JPH10319446A - ビーム偏向装置 - Google Patents

ビーム偏向装置

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JPH10319446A
JPH10319446A JP12922297A JP12922297A JPH10319446A JP H10319446 A JPH10319446 A JP H10319446A JP 12922297 A JP12922297 A JP 12922297A JP 12922297 A JP12922297 A JP 12922297A JP H10319446 A JPH10319446 A JP H10319446A
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optic deflector
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音響光学偏向器のシリンドリカルレンズ効果
を利用して、高速にレーザビームを走査するように構成
されたビーム偏向装置においては、理想的なレンズ作用
を得るのは難しく、偏向ビームに空間ノイズ成分が生
じ、ビームの質を劣化させるという問題がある。 【解決手段】 第2の音響光学偏向器4のシリンドリカ
ルレンズ効果により偏向方向に収束され、シリンドリカ
ルレンズ5により偏向方向に直交する方向に収束するレ
ーザビームの焦点位置に、第2の音響光学偏向器4と同
一の素子媒体で作られる音響光学変調器6を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音響光学素子を利
用したビーム偏向装置に関し、特に偏向ビームの質を劣
化させることなく、極めて高速な走査を実現できるよう
にしたビーム偏向装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザスポットを走査して画像を取得す
るような例えばレーザ顕微鏡やパターン外観検査装置な
どにおいては、その主走査方向の偏向には高速性が必要
とされるため、他の機械的な偏向手段に比べて高速走査
が可能な音響光学素子を利用した音響光学偏向器が広く
用いられている。しかし、音響光学偏向器は得られる偏
向角が高々±1度程度と小さいため、分解点数が他の偏
向手段に比べて少ないという欠点がある。
【0003】ここで分解点数とは、ビーム偏向装置の性
能の一つを示すもので、ビームを偏向して走査線を得る
ときに、走査した範囲内でどれだけのスポットが分解可
能かにより定義される。この分解点数は偏向角度とビー
ム径の積に比例するため、偏向角度の小さい音響光学偏
向器においては、ビーム径を大きくすることにより、分
解点数を1000点程度とすることができる。ところが
ビーム径を大きくすると、超音波がビームを横切るアク
セス時間が増え、その結果、応答速度が遅くなり、利点
である高速性を犠牲にすることになる。
【0004】そこで、米国特許第3851951号公報
には、2台の音響光学偏向器を使用して、それぞれに偏
向と収束という役割を持たせる方式の技術が提案されて
いる。この方式によれば、分解点数が2000点以上
で、走査周波数が20kHz以上という高速走査が実現さ
れている。
【0005】この方式の一例を図5に示して説明する。
この方式は、レーザビームを出射するレーザ光源1と、
レーザビームを微小角度偏向させる第1の音響光学偏向
器2と、2個のシリンドリカルレンズにより構成される
ビームエキスパンダ3と、1個のシリンドリカルレンズ
により構成される第2の音響光学偏向器4と、レーザビ
ームを走査面10に収束させるシリンドリカルレンズ5
とから構成される。
【0006】上記の構成において、レーザ光源1から出
射されたレーザビームは、第1の音響光学偏向器2によ
って微小角度偏向された後、ビームエキスパンダ3によ
って偏向方向に拡大される。拡大されたレーザビームは
第2の音響光学偏向器4によるシリンドリカルレンズ効
果によって偏向方向に収束される。
【0007】シリンドリカルレンズ効果とは、音響光学
偏向器を用いてレーザビームを高速で連続的に偏向する
ときに生じる現象であり、レーザビームを横切る超音波
の周波数が場所によって異なるため、回析角がレーザビ
ーム断面の場所によって異なり、等価的に偏向方向にレ
ンズの効果を生じるものである。一般的にはシリンドリ
カルレンズ効果は偏向ビームに歪みをもたらすことにな
るので、この歪みをシリンドリカルレンズにより補正し
て使用するが、ここでは積極的にシリンドリカルレンズ
効果を利用している。
【0008】第2の音響光学偏向器4のシリンドリカル
レンズ効果によって収束されたレーザビームは、シリン
ドリカルレンズ5によって、その収束方向と直交した方
