JPH10314928A - スライディングノズル用詰め物及びそれを用いた取鍋の受鋼方法 - Google Patents
スライディングノズル用詰め物及びそれを用いた取鍋の受鋼方法Info
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- JPH10314928A JPH10314928A JP9148685A JP14868597A JPH10314928A JP H10314928 A JPH10314928 A JP H10314928A JP 9148685 A JP9148685 A JP 9148685A JP 14868597 A JP14868597 A JP 14868597A JP H10314928 A JPH10314928 A JP H10314928A
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Abstract
用詰物を提供する。 【解決手段】SiO2を80wt%以上含有する珪砂6
5〜90wt%と、平均粒子径が0.1〜3.0mm,
見掛け嵩比重が0.5以上,溶融温度1150℃以下の
球状に造粒された顆粒状成型物との混合物よりなるスラ
イディングノズル用詰め物である。顆粒状成型物はCa
0とSiO2を主成分とし、Ca0/SiO2が0.5以
上1.5以下で、珪砂中のアルカリ成分の含有量が3w
t%以上で、フッ素化合物の含有量が1wt%以上で、
カーボンの含有量が0.2wt%以上である。
Description
れたスライディングノズル(溶鋼流量制御装置)に充填
する詰物に関するものであり、より詳しくは2層充填さ
れる詰物の上層に用いられる詰物に関する。
のスライディングノズルが設けられている。図1は、ス
ライディングノズルの概略構成を示す断面図である。図
中(1)はノズル受けレンガ(羽口レンガ)、(2)は上部ノ
ズル、(3)は固定板、(4)は摺動板、(5)は下部ノズルで
ある。
防止するために、取鍋のスライディングノズル内には溶
鋼を入れる前に予め詰め物を充填しておく。
と下部ノズル(5)の開口を一致させると、詰め物は下部
ノズル(5)を通って落下し、ノズルが自然開口される。
開口されたスライディングノズルからは取鍋内の溶鋼が
流出する。
を混合したもの(特公昭55-18194号)、低純度珪砂と高
純度珪砂を混合したもの(特開昭62-176670号)、クロ
マイト,クロマイトに珪砂を混合したもの(特開平6-71
424号,特開平7-308763号)、カルシウム・アルミネート
質クリンカーを使用したもの(特開平8-300143号)等が
ある。
張することにより詰め物の粒子間に溶鋼が侵入すること
を防止し、焼結層の厚さ強度を適度に調節できることが
求められる。詰め物の粒子間に溶鋼が多く侵入して焼結
層の厚さ強度が溶鋼の自重に耐えるものとなると、自然
開口できなくなるからである。
が自然開口しない場合(詰物が詰まったままの場合)
は、酸素ランスによる洗浄を行って詰め物を溶融させて
除去して開口する方法がとられることが多い。
する酸素による溶鋼の酸化等の問題があり、作業にも危
険が伴う。そこで、自然開口の成功率が高くなるよう
に、種々の詰物が提案されている。
物では溶鋼と接触する上部は詰め物が適度に膨張して粒
子間の透き間を塞ぎ、溶融ガラス化することにより焼結
し、溶鋼の侵入を防ぎ適度な焼結層を形成することが困
難で、下部は熱により膨張,焼結すると詰め物の体積増
加によりノズル内で詰め物が突っ張って自然開口しにく
くなったり、ノズルの破損を招くおそれもあり好ましく
ない。
れる相反する条件を満たすために、詰め物を溶鋼と接触
する上層と、その下方に位置する下層との2層構造と
し、各層に異なる性質の詰め物を用いる2層充填方式が
用いられるようになってきた。すなわち、膨張,焼結し
にくい耐火度の高い詰め物を先に充填して下層となし、
その上に焼結層を形成する耐火度の低い詰め物を上層と
して充填するのである。
いはガラスカレットなど珪砂よりも低融点の物を詰め物
に適量加えることにより、詰め物自体の熔融点を引き下
げ、早期にガラス化し焼結層を形成させようとする提案
(特開平6-71423号)がなされている。又、珪砂中に含
まれるアルカリ成分の含有量が低い珪砂を下層用に用
い、珪砂中に含まれるアルカリ成分の含有量が高い珪砂
を上層用に用いられることがある。
