JP2016001274A - レーザ顕微鏡及びスキャナー - Google Patents

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Abstract

【課題】広い視野の高解像度画像を高速で撮像することができるレーザ顕微鏡を実現する。
【解決手段】本発明のレーザ顕微鏡は、レーザ光源(1)と、レーザ光源から出射した光ビームを第1の方向に周期的に偏向する音響光学素子(3)と、音響光学素子から出射した光ビームを、第1の方向と対応する方向にライン状に整列した複数のサブビームに変換する回折格子(8)と、音響光学素子と回折格子との間に配置され、音響光学素子の瞳を回折格子上に拡大してリレーする第1のリレー光学系(4,6)と、ビーム偏向手段から出射した複数のサブビームを試料に向けて投射し、前記第1の方向と対応する方向にライン状に整列した複数の光スポットを形成する対物レンズ(16)と、試料から出射した反射光を、対物レンズを介して受光する光検出手段(21)とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、広い視野の画像を高速で撮像することができるレーザ顕微鏡に関するものである。
また、本発明は、レーザ顕微鏡や検査装置に用いられるスキャナーに関するものである。
レーザ顕微鏡は、試料の高解像度画像を撮像することができると共に試料表面の立体画像を形成することができ、広く実用化されている。従来のレーザ顕微鏡として、レーザ光源から出射したレーザビームを主走査方向に周期的に偏向する音響光学素子と、音響光学素子により偏向されたレーザビームを副走査方向に偏向するガルバノミラーとを有し、レーザビームにより試料表面を2次元走査するレーザ顕微鏡が既知である(例えば、特許文献1参照)。このレーザ顕微鏡は、単一のレーザビームを主走査するため、1つの画像を撮像するために多数回走査しなければならず、撮像時間が相当長くなる欠点があった。また、音響光学素子の偏向角にも制限があるため、主走査方向のスキャン長が制限され、広い視野の画像を撮像できない欠点があった。
別のレーザ顕微鏡として、レーザ光源から出射したレーザビームを回折格子によりライン状に整列した複数のサブビームに変換し、これらサブビームをガルバノミラーにより副走査するレーザ顕微鏡が既知である(例えば、特許文献2参照)。この既知のレーザ顕微鏡では、隣接するサブビーム間に隙間が形成されると、画像情報が欠落するため、複数のサブビームは隙間なくライン状に整列する必要がある。しかしながら、複数のサブビームを隙間なく整列すると、主走査方向の走査長が制限されるため、広い視野を撮像できない欠点があった。
回折格子を用いた走査装置として、レーザ光源から出射したレーザビームを2次元回折格子によりm×n本のサブビームに変換し、m×n本のサブビームを音響光学素子により主走査方向に1次元走査する走査装置が既知である(例えば、特許文献3参照)。この既知の走査装置では、主走査方向に整列したm本のサブビームを音響光学素子によりサブビーム間の離間距離だけ偏向しているので、音響光学素子の偏向角が小さく済むため、従来のレーザ顕微鏡に比べて高速で撮像できる利点がある。
特開昭61−121022号公報 特開平10−282010号公報 特開2003−294651号公報
上述した特許文献3に記載された走査装置では、レーザ光源と隣接するように回折格子を配置し、レーザ光源から出射したレーザビームを2次元回折格子によりm×n本のサブビームに変換し、m×n本のサブビームを音響光学素子に入射させている。よって、音響光学素子に入射する照明光束全体のサイズが大きくなり、大きな開口を有する音響光学素子を用いる必要があった。しかしながら、開口径の大きな音響光学素子では、サイズの大きな結晶体を用いる必要があるため、音響光学素子の製造コストが大幅に高価になる欠点があった。
