JP3996973B2 - 筒形リチウム電池およびその製造方法 - Google Patents

筒形リチウム電池およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は、筒形リチウム電池およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8に従来の筒形リチウム電池を示す。図に示すように、この筒形リチウム電池は、有底筒形の正極缶1と、正極缶1の内周部に配置された筒形の正極2と、正極2の内周部に配置された有底円筒形のセパレータ3と、セパレータ3の内側に配置されたリチウム負極4と、リチウム負極4の内側に圧着された集電体5と、集電体5のリード部5aに接続したステンレスなどの金属薄板からなる封口板6と、封口板6の上面にこの封口板6の周縁を巻き込んで固定された負極端子7と、これら封口板6と負極端子7との外周囲を内側に抱持した状態で正極缶1の開口部内側にカシメ付け固定されることにより電池内部を封口するガスケット8とからなっている。
【0003】
上記リチウム負極4は図9に示すように素材のリチウムシートを円筒形に丸めて形成するが、このリチウム負極4に対する集電体5の取付は、上記リチウムシートを丸める前にその内周面となる側に当該集電体5の一端部に形成した圧着端子部5bを圧着させて、その圧着端子部5bに形成した爪状の多数の凹凸5bをリチウムシートに食い込ませるようにしている。
【0004】
また、集電体5のリード部5aはS字形に折り曲げ、その先端を封口板6にスポット溶接9にて接合する構造としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構造における筒型リチウム電池では、集電体5を取付けるにあたって、先ずリード部5a先端を先に封口板6にスポット溶接し、その後、圧着端子部をリチウムシートに圧着してからこれを円筒形に丸めなければならないため、取扱い性が悪く、作業が繁雑であった。
【0006】
また、この種の筒型リチウム電池には、封口板6に板圧0.08mm程の薄肉部(安全弁)を形成しておき、ガスの発生により内圧が高まった場合には、その圧力上昇によりこの封口板6の薄肉部を破損させてガスを放出する構造としたものもあるが、このような薄肉部でなる安全弁を備えたものでは、封口板6とリード部5aとのスポット溶接条件が厳しくて、その管理範囲がせまく、溶接強度を高く保とうとすると薄肉部(安全弁)に穴があきやすくなる一方、その逆にスポット溶接強度を低く抑えると接続が剥がれ易くなって、歩留りの向上を阻害する一要因になっていた。
【0007】
また、電池が消費されるにつれてリチウム負極4は痩せ、逆に正極2は肥大するが、外側に正極2を配置して内側にリチウム負極4を配置した従来からの構造では、正極2の肥大に伴って当該正極2がリチウム負極4を押圧すると、リチウム負極4の内側にはその動きを規制するものがないので、リチウム負極4は中心側に移動して接触圧力が変化してしまうという問題が生じ、電池内部の活物質の消費形態に適合した構造であるとは言い難かった。
【0008】
この発明は、以上の欠点に鑑みなされたものであり、その第1の目的は、内側に配する一方極の取扱い性が良好で簡易に製造することができ、しかもスポット溶接に起因する歩留り低下を来すことがない筒形リチウム電池およびその製造方法を提供することにある。
【0009】
また、この発明の第2の目的は、電池内部の活物質の消費形態に適合した構造を有する筒形リチウム電池およびその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記第1の目的を達成するため、請求項1に係る発明の筒形リチウム電池は、筒状の一方極をセパレータを介して中空円筒状の他方極の内側に配してなる発電要素を電池缶内に収納するとともに、該一方極の内周面に電流取出し用の集電体を固着した筒形リチウム電池であって、該集電体は、該一方極の内周面に固着された筒状部と、該筒状部の上部に一体化されて径方向外方に延びる平板部とを有し、該平板部上に封口板と一方極の端子板とが積層されて、これらの外周囲が封口用のガスケットを介して電池缶の開口端の内側に配され、該開口端のクリンプにより上下から一体に圧接固定されて電池内部を封口していることを特徴とする。
