JPH10315259A - 自動車内装材の成形方法 - Google Patents

自動車内装材の成形方法

Info

Publication number
JPH10315259A
JPH10315259A JP9128662A JP12866297A JPH10315259A JP H10315259 A JPH10315259 A JP H10315259A JP 9128662 A JP9128662 A JP 9128662A JP 12866297 A JP12866297 A JP 12866297A JP H10315259 A JPH10315259 A JP H10315259A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foamed
foamed layer
resin
molding
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9128662A
Other languages
English (en)
Inventor
Fuminobu Hirose
文信 廣瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP9128662A priority Critical patent/JPH10315259A/ja
Publication of JPH10315259A publication Critical patent/JPH10315259A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた耐熱性を有し、軽量、安価で変形のな
い自動車内装材用成形体を提供する。 【解決手段】 非発泡層を積層した変性ポリフェニレン
エーテル系樹脂の積層発泡シートを雌雄金型からなる一
対の金型内で特定の加熱条件下で成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車内装材用成形体、
特に自動車天井材用成形体を製造し、使用する技術分野
に属する。さらに詳しくは、耐熱性、軽量性に優れた自
動車内装材用成形体、特に自動車天井材用成形体を製造
し、使用する分野に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、自動車内装材として、熱可塑性樹脂
発泡体を主体とする基材にウレタンフォームを積層した
ものや、スチレン−無水マレイン酸共重合体の発泡層の
上下面にスチレン−無水マレイン酸共重合体の非発泡層
を積層した積層シートを所望の形状に成形したものが広
く用いられている。それらの自動車内装材は、軽量で断
熱性が高く、成形加工性がすぐれているという特徴があ
る。
【0003】しかしながら、従来の自動車内装材、特に
自動車天井用成形体は、高温に長時間さらされるような
用途に用いた場合に、耐熱性が不十分であるため、成形
体フロント部が自重で垂れ下がったり(ヒートサグ)、
変形を生じるなどの問題を発生することがあった。
【0004】そこで、これらの問題を解決するために、
従来、無機質のガラス繊維とプラスチックの複合材料を
ベースとした自動車内装材が使用されてきている。しか
し、この複合材料では、耐熱性という品質は維持できる
ものの、軽量化が図れない上にガラス繊維があるために
リサイクル性が悪くまたコスト高になるといった問題が
問題がある。そこで、軽量で耐熱性のある変性ポリフェ
ニレンエーテル(PPE)系樹脂発泡層の両面に、変性
PPE系樹脂非発泡層を積層した発泡積層シートを用い
た自動車天井材用発泡積層シートが提案されている(実
開平4−11162号公報)。この変性PPE系樹脂を
用いた自動車天井材用発泡積層シートは、耐熱性に優
れ、軽量であるため、高温下での変形や自重による垂れ
下がりを改善することができるとされているものであ
る。
【0005】一方、近年自動車の耐熱性、軽量性、コス
トにたいする要求はさらに厳しくなっているため、この
市場要求に対応するさらなる改善が必要である。例え
ば、上記発泡積層シートは好適な条件下で2次成形が行
われない場合、成形体に残留応力が発生し、高温(例え
ば80℃以上)の雰囲気中に長時間さらされたときに穏
やかに残留応力が緩和され、その結果、屈曲形状を有す
る部分や2次成形時の延伸率が大きい部分(例えば成形
体フロント部)が変形し使用に耐えなくなるという問題
を含んでいる。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】本発明は上記の如
き実情に鑑み、上記の如き問題が解消され、優れた耐熱
性、軽量性を有する自動車内装材用発泡積層シートおよ
び自動車内装材用成形体、特には自動車天井材用発泡積
層シートおよび自動車天井材用成形体として好適な成形
体を、安価且つ容易に製造する方法を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記のご
とき実状に鑑み、優れた耐熱性、軽量性を有する、安価
で且つ容易に製造可能な自動車内装材用成形体を提供す
るために、変性PPE系樹脂を使用した自動車内装材用
成形体の2次成形(金型成形)と耐熱性との関係につい
て鋭意検討を行った結果、2次成形時に、雌雄一対から
なる金型の雌雄金型温度をコントロールすることによ
り、軽量で、従来にない耐熱性の高い、良好な寸法安定
性、成形性、耐衝撃性、遮音性、断熱性、コスト競争力
を有する変性PPE系樹脂の自動車天井材用内装材を製
造できることが解り、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち本発明は、変性ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂発泡層の片面または両面にポリスチレン系
