JPH10316177A - 電子レンジ用食品容器 - Google Patents

電子レンジ用食品容器

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JPH10316177A
JPH10316177A JP9128805A JP12880597A JPH10316177A JP H10316177 A JPH10316177 A JP H10316177A JP 9128805 A JP9128805 A JP 9128805A JP 12880597 A JP12880597 A JP 12880597A JP H10316177 A JPH10316177 A JP H10316177A
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container
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輝義 三宅
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Abstract

(57)【要約】 【課題】食品を密封して搬送や保存することができる共
に、電子レンジで加熱調理した際は、容器内の膨張空気
を効率的に容器外部に排出し、容器の変形を来さないよ
うにする。 【解決手段】蓋体2を容器本体1に内嵌合し、フランジ
部12,7同士を接合させて容器内部が密閉されるよう
に設けると共に、蓋体2の周縁が接合する容器本体2の
嵌合部6の立ち上がり周壁部6bに上方に開口する凹陥
部9を設け、加熱調理中、膨張空気によって蓋体2が押
し上げられたときに、凹陥部9を介して容器内外が連通
し、膨張空気が排出されるように設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品を収納したま
ま電子レンジで加熱調理できるように形成された蓋付き
のプラスチックシート製容器にかかり、詳しくは容器本
体に加熱膨張空気の排出部を有する食品容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の電子レンジ用食品容器と
しては、例えば図4に示された構造のものがある。これ
は、容器本体41の内周壁上部に嵌合部41aを設け、
この嵌合部41aに蓋体42の周縁折曲部42aが嵌合
するように設け、蓋体42の頂部に小孔などからなる連
通口43を形成してなり、加熱調理中に生ずる蒸気や膨
張空気が上記連通口43から容器外部に排出されるよう
にしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の容器は、容
器本体41に蓋体42を内嵌合させて容器内を密閉して
いるものの、収納された食品の汁や液を連通口43から
容器外部に漏れ出させやすく、塵や埃も入りやすいとい
う問題があった。また、このような漏れやゴミの混入を
防ぐため或いは内容物表示や装飾のため、容器全体をス
トレッチフィルムで覆ったり容器上面にラベルを貼った
りすると、蓋体42に密着するラベルやフィルムで連通
口43を閉塞させやすく、この状態で加熱調理すると、
容器内に充満した膨張空気によって容器が圧迫変形さ
れ、場合によっては収納した食品を飛散させてしまうな
どの問題があった。
【0004】本発明は、上記問題点に鑑み、食品を収納
したまま電子レンジで加熱調理できるように形成された
プラスチックシート製の容器において、食品を密封して
搬送や保存することができ、加熱調理した際は、膨張空
気を効率的に容器外部に排出して容器の変形を来さない
ように形成した電子レンジ用食品容器を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の電子レンジ用食品容器は、縁部をフランジ部と
なした容器本体と蓋体とからなり、蓋体の周縁を容器本
体の内周壁に設けた嵌合部に嵌合させて容器開口を密閉
するプラスチックシート製の容器であって、蓋体の周縁
が接合する容器本体の上記嵌合部の立ち上がり周壁部に
凹陥部を設けたことを特徴としてなるものである。
【0006】本発明によれば、蓋体を容器本体に嵌着し
た状態で、両体のフランジ部同士が重なり合って接合
し、凹陥部を閉塞するため、蓋体は容器内に強固に止着
して内部を密封する。この状態で加熱調理に供すると、
食品と共に封入された空気が膨張して蓋体を上方に押し
上げ、蓋体の縁部で閉塞されていた凹陥部が容器内外に
連通するため、膨張空気は外部に排出される。調理後、
浮き上がった蓋体を容器本体に押し込めば、再び蓋体が
容器本体に圧嵌し、容器内部を密封する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の好適な一実施例を図面に
より説明する。図中、符号1は容器本体、2は蓋体であ
り、本例の容器は、容器本体1の内側に蓋体2が嵌合す
る、いわゆる内嵌合型に形成されたものである。両要素
は、例えば延伸ポリスチレン(OPS)や耐熱延伸ポリ
スチレン(耐熱OPS)、ポリプロピレンなどの耐熱性
の良好なプラスチックシートを用い、圧空乃至真空成形
などのサーモフォーミング法により成形することができ
る。
【0008】容器本体1は、底部3の周囲から上方に開
拡しつつ適宜高さで周壁4を立ち上げて開口部5を形成
し、周壁4の上部内側に段部6aを介して立ち上がった
嵌合壁部6bを形成することにより、蓋体2の縁部11
が嵌合可能な嵌合部6を設け、当該嵌合部上の周縁は、
適宜な幅で平坦に或いは若干湾曲させて外方に張り出し
たフランジ部7を介して若干下向きに外折れした折れ縁
8となし、開蓋状態で蓋体2の縁部11が接合する段部
6aは当該縁部が密着するように平坦な面とする共に、