【0011】
なお、本発明で言う一方極および他方極とは、通常の筒形リチウム電池の場合においては内側をリチウム負極で構成し、外側を正極としているが、本発明では、これに限定されるものでなく逆の極性であっても良い。
【0012】
上記構成の請求項1に係る発明の筒形リチウム電池によれば、積層した集電体の平板部と封口板と一方極の端子板との外周縁部を、封口用のガスケットを介して電池缶の開口端をクリンプして上下から一体に圧接固定することによって電池内部を封口するから、スポット溶接を行わなくて済み、よってスポット溶接に伴う不具合の発生がない。なお、圧接により平板部と封口板および端子板とを接続しているが、この接続面積は従来の集電体のリード部先端を封口板に溶接するのに比較して大きく確保できるから、その接続抵抗はスポット溶接並に小さなものとなる。
【0013】
また、請求項2に係る発明の筒形リチウム電池では、前記集電体が、エキスパンドメタルを筒状に形成してなる筒状部を環状の平板部に溶接固定したものであることを特徴とする。
【0014】
したがって、この請求項2に係る発明の筒形リチウム電池では、エキスパンドメタルにすることによる食いつき効果により極側との接続性を高めることができる。
【0015】
更に、前記第2の目的を達成するため、請求項3に係る発明の筒形リチウム電池では、前記一方極を正極とすることを特徴とする。
【0016】
この、請求項3に係る発明のリチウム電池によれば、電池が消費されるにつれてリチウム負極が痩せ、正極側が肥大化していくと、この正極側の肥大によってリチウム負極は電池缶側に押付けられた状態となってその移動が規制されるから、常時セパレータを介して所定の接触圧以上に保持される。
【0017】
一方、前記第1の目的を達成するため、請求項4に係る発明の筒形リチウム電池の製造方法では、(1)電池缶内にその内周面に沿わせて中空円筒状の他方極を配設する工程と、(2)前記他方極の内側に有底円筒状のセパレータを挿入する工程と、(3)前記電池缶の開口近傍の外周に径方向内方に窪む溝部をビーディング加工により形成する工程と、(4)前記電池缶内の前記溝部上に封口ガスケットを載置する工程と、(5)前記他方極の内側に電解液を真空注液により注入する工程と、(6)筒状部の上部に径方向外方に延びる平板部が一体的に設けられている集電体の該筒状部を予め固着して一体化させておいた筒状の一方極を、前記封口ガスケットの中空部を通して前記セパレータ内に挿入するとともに、該集電体の平板部外周囲を前記封口ガスケットの内底面上に載置する工程と、(7)前記集電体の平板部上に金属製の封口板を載置する工程、(8)前記封口板上に一方極の端子板を載置する工程と、(9)前記電池缶の開口端をクリンプして前記封口ガスケットを介して前記平板部と封口板と一方極の端子板との外周囲を上下から圧接接合して封口する工程とを順次経て筒形リチウム電池を製造することを特徴とする。
【0018】
この請求項4に係る筒形リチウム電池の製造方法では、従来必須とされていた集電体のリード部先端を封口板にスポット溶接するという工程がなく、よってスポット溶接に伴う不具合の発生がない。また、この溶接工程後に集電体の圧着端子部をリチウムシートに圧着させてからこのリチウムシートを円筒形に丸めて形成するという取扱い性に劣る形態にしないで済むので、製造上の部品取扱い性に優れ、組立性が向上して簡易に製作できる。
【0019】
また、前記第1及び第2の目的を達成するために、請求項5に係る発明の筒形リチウム電池の製造方法では、請求項4記載の製造方法において、一方極を正極とした場合に(5)の工程と(6)の工程とを入替えることを特徴とするものである。
【0020】
