JPH10313514A - ケーブル架渉装置 - Google Patents

ケーブル架渉装置

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JPH10313514A
JPH10313514A JP11947597A JP11947597A JPH10313514A JP H10313514 A JPH10313514 A JP H10313514A JP 11947597 A JP11947597 A JP 11947597A JP 11947597 A JP11947597 A JP 11947597A JP H10313514 A JPH10313514 A JP H10313514A
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JP
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cable
pole
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existing
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JP11947597A
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Wataru Kurashima
渡 倉島
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NIPPON KOMUSHISU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易に取り付け、取り外しができ、輸送効率
が良く、しかも保守が容易なケーブル架渉装置を提供す
ること。 【解決手段】 軽量かつ摩擦抵抗の少ない素材で形成し
た本体2の上部に吊り線13又は既設のケーブルに着脱
自在に掛け止めするフック3を設け、下部に新設するケ
ーブル18を着脱自在に保持するとともに新設するケー
ブルを架渉方向に滑動させる把持部4を設けたケーブル
牽引支持具1と、ケーブル牽引支持具を吊り線等に取り
付け、及び取り外す際に使用する取り付け用ポール7と
を具え、作業員がケーブル牽引支持具を地上から容易に
取り付け取り外しができ、高所作業の危険を回避できる
ようにし、さらに構成の簡素化を図ったもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種ケーブルを架
空で電柱等に架渉する際に用いるケーブル架渉装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】送電用ケーブル、信号用ケーブル等の各
種ケーブルを架空で電柱、支柱等に架渉する作業は、以
下のように行っている。吊り線や既設のケーブルが架渉
されていない場合で、自己保持機能のない一般のケーブ
ルを架渉する場合は、図9、図10に示すように先ず横
方向荷重を地中に伝達させて安定させる支線55が張設
された電柱50の間に、高所作業車51を介して吊り線
(鋼撚り線)52を緊結する(図9A)。なお、この吊
り線52は、ケーブル架渉時及び架渉後のケーブルを支
持するためのものである。
【0003】次に、高所作業車51を介して所定の電柱
50に端末滑車(金車)53bを、吊り線52と中間の
電柱50に滑車(金車)53aを取り付けるとともに、
これら滑車53に牽引ロープ54を通す(図9B)。な
お、端末滑車53bは、後述するロープ繰り出し機側及
び牽引機側の力の作用する角度が異なることによる不具
合を解消するためのものである。
【0004】次に、牽引ロープ54の後端部にケーブル
繰り出し機57から繰り出される新設ーブル56を結合
し、牽引機58により牽引ロープ54を牽引することに
よって新設ケーブル56を滑車53を通しながら電柱5
0の間に架渉する(10A)。 その後、高所作業車5
1を介してケーブルハンガ19を吊り線52と新設ケー
ブル56をくくるように取り付けるとともに、端末滑車
53b、滑車53aを取り外していく(10B)。する
と、新設ケーブル56は吊り線52に対し平行状態で電
柱50の間に架渉されることになる。
【0005】吊り線や既設のケーブルが架渉されていな
い場合で、自己保持型ケーブル20つまり図12Dに示
