JPH1032156A - 位相シフトマスクを用いた露光装置およびパターン形成方法 - Google Patents

位相シフトマスクを用いた露光装置およびパターン形成方法

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JPH1032156A
JPH1032156A JP18487696A JP18487696A JPH1032156A JP H1032156 A JPH1032156 A JP H1032156A JP 18487696 A JP18487696 A JP 18487696A JP 18487696 A JP18487696 A JP 18487696A JP H1032156 A JPH1032156 A JP H1032156A
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phase shift
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exposure light
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Shuji Nakao
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細で密集したコンタクトホールパターンを
形成するための位相シフトマスクを用いた露光装置とそ
のパターン形成方法を提供する。 【解決手段】 露光光56を第1および第2露光光に分
光し、それぞれ第1および第2位相シフトマスク10
A、10Bに照射する。第1および第2位相シフトマス
ク10A、10Bには、複数の遮光部とその複数の遮光
部によって挟まれ、透過露光光の位相を交互にそれぞれ
反転させる複数の帯状の光透過部とが形成されている。
透過干渉合成された露光光78をフォトレジスト上に照
射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位相シフトマスク
を用いた露光装置およびパターンの形成方法に関するも
のであり、特に、フォトレジストに位相シフトマスクを
用いて干渉露光を行なう露光装置とパターン形成方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路における高集積化
および微細化には目ざましいものがある。それに伴い、
半導体基板(以下、ウエハと記す)上に形成される回路
パターンの微細化も急速に進んできている。
【0003】とりわけ、フォトリソグラフィ技術がパタ
ーン形成における基本技術として広く認識されるところ
である。そのため、今日までに種々の開発、改良がなさ
れてきている。しかし、パターンの微細化はとどまると
ころを知らず、パターンの解像度向上への要求もさらに
強いものとなっている。
【0004】このフォトリソグラフィ技術とは、ウエハ
上に塗布されたフォトレジストにマスク(原画)上のパ
ターンを転写し、その転写されたフォトレジストを用い
てフォトレジスト下の被エッチング膜をパターニングす
る技術である。このフォトレジストの転写時において、
フォトレジストに現像処理が施されるが、この現像処理
によって光の当たった部分のフォトレジストが除去され
るタイプをポジ型、光の当たらない部分のフォトレジス
トが除去されるタイプをネガ型のフォトレジストとい
う。
【0005】一般に、縮小露光方法を用いたフォトリソ
グラフィ技術における解像限界R(nm)は、 R=k1 ・λ/(NA) と表わされる。ここで、λは使用する光の波長(n
m)、NAはレンズの開口数、k1 はレジストプロセス
に依存する定数である。
【0006】この式からわかるように、解像限界Rの向
上を図るためには、k1 とλとの値を小さくし、NAの
値を大きくする方法が考えられる。つまり、レジストプ
ロセスに依存する定数を小さくするとともに、露光光の
短波長化や、高NA化を進めればよいのである。
【0007】しかし、光源やレンズの改良は技術的に難
しく、また短波長化および高NA化を進めることによっ
て、光の焦点深度δ(δ=k2 ・λ/(NA)2 )が浅
くなり、かえって解像度の低下を招くといった問題が生
じてくる。
【0008】そこで、光源やレンズではなく、フォトマ
スクを改良することによりパターンの微細化を図る研究
がなされている。最近では、パターンの解像度を向上さ
せる超解像技術のフォトマスクとして位相シフトマスク
が注目されている。そこで、この位相シフトマスクとし
てハーフトーン方式とレベンソン方式を例にとり、その
構造と原理について通常のフォトマスクと比較して説明
する。なお、マスクパターンとしては、ホールパターン
を取り上げる。
【0009】図15(a)、(b)は、通常のフォトマ
スクの平面とその断面をそれぞれ示し、図15(c)、
(d)は、そのフォトマスクを使用したときのマスク上
の電場およびウエハ上の光学像の光強度をそれぞれ示す
図である。図15(a)、(b)を参照して、通常のフ
ォトマスクは、ガラス基板101上に金属マスクパター
ン103が形成された構成を有している。このような通
常のフォトマスクでは、マスク上の電場は、図15
(c)に示すように金属マスクパターン103で空間的
にパルス変調された電場となる。
【0010】しかし、図15(d)を参照して、パター
ンが微細化すると、フォトマスクを透過した露光光は光
の回折現象のためにウエハ上の非露光領域(金属マスク
パターン103により露光光の透過が遮られた領域)に
も回り込む。このため、ウエハ上の非露光領域にも光が
照射されてしまい、光のコントラスト(ウエハ上の露光
領域と非露光領域との光強度の差)が低下する。結果と
して、解像度が低下し、微細なパターンの転写を行なう
ことが困難となる。
【0011】図16(a)、(b)は、ハーフトーン方
式の位相シフトマスクの平面と断面とをそれぞれ示し、
図16(c)、(d)は、その位相シフトマスクを使用
したときのマスク上の電場およびウエハ上の光学像の光
強度をそれぞれ示す図である。まず、図16(a)、
(b)を参照して、このハーフトーン方式の位相シフト
マスクにおいては、位相シフタと呼ばれる光学部材10
6が設けられている。ただし、光学部材106は、ガラ
ス基板101上の半透明膜103上にのみ形成されてお
り、位相シフタ106と半透明膜103との2層構造と
なっている。この位相シフタ106は、透過光の位相を
180度変換する役割をなすものであり、半透明膜10
3は、露光光を完全に遮ることなく露光光の強度を減衰
させる役割をなすものである。
【0012】図16(c)を参照して、上述したように
位相シフタ106と半透明膜103との位相構造を有し
ているため、マスク上の電場はその位相が交互に180
度変換して構成され、かつ、一方の電場の強度は他の電
場の強度よりも小さくなる。つまり、位相シフタ106
を透過したことにより位相が180度変換され、かつ、
半透明膜103も透過したことにより、現像後にフォト
レジストを所定膜厚残存させるように光の強度が減衰す
る。隣接する露光領域間で光の位相は互いに逆位相とな
るため、逆位相の光が重なり合う部分において光が互い
に打消し合うことになる。
【0013】その結果、図16(d)に示すように、露
光パターンのエッジで位相が反転し、露光パターンのエ
ッジにおける光強度を小さくすることができる。これに