樹脂からなる非発泡層を積層してなる1次発泡積層シー
トを2次発泡させ、雌雄金型からなる一対の金型内で、 100℃>雄金型温度T1、 T1≧雌金型温度T2、 の条件下で成形することを特徴とする自動車内装材の成
形方法(請求項1)、T1≧T2+20℃である請求項
1記載の自動車内装材の成形方法(請求項2)、非発泡
層のポリスチレン系樹脂がハイインパクトポリスチレン
である請求項1〜2記載の自動車内装材の成形方法(請
求項3)、非発泡層のポリスチレン系樹脂がフェニレン
エーテル成分を1重量%以上10重量%未満含有する請
求項1〜3載の自動車内装材の成形方法(請求項4)、
発泡層の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中のフェ
ニレンエーテル成分の含有量が35重量%以上75重量
%未満である請求項1〜4記載の自動車内装材の成形方
法(請求項5)、 一次発泡積層シートの発泡層が、発
泡剤を添加し押出発泡させて得られる、一次厚みが1〜
5mm、一次発泡倍率が3〜20倍、セル径が0.05
〜0.3mm、独立気泡率が70%以上の変性ポリフェ
ニレンエーテル系発泡シートである請求項1〜5記載の
自動車内装材の成形方法(請求項6) 、 非発泡層が耐
衝撃性改良剤を含有したものである請求項1〜6記載の
自動車内装材の成形方法(請求項7)、 非発泡層の厚
みが50〜300μmである請求項1〜7記載の自動車
内装材の成形方法(請求項8)、 非発泡層を変性ポリ
フェニレンエーテル系樹脂発泡層の雄型側のみに積層し
た請求項1〜8記載の自動車内装材の成形方法(請求項
9)、に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の自動車内装材用発泡積層
シートから成形した自動車内装材用成形体(以下、「自
動車内装材」と言う)は、変性ポリフェニレンエーテル
(PPE)系樹脂発泡層(1次発泡層)の片面または両
面に、ポリスチレン系樹脂非発泡層を形成してなる1次
発泡積層シートを2次発泡させ、成形してえられた成形
体であり、特に自動車天井材用に好適である。
【0010】自動車内装材を構成する前記変性PPE系
樹脂発泡層は、自動車内装材の基体となる層であり、こ
の層が変性PPE系樹脂から形成されているため、耐熱
性および成形性が良好で、耐熱性良好な2次発泡積層シ
ートが容易に成形可能となり、また、この層が発泡層で
あるため、軽量で、遮音性、断熱性にすぐれ、また密度
が低いため使用樹脂量が少量ですむためコスト競争力を
有するものとなる。
【0011】変性PPE系樹脂発泡層を形成する変性P
PE系樹脂としては、PPE系樹脂(以下、PPE)とポ
リスチレン系樹脂(以下、PS)との混合樹脂、PPE系
樹脂にスチレン系単量体(以下、St)を重合させたグラ
フト、ブロックなどの共重合体(以下、PPE-St)などが
あげられ、下記のような混合形態がある。 (イ) PPE + PS (ロ) PPE-St (ハ) PPE-St + PS (ニ) PPE + PPE-St (ホ) PPE + PPE-St + PS これらのうちでは、PPE系樹脂とPS系樹脂との混合
樹脂(イ)が、製造が容易である等の点から好ましい。
【0012】発泡層を形成する変性PPE系樹脂中のフ
ェニレンエーテル成分の含有量としては、通常35重量
%以上75重量%未満、好ましくは35重量%以上60
重量%未満、スチレン系成分が25重量%以上65重量
%未満、好ましくは40重量%以上65重量%未満であ
る。変性PPE系樹脂中のフェニレンエーテル成分の割
合が小さすぎると、耐熱性が劣る傾向があり、フェニレ
ンエーテル成分の割合が大きすぎる加熱流動時の粘度が
上昇し、発泡成形が困難になる場合がある。
【0013】前記PPE系樹脂としては例えば、ポリ
(2,6−ジメチルフェニレン−1,4−エーテル)、
ポリ(2−メチル−6−エチルフェニレン−1,4−エ
ーテル)、ポリ(2,6−ジエチルフェニレン−1,4
−エーテル)、 ポリ(2,6−ジエチルフェニレン−
1,4−エーテル)、ポリ(2−メチル−6−n−プロ
ピルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−メチ
ル−6−n−ブチルフェニレン−1,4−エーテル)、
ポリ(2−メチル−6−クロルフェニレン−1,4−エ
ーテル)、ポリ(2−メチル−6−ブロムフェニレン−
1,4−エーテル)、ポリ(2−エチル−6−クロルフ
ェニレン−1,4−エーテル)などがあげられる。これ
らは単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いて
もよい。これらのうちではポリ(2,6−ジメチルフェ
ニレン−1,4−エーテル)が、原料の汎用性、コスト
の点から好ましい。また、難燃性を付与したい場合はハ
ロゲン系元素が含まれるポリ(2−メチル−6−クロル
フェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−メチル−
6−ブロムフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2
−エチル−6−クロルフェニレン−1,4−エーテル)
などが好ましい。
【0014】PPE系樹脂と混合樹脂を形成するPS系
樹脂はスチレンまたはその誘導体、例えばα−メチルス
チレン、2,4−ジメチルスチレン、モノクロルスチレ
ン、ジクロルスチレン、p−メチルスチレン、エチルス
チレン等を主成分とする樹脂である。したがって、PS
系樹脂はスチレンまたはスチレン誘導体だけからなる単
独重合体に限らず他の単量体と共重合することによって
作られた共重合体であってもよい。また、たとえばハイ