鋼前に予め溶鋼の温度が低下しないように1000℃〜1200
℃で予熱されているが、長石,蝋石などの溶融温度は単
体でも各々1220〜1550℃、1650〜1750℃であり、いずれ
も予熱温度ではガラス化し焼結層を形成することなく、
また珪砂との混合物では溶融温度は更に高く、予熱温度
では焼結層は形成されない。
場合は、塩基度(CaO/SiO2)が高く溶融後の粘
度が大きいので流動性が低く、詰め物粒子間のガラス化
が不完全になり易いという問題があった。
高い珪砂にあっては、含有するアルカリ成分が1〜3wt
%程度の範囲であり、珪砂の溶融温度が一般的に1700℃
以上であることから予熱温度では焼結層を形成しない。
ミナ,マグネシア,カルシア等の高耐火物は溶融温度が
溶鋼の温度である1550℃〜1650℃よりも高く、焼結しに
くい性質のため、2層充填方式で下層用詰め物としては
適しているが、上層用詰め物または従来の1層式充填方
式に用いた場合には溶鋼温度で膨張せず、詰め物粒子間
に容易に侵入して凝固し、詰め物と強固な溶融シェルを
形成してしまい、自然開口が困難になる。
た物については、珪砂との比重差から混合が困難で偏析
を生じやすく、2層充填式の下層として用いるのには使
用できるが、2層充填式の上層や1層充填式では望まれ
る性能が得られないという問題点がある。
用いると、取鍋に溶鋼を受鋼すると詰め物の巻込みによ
る溶鋼の汚染を生じ易いだけでなく、詰め物の粒子間へ
の溶鋼の侵入を十分に防止することができず、自然開口
しにくくなる。
く、溶鋼への混入が少ない上層用詰め物について種々検
討した結果、取鍋に溶鋼を受鋼する前の予熱温度で、ガ
ラス化して焼結層を形成する上層用詰め物が有効である
ことを見出した。すなわち、上層用詰め物が予熱温度で
焼結層を形成すれば、溶鋼受鋼時又は取鍋内での溶鋼対
流による詰め物の溶鋼内への巻込みを少なくし、鋼の清
浄化を図ることができる。また、詰め物粒子間への溶鋼
の侵入による強固な溶融シェルの形成を防止し、自然開
口率が向上させることができる。
填し、取鍋の予熱により上層用詰め物がガラス化して焼
結層を形成した後に溶鋼を入れた状態を示した図であ
り、(6)は上層用詰め物、(7)は下層用詰め物である。
(8)は溶鋼の地金シェルである。(9)は溶融層、(10)は焼
結層である。
グノズル用詰め物において、2層充填方式の上層用詰物
として、自然開口の成功率を高めると共に、溶鋼の汚染
を抑制するために、取鍋の予熱温度でガラス化して焼結
層を形成する詰め物と、それを用いた取鍋の受鋼方法を
提供することが課題となる。
ノズル用詰め物は、取鍋の受鋼時に溶鋼と接する上層
と、該上層の下方に充填される下層との2層を充填する
2層式充填方式の上層用として用いられるスライディン
グノズル用詰め物であって、1200℃以下でガラス化
して焼結層を形成することを特徴とする。
珪砂65〜90wt%と、平均粒子径が0.1〜3.0
mm,見掛け嵩比重が0.5以上,溶融温度1150℃
以下の球状に造粒された顆粒状成型物との混合物よりな
るスライディングノズル用詰め物であって、フッ素化合
物の含有量が1wt%以上であることを特徴とする。
珪砂65〜90wt%と、平均粒子径が0.1〜3.0
mm,見掛け嵩比重が0.5以上,溶融温度1150℃
以下の球状に造粒された顆粒状成型物との混合物よりな
るスライディングノズル用詰め物であって、該顆粒状成
型物はCa0とSiO2を主成分とし、Ca0/SiO2
が0.5以上1.5以下で、珪砂中のアルカリ成分の含
有量が3wt%以上で、フッ素化合物の含有量が1wt
%以上で、カーボンの含有量が0.2wt%以上である
ことを特徴とするスライディングノズル用詰め物。
ディングノズルを有する取鍋に受鋼するに際し、スライ
ディングノズルに上下2層のスライディングノズル用詰
め物を充填し、次いで取鍋の予熱により上層の詰め物を
ガラス化して焼結層を形成させ、その後に取鍋に溶鋼を
受鋼することを特徴とする。
80wt%以上としたのは、珪砂として一般的に使用さ
れる山砂,川砂,珪石,海砂等に含まれるSiO2の含
有量は80wt%以上であるからである。
のは、珪砂の配合割合が65wt%未満では顆粒状成型
物の配合割合が多くなり、顆粒状成型物中に含まれるア
ルカリ成分による粒子間のガラス化が進行し過ぎ、逆に
95wt%を越える顆粒状成型物の配合割合が少なくな
りガラス化が不十分となるからである。