さらに重要な課題として、通過する照明光束の径を規定する開口が大きくなると、リトレース期間が長くなり、主走査に要する時間が長くなる欠点がある。すなわち、音響光学素子におけるリトレース期間Trは、超音波の伝搬速度すなわち音速vと開口径dとにより規定され、式Tr=d/vで表される。音響光学素子の結晶体中を伝搬する超音波の音速は結晶体の材料により決まるので、開口が大きくなるほどリトレース時間が長くなってしまう。この場合、走査期間を短縮して1ラインのスキャン時間を短縮することが考えられる。しかしながら、走査期間を短縮した場合、デューティ比が小さくなり、照明効率が著しく低下する不具合が発生する。
本発明の目的は、上述した従来のレーザ顕微鏡の欠点を解消し、広い視野の高解像度画像を高速で撮像することができるレーザ顕微鏡を実現することにある。
また、本発明の別の目的は、高速で撮像できるレーザ顕微鏡や検査装置に好適なスキャナーを提供することにある。
本発明によるレーザ顕微鏡は、光ビームを発生するレーザ光源と、
レーザ光源から出射した光ビームを第1の方向に周期的に偏向する音響光学素子と、
前記音響光学素子から出射した光ビームを、前記第1の方向と対応する方向にライン状に整列した複数のサブビームに変換する回折格子と、
前記音響光学素子と回折格子との間に配置され、音響光学素子から出射した光ビームを、そのビーム径を拡大して回折格子にリレーするリレー光学系と、
前記複数のサブビームを試料に向けて投射し、試料上において前記第1の方向と対応する方向にライン状に整列した複数の光スポットを形成する対物レンズと、
前記試料から出射した反射光を、前記対物レンズを介して受光する光検出手段とを有し、
前記試料上に形成された光スポットは、前記音響光学素子の偏向作用により、前記第1の方向と対応する方向に少なくとも隣接する光スポット間の離間距離だけスキャンされることを特徴とする。
本発明の目的は、広い視野の高解像度画像を高速で撮像できるレーザ顕微鏡を実現することにある。この目的を達成するため、本発明では、大きな開口数(NA)を有し、焦点距離の長い対物レンズを用いる。NAの大きな対物レンズを用いることにより、高解像度の画像を撮像することができる。また、焦点距離の長い対物レンズを用いることにより視野の大きな画像を撮像することができる。一方、対物レンズの瞳径Dと、焦点距離fと、開口数NAとの関係は以下の式により規定される。
D=2×f×(NA)
上記式に基づけば、長い焦点距離と大きな開口数を有する対物レンズを用いる場合、その瞳径Dは相当大きくなる。本発明では、大きな瞳径を有する対物レンズを用い、前段に配置したスキャナーにより対物レンズの大きな瞳径を十分に満たす照明光束を形成する。
本発明では、レーザ光源と隣接するように開口の小さい音響光学素子を配置する。音響光学素子の1ラインのスキャン期間は、試料を照明する走査期間とビームを戻すリトレース期間により構成される。前述したように、音響光学素子のリトレース期間Trは、式Tr=d/vにより規定される。よって、通過する照明光束のビーム径を規定する開口径dをできるだけ小さくすることにより、リトレース期間を短縮することが可能であり、1ラインのスキャン時間が短縮される。1ラインのスキャン時間が短縮されるため、副走査周波数を高くすることが可能になり、高速で撮像することが可能になる。また、同一のフレ角を維持する場合、リトレース期間が短縮されることによりデューティ比が大きくなり、同時に照明効率が高くなる利点も達成される。すなわち、リトレース期間を短縮することにより、スキャン時間が短縮されると共に照明効率が増大する2つの利点が達成される。本発明では、この概念を利用してスキャナーを構成する。すなわち、コリメータレンズを介してレーザ光源と隣接するように音響光学素子を配置し、音響光学素子の開口径はできるだけ小さくなるように設定する。音響光学素子の開口径は、一例として3.3mmに設定することができる。この場合、音響光学素子に入射するレーザビームのビーム径は、コリメータレンズを適切に設定することにより、音響光学素子の小さい開口径に対応することが可能である。