向に収束される。ここで、第1の音響光学偏向器2の偏
向ビームは、第2の音響光学偏向器4の超音波回析格子
の動き、つまり超音波伝搬速度に追従するように制御さ
れている。その結果、走査面10において円形のビーム
スポットが第2の音響光学偏向器4の超音波伝搬速度で
走査される。
【0009】この方式は、第2の音響光学偏向器4に、
シリンドリカルレンズを超音波伝搬速度で移動させるこ
とと等価の作用をもたせているため、極めて高速な走査
を実現することができ、この高速性を利用したビーム偏
向装置が特開平8−76359号公報に開示されてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の方式によるビー
ム偏向装置にあっては、シリンドリカルレンズ効果によ
って、レーザビームを収束させる目的の第2の音響光学
偏向器4が、理想的なレンズ作用を有するようにするた
めには、その駆動超音波の掃引周波数に厳密な直線性や
安定性が必要であり、さらに音響光学素子自体にも歪み
がないことが求められる。
【0011】ところが、これらを満足させることは現実
には難しい。理想的なレンズ作用が得られないと、偏向
ビームは元のレーザビームに比べて空間ノイズ成分の増
加が生じ、その結果、レーザビームの質を劣化させるこ
とになる。このようなレーザビームの質の劣化は、レー
ザ顕微鏡やパターン外観検査装置などの偏向ビームを最
終的に回析限界まで絞り込んで利用する必要のある用途
においては、ビームスポットが理想値よりも大きくなる
など画像の質を劣化させるという問題を生じる。
【0012】さらに、駆動超音波の掃引周波数が厳密な
直線性や安定性を満足し、さらに音響光学素子自体にも
歪みがないようにするためには、超音波周波数の制御系
が複雑になる。すると、装置が大変、高価なものとなっ
てしまう。
【0013】また、一般にレーザビームに含まれる空間
ノイズ成分を取り除くには、レーザビームを集光して、
その焦点位置にピンホールやスリットなどの空間フィル
タが配置されている。偏向ビームにおいては、その焦点
位置において、偏向方向にビームスポットが走査される
ため、走査方向に平行にスリットを配置することによっ
て、走査方向に直交する方向の空間ノイズ成分を取り除
くことができる。
【0014】しかし、走査方向の空間ノイズ成分を取り
除くためには、ビームスポットの走査に同期させてピン
ホールあるいはスリットを移動する必要がある。走査速
度が遅い場合には、ピンホールなどをビームスポットに
同期させて機械的に移動することも可能であるが、ビー
ムスポットが超音波伝搬速度で走査されるビーム偏向装
置においては実現することが困難である。
【0015】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、偏向ビームの質を劣化させることな
く、極めて高速な走査を実現できるビーム偏向装置を提
供し、パターン外観検査装置などにおいて良質な画像を
極めて高速に取得することができるようにすることを目
的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のビーム偏向装置
は、レーザ光源から出射されたレーザビームを偏向させ
る第1の音響光学偏向器と、前記第1の音響光学偏向器
によって偏向されたレーザビームを偏向方向に拡大する
ためのビームエキスパンダと、この拡大されたレーザビ
ームを偏向方向に収束させる第2の音響光学偏向器と、
前記第2の音響光学偏向器の収束方向に直交する方向に
レーザビームを収束させるシリンドリカルレンズと、上
記第2の音響光学偏向器によって収束したレーザビーム
の焦点位置に配置され、第2の音響光学偏向器と同一の
素子媒体で作られる音響光学変調器と、を有することを
特徴とするものである。
【0017】本発明によれば、第2の音響光学偏向器と
同一の素子媒体で作られる音響光学変調器が、第2の音
響光学偏向器による収束レーザビームの焦点位置に配置
されたことにより、音響光学変調器の超音波回析格子に
スリットと同等の作用をさせ、ビームスポットとスリッ
トの同期走査を実現することができる。つまり、音響光
変調器の超音波回析格子によって、偏向ビームの空間ノ
イズ成分のみを1次回析光として回析させ、実質的に空
間ノイズ成分が除去された偏向ビームが音響光学変調器
を通過する。この時、音響光学変調器の素子媒体とし
て、第2の音響光学偏向器と同一のものを用いること
で、それぞれの超音波伝搬速度が一致するため、ビーム
スポットと超音波回析格子の完全な同期走査を実現する
ことができる。
【0018】上記ビームエキスパンダは、複数のシリン
ドリカルレンズによって構成されてもよく、楔型プリズ
ムによって構成されてもよい。
【0019】上記シリンドリカルレンズの焦点距離は、
そのFナンバーが第2の音響光学偏向器のシリンドリカ