より、半透明膜103を透過した領域と透過しない領域
との露光光の光強度の差が大きくなり、パターンの解像
度を上げることができる。
【0014】次に、図17(a)、(b)は、レベンソ
ン方式の位相シフトマスクの平面と断面とをそれぞれ示
し、図17(c)、(d)は、その位相シフトマスクを
使用したときのマスク上の電場およびウエハ上の光学像
の光強度をそれぞれ示す図である。まず、図17
(a)、(b)を参照して、レベンソン方式の位相シフ
トマスクでは、コンタクトホールパターンを形成する場
合、コンタクトホールに対応する透過領域110とその
透過領域110を取り囲む透過領域111がマスクに形
成されている。その透過領域111に位相シフタと呼ば
れる光学部材105が設けられている。
【0015】つまり、ガラス基板101上にクロムマス
クパターン103が形成され、透過領域110、111
と遮光領域とが設けられ、特に、透過領域111には位
相シフタ105が設けられている。この位相シフタ10
5は、透過光の位相を180度変換する役割をなすもの
である。
【0016】図17(c)を参照して、上述したように
位相シフタ105を透過領域111に設けることによ
り、位相シフトマスクを透過した露光光によるマスク上
の電場は、その位相が交互に180度反転して構成され
る。透過領域110と透過領域111との間で露光光の
位相が互いに逆位相となるため、光の干渉効果により逆
位相の露光光の重なり合う部分において露光光が互いに
打消し合うことになる。
【0017】その結果、図17(d)に示すように、透
過領域110と透過領域111との間において露光光の
強度が小さくなり、ウエハ上の露光領域と非露光領域と
における露光光の強度差を十分に確保することができ
る。これにより、解像度の向上を図ることができ、微細
なパターンの転写を行なうことができる。
【0018】しかしながら、上述したようにレベンソン
方式の位相シフトマスクを用いてコンタクトホールパタ
ーンを形成するには、たとえば、図17(a)に示すよ
うに、コンタクトホールに相当する透過領域110の他
に、その透過領域110を取り囲む位相シフタ105を
有する透過領域111が必要であった。そのため、微細
で密集したコンタクトホールを形成することができなか
ったり、コンタクトホールパターンの位置が制約されて
しまう問題があった。
【0019】また、この位相シフタ105には、指定さ
れた領域に指定された寸法で、しかも、極所的な欠け等
の欠陥がないように設けられることが必要である。とこ
ろが、マスクのパターンが複雑になるほど、その欠陥等
の検査が困難になり、結果的に、位相シフトマスクの製
造に時間とコストとを要する問題があった。
【0020】一方、レベンソン方式の位相シフトマスク
には、以下に説明するような利点がある。
【0021】図18(a)、(b)を参照して、ライン
・スペースパターンが位相シフトマスクに設けられてい
る。一定の幅を有する遮光膜103が一方向に複数延び
ており、各遮光膜103によって挟まれた透過領域11
2には、一つおきに位相シフタ105が設けられてい
る。
【0022】このようなレベンソン方式の位相シフトマ
スクを透過した露光光の電界は、図18(c)に示すよ
うに、向きの異なる電界が交互に分布する。これによ
り、ウエハ上における露光光の強度は、図18(d)に
示す分布となり、コントラストの高い分布を得ることが
できる。すなわち、レベンソン方式の位相シフトマスク
には、微細なライン・スペースパターンに対して露光光
の十分なコントラストを確保することができる利点があ
る。
【0023】ところで、引用例1(特開平4−2295
4号公報)には、通常のフォトマスクを用いて微細なコ
ンタクトホールパターンを形成する方法が開示されてい
る。次に、その方法について説明する。
【0024】このパターン形成方法においては、露光装
置として干渉型露光装置が用いられる。図19は、その
露光装置の構成概略図である。図19を参照して、露光
装置は、露光光を発する光源201、光源201から出
た光を広げるエクスパンダ202、露光光の光路を折り
曲げるミラー203、206、露光光の一部を反射する
ハーフミラー204、露光光の位相を変化させる位相シ
フト部205、マスク209を透過した露光光を平行に
するためのレンズ210、211、マスク209を透過
した露光光を干渉合成するためのハーフミラー213、
干渉した露光光を縮小するための縮小レンズ214を備
えている。
【0025】次に、この露光装置とフォトマスクを用い
たパターン形成方法について説明する。
【0026】光源201から発した露光光は、ハーフミ
ラー204によって二つの露光光に分光される。一方の
露光光は、フォトマスク209の領域209aに照射さ
れる。他方の露光光は位相シフト部205を透過するこ
とにより、一方の露光光と、たとえば180度の位相差
を有する露光光となり、フォトマスク209の領域20
9bに照射される。
【0027】フォトマスク209の領域209a、20
9bには、たとえば、図20(a)、図21(a)に示
す第1および第2パターンがそれぞれ設けられている。
図20(b)、図21(b)は、図20(a)、図21
(a)に示すA−Aにおける断面をそれぞれ示してい
る。図20(a)、(b)および図21(a)、(b)
を参照して、フォトマスクには、ガラス基板101上に
金属マスクパターン103が形成されている。
【0028】第1パターンを透過した直後の露光光の振
幅(フォトマスク上の電界)は、図20(c)に示す分
布を有する。一方、第2パターンを透過した直後の露光
光の振幅(フォトマスク上の電界)は、第1パターンを
透過する露光光と位相差が180度あるため、図21
(c)に示す分布を有する。
【0029】第1パターンおよび第2パターンを透過し
た二つの露光光は、ハーフミラー213によって干渉合
成される。干渉合成された露光光の振幅は、図22
(a)に示す分布を有する。干渉合成された露光光は縮
小レンズ214を透過し、ステージ215上のウエハ2
16に照射される。
【0030】そのウエハ216上における露光光の振幅
は、図22(b)に示す分布となり、露光光の強度は図
22(c)に示す分布となる。図22(c)を参照し
て、二つの露光光が干渉することにより、逆位相の露光
光が重なり合う部分において露光光の強度が互いに打ち
消し合う。これにより、ウエハ上の露光領域と非露光領
域との露光光の強度差を確保することができ、微細なパ
ターンを形成することができる。
【0031】なお、引用例2(特開平3−270213
号公報)にも、同様の方法が開示されている。
【0032】ところで、発明者は、平成8年6月20日
付けで特許出願した発明の名称「位相シフトマスクを用
いたパターンの形成方法」において、既に述べたレベン
ソン方式の位相シフトマスクの利点を応用して微細なコ
ンタクトホールを形成する方法を提案している。以下こ
の方法について説明する。
【0033】このパターン形成方法においては、2枚の
位相シフトマスクについてそれぞれ露光を行なう二重露
光方式が用いられる。
【0034】図23と図24は、第1の露光に用いられ
る第1のレベンソン方式の位相シフトマスクと第2の露
光に用いられる第2のレベンソン方式の位相シフトマス
クの構成を概略的にそれぞれ示す平面図である。また、
図25は図23に示すA−Aにおける概略断面図であ
