JPH10319470A - カメラのバーコード読み取り装置 - Google Patents

カメラのバーコード読み取り装置

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JPH10319470A
JPH10319470A JP13102697A JP13102697A JPH10319470A JP H10319470 A JPH10319470 A JP H10319470A JP 13102697 A JP13102697 A JP 13102697A JP 13102697 A JP13102697 A JP 13102697A JP H10319470 A JPH10319470 A JP H10319470A
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JP
Japan
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bar code
film
bar
signal
photosensor
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Application number
JP13102697A
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English (en)
Inventor
Shiro Hashimoto
史朗 橋本
Shigekane Gotou
繁謙 後藤
Hisashi Hamada
寿 浜田
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Fujinon Corp
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブローニーフイルムの接合テープに記録され
たバーコードを2個のフォトセンサを用いることによっ
て簡便かつ迅速に読み取る。 【解決手段】 接合テープ11にバーコードの非記録領
域12aと記録領域12bとを設ける。それぞれの領域
に対面するように反射型のフォトセンサ22a,22b
を設ける。フォトセンサ22aは接合テープ11の白地
表面の反射光に対応した光電信号PLV(A)を、他方
のフォトセンサ22bはバーコード配列に対応した光電
信号PLV(B)を出力する。これらの光電信号は、差
動アンプ24とコンパレータ25からなる信号抽出手段
26に入力される。差動アンプ24からの差信号を基準
値ΔVと比較し、バーコードを構成する白バー/黒バー
のエレメント幅に対応したパルス間隔をもつタイミング
パルスTPを得る。CPU27は、タイミングパルスT
Pとモータ回転パルスMPとからバーコード表現された
二値化データを再生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブローニーフイル
ムの接合テープに記録されたバーコードの読み取り装置
を内蔵したブローニーカメラに関するものである。
【0002】ブローニーフイルムには、フイルムストリ
ップとともに用いられる遮光紙の形態に応じて120,
220の2タイプがある。120タイプのものは、遮光
紙がフイルムストリップ全体にわたって裏紙として用い
られるとともに、この遮光紙の両端にリーダー部とトレ
ーラー部とが連続して設けられている。これらのリーダ
ー部とトレーラー部は、未使用あるいは使用後にフイル
ムストリップを裏紙とともにスプールに巻きつけたとき
に外周側を覆うように巻きつけられ、フイルムストリッ
プが外光でかぶることがないようにしている。また、2
20タイプのものは、120タイプのものの裏紙部分を
省略し、フイルムストリップの先端側と後端側にそれぞ
れ上述したリーダー部,トレーラー部に相当する分の遮
光紙を接合したものである。
【0003】これらのブローニーフイルムには、上述し
た120,220のフイルムタイプの他に、モノクロ,
カラーネガ,リバーサルの種別、ISO感度、そして1
20タイプのものでは標準長さのものとその半分の長さ
のハーフサイズ等、様々な種類のものが用意されてい
る。そしてカメラにフイルムを装填するときには、フイ
ルムタイプや種類に応じて圧板の位置やフイルムカウン
タの切換えを行ったり、ISO感度の設定などを行って
いる。
【0004】こうしたブローニーフイルムを用いるカメ
ラの設定操作を簡略化し、あるいは自動化するために、
フイルムストリップの先端を遮光紙に接合している接合
テープの表面に写真フイルムの種別を表すバーコードを
記録しておき、これをカメラに内蔵された反射型のフォ
トセンサで読み取りできるようにすることが特願平7−
235127号で提案されている。そして、このような
バーコードシステムに好適なカメラは、フイルムをカメ
ラに装填して裏蓋を閉じ、電源スイッチあるいはシャッ
タボタンをオン操作したときに給送モータを起動させ、
フイルムストリップの第1コマ目をアパーチャーの背後
にセットするまでの初期送り期間中にバーコードの読み
取りが行われるように構成される。
【0005】バーコードは白バーと黒バーとを交互に配
列したもので、それぞれのバーには太幅/細幅の2種類
がある。ブローニーフイルムに用いられている接合テー
プの寸法はISO規格で決められ、その幅(フイルム給
送方向長さ)は25mm程度になっている。したがっ
て、この接合テープをバーコード記録面として利用する
場合にはその記録範囲はおのずと制限され、必要な情報
量に対応してバーコードの本数が決まると細バーの最大
幅も決まってくる。なお、白バー及び黒バーの表現は、
反射型のフォトセンサからの光電信号に基づいて高反射
バー,低反射バーとして検出し得る意味で用いたもの
で、必ずしも白色のバー,黒色のバーのみを意味するも
のではない。
【0006】バーコード読み取りの確度を高めるために
太バーの幅を細バーの2.5倍程度とし、さらに先頭