ル効果によるFナンバーと略等しいのが好ましい。
【0020】上記音響光学変調器の内部での超音波回析
格子は、入射収束ビームの集光ビームスポット径に近い
適度な間隔が空くように生成されることが好ましい。
【0021】上記音響光学変調器と走査面との間にはリ
レーレンズを配置することが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るビーム偏向装
置を図1から図3を参照しながら説明する。従来と同一
部分は同一符号を付して、その説明を省略する。
【0023】本発明にかかるビーム偏向装置は、第2の
音響光学偏向器4のシリンドリカルレンズ効果による焦
点とシリンドリカルレンズ5の焦点に一致する位置に、
空間フィルタの作用を有する音響光学変調器6が備えら
れたことを特徴とするものである。音響光学変調器6が
空間フィルタの作用を有することにより、偏向ビームに
生じる空間ノイズ成分が除去される。
【0024】ここで、一般に音響光学偏向器のシリンド
リカルレンズ効果による焦点距離Fは、F=(V2×
T)/(λ×Δf)で示される。Vは音響光学素子の超
音波速度、Tは超音波周波数の掃引時間、λはレーザビ
ームの波長、Δfは超音波周波数の掃引帯域である。超
音波速度Vとレーザビームの波長λは一定であるから、
第2の音響光学偏向器4の超音波周波数掃引時間Tと掃
引帯域Δfを制御することによって、シリンドリカルレ
ンズ効果の焦点距離を音響光学変調器6の位置に一致さ
せることが可能となる。
【0025】また、シリンドリカルレンズ5の焦点距離
は、そのFナンバーが第2の音響光学偏向器4のシリン
ドリカルレンズ効果によるFナンバーと等しくなるよう
に選ばれている。
【0026】さらに、音響光学変調器6は第2の音響光
学変調器4と同一の素子媒体で作られる。そうすること
により、それぞれの超音波伝搬速度が一致することにな
り、ビームスポットと超音波回析格子の完全な同期走査
を実現することができる。
【0027】音響光学変調器6と走査面10との間に
は、リレーレンズ8と対物レンズ9とが配置される。ま
た、リレーレンズの8側方にはレーザビームの空間ノイ
ズ成分が照射されるストッパ7が配置される。
【0028】本発明に係るビーム偏向装置は以上のよう
に構成し、つぎに動作について説明する。
【0029】レーザ光源1から出射されたレーザビーム
は、第1の音響光学偏向器2によって、紙面に水平方向
に微小角度偏向された後、ビームエキスパンダ3によっ
て偏向方向に拡大される。拡大されたレーザビームは、
第2の音響光学偏向器4によってシリンドリカルレンズ
効果による偏向方向に収束される。第1の音響光学偏向
器2の偏向ビームは、第2の音響光学偏向器4の超音波
回析格子の動きに追従するように制御されているため、
第2の音響光学偏向器4のシリンドリカルレンズ効果に
よる収束ビームが、その超音波回析格子の移動速度、つ
まり超音波伝搬速度で走査される。
【0030】第2の音響光学偏向器4によってシリンド
リカルレンズ効果による偏向方向に収束されたレーザビ
ームは、シリンドリカルレンズ5によって偏向方向に直
交した方向に収束されて音響光学変調器6に入射する。
音響光学変調器6に入射したレーザビームは、音響光学
変調器6の超音波回析格子の作用によって、空間ノイズ
成分が1次回析光としてストッパ7の方向に偏向され、
空間ノイズが除去されたレーザビームがリレーレンズ8
に入射する。
【0031】第2の音響光学偏向器4と音響光学変調器
6の内部では図2に示すように、各超音波回析格子10
1,102がそれぞれ素子媒体によって決まる超音波伝
搬速度V1,V2で媒体中を進行する。第2の音響光学
偏向器4と音響光学変調器6の素子媒体が同一とするこ
とにより、超音波伝搬速度V1,V2は等しくなり、各
超音波回析格子101,102の相対位置関係が常に保
たれる。つまり、超音波を生成するタイミングを制御す
るだけで、第2の音響光学偏向器のシリンドリカルレン
ズ効果によるビームスポットと、音響光学変調器6の超
音波回析格子の完全な同期走査を実現することができ
る。その結果、走査全域にわたって、空間ノイズ成分が
1次回析光104として0次回析光103から分離、除
去される。
【0032】音響光学変調器6内部では図3に示すよう
に、空間ノイズ成分が回析される。超音波回析格子10
5は入射収束ビーム106の集光ビームスポット径に近
い適度な間隔Lが空くように生成され、この超音波回析
格子105によって間隔Lより外側のビームスポットの
空間ノイズ成分108のみが1次回析光109として回
析され、空間ノイズ成分が除去されたレーザビームが0
次回析光(透過光)107として光軸方向に直進する。
【0033】つまり、超音波回析格子105は走査方向
に直交するスリットと同等に作用する。ここで図2の説
明により明らかなように、超音波回析格子105とビー