一般に、電解液は正極に十分な量を含浸させる必要があるが、この請求項5に係る発明の筒形リチウム電池の製造方法によれば、電池缶内における外側にリチウム負極を配してその内側に正極を配する構造としても、リチウム負極の内側に正極を配置した後に、電解液の真空注液を行うことで、正極側に電解液を十分に含浸させ得る。
【0021】
更に、前記第1及び第2の目的を達成するために、請求項6に係る発明の筒形リチウム電池の製造方法では、前記請求項4記載の製造方法において、前記正極は金型によって正極合剤を円筒形に圧縮することにより成形し、かつこの圧縮成形の際に、該金型の雌型内に前記集電体の筒状部を突出させてインサートして、集電体を一体化させておくことを特徴とする。
【0022】
一般に、正極は合剤の圧縮成形によって行う。それ故、この請求項6に係る発明の筒形リチウム電池の製造方法では、その正極の成型時において前述の如き集電体をインサート成形することで、簡単に正極に集電体を一体化させておくことができる。また、この一体化により組立時の部品取扱い性が格段に向上して、生産性を高めることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照して説明する。図1、2はこの発明に係る筒形リチウム電池の第一の実施形態を示すものである。なお、図において、従来と同一箇所には同一符号を付し、異なる箇所、あるいは新たに説明を付加する箇所にのみ異なる符号を用いて説明する。
【0024】
図における筒形リチウム電池は、従来と同様に有底筒形の正極缶(電池缶)1と、正極缶1の内周部に配置された筒形の正極2と、正極2の内周部に配置された有底円筒形のセパレータ3と、セパレータ3の内側に配置されたリチウム負極4とを備え、このリチウム負極4はリチウムシートが円筒状に丸められて形成されている。
【0025】
ここで、リチウム負極4の内側にはこの発明に係る筒形リチウム電池が殊に特徴とする集電体10が配置されている。この集電体10は、ステンレス薄板をプレス加工などによって加工したもので、円筒状のリチウム負極4の内側に圧入される筒状部12と、この筒状部12の上部に一体化されて設けられた径方向外方に延びる円盤状の平板部14とを有する。そして、この平板部14の上面には金属薄板で形成された封口板6が設けられ、更にこの封口板6の上面には負極端子板7が設けられる。
【0026】
一方、正極缶1にはその開口端近傍の上部周縁にビーディング加工により径方向内方に絞られて溝部1aが形成され、正極缶1内におけるこの溝部1a上に位置されてリング状の封口ガスケット8が嵌合されている。そして、この封口ガスケット8の内側に上記平板部14,封口板6,負極端子板7が配置され、これら平板部14,封口板6,負極端子板7の外周縁部は当該正極缶1の開口端がクリンプ加工により内側に折り曲げ形成されることで、封口ガスケット8に抱持された状態で上下から一体的に圧接固定され、もってその電池内部が封口される構造となっている。なお、上記封口板6には安全弁として薄肉部が設けられている。
【0027】
以上の構造でなる筒形リチウム電池の製造は、次の(1)〜(9)の各工程手順を順次経て行われる。
(1)正極缶(電池缶)1内にその内周面に沿わせて中空円筒状の正極(他方極)2を配設する工程。
(2)前記正極2の内側に有底円筒状のセパレータ3を挿入する工程。
【0028】
(3)前記正極缶1の開口近傍の外周に径方向内方に窪む溝部1aをビーディング加工により形成する工程。
(4)前記正極缶1内の前記溝部1a上に封口ガスケット8を載置する工程。
(5)前記正極2の内側に電解液を真空注液により注入する工程。
(6)筒状部12の上部に径方向外方に延びる平板部14が一体的に設けられている集電体10の当該筒状部12を予め内周面に固着して一体化させておいた筒状のリチウム負極(一方極)4を、前記封口ガスケット8の中空部を通して前記セパレータ3内に挿入するとともに、当該集電体0の平板部14外周縁を前記封口ガスケット8の内底面上に載置する工程。
(7)前記集電体10の平板部14上に金属製の封口板6を載置する工程。