る。
【0035】図23と図24を参照して、二重露光にお
ける第1の露光に用いられる第1の位相シフトマスク1
0Aは、レベンソン方式の位相シフトマスクであり、た
とえば、石英からなる透明基板1とクロムよりなる遮光
膜3とを有している。
【0036】この第1および第2の光透過部Tn、Ta
は、互いに180度異なった位相で露光光を透過し、か
つ、遮光膜3を挟んで交互に配置されている。また、第
1および第2の光透過部Tn、Taと遮光膜3を有する
遮光部Sとの各平面パターンは、図中Y方向に向かう一
直線に近いライン状のものである。第1および第2の光
透過部Tn、Taの線幅Wn、Waは略同一であり、遮
光部Sの線幅Wsは有限のものである。
【0037】図24を参照して、二重露光における第2
の露光に用いられる第2の位相シフトマスク10Bは、
上述した第1の位相シフトマスク10Aと略同一の構成
を有している。そのため、第2の位相シフタマスク10
BにおけるB−Bに沿う断面は図25に示す断面構造に
対応する。
【0038】ただし、第2の位相シフトマスク10Bで
は、第1および第2の光透過部Tn、Taと遮光部Sと
が図中X方向に向かって、一直線に近いライン状に形成
されている。
【0039】次に、上述した位相シフトマスクを用いた
パターン形成方法について説明する。
【0040】図26は、位相シフトマスクを用いたパタ
ーン形成方法を説明するための図である。図26(a)
は、二重露光における第1および第2の位相シフトマス
クの重なり具合を示す概略平面図であり、図26(b)
は図26(a)のC−CおよびE−Eに沿うウエハ上の
光強度を示す図であり、図26(c)は図26(a)の
D−Dに沿うウエハ上の光強度を示す図である。
【0041】図26(a)を参照して、ネガ型レジスト
を塗布した半導体集積回路形成過程にある半導体基板の
所定領域に、縮小投影露光法により、第1の位相シフト
マスク(図23)の像が露光される。次に、上記の露光
が行なわれた領域と同一の領域に、第2の位相シフトマ
スク10B(図24)の像が露光される。この際、一直
線状に延びる第2の位相シフトマスクのパターンは、第
1の位相シフトマスクのパターンと略直交するように露
光される。
【0042】図26(b)を参照して、第1および第2
の位相シフトマスク10A、10Bの各光透過部Tn、
Taが重なる領域においては、第1および第2の位相シ
フトマスク10A、10Bの光透過部Tn、Taと遮光
部Sとが重なる領域におけるよりも、ウエハ上の光強度
は強くなる。
【0043】また、図26(c)を参照して、第1およ
び第2の位相シフトマスク10A、10Bの各遮光部S
が重なる領域においては、第1および第2の位相シフト
マスク10A、10Bの光透過部Tn、Taと遮光部S
とが重なる領域におけるよりも、ウエハ上の光強度は弱
くなる。この遮光部S同士が重なる領域におけるウエハ
上の光強度は0もしくはそれに近い値となる。
【0044】以上により、二重露光が行なわれたウエハ
表面における光強度の平面的分布は図27に示すように
なる。
【0045】図27を参照して、図中ハッチングの密な
部分は光強度の弱い領域を示しており、白い部分は光強
度の強い領域を示している。図27中C−CとD−Dと
E−Eとのそれぞれは、図26(a)中のC−CとD−
DとE−Eとに対応している。
【0046】このような露光処理が施された後、通常の
現像処理を行なうことにより、ネガ型レジストの場合、
暗部(図27中ハッチングの密な領域)のフォトレジス
トが溶解除去され、ホールパターンが形成される。
【0047】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上説
明した引用例1と発明者が提案している技術には、以下
に述べるような問題があった。
【0048】まず、引用例1においては、所望のパター
ンとして図20(a)に示す第1パターンと図21
(a)に示す第2パターンとの合成パターンを形成する
方法として開示されている。しかし、図22(c)に示
すウエハ上の露光光の強度分布において、第2パターン
の領域に対応する露光光の強度が現像によってフォトレ
ジストが除去されるか否かの基準となる強度よりも弱け
れば、コントラストの高いコンタクトホールパターンと
しての第1パターンのみを形成することも可能となる。
つまり、合成パターンを形成する場合、コンタクトホー
ルパターンを形成する場合、いずれの場合においても、
コントラストの高いパターンを形成するためには、第1
のパターンの周辺に、透過した露光光が第1のパターン
を透過した露光光と逆位相となる第2のパターンが不可
欠である。
【0049】このことは、図17において説明したコン
タクトホールパターンを有したレベンソン方式の位相シ
フトマスクを用いた場合と同様の問題が生じ、微細で密
集したコンタクトホールパターンを形成することができ
なかったり、コンタクトホールパターンを設ける位置が
制約されることになる。
【0050】次に、発明者が提案している技術において
は、コンタクトホールパターンを形成するために、フォ
トレジストとしてネガ型フォトレジストが用いられた。
図27を参照して、ネガ型フォトレジストの場合、図中
のハッチングの密な部分、つまり、露光光の強度がほと
んど0の領域のフォトレジストが現像時に溶解されて、
コンタクトホールパターンが形成される。
【0051】一般には露光光は、レジスト中を進むうち
にその強度が減衰する。このため、たとえば図27に示
すF−Fにおいて、現像によりレジストが除去されるか
否かの基準となる光強度SLがレジストの深さに対して
図28に示すような分布となる。したがって、現像され
たフォトレジストのホールパターンは逆テーパ状となる
ことがあった。
【0052】また、露光光が下地膜によりハレーション
を起こした場合、本来露光光が照射されるべきでない領
域に露光光が照射されてしまうことがある。そのため、
フォトレジストが溶解されるべきところがフォトレジス
トが残ることがある。したがって、所望の密集したホー
ルパターンを形成することができないことがあった。
【0053】一般に、ネガ型フォトレジストの場合、現
像過程において高分子の膨潤があるため、より解像度の
必要なパターンに対してはポジ型フォトレジストが用い
られる。
【0054】ところが、ポジ型フォトレジストを用いた
場合には、以下に説明するようにホールパターンとして
形成することができなかった。図26(a)に示すD−
Dにおける光の強度は、図26(c)に示すように、光
強度SLに対して十分なコントラストがとれている。一
方、図26(a)に示すC−CまたはE−Eにおける露
光光の強度は、図26(b)に示すように、光強度SL
よりも高い。すなわち、コントラストをとることができ
ないため、C−CまたはE−Eの付近に位置するフォト
レジストは現像時に溶解される。したがって、図27に
示すハッチングの密な部分のフォトレジストが残りドッ
トパターンが形成されてしまう。
【0055】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、フォトレジストに密集したホールパタ
ーンを精度よく形成する露光装置とそのパターン形成方
法を提供することを目的とする。
【0056】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの局面にお
