JPH1031440A - 表示体及びその製造方法 - Google Patents

表示体及びその製造方法

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JPH1031440A
JPH1031440A JP20302896A JP20302896A JPH1031440A JP H1031440 A JPH1031440 A JP H1031440A JP 20302896 A JP20302896 A JP 20302896A JP 20302896 A JP20302896 A JP 20302896A JP H1031440 A JPH1031440 A JP H1031440A
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Koji Yamada
廣司 山田
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    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09FDISPLAYING; ADVERTISING; SIGNS; LABELS OR NAME-PLATES; SEALS
    • G09F13/00Illuminated signs; Luminous advertising
    • G09F13/20Illuminated signs; Luminous advertising with luminescent surfaces or parts
    • G09F13/22Illuminated signs; Luminous advertising with luminescent surfaces or parts electroluminescent

Landscapes

  • Illuminated Signs And Luminous Advertising (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 少量の蓄光材で暗所での発光表示が効率的に
なされる表示体及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 ポリエステルフィルム4上に、蓄光材粉
末3がバインダ樹脂2によって固着され、ポスター1を
構成する。暗所での表示は、固化インキ14B中に含有
されている蓄光材粉末3の発光によってなされる。固化
インキ14Bの層は、蓄光材粉末と液状バインダ樹脂と
からなる液状インキをシルクスクリーン印刷することに
よって形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示体及びその製
造方法に関し、特に、停電時や夜間の暗い場所でも標示
がなされる表示体及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポスターや標札のような戸外に配置され
る表示物品は、照明の無い場所では夜間には見られなく
なる。また、建物内の例えば非常口を示す表示体は、災
害時に停電した場合は表示不能になって見られなくな
り、安全上問題がある。
【0003】ポスターは、戸外で昼間見えるように、或
いは照明の在る場所で見えるように掲示するのが常識で
あって、暗所でも見られるようにすることはこれまで考
えられておらず、このような試みはなされていなかっ
た。
【0004】建物内の非常口表示体としては、図17及
び図17の XVIII−XVIII 線断面図である図18に示す
ように、蓄光材粉末3を練り込んだプラスチック板56
上に印刷57を施した標示板51が試みられていた。
【0005】この標示板51では、平常時は照明によっ
て見ることができ、かつ、蓄光材粉末3が照明光のエネ
ルギーを吸収する。そして、停電時には蓄光材粉末が、
吸収したエネルギーを光エネルギーに変換して発光し、
表示がなされる。
【0006】ところが、このような標示板では、停電時
の発光に効率的に寄与するのは表面近くの蓄光材粉末で
あり、内部及び裏面側の蓄光材粉末の発光への寄与は低
くなる。その上、印刷層57の下に在る蓄光材粉末は発
光に全く寄与しない。従って、蓄光材の発光効率は低
く、その上、高価な蓄光材粉末を多量に練り込むことに
なり、甚だ不経済である。
【0007】また、図19及び図19のXX−XX線断面図
である図20に示すような、前記と同様の標示板61が
試みられていた。この標示板61は、蓄光材粉末3を練
り込んだ矢印形状のモルタル板66を他のモルタル板6
7に貼り付けている。
