JPH10316126A

JPH10316126A - 容器

Info

Publication number: JPH10316126A
Application number: JP12971797A
Authority: JP
Inventors: Shigeyuki Suzuki; 茂之鈴木
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1997-05-20
Filing date: 1997-05-20
Publication date: 1998-12-02

Abstract

(57)【要約】【課題】体積を容易にかつ安全に圧縮変形することが
できる容器を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の容器は、外周壁部に、上部Ｕと
下部Ｄとを反対方向に捻じることによって上部外周線２
から下部外周線３に至る高さを縮小させることを可能と
する山折り４と谷折り５とが連続する折り曲げ部を形成
した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えばジュース等
の飲料水を入れるアルミニウム缶の容器に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】例えば、飲料水を入れるアルミニウム缶
等は、資源リサイクルの観点から、使用後は回収するよ
うになってきている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
アルミニウム缶等は、回収に際に嵩張らないようにする
ために、足で踏みつけたり、あるいは缶潰し器などを用
いて潰しているが、このような方法では、缶が裂けた場
合、そのエッジによって怪我をする場合があり、また、
缶潰し器によって缶を潰す方法では、当然にその道具を
入手しなければならず、いずれにおいても手間であり、
容易にかつ安全に缶を潰すことはできなかった。

【０００４】本発明は、以上の諸事情を鑑みてなされた
ものであり、外形を容易にかつ安全に圧縮変形すること
ができ、捨て易くなり公共モラルの向上が図れる容器を
提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の容器は、外周壁に折り曲げ部を形成したの
である。そして、容器の上部と下部とを反対方向に捻じ
ることにより、該容器の外形を小さくすることができ
る。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明の容器は、外周壁部に、上
部と下部とを反対方向に捻じることによって該上部から
下部に至る高さを縮小させることを可能とする山折れと
谷折れが連続する折り曲げ部を形成したものである。

【０００７】このように形成する理由を以下に説明す
る。飲料水の容器としての例えばアルミニウム缶は、握
力でもって潰すことも可能であるが、この場合一般的に
は、中央部が窪んで鼓状になるだけであり、缶の潰れ具
合によっては缶が裂けて発生するエッジによって人体に
損傷を与える虞がある。そこで、本発明者は、缶を潰し
てエッジが発生しても、外面にエッジが突出することが
ないように、また、その缶を潰して容易に高さを縮小す
ることが可能な構成について研究した。

【０００８】高さを最小に圧縮するならば、上部から下
部に向けて垂直に加圧して潰すことが望ましいのである
が、そのように潰そうとすると多大な力を要し、エッジ
が発生しないように潰すことが極めて困難である。そこ
で、本発明者は、缶の上部と下部とを反対方向に捻じっ
て圧縮することに着目した。

【０００９】本発明者は、缶の外周壁部に山折れと谷折
れが交互に連続する折り曲げ部を形成して、この折り曲
げ部に沿って缶を捻じることにより、たとえ缶が裂けて
エッジが発生しても、缶の中心側に向けてエッジが収ま
ることを知見した。しかも、缶を捻じって高さを圧縮変
形させることができるようにするには、容器の外周壁部
に上部外周線から下部外周線に亘って所定の間隔を存し
て山折りを形成し、これら山折り間を谷折りで繋いで、
山折りと谷折りとが交互に連続するように折り曲げ部を
形成すればよいことを知見した。

【００１０】すなわち、山折り部は、缶を捻じって圧縮
変形することを容易にする作用を、また、谷折り部は、
缶を捻じった際に発生し得るエッジを中心側へと折り込
む作用を有する。

【００１１】そして、上下部外周線間に形成する山折り
部の数は特に限定されないが、等間隔に５本〜２０本形
成することが望ましい。その理由は、５本より少ないと
缶を捻じるのに際して大きな力を要し、また２０本より
多いと缶自体の上下方向の強度が保てなくなるためであ
る。

【００１２】また、上部外周線と山折り部とでなす角度
Ａは、９０°〜６０°とすることが望ましい。その理由
は、本発明の容器は、上部を右手で、下部を左手で把持
して右手を左手に対して時計回りに回転させるように形
成したため、９０°より大きくすると下部外周線と山折
り部とでなす角度Ａが９０より小さくなり、捻じり方向
が反対になるためであり、また、６０°より小さいと缶
自体の強度が保てなくなるためである。なお、缶を捻じ
ることで効果的に外形を圧縮変形させるには、実際に
は、上部外周線と山折り部とでなす角度Ａは、９０°で
ないことが、より好ましい。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の容器の実施例について説明す
る。図１は、本発明の容器を示す。図２は、容器の圧縮
手順を示す。容器１は、飲料水を封入した例えばアルミ
ニウムでなる高さが８５ｍｍの缶であり、外周壁部に
は、上部外周線２から下部外周線３に亘って等間隔に例
えば６本の山折り４（実線）、また、上部外周線２、下
部外周線３、山折り部４，４でなる矩形の同方向の対角
に谷折り５（破線）が各々形成されている。

【００１４】本実施例では、上記山折り４と上部外周線
２とでなす角度Ａは、８７°としており、また谷折り５
と上部外周線２とでなす角度Ｂは、７０°としている。

【００１５】上記構成の容器１は、図２（ａ）に示すよ
うに、上部Ｕを右手で把持し、下部Ｄを左手で把持し、
その状態から、図２（ｂ）に示すように、右手を左手と
相対的に時計回りに捻じり（左手を右手と相対的に反時
計回りに捻じり）、また、その際に、右手でもって下方
へ加圧し、約１周程度捻じると、図３（ｃ）に示すよう
に、８５ｍｍあった高さは半分以下となる。

【００１６】ここで、図２（ｂ）に示した状態では、上
部外周線２と山折り４との頂点に尖突部Ｐが、また、図
示しないが缶が裂けてエッジが発生する場合があるが、
これらは、谷折り５が容器１の中心側に折り込まれるこ
とにより外部に突出することがない。このように、容器
１は、安全に、かつ容易に外形を縮小させることができ
る。

【００１７】なお、本発明の容器１は、上記に限らず、
山折り４を等間隔で５本〜２０本の範囲で形成し、ま
た、上部外周線２と山折り４とでなす角度を９０°〜６
０°の範囲で変更し、また、上部外周線２と谷折り５と
でなす角度を７０°〜４５°の範囲で変更して構成する
ようにしても上記と同等の作用、効果を奏する。

【００１８】また、本発明の容器１は、上記実施例で
は、アルミニウム缶に適用したが、これに限らず、肉厚
の薄いスチール缶に適用してもよく、また、高さのある
容器に対しては、外周壁部に上記構成を２段、３段に構
成してもよい。また、上記実施例では、右手で上部Ｕを
把持して、右手を時計回りに捻じるための構成であった
が、右手を反時計回りに捻じるならば、山折り４及び谷
折り５を上記とは反対に傾斜させた構成とすればよい。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の容器は、
容器の外周壁部に、上部と下部とを反対方向に捻じるこ
とによって該上部から下部に至る高さを縮小させること
ができる山折りと谷折りとが連続した折り曲げ部を形成
したので、容器は捻じるだけで容易、かつ安全に圧縮で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の容器の概略を示す（ａ）は平面図、
（ｂ）は側面図、（ｃ）は底面図である。

【図２】本発明の容器の変形手順を示す。

【符号の説明】

１容器２上部外周線３下部外周線４山折り５谷折り

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】外周壁部に、上部と下部とを反対方向に
捻じることによって該上部から下部に至る高さを縮小さ
せることを可能とする山折れと谷折れが連続する折り曲
げ部を形成したことを特徴とする容器。