%以上の山砂,川砂,珪石,海砂等が利用できる。
以上としたのは、3wt%未満では1550℃〜1650℃の溶
鋼条件ではガラス化による溶鋼の粒子間への侵入防止効
果が十分得られないためである。本発明において珪砂中
のアルカリ成分とは(Na2O+K2O+Li2O)のア
ルカリ金属酸化物のことである。
の含有量を0.2%以上としたのは、0.2%未満では
顆粒状成型物の溶融速度が速くなり、詰め物が過焼結し
易く高い自然開口率が望めないからである。
し、公知の方法により造粒して製造するが、形状として
はスライディングノズルへの充填性から球状とした。
の粒度差から混合が難しく、偏析し、過焼結になり易
く、スライディングノズル内で突っ張りを起こし易くな
り開口性が低くなるからである。ここに粒度を0.1m
m〜3.0mmとしたのは珪砂の粒度が通常0.5〜
3.0mmの範囲で使用されることから、偏析が起こり
にくい範囲としたためである。また、成型物の粒度が
0.1mm未満になると混合作業時に大量の粉塵が発生
し、周囲の環境を損ねることがあり、反対に3.0mm
以上になると粒子間の空隙率が大きくなりすぎ、粒子間
への溶鋼の侵入を招くおそれがある。
溶融温度を引き下げ、溶融後の流動性を高める手段とし
て添加している。フッ素化合物としては、例えばCaF
2,NaF,Na3AlF6,MgF2,AlF3,BaF2
等がある。フッ素化合物の含有量を1wt%以上とした
のはフッ素化合物が強力な還元剤であり、F-がSiO2
と反応してSiF4になると膨張により溶融温度を引き
下げることができるためである。フッ素化合物の含有量
が1wt%未満では詰め物が膨張し始め焼結に至る温度
600〜1200℃では膨張による溶融の効果がほとんど見ら
れない。
度が1150℃を越える詰め物では粒子間に伝わるガラス化
の速度が遅く、取鍋での予熱温度において焼結しないか
らである。
0.5未満になると珪砂の嵩密度が通常1.2〜1.6
程度であることから、混合時に比重差により混合容器内
で浮いてしまい、珪砂との混合が困難となるからであ
る。
られていた膨張,焼結しにくい耐火度の高い詰め物もの
を利用できる。
いて説明する。 [実施例1]スライディングノズルに上下2層の詰め物
を充填する2層充填方式とする。
2.0mmで、珪砂中のアルカリ成分の範囲が1.5〜
2.0wt%とした川砂にカーボンを3wt%添加した
もの(以下「基礎珪砂」という)に、顆粒状成型物(A)
を25wt%配合し,混合したものである。
O2を主成分とし(Ca0/SiO2≒1.05)、珪砂
中のアルカリ成分の範囲が12.0〜13.0wt%、
溶融温度1150℃に調整した後、造粒を行い粒度範囲
を0.1〜2.0mmとしたものである。
表1に示す。
ン)を意味する。
で、珪砂中のアルカリ成分の範囲が1.3〜1.5wt
%に調整した山砂に対してカーボンを3wt%添加した
ものを用いた。
式とし、下層詰め物は実施例1と同じものを用いた。
に、顆粒状成型物(B)を25wt%配合し,混合したも
のである。
O2を主成分とし(Ca0/SiO2≒0.84)、珪砂
中のアルカリ成分の範囲が14.0〜15.0wt%、
溶融温度1080℃に調整した後、造粒を行い粒度範囲
を0.1〜2.0mmとしたものである。
表2に示す。
式とし、下層詰め物は実施例1と同じものを用いた。
砂」を(他に何も配合せずに)そのまま用いている。本
比較例における上層詰め物の化学成分を表3に示す。
式とし、下層詰め物は実施例1と同じものを用いた。
砂」に粉末パウダーを25wt%配合し混合したもので
ある。粉末パウダーは粒度が0.1mm以下であり、C
a0とSiO2を主成分とし(Ca0/SiO2≒1.0
7)、珪砂中のアルカリ成分の範囲が3.5〜4.0w
t%、溶融温度1180℃に調整されている。
表4に示す。
例1,比較例2について、開口性の試験を行った。結果
を表5に示す。
8,000回の計測において自然開口の成功率が95%
未満のものを「不良」、95%以上97%未満のものを
「やや不良」、97%以上99%未満のものを「良」、
99%以上のものを「優良」とした。
施例では高い自然開口率を得ることができた。
口率の高いスライディングノズル用詰め物を提供するこ
とができ、効率よく操業することができる。又、不開口
に伴う溶鋼の品質の劣化や、開口のための危険な作業の
必要性を大幅に減少させることができる。