ける露光装置は、以下の手段を備えている。光源から露
光光を発する。露光光を第1露光光と第2露光光とに分
光する。第1露光光を第1位相シフトマスクに照射す
る。第2露光光を第2位相シフトマスクに照射する。第
1位相シフトマスクを透過した第1透過光と第2位相シ
フトマスクを透過した第2透過光とを干渉させ干渉透過
光を構成する。干渉透過光を半導体基板上に形成された
被エッチング膜上のフォトレジストに照射する。第1位
相シフトマスクは、間隔をおいて第1の方向に延びる複
数の第1帯状透過領域と、複数の第1帯状透過領域のそ
れぞれによって挟まれた複数の第1帯状遮光領域とを含
んでいる。複数の第1帯状透過領域においては、透過し
た第1位相非シフト透過光の位相を変化させない位相非
シフト透過領域と、透過した第1位相シフト透過光の位
相を第1位相非シフト透過光の位相と異ならせる位相シ
フト透過領域とが交互に繰返して設けられている。第2
位相シフトマスクは、間隔をおいて第1の方向と交差す
る第2の方向に延びる複数の第2帯状透過領域と、複数
の第2帯状透過領域のそれぞれによって挟まれた複数の
第2帯状遮光領域とを含んでいる。複数の第2帯状透過
領域においては、透過した第2位相非シフト透過光の位
相を変化させない位相非シフト透過領域と、透過した第
2位相シフト透過光の位相を第2位相非シフト透過光の
位相と異ならせる位相シフト透過領域とが交互に繰返し
て設けられている。
【0057】以上の露光装置によれば、まず、光源から
発された露光光が第1露光光と第2露光光とに分光され
る。第1露光光が第1位相シフトマスクに照射される。
照射された第1露光光は、第1の方向に延びる第1帯状
透過領域の位相シフト透過領域と位相非シフト透過領域
を透過する。このようにして透過した第1透過光におい
ては、位相シフト透過領域を透過した第1位相シフト透
過光と位相非シフト透過領域を透過した第1位相非シフ
ト透過光との位相が異なっている。
【0058】一方、第2露光光は第2位相シフトマスク
に照射される。照射された第2露光光は、第1の方向と
交差する第2の方向に延びる第2帯状透過領域の位相シ
フト透過領域と位相非シフト透過領域を透過する。この
ようにして透過した第2の透過光においては、位相シフ
ト透過領域を透過した第2位相シフト透過光と位相非シ
フト透過領域を透過した第2位相非シフト透過光との位
相が異なっている。
【0059】次に、第1透過光と第2透過光とが干渉さ
れ干渉透過光となり、フォトレジストに照射される。干
渉透過光においては、第1位相シフト透過光および第1
位相非シフト透過光と、第2位相シフト透過光および第
2位相非シフト透過光とが互いに交差して干渉してい
る。第1位相非シフト透過光と第2位相非シフト透過光
との干渉により、干渉透過光の光強度は強め合う。第1
位相非シフト透過光と第2位相シフト透過光との干渉に
より、干渉光の光強度は弱め合う。第1位相シフト透過
光と第2位相非シフト透過光との干渉により、干渉光の
光強度は弱め合う。第1位相シフト透過光と第2位相シ
フト透過光との干渉により、干渉光の光強度は強め合
う。これにより、フォトレジスト上における干渉透過光
すなわち光学像のコントラストを上げることができ、微
細で密集したコンタクトホールパターンを形成すること
ができる。
【0060】好ましくは、第1位相シフト透過光と第1
位相非シフト透過光との位相の差および第2位相シフト
透過光と第2位相非シフト透過光との位相の差が実質的
にπラジアンである。
【0061】この場合、第1位相非シフト透過光と第2
位相非シフト透過光との干渉により、また、第1位相シ
フト透過光と第2位相シフト透過光との干渉により干渉
透過光の光強度は最も強め合う。そして、第1位相非シ
フト透過光と第2位相シフト透過光との干渉により、ま
た、第1位相シフト透過光と第2位相非シフト透過光と
の干渉により干渉透過光の光強度は最も弱め合い、ほと
んど0となる。これにより、フォトレジスト上の干渉透
過光のコントラストをさらに上げることができ、微細で
密集したコンタクトホールパターンを寸法精度よく形成
することができる。
【0062】また好ましくは、第1の方向に延びる第1
帯状透過領域と第2の方向に延びる第2帯状透過領域と
が交差する角度は実質的に直角であり、第1帯状透過領
域は、第1の方向に対して一定の幅を有し、第2帯状透
過領域は、第2の方向に対して一定の幅を有し、第1お
よび第2帯状透過領域のそれぞれの幅、ならびに、複数
の第1および第2帯状透過領域のそれぞれの間隔がすべ
て実質的に等しい。
【0063】この場合、コンタクトホールパターンにお
いて隣接するすべてのコンタクトホールパターンとの距
離がほとんど等しくなり、一定の領域内に最も密集した
コンタクトホールパターンを形成することができる。
【0064】本発明の第2の局面におけるパターン形成
方法は、間隔をおいて第1の方向に延びる複数の第1帯
状透過領域と、複数の第1帯状透過領域のそれぞれによ
って挟まれた第1帯状遮光領域と、複数の第1帯状遮光
領域に一つおきに設けられた位相シフタとを有する第1
位相シフトマスクと、間隔をおいて第1の方向と交差す
る第2の方向に延びる複数の第2帯状透過領域と、複数
の第2帯状透過領域のそれぞれによって挟まれた第2帯
状遮光領域と、複数の第2帯状透過領域に一つおきに設
けられた位相シフタとを有する第2位相シフトマスクと
を用いる。光源から発され、分光された第1露光光と第
2露光光のうち、第1露光光を第1位相シフトマスクに
照射し、第2露光光を第2位相シフトマスクに照射す
る。第1位相シフトマスクを透過した第1透過露光光
と、第2位相シフトマスクを透過した第2透過露光光と
を干渉合成させた干渉露光光を半導体基板上のフォトレ
ジストに照射する。
【0065】この方法によれば、第1位相シフトマスク
を透過した第1透過露光光において、位相シフタが設け
られた第1帯状透過領域を透過した露光光(露光光A)
と、位相シフタが設けられていない第1帯状透過領域を
透過した露光光(露光光B)との位相が異なる。また、
第2位相シフトマスクを透過した第2透過露光光におい
て、位相シフタが設けられた第2帯状透過領域を透過し
た露光光(露光光C)と、位相シフタが設けられていな
い第2帯状透過領域を透過した露光光(露光光D)との
位相が異なる。
【0066】第1透過露光光と第2透過露光光とが干渉
合成された干渉露光光においては、露光光Aと露光光C
との干渉と、露光光Bと露光光Dとの干渉とにより、干
渉露光光の強度はそれぞれ強め合う。一方、露光光Aと
露光光Dとの干渉と、露光光Bと露光光Cとの干渉とに
より、干渉露光光の強度はそれぞれ弱め合う。
【0067】これにより、フォトレジスト上における干
渉露光光のコントラストを上げることができ、微細で密
集したコンタクトホールパターンを形成することができ
る。
【0068】好ましくは、フォトレジストとしてポジ型
フォトレジストを用いる。この場合、干渉露光光の強度
の高い領域のフォトレジストが除去され、コンタクトホ
ールパターンが形成される。
【0069】また好ましくは、第1および第2位相シフ
トマスクとして、所定の領域に、第1および第2位相シ
フトマスクに形成されたマスクパターンと同一のマスク
パターンがそれぞれ形成された1枚の位相シフトマスク
を用いる。この場合、1枚の位相シフトマスクを露光装
置にセットすることにより干渉露光が行われる。そのた