(8)前記封口板6上にリチウム負極(一方極)4の端子板7を載置する工程。
(9)前記正極缶(電池缶)1の開口端を内側に折り曲げてクリンプし、前記封口ガスケット8を介して前記平板部14と封口板6と負極端子板7との外周囲を上下から圧接接合して封口する工程。
【0029】
なお、図2に示すように、リチウム負極4に対する集電体10の筒状部12の圧入作業は、乾燥雰囲気中で図示しない組立治具などを用いて予め行われ、この際、リチウム負極4の外径、筒状部12の圧入高さなどは精度良く管理されて取り付けられる。そして、この集電体10が予め一体的に取付けられたリチウム負極4を、前記(6)の工程に供するため、その組立も簡単なものとなる。また、図においては筒状部12は直線状となっているが、やや先細りのテーパ形状とすることが望ましく、さらには食いつき効果を増すために、筒状部12には多数の凹凸を形成しておいても良い。
【0030】
図3、4は前記集電体10の変形例を示すものである。図3における集電体10はエキスパンドメタルを円筒状に丸めてその接合端を複数箇所スポット溶接した網形筒状部16と、中央に穴18aを開口した円環状の平板部18とからなるもので、網型筒状部16は溶接により平板部18に一体化されている。したがって、この構造においてはエキスパンドメタルの網目がリチウム負極4の内側に食いつくことにより、より良好な接続性を得ることができる。
【0031】
一方、図4における集電体10は、平板部20を放射状に多数に分割形成している。この場合は、封口板6に対する接触面積が大きくなくても良い場合であって、ガスケット8による圧着性、封口性を十分に確保できる場合に適する。このように平板部18を放射状に形成するには、直管状の筒体にスリットを入れて折り曲げ形成すれば良いよいので、円環状の鍔様にプレス成形加工する場合に比して容易に加工できる。
【0032】
次に、極性を逆にした場合、すなわち内側の一方極を正極とした実施形態について、その成形方法および構造について説明する。
【0033】
図5、図6は正極のインサート成形金型を示すもので、固定の筒状の雌型30と、集電体10の設置用下型32と、離型用の三枚の抜き型34と、圧縮用の上部雄型36とからなっている。
【0034】
先ず、下型32に集電体10の平板部14を下にして筒状部12をセットする。
【0035】
次いで下型32を所定位置まで上昇させ、抜き型34を三方から挿通して筒状部周囲を囲う。
【0036】
その後、正極合剤を雌型30内に充填した後、雄型36を下降させれば、合剤は円筒状に圧縮されて成形がなされる。
【0037】
爾後、圧縮成形された正極40の下方への移動を離型用の抜き型34で規制しつつ、下型32を下降させて先ずこの下型32を離型し、続いて抜き型34を径方向外方に離間移動させて離型し、次いで雄型36をさらに下降することにより、正極40を雌型30内から脱型し、集電体10が一体化された円筒形の正極40を得る。
【0038】
図7は、以上の成形工程を経て作られた正極40を用いて製造される従来とは逆の極性の筒形リチウム電池を示す。この図7における筒形リチウム電池は、負極缶(電池缶)42の内周部に沿って円筒状に配置されたシート状のリチウム負極44と、負極44の内周部に配置された有底円筒形のセパレータ46と、セパレータ46の内側に配置された前記正極40とからなっており、この正極40上に突出する集電体10の平板部12上には、安全弁としての薄肉部が形成された封口板48と正極端子板50とが順次積層されて配置されている。これらの外周縁は負極缶42の径方向内方に突出する溝部42a上に設けられた封口ガスケット52包持されて、負極缶42の開口端側がクリンプ加工により内方に折り曲げ加工されることで上下から挟圧保持され、電気的な接続を得られるようになっている。
【0039】
なお、リチウム負極44からガスが発生した場合に備えて封口板48の安全弁を動作させるために、筒状部12の上部には複数のガス通気口12aが開口されており、発生したガスは図の矢印のごとく外周部から内周部に入り、封口板48の安全弁部分を破損させて、抜道を確保する。