側,後端側にそれぞれ細バーの4〜5倍の幅をもったク
ワイエットゾーンを設定した場合、13本のバーコード
配列に対しては、細バーの最大幅は略0.8mm程度と
なる。また、接合テープはその表面が白色になっている
ため、バーコードを記録する際には黒色インクなどによ
り黒バーだけをフイルム給送方向に沿って離散的に記録
し、これらの黒バー相互間に形成されるスペースが白バ
ーとなる。なお、接合テープの表面が黒色である場合に
は、逆に白バーだけを白色インクで記録し、スペースを
黒バーとして利用すればよい。
【0007】上記バーコードシステムでは、接合テープ
に交互に配列された黒バー及び白バーの幅を読み取り、
その幅が太幅であるか細幅であるかに応じて「0」,
「1」の二値コードを割り当てている。そして、バーコ
ードの読み取り時には、黒バーと白バーとの境界を検出
し、境界相互間の幅データを基準長と比較して太幅/細
幅のいずれに該当するものであるかを判別するようにし
ている。したがって、接合テープ上の白バー,黒バーの
反射濃度がそれぞれ一定で、かつその差が充分に大きけ
れば、フォトセンサからの光電信号に基づいて白バーと
黒バーとの境界を的確に検出することが可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、接合テープ
表面の反射濃度は、フイルムメーカーごと、あるいは製
造ロットごとに多少の相違があるのが実情であり、さら
に黒バーの記録に用いられる黒インクの反射濃度も一定
にすることは非常に困難であるため、バーコードの読み
取り過程でフォトセンサから得られる光電信号の振幅は
必ずしも一定にはならない。したがって、白バーと黒バ
ーとの境界を検出するための閾値を一定値に固定したの
では、接合テープの種類によっては的確な弁別ができな
くなるおそれがある。
【0009】さらに、ブローニーフイルムはスプールに
巻きつけて使用されるため、その巻ぐせが接合テープに
まで及び、接合テープにはカール習性がつく。このた
め、接合テープがフォトセンサ上を通過するときに、バ
ーコード記録面とフォトセンサとの間隔が最大で1mm
程度まで変動することがあり、これに伴ってフォトセン
サからの光電信号に変動が生じる。こうした理由から
も、前記閾値を一定値に固定すると白バーと黒バーとの
境界を安定に検出することが困難になり、誤読の原因に
なりやすい。
【0010】このような事情を考慮し、白バー及び黒バ
ーを読み取ったときの光電信号の極大値,極小値を監視
しながら、逐次に閾値を設定し直すようにした読み取り
方式が検討されている。この方式は、光電信号に含まれ
る低周波のノイズ成分を除去してバーコードの読み取り
精度を高める上で有効ではあるが、閾値の逐次更新処理
のために時間を要し、フイルム装填を行ってからフイル
ムストリップの第1コマ目をアパーチャーの背後にセッ
トするまでのフイルム給送速度をあまり速くすることが
できないという難点がある。
【0011】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、ブローニーフイルムの接合テープに記録さ
れたバーコードをフイルム給送中に読み取るにあたり、
フイルム給送速度をあまり落とすことなく、しかも白バ
ーや黒バーの反射濃度に多少のバラツキがあったとして
も、正確なバーコード読み取りができるようにしたカメ
ラのバーコード読み取り装置を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、フイルム給送によって接合テープが移動す
る間に、バーコードが記録された領域から光電信号を得
る第1フォトセンサの他に、接合テープ表面のバーコー
ドが記録されていない領域から光電信号を得る第2フォ
トセンサとを用いるとともに、第2フォトセンサからの
光電信号を参照して第1フォトセンサからの光電信号か
らバーコードの配列パターンに対応するパターン信号を
抽出して出力する信号抽出手段と、前記パターン信号に
基づいて前記バーコードで表現された二値化データを再
生するデータ再生手段とからカメラのバーコード読み取
り装置を構成してある。
【0013】上記バーコード読み取り装置を構成するに
あたっては、第1及び第2フォトセンサをフイルム給送
方向と直交する同一線上に配置し、また信号抽出手段と
して作動増幅器等を用い、第1及び第2フォトセンサか
ら得られる各々の光電信号の差に基づいて前記パターン
信号の抽出を行うのが簡便である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のバーコード読み取り装置
を内蔵したブローニーカメラの裏蓋開放時の外観を図1
に、このカメラに使用される120タイプのブローニー
フイルムを図2に示す。裏蓋2を開放すると、カメラボ
ディ3に形成された装填室4と巻取り室5とが現れる。
このカメラはいわゆるセミ判カメラであり、露光枠6に
よって約6×4.5cmの露光範囲が決められている。
【0015】図2に示すように、120フイルム7はス
プール8に遮光紙9とともにフイルムストリップ10を
巻いたもので、遮光紙9はフイルムストリップ10の裏
紙部9aと、フイルムストリップ10よりも先端側に延
ばされたリーダー部9b、そしてフイルムストリップ1
0よりも後端側に延ばされたトレーラー部とからなって
いる。未使用時にはリーダー部9bを上層側に巻きつけ
ておくことによって、フイルムストリップ10が外光で
カブルことはない。また、撮影時には別のスプールにリ
ーダー部側から巻きつけながら使用してゆき、最終的に
はトレーラー部が上層側に巻きつけられることになり、
やはり撮影済みのフイルムストリップ10が外光でカブ
ルことはない。
【0016】フイルムストリップ10の長さは、120
タイプの場合2種類用意されている。ノーマルサイズは
6×6cmの画面サイズで撮影したときに12コマの撮
影ができる長さで、ハーフサイズは6コマの撮影ができ
る長さである。なお、図1のセミ判カメラでは6×4.