め、2枚の位相シフトマスクをそれぞれ露光装置にセッ
トして干渉露光を行なう場合と比較すると、2枚の位相
シフトマスクの位置合わせを行なう必要がない。したが
って、寸法精度の高いコンタクトホールパターンを形成
することができる。
【0070】本発明の第3の局面における位相シフトマ
スクは、光源から発された露光光を第1および第2露光
光に分光し、第1および第2露光光を干渉合成した干渉
露光光を半導体基板上のフォトレジストに照射すること
によってパターンを形成する露光装置に用いられる位相
シフトマスクである。位相シフトマスクは、第1露光光
が照射される位置に第1領域と、第2露光光が照射され
る位置に第2領域とを有する。第1領域においては、間
隔をおいて第1の方向に延びる所定幅の複数の第1帯状
透過領域と、複数の第1帯状透過領域のそれぞれによっ
て挟まれた複数の第1帯状遮光領域とが設けられてい
る。複数の第1透過領域には、透過光の位相を露光光の
位相と異ならせる位相シフタが一つおきに設けられてい
る。第2領域においては、間隔をおいて第1の方向と交
差する第2の方向に延びる複数の第2帯状透過領域と、
複数の第2透過領域のそれぞれによって挟まれた複数の
第2帯状遮光領域とが設けられている。複数の第2透過
領域には、位相シフタが一つおきに設けられている。
【0071】この構成によれば、第1領域に照射され透
過した第1露光光において、位相シフタが設けられた第
1帯状透過領域を透過した露光光(露光光E)と、位相
シフタが設けられていない第1帯状透過領域を透過した
露光光(露光光F)との位相が異なる。また、第2領域
に照射され透過した第2露光光において、位相シフタが
設けられた第2帯状透過領域を透過した露光光(露光光
G)と、位相シフタが設けられていない第2帯状透過領
域を透過した露光光(露光光H)との位相が異なる。
【0072】干渉合成された干渉露光光においては、露
光光Eと露光光Gとの干渉と、露光光Fと露光光Hとの
干渉とにより、干渉露光光の強度はそれぞれ強め合う。
一方、露光光Eと露光光Hとの干渉と、露光光Fと露光
光Gとの干渉とにより、干渉露光光の強度はそれぞれ弱
め合う。
【0073】これにより、フォトレジスト上における干
渉露光光のコントラストを上げることができ、微細で密
集したコンタクトホールパターンを形成することができ
る。
【0074】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態に係る露光
方法について図を用いて説明する。本露光方法では、干
渉露光が適用される。干渉露光に用いる位相シフトマス
クは従来の技術の項において説明した図23〜25に示
す構成のレベンソン方式の位相シフトマスクを用いる。
【0075】まず、図1は干渉露光を行なうための露光
装置の構成を概略的に示す図である。図1を参照して、
たとえば、KrF光の光源52の正面方向側には、その
光源52より照射される照明光を集光するコンデンサレ
ンズ54が設けられている。そのコンデンサレンズ54
より照射される照明光56の照射側にはビームスプリッ
タ58が設けられている。このビームスプリッタ58
は、たとえば、入射した露光光56のおよそ1/2の光
量を、その露光光56の入射方向に対して90°の方向
に反射し、残りの光量をその露光光56の入射方向と同
一方向に分光する。
【0076】ビームスプリッタ58で分光された露光光
60の照射方向には、第1の位相シフトマスク10Aが
設けられている。この第1の位相シフトマスク10Aを
透過した露光光62の照射方向には、その露光光62の
入射方向に対して90°の方向に、その露光光62を反
射する反射鏡64が設けられている。その反射鏡64に
よって反射された露光光62の照射方向には、第1の補
正器66が設けられている。この第1の補正器66は、
必要に応じて入射する露光光62の位相を調節するとと
もに、露光光62の光強度を減衰して調節する。
【0077】一方、ビームスプリッタ58で分光された
露光光68の照射方向には、第2の位相シフトマスク1
0Bが設けられている。この第2の位相シフトマスク1
0Bを透過した露光光70の照射方向には、その露光光
70の入射方向に対して90°の方向に、その露光光7
0を反射する反射鏡72が設けられている。その反射鏡
72によって反射された露光光70の照射方向には、第
2の補正器74が設けられている。この第2の補正器7
4は、必要に応じて、入射する露光光70の位相を調節
するとともに、露光光70の光強度を減衰させて調節す
る。
【0078】第1および第2の補正器66、74をそれ
ぞれ透過した露光光62、70は、ビームスプリッタ7
6によって干渉合成される。このビームスプリッタ76
は、露光光62を透過し、露光光70を入射方向に対し
て90°の方向に反射する。
【0079】以上のようにして干渉合成された露光光7
8の照射方向には、縮小レンズ等で構成された投影光学
系80が設けられている。その投影光学系80を透過し
た露光光82は、ウエハ84上に形成されたフォトレジ
ストに照射される。
【0080】次に、第1の位相シフトマスクと第2の位
相シフトマスクについて説明する。図23および図24
は、それぞれ図1に示す露光装置に用いる第1および第
2の位相シフトマスクの構成を概略的に示す平面図であ
る。図25は、図23に示すA−A、図24に示すB−
Bにおける断面を概略的に示す図である。各部分の構成
については、従来の技術の項において既に説明したので
同一の部材については同一の符号を付し、その説明を省
略する。なお、第1および第2の位相シフトマスク10
A、10Bは、図1においては、たとえば、図23に示
すX方向と図24に示すX方向とが紙面と実質的に平行
となるように配置される。
【0081】次に、上述した位相シフトマスクと露光装
置とを用いたパターン形成方法について説明する。図
1、23〜25を参照して、ビームスプリッタ58によ
って分光された露光光60は、第1の位相シフトマスク
10Aを透過する。透過直後の露光光60の電界を図2
に示す。図2は、図23に示すA−Aにおける電界を表
わしたものである。図23、図2を参照して、光透過部
Taを透過した露光光の電界は1となる。光透過部Tn
を透過した露光光は光透過部Taを透過した露光光と位
相がほぼπラジアンずれているために、その電界は−1
となる。遮光部Sでは露光光が透過しないため、その電
界はほぼ0となる。
【0082】一方、ビームスプリッタ58によって分光
された露光光68は、第2の位相シフトマスク10Bを
透過する。透過直後の露光光70の電界を図3、図4に
示す。図3は図24に示すC−Cにおける電界を表わし
たものであり、図4は図24に示すD−Dにおける電界
を表わしたものである。図24、図3を参照して、光透
過部Taを透過した露光光の電界は1となる。図24、
図4を参照して、光透過部Tnを透過した露光光は、上
述した理由によりその電界は−1となる。なお、遮光部
Sでは露光光が透過しないためその電界はほぼ0とな
る。次に、図1を参照して、第1の位相シフトマスク1
0Aを透過した露光光62は、反射鏡64によってその
方向を変えられ、ビームスプリッタ76に到達する。一
方、第2の位相シフトマスク10Bを透過した露光光7
0は反射鏡72によってその方向を変えられ、ビームス
プリッタ76に到達する。ビームスプリッタ76におい
ては、露光光62と露光光70とは干渉し露光光78が