【0008】この標示板では、表面に印刷が施されては
いないものの、蓄光材粉末の外部への発光が効率的でな
いことは、前記の標示板51におけると同様である。
【0009】戸外に配置される標示板としては、例えば
図21及び図21のXXII−XXII線断面図である図22に
示す標札71が試みられていた。この標札71は、蓄光
材粉末3を練り込んだ厚い例えばプラスチック板76か
らなり、その表面の文字以外の領域に印刷層77が設け
られている。
【0010】この標札も、図17、図18に示した標示
板51と同様に、蓄光材粉末の発光効率が低い上に、厚
いこと及び表面の大部分に印刷層77が存在するため、
発光に寄与しない蓄光材粉末が多量となって前記標示板
51、61よりも更に不経済になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の表示体が有する上記の問題を解消し、暗所での発光表
示が効率的になされる表示体及びその製造方法を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、基体上
に局部的に配された蓄光材と、この蓄光材を固定するた
めの固着材とが前記基体上に一体に設けられ、前記蓄光
材及び固着材のうちの少なくとも固着材が印刷によって
前記基体上に配され、この基体が少なくとも前記蓄光材
に対して実質的に非浸透性の材料からなり、前記蓄光材
の局部的配置に基づくパターンによって文字及び/又は
図形が表示される表示体に係るものである。
【0013】上記「蓄光材」とは、光を受けてこの光の
エネルギーを蓄積し、光の入射(供給)停止後に発光
し、この光入射停止直後の発光初期輝度(入射光の強さ
の約80%)が少なくとも20〜30分間実質的に保持
される物質であって、「ルミブライト」という名称で知
られているものが望ましい。そして、例えば、200l
uxの光を30分間以上受けて蓄光した場合、視認距離
1.5mで少なくとも約5時間、至近距離で少なくとも
約8時間、発光が充分に認められるものである。掛時計
の針又は文字盤に蓄光材を設けるときには、視力1.0
以上の人が、消灯後に1.5m、2.0m、3.0mの
距離から蓄光材の発光を視認できる時間は、それぞれ約
5時間、2時間15分、40分間であってよい。
【0014】本発明はまた、前記表示体を製造するに際
し、蓄光材に対して実質的に非浸透性の基体上に、蓄光
材及び固着材のうちの少なくとも蓄光材を局部的に配す
る工程を有する、表示体の製造方法をも提供するもので
ある。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に基づく表示体において、
蓄光材粉末がバインダによって基体に固着しているのが
望ましい。
【0016】上記において、蓄光材及び固着材が基体上
に直接配されているのが更に望ましい。
【0017】上記において、固着材がラバーを含有する
バインダからなっているのが、蓄光材配置部分に光沢が
出るので好ましく、特に基体が布である場合、繊維に浸
み込まなくなること及び柔軟性が出ることから好まし
い。
【0018】また、本発明に基づく表示体において、蓄
光材が固着材と共に印刷によって基体上に配されている
ように構成することができる。
【0019】上記に替えて、蓄光材が接着剤を介して基
体上に固着させることができる。
【0020】上記において、接着剤が印刷によって基体
上に局部的に配され、この接着剤を介して蓄光材が基体
に固着しているように構成することができる。
【0021】上記に替えて、接着剤を基体上の実質的に
全面に印刷し、この接着剤を介して蓄光材の小片を基体
上に局部的に配することもできる。
【0022】本発明に基づく表示体は、情報表示として
又は模様表示として構成することができる。
【0023】本発明に基づく表示体の製造方法におい
て、蓄光材粉末と液状バインダとを配合、混合してイン
キを調製し、このインキを印刷によって基体上に一体に
配することができる。
【0024】上記において、ラバーを含有する液状バイ
ンダを用いることができる。
【0025】上記において、印刷をスクリーン印刷によ
って行うのが望ましい。
【0026】上記において、発光が不充分な場合は、ス
クリーン印刷を複数回重ねて行うことができる。
【0027】本発明に基づく表示体の製造方法におい
て、接着剤を印刷によって基体上に所定パターンに配
し、この接着剤の固化前に蓄光材の粉末を前記接着剤に
付着させるようにすることができる。この場合、接着剤
をスクリーン印刷することが好ましい。
【0028】また、本発明に基づく表示体の製造方法に
おいて、接着剤を印刷によって基体上の実質的に全面に
配し、この接着剤の固化前に蓄光材の小片を所定パター
