JP3805572B2 - 押し潰し容易なプラスチックボトル - Google Patents

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    • B65D1/0223Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents characterised by shape

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の熱可塑性合成樹脂から製造されたプラスチックボトルに関するもので、特に、内容物を使用した後、資源を有効利用するために、ボトルを回収する際に胴部側壁部を押し潰し易くして減容化できる様にしたプラスチックボトルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、内容物を使用した後のプラスチックボトルをリサイクルし、あるいは廃棄処理するにあたり、その保管や搬送を容易にするために、使用後のプラスチックボトルの容積を小さくする各種の提案がなされている。例えば、特開平7−172424号公報には、使用後のボトルを縦方向(ボトルの軸方向)から力を加えてボトルを蛇腹状に押し潰し易くするために、胴部の周囲に多数の凹溝を設けると共に、その深さを周期的に変化させたボトルが開示されている。また、特開平10−1126号公報には、横断面形状が円形乃至は楕円形のプラスチックボトルに周方向に沿う多数の凹溝を形成すると共に、胴部の縦方向には少なくとも二条の縦細溝又は縦細凸条を、周方向の凹溝を避けて断続的に形成することにより、横方向に押し潰し易くするようにしたボトルが開示されている。
【0003】
更に、特開平10−129641号公報には、横断面形状が四角形のプラスチックボトルを横方向へ押し潰し易くするために、隅角部を面取りして平坦部を形成した多角形状の筒形中空容器であって、容器の主側壁の中間のウエスト部に凹溝状の補強リブを周方向で全体に亘って形成すると共に、隅角部に形成した平担面は、凹溝状の補強リブを形成した面と補強リブを形成しない面とで構成し、凹溝状の補強リブを形成した側の隅角部を加圧することにより、横方向に押し潰すようにしたボトルが開示されている。尚、隅角部における平坦面と同様な平坦面が肩部にも形成されている。
【0004】
更にまた、特開平10−203521号公報には、互いに平行な二対の平坦壁部を有する角形ボトルの胴部に周方向に延びる凹溝を複数本形成したプラスチックボトルであって、一対の平坦壁部の凹溝の一部に凸部を形成し、しかも複数本の凹溝の凸部が縦方向に列を成すように配列し、凸部の形成されていない一対の平坦壁部側からボトルに圧潰力を加えることにより、凸部の部分で胴部が折り畳まれるように構成したボトルが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例のうち、特開平7−172424号公報に記載されているボトルの構造は、ボトルに対して縦方向(ボトルの上下方向)に力を加えることにより容易に押し潰すことができる構造であるが、ボトルの容量が大きくて高さの高い場合には、押し潰すべく上下方向に力を加えるとボトルが横倒しになり易く、その場合には、ボトルに形成されている凹溝が有効に機能せずに押し潰し難くなってしまう。また、高さの低いボトルであっても、胴部の形状が蛇腹状になっている訳ではないので、潰れて行くに従って抵抗力が次第に大きくなり、略完全に潰すことは決して容易ではなく労力を要する。更に、押し潰した状態では小さな固まりとなるために、ボトルにラベルが貼られていた場合にはそのラベルを巻き込んでしまってラベルを取り除くことが困難となり、ひいてはそのラベルがリサイクル工程の作業性に影響を及ぼすおそれがある。また、特開平10−1126号公報に記載されているボトルは、横断面形状が円形乃至は楕円形であるために、横荷重によって押し潰し易くするために設けてある縦細溝の位置(周方向での位置)を決まった位置に揃えることが困難である。そのため、内容物を充填したボトルを搬送する場合に、カートンケース内で横荷重に対して最も強度の弱い方向にボトルが重なった状態になると、搬送時の振動(横荷重)によって内容物を充填した製品であるボトルが変形してしまう問題がある。