5cmの画面サイズであるため、ノーマルサイズでは1
6コマ、ハーフサイズでは8コマの撮影が可能となる。
【0017】220タイプのものは遮光紙9の裏紙部9
aが省略され、フイルムストリップ10の先端側と後端
側にそれぞれ遮光紙9のリーダー部とトレーラー部が接
合されたものである。裏紙部9aがないため、スプール
8に120フイルムと同じ巻径でまくとフイルムストリ
ップの長さがほぼ倍になり、フイルム1本あたりの撮影
コマ数はノーマルサイズで32コマとなる。なお、22
0タイプはノーマルサイズだけでハーフサイズはない。
【0018】120,220いずれのものも、フイルム
ストリップ10の先端側が接合テープ11によって遮光
紙9と接合されている。本発明のブローニーフイルムで
は、この接合テープ11がバーコード記録面として利用
されており、図示のように下半分がバーコード12の記
録領域、上半分が非記録領域12aとなっている。接合
テープ11は合成紙からなり、その表面の地の色は白色
である。したがって、その表面に太幅/細幅の2種類の
黒バーを広/狭の2種類の間隔を開け、フイルム給送方
向に沿って離散的に配列することによって、黒バーの相
互間には白バーが形成され、結果的に黒バーと白バーと
を交互に並べたバーコード12を得ることができる。
【0019】図3に示すように、接合テープ11の表面
に例えば熱転写記録によって7本の黒バーを印字するこ
とによって、ビットナンバー(1) 〜(13)で示す13ビッ
トバーコード12が構成される。バーコードの先頭側
(図中左側)と後端側には一定幅のスタートクワイエッ
トゾーン14とエンドクワイエットゾーン15とが確保
され、これらのゾーン14,15は白バーと同様、接合
テープ11の地の表面で構成されている。白バーあるい
は黒バーの細幅エレメントの幅寸法は0.8mm程度、
太幅エレメントの幅寸法は細幅エレメントの2.5倍程
度である。
【0020】スタートクワイエットゾーン14の幅寸法
は、接合テープ11の前側エッジと最初の黒バーのエッ
ジとの間隔で決まり、その値は白バーあるいは黒バーの
太幅エレメントよりも広くなるように4±1mmの範囲
に設定してある。この幅を2mm以下程度にまで狭くし
た場合には、接合テープ11の前縁とバーコードの最初
の黒バーとが近過ぎて、スタートクワイエットゾーン1
4からの反射光が充分に高いレベルに達する前に低下し
てしまい、フォトセンサでの読み取りにエラーが出やす
くなる。
【0021】というのは、フォトセンサがバーコードの
読み取りシーケンスを開始した後であれば、例えば1m
m程度のスタートクワイエットゾーンでも識別は充分に
可能であるが、フイルム給送が開始された後には、カメ
ラ全体のシーケンスを管理するCPUが様々なスイッチ
あるいはアクチュエータなどのセット状態の確認や種々
のシーケンスプログラムの初期化処理を行っているた
め、これと並行してソフト的な処理に負担が大きいバー
コードの読み取りシーケンスを行うことは難しいく、充
分な分解能のもとでスタートクワイエットゾーン14の
検知を行うことができないからである。
【0022】そこで、接合テープ11が移動してきたか
否かをフイルム給送長1〜2mm程度ごとの粗い周期で
監視しておき、その移動が検知された後にバーコードの
読み取りシーケンスを開始させることになるが、上記の
ようにスタートクワイエットゾーン14が2mm以下で
あると、上記監視周期とのタイミングのずれによってス
タートクワイエットゾーン14から充分な反射光が得ら
れないことがあり、少なからず接合テープ11の検知エ
ラーが発生する。この弊害を回避するには、上記のよう
にスタートクワイエットゾーン14の幅を接合テープの
監視周期に対して充分に長い3mm以上にすることが有
効であることが確認されている。
【0023】逆にスタートクワイエットゾーン14の幅
を大きくとり過ぎると、限られた接合テープ11の幅内
に細バーが0.8mm程度、太バーがその2.5倍程度
の13ビット分のバーコード12が記録できなくなるた
め、バーコードを印字するときの位置ズレを考慮して、
5mm以下となるようにしてある。なお、エンドクワイ
エットゾーン15は少なくとも2mm以上は確保するよ
うにしている。
【0024】バーコード読み取り用のフォトセンサには
反射型のものが用いられるため、白バーの反射濃度に対
し黒バーの反射濃度を充分に低くしておくことが望まし
い。また、反射型のフォトセンサから読み取り用の光を
照射したときに、その光が黒バーの表面で正反射すると
黒バーの反射濃度が異常に高くなって白バーとの識別が
困難になる。そこで、読み取り用の光に対し、接合テー
プ11の地(白バー)の反射率を50%以上にして光沢
度は35%以下に抑え、黒バーについては反射率を30
%以下、光沢度を20%以下に抑えるのがよい。さら
に、後述するようにバーコード読み取り用のフォトセン
サを傾けて使用し、バーコード記録面からの拡散反射光
を利用して読み取りを行うことによって、白バー,黒バ
ーの反射濃度に対応した光電信号を得ることができる。
【0025】コードデータは、白バー,黒バーのそれぞ
れについて、細幅エレメントがデータ「0」、太幅エレ
メントがデータ「1」を表す。最初の3ビットに120
/220の種別とフイルムサイズとが割り当てられる。
前述したように120フイルムにはノーマルサイズとハ
ーフサイズとがあり、220フイルムはノーマルサイズ
だけであるから、結局、最初の3ビットで3種類の情報
を表すことになり、限られたビット数のもとでは冗長な
割り当てとなっている。
【0026】ところが、本システムではこの最初の3ビ
ット分のデータに基づき、太幅/細幅エレメントの識別
を行うための基準長DXの設定を行うようにしている。
このため最初の3ビットについては太幅エレメントを一
本だけ使用するように制限し、3ビット分のデータ長を
一定に維持している。そして、この3ビット分のデータ
長DLを計測した後、DX=DL×(35/90)とし
てDXを算出し、このDXよりも短いものを細幅エレメ
ント、DXよりも長いものを太幅エレメントとして識別
する。上記データ長DL及び基準長DXは機械的な寸法