ンに前記接着剤に付着させることもできる。この場合、
接着剤には光硬化型の接着剤を用いることが好ましい。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0030】図1〜図5は、本発明をポスターに適用し
た第一の実施例を示し、図1はその平面図、図2は図1
のII−II線断面図、図3は図2の部分拡大図、図4及び
図5はポスターの製造手順を示す概略断面図である。
【0031】この例によるポスター1は、主要な文字の
部分に蓄光材粉末をシルクスクリーン印刷してなってい
る。即ち、ポリエステルフィルム4上に、蓄光材粉末3
がバインダ樹脂2により所定パターンに配置、固着して
いる。図中、14Bは、蓄光材粉末3と固化したバイン
ダ樹脂2とからなるインキ層である。シルクスクリーン
印刷を採用した理由は、オフセット印刷等他の印刷法で
はインキ層を厚くできず、蓄光材粉末の量が少なすぎて
発光が不充分となり易いからである。シルクスクリーン
印刷では、インキ層を厚くでき、インキ層中の蓄光材粉
末の量を多くすることができる。
【0032】ポスター1は、戸外に配置された場合は、
昼間日光のエネルギーを吸収、蓄積し、夜になって発光
(L1 )し、建物内に配置された場合は、照明光のエネ
ルギーを吸収、蓄積し、停電時に発光(L1 )する。従
って、蓄電池等の他の電源を必要とせず、明所、暗所の
いずれでも見ることができる。蓄光材3及びバインダ樹
脂2については、図5の印刷工程において説明する。
【0033】図4はポスタ1の製造のための製版工程
を、図5は同印刷工程をそれぞれ示す。
【0034】まず、図4(a)に示すように、シルクス
クリーン8を用意する。シルクスクリーン8は、ポリエ
ステルの繊維からなり、後述する200メッシュ篩(ふ
るい)下の蓄光材粉末が容易に通過できるよう、120
メッシュのものとしている。
【0035】次に、図4(b)に示すように、平板13
上にシルクスクリーン8を載置し、その上から感光材料
9Aを塗布し、固化させる。
【0036】次に、図4(c)に示すように、固化した
感光性材料層9A上に製版用フィルム10を位置させ、
露光する。感光性材料層9Aの露光した部分は水溶性と
なり、非露光部は不溶性のままである。
【0037】次に、平板13を除去し、図4(d)に示
すように、温水で洗って水溶性となった露光部分を除去
し、現像済みのマスク9Bとし、シルクスクリーン8と
からなる印刷版15を完成する。感光性材料層9Aは、
上記のようなネガティブタイプのほか、ポジティブタイ
プのものを用いても良い。
【0038】次に、図5(a)に示すように、シルクス
クリーン印刷機のテーブル18上にポリエステルフィル
ム4を載置し、その上にシルクスクリーン8及びマスク
9Bからなる印刷版15を載置し、インキノズル16か
らインキ14Aを供給しながらスキージ17でインキ1
4Aを押し付けて移動させる。
【0039】かくして、図5(b)に示すように、印刷
版15の空間部分をインキ14Aが充填し、余剰のイン
キはスキージ17の移動方向に押しやられる。
【0040】次に、印刷版15、ポリエステルフィルム
4を順次テーブル18から撤去し、乾燥すると、図5
(c)に示すように、ポリエステルフィルム4上に、所
定パターンに、インキ13Aが固化してなるインキ層1
4Bが配されたポスター1が完成する。
【0041】インキ14Aには、ポリエステル系の樹脂
粉末をケトン系溶剤で溶かした液状バインダ樹脂(印刷
の分野ではメジウムと呼ばれている。)に、蓄光材粉末
を添加し、充分に混合したものを用いた。なお、蓄光材
は液状バインダ樹脂よりも比重がかなり大きく、液状バ
インダ樹脂中で沈澱するので、上記混合の後、図5
(a)の印刷に際して使用直前に再度混合する。
【0042】なお、この例にあっては、図5に示した1
回の印刷では、インキ層14Bが充分には厚くなく、発
光輝度が不充分であるため、スクリーン印刷を2回重ね
て行って発光輝度を充分ならしめている。この印刷回数
は、目的によって3回以上として良いことは言うまでも
ない。
【0043】この例では、蓄光材粉末には、根元特殊化
学社製のルミノーバ蓄光材を使用した。この蓄光材は、
水分0.05%未満で、Al2 3 、CaO、SrO、
23 等を主成分とするものであって、200メッシ
ュ篩下の粒度を有するものである。
【0044】そして、その性質は、以下に示す通りであ
る。 体色:浅黄緑色、発光色:緑色、励起波長:200〜4
50nm、発光ピーク波長:520nm、初期輝度:2
500mcd/m2 以上(24時間外光を遮断した後、
30W白色蛍光灯垂直下60cm(約1000Lux)