【0006】
更に、特開平10−129641号公報に記載されたボトルは、補強リブを設けた一対の隅角部を手等でボトルの中心軸方向へ押圧することにより、補強リブを設けてない隅角部を起点として変形を誘起させて、最終的には扁平形状に押し潰すように構成されている。しかしながら、変形の起点となる隅角部が面取りされて平坦面になっているために、一つの隅角部における折り畳みの起点が、補強リブが消滅している平坦面の両側(補強リブと平坦面との境界部分)の2箇所となる。その結果、これら平坦面の両側の部分が変形の起点となってボトルが折り畳まれるので、折り畳みの起点同士の間の平坦面の部分には折り畳み(押し潰し)変形が生じにくく、結局は、この部分に平坦面の幅寸法分の間隔があいて、ボトルを完全に折り畳んで扁平状にすることが困難であるという問題がある。更に、ここに開示されているボトルは、隅角部の肩部と胴部との接続部が角張っているので、肩部を押し潰す際に、この部分で押し潰し難くなるおそれもある。
【0007】
更にまた、特開平10−203521号公報に記載されているボトルは、相対する平坦壁部に折り畳みのきっかけとなる凸部を形成してあるので、凸部が形成されていない側の対向する平坦壁部をボトルの中心軸方向に向けて押圧することにより変形が生じ易いようになっている。そのため、ボトルに内容液を充填して密封したボトルを搬送するなどの場合に、凸部が形成されていない側の対向する各平坦壁部の中央部にボトル同士の押し合いによる横荷重が加わると、凸部を起点として容易に変形してしまうおそれがある。
【0008】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、内容物の使用後に扁平に押し潰すことが容易であり、かつ内容物を充填した搬送などの際には変形が生じにくいプラスチックボトルを提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記課題を解決することを目的として、請求項1に記載の発明は、それぞれ平行に対向させた平坦壁部を二対設けると共に、各平坦壁部同士を連結する四個の隅部が円弧状に形成された横断面形状が略四角形の有底胴部に、該胴部の周方向に沿って延びる補強用凹溝が複数本設けてあるプラスチックボトルにおいて、該補強用凹溝のうちの少なくとも2本以上が、各平坦壁部では略同一深さとなって連続していると共に、円弧状の四個の隅部のうち、いずれかの対角線上にある一対の隅部の円弧状部分の頂点付近ではその深さが零又は零に近くなり、他の対角線上にある一対の隅部の円弧状部分では各平坦壁部での深さと略同じ深さとなる不均一凹溝となっており、いずれかの不均一凹溝における溝深さが零又は零に近くなる隅部の位置が、他のいずれかの不均一凹溝における溝深さが零又は零に近くなる隅部の位置とは、ボトルの中心軸に対して90度ずれている様に配置されていることを特徴とするプラスチックボトルである。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に加えて、溝深さが零又は零に近くなる隅部の位置がボトルの中心軸に対して90度互いにずれている前記不均一凹溝が、前記ボトルの上下方向で互いに隣接していることを特徴とするプラスチックボトルである。
【0011】
更に、請求項3の発明は、請求項1又は2の発明に加えて、前記不均一凹溝の深さが零又は零に近くなっている隅部では、その不均一凹溝の深さが徐々に変化していることを特徴とするプラスチックボトルである。
【0012】
