JP5896797B2 - ピクセルクロック発生装置 - Google Patents
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本発明は、複数の反射面を有し一の反射面で観察用レーザを標本の方向へ反射するとともに所定の軸回りに揺動することにより前記観察用レーザを標本上で走査するミラーと、前記観察用レーザの照射により前記標本において発生した観察光を検出する検出部と、該検出部から出力された前記観察光に基づく信号をピクセルクロックに同期してサンプリングすることにより前記標本の画像を生成する画像処理部とを備えるレーザ走査型顕微鏡の前記ピクセルクロックを発生するピクセルクロック発生装置であり、複数の光束を前記ミラーの他の反射面の略同一位置に、前記所定の軸に交差する平面において互いに異なる入射角度で入射させる光源部と、前記他の反射面において互いに異なる反射角度で反射された前記複数の光束の光路上に配置され、前記走査ミラーの揺動によって前記所定の軸に交差する方向に走査される前記複数の光束のうち一部を通過させる開口を有するスリット部材と、該スリット部材の前記開口を通過した光束を集光する集光レンズと、該集光レンズによって集光された光束が入射され、該光束を遮断する遮光部および前記光束を透過させる透光部が前記所定の軸に交差する方向に一定間隔で繰り返し配列されてなる光学格子と、該光学格子を透過した光束を検出し、該光束の強度変化の周期に応じた周波数のクロック信号を生成する信号変換部とを備え、前記複数の光束の前記他の反射面への入射角度は、前記走査ミラーの揺動による前記各光束の走査角度の全幅を複数に分割した角度ずつ互いに異なり、前記開口の前記所定の軸に交差する方向の寸法は、隣接する前記光束同士の前記スリット部材の位置における前記所定の軸に交差する方向の間隔以上であるピクセルクロック発生装置を提供する。
このようにすることで、光学格子を回転させると、光束の走査方向の透光部のピッチが変化する。これにより、ピクセルクロックの周波数を変化させることができる。
このようにすることで、光学格子を回転させたときに光束の光学格子への入射位置も一体に回転し、光束の入射位置と透光部との位置関係が一定に保持される。これにより、光学格子から信号変換部へ出力されるパルス状の光束が安定し、光学格子の回転角度によらずに安定したピクセルクロックを生成することができる。
このようにすることで、光源が1つで済むので、構成を簡素にし、装置のコストを抑えることができる。
このようにすることで、光学格子を走査される2以上の光束は、同一のタイミングで透光部を横切ることにより、同一のタイミングでパルス状となって出力される。これにより、ピクセルクロックの安定性を向上することができる。
このようにすることで、開口を通過する光束が順番に入れ替わったとしても開口を通過する光束の総光量は常に一定になり、光学格子から信号変換部に出力されるパルス状の光束の光量が安定する。これにより、ピクセルクロックの安定性を向上することができる。
本実施形態に係るレーザ走査型顕微鏡システム100は、図1に示されるように、レーザ走査型顕微鏡(以下、単に顕微鏡という。)2と、該顕微鏡2が備える走査ミラー3の揺動に連動してピクセルクロックを生成するピクセルクロック発生装置1とを備えている。
周波数逓倍器17は、入力されたパルス信号の周波数を2倍に逓倍して出力する。図1には、直列に接続された3つの周波数逓倍器17により、光検出器16から出力されたパルス信号の周波数が最終的に8倍にまで逓倍される構成が例示されている。
画像処理部7において、パルス信号はピクセルクロックとして用いられる。すなわち、画像処理部7は、周波数逓倍器17から入力されたパルス信号に同期して光検出器6から入力されてくる電気信号をサンプリングし、サンプリングした電気信号を輝度に変換して並べることにより標本Aの画像を生成する。
