JP2014114063A - 密封容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】液漏れを防ぐ程度に容器嵌合部と蓋体嵌合部とを密に嵌合させながら、電子レンジによる調理に際して発生する蒸気を逃がすことのできる密封容器を提供する。
【解決手段】蓋体1の蓋体嵌合部11を容器本体2の容器嵌合部21に嵌合する密封容器において、蓋体嵌合部11は、円錐台側面の蓋体周面111と、前記蓋体周面111の上周縁から外方に張り出す蓋体フランジ112と、上方に凸な天蓋部12の下周縁と前記蓋体周面111の下周縁とを結ぶ円環状の蓋体平面113とから構成され、蓋体溝13を周方向等間隔で蓋体周面111に設け、容器嵌合部21は、円錐台側面の容器周面211と、前記容器周面211の上周縁から外方に張り出す容器フランジ212と、下方に突な収納部22の下周縁と前記容器周面211の下周縁とを結ぶ円環状の容器平面213とから構成され、容器溝23を前記蓋体溝13と同数で容器周面211に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、容器本体に蓋体を嵌合したまま電子レンジで調理できる密封容器に関する。
容器本体に蓋体を嵌合したまま電子レンジで調理できる密封容器は、調理に際して発生する蒸気による内部の過度な圧力上昇を回避するため、前記蒸気を逃がす工夫がされる。特許文献1が開示する密封容器は、容器本体の容器嵌合部に蓋体の蓋嵌合部を強制的に嵌め合わせて前記容器本体を密封する密封容器(食品包装容器)であって、容器嵌合部及び蓋嵌合部を係止するストッパー手段と、嵌め合い時に閉塞され、持ち上げ時に容器本体内と容器本体外とを連通開放させる蒸気抜き溝とから構成される蒸気排出機構を設けている(特許文献1・[請求項1])。蒸気抜き溝は、容器嵌合部の上面(上縁)と内外周面(容器内側嵌合部分壁及び容器外側嵌合部分壁)とにわたって形成されている(特許文献1・[請求項2])。
特許文献1が開示する密封容器は、常態として、容器嵌合部の上面と内外周面とにわたって形成される蒸気抜き溝の内外開放端を、前記容器嵌合部に外嵌する蓋嵌合部により塞いでいる。蓋体は、電子レンジによる調理に際して発生する蒸気の圧力によりストッパー手段が掛合するまで持ち上がり、蓋嵌合部が上方に離れて蓋内外開放端を開放し、内外に連通する蒸気抜き溝を通じて蒸気を外部に逃がす(特許文献1・[0040][図3])。密封性(密閉性)は、容器嵌合部の上面及び内外周面と、蓋嵌合部の上面及び内外周面とを密接させて、実現する(特許文献1・[0012])。密封性を高めるため、特に密接する容器側膨出部又は蓋側膨出部の少なくとも一方を形成している(特許文献1・[請求項5])。
特開2010-215259号公報
特許文献1が開示する密封容器は、電子レンジによる調理に際して発生する蒸気の圧力によりストッパー手段が掛合するまで蓋体を持ち上げることから、ストッパー手段の掛合がなければ蓋体が容器本体から外れてしまう程度に、容器嵌合部と蓋体嵌合部とが緩く嵌合していると推測される。容器嵌合部と蓋体嵌合部との緩い嵌合は、密封容器に収納する食品が液体を多く含んでいた場合、液漏れさせてしまう。しかし、液体を多く含む食品を収納しても液漏れしないように器嵌合部と蓋体嵌合部とを密に嵌合させると、今度は蓋体が蒸気の圧力で僅かしか持ち上がらず、蒸気抜き溝が内外に連通しない虞がある。
