JPH10316824A - 弾性フィルム - Google Patents

弾性フィルム

Info

Publication number
JPH10316824A
JPH10316824A JP13244097A JP13244097A JPH10316824A JP H10316824 A JPH10316824 A JP H10316824A JP 13244097 A JP13244097 A JP 13244097A JP 13244097 A JP13244097 A JP 13244097A JP H10316824 A JPH10316824 A JP H10316824A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
weight
average molecular
styrene
molecular weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13244097A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Takeuchi
惠夫 竹内
Hirochika Shibata
浩親 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP13244097A priority Critical patent/JPH10316824A/ja
Publication of JPH10316824A publication Critical patent/JPH10316824A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性、加工性、ゴム弾性、伸張回復性を損
うことなく安価な弾性フィルムを提供する。 【解決手段】 本発明による弾性フィルムは、EVAと
スチレン系熱可塑性エラストマーからなる樹脂組成物を
有機過酸化物で部分架橋して得られた架橋樹脂と、PE
系樹脂とからなる。該PE系樹脂は、密度が0.860
〜0.920g/cm3 であり、DSCを用いて測定し
た結晶融解ピークが1つであり、融解ピーク温度から全
結晶が融解し終る温度までの温度幅が20℃以内であ
り、且つ重量平均分子量/数平均分子量の値が1.5〜
3.5である樹脂である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は柔軟性、加工性に優
れるとともにゴム弾性、伸張回復性に優れ、比較的安価
である弾性フィルムに関する。このような特性を有する
フィルムは例えば使い捨ておむつ、生理用ナプキンなど
の衛生材料のギャザーなどの分野で好適に使用される。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系樹脂は、これを種々改
質することによってその特質を幅広く変化させることが
できる。殊にフィルムに柔軟性が要求される分野では、
エチレンとビニルエステルまたは不飽和カルボン酸エス
テルとの共重合体やエチレンとα−オレフィンとの共重
合体より成形されたフィルムが一般に知られている。し
かしながら、これらのエチレン系共重合体からなるフィ
ルムはゴム弾性に乏しいという難点を有する。
【0003】一方、ゴム弾性に富む熱可塑性エラストマ
ーとしてはスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共
重合体、水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、エチレン−
プロピレンエラストマーがよく知られている。しかしこ
れらエラストマーは熱可塑性であるが、得られたフィル
ムは加工性の点でポリオレフィン系樹脂製のものより劣
る。
【0004】そこで、これら両者の長所をそのまま生か
す目的で、ポリオレフィン系樹脂とスチレン系熱可塑性
エラストマーを配合し、さらにこの樹脂組成物の相溶性
と加工性を改良するために有機過酸化物を添加して樹脂
組成物を部分架橋し、得られた架橋樹脂からフィルムを
成形する方法が提案されている。例えば、特開平4−2
70746号公報には、エチレン−酢酸ビニル共重合体
とスチレン系熱可塑性エラストマーからなる樹脂組成物
を有機過酸化物で部分架橋し、得られた架橋樹脂からフ
ィルムを成形する方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな方法で得られたフィルムはゴム弾性、伸張回復性に
優れているが、比較的高価であり、使用分野が制限され
る難点がある。
【0006】本発明は、上記の点に鑑み、柔軟性、加工
性、ゴム弾性、伸張回復性を損うことなく安価な弾性フ
ィルムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による弾性フィル
ムは、上記目的を達成すべく工夫されたもので、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体(以下EVAと略記する)とス
チレン系熱可塑性エラストマーからなる樹脂組成物を有
機過酸化物で部分架橋して得られた架橋樹脂と、ポリエ
チレン系樹脂(以下PE系樹脂と略記する)とからな
り、該PE系樹脂は、密度が0.860〜0.920g
/cm3 であり、示差走査熱量計(以下DSCと略記す
る)を用いて測定した結晶融解ピークが1つであり、融
解ピーク温度から全結晶が融解し終る温度までの温度幅
が20℃以内であり、且つ重量平均分子量/数平均分子
量の値が1.5〜3.5である樹脂である。
【0008】本発明方法に使用されるEVAとしては、
酢酸ビニル含量が5〜40重量%であるものが好まし
い。酢酸ビニル含量が5重量%未満では得られたフィル
ムの柔軟性が乏しく、40重量%を越えると組成物のブ
ロッキング性が高くなる。特に好ましい酢酸ビニル含量
は15〜35重量%である。EVAのメルトフローレー
ト(以下MFRと略記する)は1〜50g/10分であ
ることが好ましい。
【0009】スチレン系熱可塑性樹脂エラストマーとし
ては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合
体、水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重
合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合
体、水添スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重
合体などが挙げられるが、熱安定性の面から水添系のも
のが好ましい。
【0010】EVAとスチレン系熱可塑性樹脂エラスト
マーとの配合比は、EVA30〜70重量%、スチレン
系熱可塑性樹脂エラストマー70〜30重量%であるこ
とが好ましい。EVAが30重量%未満では得られたフ
ィルムの加工性が悪く、70重量%を越えるとフィルム
の柔軟性、ゴム弾性が悪くなることがある。特に好まし
い配合比は、EVA40〜60重量%、スチレン系熱可
塑性樹脂エラストマー60〜40重量%の範囲である。