に設置して30分間照射し、照射を停止してから30s
ecにおける輝度)、上記初期輝度が20〜30分間は
変化が僅かである。比重:3.6±0.1(25℃)、
モース硬度:6.5〜7、人体に安全、耐熱性:500
℃まで性状変化なし、耐寒性:−20℃、耐久性:蓄光
と発光とが半永久的、耐変色性:300W高圧水銀灯下
で1000時間経過して褪色せず。
【0045】また、この例では、液状バインダ樹脂に
は、帝国インキ製造社製のVGメジウムを使用した。
【0046】この例では、印刷に供したインキは、重量
比で蓄光材粉末50重量部、液状バインダ樹脂50重量
部の配合としている。蓄光材粉末と液状バインダ樹脂と
の割合は、60重量部:40重量部とすると、発光輝度
が強くなるので好ましい。しかし、この割合を越えて蓄
光材粉末の配合比を大きくすると、スクリーン印刷が困
難になる。蓄光材粉末の配合比が小さすぎると、発光が
弱くなって好ましくないのは言うまでもない。但し、蓄
光材粉末は樹脂により充分に結着される。
【0047】以上のようにして製造されたポスター1
は、照射光照射後に照明光供給を停止し、その発光の初
期輝度が30分間経過した時点で肉眼では変化が認めら
れなかった。
【0048】この例によるポスターは、停電や夜になっ
てから或る程度の時間まで情報を読み取ることができ、
情報標示手段として頗る良好である。なお、発光部分に
は、文字に加え、商標等の図形をも併せて標示して良
い。
【0049】上記の例おいて、ポリエステルフィルムに
替えて一般の洋紙を使用した場合、印刷時に液状バイン
ダ樹脂が洋紙に若干浸み込むようになる。図6はこのよ
うにしたポスターの図3と同様の部分拡大断面図であ
る。
【0050】スクリーン印刷時に、洋紙5の表面に液状
バインダ樹脂が若干浸み込むが、蓄光材粉末は固体であ
るので洋紙5には実質的に浸み込むことがなく、発光効
率が低下することは実質的にない。しかも、洋紙5に僅
かに浸み込んで固化したバインダ樹脂部分2aは、投錨
効果により、固化したインキ層14Bの洋紙5への固着
を確実ならしめるという効果が更に奏せられる。
【0051】図7及び図8は本発明を非常口標示板に適
用した第二の実施例を示し、図7はその平面図、図8は
図7のVIII−VIII線断面図である。
【0052】この標示板11は、プラスチック板6上
に、バインダ樹脂2と蓄光材粉末3とからなる図形によ
って非常口の位置を標示している。その他は、前記第一
の実施例によるポスター1と同様であり、その製造方法
も図4、図5で説明したシルクスクリーン印刷の手順に
よっている。
【0053】標示板11は、建物内で、平常時には照明
によって非常口の位置を標示し、災害時等の停電時には
発光(L1 )して同様の標示を行い、避難を容易かつ安
全ならしめる。
【0054】標示板11の蓄光材粉末は、プラスチック
板6上の発光させる箇所だけに印刷によって配置されて
いるので、図16、図17の従来の標示板51に較べ、
蓄光材粉末の使用量が極めて僅かで済む上に、効率的に
発光がなされて安全上有効である。
【0055】図9及び図10は本発明をTシャツに適用
した第三の実施例を示し、図9はその平面図、図10は
図9のX−X線断面図である。
【0056】このTシャツ21は、木綿の布地7上に、
蓄光材粉末3とバインダ樹脂12とからなるインキ24
Bの図形によって模様を標示している。この図形も、前
記第一、第二の実施例におけると同様に、図4、図5で
説明したシルクスクリーン印刷によって形成している。
【0057】Tシャツのような被服にあっては、基体が
布地であるため、印刷時に、蓄光材粉末と液状バインダ
樹脂とからなるインキが布地に浸み込んでしまう。これ
では、蓄光材粉末を必要以上に多量消費することにな
り、その上、印刷、乾燥後に図形の部分が硬くなって着
心地が悪くなる。これを防ぐために、スクリーン印刷に
先立って浸透防止のための下地を印刷しておくことが考
えられる。しかし、この方法では、図形部分が厚くなっ
て着心地が悪い上に、下地印刷の工程が付加されて生産
性が低下し易い。
【0058】この例にあっては、前記VGメジウムに2
0重量%の液状ラバーを配合した液状バインダ樹脂を使
用したインキ24Aを使用している。この液状ラバーの
配合により、インキ24Aの布地7への浸透が防止され
る上に、固化後のインキ24Bは柔軟になって着心地が
良くなり、洗濯にも耐えられるようになる。また、イン
キ24Bの層の表面は滑らかになって光沢が発生し、模
様として視覚上良好なものになる。なお、この例にあっ
て液状バインダ樹脂は、上記に替えて、水性のノンホル
マリン系のバインダに20重量%の液状ラバーを添加し
たものが使用可能である。