仮に容器嵌合部と蓋体嵌合部とを密に嵌合させながら、蓋体が蒸気の圧力で僅かに持ち上がる程度で蒸気抜き溝を連通させるとしても、特許文献1が開示する密封容器の蒸気抜き溝は断面コ字状に折れ曲がって下方に向けて開放しており、蒸気抜き溝の断面積が十分に大きく取れないと、円滑に蒸気が逃げていかない虞がある。これは、密封容器の内部の圧力を上昇させ、やがて蓋体が弾け飛ぶ危険性を招く。こうしたことから、特許文献1が開示する密封容器は、液体を多く含む食品の収納に不適と考えられる。
特許文献1が開示する密封容器に限らず、従来同種の密封容器は、液漏れを防ぐ程度に容器嵌合部と蓋体嵌合部とを密に嵌合させながら、電子レンジによる調理に際して発生する蒸気を逃がすことが難しかった。このため、従来同種の密封容器は、容器本体から最も遠い蓋体の天蓋中央付近に蒸気抜き孔を設ける場合が多かった。この場合、密封容器をひっくり返さない限り液漏れしないと思われるが、調理時以外でも外部と連通する蒸気抜き孔を設けることは、不意の液漏れを招く虞があり、改善が求められていた。そこで、液漏れを防ぐ程度に容器嵌合部と蓋体嵌合部とを密に嵌合させながら、電子レンジによる調理に際して発生する蒸気を逃がすことのできる密封容器について検討した。
検討の結果開発したものが、蓋体の蓋体嵌合部を容器本体の容器嵌合部に嵌合する密封容器において、蓋体嵌合部は、円錐台側面の蓋体周面と、前記蓋体周面の上周縁から外方に張り出す蓋体フランジと、上方に凸な天蓋部の下周縁と前記蓋体周面の下周縁とを結ぶ円環状の蓋体平面とから構成され、内向きに膨出して嵌合方向に延び、開放端面を蓋体平面に覗かせる蓋体溝を周方向等間隔で蓋体周面に設け、容器嵌合部は、円錐台側面の容器周面と、前記容器周面の上周縁から外方に張り出す容器フランジと、下方に突な収納部の下周縁と前記容器周面の下周縁とを結ぶ円環状の容器平面とから構成され、外向きに膨出して嵌合方向に延び、開放端面を容器フランジに覗かせる容器溝を前記蓋体溝と同数で容器周面に設けてなり、蓋体フランジ及び容器フランジ又は蓋体平面及び容器平面の一方又は双方を接面させて蓋体嵌合部を容器嵌合部に内嵌合させた際、容器溝の下端と蓋体溝の上端との嵌合方向の隙間ΔHを、蒸気により持ち上がる蓋体の最大持ち上がり高さΔFより低くし、蓋体溝又は容器溝の一方又は双方の周方向幅が他方又は双方の周方向間隙より大きくしたことを特徴とする密封容器である。
本発明の密封容器は、相似な円錐台側面の蓋体周面を容器周面に内側から接面させて、蓋体嵌合部を容器嵌合部に内嵌合させる。このとき、蓋体平面を容器平面に接面させれば、蓋体周面に設けた蓋体溝は、蓋体平面に覗かせた開放端面を容器平面に塞がれ、容器本体内部と遮断される。また、蓋体フランジを容器フランジに接面させれば、容器周面に設けた容器溝は、容器フランジに覗かせた開放端面を蓋体フランジに塞がれ、外部と遮断される。蓋体嵌合部及び容器嵌合部は、蓋体周面を容器周面に内側から接面させ、蓋体平面及び容器平面、又は蓋体フランジ及び容器フランジのいずれか又は双方を接面させる。そして、蓋体溝及び容器溝は、隙間ΔHだけ離れているので連通しない。こうして、蓋体嵌合部を容器嵌合部に内嵌合させと、容器本体内部と外部とが遮断され、前記容器本体に収納された食品の液漏れが防止される。
