JPH10316522A - アルジネート印象材 - Google Patents

アルジネート印象材

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JPH10316522A
JPH10316522A JP9130792A JP13079297A JPH10316522A JP H10316522 A JPH10316522 A JP H10316522A JP 9130792 A JP9130792 A JP 9130792A JP 13079297 A JP13079297 A JP 13079297A JP H10316522 A JPH10316522 A JP H10316522A
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JP
Japan
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alginate
water
paste
kneading
Prior art date
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Pending
Application number
JP9130792A
Other languages
English (en)
Inventor
Michiko Oda
享子 織田
Rika Hayashi
里香 林
Shoichi Chihara
彰一 千原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 練り易く、自重による流れ性が小さく、かつ
経時変化の少ないアルジネート印象材を提供する。 【解決手段】 印象材にキサンタンガムを0.1〜0.
8%含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルジネート印象材
に関する。詳しくは印象材を練和する際には柔らかくて
練り易く、練和を停止した時には印象材ペーストの自重
による流れ性が小さいアルジネート印象材に関する。
【0002】
【従来の技術】アルジネート印象材は、アルギン酸塩が
硫酸カルシウムなどのゲル化反応剤によりゲル化してゲ
ル状硬化体を生ずることを利用したものであって、アル
ギン酸塩、ゲル化反応剤及び充填剤から主として成る組
成物であり、歯牙などの様々な型取りに利用されてい
る。
【0003】アルジネート印象材の商品形態は、粉末タ
イプとペーストタイプの2種類に分類される。ペースト
タイプは、アルギン酸塩と充填剤とを水を主成分とする
溶液でペースト化した主剤と、ゲル化反応剤を主成分と
する粉末状又はペースト状の反応剤とからなる。この両
者を使用時に秤量、混合し、均一なペーストとして用い
る。粉末タイプは、アルギン酸塩に、ゲル化反応剤、ゲ
ル化調節剤、充填剤等の各種成分を混合した粉末状のも
のであり、使用直前に水と練和して均一なペースト状と
して用いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の粉末タイプ、ペ
ーストタイプのいずれも使用時に練和作業が伴う。印象
材を使用するにあたり、最も重要なことのひとつはこの
練和作業である。練和作業の目的は、各成分を十分に混
ぜ合わせるとともに、各成分の溶解を促し、均一に反応
させることにある。この印象材の練和作業は、若干の熟
練と多少の力を要する為、不慣れなものには難しい。こ
の練和作業を容易にするひとつの方法は、印象材ペース
トの粘度を低下させ、柔らかくすることである。しか
し、印象材ペーストの粘度を低下させると、印象採得時
にもペーストが流れ易くなり不都合を生ずる。例えば歯
牙の印象を採得する際に、ペーストが自重によりたれて
しまい、必要な部分に十分な厚みがとれず、採得した印
象の強度が不足する。また、極端な場合には患者の咽頭
に流れ込み、著しく不快かつ危険なこととなる可能性も
ある。
【0005】また、アルジネート印象材は、保管中にそ
の主成分であるアルギン酸塩が解重合を起こして粘度が
低下する性質がある。その結果、印象材自体も徐々に粘
度低下を起こし、印象材ペーストとして使用する際に流
動性が大きくなり過ぎ、かつ使用時毎に使用感が異なる
という不都合を生じる。粉末タイプでは、使用するたび
に印象材粉末を所定量の水で練和するが、規定量より少
ない水で練和する、いわゆる固練りを行うことにより、
この経時変化による過剰流動性を回避することが考えら
れる。しかし、固練りでは出来上がった印象材ゲル体の
含水量が少ない為、弾性歪みも小さくなり、歯牙から脱
型する際に歯牙に負担を生じる。