長ではなく、実際には給送モータの回転に同期して得ら
れるモータ回転パルスのカウント数となっている。
【0027】接合テープ11がもつカール習性は接合テ
ープ11の中央部分から給送方向の後端側にかけて顕著
に現れるため、上記のように最初の3ビット分で基準長
DXの設定を行うことにより基準長DXをより正確に決
めることができ、実用的に何ら問題のないことが確かめ
られている。しかも、この3ビット分のデータは120
/220の種別とフイルムサイズを表す情報としても兼
用され、それ以降の10ビット分のデータについては全
く制約を与えることがないため、トータル的には合理的
なバーコードシステムが得られる。そして、ビットナン
バー(4) 〜(13)の10ビット分でフイルム種(モノクロ
/カラーリバーサル/カラーネガティブ)の別と、IS
O感度との組み合わせが表現されることになる。
【0028】リーダー部9bの先端に設けられた係止穴
9cは、リーダー部9bを巻取り室5にセットされた空
のスプール13に係止するときに利用される。このため
スプール13のスリット13aの奥には係止爪13bが
設けられており、フイルム装填時にリーダー部9bの先
端をスリット13aに挿入すると係止穴9cと係止爪1
3bとが係合する。したがって、以後は裏蓋2の閉じ信
号により給送モータを駆動してスプール13を回転させ
れば、自動的にフイルム給送が開始されるようになる。
【0029】なお、フイルムメーカーによっては、上記
係止穴9c,係止爪13bのないフイルムやスプールも
あるが、こうした場合にはリーダー部9bの先端をスリ
ット13aに差し込んだ後、ダイヤル17を操作してリ
ーダー部9bをスプール13に2〜3回巻きつける。そ
の後、裏蓋2を閉じて給送モータを駆動することによっ
て、同様にフイルム給送が開始される。なお、裏蓋2を
閉じる前に、使用フイルムが120/220のいずれで
あるかに応じて圧板18のセット位置を切り換えておく
ことはこれまでと同様である。圧板18のセット位置
は、裏蓋2を閉じたときにカメラボディ側のセンサピン
で検知され、これに応じてフイルムカウンタの切換えも
行われるようになる。
【0030】露光枠6と装填室4との間のフイルム案内
面には、フイルム給送方向と直交する同一線上に一対の
センサ部20a,20bが並んで設けられている。図4
に示すように、各センサ部20a,20bには反射型の
フォトセンサ22a,22bが組み込まれ、その前面に
はマスク板23a,23bが設けられている。これらの
マスク板23a,23bにはバーコード12の細幅エレ
メントよりも狭くした0.6mm幅程度のスリットが形
成され、このスリットを通してフォトセンサ22a,2
2bは読み取り用の光を投光し、また受光する。読み取
り用の光は、フイルムストリップ10を感光させること
がないような波長域(900〜950nm)のものであ
る。
【0031】一方のフォトセンサ22aは、バーコード
12の非記録領域12aに対面し、他方のフォトセンサ
22bはバーコード12の記録領域12bに対面してい
る。したがって、フイルム給送を開始してセンサ部20
a,20bの位置まで接合テープ11が移動してきたと
き、フォトセンサ22aは接合テープ11そのものの表
面からの反射光だけに対応した光電信号PLV(A)を
出力し、他方のフォトセンサ22bはバーコード12の
配列に応じて変化する光電信号PLV(B)を出力す
る。
【0032】なお、フォトセンサ22a,22bは、正
反射光の影響を受けることがないように、遮光紙9,フ
イルムストリップ10の給送面に対して傾けられてい
る。その傾き方向はフイルム給送方向に直交する面に沿
った方向、すなわち給送面を鉛直面としたとき、水平な
軸を中心にしてフォトセンサ22a,22bを上下方向
に傾けた方向で、その傾き角度としては20°前後がよ
い。
【0033】フォトセンサ22a,22bからの光電信
号PLV(A),PLV(B)は、差動アンプ24とコ
ンパレータ25とからなる信号抽出手段26に入力され
る。差動アンプ24は、光電信号PLV(A)とPLV
(B)の差に対応した差信号を出力する。バーコード1
2の白バーエレメントは接合テープ11のそのものの表
面で構成されているから、白バーエレメントからの反射
光はバーコード12の非記録領域からの反射光と等し
い。したがって、前記差信号は図6に示すようにバーコ
ード12の配列パターンに対応して増減する波形を示す
ようになる。
【0034】差動アンプ24からの差信号はコンパレー
タ25に入力される。コンパレータ25は差信号を基準
値ΔVと比較し、差信号のレベルが上昇してきて基準値
ΔVに達した瞬間、そして差信号のレベルが降下してき
て基準値ΔVを越えた瞬間にそれぞれタイミングパルス
TPを出力する。結果的に、タイミングパルスTPはバ
ーコード12の白バーと黒バーとの各々の境界がセンサ
部20a,20bを通過するごとに発生され、タイミン
グパルスTPは白バー/黒バーのそれぞれの幅に対応し
た周期パターンをもち、各々のパルス間隔が白バー/黒
バーの各エレメント幅に対応したものとなる。こうして
信号抽出手段26は、光電信号PLV(A)を参照しな
がら光電信号PLV(B)からバーコード配列に対応し
たパターン信号を抽出してCPU27に入力する。
【0035】裏蓋2の閉じ信号がCPU27に入力され
ると、モータドライバ28を介して給送モータ29が駆
動され、減速機構30を介してスプール13が巻取り方
向に回転される。給送モータ29が回転すると、一定の
角度ピッチで多数のスリットを放射状に形成したエンコ
ード板32が回転する。エンコード板32を挟むように
フォトインタラプタ33が設けられており、フォトイン
タラプタ33からは給送モータ29の回転に同期したモ
ータ回転パルスが発生され、CPU27に入力される。
【0036】図1にも示すように、露光枠6と巻取り室
5との間には従動ローラ35が設けられ、フイルム給送
を開始すると遮光紙9,接合テープ11,フイルムスト
リップ10の移動に従動して回転する。従動ローラ35
には、前記エンコード板32と同様のエンコード板36
