JPH10321240A - 筒形リチウム電池およびその製造方法 - Google Patents

筒形リチウム電池およびその製造方法

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JPH10321240A
JPH10321240A JP9127564A JP12756497A JPH10321240A JP H10321240 A JPH10321240 A JP H10321240A JP 9127564 A JP9127564 A JP 9127564A JP 12756497 A JP12756497 A JP 12756497A JP H10321240 A JPH10321240 A JP H10321240A
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electrode
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千洋 村田
Akihide Izumi
彰英 泉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取扱い性が良好で製造が簡単であって、スポ
ット溶接に起因する歩留り低下を未然に防止できる筒形
リチウム電池およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 正極缶1の内周部に配置された正極2
と、正極2の内周部に配置された有底円筒形のセパレー
タ3と、セパレータ3の内側に配置された円筒状のリチ
ウム負極4とを備え、負極4の内側には集電体10が配
置されている。集電体10は負極4の内側に圧入される
筒状部12と、筒状部12の上部外側に一体化された円
盤状の平板部14とからなっている。平板部14の上面
には封口板6、負極端子板7が配置されている。リング
状の封口ガスケット8に平板部14、封口板6、負極端
子7の外周縁部を乗せ、これらを内側に抱持した状態で
正極缶1の開口端を内側に折曲げてクリンプすることに
より電池内部が封口される。封口板6には安全弁として
機能する薄肉な部分が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、筒形リチウム電
池およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8に従来の筒形リチウム電池を示す。
図に示すように、この筒形リチウム電池は、有底筒形の
正極缶1と、正極缶1の内周部に配置された筒形の正極
2と、正極2の内周部に配置された有底円筒形のセパレ
ータ3と、セパレータ3の内側に配置されたリチウム負
極4と、リチウム負極4の内側に圧着された集電体5
と、集電体5のリード部5aに接続したステンレスなど
の金属薄板からなる封口板6と、封口板6の上面にこの
封口板6の周縁を巻き込んで固定された負極端子7と、
これら封口板6と負極端子7との外周囲を内側に抱持し
た状態で正極缶1の開口部内側にカシメ付け固定される
ことにより電池内部を封口するガスケット8とからなっ
ている。
【0003】上記リチウム負極4は図9に示すように素
材のリチウムシートを円筒形に丸めて形成するが、この
リチウム負極4に対する集電体5の取付は、上記リチウ
ムシートを丸める前にその内周面となる側に当該集電体
5の一端部に形成した圧着端子部5bを圧着させて、そ
の圧着端子部5bに形成した爪状の多数の凹凸5bをリ
チウムシートに食い込ませるようにしている。
【0004】また、集電体5のリード部5aはS字形に
折り曲げ、その先端を封口板6にスポット溶接9にて接
合する構造としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
造における筒型リチウム電池では、集電体5を取付ける
にあたって、先ずリード部5a先端を先に封口板6にス
ポット溶接し、その後、圧着端子部をリチウムシートに
圧着してからこれを円筒形に丸めなければならないた
め、取扱い性が悪く、作業が繁雑であった。
【0006】また、この種の筒型リチウム電池には、封
口板6に板圧0.08mm程の薄肉部(安全弁)を形成
しておき、ガスの発生により内圧が高まった場合には、
その圧力上昇によりこの封口板6の薄肉部を破損させて
ガスを放出する構造としたものもあるが、このような薄
肉部でなる安全弁を備えたものでは、封口板6とリード
部5aとのスポット溶接条件が厳しくて、その管理範囲
がせまく、溶接強度を高く保とうとすると薄肉部(安全
弁)に穴があきやすくなる一方、その逆にスポット溶接