合成される。
【0083】次に、露光光78の電界について説明す
る。まず、第1および第2の位相シフトマスクそれぞれ
を透過した露光光62、70の電界は、各位相シフトマ
スクから遠ざかるにつれて露光光の回折現象により電界
の変化が緩和される。つまり、図1を参照して、第1の
位相シフトマスク10Aを透過した直後の露光光62は
図2に示す電界を有するが、ビームスプリッタ76の付
近では図5に示す電界を有する。このため、図23に示
すA−Aにおける電界と図24に示すC−Cにおける電
界との和により、図6に示す電界が得られる。また、図
23に示すA−Aにおける電界と図24に示すD−Dに
おける電界との和により、図7に示す電界が得られる。
さらに、図24に示すE−Eにおける電界はほぼ0とな
るため、図23に示すA−Aにおける電界との和は図5
に示す電界とほとんど同じになる。
【0084】次に、電界の強度は電界の2乗に比例する
ため図6に示す電界の強度は、図8に示す電界強度とな
り、図7に示す電界の強度は、図9に示す電界強度とな
る。
【0085】これを第1および第2の位相シフトマスク
の位置関係と対比しながらさらに詳しく説明する。ま
ず、図10(a)は干渉露光における第1および第2の
位相シフトマスクの相対的な位置関係を示す平面図であ
る。図10(b)は、図10(a)中のC−Cにおける
露光光の強度を示している。図10(c)は同図中のD
−Dにおける露光光の強度を示している。図10(d)
は同図中のE−Eにおける露光光の強度を示している。
図10(a)、(b)を参照して、第1の位相シフトマ
スク10Aの光透過部Taを透過した露光光と、第2の
位相シフトマスク10Bの光透過部Taを透過した露光
光との干渉による露光光の強度が最も大きい。一方、第
1の位相シフトマスク10Aの光透過部Taを透過した
露光光と、第2の位相シフトマスク10Bの光透過部T
nを透過した露光光との干渉による露光光の強度が最も
小さく、ほとんど0になる。
【0086】図10(a)、(c)を参照して、第1の
位相シフトマスク10Aの光透過部Tnを透過した露光
光と、第2の位相シフトマスク10Bの光透過部Tnを
透過した露光光との干渉による露光光の強度が最も大き
い。一方、第1の位相シフトマスク10Aの光透過部T
aを透過した露光光と、第2の位相シフトマスク10B
の光透過部Tnを透過した露光光との干渉による露光光
の強度が最も小さく、ほとんど0になる。
【0087】図10(a)、(d)を参照して、第1の
位相シフトマスク10Aの遮光部Sと第2の位相シフト
マスク10Bの遮光部Sが相対的に重なる部分では、露
光光の強度はほとんど0となる。それ以外の部分では、
露光光の強度は最も高いところでも図10(b)、
(c)に示す最も高い露光光の強度の約1/4である。
【0088】次に、以上のようにして干渉露光が行なわ
れた露光光のウエハ表面における強度分布、すなわち光
学像の強度分布を調べるために行なったシミュレーショ
ンについて説明する。
【0089】まず、第1のシミュレーションの条件とし
て次のようなパラメータを設定した。図23、図24示
す第1および第2の位相シフトマスクの線幅Wn、W
s、Waを0.16μmとした。また、露光光の波長を
248nm(KrF波長)、露光の開口数NAを0.5
5、光の干渉の程度を表わすコヒーレンシσを0.20
とした。そして、フォーカスオフセットΔFが0μm
(ジャストフォーカス)と1.0μm(デフォーカス)
の場合を設定した。
【0090】図11は、フォーカスオフセットΔFを0
μmとした場合の光学像の強度分布である。同図中C−
C、D−D、E−Eにおける光学像の強度分布は、それ
ぞれ図10(b)、(c)、(d)に対応する。
【0091】図11または図10(b)、(c)、
(d)を参照して、図中白い部分は露光光の光強度の強
い領域であり、ハッチングの密な部分は露光光の強度の
弱い領域である。また、光強度SLに対して十分なコン
トラストを有している。XまたはY方向に沿って隣接す
る白い領域の中心間の距離LX1 、LY1 は、それぞれ
0.64μmである。また、各線幅Wn、Ws、Waが
等しいため、最も隣接する白い領域の中心間の距離は、
その線幅の2 1 /2 倍となり、この場合、およそ0.2
3μmとなる。
【0092】次に、図12はフォーカスオフセットΔF
を1.0μmとした場合の光学像の強度分布である。こ
の場合、図11に示す光学像の強度分布と比較するとデ
フォーカスのため、光学像が多少ぼけるが、実使用上十
分な光学像のコントラストを保っている。
【0093】次に、第2のシミュレーションとして第1
および第2の位相シフトマスクの線幅Wn、Ws、Wa
が異なる場合について説明する。この場合、図23に示
す第1の位相シフトマスク10AのWn、Ws、Waを
それぞれ0.16μmとし、図24に示す第2の位相シ
フトマスク10BのWn、Ws、Waをそれぞれ0.2
0μmとした。これ以外のシミュレーションの条件は第
1のシミュレーションの条件と同じとした。
【0094】図13は、フォーカスオフセットΔFを0
μmとした場合の光学像の強度分布である。同図中C−
C、D−D、E−Eにおける光学像の強度は、それぞれ
図10(b)、(c)、(d)に対応する。本条件の場
合、X方向に沿って隣接する白い領域の中心間の距離L
2 は0.64μmであり、Y方向に沿って隣接する白
い領域の中心間の距離LY2 は0.80μmである。
【0095】図14は、フォーカスオフセットΔFを
1.0μmとした場合の光学像の強度分布である。この
場合も、図13に示す光学像の強度分布と比較するとデ
フォーカスのため光学像が多少ぼけるが、実使用上十分
な光学像のコントラストを保っている。
【0096】図11に示す光学像の強度分布と、図13
に示す光学像の強度分布を比較すると、ある一定領域内
における白い領域の数が多いのは図11に示す場合であ
る。すなわち、密集したホールパターンを形成するため
には2つの位相シフトマスクの各線幅をすべて等しくす
ることが好ましい。
【0097】以上説明したような干渉露光が行なわれた
フォトレジストの現像処理においては、フォトレジスト
がポジ型であると、たとえば、図11〜14に示す白い
領域に対応するフォトレジストが溶解され、ホールパタ
ーンが形成される。しかも、説明したように光学像は十
分なコントラストを有しているため、寸法精度の高いホ
ールパターンを形成することができる。さらに、図2
3、24に示す第1および第2の位相シフトマスクの線
幅をすべて同じ寸法にすることにより、一定領域内に最
も密集したホールパターンを形成することができる。
【0098】なお、上記実施の形態においては、図2
3、24に示すように、第1の位相シフトマスクと第2
の位相シフトマスクの光透過部の配置がそれぞれ略直交
するように配置されている場合について説明したが、各
光透過部が交差するのであれば、その交差角度は直角に
は限られない。
【0099】また、上記実施の形態においては、第1の
位相シフトマスクと第2の位相シフトマスクとの2枚の
位相シフトマスクを用いた場合について説明したが、第
1の位相シフトマスクに形成されたマスクパターンと第
2の位相シフトマスクに形成されたマスクパターンと
が、1枚の位相シフトマスクの所定の領域に形成された
ものを用いてもよい。その場合、たとえば、その位相シ