これに対して、特許文献3に記載された走査装置のように、レーザ光源と隣接するように回折格子を配置し、回折格子から出射したm×n本のマルチビームを音響光学素子によりスキャンする構成では、音響光学素子に入射する照明光束全体のサイズが大きくなり、大きな開口径の音響光学素子を用いる必要があり、その結果リトレース期間が長くなり、高速走査に適合しないものである。従って、小さい開口径を有する音響光学素子をレーザ光源に隣接するように配置することは、本発明の必須の事項である。尚、従来の音響光学素子の開口径は10mm程度に設定されるため、開口径を3.3mmに設定することにより、リトレース期間は1/3に短縮される。
一方、対物レンズの瞳径は相当大きいため、開口径の小さい音響光学素子から出射した光ビームをそのまま回折格子に入射させたのでは、対物レンズの大きな瞳径に適合した照明光束を形成することは困難である。そこで、本発明では、音響光学素子と回折格子との間の光路中にリレー光学系を配置し、音響光学素子から出射する光ビームの径を拡大して回折格子にリレーする。回折格子は、所定の間隔で形成された複数の格子線を有する光学素子であり、格子線の数及びその長さは自在に設定することができる。従って、リレー光学系により拡大されたビーム径の照明ビームが入射してもなんら不具合は生じない。すなわち、回折格子にビーム径の大きな照明光束が入射しても、また回折格子に周期的に偏向された照明ビームが入射しても、格子線の数及び長さを入射する照明光束のビーム径に対応するように設定することにより、所定の回折角の所望の本数のサブビームを等角度間隔で発生することができる。このように、リレー光学系により音響光学素子の小さい瞳径を拡大して回折格子にリレーしているので、対物レンズの大きな瞳径を満たす照明光束を形成することが可能になる。従って、音響光学素子と回折格子との間の光路中にリレー光学系を配置して、ビーム径を拡大して回折格子にリレーすることは本発明の主要な技術的特徴である。
回折格子は、入射した光ビームを音響光学素子の偏向方向と対応する方向にライン状に整列した複数のサブビームに変換する。この場合において、音響光学素子のフレ角は、少なくとも隣接するサブビーム間の離間距離に設定する。このように構成すれば、主走査方向に整列した複数のサブビーム全体が音響光学素子により主走査方向に周期的に偏向されるので、広い視野の画像を高速で撮像することが可能になる。一例として、回折格子が65本のサブビームを発生する場合、主走査方向の全走査長は64倍になるので、64倍に拡大された視野の画像を撮像することできる。また、視野が広くなることに対応して、撮像時間も短縮されることになる。
本発明によるレーザ顕微鏡の好適実施例は、ビーム偏向手段と対物レンズとの間の光路中に、ビーム偏向手段の瞳を拡大して対物レンズにリレーする第2のリレー光学系が配置され、回折格子の入射側及び出射側にそれぞれ配置したリレー光学系の瞳径拡大作用により、前記対物レンズの大きな瞳が照明光束により満たされるように構成したことを特徴とする。本例では、回折格子をはさんで入射側及び出射側にそれぞれ第1及び第2の2つのリレー光学系を配置する。このように構成することにより、音響光学素子から出射した小径の照明ビームは、回折格子の前段及び後段の光路においてそれぞれ拡大されるので、光路長がバランスした光学設計を行うことができる。