強度を低く抑えると接続が剥がれ易くなって、歩留りの
向上を阻害する一要因になっていた。
【0007】また、電池が消費されるにつれてリチウム
負極4は痩せ、逆に正極2は肥大するが、外側に正極2
を配置して内側にリチウム負極4を配置した従来からの
構造では、正極2の肥大に伴って当該正極2がリチウム
負極4を押圧すると、リチウム負極4の内側にはその動
きを規制するものがないので、リチウム負極4は中心側
に移動して接触圧力が変化してしまうという問題が生
じ、電池内部の活物質の消費形態に適合した構造である
とは言い難かった。
【0008】この発明は、以上の欠点に鑑みなされたも
のであり、その第1の目的は、内側に配する一方極の取
扱い性が良好で簡易に製造することができ、しかもスポ
ット溶接に起因する歩留り低下を来すことがない筒形リ
チウム電池およびその製造方法を提供することにある。
【0009】また、この発明の第2の目的は、電池内部
の活物質の消費形態に適合した構造を有する筒形リチウ
ム電池およびその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため、請求項1に係る発明の筒形リチウム電池は、筒
状の一方極をセパレータを介して中空円筒状の他方極の
内側に配してなる発電要素を電池缶内に収納するととも
に、該一方極の内周面に電流取出し用の集電体を固着し
た筒形リチウム電池であって、該集電体は、該一方極の
内周面に固着された筒状部と、該筒状部の上部に一体化
されて径方向外方に延びる平板部とを有し、該平板部上
に封口板と一方極の端子板とが積層されて、これらの外
周囲が封口用のガスケットを介して電池缶の開口端の内
側に配され、該開口端のクリンプにより上下から一体に
圧接固定されて電池内部を封口していることを特徴とす
る。
【0011】なお、本発明で言う一方極および他方極と
は、通常の筒形リチウム電池の場合においては内側をリ
チウム負極で構成し、外側を正極としているが、本発明
では、これに限定されるものでなく逆の極性であっても
良い。
【0012】上記構成の請求項1に係る発明の筒形リチ
ウム電池によれば、積層した集電体の平板部と封口板と
一方極の端子板との外周縁部を、封口用のガスケットを
介して電池缶の開口端をクリンプして上下から一体に圧
接固定することによって電池内部を封口するから、スポ
ット溶接を行わなくて済み、よってスポット溶接に伴う
不具合の発生がない。なお、圧接により平板部と封口板
および端子板とを接続しているが、この接続面積は従来
の集電体のリード部先端を封口板に溶接するのに比較し
て大きく確保できるから、その接続抵抗はスポット溶接
並に小さなものとなる。
【0013】また、請求項2に係る発明の筒形リチウム
電池では、前記集電体が、エキスパンドメタルを筒状に
形成してなる筒状部を環状の平板部に溶接固定したもの
であることを特徴とする。
【0014】したがって、この請求項2に係る発明の筒
形リチウム電池では、エキスパンドメタルにすることに
よる食いつき効果により極側との接続性を高めることが
できる。
【0015】更に、前記第2の目的を達成するため、請
求項3に係る発明の筒形リチウム電池では、前記一方極
を正極とすることを特徴とする。
【0016】この、請求項3に係る発明のリチウム電池
によれば、電池が消費されるにつれてリチウム負極が痩
せ、正極側が肥大化していくと、この正極側の肥大によ
ってリチウム負極は電池缶側に押付けられた状態となっ
てその移動が規制されるから、常時セパレータを介して
所定の接触圧以上に保持される。
【0017】一方、前記第1の目的を達成するため、請
求項4に係る発明の筒形リチウム電池の製造方法では、
(1)電池缶内にその内周面に沿わせて中空円筒状の他
方極を配設する工程と、(2)前記他方極の内側に有底
円筒状のセパレータを挿入する工程と、(3)前記電池
缶の開口近傍の外周に径方向内方に窪む溝部をビーディ
ング加工により形成する工程と、(4)前記電池缶内の
前記溝部上に封口ガスケットを載置する工程と、(5)
前記他方極の内側に電解液を真空注液により注入する工
程と、(6)筒状部の上部に径方向外方に延びる平板部
が一体的に設けられている集電体の該筒状部を予め固着
して一体化させておいた筒状の一方極を、前記封口ガス
ケットの中空部を通して前記セパレータ内に挿入すると
ともに、該集電体の平板部外周囲を前記封口ガスケット
の内底面上に載置する工程と、(7)前記集電体の平板
部上に金属製の封口板を載置する工程、(8)前記封口
板上に一方極の端子板を載置する工程と、(9)前記電
池缶の開口端をクリンプして前記封口ガスケットを介し