【0006】また、ペーストタイプではこうした練和に
際しての固さ調整ができないので、粘度低下した印象材
は全く使用できないものとなり大きな問題である。本発
明は従来のアルジネート印象材の有するこのような問題
が無く、練和時の手触りの柔らかさを保ったまま、自重
による流れ性(たれ)を小さくしたアルジネート印象材
を提供しようとするものである。また従来のアルジネー
ト印象材が有する経時的に自重による流れ性が大きくな
ってしまうという問題点の改善されたアルジネート印象
材を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によればアルジネ
ート印象材中に0.1〜0.8重量%のキサンタンガム
を含有させておくことにより、上述の問題点を改善する
ことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるキサンタンガ
ムは、2個のグルコースからなる主鎖と、2個のマンノ
ースと1個のグルクロン酸からなる側鎖の繰り返し単位
からなる、天然の多糖類である。天然ガム質の中では最
も安定性に優れ、強力な耐酸、耐塩、耐熱性を有し、ま
た、極端な擬塑性を示す。アルジネート印象材のキサン
タンガムの含有量は0.1〜0.8重量%でなければな
らない。含有量が少ない場合は、自重によるたれを小さ
くする効果が少ない。逆に多すぎる場合は、印象材練和
時に巻き込んでしまう気泡が抜け難くなる等の悪影響が
生じてくる。練和時に巻き込んだ気泡が抜けないと、こ
れが採得した印象表面に残存して重要な部分の印象に欠
落が生ずることがある。また気泡が内部に残存した場合
も、印象の強度を低下させるという問題がある。さら
に、均一に練和ができずペースト中に部分的に流動性の
小さい個所が生ずるので、練和時のペースト表面がなめ
らかにならず、均一なペーストに練和できたか否かの判
断が難くなり、印象採得のタイミングを逸してしまうと
いう問題もある。
【0009】アルジネート印象材中のキサンタンガムの
好ましい含有量は0.2〜0.7重量%、特に0.3〜
0.7重量%である。これらに加えてキサンタンガムは
水に対する溶解性が良好であるため、粉末タイプの印象
材の場合には、印象材中に均一に分散させておくことに
より水との親和性が向上し、印象材の練和性、特に粉末
と水との初期のなじみ性を向上させるという効果があ
る。
【0010】本発明に係るアルジネート印象材は、キサ
ンタンガムを0.1〜0.8重量%含有する以外は通常
のアルジネート印象材と同じく、アルギン酸塩を主成分
とし、ゲル化反応剤、ゲル化調節剤、充填剤等から成っ
ている。これらの各成分は、公知のものを適宜選択して
用いることができる。アルギン酸塩としては、アルギン
酸のナトリウム、カリウム、アンモニウム又はトリエタ
ノールアミン等の水溶性の塩が用いられる。アルギン酸
塩は印象材の5〜25重量%を占めるのが好ましい。
【0011】ゲル化反応剤としては、水に溶解して2価
以上の金属イオンを生ずる化合物が用いられる。好まし
くは硫酸カルシウム・2水塩、硫酸カルシウム・半水
塩、硫酸カルシウム無水塩等の硫酸カルシウムが用いら
れる。ゲル化反応剤は印象材の5〜30重量%を占める
のが好ましい。ゲル化調節剤としては、ナトリウム、カ
リウム等アルカリ金属の燐酸塩、蓚酸塩、珪酸塩、炭酸
塩等が用いられる。これらは印象材の0.2〜4重量%
を占めるのが好ましい。
【0012】充填剤としては、珪藻土、タルク、シリ
カ、水酸化アルミニウム等が用いられるが、好ましくは
珪藻土である。なかでも顕微鏡で観察して円盤状のもの
と桿状のものとを含む珪藻土を用いるのが好ましい。充
填剤は印象材の30〜85重量%を占めるのが好まし
い。更に本発明に係るアルジネート印象材は、上記に加
えて歪み調整剤、相性改良剤、界面活性剤その他の粉塵
防止剤、着色剤や着香料等の常用の添加剤を含有してい
てもよい。また、印象材のタイプは粉末状及びペースト
状のいずれとすることもでき、ペーストタイプの場合に
はキサンタンガムは、アルギン酸塩を主成分とする主剤
ペースト又は反応剤のいずれに含有させてもよい(な
お、本明細書における印象材の量的組成は、ペーストタ
イプの場合には溶媒を除いた粉末換算の組成である)。
【0013】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に具体的に説
明する。なお、以下の実施例における測定は下記にによ
り行った。 ゲル化時間;JIS−6505(歯科用アルギン酸塩印
象材)に準拠して測定した。 たれ;練和した印象材ペーストをガラス板上に27×2
0×10mmに盛り付け、練和開始から1分後にガラス
板を鉛直に立ててゲル化させた。ゲル化後、鉛直方向に