本実施形態に係る顕微鏡2において、レーザ光源4から出力された観察用レーザLは、ダイクロイックミラー8および走査ミラー3で反射され、対物レンズ5を介して標本Aに照射される。このときに、観察用レーザLは、走査ミラー3の作動によって標本A上をX’方向に走査し、不図示の別な走査ミラーによりY’方向に走査し、これら2つの走査によってX’Y’方向にラスタ走査する。観察用レーザLの照射によって標本Aで発生した観察光L’は、対物レンズ5によって集光され、走査ミラー3によって反射され、ダイクロイックミラー8を透過し、光検出器6によって検出される。光検出器6は、検出した観察光L’の強度に応じた電気信号を画像処理部7に出力する。
図4(a)は、透光部151aのピッチが連続的に変化する光学格子151の一例を示している。図4(b)は、透光部152aのピッチが段階的に変化する光学格子152の一例を示している。光学格子151,152は、図示しない移動機構によってY’方向に移動可能に設けられている。
図7は、主要な光学素子が一体的に回転可能に構成されたピクセルクロック発生装置1’を示している。このピクセルクロック発生装置1’において、単一のレーザ光源12dと、レンズ18と、回折格子19と、マスク131と、光学格子153と、集光レンズ25と、光検出器16とが筐体20内に共軸的に保持され、その光軸を回転軸として回転可能とされている。レーザ光源12dから発せられたレーザ光は、筐体20の左端から射出し、走査ミラー3と、3枚のミラー24と、リレーレンズ21とを介して筐体20の右端から入射し、検出器16において光電変換される。
(1a) PSPA=λ・f21/P19A
(1b) PSPB=λ・f21/P19B
ここで、λはレーザL0の波長、f21はリレーレンズ21の焦点距離である。
(2a) W131A≧PSPA
(2b) W131B≧PSPB
開口幅W131A,W131Bが式(2a)および式(2b)を満たす場合、複数のレーザスポットのうち少なくとも1個が常に開口131aを透過することになる。
(3a) W131A=nA・PSPA
(3b) W131B=nB・PSPB
ここで、nAおよびnBは、それぞれ任意の正の整数である。
式(2a)および式(2b)、または式(3a)および式(3b)の条件式を満たすことにより、生成されるピクセルクロックを安定化させることが出来る。
(4) PSPA=nP・P153
ここで、nPは任意の正の整数である。式(4)の条件式が成立する場合、透光部153aとマスク透過レーザスポットLSP’との間で空間的な位相が一致するので、生成されるピクセルクロックにおけるシグナル成分を大きくすることができる。
これと同じく図10(b)におけるマスク透過レーザスポットLSP’は、図10(a)における第1の透光部19aと平行な(すなわちX’軸方向に対して30°をなす)レーザスポット列が、列同士の間隔として第1のピッチPSPAをもって並んでいる。同様に、図10(d)においてはX’軸方向に対して45°をなすレーザスポット列が、図10(f)においてはX’軸方向に対して90°をなすレーザスポット列が、それぞれ列同士の間隔として第1のピッチPSPAをもって並んでいる。
まず、複数のレーザL0’を複数のレーザスポットLSPに集光するリレーレンズ21は、走査ミラー3による走査角度の全幅を画角としてカバーする必要はなく、マスク131の開口131aの範囲のみカバーするように構成されていればよい。このことにより、リレーレンズ21の収差補正が容易になり、リレーレンズ21の構成を簡素にしながら、高精度のピクセルクロックを生成することができる。
次に、図9(b)に示したように、X’Y’の2次元方向に拡散する多数の光スポットであるところの複数のレーザスポットLSPを発生させ、その一部を図9(c)に示したようにマスク131を介して取り出し、光学格子153の照明に用いている。このため、走査ミラー3の揺動角や筐体20の回転角度によらず、マスク透過レーザスポットLSP’を、常に安定的に光学格子153に照射することができる。
さらに、光源として単一のレーザ光源12dを用いながら、実質的に複数の光源を得ているので、装置の構造を簡潔にし、価格を安価にすることができる。
2 レーザ走査型顕微鏡
3 走査ミラー
4 レーザ光源
5 対物レンズ
6 光検出器