て前記平板部と封口板と一方極の端子板との外周囲を上
下から圧接接合して封口する工程とを順次経て筒形リチ
ウム電池を製造することを特徴とする。
【0018】この請求項4に係る筒形リチウム電池の製
造方法では、従来必須とされていた集電体のリード部先
端を封口板にスポット溶接するという工程がなく、よっ
てスポット溶接に伴う不具合の発生がない。また、この
溶接工程後に集電体の圧着端子部をリチウムシートに圧
着させてからこのリチウムシートを円筒形に丸めて形成
するという取扱い性に劣る形態にしないで済むので、製
造上の部品取扱い性に優れ、組立性が向上して簡易に製
作できる。
【0019】また、前記第1及び第2の目的を達成する
ために、請求項5に係る発明の筒形リチウム電池の製造
方法では、請求項4記載の製造方法において、一方極を
正極とした場合に(5)の工程と(6)の工程とを入替
えることを特徴とするものである。
【0020】一般に、電解液は正極に十分な量を含浸さ
せる必要があるが、この請求項5に係る発明の筒形リチ
ウム電池の製造方法によれば、電池缶内における外側に
リチウム負極を配してその内側に正極を配する構造とし
ても、リチウム負極の内側に正極を配置した後に、電解
液の真空注液を行うことで、正極側に電解液を十分に含
浸させ得る。
【0021】更に、前記第1及び第2の目的を達成する
ために、請求項6に係る発明の筒形リチウム電池の製造
方法では、前記請求項4記載の製造方法において、前記
正極は金型によって正極合剤を円筒形に圧縮することに
より成形し、かつこの圧縮成形の際に、該金型の雌型内
に前記集電体の筒状部を突出させてインサートして、集
電体を一体化させておくことを特徴とする。
【0022】一般に、正極は合剤の圧縮成形によって行
う。それ故、この請求項6に係る発明の筒形リチウム電
池の製造方法では、その正極の成型時において前述の如
き集電体をインサート成形することで、簡単に正極に集
電体を一体化させておくことができる。また、この一体
化により組立時の部品取扱い性が格段に向上して、生産
性を高めることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を添付図面を参照して説明する。図1、2はこの発明
に係る筒形リチウム電池の第一の実施形態を示すもので
ある。なお、図において、従来と同一箇所には同一符号
を付し、異なる箇所、あるいは新たに説明を付加する箇
所にのみ異なる符号を用いて説明する。
【0024】図における筒形リチウム電池は、従来と同
様に有底筒形の正極缶(電池缶)1と、正極缶1の内周
部に配置された筒形の正極2と、正極2の内周部に配置
された有底円筒形のセパレータ3と、セパレータ3の内
側に配置されたリチウム負極4とを備え、このリチウム
負極4はリチウムシートが円筒状に丸められて形成され
ている。
【0025】ここで、リチウム負極4の内側にはこの発
明に係る筒形リチウム電池が殊に特徴とする集電体10
が配置されている。この集電体10は、ステンレス薄板
をプレス加工などによって加工したもので、円筒状のリ
チウム負極4の内側に圧入される筒状部12と、この筒
状部12の上部に一体化されて設けられた径方向外方に
延びる円盤状の平板部14とを有する。そして、この平
板部14の上面には金属薄板で形成された封口板6が設
けられ、更にこの封口板6の上面には負極端子板7が設
けられる。
【0026】一方、正極缶1にはその開口端近傍の上部
周縁にビーディング加工により径方向内方に絞られて溝
部1aが形成され、正極缶1内におけるこの溝部1a上
に位置されてリング状の封口ガスケット8が嵌合されて
いる。そして、この封口ガスケット8の内側に上記平板
部14,封口板6,負極端子板7が配置され、これら平
板部14,封口板6,負極端子板7の外周縁部は当該正
極缶1の開口端がクリンプ加工により内側に折り曲げ形
成されることで、封口ガスケット8に抱持された状態で
上下から一体的に圧接固定され、もってその電池内部が
封口される構造となっている。なお、上記封口板6には
安全弁として薄肉部が設けられている。
【0027】以上の構造でなる筒形リチウム電池の製造
は、次の(1)〜(9)の各工程手順を順次経て行われ
る。 (1)正極缶(電池缶)1内にその内周面に沿わせて中
空円筒状の正極(他方極)2を配設する工程。 (2)前記正極2の内側に有底円筒状のセパレータ3を
挿入する工程。
【0028】(3)前記正極缶1の開口近傍の外周に径
方向内方に窪む溝部1aをビーディング加工により形成
する工程。 (4)前記正極缶1内の前記溝部1a上に封口ガスケッ
ト8を載置する工程。 (5)前記正極2の内側に電解液を真空注液により注入