そして、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかの発明に加えて、前記有底胴部の隅部の上部が、該胴部の平坦壁部の上部から口頸部に向かって縮径する略円錐台形状の肩部と連結する様に、該肩部と前記胴部の平坦壁部との接続部分よりも大きな曲率半径の円弧部分となっていることを特徴とするプラスチックボトルである。
【0013】
したがって請求項1に記載の発明によれば、補強用凹溝のうちの少なくともいずれか2本以上が、円弧状の四個の隅部のうち、対角線上にある一対の隅部の円弧状部分の頂点付近でその深さ零又は零に近くなり、他の対角線上にある一対の隅部の円弧状部分では各平坦壁部と略同じ深さとなる不均一凹溝となっている。そのいずれかの不均一凹溝における溝深さが零又は零に近くなる隅部の位置が、他の不均一凹溝における溝深さが零又は零に近くなる隅部の位置とは、ボトルの中心軸に対して90度異なっている様に配置されているので、相対する隅部からボトルの中心軸に向かって押圧力を加えた場合に、押圧力を加えた隅部からボトルの中心軸に対して90度の位置にある隅部が折り畳みの起点(変形の起点)となり易い部分となる。そして、折り畳みの起点となり易い部分がどの隅部にも1箇所以上存在しているので、折り畳みの起点(変形の起点)の数を各隅部で同一もしくは近似させることにより、折り畳みの起点となり易さが各隅部で近似することになる。その結果、消費者は特定の隅部を選択する必要がなく、適当に選んだ相対する隅部を強く押圧するだけで、ボトルを容易に折り畳むことができる。
【0014】
また、本発明では、内容液等を充填・密封後の搬送時にボトル同士が接触することにより、あるいは搬送具等により押されることによって押圧力を受ける平坦壁部には、周方向に2本以上の凹溝を形成して剛性を付与してあり、そのうえ折り畳みの起点となる凹溝の深さが零又は零に近くなる様に浅くなる部分は、平坦壁部と平坦壁部との中間部分である隅部なので、搬送中にボトルが変形するおそれがない。
【0015】
また、請求項2に記載の発明では、溝深さが零又は零に近くなる隅部が、上下方向で互いに隣接する不均一凹溝ごとに、ボトルの中心軸に対して90度ずらしてある、すなわち各隅部では、溝深さが零又は零に近い部分と平坦壁部における深さと同じ溝深さの部分とが上下方向に交互に配列されるので、押し潰すべく押圧される一対の隅部には、平坦壁部に連続していると共に平坦壁部における深さと略同じ深さの補強用凹溝が1本以上存在することになる。したがって押し潰すためにいずれか一対の隅部に加えた押圧力が、その隅部を挟む二つの平坦壁部に充分に伝わり、その結果、各押圧部分の隅部とこの隅部を挟む平坦壁部は横断面形状が「く」の字形から徐々に開いた「く」の字形状になって行き(全体としては横断面形状が菱形になり)、その後、押圧力を加えた隅部からボトルの中心軸に対して90度の位置にある折り畳みの起点となる一対の隅部(補強用凹溝が全くないか極めて浅い部分)が外方へ折れ曲がり、ボトルが全体として折り畳まれる。
【0016】
更に、請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の発明の作用に加え、凹溝の深さが零又は零に近くになる隅部では、凹溝の深さが徐々に変化しているので、その凹溝の折り畳みの起点(変形の起点)が一つの隅部で一箇所だけとなり、対向する一対の隅部に対してボトルの中心軸方向への押圧力を加えると、ボトルの隅部の折り畳みの起点に折れ曲がり部が発生し、次第に縦方向に延びていって折れ曲がり線となり、最後には、ボトルを偏平状に折り畳むことができる。
【0017】