【0011】部分架橋に使用する有機過酸化物として
は、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルクミルパー
オキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジー(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキシン−3、ベンゾイルパーオキサイド、3,
5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ラウ
ロイルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、
ジ−t−ブチルパーオキサイドなどが挙げられ、これら
は単独で使用してもよいし、2種以上の組み合わせで使
用してもよい。
【0012】有機過酸化物の添加量はEVAとスチレン
系熱可塑性樹脂エラストマーの総和100重量部に対し
200〜2000ppmであることが好ましい。この添
加量が200ppm未満では得られたフィルムがゴム弾
性、加工性に劣り、2000ppmを越えるとゲルが多
くなり良好なフィルムが得られない。特に好ましい添加
量は400〜1500ppmの範囲である。
【0013】有機過酸化物による樹脂組成物の部分架橋
は、EVAとスチレン系エラストマーと有機過酸化物を
よく混合した後、有機過酸化物の分解温度以上の温度で
押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、熱ロールなど
を用いてよく混練することにより達成される。
【0014】得られた部分架橋樹脂に配合されるPE系
樹脂は、密度が0.860〜0.920g/cm3 であ
り、DSCを用いて測定した結晶融解ピークが1つであ
り、融解ピーク温度から全結晶が融解し終る温度までの
幅が20℃以内であり、且つ重量平均分子量/数平均分
子量の値が1.5〜3.5である樹脂である。
【0015】PE系樹脂の密度、DSCによる結晶融解
ピーク温度および重量平均分子量/数平均分子量の比は
いずれもPE系樹脂のゴム弾性に関わる物性であり、上
記規定の範囲外では本発明フィルムの優れたゴム弾性が
損なわれることになる。
【0016】また、結晶融解ピークが1つであるとは、
2つ以上のピークに明瞭に分かれていない場合をも包含
する。融解ピークが複数あるとやはり本発明フィルムの
優れたゴム弾性が損なわれることになる。
【0017】本発明において、PE系樹脂を特定するた
めの指標として採用されている示差走査熱量の分析法は
下記の通りである。
【0018】約10mgのPE系樹脂のサンプルをアル
ミニウムパンに入れ、DSC(セイコー電子社製「SS
C5200型」)を用いて示差走査熱量を測定する。測
定条件については、サンプルを一度融解させた後、5℃
/分の速度で−50℃まで冷却させ、それから5℃/分
の速度で昇温してDSC測定を行う。
【0019】本発明におけるPE系樹脂は、エチレンの
単独重合体のほか、主成分であるエチレンと他のモノマ
ーとの共重合体であってもよい。これらエチレン単独重
合体または共重合体は単独で用いてもまたは2種以上組
み合わせて用いてもよい。
【0020】PE系樹脂は他の樹脂とのブレンドであっ
てもよい。ブレンドの場合、他の樹脂としては、例え
ば、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
オレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン、ス
チレン系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
【0021】部分架橋樹脂とPE系樹脂の配合比率は好
ましくは1/9〜9/1、より好ましくは3/7から7
/3の範囲内で適宜選ばれる。
【0022】これらの樹脂の混合は、各樹脂をペレット
状で混合した後フィルム成形装置の押出機に供給するこ
とによってなされる。
【0023】材料樹脂の良好なゴム弾性、柔軟性、伸張
回復性をそのまま生かした衛生材料用フィルムを製膜す
るには、目付量を15g/m2 〜80g/m2 の範囲に
設定するのが好ましい。製膜法としては、通常のTダイ
法、インフレーション法などが適用できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例によって具
体的に説明する。
【0025】実施例1 酢酸ビニル含量10重量%、MFR10g/10分のE
VA(東ソー社製「ウルトラセン541」)40重量部
と、水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重
合体(シェル化学社製「クレイトンG1675」)60
重量部と、有機過酸化物として1,1−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン(日本石油社製「パーヘキサ3M」)を上記配合樹脂
の総和に対して100ppm添加して、全体を押出機で
160℃で押出すことにより、EVAと水添スチレン−
ブタジエン−スチレンブロック共重合体が部分架橋した
樹脂ペレットを得た。
【0026】この部分架橋樹脂ペレット60重量部と、
密度0.895、重量平均分子量/数平均分子量2.
0、DSCを用いて測定した結晶融解ピーク94℃(単
一)、融解ピーク温度から全結晶が融解し終る温度まで
の温度幅10℃のPEペレット40重量%とを混合し、
この混合物をTダイを備えたフィルム製造装置を用いて
目付量25g/m2 のフィルムに成形した。
【0027】実施例2 実施例1に用いたものと同じ部分架橋樹脂40重量部と
実施例1に用いたものと同じPEペレット60重量部を
混合し、この混合物をインフレーション法によって目付
量20g/m2 のフィルムに成形した。
【0028】比較例1 実施例1に用いたものと同じ部分架橋樹脂のみをTダイ
を備えたフィルム製造装置を用いて目付量30g/m2
のフィルムに成形した。
【0029】評価テスト 実施例および比較例で得られたフィルムを20〜80%
伸び時抗張力および50%伸び後残留歪について評価し
た。この評価結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】表1からわかるように、実施例のフィルム
は比較例のものに比べいずれの項目においても遜色のな
い結果を示した。また、実施例のフィルムでは、比較例
のものと同等のゴム弾性を有するフィルムを得るのに目
付量を小さくすることができ、フィルムを安価に得るこ
とができることがわかる。
【0032】
【発明の効果】本発明により、柔軟性、加工性に優れる
とともにゴム弾性、伸張回復性に優れ、比較的安価な弾
性フィルムを得ることができる。よって、本発明による
フィルムは、使い捨ておむつ、生理用ナプキンなどの衛
生材料のギャザーなどの分野で好適に使用することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 25/10 C08L 25/10