すような通信ケーブル21とこれを保持する部分22を
連設している構成のケーブルを架渉する場合について説
明する。先ず、図11に示すように、横方向荷重を地中
に伝達させ安定させるための支線55が張設された電柱
50の間に、高所作業車51を介して所定の電柱50に
端末滑車(金車)53bを、中間の電柱50に滑車(金
車)53aを取り付けるとともに、これら滑車53に牽
引ロープ54を通す(図11A)。
【0006】次に、牽引ロープ54の後端部に繰り出し
機57から繰り出される自己保持型ケーブル20を結合
し、牽引機58により牽引ロープ54を牽引することに
よって自己保持型ケーブル20を滑車53b,53aに
通しながら電柱50の間に架渉する(図11B)。 次
に、高所作業車51を介して自己保持型ケーブル20の
保持する部分23を緊張させながら、通信ケーブル21
を電柱50に緊結していくとともに、端末滑車53b,
滑車53aを取り外していく。すると、自己保持型ケー
ブル20は電柱50の間に架渉されることになる。
【0007】既設のケーブルがある場合で、自己保持機
能のない一般のケーブルを架渉する場合は、先ず高所作
業車を介して所定の電柱に端末滑車(金車)を、さらに
既設ケーブルと他の電柱に滑車(金車)を取り付けると
ともに、滑車に吊り線と牽引ロープを通す。これは、図
9Bにおいて、吊り線を既設のケーブルと置き換えた場
合と同様である。次に、吊り線を電柱間に緊結する。
【0008】次に、牽引ロープの後端部に繰り出し機か
ら繰り出される新設するケーブルを結合し、牽引機によ
り牽引ロープを牽引することにより新設するケーブルを
滑車に通しながら電柱の間に架渉する。これは図10A
の場合と同様である。次に、高所作業車を介してケーブ
ルハンガを吊り線と新設するケーブルをくくるように取
り付けるとともに、端末滑車、他の滑車を取り外してい
く。これは図10Bの場合と同様である。すると、ケー
ブルは電柱の間に架渉されることになる。
【0009】既設のケーブルがある場合で、自己保持型
のケーブルを架渉する場合は、先ず高所作業車を介して
所定の電柱に端末滑車(金車)を、さらに、既設ケーブ
ルと他の電柱に滑車(金車)を取り付けるとともに、滑
車に牽引ロープを通す。これは、図9Bにおいて、吊り
線を既設のケーブルと置き換えた場合と同様である。
【0010】次に、牽引ロープの後端部に繰り出し機か
ら繰り出される新設する自己保持型ケーブルを結合し、
牽引機により牽引ロープを牽引することにより新設する
自己保持型ケーブルを滑車に通しながら電柱の間に架渉
する。これは図10Aの場合において、吊り線を既設の
ケーブルと、架渉中のケーブルを新設する自己保持型ケ
ーブルと置き換えた場合と同様である。次に、高所作業
車を介して自己保持型ケーブルの保持する部分を緊張さ
せながら、通信ケーブルを電柱に緊結していくととも
に、端末滑車、他の滑車を取り外していく。すると、自
己保持型ケーブルは電柱の間に架渉されることになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように従来のケー
ブル架渉方法は、金車と称せられる金属製の滑車53を
用いなければならないがこれはかなり重量があり、作業
車51による取り付け、取り外しのための高所作業は危
険をともなっていた。一方、地上から人手により長い操
作具を用いて作業することも考えられるが、重量が嵩む
滑車53の取り付け、取り外し作業は極めて困難であっ
た。また、金属製の滑車53は図12Bに示すように、
形状が複雑で嵩張るため輸送効率が悪いという問題、さ
らに、駆動部分を有しているため注油等の保守を欠かせ
ないという問題があった。
【0012】本発明は、上記不具合を解決すべく提案さ
れるもので、容易に取り付け、取り外しができ、輸送効
率が良く、しかも保守が容易なケーブル架渉装置を提供
することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、 1.電柱間に張設した吊り線又は既設ケーブルに新設す
るケーブルを支持させながら、所要の電柱間にケーブル
を架渉する際に用いるケーブル架渉装置において、軽量
かつ摩擦抵抗の少ない素材で形成した本体の上部の少な
くとも2箇所を、電柱周面及び前記電柱間に張設した吊
り線又は既設ケーブルに着脱自在に掛け止めするフック
を設け、前記本体の下部に前記新設ケーブルを着脱自在