ムスポット106,108は走査中も常に位置が一致し
ているため、スリットをビームスポットと同期して走査
することと同等の効果が得られる。
【0034】音響光学変調器6によって空間ノイズ成分
が除去されたレーザビームは、リレーレンズ8によって
対物レンズ9の入射瞳に投影される。そのレーザビーム
は、対物レンズ9によって走査面10上に集光され、微
小なスポットが走査される。
【0035】次に、本発明のビーム偏向装置を用いた2
次元レーザ走査光学系の構成を図4を参照しながら説明
する。
【0036】この2次元レーザ走査光学系は、レーザ光
源1と第1の音響光学偏向器2との間にビームエキスパ
ンダ11が配置される。ビームエキスパンダ11はレー
ザビームを所定のビーム径に拡大するもので、ケプラー
型のものを用いて内部にピンホールを設けることによ
り、空間フィルターの作用をさせ、元のレーザビームに
含まれる空間ノイズを除去することもできる。
【0037】第1の音響光学偏向器2は、レーザビーム
を微小角度で高速に偏向させることを目的とするもので
あるため、アクセス時間の短い、つまり超音波伝搬速度
の速い素子、例えば石英(約5960m/s)などがそ
の媒体として適している。ビームエキスパンダ3の倍率
は第2の音響光学偏向器4の超音波回析格子のサイズを
充分に満たすように選択される。また、ビームエキスパ
ンダ3はシリンドリカルレンズではなく楔型プリズム
(アナモルフィック・プリズム)によって構成されたも
のを使用することもできる。
【0038】第2の音響光学偏向器4はシリンドリカル
レンズ効果を利用するため、超音波速度の遅い、例えば
TeO2(二酸化テルル)の横波超音波(約620m/
s)を使った素子などを用いると、シリンドリカルレン
ズ効果による焦点距離を150mm以下と短くできるた
め、全体の光路長を短くできる利点があり、この場合に
も100kH以上の高速な走査を実現することができ
る。しかし、より高速な走査を求める場合には、全体の
光路長は長くなるが、超音波伝搬速度の速い石英などを
用いることで、さらに高速な走査を実現することができ
る。
【0039】シリンドリカルレンズ5の焦点距離は、そ
のFナンバーが第2の音響光学偏向器4のシリンドリカ
ルレンズ効果によるFナンバーと等しくなるように選
ぶ。また、シリンドリカルレンズ5は、その焦点位置が
第2の音響光学偏向器4のシリンドリカルレンズ効果に
よる焦点位置と一致するような位置に配置されているの
で、焦点位置では円形なスポット形状となる。
【0040】第2の音響光学偏向器4と同一の素子媒体
で作られた音響光学変調器6が、第2の音響光学偏向器
4のシリンドリカルレンズ効果による焦点とシリンドリ
カルレンズ5の焦点に一致する位置に配置される。
【0041】音響光学変調器6と対物レンズ9との間に
は、第1の固定ミラー12、リレーレンズ8、振動ミラ
ー13、2個のレンズ14,15、及び第2の固定ミラ
ー16が配置される。振動ミラー13はガルバノメータ
などの回転アクチュエータ(図示せず)によって振動さ
れ、2次元走査の副走査方向(紙面に水平方向)の偏向
を行うものである。2個のレンズ14,15は対物レン
ズ9への入射レーザビームを所定の径に変換する目的
と、振動ミラー13と対物レンズ9の入射瞳を共役な位
置関係に保つ目的で設けられている。
【0042】この2次元レーザ走査光学系は以上のよう
に構成され、つぎに動作について説明する。
【0043】レーザ光源1から出射されたレーザビーム
は、ビームエキスパンダ11によって所定のビーム径に
拡大される。所定のビーム径に拡大されたレーザビーム
は、第1の音響光学偏向器2に入射して、紙面に垂直な
方向に微小角度偏向された後、ビームエキスパンダ3に
よって偏向方向(紙面に垂直方向)に拡大される。ビー
ムエキスパンダ3によって拡大されたレーザビームは、
第2の音響光学偏向器4の超音波回析格子のシリンドリ
カルレンズ効果によって偏向方向に収束される。
【0044】第1の音響光学偏向器2の偏向ビームは、
第2の音響光学偏向器4の超音波回析格子の動きに追従
するように制御されているため、第2の音響光学偏向器
4のシリンドリカルレンズ効果による収束ビームがその
超音波回析格子の移動速度、つまり超音波伝搬速度で走
査されることになる。
【0045】第2の音響光学偏向器4のシリンドリカル
レンズ効果によって収束されたレーザビームは、シリン
ドリカルレンズ5によって第2の音響光学偏向器4のシ
リンドリカルレンズ効果による収束方向と直交した方向
に収束されて音響光学変調器6に入射する。その音響光
学変調器6に入射したレーザビームは、超音波回析格子
の作用によって、空間ノイズ成分のみが1次回析として
偏向され、空間ノイズ成分が除去されたレーザビームが
光軸方向に沿って音響光学変調器6を通過する。
【0046】音響光学変調器6によって空間ノイズ成分