本発明によるレーザ顕微鏡の好適実施例は、音響光学素子の開口径をD1とし、ビーム偏向手段の開口径をD2とし、対物レンズの瞳径をD3とした場合に、これらD1〜D3は、式 D1<D2<D3を満たすことを特徴とする。本発明のレーザ顕微鏡では、対物レンズの瞳は、音響光学素子、ビーム偏向手段の位置に形成される。本例では、照明光源に一番近い位置に形成される瞳の径D1は一番小さくなるように設定し、2つのリレー光学系のリレー倍率を適切に設定することにより、試料に近づくにしたがって瞳径が徐々に大きくなるように構成する。このように構成すれば、光路長がバランスした光学設計を行うことができる利点が達成される。尚、3つの瞳径及びリレー光学系のリレー倍率の例として、音響光学素子に形成される瞳の径を3.3mmとし、ビーム偏向手段に形成される瞳の径を10.0mmとし、対物レンズの瞳径を20mmとした場合、第1のリレー光学系のリレー倍率を3倍とし、第2のリレー光学系のリレー倍率を2倍に設定することにより、対物レンズの大きな瞳径を満たす照明光束を形成することができる。
上述した本発明の必須の技術的特徴は以下の通りである。
(1) レーザ光源と隣接するように音響光学素子を配置する。
(2) 音響光学素子と対物レンズとの間の光路中に、入射ビームを主走査方向に整列した複数のサブビームに変換する回折格子を配置する。
(3) 音響光学素子と回折格子との間にリレー光学系を配置し、音響光学素子から出射した照明光束の径を拡大して回折格子にリレーする。
これら3つの技術的特徴全体が相互に密接に関連し、その相乗効果として一層広い視野の画像を高速で撮像することが可能になる。
本発明によるスキャナーは、光源から出射した光ビームを、第1の方向にライン状に整列し、第1の方向に周期的に偏向された複数のサブビームに変換するスキャナーであって、
光源から出射した光ビームを第1の方向に周期的に偏向する音響光学素子と、
音響光学素子から出射し、第1の方向に周期的に偏向した光ビームを前記第1の方向にライン状に整列した複数のサブビームに変換する回折格子と、
前記音響光学素子と回折格子との間の光路中に配置され、音響光学素子の瞳径を拡大して回折格子上にリレーするリレー光学系とを有し、
前記回折格子から出射するサブビームは、前記音響光学素子の偏向作用により、前記第1の方向に少なくとも隣接するサブビーム間の離間距離だけ偏向されることを特徴とする。
本発明では、レーザ光源と隣接するように小さい開口径の音響光学素子を配置すると共に瞳径の大きな対物レンズを用い、リレー光学系及び回折格子を介して照明光束を対物レンズに入射させているので、視野の広い画像を高速で撮像することができる。すなわち、小さい開口径の音響光学素子をレーザ光源と隣接するように配置しているので、音響光学素子のリトレース期間が短縮され、1ラインのスキャン時間が短縮されるので、高速化を図ることができる。また、音響光学素子と対物レンズとの間の光路中に回折格子を配置して主走査方向に整列した複数のサブビームを形成し、音響光学素子により複数のサブビーム全体を主走査方向に周期的に偏向しているので、一層広い視野の画像を撮像することが可能になる。また、音響光学素子と対物レンズとの間に光路中にリレー光学系を配置して音響光学素子から出射した小径の照明ビームを拡大して回折格子にリレーしているので、対物レンズの大きな瞳の径を満たす照明光束を形成することができる。
本発明によるレーザ顕微鏡の全体構成を示す図である。 レーザ光源から回折格子に至る光路の同族光線及び主光線を示す図である。 試料表面上における光スポットの移動状態を示す図である。
発明の実施するための形態
図1は本発明によるレーザ顕微鏡の全体構成を示す図であり、図2(A)及び(B)はレーザ光源から回折格子に至る光路の同族光線及び主光線をそれぞれ示す図である。照明光源としてレーザ光源1を用いる。本例では、レーザ光源1として、波長が405nmの光ビームを発生するレーザダイォードを用いる。レーザ光源1から出射した光ビームは、コリメータレンズ2により拡大平行光束に変換されて音響光学素子3に入射する。音響光学素子3は、入射した光ビームを主走査方向である第1の方向(図1の紙面と直交する方向)に周期的に偏向する。