【0059】このTシャツ21は、暗所においてインキ
24Bによる図形が発光(L1 )し、若い人にとって好
ましいものである。また、Tシャツ以外の被服にも同様
に適用可能である。その他は、前記第一、第二の実施例
におけると同様である。
【0060】この例によるTシャツにあって、下地は不
要であるが、例えば布地が黒色である場合は、この黒色
によって模様が不鮮明になるのを防止するため、印刷の
領域に白色の下地を印刷しておくことができる。
【0061】図11〜図13は、接着剤をシルクスクリ
ーン印刷し、印刷された接着剤に蓄光材粉末を固着させ
た第四の実施例を示し、図11はこの例による標示手段
(例えばポスター)の断面図、図12は図11の部分拡
大図、図13は標示手段のスクリーン印刷後の製造手順
を示す断面図である。
【0062】この例によるポスター31は、図11、図
12に示すように、洋紙5に、図4、図5で説明した手
順によって接着剤(この例では糊)22をスクリーン印
刷し、糊22が乾燥しないうちに糊22上に蓄光材粉末
3を供給して糊22に固着させ、糊22を乾燥してなる
ものである。
【0063】蓄光材粉末の糊への固着は、次のようにし
てなされる。
【0064】まず、図13(a)に示すよう、洋紙5上
に糊22をシルクスクリーン印刷によって印刷する。
【0065】次いで、図13(b)に示すように、糊2
2が乾燥しないうちに、蓄光材粉末3を洋紙5に落下さ
せ、糊22上の蓄光材粉末を糊22に固着させる。
【0066】次に、図13(c)に示すように、洋紙5
を上下反転させ、洋紙5に直接接触している余剰の蓄光
材粉末3を洋紙5から離脱、落下させ、これをパン14
に収容して回収する。このとき、余剰の蓄光材粉末の上
記離脱を確実にするため、必要とあれば洋紙5を軽く叩
くようにして良い。次いで、糊22を乾燥させる。
【0067】図13(b)の工程において、蓄光材粉末
の大きな比重により、蓄光材粉末3の粒子は図12に示
すように糊22の層の内部へも侵入し、充分な量の蓄光
材粉末3が糊22によって洋紙5に固着する。そのため
には、糊22の層を厚くするのが良く、糊22の層はス
クリーン印刷によって設けている。
【0068】その他は前記第一の実施例におけると同様
である。なお、接着剤としては糊以外の適宜の接着剤を
使用して良く、基体も洋紙以外のプラスチックその他の
基体として良い。また、ポスター以外の種々の標示手段
にこの例を適用することができる。
【0069】図14〜図16は、接着剤を基体表面の全
面(僅かの余白部分を残しても良い)に印刷し、その上
に蓄光材の小片を所定パターンに配置、固着させた第五
の実施例を示し、図14はこの例による標示板の部分断
面図、図15は図14の部分拡大図、図16はこの標示
板の製造手順を示す部分断面図である。
【0070】この例による標示板41は、図15に示す
ように、プラスチック板6上の全面に接着剤33Bの層
を印刷によって設け、その上に蓄光材小片13を所定パ
ターンに配置し、固着させてなっている。
【0071】この例では、接着材33Bは光の照射を受
けて固化する光硬化型の接着剤を用いている。蓄光材小
片13は、蓄光材粉末3をバインダ樹脂32で固めてな
っている。
【0072】この標示板41は、図16に示す手順によ
って製造される。
【0073】まず、図16(a)に示すように、プラス
チック板6の上の全面に光硬化型の液状接着剤33Aの
層を印刷によって設ける。液状接着剤33Aとしては、
アクリル系の2Pの接着剤が好ましく使用できる。
【0074】次に、図16(b)に示すように、液状接
着剤33Aの層上に所定パターンに蓄光材小片13を載
置する。この作業は、例えばピンセットを使用して行う
ことができる。
【0075】次に、図16(c)に示すように、光照射
(L2 )を行い、液状接着材33Aを固化させて接着材
33Bとし、蓄光材小片13をプラスチック板6に固着
させ、図14に示した標示板41とする。
【0076】液状接着剤33Aは蓄光材粉末を配合する
のではないので、その印刷は、シルクスクリーン印刷に
よる必要はなく、オフセット印刷、グラビア印刷等適宜
の印刷方法によって良い。
【0077】液状接着剤33Aの層を印刷によって設け
ることにより、この層は均一な厚さの薄層とすることが
できる。従って、蓄光材小片の一面に接着剤を手作業で
塗布する場合のような、接着剤不足によって後に蓄光材
小片が剥離するおそれがなく、接着剤が過剰になってこ
の過剰な接着剤が蓄光材を包むようになって発光を妨げ
るおそれもない。
【0078】また、後の光照射によって接着剤を固化さ
せるので、図16(a)、(b)、(c)間に接着剤が
固化し始めることが防止され、作業が時間的制約を受け