が除去されたレーザビームは、つぎに第1の固定ミラー
12を経てリレーレンズ8に入射して、リレーレンズ8
によって振動ミラー13に投影される。振動ミラー13
によって偏向されたレーザビームは、2個のレンズ1
4,15を通過した後、第2の固定ミラー16を経て、
対物レンズ9の入射瞳に投影される。対物レンズ9の入
射瞳に投影されたレーザビームは、対物レンズ9によっ
て試料17上に集光され、微小スポットが2次元走査さ
れる。ここでは、第2の音響光学偏向器4によって主走
査方向の高速ラスタ走査がなされ、振動ミラー13の副
走査によって2次元走査がなされる。
【0047】本発明は、上記実施の形態に限定されるこ
とはなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範
囲内において、種々の変更が可能である。例えば、本発
明のビーム偏向装置をパターン外観検出装置などに用い
る場合には、試料の透過光や反射光を検出して画像を取
得する。この場合は図4において、副走査方向の走査
は、振動ミラー13を用いずに、移動ステージ(図示せ
ず)によって試料18を走査することにより、振動ミラ
ー13はアライメント、検査確認時など2次元画像を表
示装置に表示するときのみに使用する。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、音響光学変調器の超音
波回析格子に空間フィルターの作用をもたせることによ
って、高速で走査されるビームスポットと空間フィルタ
ーとの同期走査を実現し、走査全域にわたって変更ビー
ムの空間ノイズ成分を取り除くことができる。したがっ
て、変更ビームの質を劣化させずに、極めて高速な走査
を実現することができるため、本ビーム偏向装置をパタ
ーン外観検出装置などに適用することにより、良質な画
像を極めて高速に得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるビーム偏向装置の実施の形態を示
す構成図である。
【図2】音響光学偏向器と音響光学変調器の内部での超
音波回析格子の様子を示す概略図である。
【図3】音響光学変調器の内部での空間ノイズ成分が回
析される様子を示した概略図である。
【図4】本発明によるビーム偏向装置を用いた2次元レ
ーザ走査光学系の構成図である。
【図5】従来のビーム偏向装置の基本構成図である。
【符号の説明】
1:レーザ光源 2:第1の音響光学偏向器 3:ビームエキスパンダ 4:第2の音響光学偏向器 5:シリンドリカルレンズ 6:音響光学変調器 8:リレーレンズ 9:対物レンズ 10:走査面 11:ビームエキスパンダ 13:振動ミラー 17:試料

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ光源から出射されたレーザビームを
    偏向させる第1の音響光学偏向器と、 その第1の音響光学偏向器によって偏向されたレーザビ
    ームを偏向方向に拡大するためのビームエキスパンダ
    と、 拡大された前記レーザビームを偏向方向に収束させる第
    2の音響光学偏向器と、 その第2の音響光学偏向器の収束方向に直交する方向に
    レーザビームを収束させるシリンドリカルレンズと、 前記第2の音響光学偏向器によって収束したレーザビー
    ムの焦点位置に配置され、第2の音響光学偏向器と同一
    の素子媒体で作られる音響光学変調器と、 を有することを特徴とするビーム偏向装置。
  2. 【請求項2】前記ビームエキスパンダは、複数のシリン
    ドリカルレンズによって構成されることを特徴とする請
    求項1に記載のビーム偏向装置。
  3. 【請求項3】前記ビームエキスパンダは、楔型プリズム
    によって構成されることを特徴とする請求項1に記載の
    ビーム偏向装置。
  4. 【請求項4】前記シリンドリカルレンズの焦点距離は、
    そのFナンバーが第2の音響光学偏向器のシリンドリカ
    ル効果によるFナンバーと略等しいことを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれか1つの項に記載のビーム偏向装
    置。
  5. 【請求項5】前記音響光学変調器の内部での超音波回析
    格子は、入射収束ビームの集光ビームスポット径に近い
    適度な間隔が空くように生成されることを特徴とする請
    求項1乃至4のいずれか1つの項に記載のビーム偏向装
    置。
  6. 【請求項6】前記音響光学変調器と走査面との間にリレ
    ーレンズを配置したことを特徴とする請求項1乃至5の
    いずれか1つの項に記載のビーム偏向装置。
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