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−酢酸ビニル共重合体とスチレ
    ン系熱可塑性エラストマーからなる樹脂組成物を有機過
    酸化物で部分架橋して得られた架橋樹脂と、ポリエチレ
    ン系樹脂とからなり、該ポリエチレン系樹脂は、密度が
    0.860〜0.920g/cm3 であり、示差走査熱
    量計を用いて測定した結晶融解ピークが1つであり、融
    解ピーク温度から全結晶が融解し終る温度までの温度幅
    が20℃以内であり、且つ重量平均分子量/数平均分子
    量の値が1.5〜3.5である樹脂である、弾性フィル
    ム。
JP13244097A 1997-05-22 1997-05-22 弾性フィルム Pending JPH10316824A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13244097A JPH10316824A (ja) 1997-05-22 1997-05-22 弾性フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13244097A JPH10316824A (ja) 1997-05-22 1997-05-22 弾性フィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10316824A true JPH10316824A (ja) 1998-12-02

Family

ID=15081424

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13244097A Pending JPH10316824A (ja) 1997-05-22 1997-05-22 弾性フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10316824A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100587382B1 (ko) * 1999-08-19 2006-06-08 삼성토탈 주식회사 고충격, 고내후성의 가교화 회전성형용 수지조성물
JP2010109121A (ja) * 2008-10-30 2010-05-13 Tokai Rubber Ind Ltd 誘電膜、およびそれを用いたアクチュエータ、センサ、トランスデューサ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100587382B1 (ko) * 1999-08-19 2006-06-08 삼성토탈 주식회사 고충격, 고내후성의 가교화 회전성형용 수지조성물
JP2010109121A (ja) * 2008-10-30 2010-05-13 Tokai Rubber Ind Ltd 誘電膜、およびそれを用いたアクチュエータ、センサ、トランスデューサ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4087485A (en) Polypropylene blends having high impact strength and improved optical properties
EP0132931B1 (en) Thermoplastic elastomer composition and process for preparation thereof
TW460541B (en) Modification of thermoplastic vulcanizates with a thermoplastic random copolymer of ethylene
JPS5974153A (ja) 樹脂組成物
WO2003066732A1 (en) Polymer compositions
JPH10316824A (ja) 弾性フィルム
JPH0613628B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JPH0517639A (ja) 軟質ポリプロピレン系組成物
JP2008115274A (ja) マスターバッチおよびそれを用いた成形体の製造方法
JPS6356259B2 (ja)
JP4382186B2 (ja) 軟質ポリプロピレン樹脂組成物
JP3067230B2 (ja) 樹脂組成物
JPH04505629A (ja) 合成樹脂部品特に管の製造方法およびその方法を実施するための成形配合物
JP3503339B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP4033655B2 (ja) 使い捨て着用物品用伸縮性繊維
JPH07300548A (ja) ポリオレフィン系フィルム
JPS59221347A (ja) 熱可塑性エラストマーの射出融着方法
JPS59221346A (ja) 表面光沢の優れた熱可塑性エラストマ−組成物及びその製造方法
JPH02113045A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JPH03181536A (ja) ゴム組成物
JPS62131044A (ja) 熱可塑性重合体組成物
JPH01247440A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JPH05163394A (ja) 透明性と柔軟性に優れたポリプロピレン樹脂組成物
JPH11152346A (ja) 弾性フィルム
JP3952533B2 (ja) ポリオレフィン樹脂組成物