液体を多く含む食品を容器本体に収納し、蓋体の蓋体嵌合部を容器本体の容器嵌合部に嵌合させた密封容器をそのまま電子レンジに入れて加熱調理を始めると、前記調理に際して発生する蒸気で僅かに蓋体が持ち上がる。蓋体周面及び容器周面は、相似な円錐台側面であるため、蓋体が持ち上がれば持ち上がるほど、容器周面に蓋体周面が下方から押し付けられて蓋体の持ち上がりを制限し、蓋体が容器本体から外れることが防止される。蓋体が持ち上がると、容器溝の開放端面を塞いでいた蓋体フランジや蓋体溝の開放端面を塞いでいた容器フランジがそれぞれ容器溝又は蓋体溝から離れる。そして、蓋体が最大持ち上がり高さ内で、隙間ΔHより高く持ち上がると、上段に位置する容器溝と下段に位置する蓋体溝とが連通し、容器本体内部と外部とが連通する経路が構築される。こうして、電子レンジによる調理に際して発生する蒸気は、前記経路を通じて外部へ逃がされる。
蓋体溝が周方向等間隔で設けられるとは、周方向に隣り合う蓋体溝の同じ部位の周方向間隔がすべて等しいことを意味する。また、蓋体溝と容器溝とが同数であるとは、蓋体溝及び容器溝の周方向間隔が等しいことを意味する。そして、蓋体溝又は容器溝の一方又は双方の周方向幅が蓋体溝又は容器溝の他方又は双方の周方向間隙より大きいとは、蓋体溝(容器溝)の周方向の幅と、隣り合う容器溝(蓋体溝)の周方向の間隙(隣り合う輪郭の周方向最短距離)とを比較し、(1)蓋体溝の周方向幅が容器溝の周方向間隙より大きい、(2)容器溝の周方向幅が蓋体溝の周方向間隙より大きい、又は(3)蓋体溝の周方向幅が容器溝の周方向間隙より大きく、かつ容器溝の周方向幅が蓋体溝の周方向間隙より大きいことを意味する。前記(1)〜(3)のいずれかを満たす限り、蓋体溝及び容器溝相互の周方向幅の異同を問わず、一方の周方向間隙の周方向中間位置に他方の周方向幅の周方向中間位置が位置しても周方向に重なる部分ができ、蓋体が持ち上げられると必ず両者が連通する。
蓋体溝及び容器溝を、それぞれ蓋体周面及び容器周面の全周にわたって設けると、前記蓋体周面及び容器周面が変形しやすくなり、蓋体嵌合部と容器嵌合部との密な嵌合が妨げられる可能性がある。そこで、蓋体溝及び容器溝は、同数ずつ、かつ周方向等間隔に間引かれ、蓋体溝又は容器溝の一方の連続して並ぶ数が蓋体溝又は容器溝の他方の間引き数より大きくするとよい。これにより、蓋体溝及び容器溝は、周方向等間隔に間引かれ、一定数ずつを一群として並ぶことになる。これは、蓋体溝及び容器溝が設けられない連続した蓋体周面及び容器周面が形成されることを意味し、前記蓋体周面及び容器周面の変形を抑制し、蓋体及び容器本体の強度を高める。蓋体溝又は容器溝は、上記(1)〜(3)のいずれかを満たしており、一方の連続して並ぶ数が他方の間引き数より大きいため、周方向に重なる部分ができ、蓋体が持ち上げられると必ず両者が連通する。
本発明は、液漏れを防ぐ程度に容器嵌合部と蓋体嵌合部とを密に嵌合させながら、電子レンジによる調理に際して発生する蒸気を逃がすことのできる密封容器を提供する。液漏れを防ぐ密な嵌合は、相似な円錐台側面の蓋体周面を内側から容器周面に接面させるほか、蓋体フランジ及び容器フランジ、又は蓋体平面及び容器平面のいずれか又は双方を接面させることによる効果である。蓋体溝及び容器溝は、蓋体嵌合部を容器嵌合部に内嵌合させた際、容器溝の下端と蓋体溝の上端との嵌合方向の隙間ΔHを、蒸気により持ち上がる蓋体の最大持ち上がり高さΔFより低くし、蓋体が持ち上がらない限り連通しないようにし、加えて蓋体平面に覗かせた蓋体溝の開放端面を容器平面で塞いだり、容器フランジに覗かせた容器溝の開放端面を蓋体フランジで塞いだりすることにより、液漏れを防止しながら、蓋体が持ち上がると蒸気を逃がすことができる。