する工程。 (6)筒状部12の上部に径方向外方に延びる平板部1
4が一体的に設けられている集電体10の当該筒状部1
2を予め内周面に固着して一体化させておいた筒状のリ
チウム負極(一方極)4を、前記封口ガスケット8の中
空部を通して前記セパレータ3内に挿入するとともに、
当該集電体0の平板部14外周縁を前記封口ガスケット
8の内底面上に載置する工程。 (7)前記集電体10の平板部14上に金属製の封口板
6を載置する工程。 (8)前記封口板6上にリチウム負極(一方極)4の端
子板7を載置する工程。 (9)前記正極缶(電池缶)1の開口端を内側に折り曲
げてクリンプし、前記封口ガスケット8を介して前記平
板部14と封口板6と負極端子板7との外周囲を上下か
ら圧接接合して封口する工程。
【0029】なお、図2に示すように、リチウム負極4
に対する集電体10の筒状部12の圧入作業は、乾燥雰
囲気中で図示しない組立治具などを用いて予め行われ、
この際、リチウム負極4の外径、筒状部12の圧入高さ
などは精度良く管理されて取り付けられる。そして、こ
の集電体10が予め一体的に取付けられたリチウム負極
4を、前記(6)の工程に供するため、その組立も簡単
なものとなる。また、図においては筒状部12は直線状
となっているが、やや先細りのテーパ形状とすることが
望ましく、さらには食いつき効果を増すために、筒状部
12には多数の凹凸を形成しておいても良い。
【0030】図3、4は前記集電体10の変形例を示す
ものである。図3における集電体10はエキスパンドメ
タルを円筒状に丸めてその接合端を複数箇所スポット溶
接した網形筒状部16と、中央に穴18aを開口した円
環状の平板部18とからなるもので、網型筒状部16は
溶接により平板部18に一体化されている。したがっ
て、この構造においてはエキスパンドメタルの網目がリ
チウム負極4の内側に食いつくことにより、より良好な
接続性を得ることができる。
【0031】一方、図4における集電体10は、平板部
20を放射状に多数に分割形成している。この場合は、
封口板6に対する接触面積が大きくなくても良い場合で
あって、ガスケット8による圧着性、封口性を十分に確
保できる場合に適する。このように平板部18を放射状
に形成するには、直管状の筒体にスリットを入れて折り
曲げ形成すれば良いよいので、円環状の鍔様にプレス成
形加工する場合に比して容易に加工できる。
【0032】次に、極性を逆にした場合、すなわち内側
の一方極を正極とした実施形態について、その成形方法
および構造について説明する。
【0033】図5、図6は正極のインサート成形金型を
示すもので、固定の筒状の雌型30と、集電体10の設
置用下型32と、離型用の三枚の抜き型34と、圧縮用
の上部雄型36とからなっている。
【0034】先ず、下型32に集電体10の平板部14
を下にして筒状部12をセットする。
【0035】次いで下型32を所定位置まで上昇させ、
抜き型34を三方から挿通して筒状部周囲を囲う。
【0036】その後、正極合剤を雌型30内に充填した
後、雄型36を下降させれば、合剤は円筒状に圧縮され
て成形がなされる。
【0037】爾後、圧縮成形された正極40の下方への
移動を離型用の抜き型34で規制しつつ、下型32を下
降させて先ずこの下型32を離型し、続いて抜き型34
を径方向外方に離間移動させて離型し、次いで雄型36
をさらに下降することにより、正極40を雌型30内か
ら脱型し、集電体10が一体化された円筒形の正極40
を得る。
【0038】図7は、以上の成形工程を経て作られた正
極40を用いて製造される従来とは逆の極性の筒形リチ
ウム電池を示す。この図7における筒形リチウム電池
は、負極缶(電池缶)42の内周部に沿って円筒状に配
置されたシート状のリチウム負極44と、負極44の内
周部に配置された有底円筒形のセパレータ46と、セパ
レータ46の内側に配置された前記正極40とからなっ
ており、この正極40上に突出する集電体10の平板部
12上には、安全弁としての薄肉部が形成された封口板
48と正極端子板50とが順次積層されて配置されてい
る。これらの外周縁は負極缶42の径方向内方に突出す
る溝部42a上に設けられた封口ガスケット52包持さ
れて、負極缶42の開口端側がクリンプ加工により内方
に折り曲げ加工されることで上下から挟圧保持され、電
気的な接続を得られるようになっている。
【0039】なお、リチウム負極44からガスが発生し
た場合に備えて封口板48の安全弁を動作させるため
に、筒状部12の上部には複数のガス通気口12aが開
口されており、発生したガスは図の矢印のごとく外周部