ることがなく、これらの作業が容易である上に、印刷と
光照射によって接着が確実になされ、信頼性が高い。
【0079】この例による標示板41は、前記第一、第
二、第四の実施例におけると同様の効果が奏せられ、文
字や図形による標示のほか、室内のインテリアにも適用
可能である。また、基体(例えばプラスチック板5)上
に露出している接着剤は、基体を保護する役割を果た
す。
【0080】前記第一、第二、第三の実施例では、蓄光
材粉末と液状バインダ樹脂とからなるインキをシルクス
クリーン印刷によって印刷しているが、インクジェット
による印刷を行うことも可能である。この場合は、イン
クノズルが詰まらぬよう、液状バインダ樹脂の粘度や蓄
光材粉末の粒度に考慮をはらう必要があり、充分な発光
を得るためには紙その他の基体の送り速度を遅くして蓄
光材粉末の付着量を多くする必要がある。この印刷法を
採用することにより、パーソナルコンピュータに像情報
を入力し、インクジェットで出力するデスク トップ
パブリッシング(DTP)を採用することができる。
【0081】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明の技術的思想に基づいて、前記の各実施例に種々の変
形を加えることができる。
【0082】例えば、前記第一の実施例によるポスター
1、前記第二の実施例による非常口標示板11の液状バ
インダ樹脂に、前記第三の実施例におけると同様にラバ
ーを配合し、発光部分を平滑にしかつ光沢を付与して美
観を感じさせることができる。また、液状バインダ樹脂
に着色剤を配合し、印刷部分に所望の色を付けることも
できる。
【0083】また、基体には、ポリエステルフィルム、
洋紙、プラスチック板、布地のほか、金属、板以外のプ
ラスチック成形品、ガラス板、ガラス容器等の蓄光材粉
末が実質的に浸み込まない適宜の材料からなる物品を使
用することができる。
【0084】また、蓄光材粉末や液状バインダ樹脂も、
他の適宜の材料を用いて良い。
【0085】建物内の標示板としては、非常口標示板の
ほか、非常時持ち出し物品、懐中電灯、消火器、鍵穴等
の位置を標示する標示板にも本発明が適用できる。ま
た、戸外に設置する道路標識等にあっては、夜間に間歇
的に照明を当て、発光標示を夜明けまで維持させること
ができ、照明のための消費電力を軽減できる。
【0086】
【発明の作用効果】本発明に基づく表示体は、蓄光材及
び固着材のうちの少なくとも固着材が印刷によって基体
上に設けられ、この基体が蓄光材に対して非浸透性の材
料からなっているので、蓄光材の固着が確実で信頼性が
高く、局部的に配された蓄光材による暗所での発光表示
が少量の蓄光材によって効率的になされる。
【0087】その上、基体は蓄光材を含有できない薄い
基体も採用可能となり、適用範囲が広く、汎用性が付与
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例によるポスターの平面図
である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図2の部分拡大図である。
【図4】図1のポスタ製造工程のうちの製版工程を示す
断面図である。
【図5】図1のポスタ製造工程のうちの印刷工程を示す
断面図である。
【図6】図1のポスタに変形を加えたポスタの拡大部分
断面図である。
【図7】本発明の第二の実施例による非常口標示板の平
面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線断面図である。
【図9】本発明の第三の実施例によるTシャツの平面図
である。
【図10】図9のX−X線断面図である。
【図11】本発明の第四の実施例によるポスターの断面
図である。
【図12】図11の部分拡大図である。
【図13】図11のポスターの製造手順を示す断面図で
ある。
【図14】本発明の第五の実施例による標示板の部分断
面図である。
【図15】図14の部分拡大図である。
【図16】図14の標示板の製造工程を示す部分断面図
である。
【図17】従来試みられていた非常口標示板の平面図で
ある。
【図18】図17の XVIII−XVIII 線断面図である。
【図19】従来試みられていた方向標示板の平面図であ
る。
【図20】図19のXX−XX線断面図である。
【図21】従来試みられていた標札の平面図である。
【図22】図21のXXII−XXII線断面図である。
【符号の説明】