本発明の密封容器の一例を、蓋体及び容器本体を分離した状態で表す斜視図である。 本例の密封容器を、蓋体及び容器本体を嵌合した状態で表す斜視図である。 嵌合状態における蓋体溝及び容器溝の嵌合方向の位置関係を表す部分断面図である。 蒸気により蓋体が持ち上げられた状態における蓋体溝及び容器溝の関係を表す部分断面図である。 蓋体溝及び容器溝が間引き位置も含めて周方向に一致した嵌合状態を表す部分展開図である。 蓋体溝及び容器溝が間引き位置を除いて周方向に一致した嵌合状態を表す部分展開図である。 蓋体溝及び容器溝が間引き位置も含めて周方向にずれた嵌合状態を表す部分展開図である。
以下、本発明を実施するための形態について図を参照しながら説明する。本発明の密封容器は、図1及び図2に見られるように、蓋体1の天蓋部12に蒸気抜き孔のないことを除けば、従来同種の密封容器と変わらない外観を有している。本発明の密封容器は、常態として蓋体嵌合部11を容器嵌合部21に密に内嵌合させ、食品からの液体が外部に漏れないようにする水密性を実現しながら、電子レンジの調理に際して発生する蒸気により蓋体1が持ち上げられると、蓋体嵌合部11に設けたられ蓋体溝13と、容器嵌合部21に設けられた容器溝23とを連通させて、前記蒸気を逃がすことができる。このため、蓋体1の天蓋部12に蒸気抜き孔が必要ない。
蓋体嵌合部11は、収納される商品の視認性が確保される透明な樹脂素材(ポリエチレン等)からなる一体成形品で、上に向かって窄む円錐台側面の蓋体周面111と、前記蓋体周面111の上周縁から外方に張り出す平面視円環状の蓋体フランジ112と、上方に凸な円錐台状の天蓋部12の下周縁と前記蓋体周面111の下周縁とを結ぶ平面視円環状の蓋体平面113とから構成される。蓋体溝12は、周方向等間隔で、7個置きに3個ずつ間引かれて蓋体周面111に設けられている。本例の蓋体1は、蓋体嵌合部11を容器嵌合部21に密に内嵌合しているから、容器本体2から取り外しやすくするため、蓋体フランジ112につまみとなるベロ114を設けている。
容器嵌合部21は、収納される商品が見映えする有色の樹脂素材(ポリプロピレン等)からなる一体成形品で、上に向かって窄む円錐台側面の容器周面211と、前記容器周面211の上周縁から外方に張り出す容器フランジ212と、下方に突な逆さ円錐台状の収納部22の下周縁と前記容器周面211の下周縁とを結ぶ平面視円環状の容器平面213とから構成される。容器フランジ212は、内周縁(=容器周面211の上周縁)が平面視円形であるが、外周縁が平面視八角形である。容器溝22は、上記蓋体溝13同様、周方向等間隔で、7個置きに3個ずつ間引かれて容器周面211に設けられている。容器周面211と容器フランジ212とが交差する周縁は面取りされており、前記容器フランジ212に覗く容器溝22の開放端面は傾斜している。本例の容器フランジ212は、外周縁を平面視八角形にし、かつ下方に向けて折り返すことにより、剛性を高めると共に、密封容器としての審美性を高めている。
密封容器は、蓋体嵌合部11を容器嵌合部21に内嵌合すると、図3に見られるように、蓋体周面111と容器周面211とを、蓋体フランジ112と容器フランジ212とを、そして蓋体平面113と容器平面213とをそれぞれ接面させる。これにより、後述するように、蓋体溝13及び容器溝23が連通しない限り、容器内外は前記接面により完全に遮断される。また、蓋体周面111及び容器周面211は、相似な錐台側面であり、蓋体嵌合部11を容器嵌合部21に内嵌合すると、蓋体周面111が容器周面211に内方又は下方から掛合し、蓋体1が容器2から容易に外れないようにしている。こうして、本発明の密封容器は、蓋体1の外れにくい内嵌合において複数部位を接面させることにより、液漏れを防ぐ水密性を実現する。