【0040】
以上の構成における筒形リチウム電池の製造時の組立工程としては、前記(1)〜(9)の工程とほぼ同じになり、(5)と(6)の工程はその順序が入れ替り、正極40を配置した後にその内側に真空注液がなされる点が相違する。このように、リチウム負極44の内側に正極40を配置してから、電解液の真空注液を行うようにすれば、負極缶(電池缶)42内における外側にリチウム負極44を配してその内側に正極40を配する構造としても、正極40側に電解液を十分に含浸させることができる。
【0041】
また、以上のように正極40をリチウム負極44の内側に配した構成の筒形リチウム電池にあっては、電池が消費されるにつれてリチウム負極44は痩せ、正極40は肥大してその径がきくなっていった際に、この正極40によってリチウム負極44が径方向外方に押し出されていっても、リチウム負極44は外側の負極缶42によってその径方向外方への移動を規制されるため、接触圧力を所定値以上に保持し続けることができ、電池内部の活物質の消費形態に適合した合理的な極配置構造となっている。これに対し、前記従来からの正極を外側に配した構造のものでは、正極の肥大に伴いリチウム負極が押圧されるとその内側にはリチウム負極の動きを規制するものがないので、リチウム負極は中心側に移動してしまい接触圧力が変化してしまう。
【0042】
なお、以上の各実施形態では、平板部、封口板、端子板の外周縁部を電池缶開口端のクリンプ加工によるガスケットの挟持圧力で固定するようにしたが、予めこの三者の周囲をカシメ加工して一体化する構造も採用できる。
【0043】
【発明の効果】
以上に詳細に説明したように、本発明に係る筒形リチウム電池にあっては以下のような優れた効果を発揮する。
【0044】
(1)請求項1に係る発明の筒形リチウム電池によれば、積層した集電体の平板部と封口板と一方極の端子板との外周縁部を、封口用のガスケットを介して電池缶の開口端をクリンプして上下から一体に圧接接合固定して電池内部を封口するから、集電体と封口板とをスポット溶接で接合しなくて済み、よってスポット溶接に伴う不具合の発生がない。
【0045】
(2)請求項2に係る発明の筒形リチウム電池によれば、前記集電体の筒状部がエキスパンドメタルで形成されるから、食いつき性に優れ、極側との接続性を高めることができる。
【0046】
(3)請求項3に係る発明の筒形リチウム電池によれば、外側にリチウム負極を配し、内側に正極を配するので、電池が消費されるにつれてリチウム負極が痩せ、正極側が肥大化していっても、正極側の肥大によってリチウム負極は電池缶側に押付けられた状態となってその移動が規制されるから、常時セパレータを介して所定の接触圧以上に保持することができ、電池内部の活物質の消費形態に適合した合理的な極配置構造となし得る。
【0047】
(4)請求項4に係る発明の筒形リチウム電池の製造方法によれば、従来必須とされていた集電体のリード部先端を封口板にスポット溶接するという工程がなく、よってスポット溶接に伴う不具合の発生がない。また、この溶接工程後に集電体の圧着端子部をリチウムシートに圧着させてからこのリチウムシーを円筒形に丸めて形成するという取扱い性に劣る形態にしないで済むので、製造上の取扱い性に優れ、組立性が向上し、簡易に製作できる。
【0048】
(5)請求項5に係る発明の筒形リチウム電池の製造方法によれば、電池缶内における外側にリチウム負極を配してその内側に正極を配する構造としても、リチウム負極の内側に正極を配置した後に、電解液の真空注液を行うことで、正極側に電解液を十分に含浸させ得る。
【0049】
(6)請求項6に係る発明の筒形リチウム電池の製造方法によれば、正極を内側に配する構造とするにあたって、当該正極の圧縮成形の際に、予め集電体をインサートして一体化させておくことができるから、組立時の部品取扱い性が格段に向上して、生産性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる筒形リチウム電池の第一の実施形態を示す半断面図である。