本例では、音響光学素子3は、音響光学結晶体として音速が一番遅い二酸化テレル結晶体を有し、その開口径はできるだけ小さく設定し、例えば3.3mmに設定する。このように、音響光学素子を音速の遅い結晶体で構成すると共にその開口径を小さくすることにより、リトレース期間が短縮され入射した光ビームを高速で偏向することが可能になり、例えば60kHzのラインレートで周期的に偏向することができる。尚、音響光学素子の偏向量は、後述する回折格子の隣接するサブビーム間の離間距離に等しくなるように設定する。この場合、1ピッチ以上の距離にわたって偏向させることも可能であり、2ピッチ分又は3ピッチ分偏向することもできる。
音響光学素子3から出射し、第1の方向に周期的にスキャンされた光ビームは、第1のリレーレンズ4、全反射ミラー5、第2のリレーレンズ6及び全反射ミラー7を経て回折格子8に入射する。第1のリレーレンズ4及び第2のリレーレンズ6は第1のリレー光学系を構成し、音響光学素子3から出射した光ビームの径を拡大して回折格子8上に投影する。本例では、第1のリレーレンズの焦点距離は40mmとし、第2のリレーレンズの焦点距離は120mmとし、第1のリレー光学系により音響光学素子の瞳径を3倍に拡大して回折格子にリレーする。従って、回折格子8上には、ほぼ10mm径の瞳が投影される。
回折格子8は、入射する光ビームを第1の方向と対応する方向に等角度間隔でライン状に整列した複数のサブビームに変換し、本例では、65本のサブビームを形成する。回折格子は、等間隔で形成された多数の格子線を有し、格子線の本数及びその長さは自在に設定することができる。従って、第1のリレー光学系により拡大された照明ビームがリレーされても、さらに周期的に偏向された光ビームが入射してもなんら不都合が生じることはない。回折格子8により形成された65本のサブビームは、音響光学素子3の偏向作用によりサブビーム全体が第1の方向に所定の偏向角だけ一律に周期的に偏向される。従って、回折格子8から60kHzの周波数で周期的に偏向された65本のサブビーム群が出射する。
尚、音響光学素子、リレー光学系及び回折格子は、光源から出射した光ビームを1次元走査するスキャナーを構成する。
回折格子8から出射した65本のサブビームは、第3のリレーレンズ9を介して偏光ビームスプリッタ10に入射する。サブビームは、偏光ビームスプリッタ10で反射し、第4のリレーレンズ11を経てビーム偏向手段であるガルバノミラー12に入射する。第3及び第4のリレーレンズ9及び11は同一の焦点距離のレンズで構成され、回折格子8から出射した照明光束は等倍でガルバノミラー12にリレーされる。ガルバノミラー12は、等倍の瞳径(10mm)が形成され、入射した65本のサブビームを第1の方向と直交する第2の方向、すなわち副走査方向に周期的に偏向する。ガルバノミラーの偏向周波数は、例えば60Hzに設定する。ガルバノミラーの代わりに他のビーム偏向手段を用いることができ、ポリゴンミラー等の種々の回転ミラー偏向装置を用いることができる。
ガルバノミラー12により副走査方向に偏向されたサブビームは、第5のリレーレンズ13、第6のリレーレンズ14、及び1/4波長板15を介して対物レンズ16に入射する。第5のリレーレンズ13は40mmの焦点距離を有し、第6のリレーレンズ14は80mmの焦点距離を有し、これら2つのリレーレンズは第2のリレー光学系を構成し、ガルバノミラーの瞳を2倍に拡大して対物レンズ上に投影する。