インパクトポリスチレンのように、スチレンまたはスチ
レン誘導体を重合させる際に、合成ゴムまたはゴムラテ
ックスを添加して重合させたものであってもよい。
【0015】前記PPE系樹脂と混合樹脂を形成するP
S系樹脂の製造に使用されうるスチレンまたはその誘導
体と共重合可能な他の単量体としては、たとえばアクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、無水マレイン酸、イタコン酸などが
あげられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上を組
合わせて用いてもよい。
【0016】前記PS系樹脂の具体例としては、たとえ
ば、ポリスチレン、スチレン−α−メチルスチレンの共
重合体、ハイイインパクトポリスチレンで代表されるス
チレン・ブタジエン共重合体、スチレン・アクリロニト
リル共重合体などがあげられる。このうちでは、ポリス
チレンがその汎用性、コストの面から好ましい。
【0017】また、前記PPE系樹脂に重合、好ましく
はグラフト重合させるスチレン系単量体の具体例として
は、たとえばスチレン、α−メチルスチレン、2,4−
ジメチルスチレン、モノクロルスチレン、ジクロルスチ
レン、p−メチルスチレン、エチルスチレンなどがあげ
られる。これらは単独で用いてもよく、2種以上組み合
わせてもよい。これらのうちではスチレンが、汎用性、
コストの点から好ましい。
【0018】前記PPE系樹脂にスチレン系単量体を重
合させる際に、スチレン系単量体が主成分(60重量%
以上)になる範囲でスチレン系単量体と共重合可能な単
量体、たとえばアクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート、無水マレイン
酸、イタコン酸などの1種または2種以上含有させても
よい。
【0019】前記PPE系樹脂にPS系単量体を重合さ
せたグラフト共重合体は、従来周知の方法、たとえば特
公昭52−30991号公報、特公昭52−38596
号公報、などに開示されている、PPE系樹脂にラジカ
ル開始剤およびスチレン系単量体を加え、無水の状態
で、有機溶媒の存在下または不存在下130〜200℃
の温度範囲で撹拌しながらスチレン系単量体を重合する
方法により製造される。
【0020】前記PPE樹脂に混合されるPS系樹脂、
およびPPE系樹脂に重合させるスチレン系単量体の割
合としては、PPE系樹脂35重量%以上75重量%未
満、さらには35重量%以上60重量%未満、とくには
38重量%以上58重量%未満に対して、PS系樹脂ま
たはスチレン系単量体の量は、25重量%以上65重量
%未満、さらには40重量%以上65重量%未満、とく
には42重量%以上62%未満が好ましい。PPE系樹
脂の混合重量部が小さいときは耐熱性が劣る傾向にあ
り、PPE系樹脂の混合重量部が大きいときは加熱流動
時の粘度が上昇し発泡成形が困難になるばあいがある。
【0021】前記のごとき変性PPE系樹脂を基材樹脂
とする変性PPE系樹脂発泡層の1次発泡層の厚さとし
ては一次厚みが1〜5mm、さらには1.5〜3.5m
m、発泡倍率としては3〜20倍、さらには5〜15
倍、セル径が0.05〜0.9mm、さらには0.1〜
0.7mm、独立気泡率が70%以上、さらには80%
以上であるのが好ましい。また、1次発泡層中の残存揮
発成分の量は発泡層全重量に対して1〜5重量%、さら
には2〜4重量%が好ましい。なお、残存揮発成分の量
は、ガスクロマトグラフィーにより測定しても良いが、
通常、発泡層サンプルを変性PPE系樹脂が軟化しはじ
める温度以上で分解温度以下に加熱して充分揮発成分を
揮発させて、加熱前後の重量差により測定される。
【0022】前記1次発泡層の厚さが1mm未満のばあ
い、強度および断熱性に劣り自動車内装材用発泡積層シ
ートとして適当でないばあいがある。一方5mmをこえ
るばあい、成形加熱時に熱が発泡層の厚み方向の中心部
まで伝わり難く、そのため充分な加熱が行なえず、成形
性が悪くなるばあいがある。また、充分な加熱を行うべ
く加熱時間を長くすると、発泡層表面のセルの破泡等が
生じ、製品として許容できるものが得られ難くなるばあ
いがある。また、一次発泡倍率が3倍未満のばあい、柔
軟性に劣り、曲げなどによる破損が生じ易く、また軽量
化の効果が少ない。20倍をこえるばあい強度が低下
し、中心部まで加熱しにくいことにより成形性が低下す
る傾向がある。更に、セル径が0.05mm以下のばあ
い充分な強度がえられ難く、0.9mm以上のばあい、
断熱性に劣る傾向がある。また、独立気泡率が70%以
下のばあい、断熱性、剛性に劣るとともに成形加熱によ
っても目的とする2次発泡倍率がえ難くなり、成形性に
劣る傾向がある。また、残存揮発成分が1重量%を下回
るばあいは2次発泡倍率が低くなりすぎ良好に成形でき
ないばあいがあり、5重量%をこえるばあいは非発泡層
との間に空気だまりが発生したり、経時による寸法安定
性が悪くなるばあいがある。
【0023】本発明において使用される変性PPE系樹
脂発泡層の基材樹脂は、必要に応じて気泡調整剤、耐衝
撃性改良剤、滑剤、酸化防止剤、静電防止剤、顔料、安
定剤、臭気低減剤等を添加してもよい。
【0024】非発泡層に使用される熱可塑性樹脂はポリ
スチレン系樹脂である。PS系樹脂はスチレンまたはそ
の誘導体、例えばα−メチルスチレン、2,4−ジメチ
ルスチレン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレン、
p−メチルスチレン、エチルスチレン等を主成分(60
重量%以上好ましくは70重量%以上)とする樹脂であ
る。したがって、PS系樹脂はスチレンまたはスチレン
誘導体だけからなる単独重合体に限らず他の単量体と共