1、31・・・ポスター 2、12、32・・・バインダ樹脂、 3・・・蓄光材粉末、 4・・・ポリエステルフィルム 5・・・洋紙 6・・・プラスチック板 7・・・布地 8・・・スクリーン 9A・・・感光材 9B・・・印刷用マスク 10・・・製版用フィルム 12・・・ラバー入りのバインダ樹脂 13・・・平板 14A、24A・・・印刷インキ 14B、24B・・・固化したインキ 15・・・印刷版 16・・・インキノズル 17・・・スキージ 18・・・印刷機のテープル 22・・・糊 33A・・・液状接着剤 33B・・・固化した接着剤 L1 ・・・暗所での発光

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に局部的に配された蓄光材と、こ
    の蓄光材を固定するための固着材とが前記基体上に一体
    に設けられ、前記蓄光材及び固着材のうちの少なくとも
    固着材が印刷によって前記基体上に配され、この基体が
    少なくも前記蓄光材に対して実質的に非浸透性の材料か
    らなり、前記蓄光材の局部的配置に基づくパターンによ
    って文字及び/又は図形が表示される表示体。
  2. 【請求項2】 蓄光材粉末がバインダによって基体に固
    着している、請求項1に記載した表示体。
  3. 【請求項3】 蓄光材及び固着材が基体上に直接配され
    ている、請求項1又は2に記載した表示体。
  4. 【請求項4】 固着材がラバーを含有するバインダから
    なる、請求項2又は3に記載した表示体。
  5. 【請求項5】 蓄光材が固着材と共に印刷によって基体
    上に配されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載
    した表示体。
  6. 【請求項6】 蓄光材が接着剤を介して基体上に固着し
    ている、請求項1又は3に記載した表示体。
  7. 【請求項7】 接着剤が印刷によって基体上に局部的に
    配され、この接着剤を介して蓄光材が前記基体に固着し
    ている、請求項6に記載した表示体。
  8. 【請求項8】 接着剤が印刷によって基体上の実質的に
    全面に配され、この接着剤を介して蓄光材の小片が前記
    基体に固着している、請求項6に記載した表示体。
  9. 【請求項9】 情報表示体として構成されている、請求
    項1〜8のいずれか1項に記載した表示体。
  10. 【請求項10】 模様表示体として構成されている、請
    求項1〜8のいずれか1項に記載した表示体。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載した表示体を製造する
    に際し、蓄光材に対して実質的に非浸透性の基体上に、
    蓄光材及び固着材のうちの少なくとも蓄光材を局部的に
    配する工程を有する、表示体の製造方法。
  12. 【請求項12】 蓄光材粉末と液状バインダとを配合、
    混合してインキを調製し、このインキを印刷によって基
    体上に一体に配する、請求項11に記載した、表示体の
    製造方法。
  13. 【請求項13】 ラバーを含有する液状バインダを用い
    る、請求項12に記載した、表示体の製造方法。
  14. 【請求項14】 印刷をスクリーン印刷によって行う、
    請求項12又は13に記載した、表示体の製造方法。
  15. 【請求項15】 スクリーン印刷を複数回重ねて行う、
    請求項14に記載した、表示体の製造方法。
  16. 【請求項16】 接着剤を印刷によって基体上に所定パ
    ターンに配し、この接着剤の固化前に蓄光材の粉末を前
    記接着剤に付着させる、請求項11に記載した、表示体
    の製造方法。
  17. 【請求項17】 接着剤を印刷によって基体上の実質的
    に全面に配し、この接着剤の固化前に蓄光材の小片を前
    記接着剤に付着させる、請求項11に記載した、表示体
    の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020019639A (ko) * 2000-09-06 2002-03-13 이신국 야광 플로킹 인쇄방법
JP2007219104A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Kurako:Kk 蓄光性テープ及びシート
US7311041B2 (en) 2003-03-27 2007-12-25 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Printing device, printing system and printing method

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