そして、請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項3に記載の発明の作用に加えて、有底胴部の隅部の上部が、該胴部の平坦壁部の上部から口頸部に向かって縮径する略円錐台形状の肩部と連結する様に、該肩部と前記胴部の平坦壁部との接続部分よりも大きな曲率半径の円弧部分となっているので、対角方向からボトルの中心軸に向かって押圧力を加えた際に、肩部が押圧力に対する強い抵抗壁とはならず、したがって肩部も比較的容易に押し潰すことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明の一具体例を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係るプラスチックボトルの正面図であり、図2は、そのプラスチックボトルの右側面図である。また、図3は、プラスチックボトルの平面図であり、図4は、図1の示す状態から45度回転させて、プラスチックボトルの平坦壁部と平坦壁部とを連結する円弧状の連結部である隅部側から見た(図3の矢印側から見た)図である。更に、図5は、図4におけるV−V線で切断した端面図である。図6は、プラスチックボトルの対面する一対の隅部を押圧した状態(矢印側から押圧)の図4のV−V線で切断した端面図である。尚、プラスチックボトルでは、口頸部に設けたネジ部以外の形状については、背面図は図1と同じ図面となり、左側面図は図2と同じ図面になる。
【0019】
図1乃至図5に示すように、プラスチックボトル1は、それぞれ平行に対向させた平坦壁部2を二対備えている。これらの各平坦壁部2,2,2,2同士は、円弧状を成す隅部3によって互いに連結されている。すなわち各平坦部2,2,2,2と4つの隅部3とによって、横断面形状が略四角形の有底胴部4が形成されている。更にこの胴部4の図1での上方には、全体的に比較的なだらかな円弧面である肩部6が形成されていて、この肩部6の上方には、円筒形のネジ付き口頸部5が形成されている。
【0020】
そして胴部4の周囲には、略水平方向に延びている補強用の凹溝7が7本形成されている。これらの凹溝7のうち図1での上から3本目の凹溝7は、プラスチックボトル1の全周に亘って幅および深さがそれぞれ一定に設定された均一凹溝7cとなっている。これに対して同図での上から2番目と5番目と7番目の凹溝7は、その溝の深さが図1での右側の隅部3および図2での左側の隅部3における円弧状部分の中央部で零となる不連続部8を備えた不均一凹溝7aとなっている。更に上から1番目と4番目と6番目の凹溝7は、溝の深さが図1での左側の隅部3および図2での右側の隅部3における円弧状部分の中央部で零となる不連続部8を備えた不均一凹溝7bとなっている。
【0021】
各不均一凹溝7a,7bの不連続部8は、プラスチックボトル1の中心軸を挟んで互いに対面する位置、即ち、略四角形の対角線上にある一対の隅部3,3(円弧状の隅部の中央部)に形成されており、これらの隅部3,3からそれぞれプラスチックボトル1の中心軸に対して90度の位置にある他の一対の隅部3,3には不連続部8が形成されていない。即ち、この具体例におけるプラスチックボトル1では、補強だけが目的の均一凹溝7c以外の凹溝7には、プラスチックボトル1の中心軸を挟んで相対する二対の隅部3,3,3,3のうちの一対の隅部3,3に、溝の深さが零となる不連続部8が形成されている。他の一対の隅部3,3には不連続部8を形成せずに、溝の深さと幅が平坦壁部2におけるそれと略同じにし、しかも、不連続部8を形成した隅部3の位置が、直ぐ上方又は直ぐ下方の不均一凹溝7aに形成した不連続部8とはプラスチックボトル1の中心軸に対してそれぞれ90度の位置になる様にずらしてある。
【0022】
また、各隅部3,3,3,3は、図5に明瞭に示されている様に、不均一凹溝7aと不均一凹溝7aとの間の部分だけでなく、不均一凹溝7aの谷底部分も円弧状に形成されている。即ち、不均一凹溝7aは、隅部3に近付くとその深さを次第に浅くし、隅部3の円弧状部分の頂点付近で零になり、その後次第に深くなる様になっている。すなわち溝深さが徐々に変化している。
【0023】