が固定されている。エンコード板36を挟むようにフォ
トインタラプタ37が設けられており、エンコード板3
6の回転によりフォトインタラプタ37からは給送に同
期したフイルム給送パルスが出力され、CPU27に入
力される。なお、従動ローラ32の回転に対して大きな
負荷を与えない範囲内であれば、例えば従動ローラ32
に歯数比を抑えた増速ギヤを噛み合わせ、増速ギヤでエ
ンコード板36を回転させてもよい。これにより、より
細かい周期でフイルム給送パルスFPを得ることができ
る。
【0037】後述するバーコードの読み取り処理のため
に、ROM38,RAM39,EEPROM40が用い
られ、CPU27との間でデータの授受が行われる。R
OM38にはバーコード読み取り用のシーケンスプログ
ラムと、読み取られたバーコードデータからフイルム情
報を解読するデータテーブルとが格納されている。RA
M39は前記シーケンスプログラムの実行の過程で得ら
れるフラグ,データ類を一時的に記憶,保管するために
用いられ、これらのデータ類はシーケンスプログラムの
実行過程で適宜にCPU27によって読み込まれる。
【0038】EEPROM40には、フイルム給送の開
始後、センサ部20aに接合テープ11が移動してきた
か否かを検知するときに用いられる初期閾値Sが書き込
まれる。この初期閾値Sの値は、センサ部20aに組み
込まれているフォトセンサ22aの感度に個体差がある
ためカメラごとに調節される。また、フォトセンサ22
a,22bの感度調節もカメラごとに行われ、例えば接
合テープ11のスタートクワイエットゾーンにこれらの
フォトセンサ22a,22bが対面したときの各々の光
電信号PLV(A),PLV(B)には差が出ないよう
な調節が行われる。また、EEPROM40には、さら
に後述するバーコードの読み取り処理及び給送処理にお
いて照合される2種類のパルス数「K」及び「Q」など
が書き込まれる。
【0039】以下、本発明の作用について説明する。図
5はメインフローを概略的に示すもので、フォトセンサ
22aから得られる光電信号PLV(A)に基づいて、
接合テープ11が給送されてきたことを検知し、続いて
バーコード12が付与されたものについてはバーコード
の読込み及びコードデータの識別が行われる。なお、他
方のフォトセンサ22bはフォトセンサ22aとフイル
ム給送方向と直交する同一線上に配置されているため、
他方のフォトセンサ22bを用いて接合テープ11が給
送されてきたことを検知することもでき、さらにフイル
ムストリップ10の先端や後端等を検出するときには、
この両方からの光電信号を共に用いることによって検出
の信頼性を高めることも可能となる。
【0040】ファーストフレームのセット処理は、接合
テープ11が検知されたタイミングを基準に、一定長の
給送が行われた時点で給送モータ29の駆動を停止させ
ることによって行われる。接合テープ11の寸法はIS
Oで規格されているため、上記処理によってフイルムス
トリップ10の第1コマ目を露光枠6の背後にセットす
ることができる。なお、このファーストフレームセット
処理は、バーコード12の有無に係わらず行うことがで
きる。
【0041】こうしてファーストフレームセット処理が
完了した後は、これまでどおり通常の撮影待機状態とな
るから、撮影操作を行うごとに自動的に給送モータ29
を駆動してフイルム1コマ給送を行うことにより順次に
撮影を繰り返してゆくことができる。フイルムカウンタ
により最終コマへの撮影完了が確認されると、最後のフ
イルム給送が開始される。
【0042】この最後の給送により、遮光紙9のトレー
ラー部が従動ローラ35を通り過ぎると、従動ローラ3
5の回転が止まってCPU27へのフイルム給送パルス
FPが途絶える。これによりブローニーフイルムの全て
がスプール13に巻き取られたことを検知することがで
き、給送モータ29の停止が行われる。以後は、裏蓋2
を開放して撮影済みのブローニーフイルムが巻きつけら
れたスプール13を取り出すことができる。なお、最後
の給送期間中にもセンサ部20aからの光電信号PLV
(A)を監視しておけば、フイルムストリップ10から
の反射光と遮光紙9からの反射光との相違に基づいてフ
イルムストリップ10の後端が通過したことが検知でき
るから、この検知信号を最後の給送が適正に行われてい
るか否かの確認に用いることも可能である。
【0043】図6ないし図8にしたがってバーコードの
読み取り手順について説明する。裏蓋スイッチ(SW)
は、裏蓋2が閉じ位置にロックされたときにオフからオ
ンに切り換わる。このオン信号を受けてCPU27から
モータドライバ28に給送開始指令が出され、給送モー
タ29が駆動を開始する。減速機構30を介してスプー
ル13が回転を始め、まず遮光紙9のリーダー部9bが
スプール13に巻き取られてゆく。
【0044】給送モータ29の駆動とともにフォトイン
タラプタ33からモータ回転パルスMPがCPU27に
入力される。また、遮光紙9の給送とともに従動ローラ
35が回転し、フォトインタラプタ37からフイルム給
送パルスFPがCPU27に入力される。フイルム給送
パルスFPは遮光紙9やフイルムストリップ10の実給
送長をできるだけ正確に検出するために利用され、また
モータ回転パルスMPは遮光紙9やフイルムストリップ
10の給送長をできるだけ細かく検出することを目的に
利用される。
【0045】図7に示すように、ステップ1(ST1)
で裏蓋スイッチのオンが確認されると、まずEEPRO
M40から初期閾値Sが読み込まれ、これが接合テープ
11が移動してきたか否かを弁別するための閾値S0と
なる。初期閾値Sの値は接合テープ11の地の表面の拡
散反射濃度に基づき、またフォトセンサ22の感度を考
慮して決められている。接合テープ11の反射濃度はフ
イルムメーカーによらず、遮光紙9の反射濃度よりも高
くなっているから、種々の接合テープの中で最も反射濃
度が低いものについて検知できる値に設定しておけばよ
い。
【0046】閾値S0の設定後、フォトセンサ22a,
22bからの光電信号PLV(A),PLV(B)の監