から内周部に入り、封口板48の安全弁部分を破損させ
て、抜道を確保する。
【0040】以上の構成における筒形リチウム電池の製
造時の組立工程としては、前記(1)〜(9)の工程と
ほぼ同じになり、(5)と(6)の工程はその順序が入
れ替り、正極40を配置した後にその内側に真空注液が
なされる点が相違する。このように、リチウム負極44
の内側に正極40を配置してから、電解液の真空注液を
行うようにすれば、負極缶(電池缶)42内における外
側にリチウム負極44を配してその内側に正極40を配
する構造としても、正極40側に電解液を十分に含浸さ
せることができる。
【0041】また、以上のように正極40をリチウム負
極44の内側に配した構成の筒形リチウム電池にあって
は、電池が消費されるにつれてリチウム負極44は痩
せ、正極40は肥大してその径がきくなっていった際
に、この正極40によってリチウム負極44が径方向外
方に押し出されていっても、リチウム負極44は外側の
負極缶42によってその径方向外方への移動を規制され
るため、接触圧力を所定値以上に保持し続けることがで
き、電池内部の活物質の消費形態に適合した合理的な極
配置構造となっている。これに対し、前記従来からの正
極を外側に配した構造のものでは、正極の肥大に伴いリ
チウム負極が押圧されるとその内側にはリチウム負極の
動きを規制するものがないので、リチウム負極は中心側
に移動してしまい接触圧力が変化してしまう。
【0042】なお、以上の各実施形態では、平板部、封
口板、端子板の外周縁部を電池缶開口端のクリンプ加工
によるガスケットの挟持圧力で固定するようにしたが、
予めこの三者の周囲をカシメ加工して一体化する構造も
採用できる。
【0043】
【発明の効果】以上に詳細に説明したように、本発明に
係る筒形リチウム電池にあっては以下のような優れた効
果を発揮する。
【0044】(1)請求項1に係る発明の筒形リチウム
電池によれば、積層した集電体の平板部と封口板と一方
極の端子板との外周縁部を、封口用のガスケットを介し
て電池缶の開口端をクリンプして上下から一体に圧接接
合固定して電池内部を封口するから、集電体と封口板と
をスポット溶接で接合しなくて済み、よってスポット溶
接に伴う不具合の発生がない。
【0045】(2)請求項2に係る発明の筒形リチウム
電池によれば、前記集電体の筒状部がエキスパンドメタ
ルで形成されるから、食いつき性に優れ、極側との接続
性を高めることができる。
【0046】(3)請求項3に係る発明の筒形リチウム
電池によれば、外側にリチウム負極を配し、内側に正極
を配するので、電池が消費されるにつれてリチウム負極
が痩せ、正極側が肥大化していっても、正極側の肥大に
よってリチウム負極は電池缶側に押付けられた状態とな
ってその移動が規制されるから、常時セパレータを介し
て所定の接触圧以上に保持することができ、電池内部の
活物質の消費形態に適合した合理的な極配置構造となし
得る。
【0047】(4)請求項4に係る発明の筒形リチウム
電池の製造方法によれば、従来必須とされていた集電体
のリード部先端を封口板にスポット溶接するという工程
がなく、よってスポット溶接に伴う不具合の発生がな
い。また、この溶接工程後に集電体の圧着端子部をリチ
ウムシートに圧着させてからこのリチウムシーを円筒形
に丸めて形成するという取扱い性に劣る形態にしないで
済むので、製造上の取扱い性に優れ、組立性が向上し、
簡易に製作できる。
【0048】(5)請求項5に係る発明の筒形リチウム
電池の製造方法によれば、電池缶内における外側にリチ
ウム負極を配してその内側に正極を配する構造として
も、リチウム負極の内側に正極を配置した後に、電解液
の真空注液を行うことで、正極側に電解液を十分に含浸
させ得る。
【0049】(6)請求項6に係る発明の筒形リチウム
電池の製造方法によれば、正極を内側に配する構造とす
るにあたって、当該正極の圧縮成形の際に、予め集電体
をインサートして一体化させておくことができるから、
組立時の部品取扱い性が格段に向上して、生産性を高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる筒形リチウム電池の第一の実施
形態を示す半断面図である。
【図2】図1の電池に配置されるリチウム負極と集電体
との関係を示す分解斜視図である。
【図3】集電体の他の例を示す分解斜視図である。
【図4】集電体のさらに他の例を示す分解斜視図であ
る。
【図5】第二の実施形態における正極と集電体とを一体
化するための金型の断面図である。
【図6】図5中のA−A線矢視断面図である。
【図7】図5の正極を用いた従来とは極性が逆な筒形リ