この具体例におけるプラスチックボトル1では、平坦壁部2の上部から口頸部5に向かって次第に縮径する略円錐台形(図1と図2及び図4とから明らかな様に、上から下に向かってやや円弧状の外形をしていて完全な円錐台形ではない)の肩部6を備えている。また胴部4の隅部3の上部3aは、図4と図1との比較から明らかな様に、平坦壁部2の上部と肩部6との接続部分の曲率半径よりも大きな曲率半径の円弧面となって肩部の略円錐台形部分と一致する様になっている。更に、胴部4の下部は、図1乃至図3に示されている様に、下に行くに従って狭くなっている。
【0024】
プラスチックボトル1は、ポリエチレンテレフタレート樹脂を二軸延伸ブロー成形して製造されている。このプラスチックボトル1は、果汁飲料・茶飲料、コーヒー飲料、清涼飲料、ミネラルウォーター、調味料等の内容液を充填し、口頸部5にキャップ(図示せず)をして密封した後に搬送される。その搬送時において胴部4の平坦壁部2同士が密着して押し合ったり、又は胴部4の平坦壁部2が搬送装置の押圧具により押圧された場合にも、胴部4の平坦壁部2の広い範囲には補強用の凹溝7が7本も形成されていて、プラスチックボトル1の平坦壁部2の剛性が高くなっているので、プラスチックボトル1の変形が抑制もしくは回避される。
【0025】
また、内容液を使用した後にプラスチックボトル1を折り畳むには、先ず、通常、プラスチックボトル1の胴部4の一部に貼着又は装着されているラベルを取り外し、次に、プラスチックボトル1の中心軸を挟んで対面している一対の隅部3,3を手で挟んで、プラスチックボトル1の中心軸方向へ押圧力を加える。すると、手で押圧している隅部3,3には、これら隅部3,3と隅部3を挟む平坦壁部2,2との間に略同じ幅でかつ略同じ深さで連続して施されている補強用として働く凹溝7が4本も形成されているので、加えた押圧力が押圧部分をプラスチックボトル1の外側から内側に窪ませる(内方へ突出させる)力として働くというよりもむしろ横断面形状が四角形の胴部4を菱形に変形する力として働く。そして更に押圧力を加え続けると、菱形がより扁平になり、その後、押圧力を加えている隅部3,3からプラスチックボトル1の中心軸に対して90度の位置にある一対の隅部3,3における3本の不均一凹溝7a,7a(または7b,7b)の不連続部8,8が起点となって二つの隅部3,3に折れ曲がり部が発生し、この折れ曲がり部が縦方向に繋がって2本の折れ曲がり線となる。更に押圧力を加え続けると、折れ曲がり線を挟んでボトルの胴部4が折り畳まれて行き、それに伴って折れ曲がり線の延長線上にある胴部4の隅部3,3の上部の比較的大きな曲率半径部分と肩部6の円錐台形部分とにも折れ曲がり線が出来て行き、ボトル1が扁平形状に折り畳まれる。
【0026】
この具体例におけるプラスチックボトル1は、不均一凹溝7a,7bの深さが零になる隅部3では凹溝の深さが徐々に変化して浅くなりかつ深くなっているので、これらの隅部3からボトルの中心軸に対して90度の位置の隅部3に押圧力を加えた際に、一つの隅部における一つの不均一凹溝7a(または7b)では変形又は折り畳みの起点が1箇所となり、その結果、プラスチックボトル1を容易に変形させて折り畳むことができる。
【0027】
また、上記のプラスチックボトル1では、隅部3に設ける不均一凹溝7a,7bの不連続部8の位置を、その直ぐ上方又は直ぐ下方の不均一凹溝7b,7aの不連続部8の位置に対して90度ずらしてあるので、何れの一対の隅部3,3(プラスチックボトル1の中心軸を挟んで相対する隅部3,3)を選択しても、変形又は折り畳みの起点になり易さは殆ど変わらない。従って、消費者は特定の隅部3,3を選択する必要がなく、適当に選んだ相対する隅部3,3を押圧するだけでプラスチックボトル1を容易に折り畳むことができる。また、平坦壁部2から隅部3にわたって形成されている凹溝7が4本もあるので、たとえ胴部4の壁厚を薄肉にしても、押圧する隅部3,3が凹溝7によって充分補強されており、したがってどちら側の隅部3,3を押圧するにしても、その押圧力を、変形又は折り畳みの起点となる不均一凹溝7a,7a(または7b,7b)の不連続部8が形成されている隅部3,3に、充分伝えることができ、プラスチックボトル1を容易に折り畳むことができる。即ち、押圧力を加えた隅部3,3がプラスチックボトル1の内方へ窪み難いので、押圧力を加えた隅部3,3からプラスチックボトル1の中心軸に対して90度ずれた位置に配置されている隅部3,3の不連続部8に充分な押圧力を伝え易い。