対物レンズ16は、入射した65本のサブビームを集束してステージ17上に配置した試料18に向けて投射する。本発明では、対物レンズの特性として、大きな視野の画像を形成するため長い焦点距離を有し、且つ高解像度の画像を形成するため大きな開口数(NA)を有する対物レンズを用いる。一例として、対物レンズ16として、20mmの焦点距離及び0.5の開口数を有する対物レンズを用いる。この場合、対物レンズ16の瞳径Dは、D=2f(NA)=20mmとなる。これに対応して、第2のリレー光学系は、ガルバノミラーの開口径(10mm)を2倍に拡大して対物レンズにリレーする。従って、対物レンズの大きな瞳は、拡大された照明光束により満たされることになる。すなわち、本発明では、小さい開口径の音響光学素子から出射した光ビームを第1及び第2の2つのリレー光学系を用いて大径の照明光束に変換して対物レンズに入射させているので、広い視野で且つ高解像度の画像を形成することを目的とする大きな瞳径の対物レンズを用いても、大きな瞳径を十分に満たす照明光束を形成することができる。
試料18の表面には、第1の方向と対応する方向(主走査方向)にライン状に整列した65個の光スポット20が形成される。この状態を図3に示す。本例では、試料上において、1μm径の光スポットが20μmのピッチで形成される。一方、光スポットは、音響光学素子3により第1の方向と対応する方向、すなわち主走査方向に60kHzの周波数で周期的に偏向される。この場合、各光スポット20のスキャン量は、隣接する光スポット間の離間距離又はそれ以上の距離(例えば、2ピッチ分の離間距離)に設定する。よって、音響光学素子の偏向作用により、第1の方向に沿って60kHzのライン周波数で主走査が行われ、また、ガルバノミラーにより第1の方向と直交する副走査方向に60Hzの周波数で副走査が行われる。
尚、対物レンズ16にはモータ19が連結され、その光軸方向に移動することができる。従って、対物レンズをその光軸方向にスキャンしながらサブビームの集束点を試料に対して相対移動させて複数枚の画像を撮像することにより、視野全体にわたって合焦した全焦点画像や試料表面の3次元画像を形成することができる。勿論、対物レンズを固定し、試料ステージを対物レンズの光軸方向に相対移動することも可能である。
試料表面から出射した反射サブビームは、対物レンズ16により集光され、光路を反対方向に伝搬する。すなわち、対物レンズにより集光された反射ビームは、1/4波長板15、第6のリレーレンズ14、第5のリレーレンズ13を経てガルバノミラー12に入射する。ガルバノミラー12で反射した反射ビームは、リレーレンズ11を経て偏光ビームスプリッタ10を透過して光検出手段として機能するラインセンサ21に入射する。リレーレンズ11は結像レンズとしても機能するので、試料からの反射ビームはラインセンサ21上に結像する。ラインセンサ21は、第1の方向と対応する方向にも整列した複数の受光素子を有し、各受光素子に蓄積された電荷を所定のレートが1ラインごとに読み出し、信号処理装置(図示せず)に供給する。信号処理装置は、入力した画像信号を処理して、試料の2次元画像、3次元画像及び視野全体にわたって合焦した全焦点画像を形成することができる。
本発明では、試料上に複数の光スポットを形成し、試料で反射した反射光をラインセンサにより受光しているので、共焦点顕微鏡を構成する。従って、フレアのない高解像度画像を撮像することができる。
本発明は上述した実施例だけに限定されず、種々の変形や変更が可能である。例えば、対物レンズと第2のリレー光学系との間の光路中にノマルスキープリズムのような微分干渉光学系を配置し、試料表面の微分干渉画像を撮像することもできる。
さらに、上述した実施例では、試料上にライン状に形成された光スポット列と試料とを主走査方向と直交する副走査方向に相対移動させる副走査手段としてガルバノミラーを用いたが、ステージの移動機構を利用して副走査を行うことも可能である。この場合、ガルバノミラーの代わりに固定された全反射ミラーを用い、試料を支持するステージをXYステージにより構成する。そして、X方向を主走査方向とし、Y方向を副走査方向とし、ステージをY方向に連続的に移動することにより副走査を行うことができる。