視が行われる(ST2)。これらの光電信号はいずれも
遮光紙9のリーダー部9bからの反射光に基づいたもの
となっているからほとんど同じレベルとなっている。仮
に、両者間に有意の差があったときにはエラー処理へと
移行し、警告表示がなされる。なお、供給側のスプール
8を逆転させる機能を付加しておき、ST2によりエラ
ー処理に移行したときにはフイルム巻き戻しを行って、
装填のし直しを促すようにしてもよい。
【0047】続いて給送モータ29の駆動が開始され、
フイルム給送が行われる。給送モータ29の駆動に同期
してモータ回転パルスMPがCPU27に入力され、従
動ローラ35の回転に同期してフイルム給送パルスFP
がCPU27に入力される。そしてCPU27は、ST
3の処理により、フォトインタラプタ37から入力され
てくるフイルム給送パルスFPがEEPROM40に書
き込んだパルス数「K」に達するまでの間は、光電信号
PLV(A),PLV(B)の読込みを無効化する(S
T3)。
【0048】上記パルス数「K」の値は、例えばフイル
ム給送長1.225mmごとに1個のフイルム給送パル
スFPが得られるとき、20〜30程度の値に設定され
る。給送モータ29起動直後の一定期間は給送が不安定
でノイズが発生しやすいが、上記処理によって光電信号
にノイズが重畳されてもこれを無効化することができ
る。後述するように、遮光紙9を給送している間に得ら
れた光電信号PLV(A)の最小値は、光電信号PLV
(A),PLV(B)の差信号からタイミングパルスT
Pを作るときに利用されるため、上記処理によってバー
コード読み取りにノイズによる悪影響が及ぶのを防ぐこ
とができる。
【0049】正常な操作が行われる限りでは、裏蓋2を
閉じた後、フイルム給送パルスFP「K」個分だけフイ
ルム給送が行われたとき、センサ部20a,20bには
未だ遮光紙9のリーダー部9bが対面しており、光電信
号PLV(A),PLV(B)の値は初期閾値S0より
も必ず低くなる。したがって、この時点での光電信号P
LV(A)が閾値S0よりも大きい場合には、例えば撮
影途中で裏蓋2を開閉するなどの異常操作が行われたこ
とを意味しており、この場合には初期値p0の値を初期
閾値Sに強制的に設定する(ST4)。
【0050】こうして初期値p0の値を低い値に設定す
ると、後述するように白バー/黒バーの境界を判別する
ために用いられる基準値ΔVが高い値に設定される。こ
の結果、フイルムストリップ10からの反射光による光
電信号PLV(B)がノイズなどの影響で細かく変動し
てもこれがバーコードとして認識されることはなく、異
常操作時のバーコードの誤読処理を避けることができ
る。なお、モータ回転パルスMPについては、例えばフ
イルム給送長0.125mmごとに1個のモータ回転パ
ルスMPが得られるようにすれば、細幅エレメントの幅
が0.8mm程度のバーコードを実用上問題のない分解
能で識別することが可能である。
【0051】フイルム給送パルスFPが「K」に達し、
必要に応じてST4の処理が行われた後、フイルム給送
パルスFPのカウント値がクリアされ、光電信号PLV
(A)がCPU27によって再び監視される。この監視
の過程では、センサ部20a上を遮光紙9のリーダー部
9bが通過してゆくため、図6に実線で示すように光電
信号PLV(A)は低いレベルでわずかに変動する。そ
してCPU27は、この期間中、光電信号PLV(A)
の最も低い値を初期値p0として更新する(ST5)。
【0052】給送の継続により接合テープ11がセンサ
部20a,20bの上に移動してくると、接合テープ1
1の前縁側にはスタートクワイエットゾーン14が設け
られているため各々の光電信号PLV(A),PLV
(B)は全く同様に増大してゆく。そして、「PLV
(A)>S0」(ST6)となった時点でCPU27は
接合テープ11がセンサ部20aに移動してきたことを
検知し、このタイミングTP0からフイルム給送パルス
FPのカウントが再開される。
【0053】引き続き図8に示す処理が開始される。フ
イルム給送パルスFPのカウント個数が「M」個に達し
た時点で光電信号PLV(A)の読込みが行われ、
「V」値となる。「M」の値は1〜2個程度で、接合テ
ープ11の前縁がフォトセンサ22aの上を通過し終わ
ったタイミングとなっており、「V」値は接合テープ1
1そのものの表面の反射光に対応したもの、すなわち白
バーからの反射光に対応したものとなっている。
【0054】上記により検知された「V」値からST5
で検出された初期値p0との差が求められ、その1/2
としてΔVが設定される。「V」値は接合テープ11そ
のものからの反射光で白バーからの反射光とほぼ同じで
あり、また初期値p0は遮光紙9からの反射光で黒バー
からの反射光に近いものになっているから、ΔVは、白
バー検知時の光電信号PLV(B)のレベルと、黒バー
検知時の光電信号PLV(B)のレベルとのほぼ中間の
値となる。こうして算出されたΔVの値は、バーコード
読み取り処理時にCPU27からコンパレータ25に入
力される。なお、上記「V」値及び初期値p0の値はフ
イルムメーカーごとに異なり、また同一メーカーにして
も多少相違はあるが、予めこれらのデータを考慮して適
切なΔV値が決められるのであれば、簡便にはΔVの値
を固定した値としてEEPROM40に用意しておき、
上記ΔVの算出処理を省略することも可能である。
【0055】接合テープ11のスタートクワイエットゾ
ーン14を検知するまでの光電信号の監視は、フイルム
給送パルスFPの発生に同期してフイルム給送長1.2
25mmごとの周期で行われているが、4±1mmのス
タートクワイエットゾーン14がセンサ部20a,20
bを通過してゆく間に、バーコード読み取り用のシーケ
ンスが開始され、光電信号PLV(A),PLV(B)
の監視はモータ給送パルスMPに同期して細かい周期で
行われるようになる。
【0056】続いて「N=1」の設定の後、バーコード
の読込み処理が開始される。スタートクワイエットゾー
ン14がセンサ部20a,20bを通過し終わると、一
方のフォトセンサ22aはバーコード12の非記録領域