【0028】
更にまた、プラスチックボトル1は、3個の不連続部8,8,8が縦方向に一直線状に並んでいるので、小さい力を加えるだけでこれらの不連続部8,8,8を変形又は折り畳みの起点として有効に機能させることができる。
【0029】
上記具体例では、特定の隅部3,3に不連続部8を有する不均一凹溝7a,7bを3本ずつ設けたが、各1本ずつ以上設ければ良く、その数はボトルの容量及び高さに比例して増減させれば良い。即ち、350ml以下の容量の比較的小さなボトルならば、特定の隅部3,3に不連続部8を有する不均一凹溝7a,7bを1〜3本ずつ設ければ良く、500ml〜1000mlの容量のボトルならば、特定の隅部3,3に不連続部8を有する不均一凹溝7a,7bを3〜7本ずつ設ければ良い。更に1500ml以上の大きな容量のボトルならば、特定の隅部3,3に不連続部8を有する不均一凹溝7a,7bを5〜10本設けるのが好ましい。
【0030】
上記具体例では、プラスチックボトル1の中央よりやや上部に補強用の均一凹溝7cを1本設けたが、この均一凹溝7cは容量の大きなボトル(1500ml以上)では、必要に応じて2本以上設けても良い。これに対して容量の少ないボトル(350ml以下)には必ずしも設ける必要はない。但し、壁厚を薄くしたボトルには、容量が少なくても設けるのが好ましい。勿論、ボトルの肉厚が比較的厚い場合には、500mlを超える容量のボトルでも均一凹溝を設けなくても良い。
【0031】
また上記具体例では、不均一凹溝の不連続部を円弧状の隅部の頂点で溝の深さが零になる様に形成したが、必ずしも溝の深さを零にする必要はなく、零に近くすれば良い。例えば、溝の深さの20%以下、不均一凹溝の平坦壁部の溝の深さが2.5mmの場合には0.5mm以下に設定すれば良い。
【0032】
隅部の不均一凹溝の深さを徐々に浅く及び深くする方法としては、図1から4に示すように、凹溝の上下幅を一定にして、谷部の深さを徐々に浅く及び深くする方法と、図7と図8とに示す様な凹溝の上下幅を徐々に狭く及び広くすると共に、谷部の深さを徐々に浅く及び深くする方法とがあり、何れの方法を採用しても特に問題はない。
【0033】
なお、上記具体例では、不均一凹溝はボトル胴部の周囲を略水平に延びる様に設けられているが、必ずしも水平にしなくても良く、例えば、少しずつ傾斜しながら延びる様にしても良く、又は平坦壁部の途中から上方又は下方に曲がる様に延びていても良く、更には一つの平坦壁部で上方又は下方に湾曲する様にしても良い。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によるプラスチックボトルは、ボトルの中心軸を挟んで対向する二対の隅部のうち一対の隅部で溝の深さが零又は零に近くなる不均一凹溝が、2本以上設けられていると共に、溝の深さが零又は零に近くなる一対の隅部が、いずれかの不均一凹溝に対して他の不均一凹溝においては、ボトルの中心軸に対して90度ずれて配置されているので、どの一対の隅部を押圧しても押圧された隅部から90度の位置にある隅部には変形又は折り畳みの起点となる部分が1個以上存在し、その結果、容易にボトルを押し潰す(又は折り畳む)ことができる。
【0035】
更に、請求項1に記載の発明によるプラスチックボトルは、それぞれ平行に対向させた平坦壁部には2本以上の補強用の凹溝が形成されているので、ボトルに飲料等を充填し、密封した後の搬送時に、ボトルの胴部の平坦壁部同士が押し合った場合や搬送装置の押圧具により平坦壁部が押圧力を受けて胴部の平坦壁部に横方向からの強い荷重が加わった場合であっても、ボトルが変形し難い。
【0036】