に保持するとともに、新設ケーブルを架渉方向に滑動さ
せる保持部を設けたケーブル牽引支持具と、前記ケーブ
ル牽引支持具を前記吊り線又は既設ケーブル、及び新設
ケーブルに取り付け及び取り外す際に使用する取り付け
用ポールを具えたことを特徴とするケーブル架渉装置と
した。
【0014】2.前記ケーブル牽引支持具の本体はプラ
スチックで形成したことを特徴とする第1項記載のケー
ブル架渉装置とした。 3.前記ケーブル牽引支持具のフックの少なくとも前記
吊り線又は既設ケーブルとの接合箇所に、摩擦抵抗が大
きくなるような手段を施したことを特徴とする第2項記
載のケーブル架渉装置とした。 4.前記ケーブル牽引支持具のフックの少なくとも前記
吊り線又は既設ケーブルとの接合箇所に、ゴムを付設し
たことを特徴とする第3項記載のケーブル架渉装置とし
た。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、実施
の形態を詳細に説明していく。図1は、ケーブル架渉装
置を構成するケーブル牽引支持具(A)及び取り付け用
ポール(B)の斜視図である。図示のようにケーブル牽
引支持具1は、正面から見た場合本体2はほぼY字状を
呈し、本体2上部に腕状のフック3が形成され、本体2
下部に舌状の把持部4が形成されている。なお、フック
3が係止しているのは後述する吊り線13であり、把持
部4が抱えているのは後述する新設するケーブル18で
ある。
【0016】取り付け用ポール7は、図1Bに示すよう
に先端部にケーブル牽引支持具1の本体胴部を保持する
本体保持部8が設けられ、本体保持部8にポール9が一
体的に連続されている。なお、ポール9は一部のみが図
示されているが、地上から電柱の架渉位置まで届くだけ
の長さを有している。また図示していないが、ポール9
は長さを調整可能な伸縮自在に構成としておくことが望
ましい。
【0017】本発明に係る装置を用いてケーブルを架空
で電柱に架渉する作業は、以下のように行う。吊り線又
は既設のケーブルがない場合で、自己保持機能のない一
般のケーブルを架渉する場合について説明する。先ず、
横方向荷重を地中に伝達させ、安定させるための支線1
0が張設された電柱11の間に、高所作業車12を介し
て吊り線(鋼撚り線)13を緊結する(図2A)。この
吊り線13は、ケーブル架渉時及び架渉後のケーブルを
支持するためのものである。
【0018】次に、高所作業車12を介して所定の電柱
11に牽引ロープ15を通した端末滑車14を取り付け
る。なお、端末滑車14は、後述する牽引ロープ繰り出
し機側及び牽引機側の力の作用する角度が異なることに
よる不具合を解消するためのものである。次に、ケーブ
ル牽引支持具1の把持部4に牽引ロープ15を通すとと
もに、作業員がケーブル牽引支持具1のフック3を取り
付け用ポール7を介して中間の電柱11と吊り線13に
掛ける(図2B)。この場合、図7に示すようにケーブ
ル牽引支持具1は、取り付け用ポール7の本体保持部8
に保持された状態で、吊り線13又は電柱周面の吊り線
13位置まで持ち上げられる。そして、電柱周面では電
柱を跨ぐように取り付けられる。こうして、所定範囲に
わたって牽引ロープ15が架渉される。
【0019】次に、牽引ロープ15の後端部に、繰り出
し機16から繰り出される新設するケーブル18を結合
し、牽引機17により牽引ロープ15を牽引することに
よって新設するケーブル18をケーブル牽引支持具1の
把持具4に通しながら電柱11の間に架渉する(図3
A)。次に、高所作業車12を介してケーブルハンガ1
9(図12C)を新設するケーブル18をくくるように
吊り線13に取り付けるとともに、端末滑車14および
ケーブル牽引支持具1を吊り線13と新設するケーブル
18から外す(図3B)。すると、新設するケーブル1
8は吊り線13と平行状態で電柱11の間に架渉される
ことになる。
【0020】吊り線13又は既設のケーブルがない場合
で、自己保持型ケーブルを架渉する場合について説明す
る。先ず、横方向荷重を地中に伝達させ安定させるため
の支線10が張設された電柱11の間に、高所作業車1
2を介して所定の電柱11に端末滑車(金車)14を取
り付け、牽引ロープ15を通す。さらに、ケーブル牽引
支持具1の把持具4に牽引ロープ15を通しながら、中
間の電柱11にケーブル牽引支持具1を取り付けていく
(図4A)。
【0021】次に、牽引ロープ15の後端部に繰り出し