7 画像処理部
8 ダイクロイックミラー
9,10 レンズ群
11,14,25 集光レンズ
12 光源部
12a〜12d レーザ光源
13 スリット部材
13a,131a 開口
15,151〜153 光学格子
16 光検出器(信号変換部)
17 周波数逓倍器(信号変換部)
18 コリメータレンズ
19 回折格子(光束分割素子)
20 筐体
21 リレーレンズ
24 ミラー
100 レーザ走査型顕微鏡システム
131 マスク
A 標本
Claims (9)
- 複数の反射面を有し一の反射面で観察用レーザを標本の方向へ反射するとともに所定の軸回りに揺動することにより前記観察用レーザを標本上で走査するミラーと、前記観察用レーザの照射により前記標本において発生した観察光を検出する検出部と、該検出部から出力された前記観察光に基づく信号をピクセルクロックに同期してサンプリングすることにより前記標本の画像を生成する画像処理部とを備えるレーザ走査型顕微鏡の前記ピクセルクロックを発生するピクセルクロック発生装置であり、
複数の光束を前記ミラーの他の反射面の略同一位置に、前記所定の軸に交差する平面において互いに異なる入射角度で入射させる光源部と、
前記他の反射面において互いに異なる反射角度で反射された前記複数の光束の光路上に配置され、前記走査ミラーの揺動によって前記所定の軸に交差する方向に走査される前記複数の光束のうち一部を通過させる開口を有するスリット部材と、
該スリット部材の前記開口を通過した光束を集光する集光レンズと、
該集光レンズによって集光された光束が入射され、該光束を遮断する遮光部および前記光束を透過させる透光部が前記所定の軸に交差する方向に一定間隔で繰り返し配列されてなる光学格子と、
該光学格子を透過した光束を検出し、該光束の強度変化の周期に応じた周波数のクロック信号を生成する信号変換部とを備え、
前記複数の光束の前記他の反射面への入射角度は、前記走査ミラーの揺動による前記各光束の走査角度の全幅を複数に分割した角度ずつ互いに異なり、
前記開口の前記所定の軸に交差する方向の寸法は、隣接する前記光束同士の前記スリット部材の位置における前記所定の軸に交差する方向の間隔以上であるピクセルクロック発生装置。 - 前記光学格子は、隣接する前記透光部同士の中心間距離が前記遮光部および前記透光部の配列方向に交差する方向に連続的に変化するとともに、該配列方向に交差する方向に移動可能に設けられている請求項1に記載のピクセルクロック発生装置。
- 前記光学格子は、隣接する前記透光部同士の中心間距離が前記遮光部および前記透光部の配列方向に交差する方向に段階的に変化するとともに、該配列方向に交差する方向に移動可能に設けられている請求項1に記載のピクセルクロック発生装置。
- 前記ミラーの前記所定の軸回りの揺動角度の幅に応じて前記光学格子の前記配列方向に交差する方向の位置を調節する制御部を備える請求項2または請求項3に記載のピクセルクロック発生装置。
- 前記光学格子が、該光学格子をなす面と直交する軸を中心に回転可能に設けられている請求項1に記載のピクセルクロック発生装置。
- 前記光源部が、前記光学格子と共通の軸を中心に前記光学格子と一体的に回転可能に設けられている請求項5に記載のピクセルクロック発生装置。
- 前記光源部が、単一の光源と、該光源から出力された光束を複数に分割する光束分割素子とを備える請求項1から請求項5のいずれかに記載のピクセルクロック発生装置。
- 前記スリット部材は、2以上の光束を前記開口に通過させ、
隣接する前記光束同士の前記光学格子の位置における前記所定の軸に交差する方向の間隔は、前記光学格子の隣接する前記透光部同士の中心間隔の略整数倍である請求項1から請求項7のいずれかに記載のピクセルクロック発生装置。 - 前記開口の前記所定の軸に交差する方向の寸法が、隣接する前記光束同士の前記スリット部材の位置における前記交差する方向の間隔の略整数倍である請求項1から請求項7のいずれかに記載のピクセルクロック発生装置。
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