重合することによって作られた共重合体であってもよ
い。また、たとえばハイインパクトポリスチレンのよう
に、スチレンまたはスチレン誘導体を重合させる際に、
合成ゴムまたはゴムラテックスを添加して重合させたも
のであってもよい。前記PS系樹脂の製造に使用されう
るスチレンまたはその誘導体と共重合可能な他の単量体
としては、たとえばアクリロニトリル、メタクリロニト
リル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレートなどがあげら
れ、これらは単独で用いてもよく、2種以上を組合わせ
て用いてもよい。前記PS系樹脂の具体例としては、た
とえば、ポリスチレン、スチレン−α−メチルスチレン
の共重合体、ハイインパクトポリスチレンで代表される
スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・アクリロニ
トリル共重合体などがあげられる。このうちでは、ポリ
スチレン、ハイインパクトポリスチレンがその汎用性、
コストの面から好ましい。耐熱のより高いPS系樹脂と
しては、スチレンとカルボキシル基含有モノマーとの共
重合体が挙げられ、例えばスチレン−無水マレイン酸共
重合体、スチレン−イタコン酸共重合体がある。
【0025】前記PS系樹脂は単独で用いても良く2種
類以上組み合わせても良い。また、他の熱可塑性樹脂と
ブレンドしても良い。
【0026】本発明者らの研究によれば、えられた成形
体の非発泡層に残留応力が存在する場合、高温下(例え
ば80℃以上)にさらされると、その残留応力が緩和さ
れる結果、成形体に変形が生じることが解った。自動車
天井材の場合には、例えばフロント部で変形が発生する
ことが解った。この防止策として、発泡層の変成PPO
系樹脂より耐熱性の低いPS系樹脂を非発泡層に使用す
ることにより、非発泡層の残留応力を除く程度に加熱し
ても発泡層が破泡せず、表面荒れや非発泡層の剥離が発
生し難いことが解った。
【0027】また、非発泡層に使用するPS系樹脂と発
泡層に使用する変性PPE系樹脂は接着性が高くこの点
でも良好である。本発明における発泡積層シートにおい
て発泡層に積層される非発泡層は発泡層の片面または両
面に積層できる。非発泡層の厚みは50〜300μmさ
らには75〜200μmが好ましい。該非発泡層の厚さ
が50μmより薄いばあいには、強度、剛性、耐熱性な
どが劣り、300μmより厚いばあいには積層シートの
成形性が劣る傾向にある。
【0028】一次発泡層の両面に非発泡層を設けるばあ
いには、剛性、耐熱性、寸法安定性にすぐれるが、この
ばあいには、非発泡層の厚さを50〜200μmにする
のが好ましい。 非発泡層を片面にのみ積層するばあい
には、積層体として軽量化が図れるうえ、材料費が節減
でき、製造工程が簡略化されコスト上のメリットがあ
る。また、片面に非発泡層を設けるばあいの非発泡層の
厚さは75〜300μmにするのが好ましい。
【0029】前記PS系樹脂非発泡層を形成するばあ
い、必要に応じて、耐衝撃性改良剤、充填剤、滑剤、酸
化防止剤、静電防止剤、顔料、安定剤、臭気低減剤等を
単独叉は、2種以上組み合わせて添加してもよい。
【0030】前記耐衝撃性改良剤としては、基材樹脂に
混合することによってその効果を発揮するものや、基材
樹脂に重合させることによってその効果を発揮するもの
であればとくに限定なく使用しうる。たとえばハイイン
パクトポリスチレンなどは、非発泡層として単独で、ま
たはポリスチレン系樹脂に混合して使用される。の使用
量が25重量%をこえるばあいには、耐熱性や剛性に劣
るようになる。
【0031】
【0032】本発明の自動車天井材は、前記のごとき1
次発泡積層シートを加熱2次発泡させ、これを金型を用
いて成形して得られる成形体であり、金型成形時の金型
温度が100℃≧雄型金型温度T1、好ましくは80℃
≧雄型金型温度T1、および雄型金型温度T1≧雌型金
型温度T2 、の金型温度で同時成形されて得られるも
のである。(図2に自動車内・外側を、図3に各々の金
型を示す) 金型温度が100℃を越える場合は2次発泡積層シート
成形体が十分冷却されない状態で離型されるため成形体
の形決まり(屈曲部等の形状)が不良になるおそれがあ
り、安定した成形体が得られない。金型温度が10℃以
下の場合、加熱された発泡積層シートが最初に金型接触
した部分が急冷し、発泡積層シートの延伸のバランスが
くずれ厚みムラが発生したり、残留応力がのこるため耐
熱性に劣る。また、T1<T2の場合、自動車室内側の
残留応力が大きくなるため、高温下(例えば80℃以
上)にさらされると、その残留応力が緩和され成形体が
変形し自動車天井の場合、例えばフロント部が自動車内
側に変形するため問題となる。最も望ましい条件として
は、T1≧T2+20℃である。
【0033】前記のごとく、1次発泡シートを加熱2次
発泡させる際には、1次発泡シート(発泡倍率:3〜2
0倍、好ましくは5〜15倍、厚さ:1〜5mm、好ま
しくは、1.5〜3.5mm)に対して、通常1.2〜
4倍に2次発泡させるが、さらには1.5〜3倍に2次
発泡させるのが好ましい(この結果、2次発泡倍後のシ
ート倍率は、3.6〜60倍、好ましくは6〜40倍、
厚さは、1.2〜10.0mm、好ましくは、1.8〜
6.2mmとなる)。
【0034】前記2次発泡積層シートには、必要に応じ
て表皮材が積層されていてもよい。この場合でも、金型
成形条件は同様であるが、通常表皮材が積層されている
側(自動車内側)の雄型温度は、表皮材が積層されてい
ない場合に比べてやや高めに設定される。
【0035】前記表皮材の具体例としては、従来の自動
車内装材として用いられる表皮材である、たとえば織