フトマスクを位相シフトマスク209として、図19に
示す干渉型露光装置に用いることができる。なお、位相
シフト部205は、位相シフトマスクが位相シフタを有
しているので不要となる。
【0100】また、図23、24に示すように、帯状の
各透過部の幅が一定の場合について説明したが、部分的
にその幅が広くなったり狭くなっていてもよい。
【0101】また、露光光としてKrF光を用いたが、
この他g線、i線、ArF光を用いてもよい。
【0102】今回開示された実施の形態は単なる一例に
すぎず、特許請求の範囲によって記載された発明の均等
の範囲内において、種々の実施の形態がとり得ることが
意図される。
【0103】
【発明の効果】本発明の1つの局面における露光装置に
よれば、光源から発された露光光が第1露光光と第2露
光光とに分光され、第1位相シフトマスクと第2位相シ
フトマスクにそれぞれ照射される。第1位相シフトマス
クを透過した第1透過光においては、第1位相シフト透
過光と第1位相非シフト透過光との位相が異なる。第2
位相シフトマスクを透過した第2透過光においては、第
2位相シフト透過光と第2位相非シフト透過光との位相
が異なる。第1透過光と第2透過光とを干渉させて干渉
透過光を合成することにより、フォトレジスト上の光学
像のコントラストを上げることができる。したがって、
微細で密集したコンタクトホールパターンを形成するこ
とができる。
【0104】好ましくは、各位相の差を実質的にπラジ
アンとすることにより、光学像のコントラストをさらに
上げることができる。
【0105】また好ましくは、第1帯状透過領域と第2
帯状透過領域とを実質的に直角に交差し、複数の第1お
よび第2帯状透過領域の各幅と各間隔とを実質的にそれ
ぞれ等しくすることにより、一定領域内にもっとも密集
したコンタクトホールパターンを形成することができ
る。
【0106】本発明の第2の局面におけるパターン形成
方法によれば、第1位相シフトマスクを透過した第1透
過露光光において、位相シフタが設けられた第1帯状透
過領域を透過した露光光と、位相シフタが設けられてい
ない第1帯状透過領域を透過した露光光との位相が異な
る。また、第2位相シフトマスクを透過した第2透過露
光光において、位相シフタが設けられた第2帯状透過領
域を透過した露光光と、位相シフタが設けられていない
第2帯状透過領域を透過した露光光との位相が異なる。
第1透過露光光と、第2透過露光光とを干渉合成するこ
とにより、光学像のコントラストを上げることができ、
微細で密集したコンタクトホールパターンを形成するこ
とができる。
【0107】好ましくは、フォトレジストとして、ポジ
型フォトレジストを用いることにより、コンタクトホー
ルパターンを形成することができる。
【0108】また好ましくは、第1および第2位相シフ
トマスクとして、所定の領域に第1および第2位相シフ
トマスクに形成されたマスクパターンと同一のマスクパ
ターンが形成された1枚の位相シフトマスクを用いるこ
とにより、2枚の位相シフトマスクの位置合わせを行な
う必要がなくなり、より寸法精度の高いコンタクトホー
ルパターンを形成することができる。
【0109】本発明の第3の局面における位相シフトマ
スクによれば、第1領域に照射され透過した第1露光光
において、位相シフタが設けられた第1帯状透過領域を
透過した露光光と、位相シフタが設けられていない第1
帯状透過領域を透過した露光光との位相が異なる。ま
た、第2領域に照射され透過した第2露光光において、
位相シフタが設けられた第2帯状透過領域を透過した露
光光と、位相シフタが設けられていない第2帯状透過領
域を透過した露光光との位相が異なる。
【0110】第1露光光と第2露光光とを干渉合成する
ことにより、フォトレジスト上における干渉露光光のコ
ントラストを上げることができ、微細で密集したコンタ
クトホールパターンを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における露光装置の構成
の一例を示す概略図である。
【図2】 同実施の形態における第1の位相シフトマス
クを透過した直後の露光光の図23に示すA−Aにおけ
る電界を示す図である。
【図3】 同実施の形態における第2の位相シフトマス
クを透過した露光光の図24に示すC−Cにおける電界
を示す図である。
【図4】 同実施の形態における第2の位相シフトマス
クを透過した露光光の図24に示すD−Dにおける電界
を示す図である。
【図5】 同実施の形態における第1の位相シフトマス
クを透過した露光光の図23に示すA−Aにおける電界
の一例を示す図である。
【図6】 図3に示す電界と図5に示す電界との和を示
す図である。
【図7】 図4に示す電界と図5に示す電界との和を示
す図である。
【図8】 図6に示す電界の強度を示す図である。
【図9】 図7に示す電界の強度を示す図である。
【図10】 同実施の形態における第1および第2の位
相シフトマスクを用いた干渉露光によるパターン形成方
法を説明するための図であり、(a)は第1および第2
の位相シフトマスクの相対的な位置関係を示す図であ
り、(b)は(a)に示すC−Cにおけるウエハ上の露
光光の強度を示し、(c)は(a)に示すD−Dにおけ
るウエハ上の露光光の強度を示し、(d)は(a)に示
すE−Eにおけるウエハ上の露光光の強度を示す。
【図11】 フォトレジスト上の光学像の強度分布を示
す第1の図である。
【図12】 フォトレジスト上の光学像の強度分布を示
す第2の図である。
【図13】 フォトレジスト上の光学像の強度分布を示
す第3の図である。
【図14】 フォトレジスト上の光学像の強度分布を示
す第4の図である。
【図15】 従来のパターン形成方法を説明するための
第1の図であり、(a)はマスクの平面を示し、(b)
は(a)に示すA−Aにおける断面を示し、(c)はマ
スク上の露光光の電界を示し、(d)はウエハ上の露光
光の強度を示す。
【図16】 従来のパターン形成方法を説明するための
第2の図であり、(a)はハーフトーンマスクの平面を
示し、(b)は(a)に示すA−Aにおける断面を示
し、(c)はマスク上の露光光の電界を示し、(d)は
ウエハ上の露光光の強度を示す。
【図17】 従来のパターン形成方法を説明するための
第3の図であり、(a)はレベンソン方式の位相シフト
マスクの平面を示し、(b)は(a)に示すA−Aにお
ける断面を示し、(c)はマスク上の露光光の電界を示
し、(d)はウエハ上の露光光の強度を示す。
【図18】 従来のパターン形成方法を説明するための
第4の図であり、(a)はレベンソン方式の位相シフト
マスクの平面を示し、(b)は(a)に示すA−Aにお
ける断面を示し、(c)はマスク上の露光光の電界を示
し、(d)はウエハ上の露光光の強度を示す。
【図19】 従来の露光装置の構成を示す概略図であ
る。
【図20】 従来のパターン形成方法を説明するための
第5の図であり、(a)は通常のフォトマスクの平面を
示し、(b)は(a)に示すA−Aにおける断面を示
し、(c)はフォトマスク透過直後の露光光の振幅を示
す。
【図21】 従来のパターン形成方法を説明するための
第6の図であり、(a)は通常のフォトマスクの平面を
示し、(b)は(a)に示すA−Aにおける断面を示
し、(c)はフォトマスク透過直後の露光光の振幅を示
す。
【図22】 従来のパターン形成方法を説明するための
第7の図であり、(a)はフォトマスク透過合成後の露