蓋体溝13は、蓋体周面111に設けられた内向きに膨出する凹溝で、開放端面を蓋体平面113に覗かせながら、蓋体周面111の嵌合方向高さHの1/2未満の嵌合方向高さhcで、蓋体嵌合部11及び容器嵌合部21の嵌合方向に延びている。また、容器溝23は、容器周面211に設けられた外向きに膨出する凹溝で、開放端面を容器フランジ212に覗かせながら、容器周面211の嵌合方向高さHの1/2未満の嵌合方向高さhdで、前記嵌合方向に延びている。このため、蓋体溝13と容器溝23とが周方向に一致したとしても、両者は嵌合方向に隙間ΔHを挟んで隔てられ、連通しない。こうして、本発明の密封容器は、上記水密性が保証される。
蓋体1を容器本体2に嵌合したまま密封容器を電子レンジに入れて調理し、食品から蒸気VPが発生し始めると、図4に見られるように、逃げ場のない蒸気VPにより蓋体1が持ち上げられる。このとき、本発明の密封容器は、相似な円錐台側面である蓋体周面111を内方及び下方から容器周面211に掛合させているため、前記蓋体1の持ち上がりは制限的である。蓋体1の最大持ち上がり高さΔFは、容器の形状や大きさ、蓋体1の素材や厚みによっても異なるが、容器溝13の下端と蓋体溝23の上端との嵌合方向の隙間ΔHを前記最大持ち上がり高さΔFより低くしておくことにより、蓋体1が持ち上がると、蓋体溝13と容器溝23が連通する。
こうして、電子レンジに入れた調理に際して発生する蒸気VPにより蓋体1が隙間ΔHより高く、最大持ち上がり高さΔFより低い範囲で持ち上げられた密封容器は、内部から順に、上下に離れた蓋体平面113及び容器平面213の隙間、蓋体溝13、容器溝23、上下に離れた蓋体フランジ112及び容器フランジ212を繋いで、容器本体2内部と外部とを連通させる経路を構築する。そして、前記経路を通じて、蒸気VPは、容器本体2内部から外部へと放出される(図4中矢印参照)。容器本体2内部と外部とを連通させる経路は、周方向にわたって均等に構築されるため、蒸気VPは周方向に偏ることなく、全周から逃げていくため、蓋体1に偏った力が加わって容器本体2から外れる虞がない。
本例の蓋体溝13及び容器溝23は、それぞれの嵌合方向高さhc,hdが等しいだけでなく、図5に見られるように、それぞれの周方向幅tcc,tcdや周方向間隙ucc,ucdも共に等しい全くの同形であり、しかもそれぞれの周方向間隔が同じで、同じ間引き数で間引かれているため、両者の周方向位置を一致させることもできる。この場合、蓋体1が持ち上げられることにより構築される蒸気VPを逃がすことのできる経路は、すべての蓋体溝13及び容器溝23が周方向にずれることなく周方向幅tcc,tcdの範囲で連通するため、容器本体2内部と外部とを結ぶ断面積が最大となり、もっとも円滑に蒸気VPを逃がすことができる。
ところが、本例の密封容器は、容器本体2に対して蓋体1が周方向に何ら位置決め手段を持たないため、蓋体溝13及び容器溝23の周方向位置が必ず一致することはあまりあり得ない。例えば、本例の蓋体溝13及び容器溝23は、周方向に間引かれているため、相手方のない周方向位置に来ることも考えられる。しかし、本例の蓋体溝13及び容器溝23は、7個置きに3個ずつ、かつ周方向等間隔に間引かれ、蓋体溝13の連続して並ぶ数が容器溝23の間引き数より大きく、また容器溝23の連続して並ぶ数が蓋体溝13の間引き数より大きくしているので、図6に見られるように、4個以上の蓋体溝13及び容器溝23の周方向位置が重なり、必ず連通する。これにより、容器本体2内部と外部とを結ぶ断面積が減少するものの、蒸気VPを逃がすことができる。