また、請求項2に記載の発明によるプラスチックボトルでは、隅部で溝深さが零又は零に近くなる位置が上下方向に隣接する補強用凹溝毎に90度ずつずれているので、各隅部での折り畳み易さが略均等になり、したがってプラスチックボトルを押し潰す際に押圧する隅部を選択する必要がなく、その点で押し潰しのための操作がより一層容易になる。
【0037】
更に、請求項3に記載の発明によるプラスチックボトルは、不均一凹溝の溝の深さが隅部において徐々に変化して次第に浅くなり、また次第に深くなるので、押圧力を及ぼした際に、各不均一凹溝における変形の起点又は折り畳みの起点が一箇所だけとなり、ボトルを扁平状に折り畳み易くなる。
【0038】
そして、請求項4に記載の発明によるプラスチックボトルは、隅部上部が、胴部の平坦壁部と肩部との接続部分よりも大きな曲率半径の円弧部分であり、しかも肩部が略円錐台形をしているので、ボトルの中心軸を挟んで対向する一対の隅部を押圧しても、肩部及び隅部の上部が押圧力に対する抵抗壁とならず、比較的少ない押圧力で押し潰すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るプラスチックボトルの一例を示す正面図である。
【図2】 そのプラスチックボトルの右側面図である。
【図3】 そのプラスチックボトルの平面図である。
【図4】 そのプラスチックボトルを図1に示す状態から45度回転させた方向から見た図である。
【図5】 図4におけるV−V線に切断した端面図である。
【図6】 押し潰した状態における図5と同様な端面図である。
【図7】 本発明に係るプラスチックボトルの他の例を示す正面図である。
【図8】 図7における▲1▼−▲1▼線、▲2▼−▲2▼線、▲3▼−▲3▼線での各断面形状を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1…プラスチックボトル、 2…平坦壁部、 3…隅部、 3a…(隅部の)上部、 4…有底胴部、 5…口頸部、 6…肩部、 7…補強用凹溝、 7a,7b…不均一凹溝、 7c…連続凹溝、 8…不連続部。

Claims (4)

  1. それぞれ平行に対向させた平坦壁部を二対設けると共に、各平坦壁部同士を連結する四個の隅部が円弧状に形成された横断面形状が略四角形の有底胴部に、該胴部の周方向に沿って延びる補強用凹溝が複数本設けてあるプラスチックボトルにおいて、
    該補強用凹溝のうちの少なくとも2本以上が、各平坦壁部では略同一深さとなって連続していると共に、円弧状の四個の隅部のうち、いずれかの対角線上にある一対の隅部の円弧状部分の頂点付近ではその深さが零又は零に近くなり、他の対角線上にある一対の隅部の円弧状部分では各平坦壁部での深さと略同じ深さとなる不均一凹溝となっており、
    いずれかの不均一凹溝における溝深さが零又は零に近くなる隅部の位置が、他のいずれかの不均一凹溝における溝深さが零又は零に近くなる隅部の位置とは、ボトルの中心軸に対して90度ずれている様に配置されていることを特徴とする押し潰し容易なプラスチックボトル。
  2. 溝深さが零又は零に近くなる隅部の位置がボトルの中心軸に対して90度互いにずれている前記不均一凹溝が、前記ボトルの上下方向で互いに隣接していることを特徴とする請求項1に記載の押し潰し容易なプラスチックボトル。
  3. 前記不均一凹溝の深さが零又は零に近くなっている隅部では、その不均一凹溝の深さが徐々に変化していることを特徴とする請求項1又は2に記載の押し潰し容易なプラスチックボトル。
  4. 前記有底胴部の隅部の上部が、該胴部の平坦壁部の上部から口頸部に向かって縮径する略円錐台形状の肩部と連結する様に、該肩部と前記胴部の平坦壁部との接続部分よりも大きな曲率半径の円弧部分となっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の押し潰し容易なプラスチックボトル。
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