光光の振幅を示し、(b)はウエハ上における露光光の
振幅を示し、(c)はウエハ上における露光光の強度を
示す。
【図23】 本発明の実施の形態および従来のパターン
形成方法に用いられる第1の位相シフトマスクの構成の
一例を示す平面図である。
【図24】 本発明の実施の形態および従来のパターン
形成方法に用いられる第2の位相シフトマスクの構成の
一例を示す平面図である。
【図25】 図23に示すA−Aにおける断面を示す図
である。
【図26】 従来の位相シフトマスクを用いたパターン
形成方法を説明するための図であり、(a)は第1およ
び第2の位相シフトマスクを重ねた様子を示す平面図で
あり、(b)は(a)に示すC−CおよびE−Eにおけ
るウエハ上の露光光の強度を示し、(c)は(a)に示
すD−Dにおけるウエハ上の露光光の強度を示す。
【図27】 従来の第1および第2の位相シフトマスク
により、二重露光した際のウエハ上の露光光の強度分布
を示す図である。
【図28】 図27に示すF−Fにおける露光光のフォ
トレジストの深さ方向に対する強度を示す図である。
【符号の説明】
1 石英基板、3 遮光膜、Tn、Ta 光透過部、S
遮光部、10A、10B 位相シフトマスク、52
光源、58、76 ビームスプリッタ、56、60、6
2、68、70、78、82 露光光。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/30 528

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から露光光を発する手段と、 前記露光光を第1露光光と第2露光光とに分光する手段
    と、 前記第1露光光を第1位相シフトマスクに照射する手段
    と、 前記第2露光光を第2位相シフトマスクに照射する手段
    と、 前記第1位相シフトマスクを透過した第1透過光と、前
    記第2位相シフトマスクを透過した第2透過光とを干渉
    させ干渉透過光を合成する手段と、 前記干渉透過光を半導体基板上に形成された被エッチン
    グ膜上のフォトレジストに照射する手段とを備え、 前記第1位相シフトマスクは、間隔をおいて第1の方向
    に延びる複数の第1帯状透過領域と、前記複数の第1帯
    状透過領域のそれぞれによって挟まれた複数の第1帯状
    遮光領域とを含み、 前記複数の第1帯状透過領域においては、透過した第1
    位相非シフト透過光の位相を変化させない位相非シフト
    透過領域と、透過した第1位相シフト透過光の位相を前
    記第1位相非シフト透過光の位相と異ならせる位相シフ
    ト透過領域とが交互に繰返して設けられており、 前記第2位相シフトマスクは、間隔をおいて前記第1の
    方向と交差する第2の方向に延びる複数の第2帯状透過
    領域と、前記複数の第2帯状透過領域のそれぞれによっ
    て挟まれた複数の第2帯状遮光領域とを含み、 前記複数の第2帯状透過領域においては、透過した第2
    位相非シフト透過光の位相を変化させない位相非シフト
    透過領域と、透過した第2位相シフト透過光の位相を前
    記第2位相非シフト透過光の位相と異ならせる位相シフ
    ト透過領域とが交互に繰返して設けられている、露光装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1位相非シフト透過光の位相と前
    記第1位相シフト透過光の位相との差、および、前記第
    2位相非シフト透過光の位相と前記第2位相シフト透過
    光の位相との差は、それぞれ実質的にπラジアンであ
    る、請求項1に記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の方向に延びる第1帯状透過領
    域と前記第2の方向に延びる第2帯状透過領域とが交差
    する角度は実質的に直角であり、 前記第1帯状透過領域は、前記第1の方向に対して一定
    の幅を有し、前記第2帯状透過領域は、前記第2の方向
    に対して一定の幅を有し、 前記第1および第2帯状透過領域のそれぞれの前記幅、
    ならびに、前記複数の第1および第2帯状透過領域のそ
    れぞれの前記間隔がすべて実質的に等しい、請求項1ま
    たは2に記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 間隔をおいて第1の方向に延びる複数の
    第1帯状透過領域と、前記複数の第1帯状透過領域のそ
    れぞれによって挟まれた第1帯状遮光領域と、前記複数
    の第1帯状遮光領域に一つおきに設けられた位相シフタ
    とを有する第1位相シフトマスクと、 間隔をおいて前記第1の方向と交差する第2の方向に延
    びる複数の第2帯状透過領域と、前記複数の第2帯状透
    過領域のそれぞれによって挟まれた第2帯状遮光領域
    と、前記複数の第2帯状透過領域に一つおきに設けられ
    た位相シフタとを有する第2位相シフトマスクとを用
    い、 光源から発され、分光された第1露光光と第2露光光の
    うち、該第1露光光を前記第1位相シフトマスクに照射
    し、該第2露光光を前記第2位相シフトマスクに照射
    し、 前記第1位相シフトマスクを透過した第1透過露光光
    と、前記第2位相シフトマスクを透過した第2透過露光
    光とを干渉合成させた干渉露光光を半導体基板上のフォ
    トレジストに照射する、パターン形成方法。
  5. 【請求項5】 前記フォトレジストとして、ポジ型フォ
    トレジストを用いる、請求項4に記載のパターン形成方
    法。
  6. 【請求項6】 前記第1および第2位相シフトマスクと
    して、所定の領域に、前記第1および第2位相シフトマ
    スクに形成されたマスクパターンと同一のマスクパター
    ンがそれぞれ形成された1枚の位相シフトマスクを用い
    る、請求項4または5に記載のパターン形成方法。
  7. 【請求項7】 光源から発された露光光を第1および第
    2露光光に分光し、 該第1および第2露光光を干渉合成した干渉露光光を半
    導体基板上のフォトレジストに照射することによってパ
    ターンを形成する露光装置に用いられる位相シフトマス
    クであって、 前記第1露光光が照射される位置に第1領域と、前記第
    2露光光が照射される位置に第2領域とを有し、 前記第1領域においては、間隔をおいて第1の方向に延
    びる所定幅の複数の第1帯状透過領域と、前記複数の第
    1帯状透過領域のそれぞれによって挟まれた複数の第1
    帯状遮光領域とが設けられており、 前記複数の第1透過領域には、透過光の位相を前記露光
    光の位相と異ならせる位相シフタが一つおきに設けられ
    ており、 前記第2領域においては、間隔をおいて前記第1の方向
    と交差する第2の方向に延びる複数の第2帯状透過領域
    と、前記複数の第2透過領域のそれぞれによって挟まれ
    た複数の第2帯状遮光領域とが設けられており、 前記複数の第2透過領域には、位相シフタが一つおきに
    設けられている、位相シフトマスク。
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