機16から繰り出される自己保持型ケーブル20を結合
し、牽引機17により牽引ロープ15を牽引することに
よって自己保持型ケーブル20をケーブル牽引支持具1
に通しながら電柱11の間に架渉する(図4B)。次
に、高所作業車12を介して自己保持型ケーブル20の
保持する部分を緊張させながら、電柱11に自己保持型
ケーブル20を緊結固定するとともに、端末滑車14及
びケーブル牽引支持具1を外していく。すると、自己保
持型ケーブル20は電柱11の間に架渉されることにな
る。
【0022】既設のケーブルがある場合で、自己保持機
能のない一般のケーブルを架渉する場合は、先ず高所作
業車(図示していない)を介して所定の電柱11に、吊
り線13と牽引ロープ15を通した端末滑車(金車)1
4を取り付ける。また、ケーブル牽引支持具1の把持部
4に吊り線13と牽引ロープ15を通しながら、作業員
がケーブル牽引支持具1を取り付け用ポール7を介し
て、既設ケーブル23と中間の電柱11に掛ける(図5
A)。
【0023】次に、吊り線13を電柱11間に緊結す
る。次に、牽引ロープ15の後端部に繰り出し機16か
ら繰り出される新設するケーブル18を結合し、牽引機
17により牽引ロープ15を牽引することにより、新設
するケーブル18を端末滑車14とケーブル牽引支持具
1の把持部4に通しながら電柱11の間に架渉する(図
5B)。次に、高所作業車12を介してケーブルハンガ
19を吊り線13と新設するケーブル18をくくるよう
に取り付けるとともに、端末滑車14とケーブル牽引支
持具1を取り外していく。すると、新設するケーブル1
8は電柱11の間に架渉されることになる(図5C)。
【0024】既設のケーブルがある場合で、自己保持型
ケーブルを架渉する場合は、先ず高所作業車(図示して
いない)を介して所定の電柱11に端末滑車(金車)1
4を取り付ける。また、ケーブル牽引支持具1の把持部
4に牽引ロープ15を通したケーブル牽引支持具1を、
作業員が取り付け用ポール7を介して既設ケーブル23
と中間の電柱11に掛ける(図6A)。
【0025】次に、牽引ロープ15の後端部に繰り出し
機16から繰り出される新設する自己保持型ケーブル2
0を結合し、牽引機17により牽引ロープ15を牽引す
ることにより新設する自己保持型ケーブル20を端末滑
車14とケーブル牽引支持具1の把持部4に通しながら
電柱11の間に架渉する(図6B)。次に、高所作業車
(図示していない)を介して電柱11箇所で自己保持型
ケーブル20の保持する部分を緊張させながら、自己保
持型ケーブル20を電柱11に緊結していくとともに、
電柱部分11にある端末滑車14とケーブル牽引支持具
1を取り外していく。さらに、作業員が取り付け用ポー
ル7を介してケーブル牽引支持具1を既設ケーブル23
から外していく(図6C)。すると、自己保持型ケーブ
ル20は電柱11の間に架渉されることになる。
【0026】ケーブル牽引支持具1が上記のように用い
られるためには、本体2が牽引ロープ15、新設するケ
ーブル18又は自己保持型ケーブル20を円滑に滑動さ
せるための摩擦抵抗の少ない素材で形成されていること
が必要である。つまり図1に示すようにケーブル牽引支
持具1の保持部4は、牽引ロープ15、新設するケーブ
ル18又は自己保持型ケーブル20を滑動させながら電
柱11間に架渉させていくからである。また、ケーブル
牽引支持具1は地上から作業員によって持ち上げて取り
付け、取り外されるためには本体2が軽量な材質で形成
されることが必要である。そこで、ケーブル牽引支持具
1の本体をプラスチックで形成する。例えば、ポリエチ
レン(摩擦係数0.1 〜0.2)、6・6ナイロン(摩擦係数
0.15〜0.4)、4ふっか樹脂(摩擦係数0.04〜0.25) を用
いる。
【0027】これらプラスチックの摩擦係数は、図12
Bに示した従来の金車の摩擦係数0.1 と同等である。し
たがって、新設するケーブル18又は自己保持型ケーブ
ル20の円滑な滑動に支障はない。殊に、4ふっか樹脂
を用いた場合はケーブル18のケーブル牽引支持具1の
把持部4における滑動性を向上させることになる他、銅
線より細く軽量な光ファイバーケーブルである場合は、
摩擦係数は一層小さくなる。なお、本体2は電柱11間
のケーブル18又は自己保持型ケーブル20の荷重に耐
えられる強度を持っていなければならないが、プラスチ