チウム電池の半断面図である。
【図8】従来の筒形リチウム電池の半断面図である。
【図9】図8の電池におけるリチウム負極と集電体との
取付関係を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 正極缶(電池缶) 2 正極(他方極) 3、46 セパレータ 4 リチウム負極(一方極) 6、48 封口板(安全弁) 7 負極端子板 8、52 ガスケット 10 集電体 12、16 筒状部 14、18、20 平板部 40 正極(一方極) 42 負極缶(電池缶) 44 リチウム負極(他方極) 50 正極端子板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中田 裕之 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の一方極をセパレータを介して中空
    円筒状の他方極の内側に配してなる発電要素を電池缶内
    に収納するとともに、該一方極の内周面に電流取出し用
    の集電体を固着した筒形リチウム電池であって、 該集電体は、該一方極の内周面に固着された筒状部と、
    該筒状部の上部に一体化されて径方向外方に延びる平板
    部とを有し、 該平板部上に封口板と一方極の端子板とが積層されて、
    これらの外周囲が封口用のガスケットを介して電池缶の
    開口端の内側に配され、該開口端のクリンプにより上下
    から一体に圧接固定されて電池内部を封口していること
    を特徴とする筒形リチウム電池。
  2. 【請求項2】 前記集電体が、エキスパンドメタルを筒
    状に形成してなる筒状部を環状の平板部に溶接固定した
    ものであることを特徴とする請求項1記載の筒形リチウ
    ム電池。
  3. 【請求項3】 前記一方極が正極であることを特徴とす
    る請求項1または2のいずれかに記載の筒型リチウム電
    池。
  4. 【請求項4】 以下の(1)から(9)の各工程を順次
    経て製造することを特徴とする筒形リチウム電池の製造
    方法。 (1)電池缶内にその内周面に沿わせて中空円筒状の他
    方極を配設する工程。 (2)前記他方極の内側に有底円筒状のセパレータを挿
    入する工程。 (3)前記電池缶の開口近傍の外周に径方向内方に窪む
    溝部をビーディング加工により形成する工程。 (4)前記電池缶内の前記溝部上に封口ガスケットを載
    置する工程。 (5)前記他方極の内側に電解液を真空注液により注入
    する工程。 (6)筒状部の上部に径方向外方に延びる平板部が一体
    的に設けられている集電体の該筒状部を予め固着して一
    体化させておいた筒状の一方極を、前記封口ガスケット
    の中空部を通して前記セパレータ内に挿入するととも
    に、該集電体の平板部外周囲を前記封口ガスケットの内
    底面上に載置する工程。 (7)前記集電体の平板部上に金属製の封口板を載置す
    る工程。 (8)前記封口板上に一方極の端子板を載置する工程。 (9)電池缶の開口端をクリンプして前記ガスケットを
    介して前記平板部と封口板と一方極の端子板との外周囲
    を上下から圧接接合して封口する工程。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の製造方法において、一方
    極を正極とした場合に(5)の工程と(6)の工程とを
    入替えたことを特徴とする筒形リチウム電池の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の製造方法において、前記
    正極は金型によって正極合剤を円筒形に圧縮することに
    より成形し、かつこの圧縮成形の際に、該金型の雌型内
    に前記集電体の筒状部を突出させてインサートして、集
    電体を一体化させておくことを特徴とする請求項4また
    は5記載の筒形リチウム電池の製造方法。
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JP2009283208A (ja) * 2008-05-20 2009-12-03 Fdk Energy Co Ltd ボビン型リチウム電池及びその製造方法
JP2018032522A (ja) * 2016-08-24 2018-03-01 Fdk株式会社 筒型リチウム一次電池、および筒型リチウム一次電池用負極集電体

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