を予熱後に溶鋼を入れた状態を示した図。
Claims (4)
- 【請求項1】 取鍋の受鋼時に溶鋼と接する上層と、該
上層の下方に充填される下層との2層を充填する2層式
充填方式の上層用として用いられるスライディングノズ
ル用詰め物であって、1200℃以下でガラス化して焼
結層を形成することを特徴とするスライディングノズル
用詰め物。 - 【請求項2】 SiO2を80wt%以上含有する珪砂
65〜90wt%と、平均粒子径が0.1〜3.0m
m,見掛け嵩比重が0.5以上,溶融温度1150℃以
下の球状に造粒された顆粒状成型物との混合物よりなる
スライディングノズル用詰め物であって、フッ素化合物
の含有量が1wt%以上であることを特徴とするスライ
ディングノズル用詰め物。 - 【請求項3】 SiO2を80wt%以上含有する珪砂
65〜90wt%と、平均粒子径が0.1〜3.0m
m,見掛け嵩比重が0.5以上,溶融温度1150℃以
下の球状に造粒された顆粒状成型物との混合物よりなる
スライディングノズル用詰め物であって、 該顆粒状成型物はCa0とSiO2を主成分とし、Ca
0/SiO2が0.5以上1.5以下で、珪砂中のアル
カリ成分の含有量が3wt%以上で、フッ素化合物の含
有量が1wt%以上で、カーボンの含有量が0.2wt
%以上であることを特徴とするスライディングノズル用
詰め物。 - 【請求項4】 底部にスライディングノズルを有する取
鍋に受鋼するに際し、スライディングノズルに上下2層
のスライディングノズル用詰め物を充填し、次いで取鍋
の予熱により上層の詰め物をガラス化して焼結層を形成
させ、その後に取鍋に溶鋼を受鋼することを特徴とする
取鍋の受鋼方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14868597A JP3684418B2 (ja) | 1997-05-21 | 1997-05-21 | スライディングノズル用詰め物及びそれを用いた取鍋の受鋼方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP14868597A JP3684418B2 (ja) | 1997-05-21 | 1997-05-21 | スライディングノズル用詰め物及びそれを用いた取鍋の受鋼方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10314928A true JPH10314928A (ja) | 1998-12-02 |
JP3684418B2 JP3684418B2 (ja) | 2005-08-17 |
Family
ID=15458318
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14868597A Expired - Lifetime JP3684418B2 (ja) | 1997-05-21 | 1997-05-21 | スライディングノズル用詰め物及びそれを用いた取鍋の受鋼方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3684418B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006297426A (ja) * | 2005-04-18 | 2006-11-02 | Yamakawa Sangyo Kk | 取鍋摺動開閉装置用充填材 |
CN108405845A (zh) * | 2016-11-07 | 2018-08-17 | 中车齐齐哈尔车辆有限公司 | 向钢包中填装引流砂的填装方法 |
CN110385424A (zh) * | 2019-08-30 | 2019-10-29 | 马鞍山钢铁股份有限公司 | 一种有利于提高if钢洁净度的引流砂灌砂方法 |
-
1997
- 1997-05-21 JP JP14868597A patent/JP3684418B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110385424A (zh) * | 2019-08-30 | 2019-10-29 | 马鞍山钢铁股份有限公司 | 一种有利于提高if钢洁净度的引流砂灌砂方法 |
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