ックの成形によると形状、厚み設計が自在であるという
利点がある。過度な重量にならない範囲で金属による補
強も効果的である。
【0028】また、ケーブル牽引支持具1が上記のよう
に用いられるためには、本体2の各部が作業中に吊り線
13等から外れてしまわないような構成となっている必
要がある。つまり、新設するケーブル18等の牽引時は
ケーブル牽引支持具1がケーブル牽引方向に振れ、フッ
ク3が吊り線13等から外れてしまったり、ケーブル1
8等自体が把持部4から外れてしまうことがある。そこ
で、腕状のフック3の間隔を可能な限り広くとる。この
間隔Wはフック3から保持部4までの長さとの関係を考
慮しなければならないが、ケーブル牽引支持具1が図1
に示したような幅、高さのバランスの場合は35cm程度
にすると(図8A)、把持部4がケーブル牽引方向に大
きく振れても吊り線13から外れることを防止できる。
同時に、フック3の深さYを10cm程度にする(図8
B)。なお、把持部4はケーブル18が円滑に滑動する
ように本体2の材質選択がなされ、また、把持部4内で
はケーブル18の自重で下方に荷重がかかっており、ケ
ーブル牽引支持具1がケーブル牽引方向に大きく振れる
ことはほとんどない。
【0029】さらにフック3の先端内側に突起部3aを
形成し、フック3内部に入り込んだ吊り線13が外れよ
うとする場合のストッパとなるようにしている(図8
B)。このストッパは図8Cに示すように、フック3の
基部に突起部3dを形成し吊り線13の外れを防止して
もよい。なお、フック3の先端は図8Bに示したように
内側向きにしても、図8Cに示したように外側向きにし
てもよいが、いずれにしても吊り線13に掛け止めし易
く掛け止め後は外れにくく、さらに吊り線13から外す
際に支障とならない構成であることが要求される。3b
は、吊り線13との摩擦を増すための補助機構である。
また、フック3は複数個設けることが掛け止め安定性が
よいが、図示のごとく2箇所とすることが、取り外し作
業上効果的である。
【0030】さらに、フック3は作業中に吊り線13か
らケーブル牽引方向にずれないように、フック3にずれ
防止具であるゴムカバー3cを付設してある(図8
C)。ゴムカバー3cを付設する代わりに、フック3の
吊り線13との接合箇所に摩擦抵抗が大となるように凹
凸部を形成してもよい。ゴムカバー3cの取り付け部位
は図示のごとくフック3のほぼ全体に限定されるもので
はなく、少なくとも吊り線13との接合箇所に付設され
ていればよい。なお、ケーブル牽引支持具1を電柱11
周面に配設する場合は、ケーブル牽引支持具1の縦方向
軸線を電柱11の軸線に対向させるようにすると、当該
ケーブル牽引支持具1を安定した状態に配設できること
はいうまでもない。
【0031】次に把持部4に保持された新設するケーブ
ル18等が外れてしまうのを防止する構成について説明
する。新設するケーブル18が垂れ下がった位置にケー
ブル牽引支持具1がある場合、ケーブル牽引支持具1は
新設するケーブル18が牽引時に左右上方に強くつり上
がるように作用し、新設するケーブル18が把持部4か
ら浮く状態になり外れてしまうことがある。そこで、図
8D(側面図)に示すように把持部4を、高さHを十分
にとるとともに舌状端部を内側に巻くように構成してい
る。したがって、新設するケーブル18が多少上下動し
ても把持部4から飛び出すことを防止できる。仮に把持
部4から飛び出しても、新設するケーブル18が左右上
方に強くつり上がる状態から元に戻ろうと緩んだ状態に
なった場合、新設するケーブル18を把持部4内に再び
入り込ませることができる。
【0032】また、図8Eに示すように、把持部4上部
の入口4aを狭くすればケーブル18が容易に上方に飛
び出さないようにすることができる。一方、工事終了
後、ケーブル牽引支持具1をケーブル18から外す時
は、取り付け用ポール7でケーブル牽引支持具1を下方
向に引くことにより、ケーブル18が把持部4上部の入
口4aから飛び出ようとする瞬間に、プラスチックの弾
性力により入口4aを拡げケーブル18を外すようにな
っている。ケーブル18を外した後は、入口4aは復元
力により再び狭くなることはいうまでもない。
【0033】
【発明の効果】以上のごとく本発明によれば、ケーブル
牽引支持具が軽量な素材で形成されているので、作業員
による地上からの作業により容易に取り付け、取り外し
を行うことができ、高所作業の危険を回避できる。一