に、他方のフォトセンサ22bはバーコード12の記録
領域に対面していることから、一方の光電信号PLV
(A)は実線で示すようにほぼ変動なく推移し、他方の
光電信号PLV(B)は破線で示すようにバーコード1
2の配列パターンに応じて変動する。これらの光電信号
PLV(A),PLV(B)は差動アンプ24に入力さ
れ、その出力端には図6に示すような差信号が現れる。
【0057】このようにして差信号をとることによっ
て、接合テープ11の表面反射率に多少の変動があった
としても、これを除去した形でバーコード12の配列パ
ターンに依存した信号波形が得られる。そして差動アン
プ24からの差信号はコンパレータ25でΔVと比較さ
れ、差信号がΔVを横切る瞬間にタイミングパルスTP
1〜TP14がCPU27に入力される。ΔVは、図6
に示すように差信号の基準レベル、すなわち光電信号P
LV(A),PLV(B)が一致したレベルを基準にし
て設定されるため、差信号のピーク値が多少変動するよ
うなことがあっても、これに影響を受けずに確実にタイ
ミングパルスを得ることができる。
【0058】ここで、接合テープ11にバーコード12
が記録されていないときには、双方の光電信号PLV
(A),PLV(B)は等しくなるから差信号は現れ
ず、したがってタイミングパルスPT1の出力がないま
まフイルム給送が続けられる。そして、フイルム給送パ
ルスFPのカウント値が接合テープ11の幅に対応した
パルス数Wの1/3に達した時点(ST8)で、CPU
27はこの接合テープ11にはバーコード12が記録さ
れていないと識別し、引き続きファーストフレームセッ
ト処理(ST9)に移行する。
【0059】バーコード12が付与された接合テープ1
1に対しては、バーコード12の読み込みが行われる。
バーコード12の読込みは、タイミングパルスTP1〜
TP14の各々のパルス間隔を計測することによって行
われる。このため、ST7で最初のタイミングパルスT
P1が得られた時点から、次のタイミングパルスTP2
が得られる時点までの間でモータ回転パルスMPのカウ
ントが行われる。この処理は、ST10,ST11の処
理とともに「N=14」になるまで繰り返し行われ、そ
の都度得られたモータ回転パルスMPのカウント値は、
RAM39の所定アドレス域に用意されたデータメモリ
(N)に逐次に書き込まれる。
【0060】ST12は、13ビット構成のバーコード
12が所定長さ範囲内にないときにエラー処理に移行さ
せるためのものである。すなわち、フイルム給送パルス
FPのカウント値が接合テープ11の幅に相当するパル
ス数「W」に達していながらも、未だに14個のタイミ
ングパルスが得られていない場合にエラーとなる。この
エラー処理では、例えばカメラに組み込まれた液晶表示
部等にエラー表示を行い、撮影に必要な各種のフイルム
情報の設定をマニュアル操作で入力することを促す。
【0061】14個のタイミングパルスTPが得られ、
13ビット分のデータが適正に得られると、CPU27
は13ビット分のパルス幅データからバーコード12で
表現された二値化データを再生するデータ再生手段とし
て機能し、ST13で示すコードデータの識別処理が行
われる。コードデータの識別処理は、図9のフローチャ
ートに示す手順によって行われる。まず、CPU27は
データメモリ(1)〜(3)から各々の幅データを読み
込んでこれらを加算し(ST14)、先頭3ビット分の
データ長DLを求める。引き続きST15により基準長
DXの算出が行われる。
【0062】こうして求められた基準長DXが、データ
メモリ(1)〜(13)に各々書き込まれた幅データが
太幅エレメント/細幅エレメントのいずれに相当してい
るかを識別する基準となる。なお、先頭側の3ビットを
利用しているので接合テープ11のカールの影響の少な
い領域で基準長DXの設定が可能となるもので、その設
定の基準となるデータ長LDを2ビット以下にしたので
は精度が出にくく、また4ビット以上にしたのでは接合
テープ11のカールの影響が出たり、自由に使用できる
ビット数が減るという難点も出てくる。
【0063】基準長DXが決められた後、データメモリ
(1)〜(13)の各幅データが順次に基準長DXと比
較され、ST16の処理によりコードメモリ(1)〜
(13)にコードデータ「0」,「1」が書き込まれ
る。そして、ROM38に格納されたフイルム情報解読
用のデータが参照され、コードメモリ(1)〜(3)の
コードデータにより120/220のフイルム種別及び
フイルムサイズ、コードメモリ(4)〜(13)のコー
ドデータによりモノクロ/カラーリバーサル/カラーネ
ガのフイルム種とISO感度が識別される(ST1
7)。
【0064】識別されたフイルム情報のうち、120/
220のフイルム種別及びフイルムサイズ情報は、カメ
ラのフイルムカウンタの調節に用いることができ、また
圧板18を自動的に切り換える機能をカメラに内蔵させ
た場合には、その切換え情報として利用することができ
る。なお、前述したように裏蓋2を開放して圧板18の
セットを行い、これに連動してフイルムカウンタを調節
するものでは、バーコードから得られた前記情報により
圧板18のセット位置が適切であるか否かの確認に利用
することができる。また、ISO感度はカメラの露出制
御回路に露出制御用のファクターとして入力され、上述
したバーコード読み取り装置とバーコード付きのブロー
ニーフイルムとの組み合わせにより、合理的なフイルム
情報の識別システムが得られる。
【0065】また、閾値S0によって接合テープ11の
前側エッジが検出された後、CPU27はフイルム給送
パルスFPのカウントを継続して行っており、このカウ
ント値に基づいてファーストフレームセット処理が行わ
れる。このためCPU27は、フイルム給送パルスFP
のカウント個数が「Q」個に達したか否かを監視し、こ
れが「Q」個に達した時点で給送モータ29の駆動を停
止させる(ST9)。前述したように、接合テープ11
の給送方向の長さはISOによって所定の範囲に収まる
ように定められているから、その長さに応じて「Q」の
値を決めておけば、露光枠6の背後にちょうど第1コマ