嵌合壁部6bに、上方に開口する凹陥部9を複数個配設
して形成してある。
【0009】上記嵌合壁部6bは、蓋体2の周縁部下面
が密接し得る適宜な幅を有して周壁4の内側全周に渡っ
て設けた段部6aから、先すぼまり状の逆テーパに上り
傾斜して立ち上げた傾斜面とし、且つその上端部を蓋体
2の縁部外径よりも若干小さい開口径としてフランジ部
7に連なってなり、当該上端部を乗り越えて嵌合壁部6
b内に嵌め入れた蓋体2を段部6a上で支持できるよう
に形成してある。
【0010】上記凹陥部9は、段部6aとの間に適宜な
幅の接合面部6cを挟んで、フランジ部7に連なる嵌合
壁部6bの壁面を径方向外側に適宜な幅で凹ませてな
り、閉蓋状態で、嵌合壁部6b及び接合面部6cに密着
する蓋体2の周縁面部によって閉塞され、蓋体2が接合
面部6cを超えて上方に変位すると、容器内外に連通す
るように設けてある(図2、図3参照)。凹陥部9は適
宜な位置に適宜な個数で設けることができるが、蓋体2
が上方に移動したときに容器内外を連通しやすくするた
め、開口部5の周囲に互いに等間隔を開けて複数個を配
設することが好ましい。凹陥部9は、接合面部6cを設
けずに、段部6aに連ねて形成することもできるが、蓋
体2を嵌合部6に嵌着したときに、容器内が確実に密封
されるようにするため、接合面部6cを適宜な幅で設け
ることがより好ましい。なお、接合面部6cを設ける場
合、上記段部6aは、蓋体2の周縁を支持可能な限り、
周壁4の全周に設ける必要はなく、コーナー部など部分
的に設けてもよい。
【0011】蓋体2は、略々円形の頂部10より周壁を
下方開拡しつつ延伸させ、その周縁に上記段部6a及び
嵌合壁部6bに接合し得るように上向きに折り返した折
り返し縁部11と略水平に適宜な幅延びるフランジ部1
2とを一体に連ね、容器本体1の周壁4内に圧嵌可能な
形状寸法に形成してある。蓋体2のフランジ部12は、
上記凹陥部9を被閉する十分な長さに設け、より好まし
くは、蓋体2を容器本体1から取り外すときに指で摘め
るように、蓋体2を容器本体1に嵌着した状態で、容器
本体1のフランジ部7よりも若干水平に張り出す長さと
するのがよい。なお、蓋体2は収納物が見えるように透
明とし、その表面に曇り止め加工を施すことが好まし
い。
【0012】このように形成された本例の食品容器によ
れば、容器本体1に調理済み、或いは加熱調理が必要な
食品を収納し、その開口面に蓋体2を被着して食品を包
装する。かかる被着状態にあっては、容器本体1の嵌合
部6に蓋体2の折り返し縁部11が嵌着し、両体のフラ
ンジ部7,12が重なり合って接合する共に、蓋体2の
周縁面部で凹陥部9が閉塞されるため、蓋体2は容器本
体1内に固定されて内部を密封し、容器取扱い中、不用
意に容器本体1との接合部に隙間を生じさせたり、容器
本体1から外れたりすることなく安定的に止着し、収納
した食品の汁や液を漏らしたり、塵や埃が内部に混入し
たりする虞れがない。
【0013】そして、これをそのまま電子レンジで加熱
すると、食品と共に容器内に封入された空気が加熱膨張
するため容器内の気圧が高まるが、図3に示されている
ように、膨張空気による押圧力を受けた蓋体2が上記嵌
着位置から上方に移動すると、蓋体2の縁部により閉塞
されていた凹陥部9が容器内外と連通し、ここから膨張
空気や蒸気を外部に排出することができる。
【0014】加熱後は、容器本体1から蓋体を取り外し
て、調理された食品を賞味することができるが、調理場
所とは離れたところで食べるときには、浮き上がった蓋
体2を容器本体1内にそのまま押し込めば、蓋体2は再
び容器本体1に圧嵌するので、容器を傾けて食品の汁を
こぼしたり、染み出させたりせずに持ち運ぶことができ
る。
【0015】なお、容器本体1に蓋体2を被着した状態
で容器全体をストレッチフィルムで覆ってもよいが、そ
の場合、蓋体2の上方への変位によって凹陥部9が連通
可能なように、蓋体2を移動し得るようにしておくこと
が望ましい。また、容器本体や蓋体、開口部の大きさや
形状は、収納する食品の種類や量などに応じて適宜に選
定してよい。
【0016】
【発明の効果】このように、本発明の電子レンジ用食品
容器によれば、容器本体内に凹陥部を設け、これを、加
熱調理中に膨張空気によって蓋体が上方に変位したとき
に容器内外と連通せしめるように形成してあるので、調
理前は、食品を密封して搬送及び保存可能であり、調理
中は、凹陥部を通じて膨張空気を効率的に容器外部に排
出し、容器の変形を来す虞れがない。また、調理後は、
浮き上がった蓋体を容器本体に押し込んで圧嵌し、調理
された食品を密封状態で持ち運ぶことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の食品容器の一実施例の分解斜視図であ
る。
【図2】図1の容器の閉蓋状態の要部拡大断面図であ
る。
【図3】図1の容器を加熱中に蓋体が浮き上がった状態
の要部拡大断面図である。
【図4】従来の食品容器の分解断面図である。
【符号の説明】
1 容器本体 2 蓋体 3 底部 4 周壁 5 開口部 6 嵌合部 7 フランジ部 8 折れ縁 9 凹陥部 10 頂部 11 折り返し縁部 12 フランジ部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縁部をフランジ部となした容器本体と蓋
    体とからなり、蓋体の周縁を容器本体の内周壁に設けた
    嵌合部に嵌合させて容器開口を密閉するプラスチックシ
    ート製の電子レンジ用食品容器において、蓋体の周縁が
    接合する容器本体の上記嵌合部の立ち上がり壁部に上方
    に開放した凹陥部を設けたことを特徴とする電子レンジ
    用食品容器。
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