布、不織布、発泡層などがあげられる。これらは、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリアミド
(ナイロン)、ポリアクリロニトリル、モダアクリル
(カネカロン)等の合成樹脂や羊毛、木綿等の天然素材
を使用したものであってもよく、それらを組み合わせて
もよい。また、織布、不織布と発泡積層シートとの間に
ウレタン、ポリオレフィンなどの発泡層が積層されてい
てもよい。
【0036】また、本発明の自動車天井材用内装材に難
燃性が必要とされるばあい、難燃性を付与されている表
皮材を使用することが好ましい。
【0037】つぎに、本発明の自動車天井材用内装材の
製造法について説明する。
【0038】本発明において使用される変性PPE系樹
脂発泡層(1次発泡層)は、PPE系樹脂とPS系樹脂
との混合樹脂またはPPE系樹脂にスチレン系単量体を
グラフト共重合させた共重合体などに、要すれば各種の
添加材を加えたものを押出機により150℃〜400℃
で溶融・混練し、ついで150〜400℃、30〜50
0気圧の高温高圧下で樹脂100部に対して発泡剤1〜
15部を圧入し発泡最適温度(150〜300℃)に調
節して、サーキュラーダイなどを使い低圧帯(通常大気
中)に押し出したのち、マンドレルなどに接触させて、
例えば0.5〜40m/分の速度で引き取りながらシー
ト状に成形し、カット後巻き取るなどの方法により製造
することができる。
【0039】前記変性PPE系樹脂発泡層を製造する際
に使用される発泡剤としては、ブタン、プロパン、ペン
タン、塩化メチル、ジクロロメタン、クロロフロロメタ
ン、ジクロロエタン、ジクロロジフロロエタン等の炭化
水素系発泡剤、ハロゲン化炭化水素系発泡剤などがあげ
られる。これらは単独で使用してもよく、2種以上組み
合わせて使用しても良い。なかでも炭化水素系発泡剤が
汎用性、コストの面から好ましい。
【0040】前記1次発泡層に熱可塑性樹脂非発泡層を
積層する方法としては、あらかじめフィルム状に成形し
た樹脂を発泡成形され供給される1次発泡層の上面およ
び(または)下面に熱ロール等により接着する方法、多
層押出金型を用いて行う共押出積層方法などがあげられ
るが、あらかじめ発泡成形して、供給される1次発泡層
の上面および(または)下面に押出機から供給した非発
泡層用樹脂組成物を層状に積層し、可塑状態にある非発
泡層を冷却ローラーなどによって固着する方法が好まし
い。なかでも、1次発泡層の押出発泡シート成形と非発
泡層の押出をインラインで行って積層する方法が製造工
程が簡略化できる点で望ましい。
【0041】えられた1次発泡積層シートから自動車天
井材用内装材である成形した2次発泡積層シートを成形
する方法としては、上下にヒーターを持つ加熱炉の中央
に1次発泡積層シートをクランプして導き、成形に適し
た温度、たとえば120〜200℃に加熱して2次発泡
させたのち、温度調節した金型にて真空成形、圧空成形
する。真空成形、圧空成形の例としてプラグ成形、フリ
ードローイング成形、プラグ・アンド・リッジ成形、リ
ッジ成形、マッチド・モールド成形、ストレート成形、
ドレープ成形、リバースドロー成形、エアスリップ成
形、プラグアシスト成形、プラグアシストリバースドロ
ー成形などの方法があげられる。このうち、プラグ成
形、マッチド・モールド成形等、自動車内側(凸)金
型、自動車外側(凹)金型の両方の金型が存在し、それ
ぞれの温調可能な金型を使用するのが望ましい。
【0042】前記成形における加熱によって発泡積層シ
ートの表面にケロイド状態が発生する前の状態で成形す
るのが好ましい。本発明者の研究の結果、成形加熱時に
表面にケロイド状態が発生した状態で成形を行うと、独
立気泡率が低くなり、成形体の剛性が低下することが見
出されている。ケロイド状態は発泡層の破泡により生ず
るものであり、そのため独立気泡率の低下が生じるため
である。
【0043】また、1次発泡積層シートを、所定のクリ
アランスを有する金型で2次発泡積層シートの厚さTが
2次発泡時の発泡積層シートのフリーの厚さtに対して
0.5t≦Tを満足するように2次発泡させ、成形する
のが望ましい。 なお、tとは、金型を用いて成形する
場合と同じ条件で加熱して、金型による成形を行わない
で、冷却したときの発泡積層シートの厚さを言う。
【0044】このようにして、本発明の自動車天井材用
内装材が製造される。
【0045】前記成形された2次発泡積層シートである
自動車天井材用内装材が表皮を有するばあいの製造法と
しては、あらかじめ表皮材に接着剤をつけてあるものを
1次発泡積層シートに熱ロールなどを用いて接着する方
法、接着剤を1次発泡積層シートにバインダーラミネー
ション法やあらかじめフィルム状に成形された接着剤を
熱ラミネーション法などにより積層した発泡積層シート
に表皮材を熱ロール等を用いて接着する方法、1次発泡
積層シートに表皮材を仮止めし、加熱成型時に成形と接
着を同時に行う方法、接着剤を1次発泡積層シートに積
層する際に表皮材を同時に接着する方法等が挙げられ
る。
【0046】前記接着剤としては、熱可塑性接着剤、ホ
ットメルト接着剤、ゴム系接着剤、熱硬化性接着剤、モ
ノマー反応型接着剤、無機系接着剤、天然物接着剤等が
あげられるが、接着が容易な点でホットメルト接着剤が
好適である。
【0047】前記ホットメルト接着剤としては、ポリオ
レフィン系、変性ポリオレフィン系、ポリウレタン系、
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系、ポリアミド系、ポ
リエステル系、熱可塑性ゴム系、スチレン−ブタンジエ
ン共重合体系、スチレン−イソプレン共重合体系などの
樹脂を成分とするものがあげられる。
【0048】前記のごとき本発明の自動車天井材用内装
材は、従来法の如く変性PPE系樹脂発泡積層シートを