目を停止させることが可能となる。
【0066】こうしてファーストフレームセットが完了
するとフイルム給送パルスFPのカウント値がクリアさ
れ、第1コマ目の撮影待機状態となる。撮影操作を行う
と、露光完了信号を受けた後、CPU27は給送モータ
29を駆動してフイルム1コマ送りを行う。同時に従動
ローラ35が回転し、フォトインタラプタ37からは同
様にフイルム給送パルスFPが得られるから、これを再
びカウントしてフイルム1コマ分に対応したカウント値
になった時点で給送モータ29の駆動を停止させればよ
い。
【0067】最終コマへの撮影が完了すると、給送モー
タ29が駆動して最後のフイルム給送が行われる。最終
のフイルム給送は、前述したように遮光紙9のトレーラ
ー部まで完全にスプール13に巻き取られるまで行われ
る。なお、最終コマに撮影を完了しても、通常はフイル
ムストリップ10に余裕分があるため、給送が開始され
た後もフォトセンサ22aはフイルムストリップ10か
らの反射光を検知している。そして、フイルムストリッ
プ10の後端が通過し終わると、フォトセンサ22aは
遮光紙9のトレーラー部からの反射光を検知するように
なり、光電信号PLV(A)が低下する。
【0068】したがって、フイルムストリップ10の反
射濃度よりも低く、遮光紙9の反射濃度よりも高い最終
閾値SXをEEPROM40に書き込んでおき、光電信
号PLV(A)を最終閾値SXと比較しながら最終のフ
イルム給送を行えば、フイルムストリップ10の後端が
センサ部20aを通過したことを確認することができ
る。そして、その時点からトレーラー部の長さに応じた
規定の給送期間の後に給送モータ29を停止させたり、
あるいは上記の確認を行った後にフイルム給送パルスF
Pが出力されなくなったときに給送モータ29を停止さ
せれば、トレーラー部も含め、ブローニーフイルムの全
てをスプール13に巻き取らせた時点で自動的に給送モ
ータ29の停止制御を行うことができる。
【0069】
【発明の効果】以上に述べたとおり、本発明のバーコー
ド読み取り装置によれば、接合テープのバーコードの記
録領域から光電信号を得る第1フォトセンサと、バーコ
ードの非記録領域から光電信号を得る第2フォトセンサ
とを用い、各々から得られる光電信号を比較してバーコ
ードの配列パターンに対応したパターン信号を抽出する
ようにしてあるから、接合テープ自体の表面反射濃度に
多少の変動があったり、またフォトセンサとバーコード
記録面との間の距離が多少変化して光電信号に低周波ノ
イズが重畳されるようなことがあっても、その影響を受
けずにバーコードの読み取りを行うことができる。ま
た、上記パターン信号は第1,第2のフォトセンサから
得られる光電信号に基づいて簡便に得ることができるた
め、ソフト的な処理時間を延長することなく迅速なバー
コード読み取りが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いたブローニーカメラの背面側外観
図である。
【図2】ブローニーフイルム(120タイプ)の説明図
である。
【図3】バーコードの説明図である。
【図4】バーコード読み取り装置の概略図である。
【図5】本発明を用いたブローニーカメラの全体的な処
理の流れを示すフローチャートである。
【図6】バーコード読み取り作用を示すタイミングチャ
ートである。
【図7】接合テープの検知処理までの流れを示すフロー
チャートである。
【図8】バーコードの読み取り手順を示すフローチャー
トである。
【図9】バーコードデータの識別手順を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
2 裏蓋 6 露光枠 9 遮光紙 10 フイルムストリップ 11 接合テープ 12 バーコード 14 スタートクワイエットゾーン 18 圧板 20a,20b センサ部 22a,22b フォトセンサ 24 差動アンプ 25 コンパレータ 26 信号抽出手段 27 CPU 29 給送モータ 32,36 エンコード板 33,37 フォトインタラプタ 35 従動ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜田 寿 埼玉県朝霞市泉水3−13−45 富士写真フ イルム株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フイルムストリップの先端を遮光紙に貼
    りつけている接合テープの表面の一部の領域に、フイル
    ム給送方向に沿って白バーまたは黒バーの一方を離散的
    に記録してこの一方のバー相互間のスペースが他方のバ
    ーとなるバーコードが設けられたブローニーフイルムを
    用いるカメラに内蔵されるバーコード読み取り装置にお
    いて、 フイルム給送によって接合テープが移動する間に、前記
    バーコードの記録領域から光電信号を得る第1フォトセ
    ンサと、バーコードの非記録領域から光電信号を得る第
    2フォトセンサと、第2フォトセンサからの光電信号を
    参照して第1フォトセンサからの光電信号からバーコー
    ドの配列パターンに対応するパターン信号を抽出して出
    力する信号抽出手段と、前記パターン信号に基づいて前
    記バーコードで表現された二値化データを再生するデー
    タ再生手段とからなることを特徴とするカメラのバーコ
    ード読み取り装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2フォトセンサは、フイ
    ルム給送方向と直交する同一線上に配置されていること
    を特徴とする請求項1記載のカメラのバーコード読み取
    り装置。
  3. 【請求項3】 前記信号抽出手段は、第1フォトセンサ
    からの光電信号と第2フォトセンサからの光電信号との
    差に基づいて前記パターン信号を抽出することを特徴と
    する請求項1記載のカメラのバーコード読み取り装置。
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