ゲル化物の長さを測定し、もとの長さの20mmを除い
た長さをたれとした。
【0014】加圧フロー;練和した印象材ペーストを2
0mmφ×31.5mmHの円筒に成形し、練和開始か
ら1分後に円筒の上に120gの荷重をのせた。ゲル化
後、生成した円盤の直径を測定し、加圧フローとした。
これは荷重をかけた場合の流れ易さの指標である。な
お、円盤の直径としては、厚み方向の最も直径の大きい
部分で4方向の直径を測定して、その平均値を用いた。 経時変化;アルミニウム箔をラミネートした合成樹脂製
の袋に印象材を入れて密封し、45℃の恒温槽中で所定
時間保持した。恒温槽から取出し、23℃に降温させた
のち評価試験に供した。
【0015】また、キサンタンガムとしては下記のA〜
Cを用いた。 A;ネオソフトXO(ソマール社製) B;エコーガムF(大日本製薬社製) C;ローディゲル(ローヌ・プーラン社製) 印象材の調製;表−1に記載の各成分を配合し、均一と
なるようによく混合したのち温度23℃、相対湿度50
%の雰囲気中に一晩放置した。 印象材の評価試験;印象材に2.5重量倍の水を加えて
練和して印象材ペーストを調製し、これを用いてゲル化
時間、たれ及び加圧フローの各試験を行った。練和及び
試験は温度23℃、相対湿度50%の雰囲気中で行っ
た。
【0016】
【表1】
【0017】実施例1〜3のものは、いずれもたれは1
7mm以下であった。加圧フローも52mm以上あり、
練和時の手触りは柔らかく、練り易かった。また4週間
の促進試験を経たものでもたれは20mm以下であり、
たれは殆んど増加しなかった。比較例1のものは初期の
たれが大きく、かつ促進試験によるたれの増加も著し
い。従って歯牙の印象採取に用いることは、咽頭への流
れ込みが懸念されるので好ましくない。比較例2のもの
は加圧フローが50.2mmと小さくて練和感が若干重
い。またペースト表面及び内部に気泡が多く、実用には
適さないと考えられる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キサンタンガムを0.1〜0.8重量%
    含有することを特徴とするアルジネート印象材。
JP9130792A 1997-05-21 1997-05-21 アルジネート印象材 Pending JPH10316522A (ja)

Priority Applications (1)

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JP9130792A JPH10316522A (ja) 1997-05-21 1997-05-21 アルジネート印象材

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JP9130792A JPH10316522A (ja) 1997-05-21 1997-05-21 アルジネート印象材

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JPH10316522A true JPH10316522A (ja) 1998-12-02

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ID=15042807

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JP9130792A Pending JPH10316522A (ja) 1997-05-21 1997-05-21 アルジネート印象材

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002068919A (ja) * 2000-08-22 2002-03-08 Gc Corp 歯科用アルギン酸塩印象材組成物
JP2002087922A (ja) * 2000-09-08 2002-03-27 Gc Corp 歯科用アルギン酸塩印象材組成物

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JP2002068919A (ja) * 2000-08-22 2002-03-08 Gc Corp 歯科用アルギン酸塩印象材組成物
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JP4727028B2 (ja) * 2000-09-08 2011-07-20 株式会社ジーシー 歯科用アルギン酸塩印象材組成物

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