使用しただけでなく、2次発泡させ金型成形する際の金
型温度を、100℃≧自動車内側金型(雄型)温度T
1、T1≧自動車外側金型(雌型)温度T2、 好まし
くはT1≧ T2 +20℃ の金型温度で同時成形する
ことにより、耐熱性が良好な自動車天井材用内装材およ
び自動車内装材用成形体、特には自動車天井材用成形体
をえることができる。
【0049】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。な
お、本発明はこれらにより何ら制限を受けるものではな
い。
【0050】実施例・比較例に用いた樹脂を表1に示
す。
【0051】
【表1】
【0052】成形体の耐熱性試験として、以下の実装耐
熱試験を行なった。
【0053】すなわち、実装耐熱性試験方法として、自
動車天井材用成形体(図1、サイズ930mm×1425
mm)を自動車天井部に装着し(片面のみ非発泡層をつけ
たものについては非発泡層を室内側とした)サンバイザ
ー・ルームミラー・ルームランプ・ガニッシュ・ピラー
を介して実車と同等となる様に固定した。また、フロン
ト部分に測定点を6点、成形体の中心線と対称に120
mm間隔で刻印した(図1中a〜f)。フロント部の測
定点付近に標線を設け、垂直方向の距離を測定した。次
に85±1℃に設定した恒温室に取り付けた自動車天井
部を24時間投入した後、成形体フロント部に刻印され
た測定点の垂直方向の寸法変化量を測定し、a〜fの最
小値を記録した。なお、垂直反り上がり方向をプラス
(+)、垂直垂れ下がり方向をマイナス(−)として測
定した。
【0054】耐熱性の評価基準は以下の通りである。 ◎:垂直方向の変化量が−0.2mm以上。 ○:垂直方向の変化量が−0.2mmより小さく、−1.
0mm以上。 △:垂直方向の変化量が−1.0mmより小さく、−3.
0mm以上。 ×:垂直方向の変化量が−3.0mmより小さい。
【0055】以下の記載において、HIPSはハイイン
パクトポリスチレンを意味する。
【0056】
【実施例1】PPE樹脂成分40重量%,PS樹脂成分
60重量%となるようにPPE樹脂(A)72.7%と
PS樹脂(B)27.3%とを混合した混合樹脂100
重量部に対してiso−ブタンを主成分とする発泡剤
(iso/n=85/15)3重量部及びタルク0.3
2重量部を押出機により混練し、樹脂温度198℃まで
冷却し、サーキュラーダイスにより押出し、8m/分の
速さの引き取りロールを介して巻取りロールにロール状
に巻き取られた。一次厚み2.6mm、一次発泡倍率1
0倍、独立気泡率85%、セル径0.19mm、目付け
240g/m2の発泡層を得た。
【0057】得られたシートを繰り出し、HIPS
(C)83.3重量%に耐衝撃性改良剤(D)16.7
重量%(全ゴム成分15重量%)を溶融・混練し、Tダ
イを用いて樹脂温度245℃で押出し、発泡層の片面に
厚み150μmの非発泡層を積層し、次いで同様にして
他の面に厚み150μmの非発泡層を積層し、両面に非
発泡層を有する発泡積層シートを得た。
【0058】次に得られた発泡積層シートの四方をクラ
ンプし、オーブンに入れ、発泡積層シート表面温度が1
35℃となるように60秒加熱した後、自動車内側雄金
型温度T1、自動車外側雌金型温度T2ともに80℃に
温調した金型にて金型クリアランス4.2mmでプラグ
成形を行い、トリミング、パンチング加工を施し、良好
な自動車天井材用成形体を得た。このとき成形体の発泡
層の厚みは3.9mmであった。
【0059】また同じ加熱条件においてプラグ成形をお
こなわないでフリー発泡状態での発泡積層シートを得
た。このときの2次発泡シートの厚みは5.5mm(発
泡層の厚み5.2mm)であった。
【0060】
【0061】得られた成形体について耐熱性を評価し
た。結果を表2に示す。
【0062】
【表2】
【0063】
【実施例2】自動車内側雄金型温度T1、自動車外側雌
金型温度T2を20℃とした以外は実施例1と同様の方
法で良好な自動車天井材用成形体を得た。
【0064】得られた成形体について耐熱性を評価し
た。結果を表2に示す。
【0065】
【実施例3】自動車内側雄金型温度T1を80℃、自動
車外側雌金型温度T2を40℃とした以外は実施例1と
同様の方法で良好な自動車天井材用成形体を得た。
【0066】得られた成形体について耐熱性を評価し
た。結果を表2に示す。
【0067】
【実施例4】自動車内側雄金型温度T1を80℃、自動
車外側雌金型温度T2を25℃とした以外は実施例1と
同様の方法で良好な自動車天井材用成形体を得た。
【0068】得られた成形体について耐熱性を評価し
た。結果を表2に示す。
【0069】
【実施例5】自動車内側雄金型温度T1を40℃、自動
車外側雌金型温度T2を25℃とした以外は実施例1と
同様の方法で良好な自動車天井材用成形体を得た。
【0070】得られた成形体について耐熱性を評価し
た。結果を表2に示す。
【0071】
【実施例6】PPE樹脂成分40重量%,PS樹脂成分
60重量%となるようにPPE樹脂(A)72.7%と
PS樹脂(B)27.3%とを混合した混合樹脂100
重量部に対してiso−ブタンを主成分とする発泡剤
(iso/n=85/15)3重量部及びタルク0.3
2重量部を押出機により混練し、樹脂温度198℃まで
冷却し、サーキュラーダイスにより押出し、8m/分の
速さの引き取りロールを介して巻取りロールにロール状
に巻き取られた。一次厚み2.6mm、一次発泡倍率1
0倍、独立気泡率85%、セル径0.19mm、目付け
240g/m2の発泡層を得た。
【0072】得られたシートを繰り出し、HIPS
(C)83.3重量%を耐衝撃性改良剤(D)16.6
重量%(全ゴム成分15重量%)を溶融・混練しTダイ
を用いて樹脂温度245℃で押出し、発泡層の片面にの