方、ケーブル牽引支持具は摩擦抵抗の少ない材質で形成
されているので、ケーブルを牽引する際の円滑性を妨げ
ることはない。また、ケーブル牽引支持具の吊り線との
接合箇所は滑動を阻止するようにしてあるので、安定し
た掛け止め状態を維持できる。また、ケーブル牽引支持
具は稼働部分のない簡素な構成であるため、嵩張らず輸
送効率がよいとともに、特別な保守を要することもな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ケーブル牽引支持具の斜視図、及び取り付け用
ポールの斜視図である。
【図2】吊り線又は既設のケーブルがない場合の一般の
ケーブル架渉の作業工程を示した説明図である。
【図3】吊り線又は既設のケーブルがない場合の一般の
ケーブル架渉の作業工程を示した説明図である。
【図4】吊り線又は既設のケーブルがない場合の自己保
持型ケーブル架渉の作業工程を示した説明図である。
【図5】既設ケーブルがある場合の一般のケーブル架渉
の作業工程を示した説明図である。
【図6】既設ケーブルがある場合の自己保持型ケーブル
架渉の作業工程を示した説明図である。
【図7】取り付け用ポールでケーブル牽引支持具を把持
した状態の斜視図である。
【図8】ケーブル牽引支持具の正面図、フックの拡大斜
視図、他のフックの拡大斜視図、把持部の拡大側面図及
び他の把持部の拡大斜視図である。
【図9】吊り線又は既設のケーブルがない場合の従来の
一般のケーブル架渉の作業工程を示した説明図である。
【図10】吊り線又は既設のケーブルがない場合の従来
の一般のケーブル架渉の作業工程を示した説明図であ
る。
【図11】吊り線又は既設のケーブルがない場合の従来
の自己保持型ケーブル架渉の作業工程を示した説明図で
ある。
【図12】通常のケーブルの断面図、従来の滑車(金
車)の斜視図、ケーブルハンガの斜視図、自己支持型ケ
ーブルの断面図である。
【符号の説明】
1 ケーブル牽引支持具 2 本体 3 フック 4 把持部 7 取り付け用ポール 8 本体保持部 8a 凹部 9 ポール 10 電柱の支線 11 電柱 13 吊り線 15 牽引ロープ 16 繰り出し機 17 牽引機 18 新設するケーブル 19 ケーブルハンガ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電柱間に張設した吊り線又は既設ケーブ
    ルに、新設するケーブルを支持させながら、所要の電柱
    間にケーブルを架渉する際に用いるケーブル架渉装置に
    おいて、 軽量かつ摩擦抵抗の少ない素材で形成した本体の上部の
    少なくとも2箇所を、電柱周面及び前記電柱間に張設し
    た吊り線又は既設ケーブルに着脱自在に掛け止めするフ
    ックを設け、前記本体の下部に前記新設ケーブルを着脱
    自在に保持するとともに、新設ケーブルを架渉方向に滑
    動させる保持部を設けたケーブル牽引支持具と、 前記ケーブル牽引支持具を前記吊り線又は既設ケーブ
    ル、及び新設ケーブルに取り付け及び取り外す際に使用
    する取り付け用ポールを具えたことを特徴とするケーブ
    ル架渉装置。
  2. 【請求項2】 前記ケーブル牽引支持具の本体はプラス
    チックで形成したことを特徴とする請求項1記載のケー
    ブル架渉装置。
  3. 【請求項3】 前記ケーブル牽引支持具のフックの少な
    くとも前記吊り線又は既設ケーブルとの接合箇所に、摩
    擦抵抗が大きくなるような手段を施したことを特徴とす
    る請求項2記載のケーブル架渉装置。
  4. 【請求項4】 前記ケーブル牽引支持具のフックの少な
    くとも前記吊り線又は既設ケーブルとの接合箇所に、ゴ
    ムを付設したことを特徴とする請求項3記載のケーブル
    架渉装置。
JP11947597A 1997-05-09 1997-05-09 ケーブル架渉装置 Pending JPH10313514A (ja)

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CN114640054A (zh) * 2022-03-29 2022-06-17 武汉戎汇电通科技有限公司 一种载荷自锁夹钩装置及输配电线路作业机器人

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