更に、本例の蓋体溝13及び容器溝23は、周方向に間引かれているため、相手方のない周方向位置に来ることも考えられる。しかし、本例の蓋体溝13及び容器溝23は、蓋体溝13の周方向幅tccを容器溝23の周方向間隙ucdより大きく、かつ容器溝23の周方向幅tcdを蓋体溝13の周方向間隙uccより大きくしているので、図7に見られるように、互いに周方向位置がわずかにずれたとしても、例えば蓋体溝13が容器溝23の周方向間隙で完全に塞がれることがなく、蓋体溝13及び容器溝23の周方向に必ず重なる部分ができ、必ず連通する。これにより、容器本体2内部と外部とを結ぶ断面積が減少するものの、蒸気VPを逃がすことができる。
このように、蓋体溝13及び容器溝23の周方向位置が互いにどのような関係になっても、両者の周方向位置が必ず重なるようになっているので、蓋体1が持ち上げることにより、蒸気VPを逃がす経路が必ず構築されるようになっている。また、既述したように、蓋体溝13及び容器溝23の周方向位置は、周方向に偏ることなく、均等に重なり合うので、蒸気VPを逃がす経路は周方向に均等に構築される。これにより、蒸気VPは、周方向均等に逃がすことができ、蒸気VPに圧力が偏って蓋体1が容器本体2から外れることを防止している。
1 蓋体
11 蓋体嵌合部
111 蓋体周面
112 蓋体フランジ
113 蓋体平面
114 ベロ
12 天蓋部
13 蓋体溝
2 容器本体
21 容器嵌合部
211 容器周面
212 容器フランジ
213 容器平面
22 収納部
23 容器溝
hc 蓋体溝の嵌合方向高さ
hd 容器溝の嵌合方向高さ
H 蓋体周面又は容器周面の嵌合方向高さ(同等)
ΔH 容器溝の下端と蓋体溝の上端との嵌合方向の隙間
ΔF 蓋体の最大持ち上がり高さ
tcc 蓋体溝の周方向幅
ucc 蓋体溝の周方向間隙
tcd 容器溝の周方向幅
ucd 容器溝の周方向間隙
VP 蒸気

Claims (2)

  1. 蓋体の蓋体嵌合部を容器本体の容器嵌合部に嵌合する密封容器において、
    蓋体嵌合部は、円錐台側面の蓋体周面と、前記蓋体周面の上周縁から外方に張り出す蓋体フランジと、上方に凸な天蓋部の下周縁と前記蓋体周面の下周縁とを結ぶ円環状の蓋体平面とから構成され、内向きに膨出して嵌合方向に延び、開放端面を蓋体平面に覗かせる蓋体溝を周方向等間隔で蓋体周面に設け、
    容器嵌合部は、円錐台側面の容器周面と、前記容器周面の上周縁から外方に張り出す容器フランジと、下方に突な収納部の下周縁と前記容器周面の下周縁とを結ぶ円環状の容器平面とから構成され、外向きに膨出して嵌合方向に延び、開放端面を容器フランジに覗かせる容器溝を前記蓋体溝と同数で容器周面に設けており、
    蓋体フランジ及び容器フランジ又は蓋体平面及び容器平面の一方又は双方を接面させて蓋体嵌合部を容器嵌合部に内嵌合させた際、容器溝の下端と蓋体溝の上端との嵌合方向の隙間ΔHを、蒸気により持ち上がる蓋体の最大持ち上がり高さΔFより低くし、蓋体溝又は容器溝の一方又は双方の周方向幅が他方又は双方の周方向間隙より大きくしたことを特徴とする密封容器。
  2. 蓋体溝及び容器溝は、同数ずつ、かつ周方向等間隔に間引かれ、蓋体溝又は容器溝の一方の連続して並ぶ数が蓋体溝又は容器溝の他方の間引き数より大きくした請求項1記載の密封容器。
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