み厚み150μmの非発泡層を積層した。得られた積層
シートはカットされ発泡積層シートが得られた。
【0073】次に得られた発泡積層シートの四方を非発
泡層が自動車内側に配置されるようにクランプし、オー
ブンに入れ、発泡積層シート表面温度が135℃となる
ように60秒加熱した後、自動車内金型温度T1、自動
車外金型温度T2ともに80℃に温調した金型にて金型
クリアランス3.8mmでプラグ成形を行い、トリミン
グ、パンチング加工を施し、良好な自動車天井材用成形
体を得た。このときの成形体の発泡層の厚みは3.6m
mであった。
【0074】また同じ加熱条件においてプラグ成形をお
こなわないでフリー発泡状態での発泡積層シートを得
た。このときの2次発泡シートの厚みは4.0mm(発
泡層の厚み3.8mm)であった。
【0075】得られた成形体について耐熱性を評価し
た。結果を表2に示す。
【0076】
【実施例7】自動車内側雄金型温度T1(非発泡層側)
を80℃、自動車外側雌金型温度T2(発泡層側)を2
0℃とした以外は実施例6と同様の方法で良好な自動車
天井材用成形体を得た。
【0077】得られた成形体について耐熱性を評価し
た。結果を表2に示す。
【0078】
【比較例1】自動車内側雄金型温度T1、自動車外側雌
金型温度T2を110℃とした以外は実施例1と同様の
方法で成形を行った。しかし、得られた自動車天井材用
成形体は形決まりが不良で、実用に耐えがたいものであ
った。
【0079】
【比較例2】自動車内側雄金型温度T1、自動車外側雌
金型温度T2を5℃とした以外は実施例1と同様の方法
で成形を行った。しかし得られた自動車天井材用成形体
は厚みムラが大きく、実用に耐えがたいものであった。
【0080】
【比較例3】自動車内側雄金型温度T1を25℃、自動
車外側雌金型温度T2を80℃とした以外は実施例1と
同様の方法で良好な自動車天井材用成形体を得た。
【0081】得られた成形体について耐熱性を評価し
た。結果を表2に示す。
【0082】
【比較例4】自動車内側金型温度T1を40℃、自動車
外側金型温度T2を80℃とした以外は実施例1と同様
の方法で良好な自動車天井材用成形体を得た。
【0083】得られた成形体について耐熱性を評価し
た。結果を表2に示す。
【0084】
【比較例5】自動車内側雄金型温度T1(非発泡層側)
を25℃、自動車外側雌金型温度T2(発泡層側)を8
0℃とした以外は実施例6と同様の方法で良好な自動車
天井材用成形体を得た。
【0085】得られた成形体について耐熱性を評価し
た。結果を表2に示す。上記のように実施例1〜7に示
した金型温度範囲で成形された発泡積層シートは、比較
例1〜5の金型温度範囲で成形された発泡積層シートと
比較し、耐熱性に非常に優れた効果を示すことが分か
る。また、実施例1、2、と実施例3〜5と対比してわ
かる様に、自動車内側雄金型温度T1>自動車外側雌金
型温度T2でT1の温度がT2の温度より大きいほど、
耐熱性に優れた効果を示す。
【0086】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例及び比較例において成形された
自動車天井材用成形体をパンチングによるトリミングを
行った後の平面形状を説明するための平面説明図であ
る。
【図2】本発明による自動車内装材用成形体を自動車に
装着した状態を示すための一部切欠説明図である。
【図3】本発明で使用される成形金型概念図である。
【符号の説明】
1 自動車天井材用成形体 2 アシストグリップ取り付け穴 3 サンバイザー取り付け穴 4 ルームミラー取り付け穴 5 室内灯取り付け穴

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡
    層の片面または両面にポリスチレン系樹脂からなる非発
    泡層を積層してなる1次発泡積層シートを2次発泡さ
    せ、雌雄金型からなる一対の金型内で、 100℃>雄金型温度T1、 T1≧雌金型温度T2、 の条件下で成形することを特徴とする自動車内装材の成
    形方法。
  2. 【請求項2】T1≧T2+20℃である請求項1記載の
    自動車内装材の成形方法。
  3. 【請求項3】 非発泡層のポリスチレン系樹脂がハイイ
    ンパクトポリスチレンである請求項1〜2記載の自動車
    内装材の成形方法。
  4. 【請求項4】 非発泡層のポリスチレン系樹脂がフェニ
    レンエーテル成分を1重量%以上10重量%未満含有す
    る請求項1〜3載の自動車内装材の成形方法。
  5. 【請求項5】 発泡層の変性ポリフェニレンエーテル系
    樹脂中のフェニレンエーテル成分の含有量が35重量%
    以上75重量%未満、スチレン系成分が25重量%以上
    65重量%未満である請求項1〜4記載の自動車内装材
    の成形方法。
  6. 【請求項6】 一次発泡積層シートの発泡層が、発泡剤
    を添加し押出発泡させて得られる、一次厚みが1〜5m
    m、一次発泡倍率が3〜20倍、セル径が0.05〜
    0.3mm、独立気泡率が70%以上の変性ポリフェニ
    レンエーテル系発泡シートである請求項1〜5記載の自
    動車内装材の成形方法。
  7. 【請求項7】 非発泡層が耐衝撃性改良剤を含有したも
    のである請求項1〜6記載の自動車内装材の成形方法。
  8. 【請求項8】 非発泡層の厚みが50〜300μmであ
    る請求項1〜7記載の自動車内装材の成形方法。
  9. 【請求項9】 非発泡層を変性ポリフェニレンエーテル
    系樹脂発泡層の雄型側のみに積層した請求項1〜8記載
    の自動車内装材の成形方法。