さらに、上述した実施例では、試料の反射画像を撮像する共焦点顕微鏡として説明したが、ラインセンサから出力される画像信号を用い、各受光素子から出力される画像信号の強度を閾値と比較することにより、試料表面に存在する欠陥を検出する欠陥検査装置として構成することも可能である。勿論、本発明のスキャナーは、レーザ顕微鏡だけでなく、検査装置に用いられるスキャナーとして利用することも可能である。
1 レーザ光源
2 コリメータレンズ
3 音響光学素子
4 第1のリレーレンズ
5,7 全反射ミラー
6 第2のリレーレンズ
8 回折格子
9,11 リレーレンズ
10 偏光ビームスプリッタ
12 ガルバノミラー
13 第3のリレーレンズ
14 第4のリレーレンズ
15 1/4波長板
16 対物レンズ
17 ステージ
18 試料
19 モータ
20 光スポット
21 ラインセンサ

Claims (6)

  1. 光ビームを発生するレーザ光源と、
    レーザ光源から出射した光ビームを第1の方向に周期的に偏向する音響光学素子と、
    前記音響光学素子から出射した光ビームを、前記第1の方向と対応する方向にライン状に整列した複数のサブビームに変換する回折格子と、
    前記音響光学素子と回折格子との間に配置され、音響光学素子から出射した光ビームを、そのビーム径を拡大して回折格子にリレーするリレー光学系と、
    前記複数のサブビームを試料に向けて投射し、試料上において前記第1の方向と対応する方向にライン状に整列した複数の光スポットを形成する対物レンズと、
    前記試料から出射した反射光を、前記対物レンズを介して受光する光検出手段とを有し、
    前記試料上に形成された光スポットは、前記音響光学素子の偏向作用により、前記第1の方向と対応する方向に少なくとも隣接する光スポット間の離間距離だけスキャンされることを特徴とするレーザ顕微鏡。
  2. 請求項1に記載のレーザ顕微鏡において、さらに、試料上に形成された複数の光スポットと試料とを前記第1の方向と直交する第2の方向に相対移動させる副走査手段を有し、
    前記副走査手段は、前記回折格子と対物レンズとの間の光路中に配置したビーム偏向手段又は前記試料を支持するステージの第2の方向に移動する移動機構により構成したことを特徴とするレーザ顕微鏡。
  3. 請求項1又は2に記載のレーザ顕微鏡において、前記光検出手段は、前記第1の方向と対応する方向に配列された複数の受光素子を有するラインセンサにより構成され、当該レーザ顕微鏡は、共焦点顕微鏡を構成することを特徴とするレーザ顕微鏡。
  4. 光源から出射した光ビームを、第1の方向にライン状に整列し、第1の方向に周期的に偏向される複数のサブビームに変換するスキャナーであって、
    光源から出射した光ビームを第1の方向に周期的に偏向する音響光学素子と、
    音響光学素子から出射し、第1の方向に周期的に偏向した光ビームを前記第1の方向にライン状に整列した複数のサブビームに変換する回折格子と、
    前記音響光学素子と回折格子との間に配置され、音響光学素子から出射した光ビームを、ビーム径を拡大して回折格子にリレーするリレー光学系とを有することを特徴とするスキャナー。
  5. 請求項4に記載のスキャナーにおいて、前記リレー光学系は、第1のリレーレンズと、第1のリレーレンズの焦点距離よりも長い焦点距離を有する第2のリレーレンズとを含み、
    前記音響光学素子から出射した光ビームは、第1のリレーレンズを通過して第2のリレーレンズに入射し、第2のリレーレンズから前記第1の方向に周期的に偏向した光ビームとして回折格子に入射することを特徴とするスキャナー。
  6. 請求項4又は5に記載のスキャナーにおいて、前記回折格子から出射するサブビームは、前記音響光学素子の偏向作用により、前記第1の方向に少なくとも隣接するサブビーム間の離間距離だけ偏向されることを特徴とするスキャナー。


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