は、図9に示した従来の周波数合成器とほぼ同
様に、ディジタル/アナログ変換器9・メモリ10・制御
部11および固定水晶発振器12により構成されており、こ
の周波数合成器に外部から制御部11を介して入力される
周波数設定データ信号に基づいて正弦波の瞬時値のデー
タが記憶されたメモリ10のアクセスを行ない、その瞬時
値のデータをディジタル/アナログ変換器9に入力する
ことにより、その周波数設定データ信号に対応した可変
周波数fB を有する第2周波数信号Bを出力する。
【0031】周波数混合器23は、例えばトランスとダイ
オードから構成されるダブルバランスミキサにより構成
され、第1発振部21からの第1周波数信号Aと第2発振
部からの第2周波数信号Bとが入力され、第1周波数信
号Aの固定周波数fA と第2周波数信号Bの可変周波数
B との和fA +fB および差fA −fB の周波数を有
する混合周波数信号Cを出力する。
【0032】帯域通過フィルタ24はその通過帯域が周波
数混合器23から入力される混合周波数信号Cのうち固定
周波数fA と可変周波数fB との和fA +fB または差
A−fB の周波数の一方を通過させるように設定さ
れ、これにより、周波数fA +fB または周波数fA
B を有する信号が周波数合成器の出力信号として出力
される。この帯域通過フィルタ24の通過帯域の設定は、
例えばスプリアス構成を考慮した上で、和の周波数を通
過させて差の周波数を除去する設定とし、あるいは差の
周波数を通過させて和の周波数を除去する設定とすれば
よい。
【0033】以上により、本発明の周波数合成器によれ
ば、第1発振部21はチャンネル切替えの必要がなく、ま
た第2発振部22は第1発振部21の出力よりアップコンバ
ートされているため高い周波数を作る必要がないことか
ら、両者の欠点を補い合って高速動作可能な周波数合成
器となる。従って、位相同期回路を用いた周波数合成器
に比べて位相比較器の出力特性やループフィルタの時定
数に無関係に周波数の切替え時間を著しく短縮できるも
のとなる。
【0034】以上のような構成の本発明の周波数合成器
における周波数配置の一例を図2に示す。図2において
横軸は周波数を縦軸は出力信号の出力電力を表し、fA
・fB ・fA +fB およびfA −fB はそれぞれ前述の
固定周波数・可変周波数・それらの和および差を、各矢
印はそれらの周波数における出力電力の大きさを表して
いる。このように固定周波数fA に対して可変周波数f
B を周波数設定データ信号に対応して所定の帯域で変化
させることにより、それらの和fA +fB および差fA
−fB の周波数を所望の帯域で変化させることができ
る。そして、それら和または差の一方を帯域通過フィル
タ24により通過させることで、本発明の周波数合成器か
らの出力信号となる。
【0035】例えば、固定周波数fA を1GHzとし、
可変周波数fB を300 MHz〜400MHzとした場合、
周波数混合器23の混合周波数信号Cの周波数は600 MH
z〜700 MHzおよび1300MHz〜1400MHzとなる。
そして、帯域通過フィルタ24の通過帯域を600 MHz〜
700 MHzか1300MHz〜1400MHzかのいずれかに設
定することにより、いずれか一方の周波数帯域の出力信
号を取り出すことができる。
【0036】
【発明の効果】本発明の周波数合成器によれば、位相同
期回路を用いた第1発振部により所定の固定周波数を有
する第1周波数信号を出力し、外部から入力される周波
数設定データ信号に対応して周波数を高速に切り替える
ことができるディジタルダイレクト発振器を用いた第2
発振部により可変周波数を有する第2周波数信号を出力
して、それら第1周波数信号と第2周波数信号とを周波
数混合器により混合して固定周波数と可変周波数との和
または差の周波数の一方を帯域通過フィルタによって取
り出すことから、ディジタルダイレクト発振器を用いた
従来の周波数合成器に比べてより高周波の出力が可能と
なり、また、ディジタルダイレクト発振器へのデータ書
き込みの時間のみで周波数の切替えが可能であるため、
位相同期回路を用いた周波数合成器に比べて位相比較器
の出力特性やループフィルタの時定数に無関係に周波数
の切替え時間を著しく短縮することが可能となった。
【0037】以上により本発明の周波数合成器によれ
ば、チャンネル切替え時間の短縮を図りつつ高周波まで
出力が可能な、複数の周波数の信号を切り替えて送信受
信を行なう無線通信装置に好適な周波数合成器を提供す
ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の周波数合成器の実施の形態の一例を示
すブロック図である。
【図2】本発明の周波数合成器における周波数配置の一
例を示す線図である。
【図3】位相同期回路を用いた従来の周波数合成器の構
成を示すブロック図である。
【図4】図3の周波数合成器において出力bの周波数f
p が出力cの周波数fr に比べて低いときの位相比較器
に対する出力c・出力b・出力dの各波形のタイミング
図である。
【図5】図3の周波数合成器において出力bの周波数f
p が出力cの周波数fr に比べて高いときの位相比較器
に対する出力c・出力b・出力dの各波形のタイミング
図である。
【図6】図3の周波数合成器における制御端子電圧Vc
に対する電圧制御発振器4の出力周波数fの関係を示す
電圧−周波数特性図である。
【図7】図3の周波数合成器におけるチャンネル切替え
時の制御端子電圧Vc の過渡状態を示す時間応答波形図
である。
【図8】チャンネル切替えの高速化を図った位相同期回
路を用いた従来の周波数合成器の構成を示すブロック図
である。
【図9】ディジタルダイレクト発振器を用いた従来の周
波数合成器の構成を示すブロック図である。
【図10】図9に示した周波数合成器における各信号波
形のタイミング図である。
【符号の説明】
第1発振部・・・・・・21 第2発振部・・・・・・22 周波数混合器・・・・・23 帯域通過フィルタ・・・24 固定周波数・・・・・・fA 可変周波数・・・・・・fB 第1周波数信号・・・・A 第2周波数信号・・・・B 混合周波数信号・・・・C

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の固定周波数を有する第1周波数信
    号を出力する、位相同期回路を用いた第1発振部と、外
    部から入力される周波数設定データ信号に対応した可変
    周波数を有する第2周波数信号を出力する、ディジタル
    ダイレクト発振器を用いた第2発振部と、前記第1周波
    数信号と前記第2周波数信号とが入力され、前記固定周
    波数と前記可変周波数との和および差の周波数を有する
    混合周波数信号を出力する周波数混合器と、前記混合周
    波数信号のうち前記固定周波数と前記可変周波数との和
    または差の周波数の一方を通過させる帯域通過フィルタ
    とから成ることを特徴とする周波数合成器。
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