【図2】図1の電池に配置されるリチウム負極と集電体との関係を示す分解斜視図である。
【図3】集電体の他の例を示す分解斜視図である。
【図4】集電体のさらに他の例を示す分解斜視図である。
【図5】第二の実施形態における正極と集電体とを一体化するための金型の断面図である。
【図6】図5中のA−A線矢視断面図である。
【図7】図5の正極を用いた従来とは極性が逆な筒形リチウム電池の半断面図である。
【図8】従来の筒形リチウム電池の半断面図である。
【図9】図8の電池におけるリチウム負極と集電体との取付関係を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 正極缶(電池缶)
2 正極(他方極)
3、46 セパレータ
4 リチウム負極(一方極)
6、48 封口板(安全弁)
7 負極端子板
8、52 ガスケット
10 集電体
12、16 筒状部
14、18、20 平板部
40 正極(一方極)
42 負極缶(電池缶)
44 リチウム負極(他方極)
50 正極端子板

Claims (6)

  1. 筒状の一方極をセパレータを介して中空円筒状の他方極の内側に配してなる発電要素を電池缶内に収納するとともに、該一方極の内周面に電流取出し用の集電体を固着した筒形リチウム電池であって、
    該集電体は、該一方極の内周面に固着された筒状部と、該筒状部の上部に一体化されて径方向外方に延びる平板部とを有し、
    該平板部上に封口板と一方極の端子板とが積層されて、これらの外周囲が封口用のガスケットを介して電池缶の開口端の内側に配され、該開口端のクリンプにより上下から一体に圧接固定されて電池内部を封口していることを特徴とする筒形リチウム電池。
  2. 前記集電体が、エキスパンドメタルを筒状に形成してなる筒状部を環状の平板部に溶接固定したものであることを特徴とする請求項1記載の筒形リチウム電池。
  3. 前記一方極が正極であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の筒型リチウム電池。
  4. 以下の(1)から(9)の各工程を順次経て製造することを特徴とする筒形リチウム電池の製造方法。
    (1)電池缶内にその内周面に沿わせて中空円筒状の他方極を配設する工程。
    (2)前記他方極の内側に有底円筒状のセパレータを挿入する工程。
    (3)前記電池缶の開口近傍の外周に径方向内方に窪む溝部をビーディング加工により形成する工程。
    (4)前記電池缶内の前記溝部上に封口ガスケットを載置する工程。
    (5)前記他方極の内側に電解液を真空注液により注入する工程。
    (6)筒状部の上部に径方向外方に延びる平板部が一体的に設けられている集電体の該筒状部を予め固着して一体化させておいた筒状の一方極を、前記封口ガスケットの中空部を通して前記セパレータ内に挿入するとともに、該集電体の平板部外周囲を前記封口ガスケットの内底面上に載置する工程。
    (7)前記集電体の平板部上に金属製の封口板を載置する工程。
    (8)前記封口板上に一方極の端子板を載置する工程。
    (9)電池缶の開口端をクリンプして前記ガスケットを介して前記平板部と封口板と一方極の端子板との外周囲を上下から圧接接合して封口する工程。
  5. 請求項4記載の製造方法において、一方極を正極とした場合に(5)の工程と(6)の工程とを入替えたことを特徴とする筒形リチウム電池の製造方法。
  6. 請求項5記載の製造方法において、前記正極は金型によって正極合剤を円筒形に圧縮することにより成形し、かつこの圧縮成形の際に、該金型の雌型内に前記集電体の筒状部を突出させてインサートして、集電体を一体化させておくことを特徴とする請求項4または5記載の筒形リチウム電池の製造方法。
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