JP9128662A 1997-05-19 1997-05-19 自動車内装材の成形方法 Pending JPH10315259A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9128662A JPH10315259A (ja) 1997-05-19 1997-05-19 自動車内装材の成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9128662A JPH10315259A (ja) 1997-05-19 1997-05-19 自動車内装材の成形方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10315259A true JPH10315259A (ja) 1998-12-02

Family

ID=14990353

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9128662A Pending JPH10315259A (ja) 1997-05-19 1997-05-19 自動車内装材の成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10315259A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003028998A1 (fr) * 2001-09-28 2003-04-10 Kaneka Corporation Feuille de mousse a structure empilee pour materiau d'habitacle de vehicule comprenant de la resine recyclee et procede de recyclage d'un materiau d'habitacle de vehicule
JP2012025128A (ja) * 2010-07-27 2012-02-09 Toyota Boshoku Corp 多層発泡基材及びその製造方法
JP2012030401A (ja) * 2010-07-28 2012-02-16 Toyota Boshoku Corp 多層発泡基材及びその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003028998A1 (fr) * 2001-09-28 2003-04-10 Kaneka Corporation Feuille de mousse a structure empilee pour materiau d'habitacle de vehicule comprenant de la resine recyclee et procede de recyclage d'un materiau d'habitacle de vehicule
JP2012025128A (ja) * 2010-07-27 2012-02-09 Toyota Boshoku Corp 多層発泡基材及びその製造方法
JP2012030401A (ja) * 2010-07-28 2012-02-16 Toyota Boshoku Corp 多層発泡基材及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5952089A (en) Laminated foam sheet and the molded body thereof for vehicle interior
JPH10315259A (ja) 自動車内装材の成形方法
US6080469A (en) Laminated foam sheet for vehicle interior and a vehicle interior thereof
JPH10193519A (ja) 自動車内装材用発泡積層シートおよび自動車内装材用成形体
JP2000289137A (ja) 自動車内装材用積層発泡シート
JP3719321B2 (ja) 自動車天井材およびその製造方法
JPH06344483A (ja) 熱成形に適した自動車内装材用積層シート
JP3806795B2 (ja) 自動車天井材および自動車天井材用発泡積層シート
JPH11343358A (ja) 自動車内装材用発泡シート並びに自動車内装材用積層シートおよび自動車内装材
JP3989128B2 (ja) 自動車内装材およびその製造方法
JP3656709B2 (ja) 自動車天井材用発泡積層シート及びそれを用いた自動車天井材
JP3939794B2 (ja) 自動車内装材用発泡積層シート
JPH11138707A (ja) 自動車内装材用発泡積層シート
JP3743142B2 (ja) 自動車天井材および自動車天井材用発泡積層シート
CA2194075C (en) Laminated foam sheet and the molded body thereof for vehicle interior
JP3747597B2 (ja) 自動車内装材および自動車内装材用発泡積層シート
JP2000141528A (ja) 自動車内装材用発泡積層シート
JPH09226034A (ja) 自動車内装材用発泡積層シート
JPH0929877A (ja) 自動車内装材用発泡積層シート
JPH1120563A (ja) 自動車内装材用発泡積層シート
JPH1120562A (ja) 自動車内装材
JPH09309183A (ja) 自動車内装材用成形体およびその製法
JPH1067073A (ja) 自動車内装材用発泡積層シートおよび自動車内装材用成形体
JPH0929875A (ja) 自動車内装材用発泡積層シート及びその製造方法
JPH09239887A (ja) 自動車内装材用成形体およびその製法